>>938

ググってみたら、こんな↓お話が見つかったのである。うむ。これなら、良いでありましょう。

ひろさちや著「狂い」のすすめ 集英社新書より

ある日、一休禅師の庵室に、彼の俗弟子である孫右衛門とい
う男の奥方が訪ねて来ました。

桜の季節です。この奥方がなんとなく長居をしているうちに
夕方になり、庵室も薄暗くなってきました。で、奥方は帰ろ
うとします。ところが一休禅師は、

「いや、今夜は一晩、ここにお泊まりなさい」
と言います。明らかに不倫の誘いです。

そうすると奥方は怒ります。わたしは人妻です。浮気なんて、
そんなこと、できるわけがないじゃないですか!?
それにあなたはご出家、世間で高僧の誉れ高い禅僧。

その禅僧が人妻を口説くなんて、恥ずかしくありませんか!?
彼女はぷりぷりしながら帰って行きました。そして帰宅して、
夫に事の次第を話します。

だが、夫は言いました。

「おまえね、一休禅師といえば、
世間で“生きぼとけ”と呼ばれている名僧なんだよ。
そんな名僧に抱かれることは、この上ない名誉じゃないか。
もう一度訪ねて行って抱かれておいで……」

言われて奥方は気を変えます。
再び化粧して、庵室を訪ねます。

言われて奥方は気を変えます。
再び化粧して、庵室を訪ねます。

「トントン」
「どなたかな……?」
「わたくしです。孫右衛門の妻です。戻って参りました」
「おや、そうかい。だがのう、わしの欲情はとっくに醒めて
しまったものでのう。まあ、お家におかえりなさい」
(´(ェ)`)b