せつ菜「催眠術、ですか?」
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自分から続きを促すなんて歩夢さんも期待してますね!! せつ菜「では、ゆっくりと、目を開けてください」
せつ菜(さっきの反応からして、やはりあの催眠術は本物のようです)
せつ菜(これなら、あれをしても大丈夫かもしれません)
せつ菜「歩夢さん」
歩夢「なあに?」
せつ菜「て、手をつないでもらってもいいですか?///」 歩夢「いいよ」
ぎゅっ
せつ菜「えへへ、て、つないじゃいましたね///」
歩夢「ふふっ、そうだね」
にぎにぎ、にぎにぎ
せつ菜「えへへ……歩夢さん〜」ニコニコ
すりすり
歩夢「せつ菜ちゃん、ちょっとくすぐったいかも」
せつ菜「あ、すみません。嬉しくて、つい……」
歩夢「そんなに嬉しかったの?」
せつ菜「はい! 大好きな歩夢さんの手ですから!」
歩夢「そうなんだ」
歩夢「……私も、嬉しい、かも」ボソッ ——
せつ菜(ふう……すごい満足感です。一生分手をつないだんじゃないでしょうか)
せつ菜(そろそろ、次のお願いをしましょう)
せつ菜「歩夢さん、膝枕してもらってもいいですか?」
歩夢「いいよ。ちょっと待ってね」
歩夢「はい、どうぞ」ポンポン
せつ菜「それでは、失礼します」
歩夢「どうかな?」
せつ菜「……すごいですねこれ」
せつ菜「下から見る歩夢さんも素敵です」
歩夢「あはは、ありがと」
歩夢「でも、そっちじゃなくって、膝枕のことを聞いてるんだけど」
せつ菜「そ、そうですよね!///」 せつ菜「……柔らかくって、あったかくって、とても癒されます」
せつ菜「彼方さんがしてもらいたがるのも、分かる気がします」
歩夢「見てたんだ」
せつ菜「ええ」
せつ菜「それで、いいなあって思ってたんです」
歩夢「嫉妬しちゃった?」
せつ菜「ほんのちょっぴりだけ、ですけど」
歩夢「頼んでくれたら、またしてあげるよ」
せつ菜「いいんですか?」
歩夢「うん。せつ菜ちゃん、スクールアイドルだけじゃなくって、生徒会も頑張ってるから」ナデナデ
せつ菜「……ありがとうございます」
せつ菜(……次に頼むときは、この想いを伝えてからにしましょう) ——
せつ菜(……でも、今はもうちょっとだけ、わがままを言っても、いいですよね?)
せつ菜「歩夢さん、ぎゅっとしてください」
歩夢「いいよ」
歩夢「じゃあ、おいで?」
ぎゅっ
せつ菜「……頭も、撫でてください」
なでなで
歩夢「これでいい?」
せつ菜「はい」 せつ菜「名前も、呼んでください」
歩夢「いいよ」
歩夢「せつ菜ちゃん」
せつ菜「もっと、お願いします」
歩夢「せつ菜ちゃん、せつ菜ちゃん」ナデナデ
歩夢「……ふふっ、なんだか今日のせつ菜ちゃんは、甘えん坊さんだね」
せつ菜「……今だけ、ですから」
歩夢「今だけ、なんて言わずにいつでも甘えていいんだよ」
せつ菜「それはちょっと……イヤです」 せつ菜自身はこういう時せつ菜と菜々どちらで呼んで欲しいんだろう 歩夢「どうして?」
せつ菜「だって、かっこ悪いじゃないですか」
歩夢「いいと思うけどなあ、かっこ悪くて」
せつ菜「ええ?」
歩夢「私、かっこ悪いせつ菜ちゃんなんて見たことないし」
歩夢「私だけに見せる顔って感じで、けっこう好きかも」
せつ菜「……」
せつ菜「……普段はかっこつけさせてください」 ——
せつ菜(そろそろ時間的にも最後のお願いでしょうか)
せつ菜(ちょうど、やっておきたいことが一つだけ残ってます)
せつ菜「歩夢さん」
歩夢「なあに?」
せつ菜「今から言うことを、聞いていてくれませんか」
歩夢「いいよ」
せつ菜「私、歩夢さんのことが好きです」
せつ菜「可愛くって優しい歩夢さんが大好きです!」
せつ菜「だから、私と付き合ってください!!」 バレたら好きなことが伝わってしまうどころか積極的に伝えにいってる 歩夢「……」
せつ菜「……今のは、告白の練習です」
せつ菜「本当のは、近いうちに伝えますから、待っててください」
せつ菜「あ、今待っててって言っても、意味ないんでしたね」
せつ菜「それでは、催眠を解きましょうか」
せつ菜「私が手を叩いたら、歩夢さんは催眠が解けます」
ぱちん ——
せつ菜「歩夢さん、大丈夫ですか?」
歩夢「……うん、けっこう時間経ってるみたいだけど」
せつ菜「ああ、もうちょっと早めに解除すればよかったですね。すみません」
歩夢「ううん、その分リラックスできてたってことでしょ」
歩夢「付き合ってくれてありがとう」
せつ菜「いえいえ、全然大丈夫ですよ」
歩夢「……」
歩夢「せつ菜ちゃん」
せつ菜「なんですか?」
歩夢「……私、待ってるから///」 せつ菜「え」
歩夢「じゃあね!///」ダッ
せつ菜「あ、歩夢さん!?」
せつ菜(待ってるって、さっきの会話の記憶が残っているってことですよね)
せつ菜(催眠が途中で解けた? ……それとも、最初からかかってなかった?)
せつ菜(いや、そんなことより、とにかく、今は歩夢さんを追いかけないと!) ——
歩夢「催眠術?」
侑「そう! 歩夢、せつ菜ちゃんともっと仲良くなりたいって言ってたよね」
歩夢「それはそうだけど、私、催眠術なんて知らないよ」
侑「大丈夫、私も知らないから」
歩夢「ええ? じゃあどうするの?」
侑「せつ菜ちゃんに偽の催眠術を教えて、歩夢はそれにかかったふりをするの」
侑「せつ菜ちゃんの言うことを聞きながら、くっついちゃえばいいんじゃない?」
侑「催眠術にかかっているって設定だから、大胆なこともできちゃうかもよ」
歩夢「……大胆なことはともかく、せつ菜ちゃんとくっつけるなら、いいかも」
侑「じゃあ、決まりだね」
歩夢「でも、催眠術にかかったふりなんてできるかな」
侑「それも大丈夫。特別講師を呼んでるからね」
歩夢「特別講師?」
しずく「特別講師です♡」 ——
歩夢「あ、あゆぴょんだ、ぴょん///」
しずく「歩夢さん! 恥ずかしがりすぎですよ!」
歩夢「ねえ、これ本当にやらなきゃダメ?」
侑「もちろん。せつ菜ちゃんは賢いからね、催眠術の存在自体疑ってかかるかもしれないし」
歩夢「そんなこと言って、本当は侑ちゃんが見たいだけなんじゃないの?」
侑「違うよ」(即答)
侑「ほら、せつ菜ちゃんに何されても、催眠にかかったふりをし続ける練習にもなるしさ」
しずく「そうですよ! もう一回いきましょう!」
侑「証拠としての動画も撮らないといけないから、頑張ってよ」
歩夢「ええ〜!?」 催眠術にかかってるから恥ずかしくないと自分に言い聞かせてたんだな ——
せつ菜「はぁ……はぁ……」
せつ菜「やっと見つけましたよ。歩夢さん」
せつ菜「で、何してるんですか」
歩夢「かべ、壁になってるの」ピーン
せつ菜「壁になるように催眠した覚えはないんですけど」
せつ菜「……はあ、もう観念してください」
歩夢「……はあい」 ——
せつ菜「……なるほど、催眠術は嘘で、最初からかかっていたふりをしていたんですか」
歩夢「ごめんね、だましちゃって」
せつ菜「いえ、私も、催眠術で歩夢さんを操ろうとしましたし」
せつ菜「……一つ、聞いてもいいですか」
歩夢「うん」
せつ菜「どうして、待ってるなんて言ったんですか?」
歩夢「それ、聞いちゃう?」
せつ菜「聞いちゃいます」
せつ菜「あの言葉までは、催眠術、完全に信じきってましたから」
歩夢「そっか、そう、だよね……」
歩夢「……」 歩夢「……私ね、大好きって言われて、すごく、嬉しくなっちゃったの///」 せつ菜「……」
せつ菜「……歩夢さん、来週の日曜日、空いてますか?」
歩夢「? 空いてるけど?」
せつ菜「その日、一緒に、お出かけしませんか?」
歩夢「それって……!」
せつ菜「はい、デートです」
せつ菜「私と、デートしてください」
せつ菜「もう一度、私に大好きって言わせてください」
歩夢「……うん!」
おわり おつ
その場で告白に答えるんじゃなくて待ってるって言い方がいかにも女の子っぽい おつ!
最初から催眠かかったふりな歩夢ちゃんもかわいらしい 催眠は本当にかかってるのもかかった振りをするのも両方楽しめるね
他にもかけてるつもりが自分がかかってたり 2人の間で催眠術したいというのが恥ずかしいお願いをしたい時の合図になりそう その後侑ちゃんはしずくちゃんにガチの催眠術かけられるんだろ? ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています