ルビィ「片割れのジュエル」 3スレ目
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千歌『でもさあ、ホント凄かったよねーフェスライブの最終日は!!』
鞠莉『宣言通り優勝してしまったんだものね、大したものよねルビィも』
千歌『曜ちゃんと善子ちゃんはサラッと準優勝だしね、それに梨子ちゃんと花丸ちゃんのペアも7位』
千歌『これってもしかしなくても凄いことだよね!!』
果南『実際凄いことだから客足も途絶えないわけだけど』
千歌『そーだった……』
鞠莉『……どんまい、千歌っち』 果南『……あ、そうだ千歌。ちょうどそのことで話しておきたいことがあるんだけど』
千歌『ん、なになに?』
果南『これからのライブについて、あとラブライブの一次予選とか最終予選とか』
千歌『それがどうかしたの?』
果南『あんな形でフェスの結果を残したから、確信をもって言えるけど』
鞠莉『今よりずっとAqoursのファンが増えるでしょうね、こういった大きなイベントでの影響は計り知れないもの』
鞠莉『つまり、前以上にAqoursは注目されるんだから気を引き締めなさいってこと。そうでしょ果南?』
果南『うん、それもある。でも私が言いたいのはそっちじゃなくて、千歌個人でのことだよ』
千歌・鞠莉『私(千歌っち)の?』 果南『鞠莉が言ってくれたように、みんなが活躍してくれたおかげで今Aqoursの知名度はうなぎ登り』
果南『一気に有名スクールアイドルの仲間入りを果たしたわけだけど』
果南『それと同時に、こういう状況にもなってると思うんだよね』
果南『Aqoursって周りのメンバーは確かに凄いけど、その中でもリーダーだけなんかパッとしないなあって』
果南『もっと単純に言うなら、今のAqoursに期待している人たちは千歌以外の誰かに注目してるってこと。なんだろう、千歌には特に興味ないっていうか』
千歌『うっ!!』 果南『で、今から言うのはその流れを利用した……ってどうしたの?』
鞠莉『はぁ〜っ……果南、今の発言は無いわ……』
果南『えっ』
千歌『ひ、人が気にしていることを! 気にしないようにしていたことを!!』
千歌『なんでサラッと! しかも大したことない感じで言っちゃうかなあ!!?』 果南『い、いや……別にそんなつもりで言ったわけじゃ』
鞠莉『デリカシー無さすぎよね』
千歌『本当だよ! 果南ちゃんだからまだ良かったけど、もし今のを梨子ちゃんが言ったら泣くからね私!!』
果南『確かに、梨子ちゃんが千歌にそんなこと言ったら場が凍り付くなんてレベルじゃないね』
千歌・鞠莉『だからそういうことなの!!』
果南『はい。すみませんでした』
千歌『気をつけてよねホントに!!』 果南『まあでもちょっと待ってよ二人とも。一回落ち着いて』
鞠莉『何、一体なにを待つのよ』
果南『だから、この話にはまだ続きがあるんだってば。そんな睨まないでよ』
果南『大体さ、目立ってないから千歌だけ最後までパッとしませんでした。で私が話を終わらせるわけないじゃん』
千歌『!! だよね! 流石果南ちゃん! 私信じてたよ!』
果南『うわ、すっごい手のひら返し』
鞠莉『千歌っちも千歌っちで無遠慮よね。何なの、あなた達の親しい=相手にずけずけと言うことなの?』
千歌・果南『鞠莉(ちゃん)がそれ言うの?』
鞠莉『はい。すみませんでした』
果南『たまには距離感大事にしなよ』 千歌『っていうかもー! さっきから全然話進まないじゃん! 言いたいことあるなら早くしてよ!』
果南『こら誰のせいだと……あーもういいや、さっさと終わらせちゃおう』
千歌『そうそう、一旦置いといて次に切り替えないとね』
鞠莉『ええ、このままだと埒が明かないもの』
千歌・果南・鞠莉(……全く、仕方ないなあ≪わね≫ )
千歌・果南・鞠莉(この中だと私が折れてあげないと話が進まないんだから)
千歌(あーあ、せめてここに梨子ちゃんがいてくれたらなあ……)
果南(聖良がいたらなあ……)
鞠莉(ダイヤがいてくれれば……)
果南『いい? じゃあ続けるよ? つまりね、私が言いたいのは───』 鞠莉「……」フッ
鞠莉「でも大丈夫、心配いらないわ」
鞠莉「この程度で躓くようなら、あの子はとっくにリーダー辞めてるし」
鞠莉「去年の泥沼から這い上がって仲間たちを引っ張ってきた猛者をみんな舐めすぎなのよ」
鞠莉「そしてそんなあの子を、私たちは信じてる」
よいつむ「???」
キャーーーーー!!
鞠莉「お、出番が来たみたいね! まあ早い話が」
鞠莉「今日のライブの主役が誰なのか……全員しっかり目に焼き付けとけ!!」
よいつむ「!!」ビクゥ
鞠莉「ってことよ♪」
むつ(り、理事長って)
いつき(思ってたよりも)
よしみ(なんか怖い……?)
鞠莉「みんなー! ファイトー!」 「さあ! 続いてのグループは皆さんお待ちかね!」
「スクールアイドルAqoursだーーーー!!」
ワーーーーーー!!
「ライブの曲名は……MIRACLE WAVE!」
千歌「ふぅーっ……よろしくお願いします!!」
ーーーーーーーー
♪
曜・梨子「限界までやっちゃえ 最後まで」
ルビィ・善子・花丸「どうなる? DOKI DOKI WAVE」
曜・梨子「じれったい自分 越えるときだよ」
ルビィ・善子・花丸「そうだ!WAVE!! 越えちゃうんだ」
曜・梨子「ほかのこと考えられない」
ルビィ・善子・花丸「どうなる? DOKI DOKI WAVE」
曜・梨子「ひとつになった夢よ走れ」
ルビィ・善子・花丸「そうだ!WAVE!! 止まれないんだ」
千歌「悔しくて じっとしてられない」
千歌「そんな気持ちだった」
千歌「みんなきっと」
千歌「わかるんだね」
千歌(いくよみんな……果南ちゃん!)
バッ!!
むつ「!? なっ……」
「なんだあれ!!?」 果南『───いい? つまりね、私が言いたいのは』
果南『目立っていない今だからこそ、目立て! ってこと』
千歌『え? どういうこと?』
果南『要はフェスライブでルビィちゃんと理亞ちゃんがランキングのトップまで追い上げたときと同じさ』
千歌・鞠莉『!!』
果南『あの時も急に現れた二人の意外性と大番狂わせによって、イベントはとんでもない盛り上がりを見せた』
果南『話題ほぼゼロからの大躍進っていうのは、その過程を見ている人全員に強烈な印象を与えるんだ!』
果南『しかも存在が薄ければ薄いほど! インパクトが大きければ大きいほど!』
果南『そこから与えられた衝撃はより一層強くなる!』
鞠莉『! 誰も予想していないから……!?』
果南『そう! それこそが、有名でも人気でもない者に与えられた最大の逆転要素!』 果南『そしてその強力な一撃をかますための武器は、千歌』
果南『もうとっくに持ってるでしょ?』
千歌『……あ』
果南『必ず殺せる技と書いて』
千歌『必殺技!』
鞠莉(身を潜めているのも今のうちだけ……か。成程ねえ)
果南『一人だけ大したことない人気グループのリーダー。そのイメージ全部ぶち壊して』
果南『ラブライブへの切符も、ライブでの大歓声も、自分だけのものにしてみせなよ、千歌』
千歌『果南ちゃん……』
果南『私と一緒にやった“特別なこと”でね』
千歌『……押忍!!』
千歌「」キュキュッ
フェスライブも! ルビィちゃんの優勝までのプロセスも!
自分以外のAqours全員が期待され、注目されていることも!
千歌「」タタンッ トンッ!
そしてその陰で、誰にも気付かれず
ただひたすらに失敗と成功を繰り返していた練習の日々も全て!
千歌「」グルン!
今、この瞬間のためにあった前振りだと、前座なんだと
そう思い知らせてやるくらいの気持ちで───
千歌(──決めろ!!)
タンッ!!
「「「!!!」」」
ワッ!!
鞠莉「Excellent!!」 「できるかな? (HI!) できる! (HI!) 」
「叫ぶこころが」
千歌「欲しがる輝き」
「目の前で君に見せるんだ」
「できるかな? (HI!) できる! (HI!) 」
「それしかないんだと」
千歌「決めて」
「熱い熱いジャンプで」 「あたらしい光 つかめるんだろうか?」
千歌「信じようよ」
「YEAH!」
千歌「 "MIRACLE WAVE" が」
「 "MIRACLE" 呼ぶよ」
千歌「ありがとうございました!!」
5人「ありがとうございました!!」
ワーーーーーーッ!!
「なんだあの子!!? すげー!」
「ライブの途中でバク転決めたぁ!!?」
「千歌ちゃんだよね!? ほら! Aqoursのリーダー!」
「ド派手だねーー!! かっこいい!!」 曜「あははっ、私たちすっかり蚊帳の外だね」
曜「みんな千歌ちゃんにしか目がいってないみたい」
曜「ここまで上手く嵌るとはねー! ねえ千歌ちゃん!」
千歌「……」
曜「?」
梨子「千歌ちゃん?」
千歌、次のライブで今まで溜め込んできたもの、全部ぶつけてきなよ
それでぶつけたその先に、ずーっと自分のことだけを見てくれている人がいたら
「千歌ちゃーん!!」
「おーーい! 最高だったよーー!!」
その声に精一杯応えてあげて
千歌「」フリフリ
「わー! 手振ってくれたー!!」
「千歌ちゃーん! ありがとー!!」
千歌「〜〜〜ッ……!!!」
きっと最高に、スッキリするよ
千歌「よ……っっし!!!」グッ
曜・梨子「」クスッ ─
ダイヤ「千歌さん達、素晴らしいライブでしたわね」
聖良「はい、当然です」
果南「私たちの自慢の教え子だからね」
ダイヤ「フフッ、そうですわね」
聖良「……努力が実を結ぶ瞬間が、全員同じとは限らない」
ダイヤ「?」
聖良「自分だけが取り残される中、他はみんな自身の花を咲かせ……誰かにとっての拠り所となる」
果南「開花が遅れたせいで、その芽は誰にも気付かれない日々を送り続ける……本当は自分もみんなと一緒にそうなりたかったはずなのに」 ダイヤ「……」
聖良「けど」
果南「同じじゃないから」
『発表します!! ラブライブ決勝進出は───!』
『スクールアイドルAqoursーーーーー!!』
果南・聖良「今! この輝きに繋がってるんだ!!」
乙です
現実だと調子に乗るなとか言われそうだけどそういうのがなくて良かった…
それから……
鞠莉「えーではラブライブ決勝進出と千歌っちセンターライブ大成功を祝いまして!」
「「「乾杯ーーー!!」」」カンッ
曜「千歌ちゃんおめでとう!」
千歌「ありがとう!! みんなのおかげだよー!」
花丸「だね。まさに一致団結、また一つ大きな困難を打ち破った気がするずら!」
善子「ええ、ようやくここまで来れたって感じ」 鞠莉「分かる、分かるわ〜……新年度の不安定で表向きだけそれなりのおんぼろチームからここに至るまで本当に色々あったものねえ……」ホロリ
梨子「そ、それは流石に言いすぎなんじゃ……」
鞠莉「ラブライブを目指していたのは確かだけど、こうして実際にやってのけると感慨深いものがあるわ」
鞠莉「初期からあったチームワークへの不安も、もう欠片も残っていないしね」
梨子「……フフッ、そうですね」
鞠莉「ただ……」チラッ
ルビィ「……」コクリ
梨子「?」
鞠莉(それは今のAqoursがって話なのよね) 鞠莉「さてと、みんなちょっといい? 今後の活動で聞いてほしいことがあるの」
千歌「さっすが鞠莉ちゃん! もう次のこと考えてあるんだねー! なになに?」
鞠莉「来月、つまり12月の冬のイベントよ!」
曜「お! ということは言っちゃうのアレ!?」
梨子「曜ちゃん何か知ってるの?」
曜「ルビィちゃんと作業しているときにちょっとね!」エヘヘ
善子「ああ、あなた達が衣装作りでホテルにいたときね」
曜「それそれ」 鞠莉「イエース! でもここにいるメンバーだと足りないから、会話に少し人数追加するわよー!」ピッ
果南『もしもし? え、なに皆で打ち上げやってるの? いいなあ』
花丸「あ、果南さんずら!」
果南『花丸ちゃん久しぶり、元気?』
花丸「うん。果南さんも元気そうだね」
千歌「果南ちゃん果南ちゃん! 見た!? 私たちのライブ!」
果南『見た見た、最高だったよ。ね聖良』
聖良『はい、とても良かったですよ千歌さん』
千歌「やったー!!」 ダイヤ『それで鞠莉さん、今日は一体何の用があって連絡してきたのですか?』
ルビィ「イベントでの相談だよお姉ちゃん、私たちだけじゃ駄目なんだ」
ダイヤ『ルビィ? それは一体どういう……』
鞠莉「ときに皆! 12月といえば! 何を思い浮かべるかしら?」
千歌「はいはい! クリスマスです!」
善子「他にあるとしたら大晦日とか年末の……「そう!クリスマス!!」
鞠莉「それ以外あり得ないわ!」
善子「……こういうときは相変わらず強引よね」
ダイヤ『全くですわね、人の話くらい最後まで聞いてほしいものです』
梨子「まあまあ…」 ルビィ「それでね、前から理亞ちゃんと相談してたんだけど」
聖良『理亞と?』
果南『聖良は何も聞いてないの?』
聖良『特にそれらしい話は……』
ルビィ「今から話すのはそのクリスマスのイベントについて」
鞠莉「では概要 AqoursとSaint Snow それにプラス他のスクールアイドルたちとで」
鞠莉「12月24〜25日の2日間、函館で合同ライブを行うことにしたの」
果南『へえー楽しそうだね! 私たちも休みに入ったらそっちに……』
鞠莉「ええ、参加してもらうわよ」
果南『…………ん?』 鞠莉「ルビィが言ったでしょ、相談だって」
聖良『あの、それはつまり』
鞠莉「そのイベントの2日目、そこのラスト1枠はあなた達にもライブに出てもらうわ」
鞠莉「Saint Aqours Snowのメンバー、その一員としてね」
千歌・善子「うそ!?」
梨子・花丸「ええ!?」
ダイヤ・果南・聖良『はあ!?』
鞠莉「ふっふっふ、さあやってもらうわよ!! 私たち全員で一夜限りの」
鞠莉「復活&コラボレーションライブをね!!」
─12月22日、函館
鞠莉「着いたわね。冬のー……北海道ーーっ!!」
「「「おおーーーーっ!!」」」
ザッ
千歌「雪だーーーー!!」
花丸「銀世界ずらー!」
曜「うっっわー……積もってるねー!」
善子「雪かき大変そう」
ルビィ「あははっ確かに、でもすごく綺麗だよ」
善子「まあね、辺り一面真っ白ってあまり見ないもの」 理亞「いらっしゃいルビィ」
聖良「皆さんもようこそ、歓迎します」
ルビィ「あ! 理亞ちゃん!」
梨子「聖良さん、もうこっちに来ていたんですね」
聖良「私の大学は冬休みに入るのが早かったみたいで」
聖良「果南さんとダイヤさんはこちらに来るまでまだ時間がかかりますけど当日には間に合うみたいです」
鞠莉「そう。今回は一緒には行かなかったのね」
聖良「たまには二人だけにした方がいいと思って」
鞠莉「気配り上手だこと」 ルビィ「今来てるのは私たちだけ?」
理亞「ううん、そろそろ……」
「おーーい! りーーーあーーーー!!」ダダダダ
蘭花「久しぶりアルーー!」ガバッ
理亞「」サッ
蘭花「え……へぶっ!」ズボッ
さゆり「おー、見事な雪山ダイブ」
ルビィ「蘭花ちゃんに……さゆりちゃん!!」
さゆり「ルビィちゃん久しぶりー! 4ヶ月ぶりだねー!」
さゆり「見たよ最終予選のライブ! 凄かったよー!」
ルビィ「ありがとう! さゆりちゃんも決勝進出おめでとう!」 善子「あなた達もこっちに来てたのね」
さゆり「お、ルビィちゃんの彼女の、それとデュオ部門準優勝の……えーっと善子ちゃん!」
善子「認識の優先度合いおかしくない? 何でそっちが先に出るの?」
さゆり「いやだって皆で撮ったあの写真、私いろんなアプリのホームに設定してるし」
蘭花「私もやってるネ! ほら!」
善子「いちいち見せなくていいわよ!」
さゆり「そう? 結構好評なんだけどなーこの写真」
千歌「あー分かる! 私も写真みせてるときよく言われるもん!」
さゆり「ですよねー!」
善子「ちょっと! なに色んなところで広めてるのよ!? 今すぐやめなさい!!」 ワーワー
鞠莉「えーっと、今のところ集まっているのは紫苑女学院とY.G国際学園のグループ、それと私たちね」
鞠莉「他は休み待ちと……」サラサラ
梨子「それにしてもよく集まりましたよね」
鞠莉「向こうとしてもいい機会だと思ってたみたいよ、こんな大舞台に出るチャンスを逃す手はないってね」
聖良「夏合宿課題のライブですよね、ツバサさんの。理亞から聞きました」
鞠莉「ええ、この企画自体もルビィと理亞が発案して前々から合宿メンバーと打ち合わせしてたみたいだし」
梨子「ルビィちゃんたちが……」
鞠莉「立派になったわよねー本当に頼もしくなっちゃって」
聖良「はい、もう心配するのが逆に失礼だというほどに」 千歌「おーい鞠莉ちゃん! みんながそろそろ移動しようってー!」
鞠莉「オッケー! じゃあ話は一旦ここまでにして、行きましょうか」
鞠莉「今回は大人数ってこともあって宿泊施設もビッグよー!」
梨子「それはいつものような……」
鞠莉「細かいこと気にしないの! さあレッツゴー!」
聖良(これを細かいと言えるあたり相当よね、鞠莉さん)
その夜……
梨子「じゃあ私、これから鞠莉さんたちと打ち合わせやってくるから後よろしくね」
さゆり「ラジャーです!」
蘭花「了解アル!」
梨子「善子ちゃん、また明日ね」
善子「……ぇぇ」ボソ
梨子「返事」
善子「かしこまりました!!」
梨子「はい、おやすみ」
千歌「梨子ちゃんおやすみー」
ガチャ バタン 善子「はぁー……きっつい」グタ
さゆり「梨子さんって優しそうにみえて結構厳しいんだね」
千歌「結構そういうとこあるよ梨子ちゃんは、いつもは優しいんだけど勉強とか音楽のことになるとちょっと強めっていうか」
花丸「勉強に関しては千歌ちゃんのせいな気が……」
千歌「そ、そんなことないよ!」
さゆり「で、やるの? 作曲の続き。やるなら付き合うけど」
善子「やるわよ、居なくなったからってサボるわけにもいかないし」
さゆり「こっちは案外真面目なんだよね」
千歌「ねー」 善子「ほっといて。それに……折角ルビィが頼んでくれたんだし」
さゆり「ああ成程そういう」
千歌「お熱いですなあ!」
花丸「ヒューヒューずら」
蘭花「善子は愛妻家アルね!」
善子「言うんじゃなかったわ」 コンコン
千歌「ん? はーいどうぞー」
曜「お邪魔しまーす! どう? 捗ってる?」
千歌「今は休憩中かな、ルビィちゃんは?」
曜「鞠莉ちゃんたちと打ち合わせだって」
千歌「あーそっか」
曜「何か手伝うことある?」
善子「別にゆっくりしていていいわよ、今日の分はあらかた終わってるし」
さゆり「そうだね、あともう少しだし」
曜「花丸ちゃんは?」
花丸「マルも大丈夫」 曜「そっか、じゃあ皆でボードゲームでもしない? 色々持ってきたんだー!」
千歌「おぉーいいね! やろうやろう!」
千歌「恋バナでもしながら!」
曜「……ん?」
千歌「え、駄目?」
曜「な、何でそうなったのかなーと」
千歌「んーとね、曜ちゃんが来るまでそんな流れが出来てたからやりたいなーって」
千歌「あと鞠莉ちゃんがこういう話は絶対盛り上がるから! ってアドバイスしてくれたし」
曜(また鞠莉ちゃんが千歌ちゃんに余計なこと吹き込んでる……)
蘭花「恋バナって何アル?」
さゆり「恋のお話しのこと。好きな人は誰なのー? とかデートするならどこどこだよねーみたいな」
蘭花「おー」 善子「あなた達ほんと好きよねそれ」
千歌「だってここにいるとその手の話題尽きないし」
善子「まあそれは……認めざるを得ないけど」
さゆり「あールビィちゃんと善子ちゃんがいるもんね」
千歌「違う違う、それだけじゃなくて曜ちゃんもさー」
曜「ちょっと千歌ちゃん!?」
さゆり「え!? それってもしかして! 曜さん好きな人いるんですか!?」バッ
善子「さゆり、秒で手伝い放棄しないでくれる?」
千歌「うん、曜ちゃんは梨子ちゃんが大好きでねー」
曜「そっちも秒でバラしていくのやめて!!」 乙です
恋愛なんてくだらないって言ってた奴がどの口してw さゆり「えーっ! 梨子さんなんですか!」
蘭花「曜は梨子のどこが好きになったアル?」
善子(すごい食いつくわね)
千歌「鞠莉ちゃんに聞いたんだけどさ、最初はすっごい嫉妬してたらしくて」
千歌「でも常日頃から意識しすぎて逆に好きになっちゃいました的な?」
千歌「あと噂では前にプロポーズしたって話も……」
曜「わーーーっ! わーーーっ!!!」
花丸(しかもそれを千歌ちゃんが全部暴露していくという)
千歌「まあ流石にそれはないと思うけどね」 善子「何でそう思うのよ」
千歌「だって本当にそこまでいったら絶対付き合ってるもん」
曜「いやいや! そんなことないから!」
千歌「あるよね?」
善子「どっちかといえばあるわね」
花丸「うん、梨子ちゃんって曜ちゃんのこと相当信頼してるから。多分一番」
曜「!」
だって今の私にとって、一番信頼できる人だもん
千歌「いや一番は私だよ!」
善子「そこは譲ってあげなさいよ」 蘭花「なんだ、それならもう告白しちゃえばいいネ」
さゆり「クリスマスの夜に!? ロマンチックだねー!」
千歌「あ、いいねそれ決定ー!」
曜「ちょ、ちょっと待ってってば! 私置いてけぼりなんだけど!」
千歌「曜ちゃんだってこっち来た時そんな感じの妄想してたんでしょ?」
千歌「函館の夜景を梨子ちゃんと一緒に眺めながらあわよくば……でへへへへみたいな」
曜「妄想とか言うのやめて! しかもそこまで下心入ってないよ! あと最後の笑いいる!?」
善子「でも提案自体には賛成ね、私も」
曜「善子ちゃんまで!」 善子「いい加減はっきりさせておきなさいよ、実際チャンスなんだし」
善子「前までは色々ごたついてたからさ、梨子側としてもそんなこと今言われてもって感じだったと思うけど吹っ切れた今なら大丈夫でしょ」
曜「かもしれないけど」
善子「それにいつまで引っ張るつもりなんだって、きっと読者も思ってるわよ」
曜「読者!?」
花丸「うん。マルが作者ならこのクリスマスイベントでそろそろ仕掛けさせるけどね」
曜「ねえ二人とも何言ってるの!?」
千歌「今花丸ちゃんは創作活動やってるからねー」 千歌「とにかく、ここであーだこーだ言っても仕方ないんだから明日にでも誘ってきなよ」
曜「でもほら、ライブとかあるし……そんなときに言われるのは迷惑なんじゃ」
千歌「じゃあ、やめる?」
曜「! ここでその言葉はずるいよ」
曜「やめない」
千歌「よし! 決まり!」ニコ 千歌「大丈夫だいじょーぶ! 曜ちゃんならやれるよ!」
千歌「もし玉砕しても骨は私が拾ってあげるからね!」
曜「縁起でもないよ! 千歌ちゃんなんてこと言うの!?」
千歌「え? でもほら当たって砕けろの精神みたいな」
曜「今それ適応してないから!」
さゆり「仲いいねーあの二人」
善子「一番長い付き合いだからね」
花丸「喧騒に安定と平和を感じるずら」ズズッ
─翌日、12月23日
夕方
曜(……とは言ったものの)
梨子「……」サラサラ カキカキ
曜(どう切り出せばいいんだろう……)
曜(会話の中でさり気なく振ってみるとか?)ウーン
曜(ライブの件もあるんだしクリスマスの話題自体はそんなにおかしいことじゃないよね)
曜(でも、だったら尚更その日に二人きりで出掛けようなんて何言ってるのこの人って思われたりしないかな)
梨子「曜ちゃん」 曜(いや梨子ちゃんがそんなこと考えるとは思わないけど、でも重要さを考えるとどうしても)
曜(……ダメだダメだ! 昨日そういうのやめようってなったのに、どうしても頭がそっちの方に行っちゃう)ブンブン
曜(なんで私、こんなにマイナスなこと考えちゃうの)
曜(一体何がそんなに怖いって……)
梨子「曜ちゃんってば」
曜「はい!?」
梨子「どうしたの? 難しい顔して、何か悩み事?」
曜「え、っと……うんまあちょっとね」
曜(あなたのことですとは言えない……) 梨子「そっか、別に無理には聞かないけど辛くなったらちゃんと相談してね」
梨子「曜ちゃん何かと溜め込んじゃうんだから」
曜「……そうかな?」
梨子「ほら、そうやってすぐ誤魔化そうとする」
曜「うっ」
梨子「曜ちゃん、曜ちゃんはもっと甘えてもいいと思うよ」
梨子「それとも、私じゃ頼りないかな」 曜「いやそんなことないよ全然! 本当に!」
曜「ただもうちょっと自分の中で整理したいってだけで!」
梨子「……ふーん」ズイ
曜「あ……っと」タジ
梨子「……」ジーッ
曜(近い近い近い!!) 梨子「……はぁ」クルッ
曜「? 梨子ちゃん?」
梨子「いいよ、多分何を言っても考えは変えないんでしょ」
梨子「曜ちゃん意外と頑固者だし」
曜(ストレート!)グサ
梨子「私のために果南さんと喧嘩したときもそうだったもんね」
曜「!」
梨子「そのときは気付かなかったけど、最近になって私もようやく分かってきたんだよ曜ちゃんのこと」 梨子「果南さんとの喧嘩の原因を知ったときは申し訳ないなって思ったなあ、私のせいでごめんなさいって」
梨子「そこまでしてくれたことが、嬉しくもあったんだけど」
曜「あ、あはは……いやーその節は」
梨子「ただ」
梨子「今はそういうの、嫌だなとしか思えない」
曜「え、梨子ちゃん……?」
梨子「……そうだね、いい機会だから今のうちに言っておこうかな」 梨子「あのね曜ちゃん」
梨子「私ね、曜ちゃんの凄いところは自分だけで何でもやっちゃおうとするところだと思うんだ」
梨子「誰かを助けるときだって自分に出来ることを精一杯やろうとするでしょ? 私のときとか善子ちゃんとのデュオのときとかね」
梨子「まあそれに一番助けられてるのは多分千歌ちゃんなんだろうけど」フフッ
曜「……」
梨子「でもね、それは曜ちゃん自身が困ってるときもそうなんだなって」
梨子「前に私に嫉妬してたって話してくれたことを思い出して、そう思ったの」
曜「!」 梨子「取りあえず自分の力だけで何とかしてみよう、誰かに頼るのはそれから」
梨子「まだ早い、まだ早い、これは私の問題なんだ、私がどうにかしなくちゃって」
梨子「曜ちゃんは器用で、頑張ったら何でもこなせるようになっちゃうから、余計そうなるんだよね」
梨子「今までだって頑張ればどうにかなったんだから、今回も一人でやれるはずだって」
梨子「自分で自分にプレッシャーをかけているの」
曜「……」 梨子「それはプライドとかじゃなくて、誰かを傷つけたくない曜ちゃんの優しさで」
梨子「優しすぎるから、自分が傷ついても隠そうとする、悩んでも言わない」
梨子「嫉妬のことを私に打ち明けたときだって、結局は私のためで」
梨子「自分が抱えてた苦悩すら、誰かを助けるために利用するの」
梨子「凄いなって思う、本当にかっこいいなって思う。だってそんなのヒーローじゃない」
梨子「完璧で、誰からも憧れる存在。実際曜ちゃんって学校でもそんな風に見られているしね」
梨子「でも、はっきり言って私は……」
梨子「そういう曜ちゃん、あまり好きになれない」
曜「──!?」 梨子「私たちの、私の前でくらいは、取り繕ってほしくないから」
梨子「確かに最初に会ったときはそんなの微塵も分からなかったし、だから気にも留めなかったよ?」
梨子「でも曜ちゃんのことを知るたびに、仲良くなっていくたびに」
梨子「それが段々分かってきて、どんどん嫌になってきた」
梨子「どんな些細なことでもいいから、私にもちゃんと話してよってね」 梨子「だからかな、さっきの聞いて少しムキになっちゃった」
曜「えっ」
梨子「曜ちゃんは私のことをずっと見ているし、見ていてねって言ったけど」
梨子「それは私にとっても同じなんだから」
梨子「私だって、曜ちゃんが辛そうにしているところ見たくないの」
曜「!!」
曜(ああ、なんだろう)
曜「……うん、ごめん」
梨子「あっ……あのね、えーっと……責めているわけじゃなくて!」
梨子「あと謝るのは私のほうだと思うよ!? 少し強く言いすぎた気がするし……」
曜「うん、きつかった」
曜(なんか、分かった気がする)
梨子「や、やっぱり……ごめんなさ」
曜「でも、いいよ」
ダキッ
曜「いいよ、謝らなくて」
梨子「曜……ちゃん?」
私は、この好意が返ってこなくなるかもしれないことが怖かったんだ
今向けられているこの優しさが、二人だけでこうしているときの時間が
空気が、温もりが、思い出が
私が動いたせいで、全部壊れてしまうことに
自分で自分の好きな人を遠ざけてしまうかもしれないことに
怯えていたんだ
だから、絶対に失敗しないようにって
少しでも成功に不安のある要素を無くそうとして
完璧に───やろうとしたんだ。
でも
私は……そういう曜ちゃん、あまり好きになれない
私の前でくらいは、取り繕ってほしくないから
曜「ねえ、梨子ちゃん」
貴女がそう言ってくれるなら
私も信じてみることにするよ
曜「明日のライブが終わったら、一緒に行きたいところがあるんだ」
きっと、そのときの私は不格好だ
緊張で汗がすごくて、言葉だって噛んでばかりでろくに伝えられないかもしれない
完璧だとか、学校のヒーローだとか、絶対似合わない
梨子「一緒に?」
それでも、そんなどうしようもない私が
梨子ちゃんと一緒にいるときの、本当の私だからさ
曜「うん」
最後まで見ていてほしいんだ、貴女だけに
曜「二人きりで」
──
千歌「……」モグモグゴクゴク
鞠莉「……なんかデジャヴねこの光景」
千歌「ん、今なにか言った?」ゴクン
鞠莉「いいえなにも。それにしても今日はよく食べるわねー千歌っち」
千歌「明日はライブだからねー! 今のうちに気力体力をつけておかないと!」
鞠莉「そうね2日目も大事だけど、初日だって重要だもの」
千歌「そういうことなのだ!」 鞠莉「……そうだ、明日といえばあの二人どうなったのかしら」
千歌「曜ちゃんと梨子ちゃんのこと?」
鞠莉「ええ、千歌っち昨日の夜曜にけしかけたんでしょ?」
千歌「言い方、まあそうなんだけどさー」
鞠莉「大丈夫なの?」
千歌「うん、玉砕しても骨は拾ってあげるから大丈夫だとは言ったよ」
鞠莉「ちょっと」 千歌「んー、でも私そんなに心配してないんだよね」
鞠莉「え、どうして?」
千歌「まあなんていうか……梨子ちゃんってさ」
千歌「高校に入ってからはルビィちゃんの次くらいに振り回されてると思うんだよね」
千歌「まず二年生になったらいきなり転校でしょ?」
千歌「で、転校してきたら即行で私に捕まってしかもその勢いで入部させられて、成り行きでそのまま作曲を任せられるし」
鞠莉「自覚あったのね」
千歌「慣れてきたと思ったら家庭の事情暴露とか、そこからさらに部外者の乱入でドロドロだしで碌なものじゃないなあって」 鞠莉「確かに、進級したあとも生徒会長として私に引っ掻き回される日々を送っていたし」
千歌「自覚あったんだ」
鞠莉「そう考えると途端に忙しなく思えてくるわね」
千歌「こうして並べてみると気苦労の半分は私たちのせいな気がしますけども!」
鞠莉「あら本当!」
千歌・鞠莉「あはははははは!!」
千歌・鞠莉「…………」サーッ 千歌「……つ、つまりね鞠莉ちゃん」
千歌「そんな毎日だったから気が付かなかったってだけでさ」
千歌「本当は梨子ちゃんも、曜ちゃんと気持ちは一緒なんじゃないかなって思うんだよね」
千歌「多分意識してるかしてないか、それだけの違いな気がする」
千歌「それでもし、梨子ちゃんが意識し始めたら、あとは曜ちゃん次第」
千歌「だからきっと大丈夫だよ、だって───」 ガチャ
梨子「……」
鞠莉「梨子、帰ってきたのね」
千歌「おかえりー」
梨子「うん」
千歌・鞠莉「……」メアワセ
鞠莉「何かあったの? 元気ないっていうか、顔赤いけど」
梨子「別に……なにも、ないですけど」
鞠莉「ふーん」 梨子「あの、鞠莉さん……私、今日はもう寝ますね」
鞠莉「オッケー」
梨子「……」スタスタ
千歌「曜ちゃん」
梨子「〜〜っ!!」
タタタ バタン!!
千歌「ね、言ったでしょ?」
鞠莉「……それにしたってあんなに変わる?」
千歌「変わるよ、だって……」
千歌「梨子ちゃんって私が今まで出会ってきた人の中で一番、女の子だからね」 翌日、12月24日
クリスマスライブ1日目
空港前
果南「うっわ凄い雪、足埋まってるじゃんほら」ザッザッ
ダイヤ「東京とはまるで別世界のように感じますわね」
果南「私たち北海道に行くのは初めてだしね、新体験って感じ」
聖良「二人ともおはようございます。ようこそ函館へ」
ダイヤ「おはようございます。すみませんわざわざ」
聖良「いえ、迷ってしまうといけませんから」
果南「今の聖良、ツアーガイドの人みたい」
聖良「ええ、時間があるなら色々案内しますよ」
聖良「その前に施設に行って荷物を置くのが先ですけど」
ダイヤ「はい、お願いしますわ」 スタスタ……
ダイヤ「ここは……広場ですか」
果南「……あ! 見てダイヤ! 雪像! 雪像がある!」
果南「なんか凄いやつ! 凄いやつがある!」
ダイヤ「語彙力どうしました」
果南「いやー私生で見るの初めてだよ! こんなにおっきいんだね雪像って!」
ダイヤ「しかし、雪像って2月あたりに雪まつりで展示されるものだと思っていたのですが」
聖良「ああ、これは多分趣味で作ったものだと思いますよ。今年は12月の段階で結構積もっていましたし」
果南「ねえほら見てあっちにも!」
ダイヤ「果南さん! そちらは施設とは逆の方向ですわ!!」 果南「おー、雪だるまもおっきいねー!!」
聖良「……」
ダイヤ「すみません、その……果南さんは、たまにああいう好奇心が芽生えることがありまして」
聖良「可愛いですね」
ダイヤ「え?」
聖良「いえっあの……雪像が! このフクロウとか! あとこっちのウサギとか!」
聖良「これは子供が作ったんですかね!? いいですよね!好きって気持ちが伝わってきて!」
ダイヤ「聖良さんも急にどうしましたか」 果南「そうだ! ねえ写真撮ろうよ記念に!」
果南「私雪だるまの隣に立つからさ! ダイヤはちょっと荷物持ってて!」
ダイヤ「いえその前にまず皆さんと合流を……」
聖良「もう少し寄ってもらっていいですか」スッ
果南「こう?」
聖良「あと何かポーズお願いします」
ダイヤ「聖良さん!?」 果南「おー! いい感じに撮れたね」
聖良「果南さん、次は私と一緒に撮りませんか」
果南「いいよー」
ダイヤ「あの、二人ともそんなことをしている場合では」
聖良「ダイヤさんお願いします」
ダイヤ「あ、はい」
カシャッ
果南「前々から思ってたけど聖良って写真写りいいよね」
聖良「フフッ、ありがとうございます」
聖良(あとで待ち受けにしよう)
果南「ほらダイヤも! 次は全員で撮ろう!」 ダイヤ「いえ私は」
聖良「すみません、カメラお願いしてもいいですか」
「大丈夫ですよ!」
聖良「ありがとうございます、さあダイヤさん」
果南「ほら早く早く!」
ダイヤ(深夜テンションならぬ雪国テンション……けどこういうのも)
ダイヤ「……仕方ありませんわね」クスッ ─
理亞「姉様、少し遅い気がする」
ルビィ「うん、そろそろ来てもいいと思うんだけど」
ピロン
ルビィ・理亞「?」
曜「えっ何この写真、すごい満喫してるように見えるんですけど」
千歌「か、果南ちゃんがグループラインにわざわざ写真上げて私たちに見せびらかしに来てるー!」
理亞「姉様も……ふーーん」
ルビィ「お姉ちゃんまで……私たちここで待ってるの知ってるよね?」
鞠莉「へえ、私だけハブられですかそうですか。随分仲が宜しいことで」 ダイヤ・果南・聖良「───!!」ゾワッ
果南「な、なんか急に寒くなったような」
聖良「た、多分気のせいだと思いますけど」
ピロン
理亞:早く来て
ルビィ:何してるの
鞠莉:ジェラシー
「「「…………」」」
ダイヤ「到着したらまず謝りましょうか」
果南・聖良「はい」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています