かのん「サウナでととのわなくなった……」
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可可「かのん! いいサウナを見つけマシタよ!」
かのん「あ゛?」
可可「ひっ! ご、ごご、ごめんなさい……!」
すみれ「なんかかのんってば不機嫌だけど、どうしたのったら、どうしたのよ?」ヒソヒソ
千砂都「うーん……なんだろう……」ヒソヒソ
恋「サウナに入ればきっと落ち着きますよ、サウナに誘ってきますね」ヒソヒソ
可可「で、でも可可、サウナの話題で──」
恋「かのんさん、いいアロマが手に入ったので家のサウナでロウリュをしませんか?」
かのん「んー、今日はいいや」
チクレス「!?」 千砂都「あ、あのかのんちゃんがサウナを断った!?」ヒソヒソ
すみれ「もしかしてあの日なんじゃないの……?」ヒソヒソ
可可「あー、それでサウナに行けてないからデスか?」ヒソヒソ
恋「一度サウナの気持ちよさを知ってしまってしばらくサウナに行けないと辛いですからね」ヒソヒソ
すみれ「それにただでさえあの日って気が立つし……」ヒソヒソ
かのん「言っておくけどあの日じゃないからね!?」
千砂都「き、聞こえてたの!?」アセアセ かのん「ごめんね、ちょっとイライラしてきつく当たっちゃって」
可可「なにかあったのデスか?」
かのん「最近めっきりととのわなくなっちゃって」
すみれ「あー」
千砂都「ととのイップスだね」
恋「サ道season1終盤のナカちゃんさんのような状態ですね」
かのん「ととのイップスっていうの?」 すみれ「イップスってあるでしょ? スポーツとかで精神的な原因でプレーに支障を来すっていう」
千砂都「っていうか、かのんちゃんもイップスだったよね」
可可「あぁ、確かにそうデスね」
すみれ「ととのいとそのイップスをかけてととのイップスってこと」
かのん「でもイップスって言うにはちょっと違くない?」
恋「本来のイップスっていうよりはただのスランプっていうニュアンスですよね」
すみれ「そこは多分語感重視ね」 かのん「みんなもあるの? ととのイップスになったこと」
千砂都「初めの頃なりがちだよね」
千砂都「慣れてきて、そろそろ私も一端のサウナーかなーなんて時期になるんだよ」
恋「わたくしもありました。どうやってもととのわない時期……」
可可「サウナーだったら一度経験しているのでは?」
すみれ「まあ、通過儀礼みたいなものよね、これを乗り越えることでまたサウナーとして一皮剥けるというか」
かのん「やっぱりみんなあるんだ……」 かのん「みんなはどうやって解消したの?」
すみれ「気付いたらととのってたわ」
かのん「サ道のドラマで偶然さんもそんなこと言ってたけどそれじゃわからないよ……」
恋「でもこれって意外と大切なことですよ」
かのん「どういうこと?」
恋「ととのいたいと気負ってしまうことでそれがストレスになり、さらにととのえなくなってしまうんです」
可可「確かに『ととのわない!』って気を張っているととのえるものもととのえマセンね」
千砂都「リラックスすることも大切だからね」
かのん「あー、だから気付いたらってことなんだ……」 すみれ「その辺りはドラマサ道ってすごいったら、すごいわよね」
かのん「すごいって?」
すみれ「サ道を見てととのいたいって思った人もいるはずなのに、season1最終話では『ととのわなくていい』って結論になるじゃない?」
恋「確か漫画1巻のラストもそんな話ですよね」
可可「サ道がサウナの聖典と言われる所以デスね」
千砂都「サウナを信じるな、だよね」 すみれ「サウナを信じるな。ととのうとは何か? ただの言葉だ。特別な状態を追い求めてはいけない」
恋「なぜならそんな状態はこの世に存在しないからだ。幸せを信じ、追い求めることが、幸せでない苦しみを生み出すのだ」
可可「サウナとは、身体を温め、水風呂に入り、身体を休める。ただそれだけのことだ」
千砂都「そこにあるのはやすらぎと喜びだけ。それ以上求めてはいけない。あるがままにそのやすらぎと喜びを感じていればいい」
かのん「え、それ暗記してるの……?」
すみれ「ととのわなくても気持ちいい、ととのうことに固執するのが一番サウナでやってはいけないことだと思うわ」
かのん「そっか……」 恋「ととのわなくなった時、他にわたくしが試したのは時間を気にしないことですね」
可可「あー、それも大事デスね」
恋「サウナって結構サウナ10分、水風呂1分、外気浴10分って言いますよね」
かのん「大体目安はそんなところだよね」
恋「そう、あくまで目安です」
恋「例えば同じ湿度で温度が違うサウナ室があって、どちらも同じ10分ではおかしいんです」
千砂都「サウナ室のセッティングも水風呂の温度もまちまちだからね」 恋「12分計はあくまで目安」
恋「自分が一番気持ちいい瞬間を見つけるのがととのいの近道です」
かのん「なるほど……。水風呂は吐く息が冷たくなるまでとは心がけてるけどサウナは何かあったりするの?」
すみれ「心拍数とかを目安にしてる人はいるみたいね」
すみれ「心拍数が160を超えたらサウナから出るとか、心拍数が90を切ったら水風呂から出るとか」
かのん「確かに心拍数だったら温度とかに関係なく身体と相談して入れるかも」
恋「そうです! 身体と相談することが大事なんです!」 千砂都「私も似た感じだけど、心拍数測るっていうより何もしてなくても鼓動の音を感じてきて、それが大きくなってきたら出るようにしてるかな」
千砂都「水風呂から出るのは前かのんちゃんに言ったように吐く息が冷たくなったら」
かのん「ちぃちゃんって感覚派だよね」
可可「でもそれが一番いいかもしれないデスね」
恋「千砂都さんがそのタイミングが一番気持ちいいと研究した結果ですからね」
千砂都「あくまで私はそのタイミングってだけだからかのんちゃんにはかのんちゃんのタイミングあるのかもだけどね」 可可「可可のテクニックは水通しデス!」
かのん「そういえば可可ちゃんってサウナに行く前に水風呂に入る水通しっていうのをよくやってるけどあれってどういう意味があるの?」
可可「1セット目だと身体を洗ったりした後なので身体が火照ってマスよね」
可可「身体が火照っていると身体の芯が温まる前に限界を感じてしまうことがありマスので先に水風呂に入って表面の火照りをとっていマス」
すみれ「なるほどね、結構理にかなってるじゃない」
可可「とはいえ、水風呂に浸かりすぎると身体の芯が冷えてしまって逆効果なので、あくまで表面の火照りを取る程度デスね」
可可「冬とかだと水風呂に入ると冷えすぎるのでかけ水だけで済ませマス」 千砂都「確かに季節によって色々変えるのも手だよね」
千砂都「それこそレジェンドサウナーの濡れずきんちゃんが言ってた冬のもやしナムル方式とか」
恋「もやしナムル、ですか?」
千砂都「水風呂の時間を短くして粗熱を取る程度にして、外気浴で身体をクールダウンさせながら休憩するっていう方法」
千砂都「ほら、冬って水風呂の後の外気浴って寒くてあんまり長くできないことがあるでしょ?」
すみれ「なるほどね」 可可「冬だとサウナ前に下茹でをしたりしマスね」
かのん「下茹で?」
可可「その名の通り、事前に湯船に入って温まることデス」
可可「冬だと身体の芯が冷えきっていて、中々発汗しない場合があるので、予め下茹でで温めておきマス」
かのん「その場合は水通しはしないの?」
可可「水通しもしマスよ?」
かのん「折角温めたのに!?」 可可「とは言っても先程言ったように水風呂に入りすぎて身体の芯まで冷えないように注意してクダサイ」
可可「下茹でをして水通しをすることで身体の芯はしっかり温まっているけど表面の火照りが取れた状態を作り出せマス」
かのん「そこまで考えてサウナやってるんだね……」
可可「いえ、実は身体の求めるままにサウナをしてたらこれがルーティンになっていて、理由は今考えマシタ」
可可「最初は水風呂が好きでサウナの前にも入っていただけデス」ドヤァ
かのん「そ、そうなんだ……」アハハ… 千砂都「私はかけ湯で汗を流すことかな」
千砂都「かけ水の方が気持ちいいのはわかるんだけどその後のととのいがかけ湯の方が気持ちいい気がするんだよね」
かのん「ちぃちゃんに教えてもらってから私もかけ湯かシャワーで汗流してるよ」
すみれ「結構かけ湯派っているのよね」
すみれ「心臓への負担を考えればかけ水よりかけ湯の方が絶対いいのはわかるんだけどね」
恋「段階的に冷やすのがいいんでしょうか?」
すみれ「あー、そうかも」 すみれ「段階的といえば冷冷交代浴っていうのもあるじゃない?」
かのん「冷冷交代浴?」
すみれ「かるまるでいうサンダートルネード→やすらぎ→昇天ね」
かのん「サンダートルネードがシングルの水風呂だよね?」
千砂都「確か全部水風呂でやすらぎが25度くらいで昇天が33度とかだっけ」
かのん「温度の違う水風呂に入るってこと?」
すみれ「そう、もう水風呂でととのっちゃうくらい気持ちいいのよ」
可可「そう考えると確かにかけ湯で汗を流すというのも同じようなものかもしれまセンね」 すみれ「最終手段はあれよね」
すみれ「いっそサウナにいく頻度を減らす」
かのん「なんで?」
すみれ「久しぶりにサウナ行った時ってととのいやすいのよ」
すみれ「サウナに行くと自律神経ととのって、それがととのうの語源のひとつだ、なんて言うけどととのわないってことは自律神経乱れてないからじゃない?」
すみれ「ととのいの快感に慣れてしまったせいだとも考えられるし」
すみれ「だから行かないことでリセットしてしまおうっていう考えね」
かのん「でもそれって本末転倒じゃない?」
かのん「気持ちいいからサウナにいくのに気持ちよくなるためにサウナにいかないって」 可可「というかそんなことできるわけないデス」
可可「しきじのご令嬢笹野さんが言っていたようにサウナは歯ブラシのように生活に不可欠なものデスから、しばらくサウナにいかないなんて考えられまセン」
すみれ「だから最終手段なのよ」
千砂都「確か漫画サ道でも『そんなことできない』って結論になってたよね」
かのん「うん、ととのえなくてもサウナにはいきたいな」
恋「ということは、結局はサウナを信じるなっていうことですね」
かのん「うーん、まあ確かにととのわなくても気持ちいいからね……」 恋「これはわたくしが勝手に言っていることなのですが」
恋「疲労は最高の水風呂です」
かのん「……?」キョトン
恋「料理にとって空腹は最高のスパイスと言いますよね」
恋「それをサウナに当てはめるとやはり疲労なのかなと思いまして」
すみれ「確かに疲れてる時ってすごくととのうわよね」
可可「スパイスはサウナでいう水風呂というのも言い得て妙デスね」
千砂都「疲労は最高の水風呂、確かにその通りかも」 かのん「よし」
すみれ「な、なんのよし? なんだか嫌な予感がするんだけど……」
かのん「追加練習しよう!」
かのん「今日はいっぱい追い込んで疲労を溜めてサウナに行くよ!」
すみれ「やっぱり!」
千砂都「そうだね、その方がきっとサ飯もおいしいよ!」
可可「れ、レンレンがあんなこと言うからデス!」
恋「まさかこんなことになるとは……。ごめんなさい……」
かのん「とりあえずまずはランニング10周!」
おわり 下茹で→水通しは今度試してみたいな
もやしナムルもこれからの季節よさそう
よくまあここまでサウナの知識があるな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています