混乱というか困惑か。

 17日付の日刊スポーツが報じた、相撲協会のマス席確保問題。日米首脳会談で来日するトランプ大統領は千秋楽の相撲観戦を希望しているというが、懸念されているのが「どこで観戦するか?」という点だ。貴賓席なら問題がないものの、安倍首相はマス席にこだわっているという。そのため、相撲協会はとりあえず正面マス席のすべてのチケットを販売せず、いったん確保という状態になっている。

 お茶屋(相撲案内所)関係者が言う。

「正面マス席は全部で1000席くらい。前売り券販売当初から、千秋楽の正面マス席だけは扱っていません。一度売ったものを取り上げるわけではないのが幸いですね。苦情は特に出ていません。馴染みのお客さまも、『事情が事情だから仕方ない』と理解してくださっている。そうした方々のため、相撲協会も『代替えの席は用意する』と言っている。例えば2階のイス席とかマスの後ろの方とか、当日券を割り当てるのではないか。そもそも、警備態勢が決まれば、1000席のうち、いくらかは茶屋に卸されます」

 もっとも、警備態勢が直前まで決まらなければ、お茶屋は大量の“当日券”を抱え込みかねない。警備で何席使い、何席分が戻ってくるかも不明だ。

「素直に貴賓席に通せばいいものを……」と、安部首相を複雑な目で見ている協会関係者、お茶屋関係者は少なくない。

日刊ゲンダイ
19/05/19 06:00
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/sports/254156