かすみんだってSSくらい書けますけど【SS】
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”友達以上恋人未満”
璃奈「もっと仲良くなりたい」
しずく「誰と?」キョトン
璃奈「しずくちゃん(じぃー)」
かすみ「え〜っ!? しず子だけ〜?」
璃奈「かすみちゃんも」
かすみ「ふふーん♪」
しずく「でも、私達もう仲良しだよね?」
かすみ「一緒にパンケーキも食べたよねー」
璃奈「侑さんと歩夢さんみたいに仲良くなりたい(キラキラ)」
しずく「えーっと、その・・・・・・」アセアセ
かすみ「あの2人は特別だから難しいんじゃないかなー」アセアセ
璃奈「特別?(はてな)」
かすみ「そうだよ」
VIPQ2_EXTDAT: checked:vvv:1000:512:: EXT was configured
─2時間後─
カチャカチャカチャ
かすみ「ああーっ?!」
しずく「ふふっ。かすみさんってば、ゲームの中だと素直なんだね」
かすみ「それどういう意味ッ?!」ムスッ
璃奈「かすみちゃんの動きは直線的すぎる。カモ(にやり)」
かすみ「りな子! 覚悟!」
しずく「それっ」
かすみ「ああー! しーずー子ーッ!」
しずく「あはは」
汗だくになるまでやった。
”大乱〇” おわり 今日は終わりです
明日にちょっと長めのSSを投稿してこのスレは終わりにします
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1610719379/
このSSの続きです。読んでいなくても問題はありませんが、お時間がありましたら読んでみてください 乙
定番ネタだけど勘違いしてるしずくがえっちでよかった 今でも定番な息の長いゲームだよね
かすみんは性能より可愛さ優先で選んでそう さいごかぁ
とはいえ次も期待
投稿されたら前のも読み返して続けて読もう なんか○が伏字だっていう考えが浮かばなくて
ステータスか何かかと思っちゃった
パワプロとかウマとかやってないのに
かすみんなんか集中攻撃される位置とか動きしてそう
─虹ヶ咲学園・お昼休み─
かすみ「はぁー」
(せつ菜先輩とお付き合いを続けられるのは嬉しいけど・・・・・・)
かすみ「はあー」ボーッ
せつ菜「かすみさーん!」
かすみ「走ると転びますよーっ」
せつ菜「大丈夫で──」
ズルッ
かすみ「あっ!」
バンッ
せつ菜「す!!」
トコトコトコ
かすみ「大丈夫ですか?」
せつ菜「はい!!」スクッ
かすみ「だから危ないって言ったじゃないですか」ハァ
せつ菜「大丈夫ですよ?」キョトン
かすみ「右手、見せてください」
せつ菜「??」
スッ かすみ「このあたりは砂利が多いから痛かったですよね」
ポケットから取り出したハンカチで、手のひらについた汚れを拭き取る。
せつ菜「あ、ありがとう、ございます」テレテレ
かすみ「これくらいなんでもないですよ」プイッ
せつ菜「かすみさん?」
かすみ「せつ菜先輩の恋人なんですから」テレテレ
せつ菜「好きです!」
かすみ「・・・・・・知ってますよ」
グゥー
せつ菜「・・・・・・」///
かすみ「お腹空いてたから走って来たんですか?」
せつ菜「かすみさんに早く会いたかったからです!」ペカー
クルッ
かすみ「さ、さあー、あんまりノンビリしてるとお昼休み終わっちゃいますよ」///
せつ菜「そうですね」
〜〜〜 かすみ「おいしいですか?」チラッ
せつ菜「おいしいです!!」
かすみ「ふふーん♪」ニマニマ
せつ菜「いつもありがとうございます」ペコリ
かすみ「かすみんの可愛いお弁当のついでなので気にしないでくださーい」
せつ菜「あっ! それなら交換しますか?」
かすみ「せつ菜先輩のお弁当とですか?」
せつ菜「はい!」
かすみ「でもそれって・・・・・・」
せつ菜「遠慮しないでください!」
かすみ「部活の後に食べてる分ですよね?」
せつ菜「・・・・・・え?」
かすみ「あれ、違いました?」
せつ菜「ど、どど、どうして知っているんですか?!」ガシッ
かすみ「きゃっ」ビクッ
せつ菜「それは優木せつ菜7つの秘密の1つですよ?! どうして!」
かすみ「た、たまたま見かけただけですよ」
パッ
せつ菜「そう、ですか」シュン かすみ「そんなにショックですか?」
せつ菜「可愛いですか?」ボソッ
かすみ「へ?」キョトン
せつ菜「1日にお弁当を2つも食べる女子が可愛いですか?!」ジーッ
かすみ「え、えーっとですね」
せつ菜「運動部の男子中学生と同じですよ?!」
かすみ「それは、まあ、そうかもしれませんけど」
せつ菜「もう食べませんっ」
かすみ「別に気にしなくていいんじゃないですか?」
せつ菜「・・・・・・」ムスッ
かすみ「可愛いかどうかは置いておいて、お腹鳴らす元気の無いせつ菜先輩なんてせつ菜先輩じゃありませんよ!」
せつ菜「・・・・・・ありがとうございます」モグモグ
〜〜〜 せつ菜「ここは静かですね」
かすみ「部室棟の裏ですから。放課後以外は誰も来ません」
せつ菜「どうしてここなんですか?」
かすみ「・・・・・・」
せつ菜「教室とか中庭のベンチの方が日当たりもいいですし、かすみさんの教室からも近いですよ?」
かすみ「・・・・・・少しだけ、怖いんです」ウツムキ
せつ菜「怖い?」
かすみ「ステージの上だと、みんなもっとかすみんのこと見て〜って思えます」
「でも、同じ目線で360度から見られるのは落ち着かなくて」アセアセ
せつ菜「すみません」
かすみ「せつ菜先輩は悪く・・・・・・ありませんよ」
せつ菜「私に出来る事があれば何でも言ってください!」
かすみ「なんでも、ですか?」
せつ菜「はい!!」ペカー
かすみ「それなら──」
ピトッ
せつ菜「!!」
かすみ「少しの間だけこうさせてください」
せつ菜「はっ、はい!」ドキドキ
─週末・果林の部屋─
果林「上手くやってるみたいね」フフッ
せつ菜「はい!」
歩夢「今日はどうしたの?」
せつ菜「3回目のデートプランなんですが──」
歩夢「・・・・・・3回目?」キョトン
せつ菜「どうしたんですか?」キョトン
果林「1回目がベンチコート着て行って怒られた時よね?」
せつ菜「そうですね」
歩夢「2回目はステージ衣装で行っちゃったんだっけ?」
せつ菜「そうですね」
歩夢「その時は春だったよね?」
せつ菜「5月3日でした!」
果林「今は7月よ?」
せつ菜「そうですが?」
歩夢「2ヶ月間もデート無しなんて・・・・・・」アセアセ
せつ菜「え? え?」キョロキョロ
果林「なにしてたの?」ジロリ
せつ菜「生徒会の手伝いと部活、課題など色々と」
果林「忙しいのは分かるわ。課題なんて1日やっていても終わらないものね」
せつ菜「いえ、そこまではかかりません」 歩夢「せつ菜ちゃん!」
せつ菜「はい?」
歩夢「かすみちゃん、なにか言ってなかった?」
せつ菜「なにかとは?」
歩夢「寂しいとかデートしたいとか」
せつ菜「なにも聞いていません」
歩夢「それじゃあ様子がおかしかったりは?」
せつ菜「いつも通りでしたよ」
果林「かすみちゃんは言わない・・・・・・言わないでしょうね」
歩夢「せつ菜ちゃん、よく聞いてね」
せつ菜「は、はい」
歩夢「かすみちゃん、こっそり泣いてるよ」
せつ菜「えぇっ?!」 歩夢「毎日お昼を作ってくれる、下校が遅くなっても待っていてくれる、デートのエスコートもできる」
果林「せつ菜は、かすみちゃんに何をしてあげてるの?」
せつ菜(そういえば私はなにも・・・・・・)
歩夢「早くデートプラン考えないと」
せつ菜「どどど、どうしたら!」
果林「早ければ早い方がいいわ」
せつ菜「あっ! 明日は振替休日です!」
果林「それなら早く──」
歩夢「待って!」ポチポチ
せつ菜「止めないでください!」
歩夢「明日、台風来るみたい」
せつ菜「・・・・・・」
歩夢「それも東京湾から」
果林「こうなったら最終手段よ」
せつ菜「奥義ですか?!」キラキラ
果林「それはね──」
─翌日の夕方・菜々の部屋─
ガチャ
かすみ「お、お邪魔、します」ソワソワ
菜々「あ、荷物は、その、適当に置いてください」ソワソワ
かすみ「は、はい」
ドサッ
かすみ「あの、せつ菜先輩?」
菜々「はいっ!」ビクッ
かすみ「急にどうしたんですか? 突然、家に泊り来ませんか? なんて」
菜々「・・・・・・」シュン
かすみ「せつ菜、先輩?」
菜々「気が回らなくてすみませんでした」ペコリ
かすみ「どうして謝るんですか?」
菜々「それは、その、かすみさんを泣かせてしまったので」シュン
かすみ「え? 泣いてませんけど」キョトン
菜々「今はそうかもしれませんが、家でこっそりと泣いていると──」
かすみ「誰かに言われたんですね」
菜々「はい」 かすみ「はぁー」
菜々「すみません」シュン
かすみ「いいですか? 家でも泣いてませんし、泣く理由がありません」
菜々「ですが、デートもGW以来していなかったので・・・・・・」
かすみ「・・・・・・気付いてたんですか?」
菜々「私だったら泣いちゃう、と歩夢さんに言われて気付きました」シュン
かすみ「また歩夢先輩ですか」ハァ
菜々「言い訳になりますが──」
かすみ「知ってますよ」
菜々「なにをですか?」キョトン
かすみ「生徒会のお手伝い、忙しかったんですよね?」
菜々「・・・・・・はい」モヤモヤ
かすみ「1年生と違って課題も多いみたいですし、部活もありましたから。しょうがないですよ」
菜々「・・・・・・はい」モヤモヤ かすみ「でも、寂しかったのは、その、本当なので、今日はありがとうございます」モジモジ
菜々「やっぱり泣いてたんですね?!」ガタッ
かすみ「泣いてないです」
菜々「本当ですか?」チラッ
かすみ「まあ、か弱い女の子なので泣きそうな時もありましたけど」
菜々「!!」
かすみ「せつ菜先輩が頑張っている時に私が泣いてしまったら、せつ菜先輩の心配事が増えちゃうじゃないですか」ニコニコ
菜々「かすみさん!」
かすみ「なんですか?」
菜々「私は──」
ゴロゴロゴロ
かすみ「!!」ビクッ
ザァアー
菜々「ついに降り出しましたね」 かすみ「あ、はは。すこーしだけ、驚いちゃいました」アセアセ
菜々「雷は大丈夫ですか?」
シャーッ
かすみ「驚きはしますけど、愛先輩みたいに苦手じゃないですよ」
菜々「意外です」
かすみ「そうですか?」
菜々「可愛いが大好きなかすみさんですから、可愛く怖がるものだと思っていました」
ピカーッ
かすみ「・・・・・・」
ゴロゴロゴロ
かすみ「きゃーっ! せつ菜せんぱ〜いっ、怖いですぅ」
ピトッ
菜々「!!」
かすみ「こんな感じですか〜?」ペロッ
菜々「あっ、わ、私ッ! 紅茶でも淹れてきますね!」ガチャ
バタン
かすみ「可愛いなぁ」ボソッ
〜〜〜 ガチャ
菜々「お待たせしました」
コトッ
かすみ「ありがとうございます」
菜々「すみません。茶葉がどこにあるのか分からなくて」アセアセ
(午後のティー)
かすみ「こっちも好きなので大丈夫です」
菜々「母が居れば良かったのですが」
かすみ「ご家族はお出掛け中ですか?」
菜々「はい。父も仕事です」
かすみ「祝日なのに大変ですね」
菜々「母は昨日から旅行に行っていて今日帰ってくる予定です」
かすみ「大雨ですけど大丈夫ですか?」
Trrrrrr
菜々「噂をすれば母からです。すこしだけ失礼します」ポチッ
かすみ(なんか嫌な予感がするような) 菜々「ええっ!? 帰れなくなった?!」
かすみ「・・・・・・」
菜々「お父さんも会社に泊まる?!」
かすみ「・・・・・・」
菜々「うん。うん。わかった。お母さんも気を付けて」
ピッ
菜々「かすみさん」ボソッ
かすみ「はい」
菜々「明日まで誰も帰って来ません」
ススッ
菜々「どうして離れるんですか?」
かすみ「な、なんとなく、ですけど」ドキドキ
菜々「安心してください! なにもしませんから!」
かすみ「・・・・・・当たり前ですよ!」
菜々「それよりも大変な事があります!」
かすみ「なんですか?」
菜々「夜ご飯はカップ麺でもいいですか?」
─キッチン─
かすみ「色々あるじゃないですか」
菜々「すみません。私だけではカレーしか作れないので」
かすみ「この材料でカレーは作れないですけど・・・・・・」
菜々「やっぱりカップ麺に」アセアセ
かすみ「生姜焼き、シーザー風サラダ、コンソメスープ。でいいですか?」
菜々「・・・・・・ウーバーは来られませんよ?」
かすみ「なに言ってるんですか。これから作るんですよ」
菜々「え?」
かすみ「せつ菜先輩も手伝ってくださいね♪」ニッコリ
〜〜〜 菜々「おいしいです!」モグモグ
かすみ「さすがかすみんですねぇ」モグモグ
菜々「その通りですね。さすがかすみさんです」
かすみ「せつ菜先輩もたくさんお手伝いありがとうございました」
菜々「こちらこそありがとうございます」ペコリ
かすみ「そんなにかしこまらないでくださいよ〜。せっかくのお泊りデートですよ?」
菜々「それもそうですね」モグモグ
かすみ「お泊りデート、ですよ?」チラッ
菜々「??」モグモグ
かすみ「もっとイチャイチャしませんか?」
菜々「げほっごほっごば」
かすみ「あああっ」アセアセ
トントン
菜々「すみません。しかし、かすみさんが急に変な事を言うので」アセアセ
かすみ「変じゃないですよ」 菜々「さっきも言いましたけど、家に誰もいないからといって手を出すような事はしません!」
かすみ「イチャイチャするのもダメなんですか?」
菜々「・・・・・・変な雰囲気になりませんか?」
かすみ「ならないと思いますけど」
菜々「イチャイチャじゃれていると私の手がかすみさんの胸に触れてしまっても、ですか?」
かすみ「・・・・・・ちょっとくらいならいいですよ」ボソッ
菜々「えっ」
かすみ「ちっ、違います! 事故で触ってしまうくらいなら平気だと言う意味です!」
菜々「そう、ですよね。それでは、イチャイチャ、しましょうか」モジモジ
かすみ「・・・・・・はい」モジモジ
菜々「かすみさん、口を開けてください」
「あーん」
かすみ「あ、あーっ、んっ」モグモグ
菜々「・・・・・・」///
かすみ「もう! あーんくらいでそんなに照れないでくださいっ」
「かすみんまで恥ずかしくなってきちゃいますよ〜」/// 菜々「いや、なんか、その、いつもよりもすごく、か、可愛いく見えましたので・・・・・・すみません」
かすみ「かすみんはいつでも可愛さ100%なんですけど〜」ニコッ
菜々「ひゃっ! 120%でした!」
かすみ「え、ええ、えへっ、ありがとっ」///
菜々「はい・・・・・・」///
カチャカチャ
〜〜〜
ピピッ
菜々「あっ、沸きましたね」
かすみ「せつ菜先輩からどうぞ」
菜々「かすみさんから入ってください!」
かすみ「せつ菜先輩の家なので、私は後で大丈夫です」アセアセ
菜々「私の家だからこそ、お客様のかすみさんから入るべきです!」
かすみ「・・・・・・覗いたら嫌いになっちゃいますからね?」モジモジ
菜々「フラグですか?」
かすみ「え? なんですか?」ポカン
菜々「なんでもありません」アセアセ
かすみ「は、はぁ。わかりませんがわかりました」スクッ
菜々「ゆっくり入ってきてください」ニコニコ
─菜々の部屋─
ガチャ
かすみ「お先にいただきました」ポカポカ
菜々「もう上がったんですか?!」
かすみ「・・・・・・なにしてるんですか?」ジトー
菜々「かすみさんなら2時間くらいかかると思っていたので、つい・・・・・・」
かすみ「フィギュアですか?」
菜々の隣に正座し、それを一緒に眺める。
菜々「お気に入りの1つなのですが、部屋に飾れないのでたまに出しては眺めているんです」アセアセ
かすみ「ご両親が厳しいからですよね?」
菜々「はい・・・・・・すみません」ペコリ かすみ「別に怒ってませんよ」
菜々「本当ですか? 私よりフィギュアの方が大事なの? とか思っていませんか?」
かすみ「かすみんの目の前でしてたら怒りますよ?」
「でも、今日みたいにご両親がいない時にしか出来ない事もあるじゃないですか」ニッコリ
菜々「かすみさん!」パアァ
かすみ「せつ菜先輩もお風呂入ってきてください」
菜々「はい!」スクッ
菜々「・・・・・・」
かすみ「どうしたんですか?」キョトン
菜々「お風呂上がりのかすみさん・・・・・・」ジーッ
かすみ「なっ、なんですか?!」///
まだ乾き切っていない髪、紅潮した頬、防御力の低いゆるふわパジャマ、ほのかに香るシャンプーの匂い。
いつもと違うかすみの情報が、次々に脳へ送られてきた。
菜々「はっ!! お、お風呂入ってきます!」
バタン
かすみ「なんですか、もう」モジモジ
〜〜〜 かすみ(暇だなー)ボーッ
チラッ
かすみ「なんのアニメのフィギュアだろう」
ジーッ
かすみ(台座の裏とかに書いてないかな)
フィギュアを持ち上げて傾ける。
かすみ「すごい・・・・・・」
(こんな小さな所まで綺麗に作られてる)
かすみ「あーあ、いつかかすみんのフィギュアも作ってくれないかなー」
(そうすればせつ菜先輩も大喜び間違いなしっ)
かすみ「ふへへっ」
ツルッ
かすみ「あっ!?」
落下していくフィギュアは床に叩きつけられる。
かすみ「うわああっ?!」
そして、バランスを崩したかすみの体も床に叩きつけられた。
ドシーン
かすみ「いったあああー・・・・・・あああっ?!!」
(四肢が取れたフィギュア)
かすみ「どうしよう」ダラダラ かすみ(とりあえず元箱に戻して・・・・・・)
ゴソゴソ
ガチャ
かすみ「!!」
菜々「かすみさん、お待たせしました」
かすみは、咄嗟にフィギュアの箱を抱えて蹲る。
菜々「なにしてるんですか?」
かすみ「な、なんでもありません!」
菜々「あれ、フィギュアはどこに」キョロキョロ
かすみ「あ、あのー、それなんですが」
(謝るしかない! 大丈夫、せつ菜先輩ならきっと許してくれる)
菜々「ああ、かすみさんが抱えてるんですね」
かすみ「え、あ、はい。そうですけど」
菜々「そんなに好きになってくれたんですね! 嬉しいです!」
かすみ「あ、いや、その」
菜々「もし良ければ、持って帰ってゆっくり眺めてもらってもかまいませんよ」
かすみ「・・・・・・はい」
菜々「この袋に入れてください。外からは見えないので安心できます」スッ
かすみ「・・・・・・ありがとうございます」シュン
―――
──
―
─翌日・璃奈の部屋─
かすみ「一生の! 一生のお願いっ!」
璃奈「できない(ずーん)」
かすみ「本当にお願いだから! 代わりになんでも言うこと聞くからぁ」ウルウル
璃奈「技術的に不可能という意味で出来ない(ずーん)」
「3Dプリンターで作れるフィギュアは、手作りの足元にも及ばない(むむむ)」
かすみ「そこをなんとか、りな子の力で!」ペコリ
璃奈「かすみちゃんってそんなにフィギュア好きだったの?(はてな)」
かすみ「・・・・・・」
璃奈「かすみちゃん?(はてな)」
かすみ「じ、実は──」
〜〜〜 かすみ「それがコレなんだけど・・・・・・」
スッ
璃奈「私にできる事は1つしかない(じーっ)」
かすみ「瞬間接着剤も試してみたけど繋ぎ目が・・・・・・」
璃奈「正座して(じーっ)」
かすみ「は、はい!」
璃奈「両手を膝の前について、額を地面に擦りつける(じーっ)」
かすみ「・・・・・・土下座じゃん!」
璃奈「そう。謝るしかない(むんっ)」
「誠心誠意、相手が許してくれるまで額を擦りつけて謝り続けるしかない」
かすみ「・・・・・・そうだよね。ごめん、りな子」シュン
璃奈「私には謝らなくていい」
かすみ「うん。ありがと」
璃奈「頑張って(メラメラ〜)」
─外─
かすみ「もしもし、今どこですか?」
せつ菜『部室ですが、どうしたんですか?』
かすみ「すぐに行くので待っていてください」
せつ菜『それはかまいませんが、電話ではダメですか?』
かすみ「・・・・・・はい。直接話したい事なので」
ピッ
─その頃の部室─
果林「かすみちゃんからだったの?」
せつ菜「はい。これからここに来るそうです」
しずく「どうしたのでしょうか」
せつ菜「なにか深刻そうな雰囲気でしたが・・・・・・まさか危ない事でもあったのでは!?」
果林「落ち着きなさい。それならどうして部室に来るのよ」
せつ菜「そう、ですね」 歩夢「なんて言ってたの?」
せつ菜「直接話したい事があると」
しずく「あっ・・・・・・」
せつ菜「しずくさん?」
果林「・・・・・・そう」
せつ菜「果林さんまでどうしたんですか?」アセアセ
歩夢「せつ菜ちゃん、落ち着いて聞いてね」
せつ菜「あ、はい」
歩夢「別れ話、かもしれないね」
せつ菜「・・・・・・え?」ウルッ
果林「両親の居ない自宅」
しずく「外は大嵐。どんなに大きな嬌声を上げても問題のない状況」
歩夢「付き合ってる恋人と同じ部屋で寝る。なにも起きない方が不自然だよ」
せつ菜「つまり・・・・・・どういう事ですか?」
果林「ヘタレ過ぎるせつ菜に嫌気が差したのかもしれないわね」
せつ菜「そんな・・・・・・嘘ですよ・・・・・・」 せつ菜「そんな・・・・・・嘘ですよ・・・・・・」
歩夢「どうして?」
せつ菜「かすみさんは、変な事をしたら嫌いになると言っていました!」
しずく「変な事とはなんでしょうか」
せつ菜「そっ、それは!」モジモジ
しずく「エッチなこと♡ ですよね?」
せつ菜「・・・・・・はぃ」///
しずく「では、一緒のベッドで寝る事はエッチな事でしょうか?」
せつ菜「それは、たぶん、違うと思います」
歩夢「抱き合ったりする事もエッチな事かな?」
せつ菜「ちが、います」ボソッ
果林「ハグもキスも恋人との大事なスキンシップよ」
せつ菜「でも! 食べさせ合いっこはしました!」///
しずく「・・・・・・せつ菜さん? あーんで満足するのは幼稚園児までですよ」ハァ 歩夢「果林さんの言う通り、かすみちゃんはもっと触ってほしかったんじゃないかな」
せつ菜「いや、でも、かすみさんに嫌われてしまったら元も子もないじゃないですか・・・・・・」
果林「あのね、かすみちゃんは奴隷でもロボットでもないのよ? 嫌なことは嫌だと言うわ」
しずく「むしろ、2人っきりの状況で触ってもらえない方がショックですよ」
歩夢「そうだよね。私って魅力無いのかなーって不安になっちゃう」ニコニコ
バンッ
せつ菜「どうして教えてくれなかったんですか!!」ウルウル
果林「私達がなんでも教えてあげられるワケじゃない」
しずく「そうですよ。この中で恋人がいるのはせつ菜さんだけなんですから」
歩夢「え? 私はあの子と付き合ってるよ? ラブラブだよ?」キョトン
せつ菜「うっうぅ、わ、私は、いったいどうしたら・・・・・・」
ガラッ
かすみ「せつ菜先輩、いますか?」チラッ
せつ菜「かすみさん!」ウルウル
かすみ「えっ?! せつ菜先輩?」
せつ菜「かすみさーん!」タッタッタッ
ギュッ
かすみ「わわわっ!」///
果林「どうしてあれが出来なかったのかしら」
しずく「前日に追い詰めておくべきだったでしょうか」
歩夢「あの子はね、家が隣同士だからって遠慮して泊まってくれないんだけど──」
せつ菜「嫌いにならないでください! 頑張ってキスもしますからー!」
かすみ「ちょっ、ちょっと落ち着いてください! せつ菜先輩ッ!」
グイグイ
せつ菜「引き離そうとしないでください!」ギューッ
かすみ「学校なんだから当たり前です!」グイグイ 果林「ほら、落ち着きなさい」ポンッ
かすみ「あれ? 果林先輩がどうしてここに・・・・・・」
果林「その話は後よ。せつ菜に話があって来たのよね」
かすみ「そっ、そうですっ」ドキドキ
せつ菜「きっ、聞きたくありません!」バッ
かすみ「えっ」ビクッ
果林「ほら、しゃんとなさい」
かすみ「またせつ菜先輩になにか吹き込んでたんですか〜?」ジトー
果林「やーね。私達は可能性の話をしていただけよ」
しずく「そうですよ」
かすみ「げっ」ビクッ
せつ菜「本当ですか?」ゴシゴシ
かすみ「なにかは知らないですけど、本当だから泣かないでください」スッ
せつ菜「ありがとうございます」フキフキ しずく「でも、わざわざ学校まで来るなんてどんな話?」
果林「気になるわね」
かすみ「あの、かすみんはせつ菜先輩に話があるんですけどぉ」ジトー
果林「存分に話し合ってちょうだい」ニッコリ
しずく「私達の事は気にしないでください」ニッコリ
かすみ「せつ菜先輩、ちょっと私の家まで来てくれますか?」
せつ菜「はい。わかりました」
歩夢「あなたは身持ちが堅いからまだ手しか繋いだ事ないんだけど、これから・・・・・・ふふっ♡」
─かすみの部屋─
バタン
せつ菜「かすみさんの部屋に来たのは、あの時以来ですね」
かすみ(謝る。土下座で謝る)ドキドキ
せつ菜「あっ! あの時は本当にすみませんでした」アセアセ
かすみ「せつ菜、先輩・・・・・・」ボソッ
ゆっくりと膝をつき、両手を床につける。
せつ菜「かすみさん?」キョトン
かすみ「すみませんでした!!」
せつ菜「やっ! やめてください!」ガシッ
かすみ「本当にごめんなさい。ごめん、なさい・・・・・・」ウルッ
せつ菜「いいから顔を上げてください」
かすみ「無理ですっ」
せつ菜「そもそも謝られる事なんて何もされていません!」
かすみ「・・・・・・こ、ここ、これ、です」
鞄に入れていたフィギュアの箱を取り出し、せつ菜の前に置く。
その後、再び額を床につけた。
せつ菜「これって・・・・・・ッ!!」
バクバクバク せつ菜「どうして・・・・・・どうしてですかっ!」
かすみ「わざとじゃないんです! 本当にわざとじゃなくて、事故で、壊しちゃって・・・・・・」
せつ菜「顔を上げてください」
かすみ「すぐには無理ですけど弁償もちゃんとします」
「だから、その、出来れば許してほしいな・・・・・・なんて」
せつ菜「顔を、上げてください!」
両肩を掴まれたかすみは、勢いよく上体を起こされた。
かすみ「ごめんなさい・・・・・・」ウツムキ
せつ菜「こんな、フィギュアの為にかすみさんが頭を下げないでください」ウルウル
かすみ「・・・・・・えっ」
せつ菜「ほら、おでこが赤くなっています。可愛いかすみさんが台無しです」ナデナデ
かすみ「あ、あ、ありがとう、ございます」テレテレ
せつ菜「土下座するかすみさんなんて可愛くありません」ニッコリ
かすみ「あの、もっと怒っても、良いと思いますよ?」チラッ
せつ菜「それなら・・・・・・コホン」
かすみ「あのあの、優しくお願いします」ドキドキ
せつ菜「どうしてですかっ!」
かすみ「ひぃっ!!」
せつ菜「どうして私を信用してくれなかったんですか」
かすみ「・・・・・・へ?」ポカン せつ菜「土下座してまで謝らないと許してくれない。そう思われていた事が悲しいです」シュン
かすみ「いやでも、これはお気に入りのフィギュアで、すごく大切にしている物で・・・・・・」
せつ菜「私が1番大切にしてるモノ・・・・・・」
かすみ「そうですよね? それをかすみんは──」
せつ菜「私の一番はかすみさんですっ!!」ペカー
かすみ「えええええぇぇっ?!!」///
せつ菜「あっ、私からも謝らないといけない事がありました」
かすみ「急にいつものトーンに戻らないでくださいよ〜」///
せつ菜「昨日は、あまりイチャイチャ出来ずに申し訳ありませんでした」ペコリ
かすみ「え? そう、ですか?」
せつ菜「ベッドで抱き合いながら眠ったり、事あるごとにキスしたりしたかったですよね」シュン
かすみ「・・・・・・果林先輩ですか?」
せつ菜「しずくさんと歩夢さんにも言われました」
かすみ「はあぁー」グッタリ かすみ「いいですか? せつ菜先輩が一般的な恋人と同じようにできるなんて最初から思っていません」
せつ菜「すみません・・・・・・」シュン
かすみ「私は、どこまでも自分の道を突き進むせつ菜先輩が──」
チラッ
かすみ「好きです」ボソッ
せつ菜「!!」パアァ
かすみ「せつ菜先輩も、私の事をもっと信用してくださいっ」
せつ菜「私のやり方でいいんですか?」
かすみ「そうで──」
ギューッ
せつ菜「かすみさん、大好きです」ボソッ
かすみ「〜〜〜ッ!」ゾクゾク
かすみ「わ、わかりました、から、しゃしゃやかないでくだしゃぃ」///
―――
──
―
─翌日・部室─
かすみ「というワケなので、私達の事は放っておいてください」
せつ菜「今までありがとうございました」ペコリ
果林「なによ。それなら私の課題は次から誰がやってくれるのよ」
かすみ「自分でやってください」
しずく「これからも、たまに惚気話を聞かせてくださいね」
せつ菜「はい!」
かすみ「それはいいけどぉ、変なこと吹き込むのは止めてよね?」ジトー
しずく「はぁーい」ニコニコ
かすみ「歩夢先輩もですよ?」チラッ
歩夢「そんなぁー。せっかくダブルデートしようと思ってたのにー」シュン
かすみ「ダブル? 誰とですか?」キョトン
歩夢「私とあの子、かすみちゃんとせつ菜ちゃんだよ」
かすみ「歩夢先輩ってお付き合いされてたんですか。いつからですか?」
歩夢「産まれた時からだよ」ニッコリ
おわり おまけ
─後日・デートの日─
せつ菜「おはようございます!!」
かすみ「おはようございます」ボソッ
せつ菜「元気が無いようですが、大丈夫ですか?」
かすみ「大丈夫です・・・・・・でも、どうしてこんな朝早いんですかぁ?」
せつ菜「せっかくのデートなので長く楽しみたいからです」
かすみ「まさかデートで始発に乗るとは思いませんでしたよ・・・・・・ふぁあー」
せつ菜「すみません。私の家は門限も厳しいので」
かすみ「生徒会の仕事とは言えないんですか?」
せつ菜「嘘をつくのは、ちょっと・・・・・・」
かすみ「冗談ですよぉ」 かすみ「ところで、今日はどこ行くんですか?」
せつ菜「・・・・・・」モジモジ
かすみ「??」ポカン
せつ菜「わっ、私ッ!!」
かすみ「は、はいっ」ビクッ
せつ菜「その、か、かすみさんとお揃いの物が欲しいです!」///
かすみ「お揃いですかぁ」
せつ菜「はぃ」ドキドキ
かすみ「もう、しょうがないですね〜」ニマニマ
せつ菜「そっ、それでは!」
かすみ「もちろん良いですよっ」ニマニマ
せつ菜「ありがとうございます!」
かすみ「せつ菜先輩はなにが欲しいですか? キーホルダーですか?」
せつ菜「お揃いの下着が欲しいです!」
かすみ「・・・・・・嫌ですっ!」///
”せつ菜「どうしてですかっ!」”おわり 2週間超という長い間、読んでいただきありがとうございました
また、たくさんのネタと感想もありがとうございました
終わりです。 せつかすグランドフィナーレ良き
2週間楽しかったよ
乙でした ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています