善子「マリー姉ちゃん!」ニコニコ 鞠莉「かわいい善子♪」ナデナデ
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鞠莉ちゃん15歳ぐらい善子4歳ぐらいで親戚関係みたいな
ss思いついたけど書いてもええか? 鞠莉「よしこ!久しぶりね!」ハグ
善子「マリーお姉ちゃん!マリーお姉ちゃん!」ギュ
鞠莉「またちょっと大きくなったんじゃない?」
善子「そうかな?」
善子「あのね!あのね!この前ようち園でねお絵かきしたの!」
善子「お姉ちゃんとよしこの事描いたんだよ!」
善子「今持ってくるから待っててね!」スタタタ
鞠莉「そんなに急がないでもマリーはずっとここにいるわよ」
善子「」ステン
鞠莉「あっ!」 善子「うぅ....」
鞠莉「大丈夫?」
善子「うっ....うっ....」
善子「泣かないもん....なかないもん....」グスッ
鞠莉「怪我をしたのはどっちの脚?」
鞠莉「どれどれ?左の脚ね」サスサス
鞠莉「痛いの痛いのGo away〜!」
鞠莉「痛いの痛いのGo away〜!!」
善子「うっ...うっ...」
善子「ごう?あへい...?なにそれ...?」グズグズ
鞠莉「痛いの無くなれって意味よ」
鞠莉「ほら、痛くなくなったでしょ?」
善子「....うん」ズビズビ
鞠莉「善子ったらほんと危なっかしいんだから!」
鞠莉「手繋いでいきましょう?」
善子「うん!!」 善子「ただいま!!」ガチャ
善子母「あら、お帰りなさい」
善子父「ちゃんと鞠莉ちゃんお迎えに行けたな!偉いぞよぴこ!!」ギュー!
善子「パパいたい!お髭でジョリジョリしないで!!」
善子父「おー、ごめんよ、ごめんよ」
鞠莉「今日はお邪魔します」
善子母「鞠莉ちゃんお久しぶりね!また美人になったんじゃない?」フフ
鞠莉「いえ、そんな事はないです...///」
善子母「またまた、照れちゃって!そんな謙遜しなくていいのよ、事実なんだから」
鞠莉「...あはは」
善子「あのねあのね、今日はね、マリーお姉ちゃんに絵を見せてあげるの!!」
善子母「その前に手を洗いなさいね」
善子「わかってるって!!」スタタタタタ
鞠莉「それじゃあ改めまして、今日はよろしくお願いします」
善子母「ええ」 善子「ねー!ぱぱ!抱っこしてー!」
善子父「どうしたんだ急に?手はちゃんと洗ったか?」
善子「うん!もう洗ったよ!」
善子「この前あたらしい歯ブラシ買ったでしょ!マリーお姉ちゃんに見せてあげるの!」
善子父「でも鞠莉ちゃん、歯ブラシ見せられても迷惑だと思うぞ?」
善子「そんな事ないもん!!」プクー
善子「いいもん!一人でとるもん!」プンプン
鞠莉「どうしたんですか?」
善子父「あぁ、悪いとこ見せちゃったね」
善子父「新しい歯ブラシ見せたいってワガママ言ってね」
善子「お姉ちゃんに新しい歯ブラシみしぇるんだもん!」
鞠莉「うふふ、どんなの買ったのかしら?見せてくれる?」
善子「うん!でもね、よしこだけだと手が届かないの」
善子「だからね、マリーお姉ちゃんに抱っこして欲しい!」
鞠莉「いいわよ...よいしょっと」
鞠莉「どこかしら?」
善子「これ!!」
鞠莉「ピンクがとってもcuteね!貴方によく似合ってるわよ」
善子「ほんとー!!」
善子父「あはは、鞠莉ちゃんには敵わないや」アタマポリポリ 善子「私のおへやこっち!!」グイグイ
鞠莉「マリーは逃げたりしないわ。また転んだら行けないからゆっくりいきましょ」テクテク
善子母「ほんと鞠莉ちゃんにべったりね」
善子父「昨日だって寝れなくてうずうずしてたしな」
善子父「それにしても鞠莉ちゃん、子供あやすの上手だな」
善子母「そうね...あの子も昔はお天馬だったから、要領弁えてるのかもね...」
鞠莉「arriving〜!」
善子「あらいびん!」
善子「これ!この前ようちえんでね、お絵かきしたんだよ!」
善子「ようちえんの先生がね、好きなのかいていいよって言ったから、おともだちと、まりちゃんとよしこが一緒にいる絵かいたの」
鞠莉「わぁ、綺麗ね!」
鞠莉「お花畑かしら?それでこの黄色いのがマリーかしら?」
善子「そう!」
鞠莉「このお団子ついてるのが善子?」
善子「あたり!マリーお姉ちゃん頭いいね!」 鞠莉「ほかに沢山いるのは善子のお友達?」
善子「うん!こっちがはなまるで、この赤いのがるびい!」
鞠莉「あら、善子ってルビィとおんなじ幼稚園たっだのね!」
善子「お姉ちゃんるびいの事知ってるの?」
鞠莉「ええ、ルビィのお姉ちゃんと知り合いなのよ」
善子「へー、そうなんだ!!」
善子「それでね、それでね!こっちはね」
鞠莉「うんうん」 善子「あのね、マリーお姉ちゃんにね、プレゼントがあるの」
鞠莉「何かしら?」
善子「れいぞうこに入れてあるから一緒に取りに行こう!」キラキラ
鞠莉「ええ、いいわよ。手繋いでいきましょう」ギュ
善子「ルンルンルン〜♪」
鞠莉「ふふふ」ニコニコ
善子「あれ?ない、ない、ない!!」
鞠莉「どこか見落としてない?」
善子「そんなはずないもん!ぜったい!れいぞうこに入れた!!」
善子「もっかいよく見てみる!!」
善子父「よったんどうしたんだ〜?」モグモグ
鞠莉「冷蔵庫で探し物してるみたいなんです」
善子「チョコレートがないの!!マリーお姉ちゃんにあげようととっといたのに!」
善子父「それってまさか....!」 善子「パパ大っ嫌い」プクー
善子父「申し訳ございませんでした....」
鞠莉「....Oh」
善子「ぜったいに食べないでって言ったよね!!」
善子父「すまない、すまない、本当にすまない....」土下座
鞠莉「善子も許してあげなよ、ね?おじさんだって、わざとじゃないわよきっと」
善子「マリーお姉ちゃんが言うなら許してあげる...」プクー
鞠莉「そうだ善子、一緒にSnack買いにいきましょ!」
善子「すなっく?」
鞠莉「お菓子の事よ」
鞠莉「おじさん、ちょっと善子連れだしても大丈夫ですか?」
善子父「んー、いいけど、お昼もあるからあんまり食べさせないでね」
鞠莉「わかりました。ありがとうございます。善子、外出てもいいって」
善子「お菓子買ってきていいのー!!やったー!」
鞠莉「さぁ、準備して外に行くわよ」
善子「うん!!」 鞠莉「準備はOK?」
善子「うん!」
善子「おしっこしたし、水筒もったし、帽子も被ったよ!」
鞠莉「それじゃあ、おじさんとおばさんに行ってきます、言いましょ?」
善子「あい!」
善子「パパ!ママ!いってきましゅ!」
善子父母「いってらっしゃい〜」フリフリ
鞠莉「行ってきます」バタン
外は例年通り蒸し暑い。
所々陽炎が揺らめき、あちらの国では聞く事のない蝉の声が木霊する。
ツクツクボォオオ-------シッ ツクツクボォオオ-------シッ
ツクツクウィ--ヨ---ッ ツクウィ--ヨ---ッ ツクウィ--ヨ---ッ ツクウィ--ヨ---ッ
ウィィィイイイイイイィィィィィィ----------……………
善子「ツクツクボーシ....ツクツクボーシ.....」ピョンピョン
鞠莉(蝉ね....)
日本はめっぽう湿度が高い。白い柔肌に幾つかの汗が滲んできた。
暑いが、この地域では、海から山に向かう優しい風が頬を撫でる。何度も、何度も。
善子が疲れないように、なるべく日陰を選びながら目的地へと向かう。 善子「コンビニ♪コンビニ♪」ルンルン
鞠莉「善子、STOP!」
善子「えー!?どうして???」
鞠莉「今日は別のお店に行くわよ!」
善子「....?」
鞠莉「ここからちょっとだけ歩くから、少し休憩しましょ」バス停に腰掛ける
善子「...わかった」
鞠莉「はい、お水」
善子「ありがとう」ンクンク
善子「....ぷはぁ!ねえマリーお姉ちゃん、コンビニじゃなかったらどこ行くの?」
鞠莉「うーん、駄菓子屋さんって言うんだけどわかるかしら?」
鞠莉「コンビニに似てるけど、コンビニじゃないのよ」
善子「????」
鞠莉「とりあえず行けばわかるわ」
鞠莉「こっちの反対の道を行くの」
鞠莉「歩いたらすぐ着くわ」 善子「ポケットをたたくとビスケットが一つ♪」ピョンピョン
善子「も一つたたくとビスケットが二つ♪」ピョンピョン
鞠莉「そーんな不思議なポケットが欲しい♪」スタスタ
善子「そーんな不思議なポケットが欲しい♪」ピョンピョン
鞠莉「歌ってる間に着いたわ」
鞠莉「ここよ」
善子「なにここ?おうち?」
鞠莉「ううん、違うわ。ほら、あそこをLook!」
善子「あ、アイス売ってる!!」
鞠莉「お店の中入ろっか」
善子「うん!」 鞠莉「ごめんください〜」
善子「くださいなー!!」
おばあちゃん「はーい」
鞠莉「善子はこう言う所来たことない?」
善子「ない!初めて!!」
鞠莉「ここに売ってるSnackは食べた事ある?」
善子「ない!ねえねえ!これも食べれる?これ、宝石みたい!」
鞠莉「フルーツ餅ね...ええ、もちろんよ!」
善子「ほんと〜!!」キャッキャ
鞠莉「それじゃあね...この小さい籠に入るだけ買いましょう」
善子「やった〜!!」 善子「マリーお姉ちゃん、おねーちゃ、これなあに?」
鞠莉「これはJellyよ。それでこっちがイカのSnack。でも酸っぱいから善子にはまだ早いかな?」
善子「そっかー、やめとくー」
鞠莉「マリーはこれ、ねりあめ買おうかな」
善子「わぁ、カゴがいっぱいになっちゃった!」
鞠莉「そこまでにしときましょう。お金はマリーが払うわ」
鞠莉「その前に....善子、そこで待ってて」
善子「??」
鞠莉「アイス買ってくるの忘れてたわ」
鞠莉「お金払いましょう」
おばあちゃん「はい、ありがとね」
おばあちゃん「全部で742円になります」
鞠莉「ありがとうございます」
鞠莉「あの、すみません、表のベンチでアイス食べても大丈夫ですか?」
おばあちゃん「うん、いいよ。好きに使ってって」
鞠莉「ありがとうございます」ニコ 鞠莉「よしこー、アイス食べるからこっちおいで〜」
善子「うん!!」パタパタ
善子「あれ?アイス一つしかないよ?」
鞠莉「ふっふーん、それはこれからのお楽しみ」
鞠莉「これ、木のバーが二つあるでしょ?」
鞠莉「これをこうやって持って、割ると...?」パキッ
善子「二つになった!すごーい!」
鞠莉「Here you are!」
善子「やったー!!」
鞠莉「危ないから座って食べるのよ!」
善子「美味しい!」
???「へっへー、到着!!」キキー
???「曜ちゃん自転車飛ばし過ぎ!千歌ちゃんあんなに遠くにいるよ!それに二人乗りバレてないよね?」
???「ねえちょっと待ってよー!こっちはしいたけもいるんだし勘弁してー!」ヘトヘト 鞠莉(地元の子かな?)
???「アイス食べようアイス!梨子ちゃんなににする?」
???「私はこれにしようかな」
???「あー、ようやく追いついた....私もアイス買う....」ゼーハーゼーハー
???「しいたけ、ここでお座りして待っててね」
犬「わうわう!!」ヘッヘッヘ
犬「ハッハッハッ」ジー
善子「うぅ.....」ギュッ
鞠莉「もしかして善子、犬怖いの...?」
善子「.....うん」
鞠莉「大丈夫よ。マリーがついててあげるから」
善子「うん....」
犬「ハッハッハッ」シッポフリフリ おばあちゃん「はいお釣りね」
???「「ありがとうございます」」
???「ねーねー梨子ちゃん、早速アイス食べよう?」
???「もう曜ちゃんったらせっかちなんだから。千歌ちゃんが買い終わってからにしましょ?」
???「あ....曜ちゃん、ベンチに誰か座ってるよ...」ヒソヒソ
???「ほんとだ...でも...」
???「ここは任せて梨子ちゃん....」スタスタ
???「すみません!」
鞠莉善子「?」
???「ベンチ、一緒に座ってもいいですか?」
鞠莉「...え、ええ、いいけど」
???「梨子ちゃんいいってー!」
梨子「やった〜!ありがとう曜ちゃん!」ベンチに座る
曜「こんなの朝飯前だよ!あっ、千歌ちゃん、こっちこっち!」ベンチに座る
千歌「どこ?あぁ、ベンチか....」スタスタ 曜「アイス美味しい〜」
梨子「あー、生き返る〜」
千歌「みかん味最高なのだ〜」
千歌「そうだ、しいたけにお水飲ませないと」バックゴソゴソ
千歌「しいたけおいで〜」皿に水を注ぐ
しいたけ「バウバウ!」ゴクゴク
善子「....うぅ」ギュッ
鞠莉「大丈夫、大丈夫、マリーがついてるわ」
千歌「あ、すいません、怖いですよね。しいたけ、ステイ!」
鞠莉「いえ、そんな事ないわよ。あなたのワンちゃん、Prrety Cute!」
千歌「ぷりてーきゅーと??」
梨子「とっても可愛いって意味だよ千歌ちゃん」
千歌「本当ですか!?ありがとうございます!」
曜「お姉さん英語できるの??すごーい!」
鞠莉「ま、まあね」
曜「ってよく見たらお姉さん金髪!?もしかして外国人なの?」
梨子「ちょっと曜ちゃん!」
鞠莉「んー、マリーはハーフなのよ。お父さんが外国人なの」
千歌「へー、そうなんだ。隣のちっちゃいのはお姉さんの子供?」
鞠莉「!?!?」
鞠莉「そんなわけないわ!私まだ中学生よ!!」
鞠莉「この子は親戚の子よ」
善子「よしこはよしこって言うんだよ!」
梨子「善子ちゃんって言うのね、今何才?」
善子「4ちゃい!」
千歌「ちっちゃくて可愛い〜!」 曜「私達はね、今小学校四年生なんだ〜」
千歌「今日はね、曜ちゃんのお家に遊びに来てたの」
梨子「曜ちゃん、前の学期まで〇〇小学校だったんだけど、引っ越しちゃったから...」
鞠莉「あら、〇〇小学校って内浦の?」
千歌「お姉さんよく知ってるね!」
鞠莉「私もあの辺りに住んでた事があったの」
梨子「そうだったんですか」
しいたけ「バウバウ!」
善子「...ひっ!」
千歌「こらしいたけ!おっきい声出したらダメでしょ!!」
しいたけ「クゥーン」
善子「....ねえ」
善子「しいたけ、怖くない?さわってもいい?」
千歌「うん!大丈夫だよ!今座ってるから、こっち来て」
善子「うん...」
千歌「背中触ってごらん」
善子「なでなで....やわらかいね!」
鞠莉「マリーも撫でていいかしら?」
千歌「もちろん!」
曜「私も撫でる!!」
梨子「わ、私は遠慮しとこうかな....」
千歌「えー!?何で!今みんなで触る流れじゃん!!」
あはははは!! 昨日ストーリーを考えていたら結構広げられるなと思ったので、鞠莉ちゃんとちっちゃい善子ちゃんを中心とした何かほのぼのしたのを書いていこうと思います
よったんのイメージ↓
https://i.imgur.com/wdm8fSm.jpg 善子「たーだいま!」
鞠莉「ただいま帰りました」
善子母「お帰りなさい」
善子父「チョコレート買えたか〜?」
善子「チョコ買えたよ!それとね、お菓子たくさん買ってもらった!」
善子「ほら!」駄菓子を見せる
善子母「あら、あのコンビニこんなのも売ったてのね」
鞠莉「あぁ、ちょっと遠出して駄菓子屋さんまで行ったんです」
善子父「そうだったのか〜お!?これ懐かしい〜!」
善子「だめ!ぱぱにはあげない!」
善子父「ガビーん!!」
善子「あのね駄菓子屋さんでこーんなにおっきいワンちゃんに会ったんだよ!」腕を広げる
善子「それでね、ちょっと怖かったけど、触らせてもらった!」
善子「もふもふだった!」
鞠莉「本当に大きくて、体長だけで善子よりあったんですよ」
善子父「触らせてもらってよかったなよぴこ!」
善子母「もうそろそろお昼にするから、手洗ってらっしゃい」
善子「はーい」
鞠莉「はい」 善子母「お昼できたわよー」
善子「あい!」
善子父「わーうまそう!」
鞠莉「おそうめんですか!美味しそう!」
善子母「鞠莉ちゃんあっちから戻ってきたばっかりでしょ?」
善子母「一発目の日本食はさっぱりしたのがいいかなって、大丈夫だったかしら?」
鞠莉「気を使わせてしまってすみません。おばさんの作る料理なら全部美味しいです」
善子母「まあ嬉しい」
善子「ねーねー、早くたべようよぅ」
善子父「よったん食べる前にいただきますしような!」
善子「あい!」
善子「いただきまず!」
善子父母「いただきます!」
鞠莉「いただきます!」 善子「....ツルツル」
鞠莉「...」手を合わせ祈る
鞠莉「Benedic, .....nos et haec tua dona, quae, ......Per Christum ......アーメン」
善子「???!」
鞠莉「....ツルツル モグモグ」
鞠莉「おそうめんとっても美味しいです!」
鞠莉「天ぷらも美味しいですね」
善子母「丹精込めて作った甲斐があったわ」ウフフ
善子母「たくさんあるから遠慮せずに食べてね」
鞠莉「はい!」
善子「....モグモグ」 善子「ごちそうさまでした!」
善子父母「ごちそうさまでした!」スクッ
鞠莉「ごちそうさまでした」手を合わせて祈る
鞠莉「Ti ....., Dio onnipotente, ....tutti i ....., Tu che vivi e regni .......アーメン」
善子「ラーメン?」
鞠莉「ううん、アーメン」
鞠莉「外国の言葉で良くなりますように、って意味よ」
善子「????」
善子父「おーいよったん、歯磨きするぞ〜」
善子「わかった〜」テトテト
鞠莉「おばさん、私も片付け手伝います」
善子母「あらあら、ありがとね」 善子「...zzz...ZZZ」
善子父「....グガー....グホッ」
鞠莉「寝ちゃいましたね...」
善子母「鞠莉ちゃん、お茶でもいかがかしら?」
鞠莉「お言葉に甘えさせていただきます」
善子母「はいどうぞ」
鞠莉「ありがとうございます」
善子母「ところで、あっちの生活はどうかしら?」
鞠莉「もう何年も住んでますから、大抵のことはもう慣れてます」
善子母「寮に入ってるって聞いたけど、どんな風に生活してるの?」
鞠莉「カトリックの校風ですから、少し校則が厳しいぐらいです。昔は先生が怖かったけど、今は慣れました」
鞠莉「今、怖い事といえば空港で乗り間違える事、とかですかね」ズズズ
善子母「うまくやってるのね、それはよかったわ」ニコ
善子母「日本を離れる時はあんなに泣きじゃくっていたのに立派になったわね」
鞠莉「それは...まあ、私だって成長してますし....」
善子母「立派になったわね本当。見た目もすごく成長して、中身までこんなに強くなって...善子が大きくなったらおんなじ事を思うのかしら」フフ 善子母「ところで、お義姉さん達が帰ってくるのは明日でいいのよね?」
鞠莉「はい、昼頃帰ってくるって言ってました」
鞠莉「そのまま夜に会合があるらしいです。私はまだ若いので参加しなくていいと言われましたが...」
鞠莉「会合って何やってるんですか?」
善子母「うーん、お酒飲んで、今後の営業方針話したり、今の身の上話したり...なんなんでしょうね、あれって」
鞠莉「そうなんですか....」
善子母「それじゃあ鞠莉ちゃんを送って行って、私達はそのままホテルの周りで遊んでようかしらね」
鞠莉「すみません、何から何まで」
善子母「遠慮しないでいいのよ!」
善子「ねーねー、何のんでるの?」ショボショボ
善子母「あら、起きちゃったみたいね」
善子「マリーお姉ちゃんも一緒にお昼寝しよう」ショボショボ
鞠莉「そうね、一緒に寝ようかしら」
善子「マリーお姉ちゃんこっち来て〜」ウトウト
善子「マリーお姉ちゃん善子の横」ウトウト
鞠莉「うん、うん」サスサス
善子「....スヤスヤ」
鞠莉(ちょっと眠い。そういや空港からここまで寝てないや)
鞠莉「....スヤスヤ」
善子母「仲良いわね、本当...」ニコニコ 善子「マリーお姉ちゃん起きて!起きて!」
鞠莉「ん、ん〜?」
鞠莉「今何時かしら...?」
スマホ「5時やで」
鞠莉「あら、もう結構な時間....」
善子父「こらよぴこ!鞠莉ちゃんは疲れてるんだから無理に起こしちゃダメだぞ!」
善子「だってマリーお姉ちゃと遊びたいんだもん...」
鞠莉「私の事なら大丈夫ですよ」
善子父「その前にパパと遊ぼうな!」
善子父「よーし、捕まえちゃうぞ〜」ギュ
善子「やめて、やめてぇ!パパのお髭痛い!」キャッキャ
鞠莉「あはは」 カラス「カー カー」
善子「からすさんがないてる」
善子父「おお、空がセピア色で綺麗だな」
鞠莉「まぁ...綺麗....」
善子「あの雲くじらさんみたい!」
鞠莉「あら、ほんとね!じゃあこっちの雲は鳥さんかしら?」
善子「あっちはくるま!」キャッキャ
善子母「あなた、ちょっとお願いがあるんだけど...」ツンツン
善子父「ん?買い物か?」スタスタ 善子「ねえマリーお姉ちゃん、学校ってどんなところなの?」
鞠莉「うーん、そうね...お勉強するところかな?」
善子「ままがね、マリーお姉ちゃんは、いろんな事お勉強する為にね、遠いところの学校に行ってるんだよって言ってた」
善子「よしこね、マリーお姉ちゃんとずーっと一緒にいたいの」
善子「ままにお姉ちゃあとね、いっしょに暮らすにはどうしたらいいって聞いたらね、頭良くならなきゃダメよって言ってた」
善子「よしこ、頭良くなれるかな...」
鞠莉「....善子ったら...」
鞠莉「大丈夫よ、あなたならできるわ」
善子「ほんと?」
鞠莉「マリーだって初めは頭良くなかったのよ。でもね、何度も失敗したり、間違えたりして、少しずつできる様になったわ」
鞠莉「だから善子も、そのうちきっとそうなるわ」
善子「じゃあよしこがおっきくなったら一緒に居ようね!約束しよ?」小指を出す
鞠莉「ええ、勿論よ」小指を出す
「「指切りげんまん嘘ついたら針千本飲まーす 指切った」」 善子父「買ってきたけど、これでいいか?」
善子母「バッチグーだわ。ありがとう」
善子母「これで完成ね!」
善子母「ご飯できたわよ〜」
善子鞠莉「はーい」
善子「オムライス!!」ピョンピョン
善子母「善子はこっちのちっちゃいのね」
善子母「はい静かに座って」
「「「「いただきます」」」」
鞠莉「Benedic, .....nos et haec tua dona, quae, ......Per Christum ......アーメン」手を合わせて祈る
善子「ラーメン!」手を合わせる
善子母「....っぷ」
善子父「あははははははは!!」
善子「笑わないで!!」プク〜
善子父「ラーメンじゃなくてアーメンだぞ!」
善子「ラーメン!ラーメン!ラーメン!ラーメンだもん!」モグモグ
善子母「あらら、拗ねちゃった....」
鞠莉「...あはは」苦笑い 善子「ごちそうさまでした!」
善子「.....むむむ」手を合わせて気難しそうな顔をする
善子「.....むむむむむ!ラーメン!!」
善子父「....っぷwwww」
善子母「....」クスクス
鞠莉「....」フフフ
善子母「善子、お皿を流しに持ってくの忘れないでね」
善子「はーい」ヨイショ
善子母「善子ってば鞠莉ちゃんの事だいぶ気に入ったみたい」
鞠莉「そ、そうみたいですね...」
善子母「しばらくはあの子の中で、ラーメンって祈るのがブームになりそう」フフフ
鞠莉「...あはは」
善子「マリーお姉ちゃん、歯磨きおわったらよしこの部屋にきて!」
鞠莉「何かしら?surprise?」
善子「まだひみつー!」
鞠莉「ふふ、楽しみにしてるわ」
善子父「その前にお父さんといっしょにお風呂入ろうな、よったん」
善子「やだー!今日はマリーお姉ちゃんと入るの!!」
善子父「そうは言ってもな、ほら、風呂入るぞ〜」ヨシコツカマエ
善子「やだ〜やだ〜、やだもん!!」ギャン泣き
「泣かなくったっていいじゃないか、パパは寂しいぞ」
「うわぁあああああん!やだぁ〜やだぁ〜」ギャー __________________
____________
_______
善子父「おーい、お風呂上がったぞ〜」
善子「ぱぱわしゃわしゃ痛い」ケロッ
善子父「すまんすまん」
善子「マリーお姉ちゃん、よしこの部屋来て」テトテト
鞠莉「ん?何かしら?」スタスタ
善子「お姉ちゃん!花火!花火しよ!!」
鞠莉「Fireworks! とっても楽しみ!」
善子「ぱぱ!花火やりにいこう!」テトテト
善子父「よし、ちょっと待ってろ、準備があるからな!」
善子母「虫除け持ってくるから、ちょっとそこで待ってなさい」
鞠莉「....」ゴソゴソ
鞠莉「そういえば、スマホの充電大丈夫だったかしら...」
鞠莉「大丈夫そうね、よかったわ」
鞠莉「善子、こっち向いて」
善子「??」
鞠莉「Hey, chree!」パシャ
善子「見せて見せて!」
善子「よしこ、かわいい?」
鞠莉「ええ、十分可愛く撮れたわ。ほら!」
善子「ほんとだ!百点満点!」
善子母「虫除け持ってきたわよ。あら、写真撮ってもらったのね。よかったわね、善子」フフフ
善子「うん!!」 ろうそく「メラメラするでww」
手持ち花火「チリチリwwwwシュボボボボ!!」
手持ち花火「シュゥウウウウwwww!!」
善子「キャッ!!」ポトリ
善子「こわい、こわい、ぱぱ!」ギュー
善子父「あぁ、あぁあぁぁ!離すなよ〜」花火を拾い上げる
善子父「いいか、ここ持ってれば絶対に火傷しないから、ほら、パパと一緒に持とう!」
善子「....うん」ギュッ
花火「シュゥウウウウゥゥゥゥ」消音
善子父「消えちゃった。もう一本パパとやろうな」
善子「うん」
鞠莉「おばさんは一緒にやらなくて良いんですか?」
善子母「私は遠くから撮ってるので手一杯だわ」
鞠莉「私がカメラ回しますから、どうですか?」
善子母「そうね、一本ぐらいはやろうかしらね」
「ママもいーれて!」
「善子、ほら、ちゃんと持つのよ」
「パチパチしてる!すごい!!」
「ちょっ!俺に向けるな!!危ない!!」
「あらごめんなさい、手が滑ったわ」
「あははははははは」 善子「マリーお姉ちゃん!」
鞠莉「なぁに?」
善子「一緒に花火もって!」
鞠莉「良いわよ。あっ、そうだ一緒に動画撮りましょう」
鞠莉「マリーも花火も、離しちゃダメよ」
善子「うん!」
鞠莉「はい善子こっち向いて〜」ピコン
善子「ニヒヒ!」
手持ち花火「シュゥウウウウwwwwジュボ!!!」
善子「ついた!ついた!」
鞠莉「これをこうやって動かしてあげるとね...」
善子「すごい、光のハートができてる」
鞠莉「早く動かしてあげるのがコツよ♡」
善子「すごい!!すごい!!」
花火「シュゥウウウウ⤵︎」消音
善子「消えちゃった...」
善子「お姉ちゃ!もう一本やろう!!」
鞠莉「ええ!」 善子「もう花火終わり?残ってない?」
善子母「まだこれが残ってるわ」つ線香花火
善子「線香花火大好き!」
鞠莉「善子ってばさっきのは怖いのにこれは持てるのね」
善子「だってこっちはちっちゃいから!」
鞠莉「そっかぁ...」
善子父「よし!よぴこ!どっちが長くパチパチ出来るか競争だ!」
善子「よしこが勝つもん!」
善子父「それはどうかな?よったんはじっとしてられないからな!」
善子「勝つって言ったら勝つの!!」プクー
善子母「フグになっちゃった...」 花火「パチ...パチ...ポトン...」
善子「あっ....」
善子母「はいママの勝ち」
花火「パチパチ...ポトン...」
善子「む〜!」
善子父「トホホ...まさか一番初めに脱落とは...」
善子「つまんない!!」クルッ
善子「あ、マリーお姉ちゃんのまだ残ってる...」
鞠莉「.....むむむ」
花火「パチパチwwwwシュゥウウウウ⤵︎」ポトン
善子母「本当の一番は鞠莉ちゃんだったわね」
鞠莉「....え?え?」
善子母「....ふふふ」ニコ
善子母「あと4つ残ってるわ。みんなで一本ずつ持って、誰が一番最後まで残れるか競争しましょ」
善子父「今度は絶対負けないぞ!」
善子「よっちゃんが一番なの!!」
鞠莉「マリーが一番よ!」
善子母「次も一番目指すわよ!!」
「わー!落ちた!あんなにおっきかったのに!!」
「まだまだ粘って!お願い!!」
「あとちょっと、あとちょっと...」
「やったー!!いちばん!」
_____________________
________________
__________ 善子「.....zzz」
鞠莉「お風呂上がりました。良いお湯加減でした」
善子母「あら早かったわね」
鞠莉「善子、寝ちゃってますね」
善子父「散々鞠莉ちゃんと一緒に寝るんだって言ってたけど、眠気には勝てなかったみたい」
鞠莉「そうなんですね....あの!明日もよろしくお願いします」
善子父「いいのいいの、送ってくだけなんだからそんなかしこまらないで」
善子母「それに私たちだって明日はあのホテルに泊まるわけだし、ね?」
鞠莉「...はい」
鞠莉「明日に備えて今日はもう寝ます。おやすみなさい」
善子父母「おやすみなさい」 善子「....zzz」
鞠莉「....」ガチャ
善子「マリーお姉ちゃん....」
鞠莉「あら、起こしちゃったかしら?」
善子「一緒にねう...」ショボショボ
鞠莉「こっちにいらっしゃい」
善子「うん....」スゥスゥ
鞠莉「あら、もう寝ちゃった....」
鞠莉「かわいい子ね...」ナデナデ
鞠莉「おやすみなさい....」 鞠莉「.....」ロザリオを胸に当てて祈る
鞠莉「come noi li .....ai nostri debitori, ......in tentazione,ma liberaci......male. Amen」
鞠莉(今日もいい事あります様に.....)ふぅ
鞠莉「忘れ物ないか確認しなきゃ」
善子父「....」コンコン
鞠莉「はーい、なんですか?」
善子父「鞠莉ちゃん、もうそろそろ出るから準備しといてね」
鞠莉「はーい、わかりました!」
鞠莉「お財布ももったし、さっき一通り確認したから大丈夫ね!」
鞠莉「リビングで待ってようかしら」ガチャ
_______________
__________
_____
善子母「はい善子、日焼け止め塗るからじっとしてなさい」
善子「キャッキャ!ちべたい!何これぬるぬるしてるし臭い!」
善子母「でもね、これしないと大変なことになっちゃうのよ」
善子「大変なことってなあに?」
善子母「お肌がね、火の様に燃えちゃうの!それにすっごく痛いのよ」
善子「ほんと?それほんと??」
善子母「ええ、ほんとよ」 鞠莉「こんにちは。準備終わりました」
善子「マリーお姉ちゃん!」
善子母「鞠莉ちゃん早いわね。こっちは善子がこんな調子だからまだまだかかりそうかも」
善子母「それまでゆっくりしといてね」
鞠莉「はい。ねえ善子、淡島来るの初めてだったかしら?」
善子「うん!マリーお姉ちゃんのお家ってすごくおっきいんでそ!」
鞠莉「そうね。すごくおっきいわよ」
善子「ようちえんよりもおっきい?」
善子母「幼稚園よりもものすごく広いわよ」
善子母「鞠莉ちゃん、忘れ物ないか確認してくるから、ちょっと善子お願いしてもいいかしら?」
鞠莉「はい、わかりました」
善子母「ありがとうね」 鞠莉「初めてマリー達のホテル来るって事は、船に乗るのも初めてかしらね?」
善子「よしこ船乗るの初めて!船ってさ、乗るとさ、きもち悪くなるって、ままが言ってたけどほんと?」
鞠莉「それはおっきな船に乗ればそうなるわね」
鞠莉「淡島までの船はそこまで大きくないし、長い時間乗るわけでもないから大丈夫よ」ナデナデ
善子「そっかぁ、よかった!」
善子母「歯ブラシ忘れてたわ、鞠莉ちゃんありがとうね」
鞠莉「いえいえ」
善子父「車の準備もできたぞ〜」
善子母「それじゃあ行きましょうか」 市街地から伸びる国道を南下していく。
次第に商店やコンビニがなくなっていき、静浦の漁港が見えた辺りから、空気そのものが変わっていく。
匂い、なんと形容すればいいのかわからないけど、多分磯の香りなんだなと思う。
善子父「到着!」
善子父「俺はクルマ止めてくるから、降りて、降りて」
善子「海だー!!」
善子母「海ならいつもマンションから見てるでしょ?」
善子「海入ってもいい?」
善子母「今はダメよ。時間があったらね」
鞠莉「おじさん、ありがとうございました」
善子父「いいっていいって、ささ、早く荷物取って」
鞠莉「はい」 善子「これが船?」
鞠莉「そうよ、見るの初めてだったわね」
善子母「もうすぐ出るみたいだし乗っちゃいましょう」
善子「ぱぱは?」
善子母「後から来るわ」スタスタ
善子「船ってゆらゆらするんだね!」
スタッフ「間もなく出航しますー」
船「スイー」
善子「動いた!!すごいすごい!」
鞠莉「善子、立っちゃダメよ」ギュ
鞠莉「こっちで座ってましょう?」
善子「うん!」 善子「着いた!」
善子「ぜんぜんきもち悪くならなかった!」
善子母「そりゃ、あんな距離だもの」
善子母「鞠莉ちゃんどうする?果南ちゃんち寄るわよね?」
鞠莉「でも、荷物が...」
善子母「荷物なら私がもってくわ。もうすぐあの人も来るで筈だし、遠慮しちゃダメよ」
鞠莉「...ありがとうございます」
善子「....?」
善子父「おーい、着いたぞ〜」
善子母「ほらいってらっしゃい!」
鞠莉「はい!」
善子「よしこも着いてく!」
善子母「善子はママと一緒にホテル行くわよ」
善子「やー!マリーお姉ちゃと着いてくの!」
善子母「はぁ...ほら行くわよ」
善子「やだぁ〜!!づいでいぐの!!」ギャーギャー
鞠莉「どうしよ...どうしよ...」
鞠莉「お、おばさん!おばさん!善子も一緒に連れてきます!!」
善子「よしこもいくの!!」ギャーギャー
鞠莉「善子も行きたいって言ってますし、ね?大丈夫ですよ」
善子母「仕方ないわね...善子、邪魔しちゃダメだからね」
善子「....?」
善子「......うん」ズビズビ
鞠莉「こっちよ善子、手繋いで行きましょう」
善子「うん」
善子母「それじゃあいってらっしゃい。ホテルで待ってるわ」ニコ
鞠莉「.....はい」 鞠莉「善子、こっちよ」
善子「うん!」テトテト
鞠莉「この島にはね、ホテルの人たち以外にも人は住んでるの」
鞠莉「その一人がね、マリーのお友達なの」
鞠莉「最後に会ったのはちょうど一年前だったわ。覚えているかしらね?」
善子「...」
善子「あっ、カエルさんだ!」テトテト
鞠莉「走ったら危ないわよ」
階段を一歩一歩踏み進めていく。
今日は休みではない筈だが、表には誰もいない様だ。 善子が単管バリケードを鉄棒の様にしながら遊んでいる。
もしかしたら果南は裏に居るかもしれない。
鞠莉「善子、こっちおいで」
善子「見て!のれた!」
鞠莉「上手だけど、危ないから降りた方がいいわ」善子を降ろす
鞠莉「あのね、マリーはお友達を探しに行くから、ちょっと待ってて貰えるかしら?」
善子「うん!わかった!」
鞠莉(さてと、果南はどこかなぁ...)スタスタ
善子(....ウズウズ)
善子「....」テトテト
善子「カエルしゃん....」ポールの上に登る
善子「ふふふふーん」足パタパタ
???「こら!そんな所に登っちゃダメだよ!」
善子「!?」
???「危ないよ!君、お母さんは?」ガミガミ
善子「....う〜」🥺
善子「うわぁぁああん!」泣
???「わわっ!泣かないで!」 鞠莉「ごめんくださーい」コンコン
「......」
鞠莉(反応が無いわね)
鞠莉(おじさんも居ないのかしら?)
鞠莉「すみませーん!」コンコン
鞠莉「沖に船も出て無かったし、多分居る筈なのに、どうしちゃったのかしら?」
「うわぁぁああん!」
鞠莉(この声、善子の!!)
鞠莉「善子!どうしたの!!」ダダダ
善子「うわぁぁああん!ああああああん!ぴゃぁあああん!」
???「どうしよう、どうしよ」オロオロ
???「ね、大丈夫だよ?私は悪い人じゃ無いよ、ね」
善子「やぁああや!ぴぃいいあああ」ブンブン
鞠莉「善子、どうしたの?何かあった?って、果南??」
果南「ま、鞠莉!?」
果南「鞠莉、どうしてここに!?」
鞠莉「そんな事は後!それよりも善子泣かせたの!?」
善子「まぁりぃいいいぢゃんん!」ギュー
鞠莉「よしよし、大丈夫よ...」サスサス 果南「はい、これ」缶ポイ
鞠莉「thank you!」
果南「まさか鞠莉が戻ってきてたなんて」缶プシュ
果南「どうして連絡してくれなかったの?」
鞠莉「それはまあ、Surpriseにしようと思って!」ゴクゴク
果南「はぁ...鞠莉は相変わらずだね...」
果南「その様子じゃダイヤにも伝えてないよね?」
鞠莉「Of course! ダイヤにも伝えて無いわ!」
果南「はぁ、やっぱり...それで横のその子は?」
鞠莉「この子は親戚の子、善子って言うのよ」
鞠莉「ちょうどホテルでグループの会合があるから預かってるの」
鞠莉「善子ってば人見知りだった見たいね」
善子「...マリーお姉ちゃん」ギュッ
鞠莉「大丈夫よ、この人は果南って言って、私の友達」
善子「かんな...?」
果南「か、な、んって言うんだよ」ニコ
善子「....」ギュッ
鞠莉「First impressionが最悪だった見たいね...」ハァ 鞠莉「そうだ果南、これから暇?」
果南「午前中はあともうちょっと手伝い残ってる。でも午後からだったら暇かも」
鞠莉「それじゃあ午後一緒にダイヤの所にいきましょ!」
果南「ダイヤ、どんな顔するか楽しみだ」
鞠莉「あ、そうそう、善子ってダイヤの妹と同じ幼稚園らしいわ」
果南「へー、あのルビィと」
鞠莉「お仕事の邪魔するのは悪いから、私達は一旦帰るわ」
鞠莉「それじゃあ一時ごろお邪魔するわね!」手フリフリ
果南「じゃあね!」手フリフリ
鞠莉「善子、行くわよ!」
善子「うん」
善子「かんなちゃんバイバイ」手フリフリ ホテルオハラ「ドーン!!」
善子「.....!!」
鞠莉「誰か出てきてくれるかしら?」
鞠莉「エントランスさんに言えば良いかしらね」
善子「広い!ようちえんより広い!」
鞠莉「中はもーっと広いのよ!行きましょう!」
善子「うん!」 善子「〜〜〜!!」
鞠莉「こんにちは!」
ボーイ「お待ちしていましたお嬢様」
鞠莉「さっきおじさんに荷物を持ってこさせてしまったのだけど...」
善子「ひろーい!」クルクル
善子「お城みたい〜!」クルクル
善子「クルクル〜私はおひめさま」
ボーイ「ではお荷物をお運びします」
鞠莉「ええ、ありがとうございます」
ボーイ「奥様は既に到着なさっています」
鞠莉「そう...じゃあ、部屋に荷物置いたら会いに行きます」
鞠莉「先に善子の部屋に案内して貰っても良いですか?」
ボーイ「ええ、もちろんでございます」
ボーイ「さ、お嬢様はこちらに...」
鞠莉「善子、行くわよ〜」
善子「はーい!」 鞠莉「」コンコン
鞠莉「私です、鞠莉です。善子を連れてきました」
善子父「ああ、鞠莉ちゃんね、善子をどうも」ガチャ
鞠莉「おじさん、さっきは荷物ありがとうございました」
善子父「困った時はお互い様だよ鞠莉ちゃん!」
善子「ぱぱ!ホテルってすごいね!おしろみたい!」
善子母「鞠莉ちゃん、善子が着いてっちゃってごめんなさい」
善子母「この子ったらほんと空気読めないみたいで...」
鞠莉「いえいえ、大丈夫です。ちょっと果南が怖くて泣いちゃったりしたんですけど...」
善子母「気にしないで、いつもの事よ」
善子「ぱぱ!べっどがこんなにおっきいよ!」ピョンピョン
善子父「こら!ベッドで遊んじゃダメだぞ!」
鞠莉「では、母に会いに行くので失礼します」
善子母「また午後にね」フリフリ ボーイ「奥様はいつものお部屋にいらっしゃいます」
ボーイ「お部屋に着きましたので、私は失礼させていただきます...」
鞠莉「荷物を運んでいただきありがとうございました」ペコリ
バタン
鞠莉「...」ドサ
鞠莉「ふー」
鞠莉「......」
鞠莉「行かなきゃね....」 いつからだろう、このドアを開けるのが少し怖くなったのは。
その時から、私たちの関係は少し変わってしまったかもしれない。
鞠莉「...ふぅ」
鞠莉「...」コンコン
鞠莉ママ「どうぞ」
鞠莉「久しぶり、ママ」
鞠莉ママ「大きくなりましたね、マリ」
一息ついて席につく。
丸テーブルの上には、一輪の百合の花が置かれていた。
鞠莉ママ「どう?あちらではよくやっていマスか?」
鞠莉「ええ、お友達も昔より沢山増えて、楽しくやってるわ」
鞠莉ママ「貴方にはなにかと不便をかけてスミマセン」
鞠莉「.....」 鞠莉ママ「お茶でも飲みまショウか」カチャ
鞠莉「....ありがとう」
鞠莉ママ「確かこちらに滞在するのは1週間でしたよね?」
鞠莉「うん」
鞠莉ママ「私は明後日からここを離れます」
鞠莉ママ「それまで、楽しく過ごしマショ?」
鞠莉「うん」
鞠莉ママ「そういえば、おじさんにお世話になったと聞きマシタ」
鞠莉ママ「ちゃんとお礼は言えましたか?」
鞠莉「ええ、ちゃんとお礼はしたわ」
鞠莉「昨日はお昼と夜をご馳走になったの。おそうめんとオムライスだったわ」
鞠莉「おじさんの所の、善子っているじゃない」
鞠莉「善子ってば、私の後ばかりついて来て、妹が出来たら、こんな感じ、なのかなって...」ニコ
鞠莉ママ「楽しそうでよかったです。3人とも今日このホテルに来てイマスね」フフ
鞠莉「午後からはダイヤの所に遊びに行こうかなって思ってる」
鞠莉「私が会合に参加しても邪魔でしょ?だから、善子と果南を連れて」
鞠莉ママ「ハグゥとデスワですか...むむ、昔みたいにヤンチャをしてはいけませんよ!」
鞠莉ママ「昔覚えてマスか?あれは鞠莉が9歳の頃...」
鞠莉「ちょっと、その話はやめてよ!私だって思い出す度恥ずかしいんだから!!」 鞠莉ママ「それに善子が付いていくなら、尚更注意しなければなりませんよ」
鞠莉ママ「他人の子を預かるのですから、責任を負う覚悟はできてますか?」
鞠莉「そんな変な事しないわ!」
鞠莉ママ「ホントデスカ?」
鞠莉「....多分」
鞠莉ママ「小さい子は体が弱いので、暑さにも気をつけてくだサイね!」
鞠莉「それはわかってるわ」
鞠莉ママ「約束デスヨ」
鞠莉「うん」
鞠莉ママ「そろそろランチの時間デス」
鞠莉ママ「もちろんマリも食べマスよね?」
鞠莉「ええ、いただきます!」 トンビ「ピーンヨロロロ〜」
鞠莉「かーなん、遊びに来たわよー」
善子「かんなちゃーん、あそびましょ!」
果南「あれ?もうそんな時間だった?」
鞠莉「今1時過ぎたぐらいよ」
果南「ごめんごめん、今仕掛け下ろすから、それ終わったらすぐ行く」
鞠莉「仕掛け?何か釣るの?」
果南「それはひみつー!夜になったら教えるね」
鞠莉「あら、果南にしては随分粋な事するのね。じゃあ楽しみに待ってるわ」
善子「かんなちゃーん、はやくー!」
果南「今行くから待っててねー」仕掛けドボン 善子「かんなちゃんもはやく!」
鞠莉「そう急がないの。船は何本もあるわ」
果南「ごめんごめん、遅くなっちゃった」
スタッフ「まもなく出航します」
善子「かんなちゃんは毎日船乗るの?」
果南「そうだね...中学校が本土側にあるから毎日乗ってるね」
果南「でもこの船じゃなくて、おじいに送って行ってもらうんだ!」
果南「この船よりも、何十倍も早いんだよ」
善子「ほんと!?」
果南「そう、ピューって」
果南「鞠莉が小さい頃は一緒に乗ったりしてたなぁ...懐かしいや」
鞠莉「ああ、そんな事もあったわね」 鞠莉「どうする?途中お菓子でも買った方がいいかしら?」
果南「んー、そうだね。連絡なしで突撃するわけだし、そのお詫びも兼ねて買ってった方がいいかもしれない」
鞠莉「じゃあ、松月でいいかしら?」
果南「そうだね、どら焼きでも買って行ってあげよう」
善子「にんぎょうは〜きゅう〜げつ〜!」
鞠莉「いいえ、しょうげつ、よ」
善子「しょうげつ!にんぎょうは〜しょうげつ〜!」
鞠莉「よし、じゃあ行きましょ」
善子「うん!」 善子「...疲れた」
鞠莉「あら...」
鞠莉「少し休みましょう」
果南「あそこのお店のベンチ借りよう」
鞠莉「もうちょっと我慢してね」
善子「...うん」 鞠莉「ダイヤの家も松月もまだまだ先だけど、歩ける?」
善子「...わかんない」
鞠莉「どうしようかしら...」
果南「鞠莉!ここは私に任せて!」
果南「はい善子バンザーイ!」
善子「??」バンザーイ
果南「うーん、よいしょ!」
善子「わーい、高い高い!」
鞠莉「すごい、善子を肩車しちゃったわ」
果南「いつも鍛えてるから、これぐらいどうって事ないよ」
果南「さ、行こう鞠莉!」
鞠莉「ええ!」 善子「うーみーはひろいーな大きいなー」ユラユラ
果南「つーきは昇るし 日は沈むー」テクテク
鞠莉「着いたわ」
果南「善子、じゃあいっかい降りよっか」ギュ スチャ
「いらっしゃいませ〜」
善子「何かうのー?」
鞠莉「そうねぇ...?」
果南「ダイヤん家いつもお茶出してくるから和菓子がいいと思うな」
鞠莉「じゃあどら焼きにしましょ。お金は私が払うわ」
果南「サンキュー鞠莉。ここはお言葉に甘えて...」
果南「おーい、善子、こっちおいで!」
果南「あのね、今日は鞠莉が好きなもの全部買ってくれるんだって!」
善子「ほんと!?」
善子「じゃあこれ!おっきいチュークリームがいい!」
鞠莉「わかったわ!シュークリームね!」
鞠莉「すみませーん!」
「これ8つとシュークリーム一つお願いします」
「保冷剤もお願いします」
「えーっと、だいたい30分ぐらいなので...」
「ありがとうございます」 果南「善子、後もうちょっとだけど、大丈夫?歩ける?」
善子「うん!歩ける!」
果南「じゃあよかった。行こうか!」
善子「ね!かんなちゃんも、マリーお姉ちゃんも一緒に手つなご!」
鞠莉「それなら善子が真ん中ね」
果南「私は海側歩こうかなん?」
善子「おててぎゅーってして!」
果南「こうかな?」
鞠莉「あ、善子!目の前に水たまりが有るわ!」
鞠莉「はいジャーンプ!」善子の腕を持ち上げる
善子「!!」ピョーン
善子「たのしい!!」
果南「善子、軽いなぁ。ちっちゃいから当たり前か!」
善子「またピョーンってやりたい!」キャッキャ 鞠莉「いつ見ても立派ねこの門は...」
果南「いや、それ鞠莉が言うと嫌味にしか聞こえないんだけど...」
善子「ほぇー」
果南「そのまま呼び鈴押しちゃうけどいい?」
鞠莉「ちょっとWait!私にいい考えがあるの」
鞠莉「善子と果南はそのまま呼び鈴を鳴らして」
鞠莉「私はダイヤが見えない様に柱の影に隠れて...」ゴニョゴニョ
_____________________
_____________
________ ピーンポーン
スピーカー「はーい」
果南「松浦です。ダイヤに用があって来ました」
スピーカー「あら、果南さんいらっしゃい。ダイヤね、今行かせるわ」
小さい門「ギィイイ」
ダイヤ「こんにちは果南さん。こんな暑い日に何の用事ですか?」
果南「ちょうど近く寄ったから、ついでにって思って」
ダイヤ「そちらのお子さんは?」
果南「親戚の子。善子っていうの」
善子「....」ギュ
果南「結果人見知りだからダイヤの事怖いってさ」ケラケラ
果南「あ、それでこれお土産」ズイ
ダイヤ「ありがとうございます」果南の近くに来る
鞠莉「今だわ!隙あり!!」ガバッ
ダイヤ「!?!?!?」
鞠莉「うーん、ちょっと肉付きが良くなったんじゃないかしら?でもおっぱいはまだまだね!」
ダイヤ「ぴぎゃあああああああ!」バチーン
「ちょっと!叩かないで!!」
「誰ですの!?セクハラ!破廉恥!犯罪で訴えてやる!」バシバシ
「痛い!痛い!私よ!」
「今度はオレオレ詐欺ですの!?無礼者めが!恥を知りなさい」バシバシ
「果南!見てないで止めてよ!」
「アハハハハハ!これは傑作!傑作!」 鞠莉「....」顔に大きな紅葉
ダイヤ「まさか鞠莉さんだったとは、あら、もうそんな時期でしたのね!」
善子「マリーお姉ちゃん大丈夫?」
鞠莉「ダイヤのバカ!ポンコツ!ただの炭素!」
果南「いやー、こんな事になるとは。良いもの見れたよほんと。あの鬼気迫る表情はほんとに傑作だった」ニヤニヤ
ダイヤ「か、果南さんまでそんな事言わなくったって良いじゃありませんか!」
果南「まあともあれ私達はダイヤの所に遊びに来たの」
善子「ねーねー、この人ってるびいのお姉ちゃん?」
ダイヤ「まぁ!ルビィの事、ご存知ですの?」
鞠莉「本当はね、善子は私の親戚の子なの。沼津の〇〇幼稚園に通ってるんですって」
ダイヤ「あら、そうでしたの!今日は丁度国木田さんのところの住職さんがいらしていて、花丸さんも遊びに来ていた所ですわ」
ダイヤ「中へお入りなさいな」
果南「お邪魔しまーす」門を潜る
鞠莉「お邪魔しまーす。相変わらず入り辛いわねこの横の門は」
善子「ちっちゃーい!かっこいい!」
ダイヤ「善子さんには丁度良い大きさでしたね...」 鞠莉「お邪魔します」
善子「こんにちは!」
ダイヤ「ルビィ達はこっちに居ますわ。着いてきてください」スタスタ
善子「うん!」タッタッタッタ
鞠莉「なんだかダイヤのお家って落ち着くわ。藺草のお陰かしらね?」
果南「なんかこう、木造の匂いってのも有るよね」
ダイヤ「ルビィ、入りますよ」襖スー
善子「るびぃ!はなまる!」
ルビィ「えっ!?よしこちゃ!?」
花丸「どうしてここにいるの??」
ダイヤ「善子さんの親戚がこちらにいらしていて、それで着いてきたんですの」
善子「マリーお姉ちゃんって言うんだよ!」
善子「ほら!あそこにいるよ!」ユビサシ
鞠莉「Ciao!」テフリフリ
ルビィ「かみのけの色がきいろ!かっこいい...」
花丸「かわいい!」
ダイヤ「私達は隣の部屋にいますから、静かに遊ぶのですよ」襖スー
ルビィ「うゆ!」 善子「ねーねー、はなまるとるびぃは何して遊んでたの?」
ルビィ「お絵かきしてたんだよ!」
花丸「あとどうぶつ図鑑見てたずら」
ルビィ「これがライオンさんで、こっちがイルカしゃん!」
善子「すごーい!よしこもやる!」
花丸「じゃあさ、みんなでお絵かきして、お姉ちゃん達にいちばんうまい絵をね、決めてもらおうよ!」
ルビィ「わかった!紙持ってきたよ」
善子「みんな何かくかひみつね!」
花丸「うん!」 ダイヤ「今お茶入れてきますね。そこに座って待っててください」
果南「サンキューダイヤ」
鞠莉「じゃあゆっくりさせて貰うわ」
鞠莉「あー、歩くの疲れたー」
果南「そんな大した距離じゃなかったでしょ?」
鞠莉「そうね、ちょっと運動不足なのかも」
ダイヤ「お茶お持ちしましたわ」
鞠莉「いただきます。....んく、んく...プハー!」
ダイヤ「はしたないですわよ鞠莉さん」
鞠莉「いいじゃない、ここには私達しかいないんだから」
ダイヤ「それで、あちらでの暮らしはどうですか?」
果南「私も気になるかな、鞠莉の話」
鞠莉「...うーん、そうねぇ...」
果南「またあの頃みたくお天馬はしてないよね??」
鞠莉「ばっ、馬鹿!そんな事してないわよ!思い出すのも恥ずかしいんだから!!」 鞠莉「この前は夏至のお祭りとヨハネのお祭りをやったわ」
鞠莉「夏の到来を祝うお祭りなのだけど、沢山料理も出すのよ」
鞠莉「今年はね、私、宿舎でお料理を出す係に選ばれたの」
果南「えー、鞠莉が?適当に突っ込んで変な料理作ってないよね?」
鞠莉「失礼ねぇ!私だって料理ぐらいできるわよ!」
鞠莉「それでね、寮母さんや地域のお爺ちゃんお婆ちゃんと一緒に作ったの」
鞠莉「ほら!これ!」スマホ見せる
ダイヤ「まぁ、綺麗です事!これ本当に鞠莉さんが作りましたの?」
鞠莉「もう、ダイヤまでそう言う事いう!」
鞠莉「レシピ教えて貰ったから、今度みんなに作ってあげる!」
果南「それは楽しみ!」グー
果南「あ、美味しそうな料理見てたらお腹減って来ちゃった...」
果南「さっきのどら焼き食べてもいい?」
ダイヤ「仕方ないですわね...」
鞠莉「ああ、そうだった。多分さっきの袋の中にシュークリーム入ってるから、分けて持ってきてくれないかしら?」
鞠莉「あれ、善子のなのよ」
ダイヤ「わかりましたわ」 ダイヤ「どら焼きお持ちしました。ルビィ達の分も一緒に持ってきました」
鞠莉「ありがとう。早速いただくわ」パク
鞠莉「はぁ、あまーい...」モグモグ
鞠莉「あっちから帰って来たんだなぁって思う時は、やっぱり何か食べた時だと思うわ私は」
果南「そんなに食べ物って違い有るの?」
鞠莉「有るわよ十分。日本食レストランはあっても、あっちの人の好みに合わせているから味が全然違うわ」
果南「そうなんだ」
ダイヤ「果南さんも外国に旅行に行った時は同じことを思いますわ」
ダイヤ「さてと、ルビィ達も呼びましょう」
ダイヤ「ルビィ、おやつ持って来ましたので一緒に食べましょう」襖開ける
ルビィ「.....むむむ!」
善子「......うーん」
花丸「......」ジー ダイヤ「どうしましたの、ルビィ?お菓子あるわよ?」
ルビィ「るびぃ達ね!今お絵かきしてるの」カキカキ
ルビィ「誰がいちばんうまいか、お姉ちゃ達に決めて貰うの!」カキカキ
花丸「できた!」
善子「よしこもできた!」
ルビィ「あとちょっと待って」カキカキ
ルビィ「できた!」
ルビィ「お姉ちゃ達、ちょっときて!」
果南「なになに〜?」
鞠莉「私達は審査員って事かしら?」 ルビィ「誰が一番じょうずな絵か決めて欲しいの!」
ルビィ「るびぃはこれ!」
ダイヤ「あら、上手ね。これはどんなのを描いたの?」
ルビィ「アイドルだよ!この黄色いのがほうせき!それでね、こっちがマイク!」
ダイヤ「上手ですわね」頭ナデナデ
善子「つぎよしこ!」
善子「みて!これなんだかわかる?」
鞠莉「人の顔?」
善子「そう!マリーお姉ちゃん!」
善子「お姉ちゃんね、ご飯のまえに、ラーメンってやるでしょ?それ描いたんだ!」
鞠莉「あら、嬉しいわ。美人な所が私そっくり!」ナデナデ
花丸「最後はおらずら...これ...」
果南「あ、わかった!これシャチでしょ!」
花丸「正解!お姉ちゃんすごい!」
果南「だって、シャチの特徴がよく描かれてるからすぐにわかったよ」
花丸「昔ね、お父さんと一緒に行ったすいぞくかんで見たの。それからずっと好き!」
果南「うんうん!かっこいいよね!」ハグ ルビィ「ねえねえ、誰が一番じょうじゅ?」
ダイヤ「うーん、そうですわね....」
ダイヤ「やっぱり、そんなの決められませんわ...」ナデナデギュー
ルビィ「えー!」
鞠莉「だってみんな上手だもの。頑張ったなら一番を決める必要はないわ!」ナデナデギュー
善子「マリーお姉ちゃんあっつい!」
果南「君花丸ちゃんって言うんだっけ?」
花丸「....ずら!」
果南「はー、ちっちゃい子ってなんでこんなにかわいいんだろう〜」ギュー
花丸「ちょっと苦しいずら...」お腹グー
果南「んー?お腹減ったの?」
花丸「...ずら」コクリ
ダイヤ「ああ、忘れていました。ルビィ、お菓子の差し入れがあります。こっちの部屋へきなさい」
ルビィ「なになに?」スタッ
善子「どら焼きだよ!」スクッ
花丸「ほんとずら!?」シュタッ
果南「あー、行っちゃった...」 ダイヤ「鞠莉さんが買ってきてくださいました。お礼をちゃんと言うのですよ」
ルビィ「ありがとう!」
花丸「ありがとうずら!」
善子「お姉ちゃんありがとう!」
善子「あれ?こっちの箱には何が入ってるの?」
ダイヤ「それはあなたのシュークリームですわ」
善子「やっぱりこっち食べる!」
鞠莉「でもそれは一つしかないから、持って帰った方がいいわよ?」
善子「食べるもん!食べるの!」
鞠莉「仕方ないわね...。ダイヤ、お皿いただけるかしら?」
ダイヤ「はいはい」 善子「いただきます!」
花丸「....」ジー
ルビィ「....」ジー
鞠莉(まぁそうなるわよね...)
善子「二人とも欲しいの?」
花丸「...」ブンブン
ルビィ「....」ジー
善子「ほんとう?いただきまーす」あーん
ルビィ・花丸「...!!!」
善子「.....」モグモグ
善子「やっぱり食べたいんでしょ?」
善子「はいどうぞ!」モギモギ
花丸「よしこちゃいいの?」
善子「うん!」
ルビィ「じゃあルビィのどらやきもあげりゅ!」モギモギ
善子「こうかんね」
花丸「お、おらも!」
果南「微笑ましいなぁ...」
鞠莉「そうね....」
ダイヤ「ゆっくりよく噛んで食べるのですよ」 三人「「「ごちそうさまでした」」」パチン!
善子「ねえ、これから何する?」
ルビィ「るびぃね、お飯事がしたい」
花丸「まるはお母さんの役やりたい!」
善子「私もお母さんの役やるの!」
ダイヤ「あらあら、喧嘩はよくありませんよ」
ルビィ「るびぃもお母さんの役!」
果南「わぁ、これは困った」
鞠莉「マリーに提案があるわ!」
鞠莉「ねえねえ、マリー達が子供の役をやるから、三人ともお母さんの役をやればいいんじゃないかしら?」
三人「!!」
花丸「ほんとう?」
鞠莉「ええ、本当よ」
ルビィ「お姉ちゃ、お姉ちゃなのに子供なんだね!!」
ダイヤ「今日はそうですわね」
善子「マリーお姉ちゃんこっちー!」ギュ
鞠莉「はいはい」ニコニコ
果南「花丸ちゃんよろしくね」
花丸「お姉ちゃんよろしくね!」
\ワイワイ わちゃわちゃ/
「それまだ食べちゃダメだよ!」
「ごめんごめん、あはは、飯事なんて久しぶりだなぁ」
「るびぃ食べれないからピーマンあげう!」
「こら、お母さんが残してはいけませんよ!」
「これお魚のシチュー!」
「まぁとってもデリシャス!」
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___________ 鞠莉・果南「お邪魔しました」
善子「バイバイ!」
ダイヤ「お土産ありがとうございました。家の者が送ってくれる様なので、表でしばらく待っててくださいな」
ダイヤ「そういえば鞠莉さんはいつまでこちらに滞在していますの?」
鞠莉「2週間こっちにいるわ」
ダイヤ「そうですの。予定を確認したらまた連絡を入れますわ」
鞠莉「忘れないでね」
果南「そうだ、今日の夜空いてるならこっちにおいでよ」
果南「見せたいものがあるんだ」
ダイヤ「あらなんですの?気になりますわね」
果南「それは見るまでのお楽しみ!」
ダイヤ「果南さんにしては粋な事しますわね」
果南「それじゃあよろしく!8時頃ね!」
ルビィ「あ、よしこちゃんまだいた!」
ダイヤ「どうしましたの?三人はもう帰りますのよ?」
ルビィ「さっきね、はなまるちゃんとお花とったの」
ルビィ「はなまるちゃんさっき帰っちゃったからルビィが渡すの!」
ダイヤ「奥の花園の奴ですね。綺麗ね」
善子「うわぁ〜きれい!ありがとう!」
鞠莉「車も来た事だし失礼するわ。今日はありがとうダイヤ」フリフリ
果南「ダイヤ車ありがとうね!また8時に!」フリフリ
善子「るびぃじゃあねー!」フリフリ 善子「到着!」
鞠莉「船はもう慣れたかしら?」
善子「うん!」
鞠莉「それはよかったわ」
果南「それじゃあ私はこれで。ご飯作らなきゃ!」タッタッタッタ
鞠莉「バイバイ果南!」フリフリ
善子「バイバイかんなちゃん」ブンブン
鞠莉「うーん、まだ会合が終わるまでに時間があるわね...」
善子「マリーお姉ちゃん、お花!お花どうしよう?」
鞠莉「うーん、そうねぇ....」
鞠莉「お花...お花....私はオハラ...じゃなくてお花....」
鞠莉「ねえ善子、そのお花少し分けてもらってもいいかしら?」
善子「???」
善子「いいよ!」 鞠莉「船着場のバケツを借りてきたわ」
鞠莉「そこに泉があるでしょ?その水をこのバケツに入れて」
善子「....」ジー
鞠莉「大分溜まってきたわね。それじゃあホテルへ帰りましょう」
善子「このお水何に使うの?」
鞠莉「2人だけのSecret festivalよ!」
善子「しーくれ?なに?」
鞠莉「2人だけの、秘密のお祭り」
善子「なにそれー!かっこいい!」
鞠莉「本当はちょっと前の時期にやるお祭りなんだけど...ま!気にしない!」
鞠莉「さ、帰ったらお祭りの準備をしましょう」
善子「うん!」 in鞠莉ちゃんの部屋
鞠莉「arriving!」
善子「あいらびん!」
善子「わぁああ、広い!お姫様みたいなお部屋!」
鞠莉「善子、ちょっとそこで待ってて」
善子「うん!」
鞠莉「ハサミと桶っと...こっちだったかしら...?」
鞠莉「あったわ。これとあとハーブティーのハーブで...」
鞠莉「お待たせ」
善子「これでどうするの?」
鞠莉「今からやる秘密のお祭りは、聖ヨハネのお祭りって言ってね」
鞠莉「泉の水にお花とハーブを浸して、このお花と水に月の光を集めてあげるの」
鞠莉「それでね、次の日にその水で顔を洗うとその一年はいい事が起こるのよ」
善子「...?」
鞠莉「うーん、わかんないか!」ナデナデ
鞠莉「お祭りというより習慣みたいな物だけど、私はこの習慣が好きなの」ナデナデ
鞠莉「だって、それが過ぎたらもうすぐみんなに会えるから....」ナデナデ
善子「....」
鞠莉「ちょっとしんみりしちゃったわね。さあ、お花の準備しましょう」
鞠莉「お花の茎を、こうやって斜めにカットできる?」パチン
善子「やってみる!」 鞠莉「それでね、カットしたお花をこうやって桶に入れてあげて...」パサァ
鞠莉「湧き水を入れてあげて...」ジョボジョボ
鞠莉「あとハーブを散らせば...、完成!」
善子「きれいだね!」
鞠莉「これをね、外に出して月の光を当ててあげるの」
鞠莉「また明日の朝いらっしゃい。桶の水で顔を洗えば、明日はきっといい事あるわよ!」
善子「ほんとお!?」
鞠莉「ええ!」
鞠莉「残りのお花は花瓶に入れて置いたわ。おじさんとおばさんに見せてあげるといいわ」
善子「ほんとだ!ありがとう!」
ドア「コンコン」
鞠莉「はーい」
ボーイ「お嬢様、もうすぐディナーのお時間です」
鞠莉「あらもうそんな時間だった?」
鞠莉「ごめんね善子。これで一旦お別れだわ」
善子「でもまた会えるよね!」
鞠莉「もちろんよ!」
鞠莉「ねえ?ディナーの前に善子を部屋に送り届けてもいいかしら?」
ボーイ「はいかしこまりましたお嬢様」 -善子達の部屋の前-
鞠莉「はいお花。おじさん達にちゃんと見せるのよ」
善子「わかった!」
鞠莉「多分もう帰ってきてる頃だから....」コンコン
「はーい」
ドア「ガチャ」
善子父「あら鞠莉ちゃん。今日は善子を預かってくれてどうもありがとう」
善子母「この子悪さしなかった?」
鞠莉「いえ全然。むしろお行儀良かったです。ね?」
善子「うん!今日ね、かんなちゃんにあってね、るびぃのおうち行ったの」
善子「そしたらね、はなまるがいてね、一緒に遊んだの!」
善子「るびぃからね、お花もらったの!これ」💐
善子母「まあ綺麗ね。良かったね善子」ナデナデ
善子「ぱぱにもままにも、今日の事いっぱいはなしたい!」
善子父「どんな事聞かせてくれるんだー?楽しみだな!」ナデナデ
鞠莉「あの、果南からの提案なんですけど...」
善子母「あら何かしら?」
鞠莉「今日の夜、見せたい物があるって言ってて、善子連れてきて欲しいって言われたんです」
鞠莉「多分神社の方には行かないと思うんですが、連れだしても大丈夫ですか?」
善子母「そうねぇ...夜はちょっと心配だわ。連れ出すのはいいけど、私達も一緒に行こうかしらね」
鞠莉「ありがとうございます。果南は8時ごろって言ってたので、またお伺いします」
善子母「何見せてくれるか楽しみね」
鞠莉「それじゃあ私は失礼します」
善子父「じゃあね!鞠莉ちゃん!」 -鞠莉ちゃんのお母さんの部屋の前-
ちょっと歩き疲れたせいもあって、足が重い。
でもそれはいつもの事だけど、なんだか今回は気持ちは前向きだった。
ドア「コンコン」
「どうぞ」
鞠莉「失礼します」ガチャ
今度はテーブルの上にかすみ草が生けてある。
大きくもなく、小さくもなく、丁度いい大きさ。
照明の暗さとも相まって、部屋の中にゆったりとした雰囲気が流れ始めた。
鞠莉ママ「今日はどうでしたか?」
鞠莉「果南と一緒にダイヤの家に行ったわ。途中で松月に寄ってお菓子を買って行ったの」
鞠莉「ダイヤにも日本にいるって連絡を入れてなかったから、びっくりさせようとして、隠れて驚かせたの」
鞠莉「そしたらね、逆ギレしたダイヤに叩かれてしまったわ」
鞠莉ママ「まあデスワったらなんて事を!」
鞠莉「そんな事は些細な事よ。それでね、善子達とね...」
鞠莉ママ(こんなに饒舌に話してくれるのはいつ以来でしょう...)ホロリ
鞠莉「善子とルビィってば、私にキムチを食べさせようとしたのよ!子供だから好き嫌いしちゃダメー!って」
鞠莉ママ「楽しそうデスね...」
鞠莉「あれ?どうしたのよ....」
鞠莉ママ「なんでもありまセン...もっと話を続けてください」
鞠莉「...まあいいけど、花丸って知ってるかしら?あの近くのお寺の....」
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__________ 果南「よし、入ってるかな〜?」シャカシャカ
果南「おー!光った光った!」
果南「じゃあ次は水槽用意してっと」ピロン
果南「ん?ダイヤからだ。島に着いたって」
果南「家の前の歩道にいるっと...送信」
ダイヤ「お疲れ様です果南さん」
ダイヤ「今日は何を見せてくださいますの?」
果南「それはまだ言えなーい」
果南「それよりもさ、鞠莉と善子を迎えに行こう!」
果南「はいこれ」ポイ
ダイヤ「懐中電灯...?」
果南「せっかく帰って来てるんだし、やる事は一つじゃん?」
ダイヤ「そう、ですわね。いきましょう果南さん」 ご飯を食べた後はなんだか少し眠くなる。
今日は一日が濃すぎた様な気がする。
日本にいる間、こんな日が続くという幸福感と少しの疲労感が襲ってきた。
鞠莉「コーヒーでも飲もうかしら...」
窓が一瞬明るくなる。はじめは見間違いかと思ったが、その後も一定の間隔を置いて明るくなった。
窓「ピカッ ピカッ」
鞠莉「!!」
鞠莉「....」ハァ
鞠莉「なんだ、みんなあの頃とちっとも変わってないじゃない...」
鞠莉「さて、善子の所に行かないと...」 善子父「おー、夜の淡島は初めてだ」
善子母「お風呂入った時は夕暮れだったものね。内浦の夜の景色ってこんな感じなのね」
善子「ちょっと怖い....」ギュ
鞠莉「風も吹いてるから、足元気をつけてね。たまに蟹なんかが歩いているのよ」
善子「今日はかにさんいる?」
鞠莉「うーん、道の端っことかならいるかもね」
鞠莉「さて、果南とダイヤはどこかしら?」
果南「おーい、鞠莉!こっちこっち!」
鞠莉「普通に遊歩道の側にいるのね。海の中潜ってると思ったわ」
果南「いくらダイビングが好きでもそんなことはしないよ」
ダイヤ「果南さん、言われてた仕掛け、全部引き上げ終わりましたわ」
果南「ありがとうダイヤ。鞠莉、善子、これなんだと思う?」
善子「ビン?」
鞠莉「コーヒーの空き瓶かしら?中に海水が入っているけど、バケツ?」
鞠莉「仕掛けって言うから、もっと大層なものだと思ってたわ」
果南「ふっふーん、よーく見ててね」
果南「この海水を水槽に勢いよく注いであげると....」ジョボジョボ その時、水槽に幻想的な青い光が現れた。
果南とダイヤはすぐさま懐中電灯の光を消す。
そうすると、青い光が輪郭を持ち始める。
善子「わぁ〜!綺麗!」
善子父「俺初めて生で見た!」
ダイヤ「綺麗ですわね...」
鞠莉「ねえ、これって...!」
果南「そう!海ホタル!この時期は海流の関係でこの辺りにも住んでるみたいなんだ」
果南「海ホタルが本来住むのは浜辺だから、取れないかもって思ったけど今日はとれてよかった!」
鞠莉「私もここに住んでたけど、そんな事初めて知ったわ。それに果南から解説される日が来るなんて...」
ダイヤ「果南さんはこれでもちゃんと勉強してますのよ」
果南「なんだよ二人とも私を馬鹿にしてー!」
善子「かんなちゃん!よしこね、もっとみたい!」
果南「善子〜!君だけは私の味方だ〜」
果南「じゃあ次の仕掛け開けてみようか」 善子「うむむむ、うーん蓋が開かない」
果南「どれどれ...よいしょっと」グリ
善子「かんなちゃん力持ち!」
善子「ねえねえ、これってどうして光るの?」
果南「それはね、敵から逃げる為なんだ」
果南「タコが墨吐くのと同じように海ホタルは光を吐いて逃げるんだよ」
善子「へぇ〜」
善子「じゃあどうして光るの...?」
果南「それは...私も知らないや!」
鞠莉「肝心な所はダメじゃない」
ダイヤ「確かホタルが光る原理と同じだと聞きました」
果南「じゃあ電気は使ってないみたいだね!」
鞠莉「なにそれ...」
善子父「はじめはピカーってしてても、だんだん消えてっちゃうんだな...」
善子母「でもそれも綺麗ね...」
善子母「善子、動画撮るからもう一回やって見ましょう」
善子「うん!」
善子「マリーお姉ちゃんビンかしてー」
鞠莉「はいどうぞ!」 「ねえねえ、ホタルって食えるの...?」
「え....食べても美味しくないと思います」
「問題!海のダイヤモンドって何かわかるかしら?」
「昆布...ですか?」
「ノンノン、正解は Sea cucumber!なまこよなまこ!」
「えっ、黒いのにダイヤモンドとは...」
「善子、ほら蟹さんいたわよ」
「うう、ママこっちに向けないで。かにさん怖い...」
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_________ 〜次の日〜
ドア「コンコン」
鞠莉「はーい」
善子父「鞠莉ちゃん、善子連れてきたよー」
鞠莉「はい、今開けます」ガチャ
善子「....」ジョボジョボ
鞠莉「あら、まだお眠むだったのね...」
善子父「善子ってば、鞠莉ちゃんとの約束すっかり忘れてたみたいでさ...」
善子父「俺には内緒だって言って、約束の内容は教えてくれなかったけど、朝鞠莉ちゃんのお部屋行くんだって言ってたから連れてきた」
鞠莉「ありがとうございます」
善子父「じゃあ俺は部屋の外で待ってるから、済んだら声かけてね!」バタン
善子「....まりぃおねえちゃ...」ギュ
鞠莉「あらあら、寝坊助さんはこれから顔を洗いましょうね」 鞠莉「桶はこっちにあるから、バスルームに持っていって...」
鞠莉「善子、昨日の事覚えてる?」
善子「....うん」ジョボジョボ
鞠莉「昨日作ったこの水でね、顔を洗うと、その日一年はいい事あるのよ」
善子「ほんと?」
鞠莉「本当よ。顔を洗って目を覚ましましょう」
善子「うん!」シャバシャバ
鞠莉「気分はどう?」
善子「気持ちいい!それにこの水、いい匂いする!」
鞠莉「ハーブが入ってるからね。私も顔洗おう」シャバシャバ
鞠莉「気持ちいいわね」
善子「マリーお姉ちゃん、オデコに花びらついてる!」キャッキャ
鞠莉「あら、本当だわ...とってくれるかしら?」
善子「じっとしててね!」ノビー
善子「とれた!」
鞠莉「ありがとう。地味だけど、お祭りはこれでおしまい」
鞠莉「このお花、かわいいわね。善子、じっとしてて...」モゾモゾ
善子「...?」
鞠莉「ピンで止めてっと...はい、髪飾りの完成。鏡見てご覧」
善子「わぁ〜!かわいい!」
鞠莉「じゃあおじさん呼んでくるわ」
善子「やだ!やだ!」
鞠莉「どうしたの急に...」 善子「だってぱぱが来たらおうち帰らなきゃいけないもん!」
鞠莉「善子....」
鞠莉「寂しいのはわかるわ。私も一緒よ」
鞠莉「でもね、私もいつかイタリアに帰らなきゃいけないの」ハグ
鞠莉「本当に寂しいわ、本当に。でもね、また必ず会えるってわかってるから頑張れるの」
善子「また会える...」
鞠莉「来年また会えるわよ」目線を合わせる
鞠莉「善子が寂しくないように、私からの贈り物」オデコにキス
善子「よしこ、がんばる...」ウルウル
鞠莉「じゃあおじさんの所にいきましょう」
善子「....うん」グスン
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_________ 善子「船乗ったらマリーお姉ちゃんとお別れだね」
鞠莉「そうね。でもマリーはしばらく日本にいるわ」
鞠莉「その間は何度も私の所に遊びに来て頂戴!いつでもマリーは歓迎するわ!」
善子父「おーい、よったん!もうすぐ船が出るからこっちこーい!」
鞠莉「おじさんも呼んでるから早くいきましょう」
善子「マリーお姉ちゃん、あのね!」
鞠莉「何かしら?」
善子「よしこから、お姉ちゃんに寂しくないようにプレゼントあげゆ」
善子「これ」つ貝殻🐚
鞠莉「ありがとう。これでもう私も寂しくないわ」
鞠莉「さあ、船に乗りましょ」
善子「うん」
船「出航しまーす」
船が離岸する。
手を振り続けた。対岸についてもまだ手を振っていた。
少ししんみりする。次の便が来るまで、その場に立ち尽くしてしまった。 〜数年後〜
善子「はぁ、空港から抜け出すので精一杯ね...ぼられそうになったし、ミサンガ売りつけられそうになったわ...」
善子「このゲートね。こっちか...」
善子(あれからの数年、勉強も頑張って遂に夢のイタリア!)
善子「こっちかな...?」ドン
善子「痛っ!すみません...じゃあなくて... spiacente」
善子(何このお姉さん、サングラス掛けてて怖い!)
???「Mi dispiace. a proposito」
???「すっかり大きくなったわね、善子」
善子「へ...?」
???「あら、これでもわからない?」サングラスとメガネを外す
鞠莉「良い女になったんじゃない?」サファ
善子「...!マリーお姉ちゃん!」
鞠莉「ずーっと貴方の事を待ってたわ。貴方のくれた貝殻のお陰で私はいつも頑張って来れた」
鞠莉「ありがとうね」
善子「私だって同じよ。マリー、ちょっと顔をこっちに向けて」
鞠莉「こうかしら?」チュ
善子「あの時のお返し」
善子「さ、行きましょ!」テクテク
鞠莉「....///」ポカーン
鞠莉「...大胆さが誰に似たのかしらね..?」テクテク
おわり
途中で感想を書き込んでくださった方、保守してくださった方、長い間ありがとうございました 善子ちゃんはもちろんなんだけど、本編より少し幼い鞠莉ちゃんたちもまた可愛らしい……
優しさに溢れた素敵なよしまりだった、いいもの読めて感謝 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています