穂乃果「今日もパンがうみゃっ!?」
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穂乃果「〜♪」
穂乃果「今日は珍しく暇だなぁ〜」
穂乃果「学校は休みだし、練習もないし」
穂乃果「オマケに宿題も……うん、ないない」
穂乃果「しっかし、なんで休みの日に限って早起きしちゃうかな〜」
穂乃果「読みたかった漫画も全部読んじゃったし、誰か暇してないかなぁ」
穂乃果「……」スッスッ
穂乃果「よし!」 prrrガチャ
穂乃果(相変わらず早いなぁ)
『はい、なんですか?』
穂乃果「あ、海未ちゃん?今なにしてる?」
『私ですか?』
『私は今、ホナ──ッ』
穂乃果「ほな?」
『……部屋で勉強しています』
穂乃果「ほなってなに?」
『ち、チュルマン王国の言葉でっ、勉強する事をホナウドと言うんです!』 穂乃果「へ〜、海未ちゃん物知りだねぇ」
『そ、それで?どうしました?』
穂乃果「遊ぼうよ!」
『……穂乃果。あなたも遊んでないで、ちゃんと勉強をしなさい』
穂乃果「たまにはいいじゃーん!せっかく練習もないんだしさ!」
『私は忙しいんです!』
『とにかく、今日は遊ばずに勉強すること!いいですね?』
穂乃果「ぶぅ……わかったよ、もぅ」
『よろしい。では』
プツッ 穂乃果「はぁ〜ぁ」
穂乃果「諦めて勉強するかぁ……」
穂乃果「……」
穂乃果「なんてね!」
穂乃果「チッチッチッ、甘いよ?海未ちゃん」
穂乃果「残念ながら、そんな事じゃあ今日の穂乃果は止まらないんだからね」
穂乃果「と言うわけで、第2弾!」スッスッ
穂乃果「フンフフ-ン♪」pi prrrガチャ
穂乃果(やっぱり早いなぁ)
『は〜い♪』
穂乃果「あ、ことりちゃん?なにしてる?」
『ことり?ことりはね〜』
『いま、ホナ──ッ!』
穂乃果「ほな?」
『……クッキー焼いてました』
穂乃果「ほなって言わなかった?」
『の、ノッペリ共和国ではね?クッキーを焼く事をホナーするって言うんだよ?』 穂乃果「ことりちゃんも物知りだねぇ」
『も?』
穂乃果「さっきね?海未ちゃんに電話したら、チュ……チュルチュル語?で勉強してるって言われたんだよ」
『チュルチュル?』
穂乃果「チュルチュル王国の言葉なんだってさ」
『……ぁ』
穂乃果「?」
『あーあー!ハイハイ!』 『そ、その王国を統治したのが、ノッペリ共和国なんだよ!』
穂乃果「へー、そんなんだぁ」
『えっと、なんの御用だった?』
穂乃果「あ、うん!遊ぼうよ!」
『う〜ん。あのね?穂乃果ちゃん』
『今日はことり、ちょっと用事があってねぇ。悪いんだけど今日は……』
穂乃果「ぶぅ〜、そっか〜」
『明日クッキー持ってくから、それで許して?』
『おねがぁい♪』 穂乃果「くっ、電話越しでも凄い威力……」
『?』
穂乃果「わかったよ〜、それじゃまた明日ね?」
『うん、また明日』
穂乃果「ほいほ〜い」
プツッ
穂乃果「……ふぅ」ストッ
穂乃果「あ〜あ、結局一人か〜」ゴロン
穂乃果「他のみんなも、なんか忙しいみたいだし、たまには一人で遊びに行きますか〜」
穂乃果「え〜と、着替え着替え……」ゴソゴソ [奉仕戦隊・キノピオン](4)
きの田:姫が動きます
きのピヨ:あと10分で家から出るよ
高坂真姫:了解
エリンギ:了解
高坂真姫:久々に専用機が鳴ったわね
きの田:真姫
高坂真姫:なに? きの田:下心が出過ぎです
きの田:オフサイドです
高坂真姫:なんの話?
きのピヨ:名前がちょっと
エリンギ:直球すぎるから
高坂真姫:別にいいでしょ?
高坂真姫:愛の表れよ きの田:駄目です
きの田:変えてください
高坂真姫:全く
和菓子屋マキ:これでいい?
エリンギ:馬鹿なの?
和菓子屋マキ:はあ!?
きの田:そう言う事ではありません エリンギ:ホントに医大志望なの?
和菓子屋マキ:ポンコツ生徒会長
エリンギ:あのさ
和菓子屋マキ:なに
エリンギ:私言ったよね
エリンギ:ポンコツ禁止だって
和菓子屋マキ:気のせいじゃない? エリンギ:言った
和菓子屋マキ:気のせい
エリンギ:言ったから
和菓子屋マキ:気のせいだから
エリンギ:絶対言った
和菓子屋マキ:絶対気のせい
エリンギ:前世から言ってた 菓子屋マキ:前前世から気のせい
きのピヨ:あの
エリンギ:前前前世から言ってた
きの田:古いです
和菓子屋マキ:解脱しても気のせい
きのピヨ:真姫ちゃん
きのピヨ:もう一回だけ変えよ? 和菓子屋マキ:なんだったらいいのよ
きの田:姫に関するもの以外なら
和菓子屋マキ:はいはい
西きのこ:これなら文句ないでしょ?
きの田:まぁ
きの田:貴方がそれでいいのでしたら
エリンギ:やっぱりバ 西きのこ:覚悟しときなさい
西きのこ:ポンコツ
エリンギ:J(▼皿▼)ガルルルル!!
きのピヨ:時間だよ?
きの田:各自要変装でお願いします
西きのこ:いつものマスクでしょ?
エリンギ:キノコのヤツね 西きのこ:了解
エリンギ:準備するわ
きの田:最後に、ことり
きのピヨ:なに?
きの田:いつから私は
きの田:貴方に統治されたのでしょう
きのピヨ:行動開始! 「──うん、よし」
穂乃果「準備オッケー!」
タッタッタッタッ!
穂乃果「お母さーん!ちょっと出かけて来るねー!」
「穂乃果!アナタ店番は!?」
穂乃果「ゲッ!忘れてたぁ……」
穂乃果「〜っ」
穂乃果「ゆ、雪穂さ〜ん?」
穂乃果「高坂雪穂さんはいらっしゃいますか〜?」 …トットットットッ
「うるさいなぁ、もう」
雪穂「なに」
穂乃果「おぉ!これはこれは雪穂さん!」
穂乃果「本日も見目麗しゅう御座いますねぇ!まるで、野に咲く一輪のバラですよ!うんうん!」
雪穂「……」
雪穂「……この姉はもういいかなぁ」
穂乃果「いい!?なにが!?」
雪穂「必要性感じないなぁ〜」 穂乃果「そ、そんなぁ〜」
穂乃果「!」ピンッ
雪穂「?」
穂乃果「……ホントに?」
雪穂「へ?」
穂乃果「本当にもう必要ない?」
雪穂「えっ」
雪穂「や、やだなお姉ちゃん!冗談に決まってるじゃん!」 穂乃果「雪穂がそう言うのなら……お姉ちゃん、直ぐに居なくなるよ?」
雪穂「だから冗談だってば!本気にしないでよ!!」
穂乃果「今、出て行くからね」スッ
雪穂「ぇ……えっ?」
穂乃果「じゃあ、もう行くから」
雪穂「お…姉ちゃん……?」
ダッ!
雪穂「!?」
「じゃあねっ!!」ガラガラッ タッタッタッ
雪穂「お姉ちゃんっ!!」ダッ
ピラ…
雪穂「え、なにこれ……」カサッ
【願いは叶えた!さらば!】
雪穂「」
「バカ姉ぇええええええっっっ!!!!!」
穂乃果「ニヒヒ♪脱出成功!」
穂乃果「ほんじゃ、何処いこっかな〜」 穂乃果「おーっ!」
穂乃果「普段はあんまりこの辺歩かないから、こうして見るとなんだか新鮮だなぁ」
穂乃果「〜♪」
穂乃果「あ!この服可愛い〜!」
穂乃果「わぁ!あそこお菓子屋さんになってる!」
穂乃果「おぉ!?」
穂乃果「なんだか、怪しげな雑貨屋さんが出来て──」 「ちょっとすいませ〜ん」
穂乃果「はい?」クルッ
「お、マジかよ」
穂乃果「何ですか?」
「いやいや、キミ可愛いねぇ!」
穂乃果「はぁ……どうも」
「良かったらさ?雑誌のモデルになってくれない?」
穂乃果「え!?わ、私がですか!?」 「そうそう!時間は取らせないからさ」
穂乃果「えぇ……で、でも……」
「ねぇ〜頼むよぉ」
穂乃果「う〜んっ」
「ちょっと撮るだけだからさぁ〜!」
(……こんな上玉絶対逃さねぇ)
(適当にそこらぶらついた後、仲間のいるBARに連れ込んじまえば)
穂乃果「どうしよっかなぁ」 「大丈夫大丈夫!すぐに終わるから!」
穂乃果「んん〜」
(へへっ、俺のふぐりがパンパンに──)ガシッ
「あ?」
ヒュン!
穂乃果「あの、やっぱり私」クルッ
穂乃果「……あれ?」
穂乃果「ん?んん?」
穂乃果「さっきの人、何処いったのかな?」
───
─ 「ンーッ!!!ンーーッッ!!!!」
「これから貴方に、5秒間だけ時間を差し上げます」
「その中で、今日までの人生を振り返り、犯した悪行の数々を、全力で悔い改めるよう努めて下さい」
「ンンーーンーーッ!!!!!」
「そのあとここに〜、住所、氏名、生年月日を〜記入したら〜」
「速やかに土に還って下さ〜い♪」
「ンーンーンーッ!!?!?ンーーッッッッッ!!!!!!!!!」
「……さぁ、人生で最も永い5秒間は、如何でしたでしょうか」 きの田「懺悔の時間は終わりです」
きのピヨ「次は〜ピロリ菌辺りからやり直したら〜どうですか〜?」
「ンフウゥゥゥンッ!!!ンフッ!ンフッ!!」
きの田「おぉ。"ヘリコバクター"だなんて、なんともハイセンスな苗字ではありませんか」
きのピヨ「ねぇ〜?」
きのピヨ「羨ましすぎて〜お茶こぼしちゃったよ〜」クルッ
ジョボボ〜ッ
「ンーーーーーッッッ!!?!?!?」
きのピヨ「カテキンビーム♪」ジョボボ~ 「ンッンッンーーーッっ!!!」
きの田「細菌さん、聞きなさい」
「ンンッ!?ン……っ!」
きの田「今回はコレで赦します。しかし」
きの田「次にまた、姫に手を出したその時は……」
「〜ッッッ」
きの田「本当に殺菌しますので、悪しからず」
トンッ!
「ンンッ!!?」
ガクッ きのピヨ「さてさて〜、それじゃあ縄と猿轡を取って〜」パチンッ
きの田「えぇ、後は私お手製の──」カパッ
きの田「この茹でた"反省麺"を、細菌さんのポケットに入れたら終了です」グニュッ
きのピヨ(うわぁ)
きの田「〜っ!」ググッ
きの田「やはりっ!ジーンズのポケットはっ……入れ辛いですねっ……っ!!」グッグッ
きのピヨ(また持ってきちゃったんだ。なぁ〜んで茹でちゃうかなぁ)ヒキィ ─
───
穂乃果「???」キョロキョロ
穂乃果「う〜ん、どこ行ったんだろ」
穂乃果「そういや、あの人カメラとか持ってたっけ?」
穂乃果「……」
穂乃果「よし!気にしない!」
穂乃果「さ〜てと、次はどこ行こっかな〜」
穂乃果「〜♪」 Ronaldoーホナウド
ポルトガル語ブラジル方言の発音 穂乃果「ルンルルンルル〜ン♪」
「あれ?」
穂乃果「?」
「君、もしかして……」
「μ'sの穂乃果ちゃん!?」
穂乃果「は、はい!?」
「うわぁマジで!?すっげぇ可愛いねぇ!」
穂乃果「あ、あははっ。ありがとうございます……」
「ねぇねぇ!握手してよ!」 穂乃果「えぇ!?そ、それはちょっと…」
「いいじゃんいいじゃん!どーせ色んな奴としてんでしょ?」
穂乃果「そ、そんなこと無いですよ〜」
「たのむよぉ〜」
穂乃果「いやぁ〜……」
「ちょっとだけだからさぁ〜」
穂乃果「えぇっと……っ」
(ハハッ、この子は何も知らねぇんだ) (さっき家で、しこたま○ン○を擦った手とニギニギするだなんてよぉ?)
「ほらほら!いいじゃんよ!」
穂乃果「あ、あのっ」チラッ
「手ェ握るだけなんだしさ〜」ガシッ
「お!?」
ヒュンッ!
穂乃果「あ〜すいません、私ちょっと急いで……て……?」クルッ
穂乃果「……」
穂乃果「また?」 ─
───
「ンンーンッ!!」
「貴方、養豚場から逃げ出して来たの?……いえ、違うわね」
西きのこ「ただの実験動物だったわ」
「ン、ンー!ンンーンーッ!!」
西きのこ「それにしても、本当に醜いわね」
西きのこ「どーして、そんな人相風体で姫に近付こうと思えたの?」
「ンフーッ!ンフーーッッ!!」 西きのこ「あはははは!何それ?牛の真似かしら?」
西きのこ「貴方ブタでしょ?」
「ンーンーッ!」
西きのこ「待ってなさい」
西きのこ「その醜い顔、今すぐ分からなくしてあげるから」ズッ
「ンーッ!!?」
ズズズ……
ズポッ!
西きのこ「ほら、これでもう誰だか分からなくなった」 『……』
西きのこ「古き良き強盗スタイル、頭ストッキングよ」
西きのこ「捕まるまで取っちゃダメだからね?」ドンッ!
『ンンッ!?』ズザッ
【表通り】
『……ン』
「きゃああああああっ!!」
「ストッキング被ってるっ!!丸出しの変態よぉ!!」 「きっと、これから遠足気分で痴漢を働くつもりなんだわっ!!」
「ほらご覧なさいっ!!あの見すぼらしいポーク○ッツが、見る見る内にシャ○エッセンへパリッと変貌しているものっ!!」
「ンン!?ンンーーン!!!」
スッ
『安心しなさい……』
「ンッ!?」
『もうすぐ迎えが来るから』
……ァンファンファンファンファンッ! ───
─
穂乃果「も〜、何処いっちゃったのかな〜」
穂乃果「おーい!オジさーん!」
穂乃果「んん?」
ファンファンファンファン……
穂乃果「……パトカーだ」
穂乃果「ん〜、まぁいっか〜」
穂乃果「さてっと、次はどこ行こっかな〜」
穂乃果「〜♪」
「……はぁ」 穂乃果「お?」
「お?」
【ペットショップ・YAMADA】
穂乃果「ペットショップだ!」
(美少女だ!)
キャンキャン!
穂乃果「可愛いぃいいいっ!!」
(可愛いぃいいいっ!!) 穂乃果「はあぁぁ……可愛い過ぎるよぉ……っっ」
(可愛い過ぎるだろこの子!!)
穂乃果「こんな可愛い子、うちにも欲しいなぁ〜」
(ホントだよ〜っ!)
穂乃果「わんわん♪あはははっ」
(へっへっへっ!)
穂乃果「わぁ!こっち見た〜♪」
(見てーっ!!オレを見てーっ!!) 穂乃果「君は男の子かな〜?それとも女の子かな〜?」
(男の子だよ〜?ほらほら♂)
穂乃果「はあぁぁ……撫でたいなぁ」
(はあぁぁ……撫でくりまわしたいっ)
穂乃果「一緒に遊びたいなぁ〜」
(色んなことして遊びたいn──)
(ん?)
穂乃果「君はもっこもこだね〜♪」 (つーかこれ……)
(もうちょっとで、くっ付けられるんじゃ)
ガシッ
「んぁ!?」
ヒュン!
穂乃果「ん?」クルッ
穂乃果「……」
穂乃果「気のせい……かな?」
穂乃果「あはは♪わんわん!」 ─
───
「ンーンンーッ!!?」
「……貴方、誰に何をしようとしたのか、理解してる?」
「ンーッ!ンーッ!!」
「きっと、な〜んにも分かってないんでしょうね」スッ
絵里「自分の、これからの事さえも」
「!?」 絵里「でしょ?」クイッ
「っ///」
絵里「姫を視○するだけでも、死罪に等しいのに」
絵里「剰え、その薄汚いクーピーを、姫の身体に触れさせようとしたんだもの」
絵里「もはや、転生する事さえ叶わないものと知りなさい」
「〜っ///」ハァッ ハァッ
絵里「ん?何だか急に大人しくなったわね」
絵里「まぁいいわ」 絵里「コレから、もう二度と姫に近付けない様、きっちり去○するから」
「ッッッ///」ハァッ ハァッ
絵里「最後に、何か言い残すことはある?」スッ
ベリベリッ!
「ブハァッ!」
「す、好きですっ!!」
絵里「へ?」
「結婚して下さいっ!!」
絵里「」 [奉仕戦隊・キノピオン](4)
きの田:経過報告
きの田:ノコノコを1体撃破
きの田:反省麺もしっかりと貸与しました
きのピヨ:返して貰う気だったの?
西きのこ:足がつくからもうやめなさい
きの田:駄目です
きの田:アレを食して彼らは更生するのです 西きのこ:食べるワケないでしょ
きのピヨ:絵里ちゃんは?
エリンギ:あの
エリンギ:一人捕まえはしたんだけど
きのピヨ:けど?
エリンギ:ちょっと想定外の事態に
きの田:大丈夫ですか? きのピヨ:いまどこにいるの?
エリンギ:駅の近く
西きのこ:私近い、すぐに行くから
エリンギ:お願いします
きの田:これからは二人一組で動いて下さい
エリンギ:ごめん
きの田:そして皆さん きの田:くれぐれも、姫バレはしないように
きのピヨ:は〜い
西きのこ:大丈夫
エリンギ:了解
きの田:もし、姫バレした場合は
きの田:隊則に従い、曝露時間分相当の
きの田:アレを執行しますので ───
─
穂乃果「ん〜」テクテクッ
穂乃果「穴場的なお店があるかと思って、裏通りばっかり歩いてたけど」
穂乃果「なんか、ちょっと閑散としてきたなぁ」
穂乃果「大通りからも、随分離れちゃったみたいだし」
「すみません」
穂乃果「はい?」
「ここら辺で、猫を見かけませんでしたか?」 穂乃果(わっ、仕事出来そうなお姉さんだ……)
「あの」
穂乃果「あっ、すみません!猫ですよね!?」
「はい。三毛猫なんですけど、目を離した隙に何処かへ行っちゃったみたいで」
穂乃果「最後に、どの辺りで見たんですか?」
「えっと」
「あの、植え込みの所で見たのは間違いないんですけど、そこから先は……」
穂乃果「植え込み……」クルッ 「……」
ガシッ!
「えっ」
ヒュンッ!
穂乃果「……」
穂乃果「流石に、もういないみたいですね」クルッ
……
穂乃果「……」
穂乃果「……もう、帰ろうかな」 「ンーンーッ!ンーッ!!」
きの田「間違いありません、レズです」
きのピヨ「猫ちゃんを餌に、姫を釣るだなんて……」
きの田「どーせ、姫が振り向いたあと無理やり押さえ込んで、トンカチの様に腰を打ち付けるつもりだったんですよね?」
「ンーンッ!!」フルフルッ
きの田「釘もない癖に……腹立たしいっ」
きのピヨ「同じ女性なら、その怖さは充分わかるはずですよね?」 きのピヨ「姫は純粋だから、本気で貴方のことを心配してたのに、それを貴方は……」
「ンンー!ンーッ!!」
きの田「許せない……っ!」ワナワナッ
きのピヨ「そう、許せな──」「どうしてっ」
きのピヨ「え?」
きの田「どうして貴方はっ!!」ガシッ
バッ!
園田「穂乃果を襲おうとしたのですか!?」
きのピヨ「ちょっと!?」 園田「確かに、穂乃果はとても魅力的です!」
きのピヨ「うみゅ……っ!」
園田「普段の言動や活発さに惑わされ気付きにくいのですが、所作、立ち居振る舞いなど中々どうして!女らしさが其処彼処に出ていて──っ!」ペラペラ
きのピヨ「あぁ…え〜っとぉ……っ」
園田「その落差が、またなんとも言えない妖艶さを醸し出し、それはとてもとても私好みのエ○生き物に」ペラペラ
きのピヨ「えいっ!」シュッ
園田「うぐぅ!?」ボコッ 園田「ど、どうして蹴るのですか!?同じ女性として、この方に穂乃果の素晴らしさをっ」
きのピヨ「〜っ」バッテン
園田「は?」
きのピヨ「……」カキカキ
きのピヨ「っ」バッ
【名前!!マスク!!】
園田「……ぁ」
ゴソゴソッ きの田「あわっ、え、えー」
きの田「き、今日のところは……っ」
バッ!
きの田「これで勘弁してあげますっ!!」
きのピヨ「し、してあげま〜す!」
タッタッタッタッ……
「……」
「……あの子でも良かったな」 真姫「ちょっとエリー!」
絵里「はい……」
真姫「貴方、きのこマスクどーしたのよ!?」
絵里「うぅ、忘れてきましたぁ……」
真姫「はぁ!?」
真姫「じゃあ、メガネ掛けるとか他に何かあるでしょ!?」
絵里「に、にこから貰った鼻メガネならあるけど、アレは掛けたくないしぃ……」
真姫「ハァ」 真姫「今回は、たまたま頭の芳しくない奴が相手だったから良かったものの」
真姫「もしこの事がバレたりしたら、私たちみんなまとめて、明日の夕刊を賑わす事になってたのよ!?」
真姫「分かってる!?」
絵里「はい……」
真姫「貴方、ホンットにポンコツね!」
絵里「っ」イラッ
真姫「よく、そんなので生徒会長してたと思うわ」
絵里「……」 絵里「………ナ」ボソッ
真姫「なに?」
絵里「ボ……ミ…ンナ」ボソボソ
真姫「はぁ?なんなの?もっとハッキリ言いなさいよ!」
絵里「……」
絵里「……棒読み女」
真姫「シュッ!」 ドスッ!!!
絵里「いったぁーっ!!?」
真姫「……」
絵里「くぅっ……ちょっとぉ!!」
真姫「あら、ごめんなさい」
真姫「アンタの脛に、黄色いピクミンがいたもんだからつい、ね?」
絵里「〜ッ」
絵里「……」ススス… 真姫「……ちょっと、背後に回らないで」
絵里「え?な〜に?なんの話?」
真姫「近寄らないでって言ってんのよ!アンタ何するつもりなの!?」
絵里「うるっさいわねぇ!」
絵里「頭に赤いピクミンが付いてるから、取ってあげるのよ!!」
真姫「いるわけないでしょ!?バカなんじゃないの!?」 絵里「じゃあ、なんでさっき私のこと蹴ったのよ!?」
真姫「ポンコツには付くのよ!!」
絵里「きいぃぃぃ!!また言ったああああああ!!!」
真姫「言ったらどーなのよぉ!!!」
「絵里ちゃーん!真姫ちゃーん!」
絵里・真姫『なによっ!!!』
穂乃果「何してるのー?」
絵里・真姫『』 [奉仕戦隊キノピオン](4)
きの田:報告します
きの田:先程、不手際が有りまして
きの田:行動中に姫の実名を挙げてしまい
きの田:更に、標的の前でマスクを脱ぎました
きの田:幸い、処理前に逃走したので
きの田:大事には至らないと思われます
きの田:しかし、失態を犯したのは事実です きの田:屠腹の様相は整いましたので
きの田:どなたか、介錯をお願いします
西きのこ:する訳ないでしょ
エリンギ:貴方はサムライか何かなの?
きの田:武士道精神はあります
西きのこ:この時代に自決とか大事件だから
きのピヨ:私も悪いの きのピヨ:本当は止められたのに
きの田:いいえ
きの田:私が勝手に暴走したんです
きの田:私が悪いんです
西きのこ:そう
西きのこ:じゃあ、この件は不問ね
きの田:どうしてですか? 西きのこ:コッチもやらかしたからよ
きのピヨ:真姫ちゃんが?
エリンギ:私です
きの田:何をしたのですか?
エリンギ:マスク忘れて来ました
きのピヨ:ずっと素顔だったの?
エリンギ:はい 西きのこ:しかもこの人
西きのこ:求婚されたらしいわよ
きのピヨ:ホントに?
エリンギ:事実です
きのピヨ:誰に?
西きのこ:あれは多分ジュゲムね
エリンギ:なにそれ? きの田:そんなに長い名前の方なんですか?
西きのこ:違う
西きのこ:トゲこうら投げるヤツ
きのピヨ:年上?年下?
エリンギ:多分中学生くらい
きのピヨ:なんて言われたの?
エリンギ:え エリンギ:結婚して下さいって
きのピヨ:キュンとしちゃった?
エリンギ:いや
きのピヨ:好みだった?
エリンギ:あの
きのピヨ:オッケーしたの?
エリンギ:ことり? きのピヨ:和装?洋装?
エリンギ:違うんです
きのピヨ:もちろんドレスだよね?
きの田:ことり
きのピヨ:ゼクシィ買った?
西きのこ:落ち着きなさい
西きのこ:キモいから ───
─
絵里「ことり……」
prrrrr!
真姫「ん?」prrrrr
絵里「だれ?」
【南ことり】
真姫「え、なんで?」
真姫「……」スッ
pi! <真姫ぢゃんごめぇえんっ!!!!
真姫「うわっ!?」キ-ンッ
『お願いだからキモいって言わないでぇええええ』
真姫「いきなりなんなのよっ!!」
『絵里ちゃんもごめんねぇ〜っ!』
絵里「?」
真姫「ちょっと!ことr──」
<ゴメンナサァアアアイッッ!!!!!! 真姫「〜っ」キ-ンッ
絵里「……ことりなの?」
真姫「そ、そうよ」
真姫「っ」スッ
真姫「わ、悪かったわことり。もう言わないからどうか泣かないで」
『うぅ……グスン……わがっだぁ』
真姫「話もまだ残ってるし、続きはLINEでね?」
『はいぃ……』
pi! 真姫「……」
真姫「まったくもぅ」
真姫「なんで、男相手にあんな盛り上がれるのかが分からないわ」
絵里「そ、それと此れとは別らしいわよ?」
真姫「ハァ」
絵里「……ところで、真姫」
真姫「分かってる」
絵里・真姫『穂乃果には会ってない』
絵里「ハラショー!」
真姫「デッショー?」 きの田:しかし皆さん
きの田:失態を犯した事に変わりありません
きの田:なので、どうか罰を
西きのこ:責めすぎでしょ
きのピヨ:許してあげて
西きのこ:だから、気にし過ぎ
きの田:そうなのでしょうか 西きのこ:そうよ
西きのこ:だからやっぱり
西きのこ:この件は不問って事で
きのピヨ:私も賛成〜♪
西きのこ:はい
西きのこ:この話はこれでお終い
きの田:申し訳ありません エリンギ:私も甘んじて受けるわ
西きのこ:終わったんだけど
エリンギ:私も侍だから
西きのこ:絶対に違う
エリンギ:じゃあなんなの!?
西きのこ:SAMURAIよ
きの田:紛い物ですね ことり「うぅっ」
海未「落ち着きましたか?」
ことり「はいぃ、すみませんでしたぁ」
海未「本当に貴方って人は、あの手の話題に目がないのですね」
ことり「だって……」
ことり「だってドレスだよ!?フリッフリのキラッキラなんだよ!?」
海未「……」
ことり「誰だってときめいちゃうよ!」 海未「あの状態の貴方には、正直言って近寄りたくありません」
ことり「そ、そんなに!?」
海未「えぇ、そんなにです」
海未「目を血走らせながら、画面を八つ裂きにする勢いでフリック操作している貴方は、まさに獣ですから」
ことり「すいませええええん!!」
pipi!!
海未「おや?プライベート機の方ですね」
ことり「だ、誰からぁ?」 海未「えぇっと」
海未(あ、穂乃果だ)
ことり「?」
海未「……」
海未「……母からです」
ことり「ふ〜ん?」
海未(なぜ、このタイミングで?)
海未「……」スッスッ [スーパー幼馴染](3)
ほのクマ:ねぇ海未ちゃん
うみみ:何ですか
ほのクマ:今なにしてる?
うみみ:少し外に出ています
ほのクマ:そっか
うみみ:なんですか?
ほのクマ:今からお家行ってもいい? 海未(うっ、ま、不味い)
海未(普段なら、お祭り騒ぎで出迎えるのですが、よりにも寄って行動中にこのお誘いとは……)
ことり「海未ちゃん?」
海未「くっ」
ことり「え?」
海未「〜ッ」
海未(……致し方ありません。後で来る様に促しますか)スッ
ことり「……」 うみみ:今は駄目です
ほのクマ:なんで!
うみみ:私が家に居ないからです
ほのクマ:待ってるから大丈夫だよ?
うみみ:勝手に上がらないで下さい!
ほのクマ:おばさんとも喋りたいもん!
ほのクマ:お菓子も持ってくから! 海未(そう言う事じゃない……そう言う事じゃないんですよ!)
海未(私が居ない時に、万が一部屋を漁られでもしたら)
海未(貴方がどっ引いてしまう様な、色々な物が見つかってしまう可能性があるからですっ!
ことり「……」
海未(いや、引くだけならまだマシです)
海未(も、もし……もしも、幼馴染の縁を切るだなんて言われた日には……っ)ガクガクッ
海未(ホームセンターで丈夫な縄を買って、人一人を吊るしても折れない、立派な木を探す事になるのですからっ!)クワッ
ことり(あ、コレお母さんじゃないな) ほのクマ:ねーいいでしょー?
うみみ:駄目です、後にして下さい
ほのクマ:後ってどのくらい?
うみみ:そうですね
うみみ:一時間後なら
ほのクマ:そんなに待てない!
うみみ:なら勉強でもしてなさい ほのクマ:やだ!
ほのクマ:海未ちゃんち行く!
うみみ:聞き分けのない子ですね
うみみ:またお仕置きしますよ?
ほのクマ:やめてよ!
ほのクマ:お尻なんか出したくない!
ほのクマ:穂乃果高校生だよ!? うみみ:関係ありません
うみみ:悪い子にはお尻たたき
うみみ:コレは、古来よりの習わしです
ほのクマ:いじわる〜
うみみ:一時間後ならいいと言ってるんです
うみみ:適当に時間を潰せばいいでしょう
ほのクマ:分かったよ〜 ほのクマ:早く帰ってきてね!
ほのクマ:絶対!
うみみ:仕方ありませんね
うみみ:善処しましょう
ほのクマ:ありがとう!
ほのクマ:海未ちゃん大好き!
うみみ:はいはい 海未「はぁ〜っ///」
海未「わ、私も、貴方のお尻が大好物ですぅ……ほぅ///」
海未「──って、不味いですっ!!」
海未「ここから家まで結構かかりますよ!?」
海未「な、何としても1時間以内に帰らねば、穂乃果に部屋を見られてしま──」
「なるほどなるほど〜」
海未「!」
きのピヨ「私の目の前で抜け駆けですか〜」 海未「ッッッ」
きのピヨ「園田さんはほぉーんと、いい根性してますよね〜?」
海未「うぅっ、お、お願いですから、仕事人モードにならないで下さい……」
きのピヨ「はぁ〜い、コレェ」ピラッ
海未「こ、これは……入隊時の約款書……っ」
きのピヨ「ここに書かれてる条項を〜、もう一度端から端まで読み返したあと〜」
海未「〜ッッッ」ゴクッ
きのピヨ「私も連れてってね♪」
海未「メルシーッ!!!」 pipi!
真姫「ん?」
絵里「?」
きの田:姫が帰宅する模様です
きのピヨ:今日は解散だよ〜
絵里「あらま」
真姫「しょうがないわ」
真姫「最後に姫の姿を見れなかったのは残念だけど、まぁ良しとしましょう」 きのピヨ:みんなお疲れさま〜
きの田:今日も、姫の安全は守られました
きの田:任務完了です
西きのこ:お疲れ様
エリンギ:それじゃまた明日ね
きのピヨ:また明日〜♪
きの田:お疲れ様でした 絵里「……ふぅ」
絵里「でもまぁ、直接お話しはできたから、結果オーライじゃない?」
真姫「絵里」
絵里「え?」
真姫「その事はもう忘れなさい」
絵里「あ、ごっ、ごめん……」
真姫「あのね、絵里」
絵里「な、なに?」
真姫「頭にピクミンついてる」
絵里「うるさいっ!!」 《アイドル研究部・部室》
穂乃果「おつかれー!」
にこ「は〜いおつかれ〜」カチカチッ
凛「おつかれにゃー!」
花陽「穂乃果ちゃん。お疲れさま」
希「お疲れ〜」
穂乃果「ほらほら、猫じゃらし〜」フリフリ
凛「にゃっ!にゃっ!」シュッ シュッ 花陽「うふふ」
希「にゃんこやね〜」
穂乃果「あ、ねぇねぇにこちゃん!」
にこ「な〜に〜?」カチカチッ
穂乃果「昨日さ、久しぶりに一人で遊びに行ったんだけどね?変なことあったんだよ!」
にこ「ふ〜ん」カチカチッ
穂乃果「も〜!ゲームばっかしてないで、穂乃果の話もちゃんと聞いてよぉ!」ユサユサッ
にこ「はいはい、聞いてる聞いてる。聞いてますよ〜」カチカチッ 穂乃果「でね?ふらふらそこら辺歩いてたらさ、何人かに声かけられたんだ」
にこ「へ〜」
穂乃果「でもね?」
穂乃果「何故かみ〜んな、話してる途中で居なくなっちゃったんだよ」
花陽「ひっ」
希「ん〜?」
凛「?」
にこ「……どー言うことよ?それ」クルッ
海未「……」
ことり「……」
絵里「……」
真姫「……」 穂乃果「わかんない」
穂乃果「でも、会話してる途中でいきなりだよ?なんか怖いでしょ?」
にこ「アンタ、もしかして呪いでも掛けられたんじゃないの?」
穂乃果「の、呪いっ!?」
花陽「ひぅっ!」ビクッ
希「呪いねぇ」ガサッ
凛「きっと穂乃果ちゃんの勘違いだにゃ〜」
穂乃果「違うんだって!みんな話の途中でどっか行くんだもん!」 花陽「ひいぃぃ……っ」
希「はらったま〜きよったま〜」バサッバサッ
穂乃果「や、やめてよもーっ!」ブンブンッ
凛「あははは!」
にこ「でも、なんでかしらね?」
にこ「その、突然居なくなるってところが意味わかんないわ」
穂乃果「でしょ?」
希「──もしかしたらさ」 凛「お?」
穂乃果「なになに?何か分かった?」
にこ「面白いの期待してるわよ?」
希「それはにこっちに残しとくわ〜」
にこ「なんでよ!」
花陽「えっと……こ、怖くない話してね?」
凛「どろんきゅ〜♪」
花陽「や、やめてよぉ……」
凛「にゃははは!」 穂乃果「で?で?」
希「うん。実はね……」
希「穂乃果ちゃんには、裏の親衛隊が何人かいて」
希「穂乃果ちゃんの知らないところで、敵になる人を密かに排除しているっ!」
希「とか?」
穂乃果「はえ?」
海未(東條さん)
ことり(消すしかないか)
絵里(それはダメ)
真姫(私怨は無いが、致し方なし) にこ「ま、30点ってとこね」
凛「凛は50点!」
希「えぇ〜、結構自信あったんやけどな〜」
穂乃果「そもそもさ?穂乃果に親衛隊なんてできる訳ないもん」
花陽「で、でも」
花陽「穂乃果ちゃん可愛いから、もしかしたらいる……かも」
穂乃果「えへへ〜♪」
モギュッ 花陽「わぁ!?」
穂乃果「花陽ちゃんの方がも〜っと可愛いよ〜?」スリスリ
花陽「ほ、穂乃果ちゃん…///」
にこ「……にしても」
にこ「アンタら、なんでそんな怖い顔して黙りこくってんのよ?」
海未(矢澤にこ)
ことり(ヤるしかないか)
絵里(チンチクリン)
真姫(結婚してよ、セ○レも可です) にこ「ねぇ、聞いてる?」
海未(いや、これは少し短絡的過ぎますね)
海未(ならば……)
にこ「ちょっと」
海未「にこ」
にこ「?」
海未「私は、いま精神統一の最中なのです。どうか、邪魔をしないで下さい」
にこ「ぇ、はぁ……」 にこ「ね、ねぇことり」
ことり「……」
にこ「ことり?」
ことり「……チイチガシチ」
にこ「え?」
ことり「しちにじゅうし、しちさんにじゅういち、しちしにじゅうはち……」ブツブツ
にこ「……」
にこ(この子ら、大丈夫かしら) 穂乃果「あーわかるわかる。穂乃果も七の段不安でしょうがないもん」
凛「凛は八の段が苦手だにゃ〜」
穂乃果「数が大っきくなるほどさ、なんか不安になって来るよねぇ!」
希「……」
希「しちは?」
穂乃果「え"っ」ドキッ
希「しちは?」
穂乃果「しっ、しちはぁ!!?」
希「うん」 穂乃果「え、えぇっとぉ……」
希「ごー、よん、さん」
穂乃果「あわっ!ちょ、ちょっと待って!!」
花陽「ほ、穂乃果ちゃん……っ」
希「にー、いーち」
穂乃果「ご、50台だよっ!!ごじゅう……っ」
凛「50?」
穂乃果「……に?」
希「……」 希「バーッドターイム!」ガシッ
穂乃果「ひっ!?」
花陽「ひいぃぃっっ!?」
希「ワーシワシワシワシ〜!」モミモミ
穂乃果「きゃあああああっ!!!!」
花陽「ぴゃああああああ!!!!」
凛「かよちんは何にもされてないにゃ〜」
花陽「あああぁ……?」
花陽「///」 「おんやぁ〜?」
希「もしやキミィ、すこ〜しだけ大きくなったんやないの〜?」モミモミ
穂乃果「ちょ、ちょっとぉ……っ///」
海未「かの弓の名手ウィリアム・テルは、弁護士の帽子へのお辞儀を断ったが為に、息子の頭上に置いた林檎を穿つ羽目になりました。しかし、大衆が見守る中、彼はなんと一撃の下に射抜いて見せたのです。そんな偉人に倣い、私も首の上の"スイカ"を一撃で仕留めて見せたいと思います。フッフッフッ」
ことり「小脳を正確に……菜箸くらいの長さで……っ」ギギギッ
絵里「希は親友希は親友希は親友希は親友希は親友希は親友……」ブツブツ
真姫「あ、パパ。猟銃免許ってどうやったら取れる?……え?たぬきを仕留めたいの。なるべく大っきい銃がいいわね。派手に飛び散るヤツ」 希「いや〜これはワシワシのし甲斐があるね〜♪」モミモミ
穂乃果「の、希ちゃっ!……ぁん//」
希「へ?」モミ
穂乃果「も、もぅ……やめ……っ///」
希「っ///」バッ
穂乃果「はぁ……はぅっ//」
希「ご、ごめんなさい!///」
にこ「……あのさ、お願いだから変な空気にしないでくれる?」
希「に、にこっち///」
にこ「頬を染めるな」 海未(さようなら、東條希)ギリギリッ
ことり(顎の下から斜め45°)スッ
絵里(親友のまま送ってあげるから……)ザッ
真姫(皮は剥製。具は鍋ね)ガチャッ
にこ「ん?」クルッ
海未「!」サッ
ことり「!」サッ
真姫「!?」サッ
絵里「っ!」バッ 海未「阿耨多羅三藐三菩提……っ」
ことり「しちしちしじゅうく!しちはごじゅうろく!しちくろくじゅうさん!!」
絵里「いっせーのぉ、いち!」
真姫「いっせーのぉ、さん!」
真姫「!」バッ
絵里「〜ッ」ガクッ
にこ「……」
にこ「……気のせいか」 凛「ねぇねぇ、何やってるの〜?」
にこ「はいはい!」パンパンッ
にこ「それじゃ、そろそろ練習するわよ!」
凛「ぶぅ」
希「そうやね、天気も良いみたいやし屋上行こか?」
花陽「風も吹いてて気持ち良さそうだねぇ♪」
穂乃果「ぐっすり眠れそうだよ!」
にこ「寝るな!」 海未(まったく。にこの勘の鋭さには、毎度冷や冷やさせられます)
ことり(あの、淫○たぬきも早くどうにかしなくちゃ……)
真姫(いきなり振り向いてくれちゃってまぁ……私だけ見てなさいよ)
絵里(両方上げてれば……っ)
海未(世間はもとより、他のメンバーにもバレるわけには行かないんです)
海未(……いっそ、影武者でも探しますか)
にこ「ほら、アンタらも準備準備」 海未「そ、そうでしたね」スルッ
ことり「はぁ〜い」プチッ
絵里「ねぇ真姫?もう一回!もう一回だけやろ?ね?」
真姫「いいから着替えなさい」
穂乃果「あ、そー言えば」
穂乃果「海未ちゃん、ことりちゃん」
海未・ことり『へ?』
穂乃果「昨日は楽しかったね!」
海未「っっ?!?!」ブチッ!
ことり「ギホォッ!!!」ビリィ! 真姫「え……」
絵里「楽しかっ……た……?」
海未「いやいやあのっ!!」
ことり(なんで!?今ここでっ!?)
穂乃果「なんだか、久しぶりに三人で遊んだ気がしたよ〜!」
穂乃果「幼馴染水入らずって感じかな?」
海未「あ…あははっ……そ、それは……っ」
ことり(ピーピーッ!ピヨピヨ!エマージェンシー!!) 真姫「……」
絵里「……」
海未(不味い不味い不味いっ!!アレは親の仇を見付けた時の目です!!)
ことり(い、言い訳……最適解を……っ!!)
穂乃果「どーしたの?」
海未「なななっ!!」
海未「なにいってんでっか!ほののかぁ!」
穂乃果「え?」
海未(ろろ、呂律がっ!) ことり「う、そそっ、そうだよ〜?」
ことり「ほほ、ほのかてぃやん?そ、そ〜れそれっ……先週のはなしっちゅん!」
ことり(く、口が別の生き物だよ!!)
穂乃果「ぇえっ!!?」
穂乃果「二人とも何言ってるの!?昨日3人でお泊まり会までしたじゃん!もう忘れちゃったの!?」
海未「そそ、それはぁ……」チラッ
ことり「〜ッ」
真姫「シュッ!シュッ!」ボッボッ!
絵里「ワントゥーッ!」ズドッ! 海未「ぁ……」
海未「あーあーっ!!」
海未「沖縄の時の話ですね!?そう言えばお泊まりしましたねぇ!」
穂乃果「いつの話してるの!?違うよ!昨日だよ!」
ことり「き、昨日はことり写経の日だったからなぁ〜、ちょっとわかんないなぁ〜」
海未「!?」
海未(あ、貴方一人だけ逃げる気ですか!?)ギロッ
ことり(もう自分が助かるので精一杯!) 穂乃果「なんで!?2人ともどーしちゃっ──」ポン
真姫「……」ニコッ
穂乃果「ま、真姫ちゃん?」
真姫「穂乃果、許してあげて?」
穂乃果「え、別に怒っては……」
絵里「この二人はね?」
絵里「明日、全日本しらばっくれ選手権に出場するのよ。だからその練習をしてるの」
穂乃果「し、しらばっくれ?」
海未「〜っっっ」
ことり「いっ、息が……っ」 真姫「心配しなくても大丈夫よ?お泊まりした事はちゃんと覚えてるから」
穂乃果「そ、そうなの?」
絵里「もちろんよ」
絵里「──ねぇ?」ギロッ
海未「あ……ぅ……」ガタガタ
ことり「ッッッ」ガクガク
真姫「そんな事より、早く屋上に行きましょ?にこちゃん達は行っちゃったわよ」ニコッ
絵里「ほら、穂乃果」ニコニコッ
穂乃果「あ!そ、そうだね!」 海未「……っ」
ことり「ぁ……あの……」
絵里「……」
ことり「許して……くれるの?」
海未「ッッッ」
真姫「……」
真姫「……奉仕戦隊ではね?」
真姫「許すと書いて、アレと読むのよ」
ことり「」海未「」 真姫「後で、詳しく聞かせてもらおうじゃないの」
絵里「そうね。じっくり聞きましょうか」
絵里「……時間はたっぷりあるんだし」
海未「ヒッ…ヒイィィィ……」
ことり「イ.イキノコリタイ……」
穂乃果「──あ、思い出した!」
真姫「ん?」
絵里「な〜に?」
穂乃果「そういや、昨日さ?」
穂乃果「絵里ちゃんと真姫ちゃんにも会ったよね?」 真姫「!!?!?」ドキッ
絵里「ほぉっ!!?!?」ドッックン!!
海未・ことり『えっ』
穂乃果「二人とも、あんなとこで何してたの?」
真姫「ぇ……えっ」
絵里「あ…わわ……わふぁ…っ」
海未「……」
ことり「……」
真姫「ぇええっとぉ……き、昨日!?」
穂乃果「うん」 真姫「きの…昨日って、わたし……そもそも生きてたっ…け……?」
穂乃果「ぅえっ!?」
絵里「!」
絵里「わ、わたしは昨日までクマと冬眠中だったからな〜!よくわかんないな〜!」
真姫(こ、このポンコツ〜ッッ!!)
穂乃果「絵里ちゃんまで!?」
「──嗚呼、忘れてました」
真姫・絵里『!!?』
穂乃果「う、海未ちゃん?」 海未「実は明日、絵里達も出場するんですよ」
海未「全日本首くくり選手権に」
真姫「がっ!!?」
絵里「うひぃっ!!!」
穂乃果「え?さっきしらばっくれって」
ことり「二部構成なんだよ〜?」
穂乃果「二部……?」
ことり「私達はすぐ終わるんだけどね〜?真姫ちゃんたちはちょっと時間掛かっちゃうんだ〜」
穂乃果「そ、そうなの?」 海未「そうなんです」
海未「なにせ、最低三時間はくくってなくてはならないですからねぇ」チラッ
真姫「!!?」
絵里(しぬ!しぬ!しぬっ!!!)
穂乃果(くくるってなんだっけ?)
海未「さぁさぁ、穂乃果」
海未「そんな事より、先に屋上へ行ってて下さい」
穂乃果「え、海未ちゃんたちは?」 ことり「私たちはねぇ、明日の打ち合わせがあるからぁ〜」
真姫「ッッッ」
絵里「く、首にコルセットを……ダメだわ……っ」
穂乃果「わ、分かった」
穂乃果「すぐ来てよ?待ってるからね?」
ガチャ……バタンッ。
海未「……」
ことり「……」
真姫「……」
絵里「……」 ことり「……聞いてないんだけど」
真姫「そ、それはコッチの台詞よ!」
海未「作戦行動中に姫と遭遇する可らず。隊則を忘れたのですか?」
絵里「なら言わせて貰うわっ!!」
絵里「貴方たちっ!どーして姫とお泊まりしてるのよっ!!?」
ことり「お、幼馴染だもん、そんなの当たり前じゃない?」
真姫「そう言う話じゃないわ」
真姫「そもそも、姫は私達の共有財産である筈でしょう?」 真姫「それが、私と絵里の預かり知らない所で、富の偏在が有っただなんて、それこそ腹切りものよ」
海未「偏在だなどと……姫を資産扱いですか」
真姫「幸せを資産だと言うのならね」
海未「馬鹿な事を。幸せの価値に基準などある訳がないのに」
真姫「姫に関する物や事柄は、全て私達の共有すべき幸せでしょう?」
真姫「なら、今回のこれは間違いなくそうなのよ」
海未「それは、あくまでも隊則に則った話であって、プライベートには適用されないものと──」
「いずれにしても、さ」 海未「!」
真姫「っ」
絵里「私達みんな、違反した訳よね……?」
海未「……」
真姫「……」
ことり「ど、どーするの?」
海未「ッ」
海未「掟は……絶対です……」 絵里「〜っ」
真姫「くっ!」
海未「あ、アレの……時間ですっ」
ことり「うぅ……っ」
絵里「こ、今回も無かった事には……」
海未「出来ませんっ」
真姫「首括った方がマシだわ……」
─
─── 凛「にゃー!!いい天気だねー!」
希「そうやんなぁ〜。小春日和〜♪」
花陽「秋なのにポカポカするもんねぇ」
にこ「まさに行楽日和ね」
凛「ごろ〜ん!」
にこ「凛!汚いわよ!」
凛「どーせ着替えるからいいもぉ〜ん」
にこ「まったく……」
花陽「うふふ」 希「やぁ〜、気持ち分かるなぁ〜」
希「そんじゃ、ウチもごろ〜ん♪」
凛「おいでおいで〜」
希「はぁ〜。最高やんねぇ〜♪」
凛「空が真っ青!風もとっても暖かいにゃ!」
希「ずぅ〜っと、この天気でいてくれたらいいねぇ〜」
にこ「……確かに、凄く天気いいわね」
花陽「わ、私もやろっかなぁ」
ガチャ 穂乃果「お、遅れてごめーん!」
にこ「何してたのよ?」
穂乃果「あ〜、ちょっとね?」
にこ「ふぅ〜ん」
にこ「……あれ、真姫たちは?」
穂乃果「あ、うん」
穂乃果「なんか、打ち合わせあるから後で来るって」
にこ「?」
───
─ 「アハッ!!!アハァアアアッハッハッハッッ!!!!!」
くすぐり専用機【Waki marginal】
コチョコチョコチョコチョコチョコチョッ!!!
「むっ、むりむりむりぃっ!!!!」
ことり「こんなのむりいぃぃぃっひっひっひっひぃwwww!!!!!!」ガチンッガチンッ
真姫「ッ……ッッ」ガタガタッ
海未「……あと、24分45秒ですっ」
えり「」ビクンッビクンッ にこ「まぁいいわ。あの子ら来るまでのんびりしてましょ」
凛「そうしましょ〜」
希「いぇ〜♪」
にこ「よいしょっと」
にこ「……ハァ〜、これいいわねぇ」
凛「でしょ〜?」
希「ようこそ、ハッピータイムへ♪」
穂乃果「え〜、いいないいなぁ」
花陽「〜っ」 凛「ほらほらぁ、かよちんも穂乃果ちゃんもおいで〜」
穂乃果「ごろーん!」
花陽「ご、ごろ〜ん」
穂乃果「はあぁぁぁ……。とってもいい天気〜♪」
花陽「幸せ〜♪」
穂乃果「……」
穂乃果(……そうだ)ムクッ
花陽「?」
穂乃果(お昼に食べ損なったランチパック、バッグに入ってたよね?)コソッ 穂乃果(今、食べちゃお〜)
穂乃果(鬼の居ぬ間にね?)ゴソゴソ
真姫「うぁああぁあああああだぁあああああああんぁああああああっっっwwwww」ガッチンガッチン!
穂乃果(うっひっひ。あったあった)
穂乃果(パンがあるから、私は幸せなんだよ〜)
海未「ぎひょぉおおぉおおおおああぁああああぁあああぁああああああんっっっwwwww」ガッチンガッチン!
「ほっ…ほのかぁあああぁああああああぁあああああああああああああぁああぁぁぁっっっ!!!!!!!!!!!!」 穂乃果「は〜むっ!」
穂乃果「ん〜!美味ひ〜♪」
穂乃果「うんうん、やっぱり──」
穂乃果「今日もパンがうみゃ……っ!?」
穂乃果「噛んだっ!!!」
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