いいね。合気道に近いところで俺はロシア格闘術のシステマを学んでいた事があった。
あらゆる動きの中に呼吸システムを組み込んで身体と精神の緊張を受け流すのが極意。
これは応用が利くんだけど、例えば実生活だと仕事でプレッシャーがかかる様な場面、高まり過ぎた心の圧のガスを抜くのに使える。
身体と精神のつながりを意識するのは大切な事だよね。

それとは別にいま言葉の勉強の一環で短編の小説を書いてるんだけど、この世界は奥が深い。
物語の作者は、登場人物の台詞や自然の中にある風、音、匂いなどを描写していって、それらが読者にいかなる認知効果を与えるか計算する。
言葉の選択一つが読者の心を安堵させたり追い込んだりする事も有れば、感動させたり、はたまた白けさせる事もある。
そうやって彫刻家みたいな気分で単語や文節一つひとつを慎重に取捨選択する手作業を積み重ねて、
人の心を動かすため、機能性と美感が緻密に調和した文章を造る。その感性を鋭くするための試行錯誤だ。
私的感覚の探知力を磨こうと思って始めた修行だけど、これは想定以上に得難い経験になるな、と思って取り組んでる。