海未「いなりこんこん、神いろは」
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注意、「いなり、こんこん、恋いろは」とは何の繋がりもありません 穂乃果「えっと...お嬢ちゃん、何かを盗まれたって言ってたよね、なんたらのつるぎとか...」
稲荷「『お嬢ちゃん』ではない!まあ、稲荷とでも呼んでくれればよいぞ」
稲荷「十束剣(とつかのつるぎ)じゃ。あの剣は我の霊力を込めた大切な剣で有事の際にあれが無いととても困ってしまうのじゃ」
花陽「海未ちゃんは十束剣って知ってる?」
海未「ええ、いわゆる長い剣のことですよ。色々呼び名があったりするんですけど、日本神話に出て来たりしますね」
穂乃果「有事って?」
稲荷「実は我の中には邪神がおってな...もし、我の封印が解けてしまった場合この剣が唯一奴を討てる武器となるのじゃ!」
花陽『凄い設定が凝ってるね』ヒソヒソ
海未『子供が知っているような知識でも無いですし、どこかのお寺の娘さんでしょうか?』ヒソヒソ 穂乃果「そっか...じゃあその剣を盗んだ男を捕まえればいいんだね、どんな男だったの?」
稲荷「若い男じゃった、顔はしっかり覚えておる!髪の色は金じゃったかのう」
花陽「金髪....この街の不良かな」
海未「賽銭箱や金品の物を漁ろうとして十束剣を盗んだ感じですかね」
稲荷「....ん?クンクンこの匂いは...娘よ」
花陽「あっ、私?」
稲荷「そなたが持っている袋から我の大好きな匂いがするのじゃが....」
花陽「もしかして、このいなり寿司?」 稲荷「それじゃ、我の大好物じゃ!我にお供えしに来てくれたのか!?」
花陽「えっ、これはちゃんとお供えに....どうしよう」
穂乃果「いいんじゃない?小さい子どもがお腹空かせてるならここの神様もそうすると思うよ」
花陽「それじゃあどうぞ」
稲荷「わーい、ありがとうなのじゃ!」ピョコピョコ
稲荷「うん、美味しいのじゃー!」ピョコピョコ
三人「.....」
三人(ケモミミと尻尾が動いてる...) 花陽『何で!?そういう玩具なの?』
海未『まるで本物にしか見えませんね....』
穂乃果『ちょっとこっそり触ってみて...』サワッ
稲荷「ひゃあっ///」
稲荷「こらっ、急に我の尻尾を触るでない///」ピョコピョコ
穂乃果「海未ちゃん、花陽ちゃん....」
穂乃果「これ、本物の尻尾だ...」
海未「」
花陽「本物の....神様?」 稲荷「だから言ったであろう、我は稲荷大明神であると!」
穂乃果「いやあ....」
花陽「まだ信じられないというか...」
稲荷「ではお主、手のひらを我に向けてみよ」
花陽「?」スッ
稲荷「....ハァ!!」パアア
稲荷「それじゃあ....この木でよいか。娘よ、この木を殴ってみよ」
花陽「えぇ!?」
穂乃果「こんな大きな木、殴ったら手を痛めちゃうよ!」
稲荷「いいからやってみよ」
花陽「うぅ....それじゃあ、えいっ!」
バキィ!!
穂乃果「」
花陽「木が折れちゃった....」
稲荷「我の霊力を拳に流し込んだのじゃ、これで信じたかの?」
穂乃果「はい....あれ、海未ちゃんは?」
海未「」チーン
花陽「き、気絶してる....」 車内
海未「すみません、心霊現象には昔から弱くて...」
稲荷「我は幽霊ではなくて神様じゃ!」
花陽「ま、まあまあ...」
穂乃果「それで、どうやって犯人を捕まえる?」
花陽「金髪の若い男、という情報だとヤンキーかな?ということしかわからないですね」
海未「他に何かありませんか?」
稲荷「そうじゃのう...あっ、盗まれた時追いかけようとしたんじゃが奴が黒い馬のようなものに乗ったと思ったらあっという間に逃げられてしまったのじゃ」
穂乃果「バイクかな?」
海未「....あっ、では暴走族という線も考えられるかもしれません」
花陽「暴走族なら、集団で行動してるだろうし目立つかも」
穂乃果「じゃあ商店街に行って聞き込みしてみようか」 商店街
稲荷「なるほど、穂乃果は和菓子屋をやっておるのか」
穂乃果「うん、私の店のおはぎはとっても美味しいよ!」
稲荷「ふむふむ、それはぜひ我も食べてみたいのう」
花陽「穂乃果ちゃん凄い、もう仲良しになってる....」
海未「穂乃果はいつもああですからね」 ....
店主「いらっしゃい、こんな所に女の子三人なんて珍しいね」
穂乃果「あっ、すみません私たち旅行に来てて」
花陽「少しお尋ねしたいのですけど、この辺りに暴走族とかっていたりしますか?」
店主「暴走族?何で旅行客がそんなこと聞くんだい?」
穂乃果「えっと....あっ、財布を盗まれちゃって...」
店主「財布を?申し訳ないねぇ、お嬢ちゃん村の若いモンが迷惑かけちまって」
穂乃果「いえいえ...」 店主「あいつ等は夜中にブンブンとバイクで走ってて俺らも迷惑しててなあ。最近じゃ近くの潰れたボーリング場にたむろって色々悪さしてるのさ」
花陽「そうなんですね」
店主「財布を取り戻したいなら諦めた方がいいよ、バイクも20台くらいあるからかなり大きな暴走族だし素直に警察を頼った方がいい」
穂乃果「わかりました、ありがとうございます」
店主「いいってことよ....そういえば」
花陽「?」
店主「その女の子の格好はコスプレかい?」
稲荷「っ!」
店主「どっちかの娘さんや姪っ子だったりするのかい?」
稲荷「ふっふっふっ....我は稲荷大明神じゃ!」
店主「.....」キョトン
店主「あっはっはっはっ!!面白い子だね、自分を神様だなんて」 稲荷「なっ!?我は本当に」
店主「はいはい、そうだね...ん?」
稲荷「...我を信じる者は、もう誰もおらぬというのか....」ズズズ
穂乃果「稲荷ちゃん!?何か身体が黒く...」
花陽「というより身体が大きくなって...」
稲荷「おおっ!?」ドン
花陽「凄い....綺麗な女性に成長しちゃった」
穂乃果「おっぱいも海未ちゃんより大きいよ!」
花陽「それ海未ちゃんの前で言ったら怒られるよ...」 車内
海未「クシュン!!」
海未「おかしいですね....誰か噂したのでしょうか...」
海未(一応車内には午後に使う予定の高価な機械が積んであるので留守番を申し出ましたが....っ!)
バタン
海未「.....」
海未(おかしいですね、今誰かの視線を感じたような....)
穂乃果「海未ちゃーん、お待たせー!」
海未「あっ、お帰りなさい....そこにいる方は?」
稲荷「稲荷じゃ!」
海未「えぇっ!?」
稲荷「ふふーん、どうじゃこれが本来の儂じゃ凄かろう?」ボイーン
海未「......うぅ」ガクーン
花陽「う、海未ちゃん気を落とさないで...」
海未「.....あれ、身体が大きくなっただけかと思ったら腕に黒い模様がついてますね」
稲荷「っ!?」
花陽「本当だ....それに爪も黒く伸びてる?」 稲荷「....」
穂乃果「稲荷ちゃん?」
稲荷「封印が弱くなっておる...」
花陽「えぇっ!?」
稲荷「我の力が増えたことで元の姿に戻ったと思ったが反対であった....邪神の影響が我にも出てしまっておる」
海未「稲荷さんの話に出てくる邪神....その封印が解けて邪神が解放されてしまうとどうなるのですか?」
稲荷「十束剣の無いこの状況で封印が破られれば....奴を止めることは出来ずきっと多くの死者が出てしまうじゃろう、土地も荒れ果てこの地に住める者もおらんようになるじゃろうな....」
穂乃果「そんな....」
稲荷「時間が無い、一刻も早く十束剣を取り戻さなければ....」 書き貯めここまでです
すみませんでした、次は早く更新できるようにします 神様が居るとは言え、暴走族から剣を取り戻すのは難儀だ ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています