>>30のつづき

”確かに法的にはそれで良いのだろうが、義務化がはっきりしている安全装備を全車装着にせずに
売り出すのでは、「日産はクルマの安全に積極的に取り組むつもりはさらさらない」と
宣言しているようなもの。軽自動車は2年先の2014年10月1日が横滑り防止装置義務化の基準日と
されているが、2011年12月に発売されたホンダのN BOXには全車標準装備されている。

また、9月18日に発売されたフォルクスワーゲンのup!では、横滑り防止装置のESPはもちろんのこと、
追突軽減ブレーキまで全車に標準装備されている。わずか149万円のクルマにも標準なのだ。

メルセデス・ベンツやBMWなどのプレミアムブランド車に負けているならともかく、ホンダの軽自動車に負け、
大衆車ブランドのフォルクスワーゲンにもボロ負け状態なのだから、日産の対応がいかになっていないかが分かる。
今は外資の参加にあるが、日産はこんなメーカーではなかったはずだ。

安全装備では、後席中央にヘッドレストレイントが装備されていない。後席中央の3点式シートベルトは装着が
義務化されたから装着されているが、義務化されていないヘッドレストレイントは装備しないというのは何たることか。

ついでに、もうひとつダメな点を書いておこう。価格の割高感だ。ラティオはマーチと同じようにタイで生産されて
日本に輸入されている。そのほうが安く作れるからタイで生産しているのだろうが、なのに価格は日本で作った
クルマと同じような水準にある。これではタイで生産したことのメリットが日本のユーザーにもたらされていない。
それもマーチ系のプラットホームを採用し、直列3気筒エンジンを搭載しながら、日本で生産されて4気筒エンジンを
搭載するカローラと同じような価格なのだから、割高な印象がいっそう強まる。”