立憲民主党の枝野幸男代表が20日、著書「枝野ビジョン 支え合う日本」(文春新書)を発売する。次期衆院選を前に、自身の政権構想をまとめたもので、「過度な自己責任社会から『支え合い、分かち合う』社会へ」などと、めざす社会像を示した。

 枝野氏は19日、国会内で記者会見し、「次の総選挙は政権の選択肢を目指さなければならない。私がどういう社会を目指しているのかについて、一度しっかりと整理をして、世の中に問わなければならない」と出版のねらいを述べた。

 枝野氏は著書の中で「総理になる準備が整い、覚悟ができた」と政権交代を目指す意思を改めて表明。経済、社会保障、エネルギー問題、外交、安全保障などの分野にわたって、持論をまとめた。

 目指す社会像については「過度な自己責任論から脱却し、支え合う経済と、機能する政府を取り戻す」と強調。政府による所得の再分配機能を高めて低所得者層の所得を底上げし、消費拡大につなげることや、医療や介護、保育といった「ベーシック・サービス」を拡充することを訴えた。(吉川真布)

朝日新聞
2021/5/19 17:04
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