とある施設のとある一室に、ひっそりと隠れ潜む同好会がある。部員達はみな他の部活に入っていたり、無所属だったりとまばらではあるが、自分達がこの同好会に所属していることは決して他言することはない。

当然ながら学年も違っており、しかしながら部員達は互いの連絡用グループを作ってもいない。なぜなら、痴漢が犯罪行為であり、その情報を保持するようなことはするべきではないからである。

故に、どこかで誰かが言う。

「今日は、乗っていくか?」

それに義務はなく、自由である。しかし、ひとたび囁かれれば、その部屋には必ず明かりが灯る。

そしてそれは、今日も開かれている。