神奈川県は9日、県内で今月28〜30日に行われる東京五輪の聖火リレーで、俳優で歌手の加山雄三さん(84)がランナーを辞退したと発表した。加山さんは28日に藤沢市内を走る予定だった。

 県によると、8日夜に所属事務所からメールを通じて連絡があったという。加山さんは「今回の東京オリンピックこそ、心から応援し、また自らも盛り上げたい気持ちでいっぱいでした。しかしながら今改めてこの世界の状況を見た時、手放しに開催を喜ぶことが僕は出来ません。勇気を持って辞退いたします」などとするコメントを出した。

 県内でのランナーの辞退は、パラリンピック競泳金メダリストの秋山里奈さん、2019年ラグビー・ワールドカップ日本大会、日本代表の稲垣啓太さん、元宝塚歌劇団雪組トップスターの望海風斗(のぞみふうと)さんに次いで4人目。

 県は補欠ランナーからの繰り上げをせず、辞退者前後のランナーの走行距離を調整する方向で組織委員会と協議する方針。(足立優心)

朝日新聞
2021/6/9 14:57
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