◆加計問題“新文書”で浮かんだ矛盾、誰かがウソ?3つの可能性
5/23(水) 1:00配信 TBS News

https://headlines.yahoo.co.jp/videonews/jnn?a=20180523-00000000-jnn-pol (動画)

 加計学園の獣医学部設置をめぐり21日、愛媛県が新たな文書を提出しました。加計学園による獣医学部設置計画を知った時期について、これまで去年1月としてきた安倍総理。しかし、新たな文書の記述が本当ならば、そのさらに2年前の2015年2月には知っていたことになります。いったい真実はどこにあるのでしょうか。

 22日朝、安倍総理は・・・

 「2015年2月25日に加計学園の理事長と面会されたでしょうか。また、その際に、獣医学部設置計画について『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』と話したでしょうか」(記者)

 「ご指摘の日に、加計孝太郎理事長と会ったことはございません。念のために昨日、官邸の記録を調べたところでございますが、確認できませんでした。加計孝太郎氏とは、獣医学部新設について今まで国会等でお話しをさせていただいてきたように、そういう事柄について加計孝太郎氏から話をされたこともございませんし、私から話をしたこともございません」(安倍首相)

 加計孝太郎理事長との面談を完全に否定したのです。

 「真相解明にはどう取り組むお考えでしょうか」(記者)

 加計学園の獣医学部新設をめぐり、愛媛県が21日、国会に提出した文書。そこには、加計学園から受けた報告として、こんな記載がありました。

 「(2015年)2月25日に、理事長が首相と面談。首相からは、『そういう新しい獣医大学の考えはいいね』とのコメントあり」

 安倍総理はこれまで、加計学園の獣医学部新設計画を知ったのは去年1月と説明してきました。文書の記載が事実なら、総理は2015年2月の時点で知っていたことになり、これまでの説明と大きく矛盾します。

 「正直言って私も何が本当なのか分かりません」(自民党 竹下亘総務会長)

 可能性は大きく分けて3つあります。「総理が“ウソ”をついている」「愛媛県が“ウソ”をついている」「加計学園が“ウソ”をついている」。野党側が疑っているのが、「総理の“ウソ”」です。

 「誰がうそをついているのか。はい、誰でしょう」(立憲民主党 辻元清美国対委員長)
 「総理!」(立憲民主党議員)
 「だよね」(立憲民主党 辻元清美国対委員長)

 安倍総理は面談を否定した根拠の一つとして、官邸の面会記録を挙げています。

 「念のために昨日、官邸の記録を調べたところでございますが、確認できませんでした」(安倍首相)

 記録を調べたが「確認できない」とする安倍総理。しかし・・・

 「だって官邸の記録ないんでしょう。官邸の記録は捨てた、廃棄したと言っていたはずなのに、都合のいい時だけ官邸の記録が出てくるということでは、これは到底納得できないというふうに思います」(共産党 小池晃書記局長)

 これまで政府は官邸の面会記録について、“1年で廃棄する”と説明してきたはずです。

 「『官邸の記録を見ても、確認できなかった』と答弁しているが、そもそも官邸の入退記録は既に、ないということではなかったか」(本村賢太郎議員)

 「入邸記録は使用目的終了後、遅滞なく廃棄する取扱いとされており、加計理事長が官邸を来訪した記録を確認できませんでした」(安倍首相)

 総理の言う「確認できない」というのは、記録が廃棄されて“分からなかった”ことを意味しているのにすぎないのです。

 続いて、愛媛県が“ウソ”をついている可能性について。中村知事は文書の正確性に自信を示しています。

 「何も改ざんする必要はないので、ありのままに報告書類として出されたものが提出されたと。我々の立場としてはそれ以上は言いようがない」(愛媛県 中村時広知事)

<続く>