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愛「鬼殺隊?」
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0001名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:16:17.87ID:JMf8mKhS
暗い、暗い森の中でうずくまる。執拗に追いかけてくるナニカから隠れるために。
さっきまで走って逃げたためにきれる息を必死に殺す。

愛(何だったの、アレ…)

気がついたら日の暮れようとする森の中にいたアタシは、そこでようやく出会えた人影に安堵して、不用心にも声をかけてしまった。しかし、それが間違いだった。
振り返った男の姿は異形そのものだった。真っ赤な目にむき出しになったとがった牙、あげく頭には角まで生えていた。その姿に暗い森の情景も合わさり、りなりーの家で一緒にやったホラーゲームを思い出し、アタシの脳内に不吉な結末が浮かび、気が付いたら逃げ出していた。

愛(確か愛さん、りなりーと別れて、ウチに帰る途中で…)

意味も状況も分からない。ただ、逃げる後ろから尋常ではない速度で追いかけてきた男に対する恐怖心だけがあった。
0002名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:16:56.84ID:JMf8mKhS
どれほど走っただろうか、体力に自信があるアタシでも全く速度を落とさずにおおよそ人とは思えない速さで迫る男からは逃げられない。男を撒けるようにできるだけギザギザに走り、目についた太め木の陰に隠れた息を殺し、足音が遠ざかるのを待つ。

しばらくすると、周囲に広がるのは静けさだけになっていた。
安堵して顔を上げると、そこには。

愛「あっ!」

思わず声を上げる。男の顔があった。

逃げようとして木の根に足をとられ、地面に転がる。
地面に打ち付けた膝の痛みよりも恐怖心が勝る。
ついに追いついてきた男の姿は、小さい頃に読んでもらった御伽噺に出てくる鬼の姿そのものだと思った。
0003名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:17:38.59ID:JMf8mKhS
鬼「女のくせに足の早いヤツだぜ。しかしその髪、欧米人か。外人を喰うのは初めてだ」

愛(言葉が通じる!)

同じ言葉が話せるなら!

愛「ちょ、ちょっと待ってよ!いきなり逃げちゃったのは悪かったけどさ、ほらこんな暗い森に1人きりで心細くって」

言い切る前に首筋を鋭い爪が通り過ぎるのを何とか避けた。
今のは、明らかに。

愛(あ、ダメだ、殺す気だ)

鬼「おい、避けるんじゃねえよ!女の癖によぉ!!」

鬼に腕が捕まり地面に組み伏せられる。

愛(ああ、終わった)

会話の余地などなさそうだ。こんな現実離れしたことありえない、夢だと思いたいのに、打ち付けた膝の痛みがそれを否定する。
0004名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:18:05.74ID:JMf8mKhS
愛(愛さんの人生こんなどこかも分からないとこで終わっちゃうのかぁ…おねえちゃん、おばあちゃん、お母さんお父さん、みんな…)

大切な人達の顔が頭に浮かぶ。

愛(りなりーっ…!)

迫る鬼の牙に、思わずギュッと目をつむる。

しかし、予想していた痛みは来なかった。

恐る恐る目を開けると、断末魔もなく鬼は死んでいた。
ごとりとアタシの顔の横に鬼の首が落ちる。

愛「ひっ…」

理解の追いつかない状況の連続に混乱しつつ、組み伏せられた身体を起こすと目の前に若い男が立っていた。
0005名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:18:32.13ID:JMf8mKhS
男「大丈夫か?」

愛「え、えっと、はい」

男「なら、いい。」

それだけ言うと、男は黙ってしまう。
しばらく無言でお互い見つめ合う時間が続いた。

先に痺れを切らしたのはアタシだった。

愛「えっと、ありがとうございました」

男「気にするな。怪我はないか」

こちらを気遣う言葉をかける男。少なくとも先程の鬼よりは会話が出来そうだ。

愛「えっと、はい、多分?」

男「そうか」

それがアタシ、宮下愛と鬼殺隊水柱・冨岡義勇の出会いだった。
0006名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:18:53.43ID:JMf8mKhS
からはじまるぎゆあいどうでしょう
0008名無しで叶える物語(はんぺん)
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2020/12/18(金) 15:19:39.25ID:yFQfXWwB
続けてどうぞ
0009名無しで叶える物語(遊動国境)
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2020/12/18(金) 15:26:57.80ID:S2vLg7av
いいじゃん
もっと書いて
0011名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:28:31.61ID:JMf8mKhS
膝のケガは思ったよりもひどかったようで、立ち上がろうとするけど力が入らなかった。
その様子を見て、男は背中を向ける。

愛「え?」

男「乗れ。家はどこだ。連れて帰ってやる」

愛「ええと…」

戸惑っていると、男はその姿勢でじっと動かなくなってしまった。
戸惑いながら、その背中におぶさる。

愛(あ、あったかい…)

男はあたしが乗ったのを確認すると、ゆっくりと立ち上がった。

男「家は?」

愛「あ、えっと門前仲町です」

男「ずいぶん遠いな、とりあえず人里まで連れていこう」

愛「あ、ありがとうございます。あたし、宮下愛っていいます」

男「富岡義勇だ」

義勇に背負われ、森を抜ける。
ようやく町明かりが見えてきたところで安堵のあまりに涙があふれてきた。
0013名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:42:05.91ID:JMf8mKhS
義勇「もう遅い。今日はここに泊まって、明日家に帰るといい」

義勇に背負われてつれてこられたのは和風の家だった。入口には藤の花のマークが描かれている。

愛「えっと、愛さんいまあんましお金もってなくて…」

義勇「気にしなくていい」

そういうと、義勇はそのまま家の中に入っていってしまう」
すると中からおばあさんが出てきた。

老婆「水柱様。ようこそおいでくださいました。お連れ様もご一緒で」

義勇「鬼に襲われていたところを助けました。足をくじいているので手当を頼みます」

義勇は言葉少なにそういうと、おばあさんにアタシを渡して出ていこうとする。

愛「ちょ、ちょっとまって!」

義勇「なんだ」

愛「いや、えっとお礼もまだだし。それに、愛さん状況が全然わかんないよ!」

義勇「その人に聞くといい」

愛「いや、出会ったばっかだし。それに愛さんぎゆーさんともまだ話したいし!」

義勇「俺は別に話したくない」

愛(ええ…)
0015名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 15:49:07.21ID:JMf8mKhS
老婆「襲われているところを助けたなら鬼は切ったのですか」

さすがにバッサリ断れれてアタシが黙ってしまうと、おばあちゃんが助け舟を出してくれた。

義勇「ああ」

老婆「でしたら、水柱様もお休みになられてはどうですか。鬼は群れないですから、このあたりにはもういないのでしょう」

愛「そう、そうだよ!山道をアタシを背負って歩いてきたんだしさ、ぎゆーさんも疲れてるでしょ!」

義勇「俺は疲れていない」

そういったとたん義勇のお腹がなった。
それを聞いたおばあさんとアタシが目を合わせる。

老婆「お食事もご用意しますよ」

義勇「…頼む」
0017名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 16:10:42.71ID:JMf8mKhS
おばあさんがごはんを作っている間、義勇と二人きりになる。

愛「あの、ぎゆーさん、改めて、ありがとうございました!」

義勇「それが鬼殺隊の役割だ。きにしなくていい」

愛「キサツタイ?」

聞き返すも、義勇は黙ってしまう。

愛(なんだか、であったばっかりの頃のりなりーみたい…だったら)

愛「それって、さっきの鬼みたいなおにーさんを倒す仕事?(鬼だけに)」

義勇「そうだ」

アタシのダジャレは無視される。分かりにくかったのかな。
0018名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 16:17:46.31ID:JMf8mKhS
老婆「鬼殺隊は政府非公認の組織でございます。人を食べる鬼を人知れず倒し、世の平和を守ってくださっているのですよ」

ふすまが開いて、おばあさんがお膳を持ってきてくれる。

愛「あっ、ありがとうございます!ごめんなさい、お手伝いできなくて」

老婆「いいえ、いいのですよ」

義勇みたいにお腹は鳴らないけれど、実はアタシも結構お腹が空いてる。鮭大根にご飯、お味噌汁の和食のお膳が並んだ。

愛「おいしそー!」

義勇も心なしか表情が緩んだ気がする。好きなのかな、鮭大根。

老婆「冨岡様は鬼殺隊の中でも数人しかいない実力者、柱の一人なのですよ」

愛「へー…」

音もなく、そして気づかれずに近づき鬼の首を落としていた義勇の腕前を思い出しかけ、両断された首の断面も思い浮かびそうになりやめる。ごはん食べられなくなっちゃう。
0019名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 16:37:51.67ID:JMf8mKhS
食事中も義勇は黙ったままもくもくと食べていた。
アタシが話かけても一言返すのみで会話が終わってしまう。しかし、そんな会話の中でもここが東京の外れであることが分かった。でもあの街並みは…。アタシの脳裏にSFチックな、そして嫌な妄想が浮かぶ。

愛「あのー変なこときいてもいい?」

義勇「なんだ」

愛「今って2000何年?」

義勇「二千…?何を言っている」

愛「あ、アハハ、だよね〜!忘れて!」

義勇「二千が何のことかはわからないが、今は」

「大正11年だ」

嫌な妄想は現実になった。
0021名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 16:55:27.75ID:JMf8mKhS
布団の中で状況を整理する。

愛(タイムスリップか、それとも…)

せつ菜との話の中で最近やたらと聞く単語が頭に浮かぶ。

愛「異世界転生…いや、この場合転移?どっちでもいいけど」

大事なのは、戻れるかどうかだ。
明日目が覚めたらいつもの部屋だったらいいけれど。

愛「あんまし後ろ向きに考えてもしかたないけど、戻れなかったらどうするか考えないとね」

義勇は隣の部屋で寝ている。
助けてもらった上に、とは思うけれどほかに頼れる人もいない。

愛(それしかないよね、ここにお世話になってもいつまでもってわけにもいかないし)

とにかく明日に備えてアタシは目を閉じた。
0022名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 17:05:26.35ID:JMf8mKhS
目が覚める。なじみのある天井は見られなかった。

愛「そううまくはいかないかぁ」

借りていた浴衣を脱いで制服に着替えると、隣の部屋をのぞく。

愛「あれ!?」

部屋はもぬけの殻だった。

老婆「あら、おじょうさん。おはようございます」

愛「おはよ!ねぇおばあちゃん!ぎゆーさんは!?」

老婆「先ほど出ていかれましたよ。なんでも御屋形様に呼び出されたとかで」

愛「ええ!お、おばあちゃん、きのうは本当にありがとうございました!いつか必ず恩返しします!」

おばあさんにお礼を言ってお屋敷を飛び出す。
見回すとまだ人の少ない通りに半半の羽織りの背中が見えた。
0024名無しで叶える物語(茸)
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2020/12/18(金) 17:08:40.02ID:VIgkn+ym
地の文と台詞の比率がよく、
文章にメリハリがあって読みやすいな
0025名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 17:20:50.15ID:JMf8mKhS
愛「おーい!!ぎゆーさん!待って!」

アタシの声に義勇が振り返る。

義勇「どうした、宮下」

愛「いやー、お礼とかさ、まだだったじゃん」

義勇「昨日も言ったが、必要ない」

愛「いやいや、それじゃ愛さんの気が済まないって!それに、実は愛さん今行く当てがなくってさ。ついていかせてよ!お願い!!」

必死に頭を下げる。今のアタシは何も持ってない。だから誠意をみせるしかない。

義勇「俺についてきても危険なだけだ。町で仕事を探せばいい」

身分もないアタシにはそれもできない。

愛「荷物持ちでも、何でもやるから!」

ひたすら頭を下げ続けるアタシを困った雰囲気で見つめる義勇の姿に、町の人たちが集まってくる。

「なんだよ、色男!女の子に頭下げさせて!」
「最近の若いのはいけねぇな」

義勇「…好きにしろ」

ついには根負けしたように義勇は同行をみとめてくれた。
0029名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 17:37:58.08ID:JMf8mKhS
愛「やったーー!ありがとーぎゆーさん!」

つい腕に抱きついてしまう。

義勇「…離れろ」

愛「あっと、ごめんね」

愛(男の人に、抱き着いちゃった///)

その様子に町の人たちはなんだ、痴話げんかか、と離れていく。

義勇「行く当てがないなら俺の家にいろ。どうせ俺もほとんど帰らない」

愛「いいの!?愛さん炊事も洗濯もなんでもするね!」

義勇「しなくていい。その代わり、家に着いたらおれについてくるのはやめろ」

昨日の鬼に追いかけられたときの恐怖が脳裏に浮かぶ。確かに、自分がついて行っても足手まといだろう。

愛「分かったよ」

そううなずくと義勇はもう何も言わなくなった。
昨日のケガも、義勇に背負ってもらって動かさなかったおかげで悪化せず、もうほとんど治ったようで、歩くのに支障ないレベルだった。

愛(いつ帰れるかはわからないけれど)

それでも、何とかやっていくしかない。

愛(倒れたって前のめりだ!)
0030名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 17:38:47.82ID:JMf8mKhS
ちょっと書き溜めるので、休憩で…
牛歩ですがお付き合いください
0031名無しで叶える物語(SB-iPhone)
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2020/12/18(金) 17:43:23.82ID:fs7RwhFG
愛義勇はいいぞ
0033名無しで叶える物語(もんじゃ)
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2020/12/18(金) 17:59:32.46ID:Lw2XZKXS
いいねえ
0034名無しで叶える物語(茸)
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2020/12/18(金) 18:02:29.88ID:VIgkn+ym
そとそも何でぎゆあいって発生したんだ?
まぁ寡黙な男と人懐っこい女の子の組み合わせはよくあるパターンだけど…
0037名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 19:04:44.34ID:JMf8mKhS
書き忘れてたけど、鬼滅のネタバレ注意で
0038名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 19:05:01.73ID:JMf8mKhS
愛「ぎゆーさんの家、おっきーね」

1日半かけてたどり着いた義勇の家はかなりの大きさだった。
アタシの時代で言えば豪邸と言って差し支えないレベルだ。

義勇「そうでもない」

そういいながら義勇はカギを開ける。
中に入ると空気の埃っぽさを感じた。あれ?

愛「ご家族さんは?お留守?」

家に置いてもらうなら第一印象は大事!(だいいちだけに!)ってことで聞いたんだけど。

義勇「両親は病気で、姉は…俺をかばって鬼に殺された」

愛「え…」

義勇の無表情な横顔にこらえるように力が入るのを感じる。

愛「えっと…ごめんなさい、アタシそんなつもりじゃ」

義勇「…いい。気にするな」

義勇はそう言ってくれたけど、決して治らない古傷をえぐってしまったようなものだ。

義勇「では、俺は行く」

愛「え!もう!?」

義勇「お屋形様に呼ばれている。うちの物は好きに使ってくれ。金も、財布を渡しておく」

愛「う、うん。ありがと…」

入ったばかりの家を出る義勇を見送る。

愛「行ってらっしゃい。ぎゆーさん」

義勇「行ってきます、つた…」

愛「つた?」

義勇が目を見開く。つた?何を言おうとしたんだろ。

義勇「いや何でもない。忘れてくれ」

愛「…そっか」

義勇「ああ」

義勇が聞いてほしくなさそうな顔をするなら、アタシも空気は読める方だ。
深くは聞かない。そのまま義勇は家を出た。
0040名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 19:05:52.45ID:JMf8mKhS
愛「さてと」

義勇を見送って、家を振り返る。
物が散らかってるわけではないが、やはり埃っぽい。

愛「換気して、埃を出さないとね。あとは、食べ物も買わないと」

家に置いてもらっているのだから、せめて家事はしないとだ。
掃除に炊事、それと…

愛「やっぱり洗濯板か。大正時代に洗濯機なんてないだろうし、洗濯板かな。おばーちゃんでも使ってるのみたことないや」

水道は通っていた。井戸に汲みに行く覚悟もしていたため、一安心。
自分の着ていた制服も何日も着ていたので着替えたい。
あ…

愛「着替え、どうしよう」

家の中を探すと義勇のものと思われる服に女物の着物も出てきた、が。

愛(これ、ぎゆーさんのお姉さんの…)

さすがに知り合って数日のアタシが着ていいものではないだろう。
だとすると…。

愛(しゃーないよね…)

とにかく、今の恰好のままで掃除をしてしまってから考えよう。
0041名無しで叶える物語(やわらか銀行)
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2020/12/18(金) 19:21:53.56ID:jHRAQjDp
グラブルの鬼滅コラボでラブライブコラボの時の出来事の仄めかしが少しあったから実は鬼滅×ラブライブ概念は半々々々公式だったりするのはここだけの話
0044名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 19:45:19.59ID:JMf8mKhS
飯食ってきます
0045名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 20:12:46.85ID:JMf8mKhS
ようやく埃っぽさが抜けた時にはもう日が落ち始めていた。
さて、と。

愛(ぎゆーさん、ちょっと借りるね)

洗濯するにしても干すのに日が出ていたほうが良い。
義勇のものらしき着物に着替えるために制服を脱ぐ。
そして、着物を手にとったタイミングで、戸が開いた。

愛「へ?」

アタシと目が合ったぎゆーさんが戸を閉める。

義勇「すまない」

扉越しの謝罪。下着姿を見られた羞恥でアタシは何も言えない。

義勇「知らなかったんだ。わざとではない」

愛「わ、わかってるよ。おかえり、ぎゆーさん」

ようやく言いながら急いで帯を締める。

愛「あけていいよ」

義勇「ああ」

言葉少ななのは元々だが、その表情に気まずさを感じた。

愛「事故みたいなものだしさ、気にしないでよ。アタシも忘れるしさ」

顔に熱を感じながらも、そう伝える。

義勇「そうしてもらえると助かる」
0047名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 21:03:07.31ID:JMf8mKhS
愛「ぎゆーさんの服借りてるよ。ごめんね、着替えもってなくって」

義勇「いや、構わないが。男物だぞ、それは」

愛「うん!ごはんの用意、するね?」

義勇「いや、もう出立する」

愛「ええ、もう!?」

義勇「任務だ。しばらく留守にする」

愛「任務…」

鬼殺隊は人知れず鬼を倒すのが役割だという。義勇は休む間もなく日々命を懸けて戦っているんだ。

愛「ちょ、ちょっとだけ待ってて!」

急いで塩を手にとり、おむすびを握り、おかずをつめる。

愛「はい、これ!お弁当!」

義勇「宮下…」

愛「がんばってきてね!…それと、無事で帰ってきてね」

アタシに義勇のためにできることはあんまりない。
そもそも出会って数日の間柄だし、あんまり個人的なこともしらない。
でも、だからこそできることはやらないとね!

義勇「…ありがとう」

義勇はそう言ってほほ笑んだ。
出会って初めてみた笑顔だった。

愛「!ぎゆーさん、今!」

義勇「?どうかしたか」

愛「ううん!行ってらっしゃい!」

義勇「ああ、いってくる」
0048名無しで叶える物語(ほうとう)
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2020/12/18(金) 21:10:36.70ID:kfElA5MS
しのぶさんが知ったら冨岡さんのこと確実に怒りそう
なんせ、男女ともに一つ屋根の下に生活しているから
「なぜ私に声かけなかったんですか?蝶屋敷に彼女をお連れした方が良かったんじゃないですか?説明してくれませんか?冨岡義勇さん?」
0049名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 21:49:44.10ID:JMf8mKhS
義勇は数日に一度か、あるいはその日のうちに帰ってくる。
もうちょっとゆっくりできないか聞いてみたけど、元々は家にも帰らずに任務のはしごをしていたらしいので、アタシと会ってからマシになった方みたい。
当のアタシも、なんとか家計上負担にならないように近くのカフェで雇ってもらい、働かせてもらえることになった。
帰るあては見つからないままに、アタシはこの時代の日常になじみつつある。
そして、そんな日々が数か月続いた。
義勇との会話の量も最初と比べて随分増えた。
弟弟子ができたことや、その弟子をかばって他の柱ともめたことなど、任務の間にあったことを食事の合間に話してくれるようになった。

義勇「そういえば宮下、お前門前中町に家があるといっていなかったか?」

そういえばであった頃にそう言ったんだっけ。
あの頃はまさかタイムスリップしたなんて思ってなかったからなー。

愛「いやー、あったんだけど、なくなったというか…」

義勇「そうか」

義勇は悪いことを聞いた、という風に表情を暗くする。
ああ、今の言い方だと何か不幸があったみたいだったかも、いやなかったわけでもないか。

愛「そ、そういやさ!今度お師匠とさ、弟弟子くんつれてきなよ。愛さんが腕によりをかけてもんじゃ作ったげる!」

義勇「…ああ、そうしよう」

愛「うん!ごちそうさまでした!食器、下げちゃうね!」
0050名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 22:03:32.03ID:JMf8mKhS
そのとき、家の戸を叩く音がした。

「ごめんくださーい」

女の人の声だ。

愛「あ、あたしが出るよ」

義勇「いや、宮下、俺が」

愛「いーの、いーの!任務で疲れてるんだし、座ってて!」

義勇にそう言って戸を開く。

「冨岡さん、あなたの鎹烏が蝶屋敷に…あら?」

小柄で美人なお姉さんと、こちらはまだ可愛らしさのほうが強い女の子が立っていた。

「あら、ごめんなさい。こちらは冨岡さんのお宅でよろしかったでしょうか」

愛「ええと、はい冨岡ですが、どちら様でしょうか」

「ええと、なんといっていいでしょう。同僚という表現が近いでしょうか」


「胡蝶しのぶと申します」
0051名無しで叶える物語(しうまい)
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2020/12/18(金) 22:06:03.53ID:B/kysPKi
いいね
0054名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 23:51:51.72ID:JMf8mKhS
愛「同僚?ってことは、鬼殺隊の人?」

しのぶ「はい。あなたは…どちら様でしょうか」

愛「アタ、私は宮下愛っていいます。ぎゆーさんとは、ええと」

アタシと義勇の関係をどう説明するべきだろうか、正直に伝えるなら襲われているところを助けてもらって、そのまま家に転がりこんだ、が正しいんだけど。あんまり聞こえが良くない気がする。

しのぶ「まぁ、冨岡さんもああ見えて若い男性ですからね。同僚の女性関係までには口出ししませんが」

言い淀むアタシをみてどう思ったのか、いや明らかに勘違いしている。

義勇「胡蝶、何の用だ」

奥から義勇が出てきた。
アタシが進んで出たのにちょっと申し訳ないけど、助かった。
0055名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/18(金) 23:52:41.99ID:JMf8mKhS
しのぶ「あなたの烏を連れてきてあげたんですよ、任務のついでですが。そんな物言いをするからいつも皆から浮いているんですよ」

義勇「俺は浮いていない」

浮いてるんだ…。

しのぶ「しかし、安心しましたよ。こんなに美人の恋人さんができたなら冨岡さんも人付き合いが出来るようになってきたようですね」

義勇「宮下はそんなんじゃない。鬼に襲われていたところを助けたら、身よりがないというからウチにいるだけだ」

愛「ちょっと!ぎゆーさん!」

その言い方は語弊が!いや間違ってないんだけどさ!

しのぶ「…は?」

しのぶさんは笑顔のまま、しかし明らかに雰囲気が変わった。
これは…怒ってる?

しのぶ「冨岡さん、上がりますね。ちょっと話があります。カナヲは愛さんと待っていてください」

言うやいなや、しのぶさんは義勇の腕を引っ張って家の中へ入って行ってしまう。

愛「あちゃー…」

義勇がうまい具合に説明できるのを信じるしかない。
二人残されたもう一人に声をかける。

愛「えーと、カナヲちゃん?だっけ」

カナヲ「はい」

愛「とりあえず、入ろっか。お茶いれるよ」
0056名無しで叶える物語(ほうとう)
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2020/12/18(金) 23:55:27.18ID:kfElA5MS
義勇「俺は(柱と相応しくないが新しい水柱がくるまで柱としても役目を務めているから)浮いていない」

多分、こういうことだよね
0057名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 01:06:43.24ID:8ZoTvM6a
愛「はいどうぞ。おいティーお茶だよ!お茶だけに!」

カナヲ「ありがとうございます」

渾身のアタシの駄洒落はクールに受け流される。
アタシと同い年くらいだろうか。

愛「えっと、カナヲちゃんも鬼殺隊なの?」

カナヲ「はい」

こんな細い女の子があんなに恐ろしい鬼を倒しているのか、と驚きそうになるけど、義勇が鬼殺隊に入る者は皆鬼に家族や大切な人を殺された者たちだと言っていたのを思い出す。
何かこの子にも事情があるのだ。

愛「ねぇ、かなかなって呼んでもいい?」

カナヲ「え?」

あ、表情はあまり変わらないけれど、初めて声に少し感情が乗った気がする。
カナちゃんだと同好会の仲間の眠り姫と被っちゃうし。

愛「ほら、あんまし近い年の女の子このあたりにいなくてさ。せっかく知り合えたんだし、仲良くなろーよ!」

カナヲ「…」

って、あれ?どっちかっていうと困惑の感じ。
言葉が少ないのは義勇もおんなじだけど、この子はそもそも感情の起伏が少ない感じがする。

愛(ちょっと距離感の詰め方を間違えちゃったかな?)

りなりーに初めて声かけたときも怖がらせちゃったんだっけ。
カナヲはスカートのポケットに手を入れてコインを取り出した。
そしてそれを迷うようにじっと見つめて、またポケットに収める。

カナオ「はい、よろしくお願いします」

愛「いいの?やった!愛さんのことは呼び捨てでも愛さんでも、他の呼び方でもいいからね!」

カナオの手をぎゅっと握る。
見た目は細いけれど、その手の平は思ったより硬くって、腰に差している刀を普段から振るっていることが分かった。
005857訂正(たこやき)
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2020/12/19(土) 01:10:08.66ID:8ZoTvM6a
愛「はいどうぞ。おいティーお茶だよ!お茶だけに!」

カナヲ「ありがとうございます」

渾身のアタシの駄洒落はクールに受け流される。
アタシと同い年くらいだろうか。

愛「えっと、カナヲちゃんも鬼殺隊なの?」

カナヲ「はい」

こんな細い女の子があんなに恐ろしい鬼を倒しているのか、と驚きそうになるけど、義勇が鬼殺隊に入る者は皆鬼に家族や大切な人を殺された者たちだと言っていたのを思い出す。
何かこの子にも事情があるのだ。

愛「ねぇ、かなかなって呼んでもいい?」

カナヲ「え?」

あ、表情はあまり変わらないけれど、初めて声に少し感情が乗った気がする。
カナちゃんだと同好会の仲間の眠り姫と被っちゃうし。

愛「ほら、あんまし近い年の女の子このあたりにいなくてさ。せっかく知り合えたんだし、仲良くなろーよ!」

カナヲ「…」

って、あれ?どっちかっていうと困惑の感じ。
言葉が少ないのは義勇もおんなじだけど、この子はそもそも感情の起伏が少ない感じがする。

愛(ちょっと距離感の詰め方を間違えちゃったかな?)

りなりーに初めて声かけたときも怖がらせちゃったんだっけ。
カナヲはスカートのポケットに手を入れてコインを取り出した。
そしてそれを迷うようにじっと見つめて、またポケットに収める。

カナヲ「はい、よろしくお願いします」

愛「いいの?やった!愛さんのことは呼び捨てでも愛さんでも、他の呼び方でもいいからね!」

カナヲの手をぎゅっと握る。
見た目は細いけれど、その手の平は思ったより硬くって、腰に差している刀を普段から振るっていることが分かった。
0059名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 01:48:22.65ID:8ZoTvM6a
隣の部屋からしのぶさんと義勇が出てきた。

しのぶ「お待たせしました。カナヲ、行きましょう」

カナヲ「はい」

さっきまでと比べて怒りの雰囲気が減っている。
しのぶさんはアタシの方に来て座っているアタシに目線を合わせてくれる。
近くで見ると、すっごい美人だ。

しのぶ「愛さん。とりあえずは生活もありますし、ここにいていただくことになりました。ですが、嫌になればいつでも蝶屋敷へ来てくださいね」

蝶屋敷というのはしのぶさんの家で、傷ついた鬼殺隊の人の治療も行っている施設らしい。

愛「あ、あはは、ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。ぎゆーさん優しいし」

そうでなければいきなり転がり込んできたアタシを家に何カ月も置いたりしない。
出会って間もない相手を家に一人で置いて、すぐ出かけてしまうのはちょっと危機意識は足りない気もするけれど。

しのぶ「そうですか。どうやら冨岡さんも嘘は言っていなかったようですね」
0060名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 01:48:57.13ID:8ZoTvM6a
しのぶ「蝶屋敷への地図です。私かカナヲがいない時にはアオイという子が応対してくれるでしょう」

愛「ありがとうございます。また遊びに行きますね。いや、療養所でもあるなら遊び半分で行っていとこじゃないか」

しのぶ「かまいませんよ。幼い子もいますし、ぜひ遊び相手になってあげてください」

アハハと笑うアタシにしのぶさんがそう言ってくれる。
今日一日で2人も、しかも女の子の知り合いが増えた。
カフェでの仕事や買い物に行ったりして顔見知りは増えてきたけれど友達は何人いても嬉しいよね。

しのぶさんを見送りながら隣に立つ義勇に尋ねる。

愛「しのぶさんにアタシのことなんて説明したの?」

義勇がしのぶさんに何をどう伝えたのか、気になった。

義勇「別に。一緒に住んでいる同居人だと言っただけだ」

愛「それだけ?」

義勇「あとは、家を空けがちな俺に代わって家事をやってくれてとても助かっていると」

愛「…えへへ」

アタシはその言葉にむっちゃ嬉しくなる。
正直言って、義勇には恩がありすぎる。
でも、それがちょっとでも返していけてたら嬉しいな。
0065名無しで叶える物語(くさや)
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2020/12/19(土) 09:42:37.09ID:VqfZqGuL
ぎゆぎゆしてきた
0067名無しで叶える物語(光)
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2020/12/19(土) 10:57:37.30ID:lrmjQu+y
ぼっちで天然だから気にかけてるけど好きではないけどぎゆーが突然女作ったら嫉妬しそう
0068名無しで叶える物語(庭)
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2020/12/19(土) 11:01:49.12ID:r3Bpc9SQ
気にかけてるけど復讐にとりつかれてるから色恋の感情が芽生える余裕はないと思われる
0069名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 11:30:18.49ID:8ZoTvM6a
義勇が鬼殺隊の任務で家を出る時間は様々だ。
昼に間は日の光から逃れるために鬼が隠れてしまうため、目的地に夜に到着するように出発する。
義勇がいる日は仕事の時間以外アタシも家にいるんだけど、任務で遠くに行く日には数日家を空けることもあって、カフェのお仕事のお休みが重なってすることも無くなったアタシは、せっかくだから蝶屋敷に行ってみることにした。

愛「えっと、ここかな?」

少し距離が無いこともなかったが、徒歩の圏内に蝶屋敷はあった。
かなり大きな建物だったが、その役割をあらかじめ聞いていたので、あまり驚かない。

愛「ごめんくださーい」

戸を叩くと少しして、ツインテールの女の子が出てきた。

女「はい、どちら様でしょうか」

愛「冨岡さんのところでお世話になっている宮下愛っていいます。えっと、しのぶさんか、カナヲちゃんはいますか」

女「ああ、話は聞いています。私は神崎アオイと申します。二人とも任務で留守ですが、何か御用ですか?」

愛「え、いやー、用ってほどのことじゃないんだけど」

暇だから来たと言ったら怒られるかな。

愛「そうだ、何か手伝えることないかな」

アオイ「はぁ、といっても一般の方にお任せできるようなことは…」

愛「そっかぁ」

これはおとなしく帰るしかないか。
その時、屋敷の奥から「ぎゃー!!」という叫び声が聞こえた。
何事!?アオイちゃんはまたか、みたいな感じで嘆息するのみ。

愛「えっと、大丈夫なの?」

アオイ「いつものことです。私は行ってくるので、あなたは」

愛「アタシも行くよ!」

やっぱり、只事じゃなさそうだし人手が要ることならアタシでも役に立てるかも。
0075名無しで叶える物語(庭)
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2020/12/19(土) 14:03:05.92ID:gXfJ8chv
1です。
ちょっと出かけるので、更新は夕方以降になるかと思います。
0077名無しで叶える物語(しまむら)
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2020/12/19(土) 16:35:07.97ID:PNgISIrs
座して待つ
0079名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 17:33:27.92ID:pjek3Znd
>>78
なんか…普通だ
0082名無しで叶える物語(茸)
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2020/12/19(土) 18:39:05.35ID:ershLY/2
ファンブックの冨岡がりなりー並感想で草
いやマジで語彙力同じなのでは
0084名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 18:47:20.50ID:8ZoTvM6a
アオイちゃんの後ろをついていくと、病室のベッドの上で同い年くらいの男の子が騒いでいるのが見えた。

アオイ「善逸さん!またあなたですか!言う通りにしないと、治るものも治りませんよ!」

善逸「いや!もうこれ以上は無理だって!こんなに苦い薬これ以上飲んだらそれこそ死んじゃうよ!」

ベッドの横で小さな女の子がお盆に湯呑をのせて困った顔でオロオロしている。
どうやら湯呑に入ってる薬を飲む飲まないでもめているらしい。

愛「そんなに苦いの?」

善逸「それはもう!…ってだれ?」

愛「アタシは宮下愛!よろしくね!それよりさ、それ何の薬なの?」

アオイ「これは短くなった手足を戻すための薬です。血鬼術に対してしのぶ様が調合してくださったのに、それを…」

アオイちゃんはきっ!と善逸くんをにらみつける。

愛「血鬼術?」

アオイ「鬼が使う特殊な術のことです。色々な種類がありますが、善逸さんが受けたものは身体が蜘蛛になってしまうもので…」

クモ?ってあの蜘蛛!?

愛「え!大変じゃん!」

善逸「そうなんだよ!大変だったのに皆俺にやさしくしてくんなくてさぁ!」

愛「うーん、でもそれならなおさら薬はのんだ方がいいって!くすりとも笑えなくなっちゃうよ!薬だけに!」

シーンとなる。これはウケなかったというより、何を言ってるんだって感じかな。
こういう時はりなりーとあの子が恋しいや。
0085名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:48:19.72ID:8ZoTvM6a
男「こら、善逸。だめじゃないか、皆さんを困らせたら」

微妙な空気の中、別の男の子が入ってきた。

男「良薬口に苦しだ。早く治して一緒に訓練を受けよう」

善逸「訓練も受けたくないよ!お前ら毎日死にそうな顔で帰ってくるじゃん!」

善逸くんと親しげな男の子。おんなじ服を着てるってことはこの人も治療中なのかな。

愛「あの、君も善逸くんの友達?」

男「はい、俺は竈門炭次郎といいます」

愛「え!君があの!?」

義勇から聞いた弟弟子くんと同じ名前だ。

炭次郎「ええと、あなたは」

愛「アタシは宮下愛!ぎゆーさんの知り合い?みたいな感じかな?」

義勇とアタシの関係はまだ他の人に説明するのが難しい。
同居人といえばまたあらぬ誤解を招きかねないしね。
0086名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 18:50:35.83ID:8ZoTvM6a
炭次郎「そうですか、義勇さんの。よろしくお願いします」

愛「よろしくね。ところで訓練って?たんじろーくんも怪我してるんじゃないの?」

炭次郎「俺はもうほとんど傷も治ってて、いまは機能回復訓練をしているところなんです」

リハビリみたいなものかな?
それが終われば義勇と同じように鬼を倒す任務に戻るんだろう。
鬼は人よりも力は強いし、そのうえ特殊な術まで使うという。
義勇はケガをして帰ってくることは滅多にないけれど、彼らは傷つきながら戦い続けてるのだ。
そして鬼の被害から人々を守っている。

愛「頑張ってね、愛さん応援しちゃう!」

炭次郎「はいっ!ありがとうございます!」

善逸「ねぇ!愛ちゃん!俺は?俺のことは応援してくんないの!?」

愛「もちろん、善逸くんも頑張ってね!」

順番に二人の手を握る。
スクールアイドルとしてファンのみんなと握手会をして知ったことなんだけど、手を握るってすっごい頑張れ!って気持ちが伝わってくるんだよね。
その証拠に善逸くんなんてすっごい喜びようだしね!
0087名無しで叶える物語(光)
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2020/12/19(土) 18:52:54.02ID:TOzoL26x
×炭次郎
○炭仁朗

二度と間違えるな
0089名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 18:58:45.73ID:8ZoTvM6a
炭次郎→炭治郎で
以後気を付けます。
009085訂正(たこやき)
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2020/12/19(土) 19:02:33.89ID:8ZoTvM6a
男「こら、善逸。だめじゃないか、皆さんを困らせたら」

微妙な空気の中、別の男の子が入ってきた。

男「良薬口に苦しだ。早く治して一緒に訓練を受けよう」

善逸「訓練も受けたくないよ!お前ら毎日死にそうな顔で帰ってくるじゃん!」

善逸くんと親しげな男の子。おんなじ服を着てるってことはこの人も治療中なのかな。

愛「あの、君も善逸くんの友達?」

男「はい、俺は竈門炭治郎といいます」

愛「え!君があの!?」

義勇から聞いた弟弟子くんと同じ名前だ。

炭治郎「ええと、あなたは」

愛「アタシは宮下愛!ぎゆーさんの知り合い?みたいな感じかな?」

義勇とアタシの関係はまだ他の人に説明するのが難しい。
同居人といえばまたあらぬ誤解を招きかねないしね。
009186訂正(たこやき)
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2020/12/19(土) 19:04:14.60ID:8ZoTvM6a
炭治郎「そうですか、義勇さんの。よろしくお願いします」

愛「よろしくね。ところで訓練って?たんじろーくんも怪我してるんじゃないの?」

炭治郎「俺はもうほとんど傷も治ってて、いまは機能回復訓練をしているところなんです」

リハビリみたいなものかな?
それが終われば義勇と同じように鬼を倒す任務に戻るんだろう。
鬼は人よりも力は強いし、そのうえ特殊な術まで使うという。
義勇はケガをして帰ってくることは滅多にないけれど、彼らは傷つきながら戦い続けてるのだ。
そして鬼の被害から人々を守っている。

愛「頑張ってね、愛さん応援しちゃう!」

炭治郎「はいっ!ありがとうございます!」

善逸「ねぇ!愛ちゃん!俺は?俺のことは応援してくんないの!?」

愛「もちろん、善逸くんも頑張ってね!」

順番に二人の手を握る。
スクールアイドルとしてファンのみんなと握手会をして知ったことなんだけど、手を握るってすっごい頑張れ!って気持ちが伝わってくるんだよね。
その証拠に善逸くんなんてすっごい喜びようだしね!
0093名無しで叶える物語(光)
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2020/12/19(土) 19:07:15.91ID:TOzoL26x
>>92
ごめん
0096名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/19(土) 22:17:25.07ID:Gfch65HV
それより、これ決戦編まで続くのか(胸熱)
0097名無しで叶える物語(しまむら)
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2020/12/20(日) 00:40:45.31ID:MV+3veWe
がんばれ!がんばれ!
0101名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/20(日) 12:05:40.16ID:xbXhQUi1
薬のこととかはよくわかんないから、とりあえず料理だったり掃除を手伝って帰ってきた。
帰る頃にはもう辺りは薄暗くって、女の子一人で歩くにはちょっと危険だったかな、なんて思う。
大正の東京は、鬼に出会わずともアタシのいた時代と比べるとあんまり治安が良くないのだ。
とにかく家に着いたので、鍵を開けようとすると、電気がついてるのに気づいた。

愛「ただいまー。義勇さん、いるの?」

義勇「宮下か。さっき帰ったところだ」

黒い鬼殺隊の服を着ている義勇さんが立っていた。

愛「そっか。ごめんね、すぐごはん作るね」

義勇「いや、急がなくていい。」

愛「大丈夫だよ。家を出る前にあっためるだけの状態にしといたんだ」

義勇「そうか、では頼む。俺は着替えてくる」

愛「りょーかい!」
0102名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/20(日) 12:15:55.71ID:xbXhQUi1
ご飯をよそって食卓に並べたところで普段着に着替えた義勇がやってきた。

義勇「では、いただこう」

愛「うん!めしあがれ!」

何気ない掛け合いだけど、過ごした日々作り上げた会話だなって感じがしてちょっと嬉しくなる。

愛「今日おしごと休みだったから蝶屋敷に行ってきたよ」

義勇「胡蝶のところか」

愛「うん、でもお留守だったんだ。その代わりに炭治郎くんと善逸くんに合ったよ!」

義勇「そうか」

愛「それでね、またアタシとぎゆーさんの関係について説明しようと思ったんだけど、難しいなーってなったの」

炭治郎くんにはとりあえず知り合いって説明したんだけど。

義勇「同居人、ではだめなのか」

愛「うーん、それはそうなんだけど、ぎゆーさんの仲間たちに変な誤解させたら悪いしさ」

義勇「へんな誤解とはなんだ」

愛「え、いや…言わせないでよ…///」

義勇「?」モグモグ

もしかして本気で分かってないのかな。
まぁ、義勇はそのあたりニブそうだしね。

愛「まぁ、次からは住み込みで家政婦してます。ぐらいで説明しとくよ」

義勇「そうか、ならば俺もそうしよう」

愛「うん」

まぁ、ちょっと寂しい説明の仕方だけど、そんなに嘘はつかずに関係性を表せる言い方ではあるよね。
どうせいつか元の時代に帰れるまでの関係なんだし。…戻れるよね?
いやいや、ネガティブになっちゃダメダメ!
でも、それまでにできるだけ恩返しして、最後は笑顔でバイバイできるようになりたいな。
0104名無しで叶える物語(光)
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2020/12/20(日) 13:08:56.75ID:YVg/WWVt
>>87
ボケたつもりが煽られたでござるの真姫
0105名無しで叶える物語(帝国中央都市)
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2020/12/20(日) 20:54:50.44ID:CBfQqK1u
                     ___,.、-‐::::::::、.‐-、
                       /::::__:::`:::_::::::::\:::\   /ヽ
                  ,':::/::_,..、-‐-ヽ::::::::ヽ:::::Y/`};}
                    /::/::/       {:::::::::::: r:::r,<j/
                  /:::::::::{-     ‐-Y::::::::::::{:::}o/    お嬢さんは正しく罰を受けて
               〈::::::::W         l::::::::::トl:::;〔       生まれ変わるのです
             n 00    VY{ z=ミ  ,z=ミWw;/-<8o{
          ,⊆ ⊇、 __  {ハ    、     /:::{)_j:}`ヽL    そうすれば私たちは
            ̄U ̄  コ L l小  r==ァ   |:::::}、ノ  [][]「l  仲良しになれます
                   ̄ ̄ {:::::{ヽ  ー     |::::{_, へ __ くノ
        __  厂¨アーァ'7 `^ __〕_ーr≦ニ`Y     /ー- 、
        /ニニ``ー-r-‐‐‐┬->-‐ 、{二ニニ7    /\__ト、 _
      'ニニニニニニニl |  _j_j_j_jニニ7ア    /ヽ、  \  ヽ,
      ニニニニ二二二l__{ニ{ (ヽ-‐`7 /\___ /  } \_____}ー-< \
       {`〜、ニニ二=-==┘|ニヽ,`____/ /ニニニニニ=‐-、.,_ \ ヽノ、
      ,>、/ `T´<ア l   |ニニ|0 L/ニニニニニニニニニ',  ヽ j  Y
0107名無しで叶える物語(遊動国境)
垢版 |
2020/12/20(日) 21:28:14.87ID:8ctxwtcr
ぎゆーは話しかけられると好きになってしまうらしい...
つまりぎゆーは愛さんの事が...?
https://i.imgur.com/MGKJgZV.jpg
0109名無しで叶える物語(庭)
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2020/12/21(月) 06:53:41.36ID:eAMd1mcZ
中々更新できていませんが、今から出勤なので次の更新は早くとも今日の夜中になるやもしれません…
0112名無しで叶える物語(光)
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2020/12/21(月) 16:30:07.13ID:C9TVwo4T
>>87=104
ガチの煽りカスにボケたお前が悪い
0115名無しで叶える物語(茸)
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2020/12/22(火) 08:58:26.51ID:aIP0luSI
これ、ぎゆあいだから良いんだろな
あいたんや増してやあいぜんだと荒れそう…
0117名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/22(火) 11:39:31.31ID:02Xuw43f
璃奈「愛さん、愛さん」

愛「え?あれ…アタシ…」

目の前にはりなりーがいる。いつものお昼休憩の風景。
でも、あれ?なんか違和感。

璃奈「ボーっとしてた。寝不足なの?」璃奈ちゃんボード「心配」

愛「え?そうだった?アハハ、ごめんごめん。大丈夫だよ!」

璃奈「それならよかった」璃奈ちゃんボード「ホッ」

らしくないなー、話してる最中にボーっとするなんて。

愛「それで、何の話だっけ」

璃奈「昨日新しいゲーム買ったから今日遊びにこない?」

愛「おっ、いいの?いくいく!行っちゃう!」

璃奈「一緒にゲーム、嬉しい」璃奈ちゃんボード「ワクワク」

愛「うん!授業終わったらちょっと家よってから行くね!」

璃奈「おっけー」

何かを忘れてるような気はするけど、そんなのよくあることだ。
そんなことより、限られた人生、限られた放課後を楽しむ方がいいに決まってるよね!
0118名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/22(火) 11:42:12.35ID:02Xuw43f
気が付いたら放課後だ。
今は家に帰る途中。あれ、授業受けたっけ?

愛「ただいまー」

家に着いて、家のドアを開ける。

とたんに鼻の中にいつものにおいが広がった。
もんじゃの焼けるにおいと誰しもが持ってる育った自分の家のにおい。
なんでだろ、なつかしさで胸がいっぱいになる。

「お帰り、愛ちゃん」

その声をきいたとたんに鼻の奥がツンとして、涙が出そうになって…

目が覚めた。
0119名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/22(火) 14:47:45.21ID:02Xuw43f
起きるとそこはもうすっかり見慣れた、でも生まれ育った家じゃない天井。

愛「夢…かぁ」

涙が目じりからこぼれて流れていくのを感じる。
こっちの時代にも馴染んできたからかしばらく見てなかった元の時代の夢。
不意打ちだったからクるものがあるなぁ。

目の腫れを顔を洗って冷やして、廊下に出ると玄関を出ようとする義勇がいた。

愛「ぎゆーさん、お仕事?」

義勇「ああ、任務だ」

愛「そっか、遠いの?」

義勇「いや、早ければ今日の夕方には帰る」

恐ろしい鬼と戦いに行くのに普通の仕事に行くみたいな返事。
いつもボーっとしてるけど、刀を握った義勇は本当に強い剣士なんだね。

愛「おっけー!晩御飯つくってまってるよ」

義勇「ああ…宮下」

義勇が戸を出ようというタイミングで振り返った。
じーっとアタシの顔、いや目元を見てる?
泣いてるのばれたのかな。

愛「ん?どーかした?」

ちょっと焦って誤魔化す。
あんまり心配かけたくないしね。

義勇「いや…夕食は鮭大根がいい」

愛「おととい食べたじゃん。でもりょーかい!頑張ってきてね!」

義勇が家を出ていった。

愛(あれ、泣いてたのばれてたなぁ)

でも、何も言わなかった。
それが義勇の優しさなのかはわからないけど、問い詰められても困っちゃうし助かった。
昔の夢を見てたなんて言われてもなんて言えばいいかわかんないだろうしね。

愛「さてと。アタシも仕事行く準備しないとね!」

その後に晩御飯買いに行かないと。
魚屋さん、今日も鮭仕入れてるといいけど。
0121名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/23(水) 02:14:05.56ID:36Zet3Dx
>>116
ただ…猪之助よりはマシな気もする
0123名無しで叶える物語(しうまい)
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2020/12/23(水) 19:17:42.59ID:WttcyrwY
待ってる
0124名無しで叶える物語(しまむら)
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2020/12/23(水) 23:26:21.27ID:hGhQYExi
頼む
0125名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/23(水) 23:28:12.43ID:GvKJpoH+
大正時代はみんな笑顔の時代
0126名無しで叶える物語(SB-Android)
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2020/12/23(水) 23:34:33.22ID:TnHCtfrv
水柱…宮下愛
風柱…エマ・ヴェルデ
音柱…桜坂しずく
蟲柱…朝香果林
蛇柱…上原歩夢
霞柱…近江彼方
岩柱…天王寺璃奈
恋柱…中須かすみ
炎柱…優木せつ菜
0127名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/24(木) 02:39:00.03ID:6wUZXazv
義勇がもう三日帰ってない。
今回は汽車で行かないといけないとこで任務らしいから日はまたぐだろうとは思ってたけど、さすがに心配になってくる。
とはいえ、仕事にはいかなきゃいけないし、いつ帰るかわからないからごはんの買い出しにも行かなきゃならない。
冷蔵庫がないから買いだめができるものは限られるのだ。

愛(営業時間ゆっくりめだから朝はのんびり出勤できるのが雇われ給仕のいいとこだね)

その代わり暗くなった後に帰ることもあるのがちょっと難点。
ウチのカフェはお酒を出さない(めっちゃリサーチしてないとこを探した)けど、それでもお客さんが全員いなくなるまで待つと結構かかる。

愛「まぁ、働けるだけ御の字だよね〜。…ん?」

朝っぱらから道の往来で若い男女がもめてる。
男の方が女の人の腕を引っ張ってるけど、二人は知り合いみたいで言い争いをしてるみたい。
少なくとも人攫いではなさそう。
0128名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/24(木) 02:40:03.91ID:6wUZXazv
それなら無理に口を突っ込まなくてもいいかな、なんて思って集まりつつある野次馬を躱して職場に向かおうとしたら…。

愛(あ…)

男が女の人の顔を殴った。グーで。
さすがに見過ごせない。

愛「ちょっと、ちょっと、さすがに手を出しちゃダメでしょ。大の男が女の子にさ!」

男「ああん?なんだお前、関係ないだろ」

愛「いや、アタシもそのつもりだったけどねぇ」

男「なんだ、お前も女のくせに俺に逆らうのか!!」

男が激高して掴みかかってくる。

愛「わっと!」

でも、反射的に袖をとって投げ飛ばしっちゃった。
腰を打ったみたいで男は地面でのたうちまわってる。

愛「わわっ、ごめんそんなつもりじゃ」

部室でアイドルなんだから危ないファンへの対応なんて言って冗談半分で調べて動画でみた護身術をついやってしまった。
その動画でもまずは逃げるのが一番って言ってたのに。

愛「えっと、大丈夫?」

男はようやく痛みが治まったのか、こっちをにらみつけてなにやらぶつぶつ言ってる。

「…のくせに!女のくせに!女のくせに!」

やばい、火に油だったかも。
なんて思ってると。

「おめぇこそ男の癖に女に手上げやがって情けねぇぞ!」
「愛ちゃんから離れな!」
「ほら、愛ちゃん、こっちへ。あんた、警察よぶよ!」

いつの間にか増えていた野次馬の中にいつも買い物に行くお店のおじちゃんおばちゃんが。
数に負けて、こっちには男の人も数人いるのも見えて、男は「これで勝ったと思うなよ!」と漫画のような捨てゼリフを吐いて去っていった。
どっかいく時も腰を押さえてたけど大丈夫かな。

残された女の人はどうやらあの男の元恋人だったみい。
付き合ってるときも、キレやすい性格で、それが嫌で別れたらしい。
よりを戻そうと言われて断ったら手をあげられたんだとか。
まあ、怒りっぽいだけならともかく暴力まで振るうとなると別れて正解だったって、結果的に追い返したアタシはお礼を言われてしまった。
0129名無しで叶える物語(しまむら)
垢版 |
2020/12/24(木) 21:39:14.49ID:yoYA4yiB
続き期待してる
0131名無しで叶える物語(もなむす)
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2020/12/25(金) 16:09:26.59ID:Ps6nsE8z
支援
0134名無しで叶える物語(筆)
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2020/12/27(日) 23:43:14.99ID:6PTUIoLq
保守
0136名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/28(月) 21:22:11.87ID:l9s1X5Gz
いつものようにちょっと遅い帰り道。
カフェは家から近いんだけど、とはいえ暗いところは本当に暗い。
しかも今日は…。

愛(マズい、付きまとわれてるかも)

足音がずっと後ろでするだけならただ同じ道を通る人かもだけど、足をとめると足音も止むのがそれっぽくて怖い。

愛(どうしよう、もう家までホントにすぐだけど)

今の家には義勇がいない。
それに、いたとしても家を覚えられたら義勇にも迷惑をかけてしまう。
とはいえ、交番も近くない。
そこまで頑張って行ってみるか、それとも知り合いのお店に逃げ込むか。

男「おい、やっぱりお前朝の女だな」

足音の主に声をかけられる。
無視して速足になろうとしたんだけど、回り込まれた。
というか、二人いた。

男2「兄貴、こいつか?」

男「ああ、俺を馬鹿にして笑い者にしやがった」

愛「いやぁ、そんなつもりはなかったんだけどね」

男「ふざけんな!」

とにかく宥めようとするけど、逆効果みたいで、男はナイフを懐から取り出す。
いや、それはさすがにシャレになんないよ!
0137名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/28(月) 21:22:39.01ID:l9s1X5Gz
男2「おい兄貴、こいつ中々可愛いぞ」

男「うるせぇ!」

朝の男がナイフを構えて突っ込んでくる。
さすがの愛さんも万事休すか!と思わず目を瞑った次の瞬間。

「ぎゃあ!」って声がして、恐る恐る目を開けると、男二人は地面でのびていた。
目の前には別の男。

「オイ、大丈夫か?」

暗くてよく見えない。
義勇と同じくらいの身長の、男の人?
そして腰には…刀。

愛「えっと、はい。ありがとうございました」

「女ひとりでこんなくらい道歩いてんな」

愛「あなたは、鬼殺隊の人?」

「…知ってんのか。アンタ名前は?」

愛「宮下愛っていいます。鬼殺隊の人に助けてもらったことがあって」

「不死川実弥だ。なら分かってんだろ。ウチはどこだ、送ってってやる」

知らない人に家を教えるのはマズいんだけど、鬼殺隊の人…。
なら大丈夫かな?

愛「…ありがとうございます。こっちです」
0138名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/28(月) 21:23:12.24ID:l9s1X5Gz
家にはすぐついた。
明るいとこでみた実弥さんの顔は傷だらけだった。
鬼殺隊ってやっぱり過酷な務めなんだね。

愛「あそこです!ぎゆーさん帰ってるのかな?」

実弥「…ぎゆう?」

あ、鬼殺隊の人だもんね。知り合いだったのかな?

愛「あ、えっと、アタシぎゆーさんのとこで住み込みで家政婦させてもらってて」

実弥「そうか。じゃあな」

それを聞くなり回れ右する実弥さん。

愛「えっ!?ちょっと、せめてお茶ぐらい!」

実弥「いらねぇ、今度から夜道は気を付けな」

それだけ言うと実弥さんは世闇に消えてっちゃた。
お礼も言わせてくれないなんて、急いでたのかな。
それなのにここまで送ってくれるなんて、親切なひとだなぁ。
0139名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/28(月) 21:24:19.56ID:l9s1X5Gz
愛「ただいまー!ぎゆーさんいるの?」

義勇「ああ、さっき帰った」

愛「お疲れ様!ごはん、すぐ作るね」

義勇「頼む」

台所で調理をしながら、食卓でお茶をのむ義勇に聞いてみる。

愛「ぎゆーさん、しなずがわさねみさんって知ってる?」

義勇「胡蝶から聞いたのか?」

知り合いだったんだ。
良かった。

愛「いや、さっき会って送ってもらったんだ」

義勇「そうか。今度礼を言っておこう」

愛「仲いいの?」

義勇「あいつは風の柱だからな。会議で顔を合わせる」

愛「それってぎゆーさんとおんなじ?」

義勇「…。あまり話せてないがな。怒りっぽいやつなんだ」

愛「へぇ」

そうだったんだ。

愛「よかったらウチに招待してよ。ごはんか、せめてお菓子くらいは出すからさ」

義勇「わかった」

よかった〜。
助けてくれたのにお話もあんまりできなかったからね。
義勇さんと友達ならまた会えるよね。
安心、安心♪
0140名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/28(月) 21:25:25.22ID:l9s1X5Gz
終わりまでは考えてあるのですが、年末年始も仕事が詰まってまして…。
ゆっくりやってくのでよろしくお願いします。
0142名無しで叶える物語(たこやき)
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2020/12/28(月) 21:29:22.56ID:hEpAmZai
愛さん頑張れ
0143名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2020/12/28(月) 22:30:27.62ID:MZBLVV7w
実弥w
やっぱ優しいやつだな
0145名無しで叶える物語(しまむら)
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2020/12/29(火) 15:57:47.63ID:7bIwtmyJ
待ってた、がんばってほしい
0146名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2020/12/30(水) 11:46:25.54ID:vqhCT5Yv
保守
0147名無しで叶える物語(しうまい)
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2020/12/30(水) 12:48:20.59ID:qsKNXTQB
続きは年明け?
待ってるぞ!
0148名無しで叶える物語(もんじゃ)
垢版 |
2020/12/31(木) 00:38:34.60ID:LD35s6Pp
保守
0151名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/01(金) 16:31:11.26ID:Ja+1L9AE
あけおめ保守
0153名無しで叶える物語(こんにゃく)
垢版 |
2021/01/02(土) 18:42:11.87ID:MoIax5du
保守
0157名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/01/04(月) 01:40:01.87ID:w+5U+jRD
保守の呼吸
0158名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 02:16:58.53ID:TiM2oDoy
愛「きたよー!」

きよすみなほ「あ、愛さん!」

きよ「今日はお仕事はいいんですか?」

愛「うん!お休みなんだ。家事も一通り終わっちゃったし、お邪魔してもいい?」

最近のアタシは暇になると蝶屋敷によくきていた。
行ったって炊事の手伝いくらいしかできないんだけど、家にいてもテレビもないし、スマホはないこともないけど電池がないしそもそも電波がない。

すみ「愛さんなら大丈夫だと思います」

愛「そっか、ならお邪魔するね。今日は何か手伝えること、あるかな?」

なほ「今日は特に…この前に任務でケガをした隊士の皆さんもすっかり良くなられましたし…あ!」

愛「なになに?何かあるの?」
0159名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 02:17:31.00ID:TiM2oDoy
なほ「いえ、私たちもうちょっとしたら機能訓練にいかないといけなくて、その間女の子を一人ぼっちにさせてしまうんです」

すみ「あ、ホントだね。愛さん、その子と一緒にあそんであげてくれませんか?」

愛「そうなんだ、どんな子なの?」

きよ「炭治郎さんの妹さんなんです。いつもは箱の中にいるんですけど、最近出られるようになって」

愛「へぇ」

ハコ?出られる?全然どんな子かイメージがわかない。

愛「まぁ、たんじろーくんの妹なら悪い子じゃないだろうしね。りょーかい!愛さんにまっかせなさ〜い」

なほ「わぁ!ありがとうございます!」
0160名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 02:18:09.29ID:TiM2oDoy
三人に連れられて蝶屋敷の中庭に行くと黒い羽織りを着たピンクの着物の女の子がいた。
庭を舞っている蝶を無邪気に追いかけている。
身長的には中学生くらいかな?

きほ「ねずこちゃん、お待たせ!」

禰豆子「?」

すみ「私たち、今からお兄さんの訓練のお手伝いに行くから、このおねえさんと遊んでてね」

禰豆子と呼ばれた少女。
表情に少女のあどけなさを残しているが、その顔立ちは美少女と言っても差し支えない。
そしてその口元にはとがった歯が見えていた。
八重歯かな?

愛「ねずこちゃん?アタシは愛っていうんだ!よろしくね!」

禰豆子「あたし、あい?」
0161名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 02:18:37.66ID:TiM2oDoy
愛「そうそう!愛さんだよ。よろしくね!」」

禰豆子「あい!」

にっこり笑顔の禰豆子ちゃん。かわいい。

なほ「じゃあ、愛さんよろしくお願いします。禰豆子ちゃんもいい子でね」

道場の中に引っ込んでいく三人。
そしてそこに手を振る禰豆子ちゃん。かわいい。

愛「よし、じゃあ禰豆子ちゃん、何しよっか」

禰豆子「しよーねー」
0165名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 03:05:48.66ID:TiM2oDoy
おばあちゃん仕込みのおはじきやあやとりを教えていたら日が傾いていた。
沈む前には帰らないとって思ってたら、屋敷の障子が開いて中から炭治郎くんが出てきた。

炭治郎「すいません、愛さん。禰豆子と遊んでくださってありがとうございました」

愛「ううん、アタシも楽しかったから気にしないで。それにしても、たんじろー君またケガしたんだってね。もういいの?」

炭治郎「ありがとうございます。もうすっかり治って、今日は体をほぐすのを手伝ってもらってたんです」

愛「そうだったんだ。それにしても、たんじろー君妹いたんだね。初めて会ったけど、これまでも蝶屋敷にいたのかな」

炭治郎「いえ、俺と一緒に任務にいってたんです」
0166名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 03:06:13.33ID:TiM2oDoy
え?任務?この子を連れていってたの?
炭治郎くんと会うのは蝶屋敷でケガをした時くらいだ。だから会うたびに少し間が開く。
そして、そのたびに体つきがたくましくなっていってる。
大きなケガをすることといい、鬼殺隊の任務の過酷さは鬼に一度しか遭遇したことのないアタシには想像もつかないほどだ。

愛「…たんじろー君、禰豆子ちゃんにはいくらなんでも過酷じゃないかな」

炭治郎「…そうですね、いくら鬼とはいえ、妹を連れていくことを俺も迷いました。でも、禰豆子が、俺たちが決めたんです。一緒にいるって」

愛「…そっか、ごめんね。部外者が口出しして」

炭治郎「い、いえ!禰豆子のこと、心配してくれてありがとうございます!」

わざわざアタシが口出ししなくても、炭治郎くんもたくさん悩んだ上で決めたんだろう。
妹がいくら鬼だからって…うん?

愛「ん?ちょっとまって、今鬼って…」

炭治郎「あ!このことは内緒でお願いします!」

愛「うん、それはいいんだけど、ホントに?」

炭治郎「…はい、禰豆子は、鬼にされたんです。だから、俺は、俺たちはいつか倒さなくちゃいけない」
0167名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 03:06:32.50ID:TiM2oDoy
炭治郎「鬼舞辻無惨を」
0168名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/04(月) 07:23:58.72ID:ap6sO3gS
よっしゃー!
0170名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 20:37:19.46ID:TiM2oDoy
義勇「宮下、帰ったぞ」

愛「…あ、うん。お帰り、ぎゆーさん」

ボーっとしてた。
いつの間にかウチにいた。いつ帰ったんだっけ。

義勇「どうかしたのか」

愛「ううん…。いや、ぎゆーさん、ちょっと聞いてもいい?」

義勇「ああ、何だ」

愛「鬼が、元々は人だったってホント?」

あの日、義勇が首を切った鬼の血の匂いがよみがえる。
あの時に恐ろしくて目をそらしたこと。
アレが命だったこと。

義勇「…話していなかったか」

愛「ホント、なんだね」

義勇「隠すつもりはなかった」

義勇は言葉少ないだけだ。
アタシが聞かなかったら教えてくれないのはどうかと思うけど、鬼がどういう存在なのか聞いてれば、このことも教えてくれただろう。
0171名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/04(月) 20:38:04.30ID:TiM2oDoy
愛「…うん。禰豆子ちゃんのこと、知ってる?」

義勇「ああ」

愛「鬼になった人は、もとに、人に戻れるの?

義勇「…鬼殺隊の歴史の中で戻ることのできた鬼は確認できていない」

それは、もう戻ることのできない怪物となってしまった人を倒す。殺すことが、その人にとっての唯一解放される方法だってことだ。
鬼殺隊の仕事は鬼に襲われる人だけでなく鬼になった人に救いを与える仕事でもあると、アタシは改めて思う。でも、

愛「じゃあ禰豆子ちゃんは…」

義勇「…難しいだろう」

愛「そっか」

兄妹の顔が浮かぶ。
報われない人の努力と苦しみを想うのは苦しい。

義勇「だが」

愛「え?」

義勇「俺は、あの兄妹であればいつか、その歴史を変えられると信じている」

愛「ぎゆーさん…」

炭治郎くんは義勇にとってただの弟弟子というだけではない、何かがあるのだろう。
鬼である禰豆子を見逃していることといい。

愛「ぎゆーさんがそういうこと言うの、珍しいね」

義勇「…どういう意味だ?」

愛「アハハ、なんでもなーい」

絶望に負けないこと、戦い続けること。
それが残酷な運命に立ち向かう唯一の方法なんだ。
アタシも、いつかなんていわずに元の世界に帰る方法を探そう。
そして、その時がくるまでは。

愛「ごはん、できてるよ。たべよ?」

義勇「…ああ」

この日々を頑張っていこう。
0172名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/04(月) 20:45:47.05ID:H9WEXEd7
愛さんは鬼滅よりもタフのイメージ
0176名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/06(水) 21:38:59.49ID:LO27c7uo
頑張ろう、と決めたのはいいけれど手がかりが何もない。
アタシが元々いた森の中なら何かあるのかもだけど、歩いて2日はかかる。

愛(結局、いまのところできることないのかなぁ)

でも、帰る方法を探すと決めた以上は一つ、覚悟をきめた。

愛「だからさ、義勇さんに話があるんだよ」

義勇「?何がだからだ」

愛「いや〜、何でもないよ。それよりこれから時間ある?」

義勇「いや、これから御屋形様の屋敷に呼ばれている」

御屋形様って鬼殺隊のトップの人だったよね。
ホントはすぐに話したかったんだけど、お仕事ならしかたない。

愛「そうなんだ…遅くなるの?」

義勇「いや、最近は鬼の出没も鳴りを潜めているし、おそらく話し合いだけで終わるだろう」

それならアタシの方が遅くなるくらいかな。

愛「そっか、じゃあアタシの仕事終わりで話、いいかな」

義勇「わかった」
0177名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/07(木) 00:52:57.37ID:CpD1BTuc
「ちょっと、愛ちゃん」

同僚の子がアタシの肩をたたく。
もうすぐ夕方、閉店までラストスパートって感じの時間だ。

愛「ん?どうしたの?」

「あそこのひと、すっごい男前じゃない!?」

またか、とアタシは苦笑い。
この子はかっこいいお客さんに目が無くって、すぐに声をかけちゃう。
この時代に女の子からナンパするなんて文化はなくって、この子は変わり者。

愛「また店長にお説教くらっちゃうよ?」

「ええ?でも、恋の始まりは止めらんないよ〜!」

ああ、いっちゃった…。
しーらないって思いながら、注文をお盆に乗せていくと、その子はすぐに帰ってきた。

「…なんか、愛ちゃん目当ての人みたい。声かけてもそれっきりだんまりだよ〜」

愛「え、アタシ?」

「どうする?店長呼んでこようか?」

愛「うーん。いや、危なそうになったら呼んできてくれればいいよ」

「りょうかい〜」

とりあえず席に向かう。
変な人かもだけど、お客様だしね、無視してトラブルになるのも怖いし。
0178名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/07(木) 01:27:16.16ID:CpD1BTuc
席に着くと、よく知る顔。

愛「え、ぎゆーさん?なんで…」

義勇「仕事終わりに話があるといっていた」

愛「え?あー…」

あれは、終わって帰ったら話があるって意味だったんだけど。
まぁ、アタシの言い方が悪かった。

愛「ごめんなんだけど、アタシまだもうちょっと仕事があってさ、話なら家でするし、先に帰っててよ」

義勇「いや、待つ」

愛「え、でもあと1時間はかかるよ?」

義勇「かまわない」

頑なな義勇。
うーん。何か理由があるのかな。

愛「そっか、わかったよ。じゃあ、ちょっと待っててね」

義勇「わかった」

戻ると、のぞき見していたらしい同僚に義勇との仲をしつこく聞かれた。
毎度の家政婦してるって説明は、それにしては親しげだったと怪しまれたけど嘘はついてない。
そんなこんなで仕事をしてる間、義勇は本当にじっとアタシを待っていた。
0179名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/07(木) 01:34:05.13ID:ZGT72PXA
冨岡さん表情に出ないけど話しかけてくれる人の好感度は無茶苦茶高いからな
0180名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/07(木) 08:51:57.17ID:dFwTrXNu
イケメンコミュ障…
だから同性人気があるんだな
0183名無しで叶える物語(こんにゃく)
垢版 |
2021/01/08(金) 23:12:57.97ID:6iI4sjxx
保守
0184名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/08(金) 23:14:59.92ID:5dvNZIpq
宇随「派手に書いてもらうぞ!」
0187名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/09(土) 22:12:51.39ID:vsYUxvQo
素晴らしい提案をしよう
お前も保守をしないか?
0188名無しで叶える物語(らっかせい)
垢版 |
2021/01/10(日) 00:16:31.62ID:i8lJ9sEy
俺は如何なる理由があろうとも保守はしない
0189名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/10(日) 00:26:46.92ID:J/+7QEAi
煉獄さんと愛さんはすぐ意気投合しそう
0191名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/10(日) 19:09:56.06ID:/DJ2CzOn
>>190
その保守 練り上げられている
至高の領域に近い
0193名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/11(月) 00:49:51.52ID:Ad8L/2nz
愛「おまたせ、ごめんね待たせて」

義勇「気にするな」

愛「かえろっか。話は途中でするよ」

義勇「分かった」

季節はすっかり冬だ。
こっちに来てから1年以上が過ぎている。
もし元の世界にいたとしたら、もう卒業が近いんだ。

愛「寒いね〜息も白いよ。ほら」

は〜って息を吐いて義勇に見せる。

義勇「襟巻を貸してやる」

愛「え、いいよ。それじゃぎゆーさんが寒いじゃん」

義勇「俺は大丈夫だ」

そういってマフラーをこっちに差し出してくる。
うーん、断るのも悪いか。

愛「ありがとう、うんあったかいや」

マフラーに残る義勇の体温と匂いに照れる。
最近はすっかり家族の距離感になってきたけれど、こういう時にはちょっと異性を意識しちゃう。
だめなんだけどね、一緒に住んでて気まずくなったら行く場所ないんだし。
0194名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/11(月) 00:50:22.13ID:Ad8L/2nz
愛「でさ、話なんだけど。アタシさ、ぎゆーさんに言ってないことがあるんだよね」

そんな感情を振り払うようにアタシから話を切り出した。

義勇「なんだ」

愛「あの、真面目な話として聞いてほしいんだけどさ、妄想とかそういった類のことでもなくって」

義勇「わかった」

真剣な表情の義勇。
こっちの話を聞いてるぞって顔を向けてくれる。

愛「アタシさ…この時代の人間じゃないんだよね」

義勇「そうか」

…いや、「そうか」って。

愛「驚かないの?冗談とかじゃないんだよ」

義勇「驚いている」

愛「ホントかなぁ」

義勇「…いや、何か事情があるとは思っていた。出会った頃のお前は何も知らな過ぎたからな」

愛「あー確かに、そうかも」

大正とアタシのいた時代では、常識からなにまで違うことが多すぎた。
来たばかりの頃のアタシの言動は傍からみれば不自然だっただろう。

愛「じゃあ、信じてくれるんだね」

義勇「ああ」

よかった。ひとまず安心。
0195名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/11(月) 00:51:11.11ID:Ad8L/2nz
義勇「それで、宮下は帰りたいのか」

愛「…うん。やっぱり、ね」

義勇「…そうか」

あ、悲しそうな顔。
義勇さんには悪いけど、そう思ってもらえるのは嬉しかったりする。

愛「まぁ、いまのところ帰る方法はないんだけどね」

義勇「心当たりもないのか」

愛「うん。あの森に気づいたらいたんだ」

森に来る前、元の時代の最後の記憶もおぼろげだ。
確か、部費について話し合いしてて…うーん。

義勇「では、あの森に行くしかないな」

愛「そうなんだけどね、歩いて二日かかるし、往復で4日、探索するなら5日以上かかるんだよ。なかなか難しいんじゃないかな」

義勇「仕事か?」

愛「うん、お休みも貰わないとだし、それに一人旅だしね。準備も要るからさ」

義勇「?一人で行くのか?」

愛「え?う、うん。そのつもりだけど」

義勇「…そうか」

あれ、悲しそう。
0196名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/11(月) 00:51:34.54ID:Ad8L/2nz
愛「え、だってぎゆーさん任務あるでしょ?」

義勇「鬼殺隊員全員で稽古をするからその前に準備をするようにと、暇を御屋形様からいただいた」

愛「そうなんだ」

義勇「だから、俺もいける」

愛「いや、でもいいよ。いっつも任務頑張ってるんだから、家でゆっくりしといて」

義勇「俺も行こう」

うん?
義勇は何も言わず、じっとこっちを見つめてる。
これは…。

愛「来てくれるの?」

うなずく義勇。
ありがたいけど、うーん。

愛「アタシのお休み、いつ貰えるか分かんないよ?」

またも無言の義勇。

愛「とりあえず、明日聞いてみるね」

義勇「ああ」

その答え次第では行く気満々みたい。
それにしても、義勇はどうしたんだろう。
いつもはあんましお互いのことに干渉しない感じなのに。

愛(帰るって言ったからかな)

義勇なりの義理なんだろうか。
まぁ、さすがにそんなにすぐには休みは取れないだろうし、義勇にはゆっくり休んでもらえそう。
森に行ったからってすぐに帰る手掛かりがあるわけじゃないだろうしね。
0198名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/11(月) 01:16:24.72ID:FbwpWcu0
延々話しかけるだけで好感度上がるから今頃カンストしてるぞ
0199名無しで叶える物語(あら)
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2021/01/11(月) 01:18:20.24ID:pvlfz8Oa
義勇さんいつ死んじゃってもおかしくない仕事してるから、できる手助けはしておきたいんだろうな
0201名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/11(月) 02:00:55.84ID:n2QQ8yKh
柱稽古に現れないと思ったら…そうだったのかぎゆーさん
0202名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/11(月) 02:02:44.33ID:FbwpWcu0
いっそ義勇さん現代くれば?
0204名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/01/11(月) 14:25:07.05ID:Ad8L/2nz
次の日、1週間もお休みをお願いのに、店長はニコニコでオッケーをくれた。
何で?って思わないことはないけど、休みをくれること自体はありがたいから深く理由は聞かなかった。
そのことを伝えると、義勇はすぐに荷造りを始める。
さすがは旅慣れしてるだけあるな。

愛「おっと、アタシも準備しなくちゃ」

なにしろ1週間の旅路だ。
それなりの用意は必要だろう。
着替えと、お金、あとは軽い食べ物も入れておこう。

愛「ぎゆーさん、何持ってけばいいかな」

義勇「着替えとある程度の旅銭があればいいだろう」

そんなものか。なら、これくらいかな。
リュックサックとかないから、あんまり多すぎてもしんどいし。

愛「おっけー!ぎゆーさん、晩御飯にしよっか」

義勇「ああ」

明日は朝には出かけないと。
お休みも限られてるしね。
0206名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/12(火) 09:41:21.69ID:RFG3B9IG
わくわく
0207名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/12(火) 21:03:43.14ID:htekNElj
此方も保守せねば…無作法というもの…
0208名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/13(水) 02:16:54.55ID:vOrzo3B7
死ぬほど保守する
結局それ以外にできることないと思うよ
0210名無しで叶える物語(はんぺん)
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2021/01/14(木) 01:05:14.87ID:8l/+OKxE
期待
0211名無しで叶える物語(茸)
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2021/01/14(木) 13:35:41.35ID:l33e71BN
悔しいなぁ
なにか1つ良スレが立っても
またすぐ目の前に保守の壁があるんだ
0214名無しで叶える物語(こんにゃく)
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2021/01/15(金) 12:32:30.26ID:1R+PvYN7
保守
0216名無しで叶える物語(庭)
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2021/01/16(土) 16:41:06.62ID:pOW5ygv0
連日の保守感謝します
明日で連勤が途切れるので、更新出来ると思います
0217名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/16(土) 16:43:00.07ID:EkrB4ft6
期待
0218名無しで叶える物語(茸)
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2021/01/17(日) 07:59:23.98ID:QkvYE9wU
期待
0220名無しで叶える物語(もんじゃ)
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2021/01/17(日) 11:51:33.83ID:Qu3zIaie
お前も保守をしないか?
0221名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/17(日) 12:46:28.58ID:4a8ZKM5D
私はただ 縁壱 保守がしたかったのだ
0222名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/17(日) 13:03:35.52ID:f36uwAcu
此方も保守せねば無作法というもの
0226名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/01/17(日) 21:46:21.67ID:RNrgaeEe
愛「カギ閉めよしっと。いこっか、ぎゆーさん!」

義勇「ああ」

じつは蝶屋敷に行く以外で遠出するのは久しぶり、いや初めてかな?

愛「あそこから結構あるいたもんね、ぎゆーさん道分かる?」

義勇「ああ。あそこは俺の担当地区内だからな」

愛「よかった〜」

おばあさんのお屋敷までは背負われてて道がわからないから、森への旅は義勇だよりだ。
一人で行ってたとしても、ちゃんと道を聞いとかないと森へもたどりつけやしなかった。

愛「ついてきてもらっちゃって申し訳ないって思ってたけど、ぎゆーさん来てくれてすっごい助かるよ」

義勇「宮下のためだからな」

愛「も、も〜!うれしいこと言ってくれるな〜」

口少ない義勇だけど、ときどきこうやってストレートな物言いをする。
結構慣れたけど、これは素直に照れた。
とりあえず足を進める。
0227名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/17(日) 21:46:46.79ID:RNrgaeEe
愛「こっからしばらくは街道をまっすぐだよね」

義勇「ああ。今日は宿に泊まれるだろう」

愛「それは助かるな〜」

野宿は勘弁だもんね。
義勇は慣れてるかもだけど、アタシは初めてだし。
キャンプとは訳が違う。

愛「じゃあ、今日は外食だね」

義勇「ああ」

愛「いつも任務の時何食べてるの?」

義勇「屋台で食べるか、道中で買ったものを食べている」

愛「へ〜おにぎりとか?」

うなずく義勇。

愛「そのくらいのものでいいんなら、今度任務の時にお弁当つくってあげよっか?」

義勇「いいのか?」

愛「もっちろん!痛まない食べ物中心になっちゃうけどね」

義勇「ああ、助かる」

何気ない会話。でも家でするのとはちょっと違うんだよね。
これも旅の醍醐味ってやつなのかな。
遊びに行くんじゃないけれど、せっかくだし楽しめるとこは楽しまないと。
0231名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/01/19(火) 12:18:32.17ID:1iCUCD/E
そんなだからみんなに保守されるんですよ
0232名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/01/19(火) 13:00:37.50ID:7eOrDOpp
そんなこんなでアタシたちは、あの夜泊めてもらったお屋敷のある町まで来ていた。
前回はアタシの足のケガもあったから、ずっと早くすすめている。

愛「もうすっかり暗いね」

義勇「ああ、森に入るのは明日の方がいいだろう」

愛「そっか、じゃあお宿を探さなきゃだ。義勇さんどっか知らない?」

義勇「いや。だが、比較的多きな町だ。宿泊できる施設はあるだろう」

愛「そーだね、さがそっか」

そう思って探し始めたんだけど。

愛「あんまりないね〜」

義勇「そうだな」

愛「あとは、あそこくらいかな」

アタシのいた時代と違ってビジネスホテルみたいなとこはないみたいで、残ってるのは結構おおきな旅館。
実はうろうろし始めた時から目についてたんだけど、明らかに高級そうな見た目にちょっとスルーしてた。

愛(お金、足りるといいけど…)

義勇「そうだな。行こう」

愛「う、うん」
0233名無しで叶える物語(茸)
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2021/01/19(火) 13:02:56.02ID:XLI2Tia/
おにころたい?
0235名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/01/19(火) 15:46:17.63ID:7eOrDOpp
女将「いらっしゃいませ」

愛「夜にすいません。お部屋は空いていますか?」

女将「ええ、ちょうど1部屋あいております」

愛「よかった〜。いいよね、義勇さん」

義勇「…いいのか?」

愛「え?えっと、たぶん?」

なにが?お金の心配してるのかな?

愛「えっと、すいません一泊でおいくらですか?」

女将さんの言う金額はアタシのお給料換算で1週間分。
まぁ、ちょっとお高いけど、あんまり無駄遣いしてないし、持ってきてる金額からすれば全然足りるかな。女将さんに了解してお部屋に案内してもらう。義勇はちょっとまだ微妙な表情してるけど、どうしたのかな?

お部屋に入ってすぐにその理由が分かる。
一部屋の和室。まぁ当然、おんなじ部屋だ。

愛(そういうことか)

義勇の家はいくつか部屋があるから、普段からアタシたちは違う部屋で暮らしてる。
実は一緒の部屋で寝泊まりすることはほとんどないんだよね。
さっきのは義勇なりに気を遣ってくれたんだ。

愛「さて、荷物も置いたし。ごはん食べにいこっか」

義勇「ああ」

気にしない、気にしない。だ。
アタシたちは、そんなんじゃない。
0236名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/01/19(火) 21:43:57.09ID:7eOrDOpp
愛「やっぱり屋台と言えばそばって、そーばが決まってるよね!いや〜それにしても、お外で食べるそばってなんであんなにおいしいのかな?」

義勇「季節柄もあるのだろうな」

愛「なるほどね〜」

確かに汗だくで夏に食べたいとはあんまり思わない。
しずくは前に一緒にラーメン屋に行ったとき夏なのに担々麺がないか聞いてがっかりしてたけど。

愛「せっかくいい旅館だし、お風呂も大きいといいな〜。いこっ、ぎゆーさん」

義勇「ああ…宮下」

愛「ん?どうしたの?」

義勇「…いや、何でもない」

義勇が言いよどむなんて珍しい。
気にならないことはないけれど、言わなかったことをわざわざ聞き出す必要もないかな。

次の日は早起きして森に入った。
義勇の様子もいつも通り。昨日のは本当になんでもなかったのかな。
とにかく、アタシはアタシの目的を果たさないと。
0240名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/01/21(木) 10:47:19.61ID:P3C+DFvK
保守
0242名無しで叶える物語(らっかせい)
垢版 |
2021/01/21(木) 21:03:12.79ID:AtzFThVW
今炭治郎はなにしてんだろ
0244名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/21(木) 22:09:51.21ID:MusBbFrp
ヨワイモノいじめをするなぁぁぁ
0247名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/22(金) 21:46:38.82ID:jFbqJRwY
鈍い、弱い、未熟、そんなものは保守ではない
0248名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/23(土) 03:27:28.91ID:VzUa7Rth
愛「なんにもないね〜」

森の中を記憶を頼りに歩く。
真っ暗な時はただの森だったけど、明るい中を歩くと、林道っていうのかな。結構大きな町が近くにあるからか、結構整備されてたりする。
義勇があの時アタシのところに駆けつけられたのも、そのおかげだったりするのかも。

義勇「何か、思い出すことはないか」

愛「う〜ん。暗くって、しかも必死だったからな〜。義勇さんは?」

義勇「いや、特に思い当たるものはない」

愛「そっか〜…そういえば、あの時はどうやってアタシが襲われてるってわかったの?」

義勇「足が、自然とそちらに向かっていた」

愛「やっぱ、気配とか分かったりするの?」

義勇「近くにいる鬼の気配は分かるが、あの時はそうではなかった」

分かるんかい。

愛「じゃあ、たまたま?」

義勇「…そういうことになるな」

じゃあ、アタシの運の良さのおかげか。
運が悪ければ死んでたかもってことだから喜べないけど。
0249名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/23(土) 03:28:05.67ID:VzUa7Rth
その後は隈なく森を散策したけれど、何も見つからず。
日も落ちてきたのもあって、今日はあきらめることにした。

愛「いや〜、何にも見つかんなかったね〜」

義勇「…そうだな」

愛「そんな顔しないでよ。そりゃあ、手掛かりは見つかんなかったけどさ。これで帰れないって決まったわけじゃないんだし。それに、こっちにはぎゆーさんもいるしね」

ウィンクしてみせるけれど義勇はまだ暗い顔。

愛「そろそろ戻ろっか」

義勇「ああ」

愛「あ、晩御飯なににしよっか!昨日はお蕎麦だったから、今日はうどん?」

義勇「鮭大根がいい」

愛「屋台にはないかな〜、帰ったら作ったげるね」

まぁ、がっかりしてないといえば嘘になるけど、あきらめるにはまだ早いよね。
とにかく明日も家まで歩かなきゃなんだし、宿に帰って英気を養わないと。
0250名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/23(土) 03:32:51.57ID:VzUa7Rth
義勇「宮下」

宿に帰って、明日は早いぞってことでさっさと布団を敷いていると、義勇が正座でこっちを見ている。
なあに、って軽く聞き返したけど、なんだか真剣な目。
どうしたんだろう。

義勇「話がある」

愛「う、うん。真面目な話みたいだね」

義勇「ああ。これからについての話だ」

きちんと座り直す。

愛「これから、って?」

義勇はじっと、こっちを見つめてる。
見慣れた顔がちょっと怖い。
一拍置いて、変わらぬ調子で義勇が続ける。

義勇「俺が、いなくなった後の話だ」
0252名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/23(土) 17:27:06.30ID:jjt2DNNM
わくわく
0255名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/01/25(月) 13:18:44.45ID:HOKyTJ6K
見てるぞ
0256名無しで叶える物語(もんじゃ)
垢版 |
2021/01/25(月) 18:43:17.98ID:H3WHRRcJ
支援
0257名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/25(月) 21:52:49.53ID:Q9qJC46k
待ってる
0260名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/26(火) 19:32:28.11ID:xVADtiR4
どのような時も誇り高く保守して下さいませ
ご武運を・・・
0267名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/30(土) 00:08:48.12ID:AyWULAD4
うむ!よい心がけだ!!
0268名無しで叶える物語(かぶらずし)
垢版 |
2021/01/30(土) 00:32:32.91ID:sz+zWI1E
保守
0269名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/01/30(土) 00:50:30.78ID:r4jrmHGe
保守をするのは、強く生れた者の責務です。
責任を持って果たさなければならない使命なのです。
0270名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/01/30(土) 17:25:12.50ID:mmj7nggW
母上、俺はちゃんと保守できただろうか
0272名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/01/30(土) 23:35:44.63ID:tA+1HGK7
相変わらず貧相な保守をしてやがる
0273名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/01/31(日) 00:58:21.66ID:f94unTn0
お前はひっこんでろ
俺は安全に保守したいんだよ
0274名無しで叶える物語(たまごやき)
垢版 |
2021/01/31(日) 01:01:09.12ID:qeLdH7lu
お、丁度いいくらいのSSがあるじゃねぇか。こんな神SSなら俺でも保守れるぜ
0276名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/01/31(日) 01:10:34.12ID:0FLvcQ10
落ちる事もエタる事もSSという儚いスレの美しさだ
落ちるからこそエタるからこそたまらなく愛おしく尊いのだ
0277名無しで叶える物語(カボス)
垢版 |
2021/01/31(日) 01:18:39.78ID:63AFSC7j
愛が未来人だと分かったから冨岡義勇はいつか無惨が鬼殺隊に殺されることを確信してるのかも
0278名無しで叶える物語(もんじゃ)
垢版 |
2021/01/31(日) 02:13:45.88ID:0zijuNZq
保守が必要なタイミングでもないのに作中セリフ改変ネタ連発して無駄にスレ消費するのやめない?
0280名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/01(月) 02:04:23.74ID:uPwOtTiV
愛「いなくなったらって…ぎゆーさん、どっかいくの?」

義勇「いや、そうではない」

愛「…じゃあ」

義勇「俺が死んだ後の話だ」

愛「…なんで、そんな急に」

義勇「十二鬼月という鬼がいる」

え、何の話?

義勇「無惨が作り出した12体の強力な鬼だ」

愛「えっと、そのジュウニキズキがどうしたの?」

義勇「下弦の鬼であれば、俺も何度か倒したことがある。だが、上弦の鬼は…」

真剣な表情で話す義勇の顔が心なしかさらに険しくなる。
ジョウゲン、カゲン、話を聞く限り下と上でカとジョウだろう。
強力な鬼の中でも上と下がいるって話だ。

愛「ぎゆーさんでも」

勝てないの?という言葉は飲み込んだ。
でも義勇には伝わったらしい。

義勇「百年の間、上弦が倒されたことはない。しかし、柱を含めて隊士が上弦の鬼と戦ったことは何度もある」

それは即ち、鬼殺隊は敗北し続けてきたんだ。
上ゲンの鬼たちに。
0281名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/01(月) 02:04:47.92ID:uPwOtTiV
義勇「…つい先日も一人、柱が上弦の参と戦い、戦死した」

愛「…そのひとは、ぎゆーさんよりも」

義勇「何度か手合わせしたが、腕は俺よりも上だろう」

そんな…。
鬼殺隊の中でトップの柱より強い鬼なんて。

義勇「だが」

暗い雰囲気の中、義勇が言葉を切る。

義勇「その上弦の鬼が先日、討伐された。それも短期間に三体だ」

愛「え!やったじゃん!」

義勇「ああ。炭治郎と別の柱たちの活躍によってな」

炭治郎くんが!何百年も変わらなかった状況を変えたんだ。
ホントにすごいことだと思う。
義勇の顔も誇らしげだ。
0282名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/01(月) 02:05:18.78ID:uPwOtTiV
義勇「だが、倒せたのは上弦の陸から肆までだ。壱から参のさらに強力な鬼が残っている。そして、状況が変わったと思っているのはこちらだけではないだろう」

愛「敵も焦るってこと?」

義勇「奴らにそういった感情があるのかはわからないが、少なくとも何百年もの間手掛かりの尾ですら掴ませなかった無惨に、急速に近づいている。俺は、そう感じている」

表情は大きく変わらないが、義勇の言葉に熱がこもる。
鬼の大将は、鬼に大切な人たちを殺されたひとにとって、仇そのものだ。
それは、義勇にとっても。

愛「それは、いいことだけど。でも、それがぎゆーさんが死ぬってことには必ずしもつながらないよね?」

義勇「無惨は上弦の鬼たちをも従えてるんだぞ」

それはもっと強いってことだ。
義勇よりも強いかった柱のひと、そんな人がやられちゃうくらい強い鬼より、もっと。

義勇「鬼殺隊の歴史は隊士の死の歴史でもある。そして、俺はその歴史に順じるつもりだ」

そんな…。
0283名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/01(月) 02:06:09.51ID:uPwOtTiV
義勇「どのみち、親類もいない身だ。死んでも心残りは」

愛「あるよ!愛さんはある!」

義勇「落ち着け…まだ途中だ。心残りは、無いと思っていた。だが、できてしまった」

愛「ぎゆーさん…」

義勇「だから、改めて話そうと思う。俺がいなくなった後の話を」

愛「…わかったよ」

今日の成果を考えると、いつ帰れるのか不透明なのは確かだ。
だから義勇は、アタシのことを考えて話してくれるんだ。

愛「でも、いなくなったらなんて言い方はやめよ」

やっぱり、アタシの未来には、ぎゆーさんもいてほしい。
もしもの話をするにしても、不吉な言い方はしてほしくない。
だから、言い方を変えよう。


愛「未来の、話をしよーよ。アタシたちのさ」
0284名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/01(月) 02:12:34.26ID:uPwOtTiV
連日の保守感謝します。
前に書き込みましたが、ストーリーは最後まで考えてあるのですが、文章にするのに時間がかかっているうえに仕事の後で書いているので、恐ろしい牛歩になっています。
書ける日に書き込むので更新頻度も未定ですが、お付き合いいただけると嬉しいです。
0297名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/02/05(金) 13:04:02.07ID:4Bk8tJjx
エタってなかったのか
0299名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2021/02/05(金) 15:40:48.76ID:tnguFYJN
弱い者いじめをするなぁぁぁぁ!
0300名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/05(金) 21:16:32.06ID:HsM/nYQS
義勇「未来の?」

愛「そう!たとえばさ、ぎゆーさんは鬼を全部倒したらどうするの?」

義勇「…考えたことがない」

愛「えー!もったいないって!ほら、将来の夢とか!」

義勇「夢…姉を鬼に殺されたあの日から、俺の夢は無惨を倒すことのみだ」

愛「ぎゆーさん…だったらさ、好きなものとか」

義勇「好きなものか。鮭大根」

愛「アハハ、それは」

義勇「それと、宮下の作るもんじゃ焼き」

好きな食べ物でしょってツッコミをいれようとしたら、思わぬ義勇の言葉に嬉しくなっちゃって、続かなくなる。

愛「ぎゆーさん、それホント?」

義勇「ああ。お前に合って初めて食べたが、あれはなかなかいいものだ」

そっか〜。愛さんのもんじゃは時代を超えちゃう味だったか〜。
そのとき、一つのアイデアが浮かんだ。

愛「じゃあさ、ぎゆーさんの戦いが終わったら、愛さんが教えるから二人でもんじゃ焼き屋をはじめよーよ!」

義勇「もんじゃ焼き屋?」

愛「そうそう!まだ大正時代ならあんまりないだろうし、きっと二人ならやってけるよ!」

アタシの急な発案に驚いていた義勇だったけど、次に笑った。

義勇「そうだな。それも、悪くない」

愛「ちょっと、アタシ本気だよ!?」

義勇「分かっている。…さて」

今度は真面目な顔。
一応、さっきのも真面目な話だったんだけどな。
0301名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/05(金) 21:18:45.28ID:HsM/nYQS
義勇「さっきの続きだが」

さっきの。つまりはアタシが一人残された時の話。

愛「…もしもの話なんだよね?」

義勇「ああ」

それなら、これ以上は駄々になってしまう。
自分が死んだときのことなんて、話したくないに決まってる。
だからこれはアタシのことを考えて義勇は話してくれるんだ。

愛「わかったよ。でも、いなくなったらって言ってもさ、アタシだって仕事してるよ?」

もうカフェの仕事だって手慣れたものだ。
一生できるかはわかんないけど。

義勇「ああ。だが、今住んでいる家に宮下は居候している形だろう」

愛「あ。そっかぁ」

最近忘れてたけど、最初は義勇のとこに転がりこんだだけだったんだよね。

義勇「だから、もし俺がいなくなったらあの家をお前に残してやりたいと思っている」

愛「ぎゆーさん…ありがとう。でも、そんなことできるの?」

この時代の制度はよく知らないけれど、いろいろと相続とかあるんじゃないかな。

義勇「何とかする」

愛「何とかって…まぁ、ぎゆーさんがそういうなら任せるよ」

義勇の言いだしたことだし、何か考えがあるのかも。

愛「さてと、話してたら長くなっちゃったね。もう寝よっか!」

義勇「ああ。明日も早い」

ウチに帰んないとだもんね。
その後はいつもの日常だ。
それに、まだ元の時代に帰るのをあきらめたわけじゃない。
せめて、何か手がかりがあるといいんだけど。
0306名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/06(土) 21:15:33.83ID:zMLDv1TK
鱗滝「…」
0310名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/02/08(月) 00:13:42.94ID:Erth6YRd
義勇さん誕生日おめでとう
0312名無しで叶える物語(ほうとう)
垢版 |
2021/02/08(月) 19:58:56.83ID:8+3t71/V
誕生日おめでとう!ぎゆー!
0313名無しで叶える物語(SB-iPhone)
垢版 |
2021/02/08(月) 20:01:47.88ID:ROO33UxO
れ俺は俺の責務(保守)を全うする
0318名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/11(木) 03:54:52.14ID:TLvBczbd
かすみ「フリマですか?」

ん?えっと…。

せつ菜「はい!衣装の原材料を確保するのにいいと思いまして」

エマ「近くであるの?」

せつ菜「はい!実は生徒会で出店の予定があるんですが、スペースを広めにとっていまして。当日は私は手伝えないので申し訳ないのですが…」

果林「売上げは同好会の部費にしていいのよね?」

せつ菜「はい!学祭の出店なども各部活の活動費用として申請すれば使用できるので、今回は問題ないはずです!」

果林「いいんじゃない?そろそろ新しい衣装つくろうって話だったし。あの子はなんて?」

歩夢「先生に呼び出されてたけど、もうすぐくると思うよ」
0319名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/11(木) 03:55:29.30ID:TLvBczbd
せつ菜「では、改めて全員集まったら当日の店番も含めて話し合いましょう!来週の日曜なのですが、不都合のある方はいますか?」

彼方「彼方ちゃん、その日はお休みだから大丈夫だよ〜」

かすみ「かすみんも大丈夫です!でも〜こ〜んなに可愛いかすみんが売り子したら、人が集まりすぎちゃって大変なことになっちゃうかも?」

璃奈「わたしも大丈夫。愛さんは?」

…え?

愛「うん!アタシも大丈夫!」

どういうこと?
困惑するアタシをよそに、勝手に口が動く。

かすみん「ちょっと!かすみんを無視しないでください!」

しずく「かすみさん、よしよし」

かすみ「よしよししないで!」

その後あの子がきて日曜日はフリマに参加することが決定した。
そのあとはいつものように練習して、いつものようにりなりーと一緒に帰る。
そんな一日だ。
0320名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/11(木) 03:56:12.59ID:TLvBczbd
璃奈「愛さん」

愛「ん?どうしたの、りなりー」

璃奈「フリマにだすもの、一緒に選びたい」

愛「いいよ!今週の土曜でいい?」

璃奈「うん、大丈夫」璃奈ちゃんボード「わーい」

やっぱり、アタシの身体も口も、意図せずに動く。
そして、この一日を通してアタシには怖いほどの見覚えを感じていた。
それはデジャヴというにはあまりにもはっきりしていて。

これは、この時間は、アタシが元の時代の最後に記憶にある時間だ。
0325名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/13(土) 01:48:59.50ID:r/42iIlR
その後はりなりーと別れて、家路につく。
そして、この後は気が付いたらあの森に…。

愛(あれ?)

行かない。ただ家路が続く。

愛(どういうこと?)

疑問は解消できず、家についてしまう。

おばあちゃん「おかえり、愛ちゃん」

おばあちゃんだ…。
再会の感動をよそに、勝手に口が動く。

愛「ただいま〜!ねぇ、今度同好会でフリマを出店することになってさ。何かないかな?」

おばあちゃん「ふりま?」

愛「えーと、露店みたいな感じかな。いらないものとかを売るんだ」

おばあちゃん「なるほどね。物置を探しといで。何かあるならそこだから」

愛「やった、ありがとー!後でお店も手伝うから!」

おばあちゃん「あんまり混んでないからゆっくりでいいよ」

制服のまま物置へ。
着替えてから行けばいいのになんて、自分にお小言を思いながらも、体は意思と関係なく動く。
0326名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/13(土) 01:50:06.39ID:r/42iIlR
愛「うーん、あんまりいいものないなぁ」

物置へ行くけれど、アタシが小さいころに使ってたおもちゃとか、しばらく使ってないストーブだとか。
出品には耐えるけれど、あんまり売り上げは期待できそうにない感じのものしかない。

愛「ん?なんだろあれ」

目線が上がり、タンスの上に桐の箱。
ずいぶん古いものみたいだけど、結構立派でしっかりしてる物にみえる。
アタシもそう思ったのか、手を伸ばして、それを手に取る。
なかなかの重厚感だ。
開けると、キレイな着物が入ってる。あれ、なんか見覚えがあるけど、なんだっけ。

愛「うーん、これはさすがに売れないな〜」

そう言って、着物を箱に仕舞う。忘れ去られてはいたみたいだけど、大事にしまわれてた物だし、アタシもフリマに出すのはやめておくみたい。着物を入れようとすると、着物をよけた下に、また箱がある。
0327名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/13(土) 01:50:57.24ID:r/42iIlR
愛「ん?帯とかが入ってるのかな?」

それにしては、大きめだけれど。
アタシはその箱を無警戒に開く。
中には予想通りの帯と。

愛「え、これって、古文書ってやつ?」

本が入ってた。
たしか、古書ってとんでもないお宝だったりすることもあるんだとか。
アタシもそう思ったのか、本を裏返したりして様子を見る。
表紙は。

愛(すすけて読めない…)

アタシは中身自体には興味ないのか、本を脇に置く。
あとは、布にくるまれた小物。

愛「なんだろ、これ」

アタシは無警戒に包みを開く。
髪留めでも入ってるのか、なんて思ってたけど。

愛「え…」(え…)

中から出てきたのはスマートフォン。
しかも。

愛「アタシのと、おんなじ…」

機種がだけではない。
色あせてるけど、カバ―も、ストラップまでおんなじ。
不気味なんてものではない。
スマホを取り落としたアタシの目に、さっき置いた本がとまる。
そして、止めておけばいいのに、手に取り恐る恐るページを開く。
0328名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/13(土) 01:51:21.49ID:r/42iIlR
そこで、目が覚めた。

愛(また、夢?)

この前に見た、郷愁がみせた夢とは違う。
だけど、記憶が見せたにしては途中から見覚えがなかった。
びっしょりと、汗をかいてるのを感じる。

義勇「大丈夫か、宮下」

愛「ぎゆー、さん…」

義勇「うなされていた」

愛「アタシ、夢をみて…それで…」

その時、汗でじっとりとした手にカサリという紙の感触。

愛「え?」

不気味な夢が現実に続いているような、嫌な予感がして布団をめくる。
そこには。

愛「これ…」

表紙のすすけたあの本。

愛「ひっ…」

思わず手を離し、義勇に縋りつく。

義勇「どうした。…その本は?」

愛「わかんない…夢で、出てきて…ぎゆーさん、アタシ怖いよ」

義勇「落ち着け。とりあえず、順番に話てくれ」

普段通りの義勇の態度に、アタシも落ち着きを取り戻していく。
起きた時に隣に義勇がいてくれてよかった。
義勇から離れ、二人でとりあえず本から離れた部屋の縁側に腰掛けた。
0331名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2021/02/13(土) 13:15:11.29ID:eudphsmc
仮に愛さんが現代に残したとしても何故富岡家じゃなくて、愛さんの家に、ってのが気になるな
0335名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/14(日) 20:01:23.30ID:sL44pKfw
猪突猛進
0336名無しで叶える物語(かぶらずし)
垢版 |
2021/02/14(日) 21:11:08.75ID:9F79GwA6
保守
0345名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/02/18(木) 21:49:22.45ID:NJTjYzdT
保守
0350名無しで叶える物語(こんにゃく)
垢版 |
2021/02/21(日) 08:44:10.77ID:L50ap7om
保守
0351名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/02/21(日) 22:02:26.40ID:Sk4AiL3w
ならば俺が派手に保守をしてやろう
0356名無しで叶える物語(こんにゃく)
垢版 |
2021/02/23(火) 17:48:12.96ID:ncN4uzgW
保守
0357名無しで叶える物語(たまごやき)
垢版 |
2021/02/24(水) 01:10:29.65ID:X5ZIgq75
保守
0358名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2021/02/24(水) 07:54:12.28ID:JtMNGuh8
保守
0366名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/02/27(土) 15:55:37.73ID:EktdK+WB
本当に、ありがとうございます。
今から夜勤なので、あと一日、おまちください。
0370名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/01(月) 01:26:21.92ID:mszBs5/T
義勇「なるほど」

アタシは夢の内容を義勇に説明する。
そして、手元に現れた正体不明の本のことも。

義勇「それで、その本というのは」

愛「えっと、あれなんだけど…」

義勇「?どれだ」

愛「だから、ほら!あの布団の上にある…」

義勇「?」

からかっているのではなく、本当にわからないという様子の義勇。
もしかして。見えてない?アタシの幻覚?
恐る恐る近づいて、触れてみる。
ざらざらとした和紙に感触。
うん。確かに存在してる。

愛「ホントに、あるんだよ」

義勇「…そうか」

愛「信じてないでしょ」

義勇「いいや。信じよう。宮下が言うのだからな」

愛「ホントに?」

義勇「ああ」

愛「ありがと、ぎゆーさん」

不気味なことが続いていて、不安なアタシには、義勇の言葉はありがたかった。
0371名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/01(月) 01:26:48.44ID:mszBs5/T
義勇「それで、それは本なのか?」

愛「え?うん。たぶん」

義勇「それなら、中身に何か書いてあるんじゃないのか」

確かに、ホラーチックな出来事に押されてしまったけれど、アタシの記憶になかった夢の中に出てきた本。
なにかしらの手がかりになる可能性は大だろう。
…読んだら呪われる本とかじゃなきゃいいんだけど。

愛「確かに、そうだね」

恐る恐る、本を手に取り、ページをめくる。
手に取った後も義勇には見えていないみたいだ。
パントマイムでもしてるように見えてるんだろうか。

愛「って、あれ」

義勇「どうした?」

愛「開かない…」

ぴったりと張り付いたようにページがめくれない。
端の方に爪をかけてひっかけようにも紙同士の境界に差し込むことすらできない
0372名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/01(月) 01:27:09.12ID:mszBs5/T
義勇「無理にしないほうが良い」

愛「せっかくの手がかりだもんね。破っちゃったら元も子もない、かぁ。うーん、いつか開くのかな」

開くべきとき、例えばピンチなときとか?
漫画じゃないんだから…とは思いつつ、いまの状況が既に漫画みたいなものだから、なんとも言えない。
なんにせよ、手掛かりは手に入ったけれど、それでどうすればいいのかはわからないままだ。

愛「はぁ…」

義勇「今日も、森を散策するか?」

愛「うーん…」

これまでずっと何も手がかりがなかったのに、急に事態が動き始めた感じがする。
その理由は分からないけれど、日常から変わった行動といえば確かに森を散策するのは一つかもしれない。
昨日は手がかりは見つからなかったけれど、またファンタジーなことが起こる可能性も今のアタシには否定できない。

愛「うん、そうしたいかな。アタシは残るから、ぎゆーさんは先に帰っててよ」

義勇「…いや、俺も残ろう」

愛「いや、でも」

義勇「御屋形様から頂いた期間はまだある」

うーん、頑として聞かない感じだ。
親身になってくれるのは嬉しいけど、何だろうちょっと違和感がある。
その正体は分からないけれど。

愛「…うん、わかったよ。ありがとう、ぎゆーさん」

義勇「ああ」

とりあえず、置いておこう。
アタシの休暇の期間も考えたらさすがに明日には帰んないとだしね。
とりあえず、今日はまた、森散策だ。
0374名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/01(月) 08:12:42.90ID:g3u3o5Br
続き来てた。本の方は見えてないということで良さそう
愛さんのことは見えてるから、別の時代のものだから見えないとうわけじゃないのかな
0375すいません、328訂正で(たこやき)
垢版 |
2021/03/01(月) 09:59:39.00ID:mszBs5/T
そこで、目が覚めた。

愛(また、夢?)

この前に見た、郷愁がみせた夢とは違う。
だけど、記憶が見せたにしては途中から見覚えがなかった。
びっしょりと、汗をかいてるのを感じる。

義勇「大丈夫か、宮下」

愛「ぎゆー、さん…」

義勇「うなされていた」

愛「アタシ、夢をみて…それで…」

その時、汗でじっとりとした手にカサリという紙の感触。

愛「え?」

不気味な夢が現実に続いているような、嫌な予感がして布団をめくる。
そこには。

愛「これ…」

表紙のすすけたあの本。

愛「ひっ…」

思わず手を離し、義勇に縋りつく。

義勇「どうしたんだ」

愛「夢で、出てきて…本が、そこに!ぎゆーさん、アタシ怖いよ」

義勇「落ち着け。とりあえず、順番に話てくれ」

普段通りの義勇の態度に、アタシも落ち着きを取り戻していく。
起きた時に隣に義勇がいてくれてよかった。
義勇から離れ、二人でとりあえず本から離れた部屋の縁側に腰掛けた。
0383名無しで叶える物語(たまごやき)
垢版 |
2021/03/04(木) 21:31:13.02ID:oYuzQlHw
保守
0387名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2021/03/07(日) 00:29:15.80ID:bIFqaxlp
頭を垂れて蹲え 保守せよ
0391名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/08(月) 01:18:34.24ID:o10KsKEb
結局、森を散策しても何も出てくることはなく。
アタシたちは数日ぶりに家に帰ってきた。

愛「ただいま〜。ぎゆーさん、改めて、付き合ってくれてありがとね」

義勇「気にするな」

成果はなかったわけではないけど、それはアタシの話。
義勇は本当についてきてくれただけだ。
正直、一人旅だったら心細かっただろう場面はたくさんあった。

愛「もう暗いけど、ごめんね、ウチ今なんにもないや」

ないというのは食べ物。つまり晩御飯の食材だ。
冷蔵庫が無いこの時代、お米やみそなんかはあるけれど、おかずの類は毎日買い出しに行かないといけなかった。

愛「一応おもちとかはあるけど、どうする?」

義勇「外で食べればいい」

正直今回の旅は予定よりも長く向こうに留まったのもあって、予算から足がでていた。
…んだけど、正直何時間も歩いて疲れ切っていたアタシは自分のためと思って今から料理する気力がない。

愛「ぎゆーさんがいいなら、そうしよっか。何にする?」

義勇「なんでもいい」

愛「もう!じゃあ、おうどんね」

義勇「わかった」

荷物を置いて、そのまま出かける。
こういう時は一度でも腰を据えるともう外に出たくなくなるものだ。
季節柄結構暗いけれど、時間帯的にはまだ屋台もお店もやってるはずだ。
夜道も義勇と一緒ならそこまで警戒せずに歩ける。

愛「寒いね〜」

義勇「そうだな」

そう言うと心なしか義勇との距離が近づいた気がする。
気のせいかな。
0393名無しで叶える物語(たまごやき)
垢版 |
2021/03/08(月) 15:33:06.64ID:78W8Gpts
今追いついた
続き気になる 保守
0398名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/10(水) 23:23:54.67ID:1hg/szLV
しのぶ「あら、冨岡さんこんばんは。愛さんも一緒ですか」

道の途中でしのぶさんと会った。
華奢に見えて義勇と同じ鬼殺隊の柱だという彼女に対して、防犯上の心配は無用だろう。

愛「こんばんは!しのぶさんも晩御飯ですか?」

しのぶ「いいえ。ちょっと野暮用でして、これから帰るところなんです」

愛「そうだったんですか。アタシたち、これから食べにいくんですけど、一緒にどうですか?」

しのぶ「やめておきます。アオイたちが夕食を用意してくれているでしょうし、それに…」

しのぶさんはちらっと義勇とアタシを見て、クスリと微笑む。

愛「それに?」

しのぶ「いいえ、なんでも。…そういえば冨岡さん。準備は順調ですか?」

準備?何のだろう。

しのぶ「今決まっている分から考えるに、冨岡さんの担当は比較的後半になると思いますが、私の分も頑張ってくださいね」

義勇は黙ったままだけれど、しのぶさんは慣れたもの、というように話を続ける。

愛「何を頑張るんですか?」

しのぶ「おや?もう、冨岡さん。そんなことだから…コホン。別に秘匿事項ではないのですから、愛さんにも説明くらいはしてあげてくださいね」

それでは、と話を切ってしのぶさんは行ってしまった。
野暮用と言っていたけれど、鬼を倒した帰りならあんな言い方はしないと思う。
アタシの知らないところで何かが動いているのかもしれない。
そこで、しのぶさんの言っていたことがちょっと気になった。
0399名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/10(水) 23:24:27.25ID:1hg/szLV
愛「それで、ぎゆーさん、何を頑張るの?」

義勇「なんでもない」

愛「なんでもないわけないでしょ」

義勇「…宮下には関わりのないことだ」

あ、ちょっとカチンときた。
そりゃ、アタシは鬼殺隊の人が知り合いに何人かいるだけで、任務のことだってこれまであんまり聞かないようにしてきた。
一般人のアタシには隠さなきゃいけないこともあると思ったからだ。
でも、今回はしのぶさんのお墨付き。
耳にしてしまった以上は聞く権利はあるはずだよね。

愛「アタシ、こう見えて口は堅いよ?」

義勇「…本当になんでもないんだ」

ふーん。あくまでそういう態度なんだ。
じーっと抗議の眼差しで見つめるけど、義勇は困った顔をするばかりで何も言わない。
根競べをしようかと思ったけれど、今日は長旅から帰ったばかり。先に空いた胃袋が音を上げた。
結局アタシが折れてにらめっこは中断することになった。

愛「…とりあえず、今はごはんだね」

義勇「ああ」

ホッとした顔をアタシは見逃さない。
いいかげん付き合いも長いんだから、無表情気取ったって分かるんだよ?
なんとかして聞き出してやろうと、アタシは心の中で決意するのだった。
0401名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/11(木) 06:20:39.95ID:7V+LilD7
義勇さんはこの時点だと色々思うところがあるから、なかなか話そうという気にはならないんだろうな
0420名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/20(土) 22:34:37.39ID:MnxRKSZd
それから少しして、旅から帰ってからは毎日出かけていく義勇にアタシは会話の中でカマをかけてみたり、ちょっと尾行してみたり(すぐにバレた)したけれど、中々しっぽは出さない。
そのうちにアタシも休暇が終わり、お仕事が始まってしまった。

「あれ、愛ちゃん。なんか疲れてない?あんまり休めなかったの?」

裏でお昼を食べてると、同僚が声をかけてきた。

愛「あー、休めたよ。旅行にも行けたし」

旅行といえば旅行だろう。

「え、それって、もしかしてあのカッコいい彼氏と!?」

愛「だから、彼氏じゃなくって…」

「いやー、でもその様子だと、あんまり上手くいってない感じだね」

普段はお花畑なのに、鋭い。
いや、元々妙に空気が読めるというか、人の変化に気づいたりといったことは得意なんだよね。
だから、あんまり仕事に真面目じゃなくっても店長に気に入られてたりする。
0421名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/20(土) 22:35:05.87ID:MnxRKSZd
愛「…まぁ、彼氏かは置いといて。そだね」

「お、認めた。まぁ、話してみ?」

愛「うーん、まぁ喧嘩したとかじゃないんだけどね」

でも義勇と微妙な雰囲気になったのはこれが初めてだったので、ストレスもあったのかな。
鬼殺隊のこととか、未来からきたこととか、大事なことは濁して、アタシはつい愚痴ってしまう。

「で?」

愛「で?って…」

「愛ちゃんはさ、結局彼氏さんにどうしてほしいのさ」

愛「どうって…」

義勇さんの隠してることが知りたい?
いや、きっと義勇のことでアタシの知らないことはたくさんあるはずだ。
その全部が今すぐに知りたい訳じゃない。
それに、言いたくないことなんて誰にでもある。
いくら機密じゃなくたって、義勇の言いたくないことだったとしたら。
アタシ、無理に聞こうとして、勝手に臍曲げて…義勇に悪いことしちゃったな。

店長「ほらほら、二人とも。お昼は終わりですよ」

「はーい。ほら、愛ちゃんも」

愛「え?あ、うん…」

その後はあんまり仕事に身が入らなかったけれど、なんとか休み明けの初出勤を終えることができた。
0424名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/21(日) 16:58:31.00ID:Z2eX0Brs
愛「ただいまー」

まだ義勇さんは帰ってない。
まぁ、明かりがついてなかったから知ってたんだけど。

愛「さて、と」

ごはんを作ろうと、帰りに買ってきた食材を床に置くと、ガラリと戸を開いて義勇が帰ってきた。

愛「おかえりなさい」

義勇「…ああ」

愛「ごはん今からだから、ちょっと待っててね」

義勇は「分かった」というと、食卓に着いて何をするでもなくぼーっとしている。
それを横目にみながら、アタシは夕食の準備を始めた。

愛「あのさ、ぎゆーさん」

義勇「なんだ」

愛「ごめんね」

義勇「…なにがだ」

愛「ほら、ぎゆーさん隠したかったみたいなのに、アタシしつこく聞いたりしたでしょ?ちょっと無神経だったなって。だから、ごめん」

そこで、義勇に向き合って、改めて伝える。
つい何気ない感じで話し始めちゃったけど、謝るんだからちゃんと目を見て言わないと。
0425名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/21(日) 16:59:09.37ID:Z2eX0Brs
義勇「お前が謝ることじゃない」

愛「でも…」

義勇「あの時お前に言わなかったのは、俺の弱さ故だ」

愛「え、何の話?」

弱さ?なんの話?

義勇「宮下、俺は柱ではないんだ」

ん?
どういうことだろう。
これまで、何人もの人が義勇のことを水柱と呼んでいるのをアタシはみている。
その中には柱のしのぶさんもいたというのに。

愛「よく分かんないよ」

義勇「俺は…」

その時、ジューって音がして、慌てて振り返るとお鍋が噴きこぼれかけていた。
慌ててアタシは火力を調節する。

愛「えっと、ごめん遮っちゃって」

義勇「…いや、先に夕食にしよう」

愛「…りょーかい!そういうことなら、パパっと作っちゃうね!」
0426名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/22(月) 01:29:43.14ID:JKeNcXGa
義勇さんがそれを話そうと思えるくらいに愛さんとの距離が縮まってるんだな。愛さんのコミュ力のなせるわざだね
0429名無しで叶える物語(たまごやき)
垢版 |
2021/03/23(火) 23:06:30.14ID:ax0ue7Q+
保守
0435名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/25(木) 22:18:54.18ID:3Ftlx4Tu
伊之助は愛ちゃんをどう間違えるんだ?
0444名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/03/29(月) 21:01:00.39ID:mOop8LOp
>>442
競技馬かよ!?
0446名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/03/30(火) 15:52:14.33ID:CmBpJG6V
お待たせしています。
明日の夕方以降に更新予定です。
0450名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/04/01(木) 00:06:26.44ID:XYydktmr
今一番楽しみだから続いてくれて嬉しい
0452名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/04/01(木) 20:31:55.69ID:oA8XO3cT
食事を終えて、義勇にも手伝ってもらいながら食器を洗って布で拭いていく。
片付けが終わったところで、お茶を入れてようやく二人で居間で向かい合った。

愛「さて、と。話の続き、いい?」

義勇「…ああ」

愛「じゃあ、ぎゆーさんが柱じゃないってどういうこと?」

義勇「…鬼殺隊には選抜試験がある」

何かを堪えるような表情で義勇が話し始める。

義勇「そして、俺は選抜試験を突破していない」

愛「受けずに隊士になったの?」

義勇「いや、そうではない。俺は鬼殺の剣士の育て手に訓練を受け、あの日、試験を受けるために山に登った。そして、あの日俺は錆兎という少年と出会った。錆兎は明るく、優しく、強い男だった」

だが、と義勇は続ける。
本当に辛そうな表情に、アタシはなんとなく次の言葉が分かってしまった。

義勇「錆兎は…死んだ」

愛「そっ…か」
0453すいません、体調をくずしてしまい、更新が遅れました。(たこやき)
垢版 |
2021/04/01(木) 20:33:34.27ID:oA8XO3cT
義勇「俺は途中で怪我をして、その最期に立ち会うことも出来なかった。俺は、錆兎に助けられていなければ、柱どころかこうして生きてすらいないだろう。本当は水の柱は錆兎がつくはずだったんだと今でも思っている。姉さんのことといい、宮下、俺は周りの人間を盾にしてこれまで生き残ってしまった男なんだよ」

懺悔をするかのようにアタシにそう言った義勇に、そんなことない、と言いたかった。けれど、話す義勇の表情があんまりに悲痛で、自分の掛けようとしている言葉が全部薄っぺらい表面だけの励ましに思えてならなかった。だから、代わりに手を握った。

義勇「宮下?何を」

愛「…手を握るとね、頑張れって気持ちが伝わるんだよ。でも、ぎゆーさんはもうこれまでずっと頑張ってきたんだもんね。だから、これはお疲れ様の握手だよ」

義勇の右手を上から包み込むように握っているから、正確には握手じゃないかもだけど、細かいことは別にいいだろう。

愛「あのさ、アタシ嬉しかったよ。義勇さんが言いたくない過去のことまで話してくれて」

義勇「宮下…俺は…」

アタシは近しい人を失った経験があまりない。
すぐ側で二人も失った義勇がこれまでどれだけ苦しんできたかなんて、分かち合えはしないだろう。

愛「すごく、頑張ってきたんだね」

義勇「そんなんじゃな…」

愛「ううん、そうだよ。だって、この手も、たくさんタコができてる。ぎゆーさんが頑張らなきゃ、こんな手にはならないし、なれないよ」

だから。

愛「もう、自分を悪く言わないで。アタシ、ぎゆーさんの悪口はぎゆーさんからも聞きたくないよ」

義勇は手をアタシに握られたまま少し困った顔をしたあとに、軽くうなずいた。

愛「うん、合格っ!」
0454名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/04/01(木) 20:45:18.47ID:V6UV2Wdl
つづきが来てた。ありがとう。体調悪かったら無理はしないでね。義勇さんだからわからないけど、こんなの普通の男だったら愛さんに惚れちゃうな
0455名無しで叶える物語(もんじゃ)
垢版 |
2021/04/02(金) 00:58:24.76ID:TS7MM01q
ぎゆーさんは話しかけるだけで好感度上がるから愛さんの好感度もうMAXじゃないですかね
それがどう展開するかは別として
0457名無しで叶える物語(SB-Android)
垢版 |
2021/04/02(金) 07:48:18.64ID:DjPTCS4N
そういえば比較的好感度高い炭治郎でも追い回した結果の過去話だったからな…
愛さんに対する好感度MAXでしょ
0461名無しで叶える物語(光)
垢版 |
2021/04/04(日) 19:00:39.93ID:fN+whU6X
鬼滅次回作ってでっかなぁ

出たとしても四年後の二千二十五年だな
0485名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/04/15(木) 15:14:25.58ID:vV4ydebN
>>467
作者の次回作な
0489名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/04/16(金) 19:51:22.28ID:SbbEnGLf
愛「…ところで、しのぶさんの言ってた担当も柱のお仕事なの?」

その後少し無言で見つめ合っちゃったんだけど、さすがに照れ臭くなって、手を離して義勇に違う話題を振る。

義勇「ああ」

愛「へぇ、いつからあるの?」

義勇「昨日からだな」

愛「そっか、じゃあ今日も頑張ってきたんだね」

義勇「…それほどでもない」

ちょっと目線をそらす義勇。
ん?

愛「でも、そっか。それなら今日も早く寝ないとね。大分話し込んじゃったし」

義勇「ああ。風呂を沸かしてくる」

愛「え、いいよ。アタシが…」

言う間もなく義勇はサッサといってしまった。
まだ何か隠してるな?

愛「さて、と。アタシは布団でも敷いてこようかな」

でも、今日はもう満足だ。これ以上は踏み込まないでおこう。
0507名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/04/25(日) 00:17:08.58ID:H4/17LSV
それから数日経つけれど、アタシたちは特に何事もなく毎日を過ごしていた。
義勇は毎日変わらず朝早くに出かけて、アタシが仕事先から帰ってくるころには家に帰ってる。
これまではいたりいなかったりしていた分晩御飯の献立を考えるのは楽だ。

愛「ただいま〜。あれ?」

玄関に見覚えのない履物が。お客さん?
抱えてた食材を台所に置いて居間に行くといない。
自分のお部屋かな?

愛「ぎゆーさん?あれ、たんじろーくんじゃん!おひさ!」

炭治郎「あ!愛さん、お久しぶりです!お邪魔してます。これ、お土産です!」

部屋着に着替えてお部屋に行くと、部屋の前に炭治郎くんがいた。
義勇の部屋の前で正座している。

愛「ご丁寧にどうも…入んないの?」

ちらりとふすまを開けると義勇は中にいるみたいだけど。

炭治郎「いえ、義勇さんにお話しがあって入らせていただいたんですけど、帰れと言われてしまって」

愛「ええっ!?義勇さんひどいな」

よく見ると、炭治郎くんは足にギプスを付けていて、松葉杖も脇に置いている。
そんな状態で来てくれた炭治郎くんを、放ったらかしにするなんて。
虫の居所でも悪いのかな。だとしたら粘る作戦は逆効果じゃない?
0508名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/04/25(日) 00:17:34.50ID:H4/17LSV
愛「もうそろそろ日も暮れるし、今日は帰ったら?」

炭治郎「ですが、まだ義勇さんと話せていないので」

愛「うーん、廊下で話すのもなんだしさ、とりあえず居間に行かない?お茶入れるよ?」

炭治郎「いえ!俺はここで結構ですから!」

愛「いやいや、アタシが気にするんだって」

炭治郎「おかまいなく!」

頑固だなぁ!?

愛「えーと、ほら、ぎゆーさんへの要件もアタシが後で伝えられるかもだしさ。とにかく、ね?」

炭治郎「え、うーん。わかりました」

やっと譲歩してくれた。
まぁ、みたことないけど、義勇が本当に怒ってて閉じこもっちゃったんならとりあえず離さないとね。
それに、何があったのか話を聞かないことにはどちらにも協力できないし。
0509名無しで叶える物語(八つ橋)
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2021/04/25(日) 07:51:54.78ID:Vclgsm31
続きがきてた。炭治郎くんが松葉杖ついてるから錆兎の話をするときか。今回は愛さんとも話してるけどどうなるかな
0526名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/03(月) 19:32:51.58ID:7IVDOeLN
愛「さてと、まずは義勇さんに何の用事があったか聞かせてもらおうかな」

お茶をどちらが入れるかで少し揉めたので居間にたどり着くまで少しかかった。

炭治郎「はい。足が治ったら義勇さんに稽古をつけていただこうと思いまして、ですが話の途中で…」

愛「帰れっていわれちゃったんだ。怒らせちゃったの?」

炭治郎「はい…怒ってる匂いがしました」

匂い?

愛「ふーん。ほかに心当たりはないの?何か言っちゃったとか」

炭治郎「いえ…でも、義勇さんは俺が水の呼吸を極めなかったことを怒ってると言っていました」

愛「水の呼吸?」

炭治郎「俺と義勇さんが師匠から教わった呼吸法です。ほかにも炎や雷、風の呼吸なんかがあって、鬼殺隊は呼吸法を使って鬼と戦うんです」

武道や茶道なんかの流派みたいなものか。
そういえば義勇は水柱なんていわれてるし、水の流派の免許皆伝したようなものなのかもしれない。

愛「なるほどね。弟弟子のたんじろー君が他の流派に取られると思って怒っちゃたんだね」

義勇は炭治郎くんのこと凄く気に入ってるみたいだし。
でも炭治郎くんは命がけで鬼と戦ってるんだし、ちょっと他の流派に浮気するくらい許してあげてもいいんじゃないかなとは思う。

炭治郎「いえ、そういうことではないと言っていました」

愛「あ、そうなんだ。そうだよね」

炭治郎「ただ、俺が水柱にならなければならなかったと言っていました。あとは、水柱が不在だとか。水柱は義勇さんなのに…」

愛「ぎゆーさん…」

ここまで聞いて、ようやくアタシは義勇の怒っている理由が分かった。
自分が柱にふさわしくないと思っている義勇は、錆兎っていう人が着くべきだった(と義勇が思ってる)その地位を炭治郎くんに継いでほしかったんだ。
0527名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/03(月) 20:04:18.13ID:7IVDOeLN
炭治郎「俺、義勇さんの言っていることがよく分からなくて。それで意味を聞こうと思って部屋の前で待ってたんです。もしかして、愛さんは知ってますか?」

愛「…知ってるよ」

炭治郎「!じゃあ…」

愛「でも、義勇さんが言ってないことをアタシからは教えられない。たんじろーくんが自分で聞かないとね」

炭治郎「…わかりました」

愛「でも、その協力はできるだけしてあげる」

炭治郎「!ありがとうございます!」

あの日、うなずきはしたものの結局義勇はまだ自分を責めている目をしていた。
アタシがこれから側でゆっくり励ましていこうと思っていたけれど、もし義勇が自分から炭治郎くんにも話すなら。
義勇が自分を許せるようになるための助けになってくれるかもしれない。

愛「さて、話もついたし、ごはんにしよっか。炭治郎くんも食べてく?」

炭治郎「え、ですが…」

愛「ぎゆーさんから話聞くなら、食卓は一緒な方がいいっしょ?いっしょだけに!」

炭治郎「じゃあ、お願いします!」

スルーされた。
ああ、久しぶりにあの娘が恋しい。
0547名無しで叶える物語(茸)
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2021/05/13(木) 22:10:36.22ID:u6cxuLn9
きよすみなほ「保守!」
0548名無しで叶える物語(たまごやき)
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2021/05/13(木) 22:26:10.45ID:KYxzQIM2
保守
0550名無しで叶える物語(茸)
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2021/05/14(金) 22:09:25.45ID:aoqQxoQt
保守
0551名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/15(土) 01:35:18.74ID:lx5fuN3s
義勇「…宮下」

愛「あ、ぎゆーさん!聞いて!たんじろーくんすっごいご飯炊くの上手いんだよ!アタシ感動しちゃった!」

炭治郎「俺、実家が炭焼きで。だから、火加減は得意なんですよ」

愛「へ〜。あ、ぎゆーさんの分もご飯よそうね?座って待ってて」

義勇は何か言いたげにこっちを見ていたけど、一度嘆息すると大人しく席に着いた。

愛「はい、どーぞ」

義勇「ああ」

そこからは楽しい夕食の時間だ。
義勇はほとんど自分から話題を振るなんてことはしないから、いつもアタシが言うことに相槌をうってもらうのが毎度おなじみの我が家の食卓の光景。なんだけど。

炭治郎「あ!このぬか漬け凄いおいしいです!」

愛「でしょでしょ!宮下家伝統の味なんだ〜!」

炭治郎「へ〜、今度作り方教えてください!」

愛「ふっふっふ〜、いいよ〜!あのね、ぬか床からこだわってて〜」

今日はいつもよりずっと賑やかだ。
いつものも、それはそれでいいんだよ?なんというか味があるっていうか。
でも、やっぱり賑やかなのもいいよね!…義勇さん一言もしゃべってないけど。
0552名無しで叶える物語(八つ橋)
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2021/05/15(土) 01:59:43.25ID:7noFnxSD
きてた。炭治郎くんの反応や義勇さんずっと無言なのすごくそれっぽい。楽しそうだけどもう決戦までそれほど間がないか
0553名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/15(土) 19:22:17.87ID:lx5fuN3s
義勇「…炭治郎。禰豆子はどうした」

あ、しゃべった。

炭治郎「!今は鱗滝さんのところで預かってもらっています」

義勇「…そうか」

でも、それだけいうと、また黙々とごはんを食べ始めてしまう。

炭治郎「あの!」

義勇「…それを食べたら帰れ。明日も訓練があるのだろう」

愛「あ、それなんだけどさ。たんじろーくん今日泊まっていきなよ」

あ、二人ともびっくりしてる。
そして、義勇さんだけ何言ってるんだお前みたいな顔で固まった。

炭治郎「でも、さすがに急なお話ですし、ご迷惑じゃ…」

愛「いや、アタシたちはいいよ。ね、ぎゆーさん」

見るからに嫌だ、という顔をしている。
でも、今回はそれを察していない振りで笑顔で無視した。
心が痛まないことはないけれど、炭治郎くんをきっかけに義勇にはいつか過去を乗り越えてほしい。
アタシは剣士じゃないから、本当の意味で義勇の苦しみを分かってあげられないから。
せめて乗り越えられなくても、自分を許せるように頑張れるようになってほしいから。

愛「それに、足折れてる人を暗い中一人で帰すのは…ね?」

義勇「…今日だけだぞ」

あ、折れた。

炭治郎「じゃあ、お言葉に甘えさせてもらいます」

愛「うんうん!どんどん甘えちゃって!」

それからも炭治郎くんは毎日来て、アタシの勧めで2日に一回はウチに泊まるようになった。
最初の方は不機嫌になってた義勇だったけど、炭治郎くんは来る度に義勇に話しかけ続けるから、途中からは、え?なんでまた来たの?いつまで来るの?という戸惑いの表情になっていった。
0554名無しで叶える物語(八つ橋)
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2021/05/15(土) 20:52:27.75ID:7noFnxSD
愛さんと炭治郎くんはすごく相性良さそう。戸惑ってる義勇さんの表情めちゃくちゃ目に浮かぶな
0559名無しで叶える物語(茸)
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2021/05/18(火) 20:01:45.77ID:smraldlR
保守
0563名無しで叶える物語(光)
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2021/05/20(木) 21:54:05.98ID:K7HhH1K+
保守
0570名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/23(日) 16:04:54.63ID:nbyyOxAH
薪で炊いたご飯ってうまいのかにゃ


まきりんぱな
0574名無しで叶える物語(しうまい)
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2021/05/25(火) 22:30:31.31ID:9O3u8PWG
保守
0582名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2021/05/30(日) 23:07:51.62ID:y0ieanj3
テスト
0583名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/30(日) 23:09:01.19ID:y0ieanj3
義勇「宮下…」

愛「ん?どーしたの?」

今日は炭治郎くんのいない夕飯だ。
珍しく義勇から話しかけてくれたけど、なんだかその表情は疲れている。

義勇「どういうつもりだ」

愛「どういうって?」

義勇「とぼけるな。炭治郎のことだ。何をたくらんでいる」

あー、さすがにアタシが炭治郎くんに手を貸していることに気づいたか。
いや、あからさま過ぎたし、とっくに気づいていて我慢の限界がきたのかもしれない。

愛「たくらんでるっていうか…。ほら、夕飯は賑やかな方がいいじゃん」

義勇「それだけではないだろう」

じーっとこっちを見つめる義勇。
うーん、ここらが潮時かな。
0584名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/30(日) 23:10:28.81ID:y0ieanj3
愛「ぎゆーさんだけのけものみたいになっちゃてたのは、ゴメン。実はさ、たんじろー君が最初に来た日に相談されたんだよ。ぎゆーさん、たんじろー君に水柱がいないってだけ言って、帰れって言ったんでしょ?」

義勇「…ああ。話したのか?」

愛「話してないよ」

義勇「…そうか」

愛「でもさぎゆーさん、たんじろー君に柱になってほしかったって言ったんだよね?そんな一目置いてる炭治郎くんくらいにはさ。話してあげてもいいんじゃない?」

ここ何日かでずいぶん仲良くなったけれど、すごく優しい人だってわかった。
どんな経緯で鬼殺隊士になったのか、鬼になってしまった妹の禰豆子ちゃんを連れていることからこれまでにとてもつらいことがあったんじゃないかと想像できる。
でも、そんなことを微塵も感じさせない温かさを持っている。
話したって、きっと義勇が傷つく結果にはならないはずだ。

愛「大丈夫だよ。たんじろー君なら。たった一人の弟弟子なんでしょ?」

義勇「…俺は、宮下だから話したんだ」

そういってもらえるのは嬉しいけれど、アタシもいつかぎゆーさんに自分を許せるようになってほしいんだ。けれど、流石に急すぎたかな。
ずっと一人で苦しんできたんだもんね。
アタシに話したのだって相当な覚悟だったのかもしれない。

愛「そっか…わかっ…」

義勇「だが、宮下がそう言うなら…考えておこう」

愛「!ぎゆーさん…!うんっ!ありがとう!」

義勇「…」

それからは黙々と二人でごはんを食べた。
考えておくなんて言い方だったけれど、義勇にとって良い方に転がってくれたらいいな、なんて思いながら。
0585名無しで叶える物語(たこやき)
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2021/05/30(日) 23:11:25.67ID:y0ieanj3
愛さん誕生日おめでとうございます。
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