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虹ヶ咲痴漢同好会_議事録
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0001名無しで叶える物語(茸)
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2022/04/06(水) 07:34:10.10ID:AgPZO/ij
とある施設のとある一室に、ひっそりと隠れ潜む同好会がある。部員達はみな他の部活に入っていたり、無所属だったりとまばらではあるが、自分達がこの同好会に所属していることは決して他言することはない。

当然ながら学年も違っており、しかしながら部員達は互いの連絡用グループを作ってもいない。なぜなら、痴漢が犯罪行為であり、その情報を保持するようなことはするべきではないからである。

故に、どこかで誰かが言う。

「今日は、乗っていくか?」

それに義務はなく、自由である。しかし、ひとたび囁かれれば、その部屋には必ず明かりが灯る。

そしてそれは、今日も開かれている。
0133名無しで叶える物語(茸)
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2022/04/28(木) 08:58:53.50ID:QiwX3luo
同志諸君は当然だが『高咲侑』という人物を知っている。彼女はスクールアイドルではなく、マネージャーという立場を取ってはいるものの、よくよく見かける人物だからである。

スクールアイドルじゃないのに『痴漢対象』として適切なのかという疑問もあるだろうが、『虹ヶ咲スクールアイドル同好会』の一員であれば良いのである。そこに所属していれば、彼女にもチェックボックスが与えられるし『痴漢対象』という栄誉を得る権利が与えられるのだ。

無論、それはこの同好会の考えであって、公的に認められたものではないことは忘れてはならない。

「もちろん『優木せつ菜』も『中川菜々』も素晴らしいと思いますけど、でも『高咲侑』は『ミアテイラー』などと別ベクトルで自覚が足りてない……っ」

同志は僅かに腹立っているかのような。そんな雰囲気と声音で切り込んでいく。

自分はスクールアイドルの華々しさには劣ると、個性に欠けると、可愛らしさがないと。ああだこうだと宣っている『高咲侑』だが、むしろ、その分からず屋加減にこちら側が日々のたうち回っているくらいだ。

「そんなの――分からせるしかないと思いませんか?」
0142名無しで叶える物語(かぶらずし)
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2022/05/01(日) 20:37:56.33ID:4HFennuX
いつの間にか俺も「同志」の一人になってる
0143名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 05:19:30.01ID:1siXsWPL
言葉では伝わらないこともきっとあって、特に、自分はそうではないなどと思い込んでるような人には実力行使が必要な場合だってある。

自分がどれ程の魅力を内包しているのか『高咲侑』に知らしめなければならず、その手段として『痴漢』はこれ以上ないほどに有効だと言えるだろう。

そんな目に遭うだなんて微塵も思っていない『高咲侑』は、当然ながら無防備だろうし、決してそんな目で見られているとも、そんな手が自分に延びているとも察する能力に欠けていることだろう。だから、背後に我々の誰かが立ったとしても、振り返って警戒することさえしないはずだ。

それはあまりにも愚かしい油断ではあるが、しかし、だからこそ純粋無垢で可愛らしいとも思えるし、それを汚してしまいたい――分からせてやりたいとも思わされる。何とも酷い話だと、同志は悪態をつく。
0144名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 05:46:40.25ID:1siXsWPL
良くある話だが『痴漢』された際、大抵の人はそれを偶然だと考えて気にしないようにしようとする傾向にある。というのも『痴漢』はやはり、犯罪行為に相違なく、それは受ける側からしたら恐れるものだからだ。それは単なる偶然の接触であり、決してそんな目に遭っているわけではない――と、いわば現実逃避するのは、人間の性とも言えるだろう。

もちろん、それにだって例外はあるだろう。『王道』足る資格を持っている『桜坂しずく』は、偶然などとは思わずに『チャンス』だととらえるだろうし、それは『中川菜々』も同様だろうから。とはいえ、それは同志諸君の偏見なのだが。

「類に漏れず『高咲侑』もまた偶然だと捉えると思う。自分はそんな目に合わないという自己評価の低さから来る、思考放棄ゆえに。そんな『高咲侑』の臀部にもう一度手の甲が当たる。今度は電車の揺れなどもなく、明らかに故意に感じられるようなシチュエーションで」

けれど。と、語り部である同志はため息をつく。その目は悲しげだった。

「きっと『高咲侑』はこう考える。鞄か何かがぶつかっただけ。気にすることじゃない。と。だって、電車は混雑しているんだから。そういうこともあるよね。と」

全く持って、度し難い話である。電車の揺れもない中、手の甲が触れたことに対してさえ警戒する必要がないほどに、自分の魅力はそれに値しないなどと評価しているのだから。

「我々からすれば、それはもはや『侮辱』だ。なにせ『高咲侑』を選ぶ我々の見る目がないのだとあざ笑われているに他ならないからね」

同志が言うと、室内のどよめきが広がる。そこまでの話かと疑問符を浮かべる同志もいるが、確かに。と同意する同志も少なくない。『痴漢』を行ううえで、『大人しそうだし、抵抗しないだろうから』なんて理由で狙う人も確かにいる。それについては同志諸君も認識しており、許しがたいものだとも思っている。

『痴漢』は、『痴漢対象』の心身に酷く傷を負わせるものである。ゆえに、同志諸君は空想から外には出さない。現実へと持ち出すことはしない。ロリコンと呼ばれる者達が掲げる理念である『Yesロリータ、Noタッチ』と同様に『Yes痴漢、Noタッチ』であるべきなのである。

話は逸れたが『高咲侑』の無頓着さは、もはや我々の尊厳に傷を負わせるほどの力を有していると言えるだろう。

「だからこそ、接触は慎重に。かつ大胆にそして――発覚を恐れることなく挑むのである」

想像して欲しい。と、同志は声を響かせてゆっくりと目を閉じる。瞼の裏に浮かぶのは、スクールアイドルに負けず劣らずにもかかわらず自己評価の低い『高咲侑』の後姿だ。
0146名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 08:22:31.29ID:FwrSnMHH
電車の揺れに合わせるようにして、臀部に何かが触れる感覚を覚えつつも、気のせいや偶然だとして気にも留めない『高咲侑』に、今度は電車の揺れから外れたタイミングで接触を試みる。それでも、自分はそれに値しないなどと誤認している『高咲侑』はまるで気に留める様子はなく、ほとんど無反応だ。

そこで、手の甲ではなく手のひらで臀部を撫でると『高咲侑』は小さな声をあげる。偶然ともとられやすい、手の甲での接触と違い、手のひらを使った包むような愛撫は『触られた』と認識させるには十分な感覚を相手に与えることが出来るからである。

それは『高咲侑』とて例外ではなく、しかし、『高咲侑』はそれでも偶然だと切り捨てる。だって、周りにはもっとかわいい子がいる。綺麗な人がいる。そんな中で自分にそんなことするような人なんていないだろう。なんて、我々が憤慨しかねないことを平然と考えているからだ。

その意識の表れが『高咲侑』を包むボーイッシュファッションである。それ自体は特別悪いことではないのだが『高咲侑』に関しては、自分に合うのはそちら側であるといった『諦念』から来ているもののように思われるのが好ましくない。

「だからもう一度、臀部に触れる。手の甲ではなく手のひらで。撫でず、揉まず。ただ包むように触れるだけ――でも、それが『高咲侑』に気づかせる。自分は『痴漢』されているんだって」

どうして自分なんかがと戸惑う『高咲侑』に、囁く。

「可愛いからだと。それに値する魅力があるからだと」

それと同時に臀部を撫でてそれが嘘ではないことを『高咲侑』の身体に教えてあげると、自分にはそれだけの魅力がないという自意識の低さから生まれる防壁が瞬く間に崩れ、ごく普通の少女に恐れた表情を見せる。

「もちろん『高咲侑』はやめて欲しいと言ってくるけれど、当然ながら止めるわけがないでしょう。臀部を撫で、そして、揉み、体躯に釣り合わない大きな膨らみを下から支えるように触れてあげる」

こんな魅力の詰まった身体をしているくせに、可愛らしさに欠けるだとか没個性だとか何をのたまっているのかと囁きながら『痴漢』し、そして、『高咲侑』に言わせる。

私はかわいいと『痴漢』されるに足る魅力があると。言わさせ、認めさせるのだ。
0148名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 09:04:36.93ID:FwrSnMHH
『痴漢』される恐怖と、『痴漢対象』に選ばれるだけの魅力があると認めて警戒して来なかった後悔とでうっすらと涙ぐみながら、「私はかわいいです。ごめんなさい」と繰り返す『高咲侑』は、可哀想だけれども可愛らしい。何より自業自得である。

「そして『高咲侑』はボーイッシュファッションを避けてスカートなどを着用するようになるんですよ。自覚が足りてなかったから狙われたんだって考えて、もっと女の子らしくしなきゃって」

『朝香果林』や『宮下愛』、『上原歩夢』といった同好会の面々に相談を持ちかけて、恥じらいを持った女性へと変わっていく『高咲侑』の姿

「自分は……そんな『高咲侑』が見たい! ニジガクの制服だけがスカートだなんて勿体ない! どうなんですか同志諸君は! そうは思いませんか!?」
0149名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 10:30:20.89ID:FwrSnMHH
「なるほど……着目すべきは『痴漢中』ではなく『痴漢後』の『痴漢対象』の行動ということか。その点で言えば『中須かすみ』にも言えることだが、『中須かすみ』はややネガティブな結果であるのに対し、『高咲侑』は非常にポジティブだと言える」

自覚してこなかった結果、本来得られた評価を得られなくなってしまった『高咲侑』に正当な評価が下されるようになったというハッピーエンド。これに勝るものはない。もしこれで『痴漢』として逮捕され人生が終局に転落するのだとしても『痴漢対象』が幸福を得られるのであれば、正に痴漢冥利に尽きるというものである。

「我々が『痴漢』出来るという幸福、『高咲侑』が少女として、女性としてより可愛らしく、より美しくなっていくという幸福。素晴らしいでしょう?」

語り部である同志が問いかけると、同志諸君は一理あると頷く。『痴漢』は本来、独善的な愛であるが、互いに幸せになれるならばそれはもはや両思いではないだろうか。いや、それはない。だが、それは最良と言える。ゆえに、同志諸君は反論を持ち得なかった。
0150名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 11:40:38.84ID:FwrSnMHH
「とはいえ、自分は『エマヴェルデ』を推しますけどね。だってほら、分かるでしょう。あの『痴漢』されるための身体」

『痴漢』されるというか、『痴漢』させる身体をしているのだと、同志は言う。一目見た瞬間に、あっ触りたい。と理性を貫くほどの欲求を抱かせ無意識に『痴漢』させる魔性のボディ。

日本では得がたいそれは、実りある大自然にて放牧され伸び伸びと育まれたスイス産である。何が黒毛和牛か。良いだろうスイス牛。

「自分だったら『エマヴェルデ』の魅惑のボディには抗えない。それだけの魅力が詰まっている。たとえ隣に『朝香果林』が並んでいようと『エマヴェルデ』に触れるね。間違いない」

なにせ『エマヴェルデ』はそんな素晴らしき身体でありながら『無垢』なのである。その偉大さをそこまで理解していない。全くもって惜しい話だが、それは自覚されると隠蔽されかねないため、中々に示しがたい。

「きっと『エマヴェルデ』は電車の揺れに合わせて触ったり抱きついたりしても驚く程度で『痴漢』を疑いもしないはず」

すみません。と、一言言えばそれで笑って許してくれる。そこには恥じらいも何もなく、純真な笑みがあるだけだろう。
0151名無しで叶える物語(SIM)
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2022/05/02(月) 12:37:33.57ID:zsbpQYme
>>150
最初の一言ぐうの音も出ないわ
0152名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 13:23:17.94ID:2HgvlRRf
「だが――『痴漢』が『痴漢』と思われなくて良いのか! 良いわけがない! そうでしょう!」

『痴漢』の技術を持ってしても『痴漢』とされず、寵愛に受け止められる。それは一般人なら包まれたいと思うものだろうが、生憎と我々は『痴漢同好会』である。それに甘んじるのはプライドが許せないのだ。

「当然『エマヴェルデ』は強敵だ。ただの『痴漢』では「めっ!」されて「ママごめんなさい」で終わってしまう」

必要なのはそう、技術力である。一手で身を震わせ、二手で唇を噛ませ、三手で熱を帯びた吐息と共に甘え声を漏らさせる技量。

「しかし、自分はそれを持っていないべきだと思う」

叫ぶような熱量から、一転して鎮まった雰囲気から発せられた言葉に部室が騒がしくなる。さっき言っていたことと違うのではないか。プライドはどうしたんだと、不満が囁かれるが、同志は静かに首をふって答える。

「予めその技術を持っているという『空想』の特権はあっても良いかもしれない。だが、あえてそれを持たないという設定もまた活かせられるのではないだろうか」

『空想』でまで現実を見たくない。その気持ちは分かる。強くたって良いだろうと思いたい。だが、あえて『エマヴェルデ』に敗北したって良いではないか。

「我々は『エマヴェルデ』に敗北し、その雪辱を果たすために果敢に挑むんだ。そして『痴漢』という行為があるのだと彼女に知らしめるんだ」
0153名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/02(月) 18:14:10.14ID:2HgvlRRf
電車の揺れに合わせて、触れる臀部。その膨らみは弾力があってただの接触を接触とすら思わせず、撫でてみるが『エマヴェルデ』は気に留めてさえくれない。

ならば……と、ぎゅっと鷲掴みに近い形で揉んでみるが痛みを与えるだけで『エマヴェルデ』には『痴漢』とさえ思って貰うことが出来ずに敗北を喫する。

「心が折れるかもしれない。だが、あの身体を弄び、手中に収めたい。あの声を甘く解かしたい。なによりも、見返してやりたいという熱意を持って立ち上がり、挑む」

触れるその手は優しく柔らかいフェザータッチ。それを気にしないことを良いことに、弧を描く撫でかたをする左手の一方で、圧し揉む力加減で臀部を責める右手。

故意に触られていると『エマヴェルデ』が察する頃には、たわわに実った膨らみへと手が延びる。下着を身に付けていても重量を感じるそれが下から支えあげられ、愛される感触。じっとりと汗ばんだところに吹き込む風は心地よく、小さな声が漏れる

そして『エマヴェルデ』の乳を搾れそうな膨らみを軽く擦ってあげてから、ゆっくりと揉みしだいてあげると……もう、いくら『エマヴェルデ』でも自分が悪いことをされていると自覚するだろうがもう遅い。

小指から中指までをマッサージするかのような手つきで動かしながら、人指し指を使って先端を弄ってあげれば――『エマヴェルデ』の身体が微かに震えて熱を帯びた吐息が漏れる。
0154名無しで叶える物語(SB-Android)
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2022/05/02(月) 21:44:03.67ID:ntLB8H31
これで残りはあと1人。続いてくれ!
0155名無しで叶える物語(SIM)
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2022/05/02(月) 21:51:59.61ID:3mI6Lh/4
まだエマのいいところだろ!
0157名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/03(火) 21:12:41.97ID:+sT0t/kW
純粋無垢な『エマヴェルデ』の身体を蝕んでいく快楽の味。一度味わってしまったら二度と忘れることが出来なくなるその感覚を覚えてしまった『エマヴェルデ』は、普段見せる余裕に満ちた許しの表情を浮かべることもできずに、身悶える。

大自然によって育まれた豊かさを象徴せしめる実りを弄びながら臀部を撫でおろして、後ろから包み込むように抱きしめる。それだけやっても、初めての感覚に浸されていく『エマヴェルデ』は抵抗の1つもできずにただ、甘い吐息を零していくだけ。『痴漢』という行為自体を知りえていないため、冒されていく恐怖よりも快感に満たされていくことへの恐ろしさに涙を浮かべて……しかし、それへの好奇心と欲求と言った相反する感情に苛まれて、声を出すこともままならない。

段々と熱を帯び始める吐息、温かくなっていく身体、たわわな実りには果汁のごとき汗が浮かんでいく。昂りが極限に近づくにつれて『エマヴェルデ』は小さな声で『smettila』とかなんとかいうが、我々は日本人である。通じるわけがないので、止めるわけがなかった。

そうして――あえて、達する前に手を止める。『エマヴェルデ』には最後の解放される瞬間を感じさせないまま終わりにするのだ。冒されていくことへの恐怖が取り除かれたのと同時に、昂っていった熱が満たされないまま抜けていくことへの喪失感に『エマヴェルデ』は苛まれることになるだろう。だが、それでいいのだ。電車で『痴漢』されたことで感じたことに手を出せるほど『エマヴェルデ』はそれに詳しくはないはずだから、悶々とした1日を過ごすことになる。そして、次の日に、本番が行われる。

「経験がなく強かだった『エマヴェルデ』はもういない。そこにいるのは『果て』を知りそこなった女。そうなったらもう、あとはただの『痴漢』だ……」

語り部である同志の頬を涙が伝う。『痴漢』を『痴漢』と知らず許してくれる聖母はいなくなってしまったからだ。聖母は穢れ、堕ちた。ヴィーナスフォートならぬ、ヴィーナスフォールである。

「臀部を触る手を感じ『エマヴェルデ』は気づく、前回の続きだと。だが『エマヴェルデ』は抵抗しない」

なぜか? それは、興味を抱いてしまったからだ。快感を知ってしまったからだ。そして、その先を知ることが出来なかったからだ。自分で触れてみても、触れられた以上のものは得られず、やりすぎてしまうことが恐ろしくていまいち踏み込むことが出来なかった場所へと、その手は触れてくれるのかもしれないと、思って。

やがて『エマヴェルデ』は『痴漢』されることを受け入れるようになっていく。『痴漢』を知らないからではなく、『痴漢』を知っているがゆえに、『エマヴェルデ』はそれを受け入れるようになるのだ。

「女神を穢し、堕とすこの背徳感……っ! これこそ『痴漢』の醍醐味! ただの一度しか味わえない、最高の快感……っ!」

語り部である同志は祈るように手と手を合わせ、ふっと息を吐きながら着席する。『空想』の中で堕ちた女神を想い涙する同志の姿を見ていた同志諸君は、それほどの熱意はなくとも、その言葉は理解できるとちらほらと同意するような仕草が見られた。
0158名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/04(水) 00:35:41.78ID:5V8puv6+
「女神の落日か……いいと思いますよ。ですが、忘れていませんか? 『上原歩夢』を。彼女の醸し出すフェロモンは我々の思考力を奪い『野獣』へと変質させるものなんですよ」

欲望に対して、理性というものがあるから人間は常に常識的な行動をとろうとすることが出来るし、抑制が出来る。しかし『上原歩夢』はその防波堤である理性をものの見事に爆破するフェロモンを持っている。

それがなくても、胸だってお尻だって魅力的な大きさを誇っており、まさしくキューティーバニーであるのだが『上原歩夢』秀でている大きさあるいは程よいものをお持ちの人はいくらでもいる。その部位だけで選ぶのであれば、語る必要はないはずだ。

その指摘なら同志諸君の中にも出来る者はいるのだが、しかし、同志が語るのはフェロモンである。それに関していえば『上原歩夢』は唯一無二であり、議論の余地が存在していた。だからこそ、同志はゆらりと席を立って不敵に笑う。

「実は自分、ここに来る途中で嗅いでしまったんですよ。ふふっ……『上原歩夢』のフェロモンをね」

羨望と動揺、犯したのかという憤りといった様々なものが部室に渦巻き、響き渡る中で、同志は静かに手を上げて発言の許可を求めると、静まった同志諸君に感謝を述べて、薬をキメた笑顔で感謝を述べる。

「もう、ここで人生終わってもいいかもしれないと。そう思いましたね。あと1つか2つ動けば目の前に『上原歩夢』がいるという滅多にない状況。昂りを抑えられませんでしたよ。でも、自分は『痴漢同好会』のポリシーが理性の代役を務めてくれたおかげで事なきを得ました。やはり、入っていて正解でした」

同志の誇らしげな声音に信憑性を見出した同志諸君は「それなら」と口々に呟いて同志の語りが続くのを待つ。『痴漢』はしてはならない。あくまで『空想』でのお話であるべき。それが『痴漢同好会』の理念である。それに従っているなら何も問題はないし、むしろ、推しを目の前にして耐えられたことは称賛に値するものだった。

「さて『上原歩夢』は前言の通りに我々を一歩踏み出させるフェロモンを醸し出している非常に危険な存在です。猫に木天蓼と言うことわざの通りにね。それに加えて触れたくなるような丸みを帯びた見事な膨らみの臀部……これは、もう、触らせるために育ったと言っても過言ではないでしょう」

スイスの大自然で育まれた『エマヴェルデ』でも言われていたことだが『痴漢』をさせる身体というのは『痴漢対象』を決めるうえで非常に強力なアドバンテージとなる。それに関しては『王道』ですら後れを取るほどのものである。もっとも、『王道』には見るからにいやらしい雰囲気という強みがあるのだが。
0164名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 16:51:12.11ID:Nz7DGh7o
「惑わされ、伸びてしまう手……さらりと撫でてしまった我々の耳に響く『上原歩夢』の小さな悲鳴。戸惑いが色濃いその声を聞き、一瞬ながら理性を取り戻す」

しかし、動きに合わせてふわりと膨らんだ髪から舞い上がるフェロモンと、手に残る柔軟剤仕上げのような臀部の感触にいてもたってもいられずにもう一度、触れる。形良く丸みを帯びた臀部。肉厚で弾き返すほどの力を持っていながら、至福の柔らかさを持って受け止めてくれる。

恐怖に震えるのではなく怒りに震え、歯ぎしりさえも聞こえてくる。しかしながら、触れれば声が漏れる。可愛らしい声。屈辱に歪み、悦楽がわずかに滲む声。

「自分が思うに『上原歩夢』は抵抗してくると思う。その危険性は理解しつつも、なされるがままではいられない。そういう性格だろうから」

声をあげるか、鋭く刺すような視線を向けてくるか、かかとでつま先を踏みつけるか、肘鉄をかましてくるか、臀部に触れる手を弾こうとするか。どんな抵抗するかは十人十色。

そして『上原歩夢』は声をあげようとするだろう。止めてください。と、『痴漢』されていると。けれど、声をあげようとする抵抗なんて最も弱いものだ。声は上げられなくしてしまえばいいのだから。技術で責め立て、嬌声へと昇華させてしまえばいい。現実には難しくとも『空想』であればいともたやすくそれが出来る。

「声をあげたいのに、声があげられない。口を開けば糸引く甘い息が漏れてしまう。そんな『上原歩夢』の腰から手を回して、一番敏感なところに触れるんです」

誰にも触られたことのない場所への侵入を許してしまったことへの焦燥と、なおも責め立て上り詰めてくる密のように甘くねっとりとした感覚に『上原歩夢』は身悶える。

「嫌だ……嫌だ……嫌だ……。助けて、助けて……って『上原歩夢』は涙ぐむ」

けれど、そこに延びるのは救いの手ではなく『痴漢』の魔の手だけ。臀部を摩り、下腹部をまさぐり、少しでも阻もうと膝を曲げて閉じた足の間をかき分けようと動くいやらしい手だけ。

身体が温まって、熱を帯びた吐息が零れ、ぷっくりとした唇の端から細く伸びる唾液。じっとりと汗ばんで張り付く下着と、それが『痴漢』の手によって擦り上げられることで外へと逃げ出す熟成した香りが辺りに広がっていく。

嫌なのに、なのに――身体はどうしようもない熱に浮かされて小さく弾む。ベッドで1人まさぐるときよりも酷くまとわりつき、骨の髄にまで染みこんでいく解放感と、達してしまったことへの敗北感に『上原歩夢』の頬を涙が伝う。

「そうして『痴漢』が去って行ったあと、床に崩れ落ちて嗚咽を零す『上原歩夢』の姿を――同志諸君、想像できるだろうか」

その姿のなんと美しく、背徳的で、充足感に満ちていることか。

「自分はこう思うんですよ。彼女は我々のヒロイン足り得るのではないかって……ね」
0167名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 19:57:22.42ID:Nz7DGh7o
抵抗しない子もいれば、抵抗しきる子もいる。『上原歩夢』のように抵抗しきることが出来ずに折れてしまう子だっているだろう。そんな中でなぜ『上原歩夢』がヒロイン足り得るのか。それはひとえに、彼女の心の向き先が他に比べて明白だからだろう。

「ヒロイン……ヒロインか。だが、それは『悲劇のヒロイン』と言わざるを得ないな。まるで『寝取り』だ。美しくない」

しかし、同志の1人は首を横に振って、苦言を言う。『上原歩夢』を語った同志の言葉そのものを否定はしないが受け入れられないとする返しに、その同志は首肯で応じる。

「それはそうでしょう。ですが、その苦悩は我々が『上原歩夢』を知っているからにすぎませんよ。悪いですが、同志は『痴漢』の研究不足だと言わざるを得ませんね。『痴漢』は心を奪うことこそが究極の結果なのですよ」

『痴漢』は相手の交友関係には着目しない。基本的には知人を狙わないし、何一つ知り得ない赤の他人を相手とするからである。だが『痴漢同好会』は別である。『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のことを調べ尽くし、知人以上の距離感を持っていてもおかしくはなく『空想』においては、彼女たちの交友関係や家族構成に至るまですべてを絡ませて積み上げる。

だからこそ『上原歩夢』にも向き先があることを知っており、その思いを穢されて崩れた姿を愛おしく思うのだ。

「本来の『痴漢』では絶対に得ることのできない想い人がいる人を穢す悦び。『上原歩夢』はそれを味わわせてくれる。だからこそ、我々にとってはヒロイン足り得るのですよ」

中には一途になるあまりその人をつけ狙い『痴漢』やその他の非道な行いに手を染める者もいるにはいるが、言わずもがな犯罪行為である。すべては『空想』の中であるべきであり、だからこそその非道も許される。

異議を申し立てた同志は語り部である同志の反論を受けて、目を見開いてゆっくりと伏せる。同志とて『上原歩夢』を好ましく思う1人である。しかしだからこそ非道を許せなかったのだろう。

「同志の気持ちも分かりますよ。『空想』とて許せないことがあることも。しかし魅力は語られるべきだ。人間は知る権利があり、人間には語る権利がある。そして、それに対し反論を述べる権利も。だからこそこの議論の場が設けられているのだから」
0168名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 21:01:21.16ID:Nz7DGh7o
語り部である同志が手を差し伸べ、同志が静かに受け取る。白熱しかけ暴論さえも飛びかねない雰囲気が沈静化していき同志諸君の口から安堵の声が漏れる。ただの茶番である。

そんな中で、どこかからあくびが聞こえた。良く眠ったと言っているかのようなあくび。同志諸君の視線が集中する一点にいた同志は眠たげに瞼をこすり、ゆっくりと目を開いて数秒間だけぼうっとしてから口を開く。

「みんなが語る『痴漢』はどれもまっすぐだね。非道であれ、外道であれ『痴漢対象』には『痴漢』であることを認識させている。だけど――それを認識させない『痴漢』だってあるはずだよ。座席に揺られ眠っているときの『痴漢』とかね」

同志は眠たげな瞼のまま、テーブルに手をついてゆらゆらと立ち上がる。同志の語るシチュエーションは『痴漢』としてはありふれたものである。それでも他の同志がそのシチュエーションで語らなかったのは『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の面々が学生ゆえ余りある活力によって覚醒時の方が『空想』しやすいからだ。

しかし、それには適役が1人だけいる。まるで、その為に存在しているとでもいうほどに最適な『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のメンバーが。

それは。

「自分は『近江彼方』に『痴漢』した――……じゃなくて、えぇっと、そう。勧めたいね。『痴漢』において彼女のような『眠れる森の美女』は最適解だと思うんだよ」

学生としての本業である学業のほかに、スクールアイドルという運動部系の部活動とアルバイトといったこともしている『近江彼方』は他の面々に比べて1日の体力消費は相当なものだろうし、若年層特有の驚異的回復力をもってしても補いきれない疲労がある。そのため、よくよく眠る。その睡魔は普段抗うものだが、ゆりかごほど穏やかではないとはいえ、ゆられる心地よさに落ちてしまう事だろう。

「正直、隣の席に座って肩に頭を乗せて貰えたらそれで満足してしまうというか、よだれの一滴でも垂らして貰って、起きた後にクリーニング代を請求して反応を見るだけで満足できそうではあるんだけどね」

それはそれで喜ばしいものだからと語る同志だったが、しかし、ここは『痴漢同好会』であり『痴漢』を語る場である。『近江彼方』のみを語るならバスケットボール部にでも入部しておけばいい。

「さて、座席で眠っている『近江彼方』への『痴漢』は、素晴らしいものだってことを教えてあげよう」
0170名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 21:36:51.20ID:Nz7DGh7o
「彼女は日夜、心身を尽くしている。学生という若さでありながら疲労を持ち越すほどにね。そんな『近江彼方』は電車の中を休息の場の1つとしているわけだ」

ガタンゴトンガタンゴトンと揺れる車内、多少は耳障りだったり、他人の匂いだったりで寝苦しさも覚えるものだけれど、蓄積した疲労に勢いづいた睡魔には抗えるわけもなく、次第にこくりこくりと頭が揺れて――眠ってしまう。すやすやと幸せそうな寝顔だが『痴漢』を誘発しかねない胸囲を持ち、座席の幅いっぱいになりそうな臀部と、他の面々に比べてややぽっちゃりとして感じられる腰回り。

そこにまで伸びる癖があって長い髪と、そこから感じられる妹のためにと拵えた質のいいシャンプーやトリートメント、コンディショナー等の香りは女性としての魅力を高めて、誘引する。

「そして、停車の際の少し強い揺れと車内放送があってもすやぴしている『近江彼方』は、ぽてりとこちら側に寄りかかってくる。耳を傾ければ聞こえてくる小さな寝息、肩に感じる体温……我慢できる? 出来るわけがない」

まずはそうっと……『近江彼方』の腕に触れる。ややぽっちゃりとした体形が生み出している二の腕の柔らかな感触に女性に触れていることを強く意識して気分を高揚させながら、下へと流れて手を握る。

「手……だと?」

同志の1人が違和感を覚えたのか声をあげたが、語り部である同志はさも当然だと言わんばかりに笑みを浮かべながら頷く。

「そう。『痴漢』の際、相手が起きているとその手は塞がっていることがあったり、一矢報いられる可能性が高まるため迂闊に手出しできない。手だけに。でも、寝ている場合は違う。触れるんだよ。リスクが低いからね」

手を握るという行為はある程度の親しみを持っていなければすることはなく、何らかの関係性があってようやく出来ると言った行為である。関係者であれば普段からすることかもしれないけれど、こと『痴漢』においてはかなりの難易度がある。

「だからこそ、ただ手を握るだけでも充足感が得られるし、なにより――『今、恋人が隣で眠っている』と、思うことが出来てしまう」

違和感を口にした同志が目を見開いて得心がいった声を漏らす。自分の手を見つめ、そうっと握り目を閉じると、背中を背もたれに預けて、深く息を吐く。それを見届けた『近江彼方』を推す同志は話を続ける。

「そうして――目を閉じ『近江彼方』へと体を預ける。当人にとってはまるで関係がなかったり、そんな関係ではないのだとしても、周囲からしてみれば立派な『恋人』に見えるように」
0172名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 22:20:59.20ID:Nz7DGh7o
「そんな至福の時間を過ごしてから……いよいよ動く」

座席に座っている為、臀部に触れることは出来ない。けれど、通常ではなかなか手を出せない下腹部がすぐ目の前に来ているし、後ろから回り込むしかない胸もまた、目前に迫っているという状況である。

深く息を吐いて、深く、吸い込む。体に溜まっている酸素が、全部『近江彼方』の匂いに染まってしまうくらいに。寝る前の予備動作だが、赤の他人と女子高生だったら怪しさ満点でも『恋人』であれば、場を弁えろよ。と舌打ちされる程度で済む『痴漢』の一種。

「電車の揺れで離れていく『近江彼方』の頭に手を添えて、支える。癖っ毛が手のひらにチクチクとするけれど、さらさらの髪質を感じながら――優しく撫でるんだ」

疲れて眠っているから、頑張ったねと、お疲れ様。と。穏やかに。眠りを妨げることなく、揺れでどこかにぶつけてしまったり、首を痛めてしまうことを気遣っているかのように、自分の方へと抱き寄せる。

ふと、一方的に握るだけだった手が『近江彼方』から握り返される。身体の反射か、夢の中で誰かと握っているのかは分からないけれど、はたから見れば『恋人』のいちゃつきとしか思えないくらいに……想いは自分の方が上だとでも言うかのように握り返す。

そして――そうっと、頬に口づけをする。『近江彼方』の口から洩れる音が、すやすやとした寝息からほんの一瞬だけ、小さな声に変わる。目を覚ましたともとれる小さな小さな「ん……」という呟き。頬に触れたことだけは認識しているようで、唇が触れた部分を肩にすりすりとして、また寝息を立てる。

「そこまでを確認してから、キスをする。頬じゃなく、唇に。優しく触れさせる」

最悪目を覚ますかもしれないけれど、普通だったら出来るはずのないそれは『痴漢同好会』としては避けられない好奇心の墓場である。目を覚ませば声をあげられるだろうし、周囲の目障りだから死ね。が、死ね。に変わるだろう。けれどそれでもいい。だが『空想』は目を覚まさない奇跡のルートを確実に手に入れられる。

「電車に揺られながら、毎日を忙しなく生きる『近江彼方』を抱き、称賛を込めて頭を撫でて、心地よさそうな寝顔と、吐息を見守る――そんな『痴漢』があっても、良いとは思わないかな」

ありふれた性的な物を主目的とした『痴漢』ではなく、もっと別の、精神的な満足感を得ることを目的としている『痴漢』それは特殊で、マイナーで、けれどもだからこそ『近江彼方』が最適と思えてしまうもの。
0173名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 22:43:44.43ID:Nz7DGh7o
「……ほぅ」

語りを聞いていた同志諸君は、気付けば閉じていた目を開いて、一息つく。今までとはまるで違う『痴漢』はあまりにも穏やかで、平和的。いずれにしても犯罪ではあるのだが『空想』にもかかわらず、必要以上に相手を汚していない。

性的欲求によって求めている場合には物足りないものではあるが、しかし、及第点は得られるものだ。なにより、同志の語りがそうであっただけで、衣服を剥いたり、触ったりと眠っている相手への『痴漢』はそれなりにバリエーションが豊富である。

「こういうのも悪くないな。じゃぁ次――……いや、そうか。今ので最後か」

『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』のメンバーは、『天王寺璃奈』、『中須かすみ』、『宮下愛』、『朝香果林』、『鐘嵐珠』、『桜坂しずく』、『ミアテイラー』、『三船栞子』、『優木せつ菜』、『高咲侑』、『エマヴェルデ』、『上原歩夢』、『近江彼方』の13人だ。そして今、最後に『近江彼方』が語られたため、全員があげられたことになる。

「さて……では、誰が一番『痴漢対象』に相応しいと思う?」

今回の議論は、それを決めるのが目的だった。そのために、各々が一番と思う『虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会』の面々を挙げて、語ったのだ。同志たちは互いに顔を見合わせる。誰が一番良かったのだろう。誰であるべきなのだろう。
口々に悩みを零し、あの子が良い、あの子も良かった。じゃぁあの子に。いや、あの子も……と。

そうして、1人が手を上げた。

「ごめんなさい。議論を終えた後にこんなことを言うのもあれなんだけど、一つだけ言わせて貰ってもいいかな」

仕切りに入ろうとしていた同志が周囲を見渡し、それに反対する者がいないのだと判断して頷くと、席に座る。それに連動して席を立った同志は息を吐いて。

「一人だけなんて選べないよ。こんなの……だからさ、みんな違ってみんないい。みんな一番――それでいいんじゃないかな」

そう、問いかけた。
0174名無しで叶える物語(SB-Android)
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2022/05/06(金) 22:56:16.64ID:vtoU/QIG
まだ残っていたか。途中で数を間違えていた。ソーリー。
0175名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 23:10:56.66ID:Nz7DGh7o
誰が一番なのか、良さを言い合って決着がつかなくなると、大体が悪い部分を指摘して蹴落とす方向にシフトしがちである。そんな破滅への一歩なんて避けるべきだ。と同志は声高らかに言う。

「良いじゃん。あの子が一番、この子が一番。今日はあの子、明日はあの子。『痴漢』は臨機応変に行うものなんだから」

同じ子を狙う人もいるが、それは中々にない。一度『痴漢』に遭った子は警戒心が強くなったり、電車そのものに乗らなくなることもある。そのため、別の子が狙われるのが殆どだ。

「賛成の人〜」

問いかけた同志が反応を確認するために手を上げると、ぽつぽつと手を上げる同志が現れ、一人また一人と不得手、全員の手が上がる。誰が一番かなんて決められない。個人的な一番は簡単に決められるけれど、総意としては簡単ではないし、対立することになってしまうと考えたからだろう。

今回の議論がそもそも無駄になってしまうかもしれないが『痴漢同好会』としては様々な好みと可能性を聞くことが出来ただけでも十分な収穫でもある。

「なら、ひとまずは閉会……かな? あ、でも、くれぐれもこの前の講師のように現実世界で手は出さないようにしよう。偶然にも状況を得てしまったとしても、決して行わないこと。万が一侵害されている子がいたら、我々はそれを救うべきであることを忘れないようにね」

『痴漢』は犯罪である。だからこそ『空想』で完結しなければならない。そこから手を出してしまったら、終わりである。

「もうこんな時間だよー」

お疲れ様〜と、同志達は家路につく。途中までは同じ道だからと固まって、けれどそれも少しずつ分かれて行って、やがては1人になって、家にたどり着く。けれど、同志達はまた集うだろう。誰かが「今日は、乗っていくか?」と口にして。同志達のみが知る部室の明かりを灯し、また『痴漢』を熱く語り合うのだろう。
0176名無しで叶える物語(茸)
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2022/05/06(金) 23:15:39.44ID:Nz7DGh7o
以上で終了となります。
一ヶ月と長い間お付き合いありがとうございました。
0179名無しで叶える物語(えびふりゃー)
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2022/05/07(土) 00:26:51.73ID:O8vxzJEA
一人だけ本当に痴漢した疑惑があるやつがいるな…
0181名無しで叶える物語(SIM)
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2022/05/07(土) 03:33:10.12ID:ASyrNmmm
歩夢からの彼方への熱量が凄まじすぎた
ただただ乙と言いたい
0182名無しで叶える物語(SB-Android)
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2022/05/07(土) 17:42:23.08ID:o+fHdgm7
コンプリート乙、素晴らしい!
0183名無しで叶える物語(SB-iPhone)
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2022/05/08(日) 01:45:34.92ID:CSqeElUN
歩夢編で語ってるのが侑だと仮定して読むと「侑ちゃん…私汚されちゃった…」
と泣く歩夢を想像して愉悦に浸る侑が見えてさらに捗る
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