「待てぇ〜怪盗ニコニー!」「ふふっ、高坂警部補は今日も元気ね」
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音ノ木坂警察署退路封鎖班員Y「南警視、どうしてこちらに?」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員R「たしか警視は指令本部で指揮をしているはずじゃ…」
南警視「それが状況が変わっちゃって…」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員達「「「!?」」」
南警視「怪盗ニコニーのせいで指令本部の通信が不通になっちゃって…」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員C「えぇっ!?」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員R「………たしかに通じないわ」
南警視「しかも怪盗ニコニーが完全に想定していなかった秘密の通路から脱出しちゃって…」
南警視「そっちの追跡をここの封鎖班の人たちにお願いしたくて直接来たの♪」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員Y「了解であります!」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員R「で、でも…ここの警備は?」
南警視「他の場所の封鎖班の人を配置するから大丈夫♪」
南警視「ほらっ、こことは反対方向に逃げてる怪盗ニコニーを捕まえるには」
南警視「あなた達封鎖班の人達が距離的に一番近いんだから、頑張って♪」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員C「わかりましたっ!みんな行こう!」
音ノ木坂警察署退路封鎖班員達「「「「「「「「了解!!!!!!!!」」」」」」」」
ドタドタドタドタドタドタドタドタドタ
南警視「ふふっ、みんなほ〜んとにおつかれさま♪」 南警視「ん〜そろそろいいかな?」
南警視「えいっ♪」ピッ
南警視?「…」
怪盗ニコニー「はぁ〜…南警視の声は特徴的過ぎて疲れるのよね…」
怪盗ニコニー「今度はボイスチェンジャーも発明してもらおうかしら…」
怪盗ニコニー「…」
怪盗ニコニー「さてとっ、ライスフラワー発明品No.18超小型炊飯ジャミングもオフにして…」
怪盗ニコニー「…」ピッ
怪盗ニコニー「ライスフラワー?」
怪盗ライスフラワー『はい!』 怪盗ニコニー「こっちは退路の確保ができたわ、リンガベルの方は大丈夫そう?」
怪盗ライスフラワー『うん、園田警部を迷彩米のりマットのうえに誘導できてるし…』
怪盗ライスフラワー『予定時間通りに回収できそうだよ♪』
怪盗ニコニー「了解、私の方もこのまま何もなければ予定通りに合流できそうだけど…」
怪盗ライスフラワー『グラスガーデンだね…』
怪盗ニコニー「ええ…」
怪盗ニコニー「あちらさんの出方次第である程度は合流時間に遅れちゃうとは思うけど…」
怪盗ニコニー「必ず合流地点には行くから、予定通りの場所で待っててちょうだい」
怪盗ライスフラワー『了解っ!』
怪盗ニコニー「…」ピッ
怪盗ニコニー「ある意味ここからが本番ね…」
怪盗ニコニー(グラスガーデン…お手並み拝見といこうじゃないの…) -怪盗団にこりんぱな合流予定時間:音ノ木坂美術館敷地内脱出予定出口付近 -
怪盗ニコニー「さてと何もなければこのまま脱出できるけど…」
バッ
怪盗ニコニー「っ!?」サッ
「ふふふっ、今のをよけるなんて…さすがニコニーね!」
怪盗ニコニー「ようやくお出ましのようね…」
「へぇ、待っててくれてたとはうれしい限りやね」
怪盗ニコニー「相方にだけ盗ませて、自分は高みの見物?いい御身分ね」
「心外やね…役割分担って言ってほしいわ」 「それに、その相方ならもう今はうちの隣におるよ?」
「相方だけに仕事をさせるつもりはないってこと、これでわかってくれた?」
怪盗ニコニー「はいはい、2人掛かりで全力で私から盗み出そうってわけね…」
怪盗ニコニー「グラスガーデン!!」
スピリチュアルノゾミン「せや、はじめまして怪盗ニコニー」
ハラショーエリー「私はハラショーエリー、彼女がスピリチュアルノゾミンよ!よろしくね!」
怪盗ニコニー「こっちはよろしくされたくなかったんだけどね…」 スピリチュアルノゾミン「さて、うちらの目的はわかってると思うけど?」
怪盗ニコニー「知らないわよ」
ヒュッ
怪盗ニコニー「知らないって言っただけなのに随分な対応ね…」
ハラショーエリー「それは…あなたが賢くない態度をとるからよ?」
スピリチュアルノゾミン「うちの特性タロットカッター」
スピリチュアルノゾミン「今のは警告の意味を込めてわざと外したけど…」
スピリチュアルノゾミン「次はあてるで?」
怪盗ニコニー「はいはい、ご忠告ありがと」 ハラショーエリー「まったく…Dr.Nから聞いてはいたけど一筋縄ではいかないみたいね…」
怪盗ニコニー「Dr.N?」
ハラショーエリー「ええ、私達は22種類のスピリチュアルストーンを集めているんだけど…」
ハラショーエリー「Dr.Nはね、そんな私たちの活動をサポートしてくれる赤髪の…」
スピリチュアルノゾミン「怪盗ニコニー、その秘宝"愚者の世界"をいただくで!!」
怪盗ニコニー「残念、もうちょっとお話したかったんだけどね…」
スピリチュアルノゾミン「それを渡してくれるんやったら、もうちょっとくらいならお話してもええけど?」
怪盗ニコニー「それはできない相談ね」
スピリチュアルノゾミン「まあそうやろね…残念や…」
スピリチュアルノゾミン「それなら力づくでいただくだけやっ!!」ヒュッ - 時は少し遡って:音ノ木坂美術館敷地内脱出予定出口付近 -
高坂警部補「…」タッタッタッタッ
高坂警部補(真姫ちゃんと一緒に考えたこの追跡ルート…)
高坂警部補(途中で退路封鎖班の人たちと通信がつながらなくてちょっと遅れちゃってるけど…)
高坂警部補(ここまで来れば…)
高坂警部補(もうすぐで怪盗ニコニーの脱出予測ポイントに…)
怪盗ニコニー「………」
高坂警部補(いたっ!!!) 高坂警部補(いやいやいやいや、先回りできてた予定だったのにこれじゃあダメだよっ!?)ガーン
高坂警部補(ってあれ?)
高坂警部補(怪盗ニコニー…立ち止まってる?)
高坂警部補(っ!?)
高坂警部補(立ち止まってる理由はよくわからないけど、これってチャンスだよねっ!?)
高坂警部補(それなら…ここから全速力でっ!!)
高坂警部補「っ!」ダッ :
「それなら力づくでいただくだけやっ!!」ヒュッ
高坂警部補「今日こそ追い詰めたよっ!!怪盗ニコニーっ!!!」バッ
スピリチュアルノゾミン「なっ!?」
怪盗ニコニー「あほのかっ!?うしろっ!!!」バッ
高坂警部補「さあ観念して………って、ほぇ?」クルッ
高坂警部補「っ!?」ビクッ
怪盗ニコニー「まったく…しょうがない…わねっ!」ガバッ
高坂警部補「か、怪盗ニコニーっ!?いきなり抱きしめて何をっ!?」アワアワ
グサッ
怪盗ニコニー「…」
高坂警部補「へ?」
ブシュ-------------ッ
怪盗ニコニー「……」バタリッ
高坂警部補「に、にこちゃんっ!?」 ハラショーエリー「どどどどど、どうしましょう!?ノゾミっ!?」
ハラショーエリー「にににっニっコにっこニーの背中にタロットがささって…」
ハラショーエリー「すすすっ、すっごい量の血がでてるんだけどっ!?」
スピリチュアルノゾミン「落ち着いてエリー…」
ハラショーエリー「でもでもっ!私達は殺人だけは絶対しないでスピリチュアルストーンを集めるって頑張っていて…」
ハラショーエリー「それなのに!いま!怪盗ニコニーはあんなに血を流して!!」
スピリチュアルノゾミン「せやから落ち着いてっ!!えりちっ!!!」
ハラショーエリー「っ!?」ビクッ
ハラショーエリー「ご、ごめんなさい…ノゾミン…」
スピリチュアルノゾミン「っ!?」
スピリチュアルノゾミン「うちも…ごめんな、エリー…」 スピリチュアルノゾミン(あ〜…もうっ!どうしてこうなったのよ!)
スピリチュアルノゾミン(うちが集めたデータとDr.Nのデータによれば…)
スピリチュアルノゾミン(あれくらいの攻撃なら怪盗ニコニーなら軽くいなせるから、こんなケガを負うことには…)
スピリチュアルノゾミン(って、原因はどう考えても音ノ木坂警察署の高坂警部補…)
スピリチュアルノゾミン(音ノ木坂警察署の実力だけだと怪盗ニコニーの脱出地点の予測はできない見積もりだったけど…)
スピリチュアルノゾミン(ここに現れるなんて完全に想定外や…)
スピリチュアルノゾミン(…)
スピリチュアルノゾミン(もしかして音ノ木坂警察署に想定外の戦力が?)
スピリチュアルノゾミン(いや、仮にそうだとしても…)
スピリチュアルノゾミン(怪盗ニコニーがかばわなければ、高坂警部補が同じレベルのけがを…)
スピリチュアルノゾミン(………)
スピリチュアルノゾミン(はぁ〜…完全にうちの読み間違いや…)
スピリチュアルノゾミン(かくなるうえは…) 高坂警部補「にこちゃんっ!しっかりして、にこちゃんっ!!」
スピリチュアルノゾミン「高坂警部補っ!」
高坂警部補「グラスガーデンっ!!」
高坂警部補「………あなたがこんな状態にしたのに…何っ?」キッ
スピリチュアルノゾミン「うち達にとってもそれは不手際で…」
高坂警部補「人にこんなことしておいて…それ?不手際?そんな言い方っ!!」
スピリチュアルノゾミン「その失敗を挽回したいから話がしたいの!だから話を聞いてっ!!」
高坂警部補「っ!?」
高坂警部補「…」
高坂警部補「……話して」
スピリチュアルノゾミン「うん、そのつもりや」 スピリチュアルノゾミン「うちらの活動の前提の一つに殺しは禁忌っていうのがあるんよ」
スピリチュアルノゾミン「いくら目的のスピリチュアルストーンを手に入れるためといえど…」
スピリチュアルノゾミン「何かの命を奪わないといけないような状況であれば別の手を考えよ」
スピリチュアルノゾミン「考えつかない場合は考え付くまでは手だしを禁ずると、こんな感じにね」
高坂警部補「それじゃあなんでっ!」
スピリチュアルノゾミン「だから今回のこれは本当に想定外、不手際だったんよ…」
スピリチュアルノゾミン「だからこそ!怪盗ニコニーをなんとしてでも助ける!!」
高坂警部補「っ!?」 高坂警部補「で、でも…こんな重傷なのにどうやって…」
スピリチュアルノゾミン「回収済みのスピリチュアルストーンを使う」
ハラショーエリー「ノゾミンっ!?」
高坂警部補「スピリチュアルストーン?」
スピリチュアルノゾミン「もうなりふりかまっていられる状況じゃないんよ…」
スピリチュアルノゾミン「スピリチュアルストーンはな、それぞれに個別の特殊な力を持っていて…」
スピリチュアルノゾミン「スピリチュアルストーン19:サンあたりの力を使えば可能性は…」
スピリチュアルノゾミン「それでもだめなら…スピリチュアルストーン20:ジャッジメントあたりも…」
スピリチュアルノゾミン「うん、それに加えて蓄えてある秘薬や手術道具とかも駆使すればなんとか…」 スピリチュアルノゾミン「とにかく!うちらグラスガーデンは今からアジトに戻って必要な道具を回収してくる!」
スピリチュアルノゾミン「せやね…5分、いや3分で戻ってくる!」
スピリチュアルノゾミン「せやから高坂警部補は他の警察が来ないようにしつつ」
スピリチュアルノゾミン「怪盗ニコニーの様子を見ていてくれる?」
高坂警部補「…なんで他の警察を来ないように?」
スピリチュアルノゾミン「そんな状況だとスピリチュアルストーンを使う前にうちらが逮捕されるやろ?」
スピリチュアルノゾミン「そうなれば、うちらを逮捕することができても、ニコニーの命は手遅れになると思うよ?」
高坂警部補「………戻ってくる保障は?」
ハラショーエリー「ん〜…そうだ!予告状でも書いておけばいいかしら?」
高坂警部補「へ?」
ハラショーエリー「ほら、私達、予告状通りに必ず現れるでしょ?だから…」
高坂警部補「予告状なんて書いてる暇があったら早くアジトに戻ってください!!」
ハラショーエリー「理不尽だわ…」ズーン スピリチュアルノゾミン「ほら、エリー落ち込んでないで急いで戻るよ」
ハラショーエリー「そ、そうね!」
高坂警部補「お願いしますよ…」
スピリチュアルノゾミン「急いで戻ってくるからそっちもお願い!」シュンッ
ハラショーエリー「すぐに戻ってくるわっ!」シュンッ
高坂警部補「一瞬でこの場から消えたっ!?」
高坂警部補「…」
高坂警部補「グラスガーデン…どうか…にこちゃんを助けて………」
怪盗ニコニー「…」 高坂警部補「ふぇ〜ん…にこちゃ〜ん…」
怪盗ニコニー「………」
高坂警部補「穂乃果をかばったばっかりに…こんなことに…」
怪盗ニコニー「………」
高坂警部補「こんなにいっぱい血が出てたら痛いよね…ごめんね…」
怪盗ニコニー「………」
高坂警部補「あと3分待てばグラスガーデンの人達が戻ってくるから…」
怪盗ニコニー「…………その前に逃げないとね」
高坂警部補「うん…その前に逃げないと…………ん?」
怪盗ニコニー「ってことで、後で内ポケットの中を確認しときなさい」
高坂警部補「に、にこちゃんっ!?」
怪盗ニコニー「ちょっ!?耳元で大声出すんじゃないわよっ!!」 高坂警部補「えっ!?えっ!?」
高坂警部補「だ、だってこんなに血が流れてるのに!?」
怪盗ニコニー「あ〜、それはライスフラワー発明品No.31紅の米のり」
怪盗ニコニー「結構、血の感じがリアルでしょ?」
怪盗ニコニー「まあ…予想以上の勢いで噴き出たからわたしもちょっとビックリしたけど…」
高坂警部補「血はにせものなのっ!?」
怪盗ニコニー「そゆこと」
高坂警部補「でもでもっ、グラスガーデンが投げたカッター状のタロットが…」
怪盗ニコニー「ああ、それはライスフラワー発明品No.15鋼の米俵かたびらを着てるから」
怪盗ニコニー「かたびら自体にはささってるけど、私自体は無傷なのよ〜」
高坂警部補「ぶ、無事なの?」
怪盗ニコニー「まっ、そういうことよ」フフンッ
怪盗ニコニー「高坂警部補はともかくグラスガーデンも騙せたんだから…私の演技力もたいしたもんでしょ?」
高坂警部補「ぅ…」
怪盗ニコニー「ぅ?」
高坂警部補「うわ〜〜〜んっ!にこちゃんが無事でよかったよぉ〜!!」モッギューーーー
怪盗ニコニー「だあーーーーー急に抱きついてくるんじゃないわよっ!?」 高坂警部補「だってぇ〜、にこちゃんが本当に心配で…」
怪盗ニコニー「はいはい、わかったからそれ…」
高坂警部補「ほぇ?」
怪盗ニコニー「なんで"にこちゃん"なんて呼んでるのよ?」
怪盗ニコニー「私は"怪盗ニコニー"なんだけど?」
高坂警部補「そ、それは…」
怪盗ニコニー「それは?」 高坂警部補「あ、あのね!」
高坂警部補「怪盗ニコニーはいつもターゲットにした人の悪事の証拠をくれるでしょ?」
怪盗ニコニー「そうね…それが?」
高坂警部補「っていうことは悪い人は許せないってことでしょ?」
高坂警部補「つまり目的は私達と同じってことだよね?」
高坂警部補「それならね!お話すれば仲良くなれるんじゃないかなって!」
高坂警部補「それでねそれでね、私がことりちゃんや海未ちゃんと一緒に働いてるみたいに…」
高坂警部補「怪盗ニコニーとも一緒に働けないかなぁって…」
高坂警部補「その時はニコニーのことを愛称で"にこちゃん"って呼ぶくらい仲良くなれればなぁ〜って…」
怪盗ニコニー「ぷっ、あははははっ」
高坂警部補「ちょっとっ!?なんで笑うのっ!?///」 怪盗ニコニー「いやね、穂乃果らしいなって…」
高坂警部補「それってバカにしてるっ!?」
怪盗ニコニー「いやいや、褒めてるのよ?」
高坂警部補「むぅ〜絶対うそだぁ〜」ムスゥ
怪盗ニコニー「うそじゃないわよ〜」
怪盗ニコニー「………まったく…正体がバレたのかと思って焦ったじゃないの…」ボソッ
高坂警部補「ふぇ?いま何か言った?」
怪盗ニコニー「なんも言ってないわよ、あほのか!」
高坂警部補「あっ、またあほのかって言った〜〜〜!!」 怪盗ニコニー「まあ、そこまで元気があれば大丈夫そうね」
高坂警部補「へ?」
怪盗ニコニー「高坂警部補にケガがないみたいで良かったわ」
怪盗ニコニー「それと怪盗である私なんかを心配してくれてありがとね♪」ニコッ
高坂警部補「〜〜〜!?///」
高坂警部補「どどどど、どういたしまして…」
怪盗ニコニー「ん?なにそんなに焦ってんの?」
高坂警部補「な、何でもないよ!」
怪盗ニコニー「そっ、ならいいけど…」 怪盗ニコニー「さってと…」
怪盗ニコニー「もうすぐグラスガーデンが帰ってくるだろうから退散させてもらいますか」
高坂警部補「っ!?」
高坂警部補「待ってっ!」
怪盗ニコニー「待てって言われて待つようじゃ怪盗なんて続けてないわよっ!」ヒョイッ
高坂警部補「あっ、もうそんなところに!」 怪盗ニコニー「じゃあね、高坂警部補」バサッ
高坂警部補「そ、それは…ライスウィング!?」
怪盗ニコニー「ざ〜んねん」
怪盗ニコニー「これはライスフラワー発明品No.32ライスウィングラキエータ」
高坂警部補「らきえーた?」
怪盗ニコニー「そ、ライスフラワー発明品No.3ライスウィングの改良版よ」
高坂警部補「改良版って言っても、こんな平地だとハンググライダーじゃ…」
怪盗ニコニー「そう思うなら捕まえてみなさい?」
高坂警部補「むっ、そこまで言うなら穂乃果だって…」
怪盗ニコニー「と、そのまえにひとこと」
高坂警部補「ん?」
怪盗ニコニー「あんたが言ってた仲良くなる話、目標達成したら考えてあげてもいいわよ?」
高坂警部補「………へ?」 怪盗ニコニー「それじゃあ、ロケットエンジン点火っ!」
高坂警部補「待って、にこちゃん!いまっ…ってロケットエンジンっ!?」
怪盗ニコニー「だ〜から…いまはまだ怪盗ニコニーよ!」
怪盗ニコニー「それじゃあ、またどこかの現場であいましょっ!」
シュゴーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーッ
高坂警部補「にこちゃんっ!?」
高坂警部補「………行っちゃった」 高坂警部補「…」
高坂警部補「………にこちゃん」
ヒラッ
高坂警部補「……ん?空から…手紙?」
高坂警部補「えっと…中身は…」
-------------------------------------------------
高坂警部補へ
こっちが必死こいていろいろ準備して戻って来たのに
怪盗ニコニーがものすごい速さで飛んで行ったんだけどどういうことっ!?
まあ無事だったってことなんやろうけど、
まんまと騙されたってわけやね…
まさか、うちまで出し抜かれるとは…正直見くびりすぎてたってことやね……
これは考えを改めんと…
今度は同じ手にはひっかからないから…
出した予告状の失敗は今夜の1枚以上は出すわけにはいかないからねっ!!
次に会う時は怪盗団にこりんぱなも音ノ木坂警察署のみんなもせいぜい覚悟しとくんやね!
グラスガーデンより
-------------------------------------------------
高坂警部補「あはは…そっか…」
高坂警部補「にこちゃんは私だけじゃなくてグラスガーデンも出し抜いたんだね…」
高坂警部補「すごいな…にこちゃん…」
高坂警部補「………」 高坂警部補「…私も頑張って早くにこちゃんを捕まえれるように…」
高坂警部補「そして…」
「穂乃果〜〜〜」
「なんかすごい音がしたけど大丈夫だったっ!?穂乃果ちゃ〜ん」
高坂警部補「っ!?」
高坂警部補「海未ちゃ〜ん、ことりちゃ〜ん私は無事だよ〜〜〜」ブンブンッ
高坂警部補「にこちゃんのおかげでね…」ゴニョゴニョ - 事件翌日:怪盗団にこりんぱなアジト -
にこ「はぁ〜昨日はどっと疲れたわ…」
花陽「あはは、おつかれさまにこちゃん」
凛「凛はあのくらい全然平気だったよ?」
にこ「…あんたはそうでしょうね…」
凛「にこちゃんは体力ないのに無茶しすぎだにゃ」
にこ「っさいわねぇ…」
花陽「まあまあふたりとも」
花陽「あっ、そうだ!グレースさんは無事逮捕されたみたいだよ」
にこ「そう、これでやっと6人目ね」
凛「どちらかといえばまだ6人目な気もするにゃ…」
にこ「そうね…」 にこ「はぁ〜…まだ19人も残ってるって言うのに…めんどくさいやつらに目をつけられたのは痛いわね…」
花陽「え〜っと…グラスガーデンのこと?」
にこ「そうよ」
にこ「あいつらがこの秘宝"愚者の世界"を狙ってるみたいだから…いつものルートじゃさばけないし…」
凛「それならやっつけちゃえばいいにゃ!」
にこ「そんな無駄なリスクを抱えるのはごめんよ…」
凛「えぇ〜」
にこ「戦ってケガでもしたら私達本来の目標達成に支障がでるでしょ?」
凛「それはそうだけど…」
にこ「幸い、あいつらの目的がわかったわけだから、この財宝は遠くの宝物庫にしまっておいて…」
にこ「しばらくはあいつらの目的と被らないターゲットを狙って行きましょ?」
花陽「たしか…スピリチュアルストーンだっけ?」
にこ「そう、ストーンって名前をしてるし、宝石や鉱石とか石にかかわりそうな案件はなるべく避ける方針でしばらくは行くわよ?」
りんぱな「「おーーっ!!」」 - 事件翌日:音ノ木坂警察署署内 -
「…のか!」
高坂警部補「…」
園田警部「穂乃果っ!聞いてるんですかっ!?」
高坂警部補「っ!?」
高坂警部補「も、もちろん聞いてたよっ!?」
園田警部「はぁ〜…明らかに聞いてなかったじゃないですか…」
南警視「穂乃果ちゃん…昨日の事件の後からなんか変だよ?」
高坂警部補「そ、そんなことないよ!」
園田警部「怪盗ニコニーを追ってる時に怪我でもしたのでは?」
高坂警部補「け、ケガなら…にこちゃんが守ってくれたからだいじょうぶ…」ゴニョゴニョ
南警視「ん?…にこちゃん?」
高坂警部補「へっ!?な、なんでもないよっ!?」 高坂警部補「…」ボーッ
南警視「ん〜…」
園田警部「これはいったいどうしたことでしょう…」
Dr.西木野「その原因はわかっているわっ!!」バーーーン
ことうみ「「Dr.西木野っ!?」」 園田警部「原因とはなんですっ!?穂乃果は病気なんですかっ!?治るんですかっ!?」
南警視「Dr.西木野、おねがい!教えてっ!」
Dr.西木野「………怪盗ニコニー」
ことうみ「「っ!?」」
Dr.西木野「彼女は秘宝"愚者の世界"だけじゃなく、もうひとつ財宝を盗んでいったみたいね…」
南警視「え?もうひとつの財宝?」
園田警部「現場検証はしましたが…怪盗ニコニーが盗んだのは"愚者の世界"だけですよ?」
Dr.西木野「いいえ、目には見えないけど確かにあるの…」
南警視「ん〜?」
園田警部「それが穂乃果に関係あるんですかっ?」
Dr.西木野「ええ、おおありよ」 園田警部「それはなんなんですっ!?」
南警視「もったいぶらずに教えてよぉ〜」
Dr.西木野「ふふっ…それはね」
ことうみ「「それはっ!?」」
Dr.西木野「高坂警部補っ!」
高坂警部補「は、はいっ!!」
Dr.西木野「怪盗ニコニーが盗んでいったのは…高坂警部補、あなたのこころよ?」
高坂警部補「ふぇっ!?///」ボフッ
ことうみ「「っ!?」」 高坂警部補「そ、そんなことは…///」
高坂警部補「で、でも…にこちゃんにだったらとられても…いい…かな…////」
ことうみ「「っ!?っ!?」」
南警視「どどど、どういうことなのっ!?」
園田警部「穂乃果と怪盗ニコニーの間に何があったんですかっ!?」
Dr.西木野「そこまではわからないわよ…本人に聞いてみたら?」
ことうみ「「っ!!」」 南警視「穂乃果ちゃんっ!!」
園田警部「穂乃果っ!!」
高坂警部補「へっ!?えっ!?ど、どうしたのことりちゃん?海未ちゃん?」
南警視「これから取調室でお話を聞かせてもらいます!」
園田警部「洗いざらいはいてもらいますからねっ!」
高坂警部補「えっ!?えぇ〜〜〜〜〜〜っ!?」
Dr.西木野「…………やっと歯車がまわりはじめたわね」
Dr.西木野「ふふっ、これからおもしろくなりそうね…」 7/28はにこと穂乃果の真ん中バースデー!
そんな記念日にちなんだちょっと変化球気味なほのにこSSでした ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています