駐日本中国大使館が、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)を「日本肺炎」と呼称したなどとする誤った情報がTwitterで出回っている。これは初歩的な読み間違いによるもので、正しくは日本での感染拡大状況について書いたものだ。

■大使館もリプライで指摘

Twitterでは3月4日「日本肺炎」がトレンド入り。情報を総合すると、中国大使館が2月27日、公式サイトで日本に暮らす中国人に宛てたメッセージがもとになっている。

そのメッセージは漢字でこう書かれている。「目前、日本新型冠状病毒肺炎疫情不断変化、我在日同胞対此高度関注」(日本語の漢字に直しています)。

この冒頭部分の「日本新型冠状病毒肺炎」から、「日本肺炎」という名称が生み出されたとみられる。

だが、これは初歩的な誤訳だ。文中の「日本」は「疫情(感染の状況)」にかかっているため、正しくは「日本での新型コロナウイルスの感染の状況が常に変化しているため、我々の日本に住む同胞から高く注目されている」と訳すべきだ。

この「日本肺炎」という言葉が一人歩きし、「中国がやりそうなことだ」などと反感が広がっている。こうした投稿に対し、中国大使館がリプライで誤訳を指摘する事態にまでなっている。

■「誤読はあり得ない」

この誤訳について、筆者は複数の中国人にも確認した。彼らはいずれも「日本肺炎とは読めない」と指摘。Twitterでは、誤解を招きかねない表現だとする意見もあるが「中国人なら読み間違えるはずがありません」「その指摘には無理があります。そう思う人はいないでしょう」とのことだった。

また誤読からデマが広がっていることに関しては「大丈夫です、デマはいつかデマだと分かりますから」と話した。

新型コロナウイルス感染症については、COVID-19という名称がつけられた。WHO(世界保健機関)は、2015年に制定されたガイドラインに沿って「地理的な場所や動物、特定の個人や集団を指していないこと」が重要視されたと説明している。

HUFFPOST
3/4(水) 11:19配信
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