【金の魔力系SS】希「富くじ開帳で大発見!!」
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〜神田明神・富札売り場〜
客「連番で10枚」
希「はいはい……」
「3000円です〜」
(巫女装束の希が、富札10枚を客に手渡す)
希「あなたにご幸運がありますように☆」
(神田の街はいま、ひとつの話題で持ちきりである)
(希がアルバイトしている霊堂・神田明神が、寺社普請という名目の元に、富くじを開いたのだ)
(江戸時代以来、数百年ぶりの富くじという物珍しさもあってか––––)
(お祭り好きな神田っ子たちの間で、1枚300円の冨札が飛ぶように売れていた) 希「ふぅ〜〜っ」
「今日もまぁ、冨札を買いにくる人の多い事……」
「いったい誰に、一番くじの1000万円が当たるんやろねぇ」
(肩を揉みほぐし、一息ついてる希の元へ––––)
にこ「ホント目覚ましいわねぇ、富くじブーム」
「コロナ禍の時は、社内に閑古鳥が鳴いてたというのに……」
希「人間ってのは、幾つになっても賭け事に目がないんやろねぇ」
(自主練の合間を縫って、練習着姿のにこえりが冷やかしに来た) 絵里「それだけみんな、刺激に飢えていた証拠ね」
「なにせコロナ禍のせいで、人々の心の中に閉塞感が溜まってたんですもの」
(と––––)
希「なぁなぁ、お二人さん……」
「夏の運試しに、富くじはいかが?」ニシシッ
売り物の冨札を、扇状に広げて見せる……
絵里「う〜〜ん、私はパス」
「亜里沙の教育に悪いしね」
にこ「私も買わないわよ、富札なんて」毅然 希「おおっ?意外やなぁ〜〜」
「にこっちなら、こういう事には飛びつくと思ったのに」
にこ「運にすがるだなんて、敗走者がやる事よ」
「それに、慣れない大金なんか持ったら、ロクな目に会わないでしょうし……」
???「そんな事いってぇ〜〜、本当はハズレるのが怖いんじゃないですかぁ〜〜??」
三人「!!??」
にこ(こ……この癪にさわる猫なで声は……)
(はたしてμ's3年組が、声の方を向くと––––) かすみ「にこ先輩ってぇ〜〜、体だけじゃなくて肝も小さいんですねぇ〜〜☆」
「それで大銀河宇宙なんちゃらとか、噴飯モノですよぉ〜〜wwww」キャハハッ
にこ「ぐぬっ……中須かすみぃぃ……」
しずく「ダメだよぉ?かすみさん」
「そんな見境無くイキッてたら、かす虐スレがまた流行しちゃうよ?」
璃奈「見える……見えるよ……」
「ピンクのサイトのランキングが、かすみちゃん懲らしめSSで埋め尽くされる未来が……」
かすみ「その『かすみんならイジッても無問題』な風潮、やめてくれないかなぁ?」
(不遜この上ない後輩に、にこが問いかける) にこ「……何しに来たのよ、かすみ」ジト目
「わざわざ私に因縁をつけに、お台場くんだりから来るほど、ニジガクって暇なのかしら?」
かすみ「やだなぁ〜〜!!にこ先輩〜〜」
「今日はかすみん、お客さんとして来たんですよ?」
にこ「客??」
(財布を取り出したかすみが、冨札売り場の前に立ち––––)
かすみ「あ、希先輩〜〜」
「富くじ連番で30枚、お願いしま〜す☆」
希「えっ?」
絵里「ちょっ!?まさか富札を買いに……?」 かすみ「フッフッフッ……」
「知らないんですか?みなさん」
「有名人やアイドルの人達ってぇ〜〜、宝くじで高額当選した人が多いんですよぉ?」
にこ「」ピクッ
かすみ「そう!!」天に指差す
「未来のトップアイドル候補生なかすみんなら、1000万円を当てる事だって不可能じゃないのですっ!!」
(大見得を切ったかすみに、困惑を隠せない面々––––)
にこ「…………」 絵里「えらい自信ね……かすみ」
希「不幸体質な善子ちゃんが聞いたら、泣き出しそうな案件やね」
かすみ「というわけで、希先輩〜〜」
「屈指のラッキーガールな希先輩に、かすみんの富札へ運を注入して欲しいですぅ〜〜」
にこ「それじゃ他力本願じゃない……」ボソッ
かすみ「あ、運も胸も無きに等しいだぁ〜〜れかさんはご遠慮ねがいますけどねっ☆」
にこ「」地雷ドッカン
しずく(あ〜〜あ、もう知らないよぉ……私)
璃奈(かすみちゃんの、にこさんへの激しいライバル心は、私たちでは止められない……)
(まさに、ハブとマングースを地で行くにこかすである) にこ「……希」
「さっきの発言、撤回するわ」淡々と
希「え?」
にこ「私にも富札、連番で30枚ちょうだい」
絵里「なっ……!!」
にこ「どっちがアイドルとしての強運の持ち主か、わからせたい奴が現れたからねっ!!!!」
(普段から赤いにこの瞳が、さらに激しく赤々と燃える)
絵里「冷静になりなさいっ!!にこっ!!」
「そんな、売り言葉に買い言葉だなんて……」
(絵里のお尻をツネツネッ!!) 絵里「いっっ!!」目から火花
希「やらせておこうやん、エリち……」ヒソヒソ
「こんな面白い対決、またと見れないやん?」ヒソヒソ
絵里「ええっ……」
希「こっちも売上げノルマを消化できるし、win-winなんよ」ヒソヒソ
絵里「……いかにも貴女らしい本心ね」呆れ顔
(購入した富札の番号を、その場で確認する二人) にこ「鶴の1105、1106……」
「鶴の1107……」
「ふふっ、『イイオンナ』かぁ……幸先が良いわね」冨札にキス
かすみ「寅の2519、2520……」
「こっちは、寅の2521ですよぉ?」
「血に飢えた大寅が、にこにー先輩を捕食するっていう暗示ですよぉ〜〜、きっと」ニタァ
にこ「ぐぬぬぬぬ……ああいえば上侑」歯ぎしり
エマ「それ……前に私が言ってみたけど、ちっともウケなかったから」
(知性のかけらもない争いを横に、絵里としずくがペコペコ頭を下げ合っている) しずく「ごめんなさい、絵里さんに希さん……」ペコペコ
「ウチのかすみさんが迷惑かけて……」ペコペコ
絵里「いや……こちらこそ」ペコペコ
「後でにこには、厳しく言い聞かせるから……」ペコペコ
璃奈「2人とも、保護者役が板に付いてる……」
希「どのグループにも、問題児がおるもんやねぇ」 __
'´ 、`ヽ
i 人ヽリ)
イw(´ヮ`ハ それから?
と) 芥)つ
く/_i_i_>
し'ノ 〜園田家・海未の部屋〜
(園田海未の部屋は、華やぐ女子校生のそれとは無縁な空間を呈している)
(年頃の娘の部屋でありながら、必要最低限な物資のみで構成されているからだ)
(そんな殺風景な部屋の中で、ひときわ存在感を放っていたのが––––)
テラ寝そべり穂乃果「」
テラ寝そべりことり「」
(海未にとって、命の次に大事な親友のテラジャンボ寝そべりぬいぐるみである)
(この日もまた、部屋の主である海未の帰りを待っていた)
(のだが––––) 扉ガチャッ……
ギィィィ……
(あからさまに気配を殺しながら、この部屋に侵入してきたのは––––)
そのガッパ「ナウォダダ……」
(園田家の庭の池に住み着いてる妖怪、そのガッパであった)
そのガッパ「イーーチャラクミンヨノ……」
237cmある巨体を屈めて、鴨居の下をくぐり……
扉ガチャンッ そのガッパ「ネカキリイリュスエ……」ソロリソロリ
テラ寝そべりことり「」
(薄気味悪い笑みを浮かべつつ、テラ寝そことりを手に取る)
(すると––––)
そのガッパ「メアヒア〜〜〜ボッポ//////」
(青黒い皮膚で構成されてるそのガッパの顔が、だらしなく破顔した)
(それもそのハズ––––)
(そのガッパは生粋のことり推しであり、その行き過ぎたストーキング行為により、南家から接近禁止令を受けてるほどなのだ) そのガッパ「アバダ〜〜ニョジルッ!!」尊死寸前
背中の甲羅ジャラジャラジャラッ!!
(彼女の甲羅にデコレーションされてる、無数のことりの缶バッジが歓喜の音を奏でた)
テラ寝そべりことり「」
そのガッパ「ラプベーギミスッカメ……」
用意してきた、きゅうりのキューちゃんの封を切る……
そのガッパ「ベマヌントーーロジアッ」ニヤニヤ
きゅうりのキューちゃんを、素手で掴み……
そして…… そのガッパ「…………」
「メハナヂネネッキュ〜〜」
ことりの口の部分に、きゅうりのキューちゃんを塗りたくる!!
そのガッパ「アッパッパダヴォ〜〜!!」
テラ寝そべりことり「」
蛇のように尖ったクチバシから、毒々しいほどブルーな舌がチロチロ……
そのガッパ「バメナッァメサイ……」
「…………」一呼吸
「イッテヤノシロロウルァ〜〜!!!!」
イジリー岡田ばりの高速ベロで、テラ寝そことりと激しい接吻&きゅうりのキューちゃん直喰いっ!!!! そのガッパ「ネハャマァ……」ペロリッ
テラ寝そべりことり「」ベッチョリ
そのガッパ「ギャッマシィエダンヂェ……」感極まる
それだけでは飽き足らず……
今度は、ことりのスカートを捲り上げ……
そのガッパ「イェタカネナジジンポレェ!!」
なんという事だ!!
今度はおパンツの部分に、きゅうりのキューちゃんを塗り始めやがった!!
そのガッパ「ハナフンジェカカルペンジャー!!」
テラ寝そべりことり「」 (恐るべき、そのガッパの白昼の犯行––––)
(我々はただ、ことり本人がこの事を知らずにいる事を、切に願う事しかできない)
そのガッパ「ムネハィマンアァァァ……」胸躍る
興奮のあまりに頭の皿が、ことりベージュ色にピカピカ光り輝く……
そのガッパ「ァオエマジンマン……」涎を拭く
テラ寝そべりことり「」
そのガッパ「キェロアーーーニェリア!!!!」
パンツwithきゅうりのキューちゃんに、顔を突っ込もうとする!!
が–––– 海未「おやおや?」
「珍しいですねぇ……私の部屋でキューちゃんタイムとは」怖い笑顔
そのガッパ「」
(キューちゃんタイムとは––––)
(そのガッパにとって活動源であるきゅうりのキューちゃんを、2時間おきに食べる行為を指す、園田家頻出ワードである)
(なお、きゅうりのキューちゃんを食べずに2時間経過してしまうと……)
海未「…………」たちまち真顔に そのガッパ「」ガクブル
海未「そのガッパ……」
そのガッパ「コッッ、コバリルッ!!??」ビクッ
海未「よくも……」
拳ポキポキ……
海未「よくも、私のことりを穢してくれましたね……」
そのガッパ「」走馬燈を見てる顔 ..ィ⌒¨¨:.:.......
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> 覚悟しなさあああああああい!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ 〜園田家・居間〜
海未ママ「も〜〜っ、貴方ったら」しらけ顔
「普段買ってる宝くじでさえ、全然当たらないっていうのに」
「性懲りもなく、こんなの買ってきちゃって……」
海未パパ「…………」バツが悪い
(神田明神で買ってきた冨札を、海未パパが神棚に備える)
海未ママ「ま、夢を見るのは勝手ですけども……」
「家のリフォームの件、真面目に考えて下さいよ?」
海未パパ「…………」 (悲しいかな––––)
(婿養子なために、海未ママに頭が上がらない海未パパであった)
海未ママ「なんたって、築50年以上なんですからね?この家は」
「つぎに大地震が起きた時には、この家は確実に潰れますよ?」
海未パパ「…………」
(コロナ禍の煽りをモロに受け、ここ最近は道場の経営も芳しくない––––)
(世の中の浮き沈みに翻弄される町道場の悲哀が、そこにはあった)
海未ママ「はぁ……」沈んだ面持ち
「お金が入り様な時って、どうしてこうも立て続けに発生するのでしょうねぇ」
「しかも来年は、海未の大学受験ですよ?」
「いくら中退するとはいえ、駒澤大学は私立ですから、学費だって馬鹿に……」 ドタドタドタ……
園田夫婦「????」
襖パァァァァン!!
海未「お父様!!!!お母様!!!!」激昂
「そのガッパがひどいんですよぉ!!??」
(ぬか漬け臭いぬいぐるみを脇に抱え、目が血走っている娘の姿に、面食らう夫婦2人)
海未「あれほど私の私物を使って、キューちゃんタイムに使うなと言い含めていたのにっ!!」
「お母様も覚えてるでしょう!?」
「ついこの間、小学校の卒業アルバムのことりの顔写真の部分に、きゅうりのキューちゃんを塗りたくられたのを!!」 海未ママ「ちょっ……海未さん??」困惑
海未パパ「…………」剣幕に押され気味
(と––––)
そのガッパ「ヘジャヤモパピャア〜〜!!」号泣
海未ママ「うっ……」
(『園田流・あなたは最低ですビンタ』をしこたま喰らったそのガッパの頬が、こぶ取りじいさんのごとく真っ赤に腫れ上がる) 海未「あれからまだ、日も浅いというのに……」
「見て下さいっ!!2人とも!!」
汚れきったテラ寝そを見せつけっ!!
海未「もうこのテラ寝そは駄目ですっ!!キューちゃん臭くて使えません!!」
(何に使うというのだ……?)
海未「さすがの私も、我慢の限界ですっ!!」
「こんなタチの悪い妖怪は、戸塚ヨットスクールにでも突きだした方が、世のため人のためですっ!!」
そのガッパ「ヘイアヤンアニョ〜〜!!」号泣
『それだけはやめてくれ』と、涙ながらに懇願するそのガッパ!!
(結局、海未ママに喧嘩を仲裁された恰好で、そのガッパは泣きべそをかきつつ、庭の池へと戻っていった) 〜その日の夜・海未の部屋〜
(新しいテラ寝そことりを入手すべく、ネットで情報収集する海未であったが––––)
海未「くっ……」
「駄目です……」
「プレミアが付きすぎてて、一般庶民には手が出せません……」無念の極地
(さすが、μ's屈指の人気を誇ることりのテラ寝そである)
(どの店も強気の価格設定で、学生の身分である海未からは、まるで遠い世界のように思えた) テラ寝そべり穂乃果「」
海未「穂乃果……」
「貴女もさぞ、辛いでしょう……」
「無理もありません」
「親友が河童にレイプされてるを、目の当たりにしたのですから……」
テラ寝そべり穂乃果「」
海未「ああ……」
思いあまって、テラ寝そ穂乃果に抱きつき……
海未「一体どうすれば、貴女の悲しみを癒せるのでしょうか……」切々と
(と––––) 海未「そういえば……」
「お父様が、冨札を買ってきたとか言ってましたね」
「学校でも、希が扇情的に宣伝してたのを覚えてます」
「確か一番くじの大当たりが、1000万円だとか……」
「…………」
「…………」
「」
(海未の良心のスキマに、目ざとい悪魔が入り込む)
海未「…………」
「やむを得ません」
「『家をリフォームしたい』って、お母様も常日頃口癖のように仰ってましたし……」
「これもまた、親孝行になると思えば……」 i'ヽ、∩
‖  ̄ |
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|,r'´|::|
|::| それから?
|::| @cメ*˶ˆ ᴗ ˆ˵リ
|::|⌒, - '" ` T ´ ゙`‐、⌒i
|::| ヽ ノ )
(⌒o | | r ヽ
;"|::|:;´,人 _ ,、 _ 人 ,,,l,、,
;;: ^ ゙;) | (_ ,i、_) | ヽ;"" ;
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i' r' l 从*´ ヮ`ル
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i _, l 、_,k´ ミ≡≡彡
`!,,,、,,,i:"!,,,、,,,i;゙゙゙;
;´ `; 〜神田明神・富くじ抽選会当日〜
人混みザワザワ……
(富くじを握りしめた万世の人々によって、元日でも神田祭でもない神田明神が、異様な盛り上がりを見せている)
(この光景はライブビューイングの中継カメラを通して、全世界の隅々にまで配信されている)
(この人混みの中には、当然––––) にこ「ついに勝負の日が来たわね、かすみ」
「にこが1000万を当てるところを、せいぜいそこで指をくわえて見てなさい」
(年長者の余裕を見せるにこに、かすみが切り返す)
かすみ「その言葉、そっくりにこ先輩にお返ししますよ」
「かすみんなんて、1000万の当選報告をどうしようか、今から考えてるんですから」
「今日は記念すべき、ワンダーランド建国記念日になりそうですよぉ〜〜☆」せせら笑い
にこ「ぐぬぬぬぬぬ……」 ..,,,,,,,,,,,,、 .,,,,,,,,,, ..,,,,,,,iiiiiii,,,,,,,,, 、
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. ヽ:::::::l 'l:::l::::l""" 皿 "" l:::/:::ノ l ゝ"" 皿 """ l l 人
ヽ::リ ヽl::::l____________/l:/l:::ゝ. ノヽヽ、_____________l ,ノ (愚にも付かない丁々発止を眺める同伴者たちの思いは、三者三様だ)
花陽「ふ、二人ともぉ……」
「冷静になろうよぉ?ねぇ……」泡を食う
凛「にこちゃんもかすみちゃんも、マジになりすぎだよね〜〜」
「1万分の一が、そう簡単に当たるハズがないってのに」冷めた口調で
(この日のために売り出された富札の総売上枚数は、実に1万4776枚にのぼった)
しずく「放っておきましょ、もう」
「一度ギャンブルに溺れた人間の目を覚ますのは、常人には無理だよ」諦観
凛「しずくちゃんが言うと、なぜか妙に説得力があるにゃあ」 璃奈「触らぬ神に祟り無し……」
「うかつに火事場に手を出したら、ヤケドする」
花陽「そ……それもそうだね」
凛「もうあの二人は放って置いて、みんなで甘酒でも飲みに行こっか?」
しずく「酒……」ピクッ
(かくして––––)
(にこかすに愛想を尽かした面々は、神田明神前の坂道を下ったところにある、甘酒の老舗『天野屋』へと向かったのである) 噂をすればマジキチSS筆頭がきてるじゃねえか
あ、お家帰ったら読みます そのガッパとかいう爆弾キャラをスルッと出してくるなwww 相変わらずのマジキチSSやな(褒め言葉)
期待してる しまむらのSSが続くとか珍しいな
楽しみにしてるわ 〜控え室〜
(立錐の余地が無いほどの人出を、巫女装束の希が窓から眺めている)
希「すっごい人の数やなぁ〜〜」
「冨札が飛ぶように売れて、『手応え』みたいなのは感じてたけど……」
「まさか、これほどの社会現象になるとは予想外やったわ」
(事実––––)
(この神田明神富くじが嚆矢となり、全国各地の寺社にて、空前の富くじブームが席巻する事となる)
(同じ東京・原宿は穏田神社にて開かれた『ギャラクシー富くじ』は、その代表例のひとつに数えられる) 希「あ……」
(人混みの中に、見慣れた少女2人の姿が見える)
希「ま〜〜た口げんかしてるよ、あの2人……」
「かすみちゃんもにこっちも、もちっと素直になればええのになぁ」
窓辺で頬杖を突きつつ……
希「そんなにツンツンしとったら、福の神さんに逃げられるよ?」
(ところで––––)
(女子更衣室も兼ねたこの部屋の中央には、本日の主役が鎮座していた)
希「それにしても……」ジロジロ
「いつみても圧が強いなぁ〜〜、この冨箱ってのは」 (冨箱––––)
(富くじの抽選に使われる、木製の大きな箱である)
(箱の中には、売り出された冨札の番号が記入されてる『冨駒』と呼ばれる小振りの木版で充満している)
(時代劇を好んで見る方なら、もうおわかりであろうが––––)
(この冨箱に開いてる穴から、不正防止に目隠しした突き手の人間が、中にある冨駒を銛で突き、当選番号を決めるのだ)
(そして今日、その突き手の大役を任されてるのが––––) 希「まさかウチにお鉢が回ってくるとはなぁ」
「突き手なんて、バイトのウチなんかよりもいい人がいただろうに……」
(アルバイトの女子高校生に、突き手を託す––––)
(言うまでもなく、マスコミ受けを狙った上層部の、したたかな計算に他ならない)
(しかも彼女は、ただの高校生でない。人気スクールアイドルなのだ)
希「責任重大やわぁ……ホント」
「万に一つで、ウチの知り合いが当選しようものなら、『不正じゃないか?』って嫌味いわれそうだし……」
(いままで経験した事のない重責で、アンニュイになる希––––)
(すっかり油断しきって、天井の排気口から見守る影に気づいていない) ::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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海未(希……)
(残念ですが、その杞憂は現実のモノとなりましょう)
(なぜなら……今日の一番くじを当てるのは、この園田家なのですから)フフッ
(希がスキを見せるのを、ジッ……と伺っている海未)
(と––––)
希「色々考えすぎて、昨日は満足に寝れんかったし」
「…………」
「うう〜〜んっ」上体で大きく伸び
海未(!!)
(チャンスは一度……希がアクビをした時っ!!)
凹凸のない懐から、森永ミルクキャラメルを取り出す…… 希「ふ……」
「ふぁ〜〜〜〜あ……」
誰も見てないからと、大口開いてアクビをする希……
そこへ……
海未(……今ですっ!!)
(園田流・ひと粒300メートルの術っ!!)
排気口の隙間から、希の口に目がけてキャラメルをはじき飛ばす!!
希「パクッ!!」
(…………!!??)目が点
(え……何?)
(口の中に、何かが入って……)
たちまち口内に広がる、キャラメルの甘い味…… 希(……うっ)
(こ……これってまさか)
(…………)汗タラタラ
(う)
(うげぇぇぇぇぇぇぇ!!!!)
(顔色を失い、手で口を塞いだ希が、慌てふためきながらトイレへダッシュする)
海未(ふふっ、上手くいきました)してやったり
(これで冨箱は、完全に無防備状態……)
(つぎの術のために、海未が全身の気を高ぶらせる)
(そして––––)
海未(それでは……)
(園田流・ミクロ園田の術っ!!!!) __
≠:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.>..、
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{:.:.:./:.:.:λ:.:.:.:.:.:.:.∧:.:.:.:.:.:}:.:.:.:.:.:.:.:} シュル
|:.:.:.:{:.:.メ ヽ:.:.:|、:/ /、:.:.:}:.:.:.:.:.:.:.| シュル……!!
|:.:.:.:{/ ┃ ヽ|` ┃ ` }:.:.:.:.:.:.:リ
ヽ:.:. , ┃ ┃ /:.:./-、:.:{
r-、\、 ,,, ' ,,, // ノ:.:{
と `| ヽ ⌒ --:.:.:.:.:.:.::`ーミ
ヽ| > _ ィ<:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:-、:.ヽ`
ヽ N V / i ` *、r、_:.:.:.:.:}ヽ:.)
ヘ \ | / / { {と_そ
ヘ  ̄ |ミ__/===へ へ j
ヘ /////////<、`ー'
ヘ /////∧//////へ
///////∧///////ヽ
〈////////∧///////ヽ
>--、ヽ///∧//<_)
海未の体が、みるみる縮小していく!! 海未(ウフフフフ……)自信過剰
(園田流に、出来ない事などありません)
(排気口の隙間から、ミクロサイズと化した海未が飛び降りる)
海未(あとは、冨箱の中に……)
(はたして冨箱の上部にぽっかり開かれてる穴から、海未が侵入した) 〜冨箱・内部〜
海未(さて……)
(ここからがまた骨が折れますね)
(なんとしても、この膨大な数の木版の中から、お父様の冨札の番号を見つけなければ……)
(亀の、1331番から1340番––––)
(これが、スズメの涙の如き小遣いの中から、海未パパが購入した冨札連番10枚の番号である)
(一番くじの抽選までに、この数字が書かれた冨駒を探し出さねば、海未の目論見は達成できないのだ)
海未(これも違う……これも違う……)ポイッポイッ
(ヒヨコの性別鑑定士のごとく、冨駒を手当たり次第に捜索し始める海未––––)
(そこへ––––) 希「ハァ……」
「なんやもう……」眉を歪ませ
「いったいどっから、キャラメルが飛んできて……」
(ハンカチで口を拭いつつ、希が戻ってきた)
希「まさか、どっかに忍者が忍んでるんじゃ……」
(不審そうに、天井を眺める希であったが––––)
扉コンコンッ…… 神主「東條くん、そろそろ時間だ」
「冨箱を会場まで搬入するから、君も手伝ってくれたまえ」
希「あ、ハ〜〜イ」
希(ちょっとの間、冨箱から目を離しちゃったけど……)
(誰にも冨箱の中を、細工されたりしてないよね?)
(……多分)一抹の不安 〜富くじ抽選会場〜
にこ「あっ、出てきたわよ!!」
(境内に設えてある櫓の上へ、冨箱を運んできた希たちが現れた瞬間、地鳴りのような歓声が沸き起こった)
かすみ「希せんぱ〜〜いっ!!かすみんに一番くじ、お願いしますよぉ〜〜〜〜っ!!」手をフリフリ
(正面に大きく、丸の中に『冨』と焼き印が押された冨箱が、櫓の中央に設置された)
(そして––––)
太鼓ドーーンドーーン!!!!
神主「とざいっ、と〜〜ざい〜〜っ!!」
神主「これより神田明神、富くじ抽選を執り行います〜〜!!」
見物衆「ウオォォオン!!!!」興奮のるつぼ 〜その頃、天野屋では……〜
花陽「も……もうやめよ?しずくちゃん」ハラハラ
「お店の人も困ってるよ?」
璃奈「いくらなんでも、飲み過ぎだと思う……」
「これ以上、虹ヶ咲の名を汚してはいけない」
しずく「だいじょ〜〜ぶ、だいじょうぶっ!!」
「こんなのまだまだ、序の口・宵の口だよぉ〜〜!!」ウイッ
浴びるように、甘酒をグビグビ……
しずく「こんな事もあろうかと……」ヒック
「家を出る前にぃ、ペパリーゼを飲んできたからぁ、もうドンと来いだよぉ〜〜」キャハハッ
花陽「こっ、高校生が……ペパリーゼ!!??」
しずく「それに桜坂家の人間はねぇ〜〜、アルコールに特化した胃液を持ってるんだよぉ〜〜?」 (店員からの、白い目が––––)
(野次馬たちの、哀れむような視線が––––)
(1年生ズに、無数の矢となって襲いかかる)
璃奈「しずくちゃん……完全にバグッてる」
凛「『あなたの理想の酔っぱらい』の、いっちょあがりだにゃあ〜〜」
しずく「う〜〜っし!!もういっぱぁ〜〜い!!」
※現実世界での天野屋の甘酒には、アルコールは一切入ってません。 〜富くじ抽選会場に、話を戻す〜
希「…………」
(目隠しした希が、冨箱の前で銛を握っている)
銛でトントン……
トントン……
(銛の先端で、箱に開いてる穴を探し––––)
(そして––––)
希「は〜〜い、プシュッ!!」
ザクッと冨駒を突き刺すっ!!!! 希「はいっ」
突き刺さった冨駒を、神主が引き抜き––––
神主「3番くじ〜〜、100万円の最後の当たり札は〜〜……」
シーーーーン……
神主「牛の〜〜、3611番〜〜〜〜!!」
ウォォォォォォン!!!!
にこ「あ〜〜っ!!もぉっ!!!!」プリプリッ
「30枚も買ったのに、末等の1000円すら掠らないなんてぇ〜〜〜〜!!」地団駄矢澤っ かすみ「グフフフッ」
「小さいですねぇ〜〜、にこ先輩」
「そんなにプリプリ怒ってたら、八百万の神様に見放されちゃいますよぉ〜〜?」煽り中須
にこ「あ?」千葉の不良っぽく
かすみ「ま、にこ先輩に擦り寄る神様なんてぇ〜〜」
「貧乏神か、木ブーの雷様ぐらいですけどねっ☆」
にこ「」プッツン
かすみのほっぺグニィィィィィィ!!!!!
かすみ「い"ぃ"ぃ"ぃ"ぃ"い"!!!!」 にこ「言うに事欠いて、木ブーだぁ〜〜?」
「言っていい冗談と、悪い冗談もわからねぇのかよ!!テメェーーッ!!!!」
さらに指先に力を入れるっ!!!!
かすみ「あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」目尻に涙
にこ「もういいっ!!富くじなんてどうでもいいっ!!」
「この際どっちが目上の存在なのか、腕ずくでわからせてやるっ!!!!」
本宮ひろ志みたいな大口で、矢澤大絶叫!!!!
かすみ「ぼ、ぼーりょくはんひゃいっ!!ぼーりょくはんひゃい!!」号泣
(突如勃発したキャットファイトを余所に––––) 太鼓ドーーンドーーン!!!!
神主「これより〜〜、2番くじ300万円(2本)の冨突き〜〜〜〜!!」
希「いっくよ〜〜!!」
(再び、銛を構えて––––)
希「は〜〜い、プシュッ!!」
銛をひと突きっ!!
希「どうぞ……」
神主、駒を手に取り…… 神主「二番くじ〜〜、300万円の最初の当たり札は〜〜……」
にこ「こんにゃろっ、こんにゃろぉぉっ……」
かすみ「ゆるひてぇぇぇぇ、にこひぇんひゃ〜〜い」
「かひゅみんがふぁるかったからぁぁぁぁ」
神主「鶴の〜〜〜〜……」
ウォォォォン……
神主「1107番〜〜〜〜!!」
ウォォォォォォォン!!!! かすみ「!!!!!!!!」
「ひょっ!!ひょっと、にこひぇんひゃいっ!!」
苦しそうに、にこの肩をタップ!!
にこ「じゃかましいい!!!!」聞く耳持たず
かすみ「き、ききまひたか!?いまのっ!!」
「つりゅの、ひぇんひゃくななばんって……」
にこ「京都の人間って、ホント陰湿で……」
「…………」
「え??」
おしおき解除…… にこ「鶴の、1107番……」
手持ちの富札を確認……
にこ「」
かすみ「ねっ!?ねっ!?ねぇ〜〜っ!?」
「300万当たってますよぉ〜〜!!それぇ」
にこ「」
当たり札を持った手が、プルプル震え始め……
にこ「あ、あ、あ、あ……」ワナワナ
「あああたっ、あたっ、あたた……」
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜」
当たり札を、天高く掲げっ!! にこ「あたったあああああああああ!!!!」
「300万っ、300万〜〜〜〜〜〜!!!!」
場内ウォォォォォン!!!!
にこ「うおっしゃあああああああ!!!!!!」
「見たかああああ!!大銀河宇宙No.1アイドルの強運をぉぉぉぉぉ!!!!!!!!」
かすみ「やりましたよぉぉぉぉ!!!!にこせんぱぁぁぁぁい!!!!」
かすみ「かすみんっ、もう一生にこ先輩についていきますぅぅぅぅ!!!!」
(にこの狂喜乱舞で、場内は沸きに沸いている) 希(え……マジで?)
(にこっちが当選って……こマ?)
太鼓ドーーンドーーンッ!!
神主「皆さんっ、ご静粛にっ!!」
「2番くじ〜〜、300万円、2本目の冨突き〜〜!!」
〜間〜
かすみ「う"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"あ"!!!!」
「寅の2521ばぁぁぁぁん!!!!」
にこに続いて、当たり札を掲げるかすみ!! かすみ「300まんえんあたったああああああ!!!!」
ウォォォォォン!!!!
かすみ「かすみんもっ……かすみんにも300まんえんがああああああ!!!!」
希(…………)
(嘘やろ……)
(なんで、オチ担当の2人が……立て続けに)
(希が呆気にとられるのを尻目に、2人が勝利に酔いしれる)
にこ「かすみっ!!!!」
かすみ「にこ先輩っ!!!!」
驚喜のあまりに、激しく抱き合うっ!!!! かすみ「見てくれましたかっ!?にこ先輩っ!!」
にこ「バッチリ見させてもらったわ!!」
かすみ「夢じゃないですよね!?夢じゃないですよねぇぇ!!??」
にこ「あんなにほっぺたツネられて、まだ疑うの!?」
「あんたも立派な、本物のアイドルよ!!」
(そして––––)
(おい!!聞いたか!?)
(あのお嬢ちゃん達、そろって2番くじを当てやがったぞ!!)
(よっしゃあ!!いっちょ俺たちで胴上げしてやろうぜ!!) J(*>ヮ<*)し 从c˘> ᴗ σ˘*
/⌒ / /⌒ /
/(_/\_ノ /(_/\_ノ
(_ノ ||| (_ノ |||
わっしょい!! わっしょい!! わっしょい!!
((´∀`))^∀^)(ヽ ))((´∀`))^∀^)(ヽ ))
`\ /ヽ /`\ /ヽ /
/ |/ |/ | / |/ |/ |
(_ノ_)_ノL_(_ノヽ_) (_ノ_)_ノL_(_ノヽ_).
(周りにいた人達から、胴上げされる2人––––) にこ「キャハハハハハハッ!!!!」
「あ〜〜っ!!これで当分バイトしなくて済むわぁ〜〜っ!!」
ナイロン生地のピンクの縞パンちらり……
かすみ「かすみんなんてっ!!かすみんなんてっ!!」
「これだけ大金があれば、しばらくオシャレに困りませんよぉ〜〜っ!!」
黄色の綿100%おこちゃまパンツちらり……
(有頂天のあまり、豪快にパンチラしながら宙を舞ってる事に、気づくゆとりもない)
(この騒動を、冨箱の中から聞いていたのが––––) 海未(なんという、青天の霹靂……)戸惑い
(よりにもよって、自己管理能力が乏しいあの2人に300万円とは……)
(な……なりません)
深刻そうに、頭を振り……
海未(あの2人に、そんな大金を渡そうモノなら……)
(きっと、学業に関係のない服やら化粧品やら……)
(挙げ句の果てには、すき屋やミニ四駆とかに散財するに決まってます!!)
(後でゆうちょの口座を作ってあげて、私が管理しなければ……)使命感に燃える
(そして––––)
(大観衆が、待ちに待ってたこの瞬間がやってきた) 太鼓ドーーンドーーンッ!!
神主「本日の〜〜、突き止め〜〜っ!!」
「一番くじ〜〜、1000万円〜〜〜〜!!」
ウォォォォォン!!!!
(博打に麻痺した狂騒が、天地を揺るがした!!)
海未(!!)
(いよいよ、この時が来ました)
(と、ここで––––)
海未(探しに探しに、探しまくって……)
(ついに見つけましたよ!!)
(栄光のラッキーナンバーを!!) (ミクロ状態の海未が抱きかかえた冨駒には『亀の1336番』と書かれてある)
(そう––––)
海未(おそらくお父様は今ごろ、お母様と自宅で中継を見てるハズ……)
(自分の冨札が一番くじになって、どんな顔をするのか今から楽しみですね)ワクワク
(場内の視線が、希が手にする銛へと注がれる)
希「…………」 (物音も消えて、希の息づかいが広間中に響いて聞こえるぐらいだ)
(そして––––)
希「は〜〜い、プシュッ!!」
希の銛が、今まさに抽選箱の中へっ!!!!
その時っ!!!!
海未(今ですっ!!) _人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> 園田流・一番くじの術っっ!!!! <
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{ ヽ l' }.:.:.ヽ` 、:.:\ , -‐ " ヽ /".:i.:.:.:.:! / .,'
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. ,' /`ヽ _ ノ ノ //:ニニニニ/ iニニニニヽ_ノ ,.` ー、 ',
/ ,ハ. ヽ_,. - ' ヽニニニニ/ヽ.ハニニニニニ', / ヽ、 _ ,. "ヽ \ 銛に目がけて、冨駒を投げつけ!!
亀の1336番に、銛がブスッ!!!!
希「よっと……」
神妙な手つきで、冨駒を引き抜く神主……
神主「一番くじ〜〜〜〜!!」
「1000万円の当たり札は〜〜〜〜!!」
場内「…………」
(水を打ったように、静まりかえる場内––––)
(神主、一拍置いてから、この日一番の声量で––––) 神主「亀の〜〜〜〜……!!!!」
ウォォォォン……
神主「1336番〜〜〜〜!!!!」
ウォォォォォォォォォン!!!!!!
手にした冨駒を、満天下に晒す神主!!
マスコミのカメラ砲群が、一斉に吼える!!
希「亀の1336……」
「亀の1336番を持ってる方はいますか〜〜?」
(目隠しを外した希が、場内に呼びかける)
(だが––––) 希「あ〜〜……」
「どうも、この場には居ないようやね」
海未(フッフッフッ……)
(『灯台もと暗し』ですよ……希)ニヤニヤ
(これで1000万円は園田家のモノです!!)
太鼓ドーーンドーーンッ!!
神主「これを持ちまして〜〜、富くじ抽選会を終わりに致しま〜〜す!!」
「賞金の引き替えは、3日後からとなってるのでお忘れなく〜〜!!」 〜抽選会終了後・境内〜
(あれだけいた人達も、一時の夢から目が覚め––––)
(日常生活に戻るべく、みな家路についた)
(境内のあちこちには、夢破れて無価値となったハズレ札が、大量に打ち捨てられていた)
希「強者どもの、夢の後––––か」
(竹ぼうきを手に取り、これら残骸を掃き清めようとしてるところに––––) にこ「ウフフフ……」
「今日はサンキューね、希」
「やっぱ持つべきモノは友達よねぇ〜〜♥」
希「もぉ〜〜……人聞き悪いでぇ、にこっち」
「まるでウチが、イカサマしたみたいに聞こえるやん」ジト目
かすみ「信じてましたよぉ〜〜☆希先輩」
「希先輩には、いくらお礼してもしたりないぐらいですよぉ〜〜」
「今度、お礼にかすみんが焼き肉を奢って上げますからねぇ〜〜☆」
希「かすみちゃんまで何やのぉ……ったく」
「2人とも、若くして運を使い果たしちゃって……」
「せいぜい帰り道にトラックに跳ねられんよう、気ぃつけるんやで」 (筆者はあだち充ではないので、交通事故とかいう安易な展開にはしない)
(ところで、いまだ富箱の中に潜伏している海未はというと––––)
海未(さて……)
(用が済めば、いつまでもここには居られませんね)
(早く家に帰って、両親が喜ぶ姿を見たいですし……)
(希の目を盗んで、この箱から脱出しなければ……)
(と、そこへ––––) しずく「ウィ〜〜〜〜ッ」赤ら顔
「どうでしたかぁ?かすみさぁ〜ん」
完全に千鳥足……
しずく「やっぱ当たんなかったでしょ〜〜?」デヘヘ
(甘酒をたらふく飲んだしずくが、へべれけ状態でかすみの前に現れた)
かすみ「う……」鼻をつまむ
「こっからでもわかる程の、お酒の匂い……」
にこ「ちょっと!?真っ昼間から、なに酔っぱらって……」
(無力感に苛まれる面々が、事情を話す) 花陽「ご……ごめんね、かすみちゃん」不甲斐なく
「しずくちゃんの暴走を止められなくって……」
「私たちじゃあ、馬の耳に念仏で……」
しずく「アハハハッ、馬の耳かぁ〜〜!!」上機嫌
「私がナイスネイチャなのとかけた、高等なギャグだねっ!!」
ヤザワオペラオー「ちょっと黙っててくれないかなぁ!!しずく君っ!!」イライラ
凛「ひとりで甘酒を40杯も飲むだなんて、無茶苦茶だにゃあ〜〜」
かすみ「よ、40!!??」ドン引き
璃奈「お店の人と、野次馬たちの冷たい視線が痛かった……」
「璃奈ちゃんボード『穴があったら入りたい』」
(周囲の心配もどこ吹く風のように、当の本人は––––) しずく「もぉ〜〜っ!!さっきからみんなして余計な心配してぇ〜〜」
「あんな甘酒、私にしたら水みたいなもんだよぉ〜〜!!」グデングデン
かすみ「ふざけた事言ってないで、しず子……」
「ボロが出る前に、早く帰るよ」
うんざりしながら、しずくの腕を掴む……
しずく「あ、待ってよぉ……かすみさん」
「その前に、後楽園のウインズに寄って……」
(と––––) しずく「…………」
「…………」
5人「????」
かすみ「どしたの?しず子」怪訝
しずく「…………」
「うぷっ……」
「き……気持ち悪い……」
(急転直下、しずくの顔が青く染まり––––)
しずく「ね……ねぇ、かすみさん」
かすみの服の袖を、か弱く引っ張り……
しずく「エチケットかすみんBOX……持ってない?」
かすみ「ぶぶ茶漬けはいかかどすぇ?桜坂さん」冷淡
凛「しずくちゃんの会話デッキは、かすみちゃんを怒らすワードしか積んでないのかにゃあ?」 しずく「う」
「も……もうダメ」胃液こみ上げ
「なにか……かすみんBOXの代わりになるのは……」キョロキョロッ
(と––––)
しずく「!!!!」
「あった……!!」パァァ
(しずくの視線の先には、役目を終えた冨箱が––––)
希「!!!!」
「ま……まさか、しずくちゃん!!」 しずく「ごめんなさいっ!!希さんっ!!」
周囲の制止を振り切り、冨箱へ駆け寄る!!
しずく「ハァ……ハァ……」
希「あ……アカンッ!!アカンよっ!!」
「そんな、天にゲロ吐くようなマネなんかしたら……!!」
しずく「止めないでください……ハァ」
しずく「そもそも箱というのモノは、ゲロを受け止めるために存在するんです……ウップ」
冨箱の穴に、照準を定め……
しずく「う……」
「」
かすみ「しずこおおおおおおお!!!!」激昂
しずく「」
「お」 ____
/´ ̄ //´ト.ミヽ>、
_,イ _ ̄ヽ/、ノ_j ヽヽ \
r─‐≦_jrヴ >,' .,'`ーi! i! i!ハ! \
{ r、/ ===` ̄´ .::,'.:: i! i! i!リ! |.ハ
ム'{イ ニミヽ . :, /.://.:/.|: !Y
.,.、., ,. ._,_ _,、_... ,、.__,.__ 八 |\=----、::'--'.:. /.://.:/i!.i!: .|! |i!
´`ー'.:','^´ー'´  ̄二:.'´^ ̄..,='=、r=:'、.≡ ̄∨´::::',:: ..:' ,イ'.://.:.:|リ.i!: .i! .!|
,、,=、r.:、´ゝ ̄ ´ ̄  ̄ ̄ ヾfrr∧==='.:::.: //:.// ,イ: :i!: :i! |
'´ ` '`' ( ̄.^':, .:.,イ/.::/:://.:: ://: ::i!: :i! |
ヽ.=テ'//.:::.,イ:://: : :,:!i:. ,リ:.::i! |
/∨//: :::/: ://.: : : ,:||: ::i!:.:.:.i! |
| ∨': : :/: : : ,',':i!: : : : i!: : i!.: ::i! ト、
r'⌒ヽ._!、,:: :/: : : . :|!: : : : i!: i!: :.ノ!_く
ヽ. (::. ヽイ: : :j!-イ ̄\j!  ̄|__j´
V.:`ヽ.:.:|: : . :|彡ヘ..彡'|: : i!
V:.: ',:.!: : : . .:|ゝ='^ゝ=':|: : :i!
∨:: :|:|: : : :. _r=='ア´`ゝ彡'.::|: :. :i!.
∨:.i!Lr<二,イゝ=彡'^ゝ=彡ヘ==、: ::ハ.
V:i!ハi::|{´} r‐、ゝ、__彡'´`ゝソ\: ̄ヽ\
Y!::i!:!|: リ })人__彡'´ ゝ=ソ`_¨ ̄
|:! |.:||:./ ,イ'ニニ、人_彡'==^ゝ='く
|:| |.:リイ/ ヽ}ヘミ=='ゝ=彡').
ノr==r=、'r─=====く=='ゝ==ノ、_シ、
レ'_'⌒ヽ ̄ ̄`ヽ. }ゝ=='ゝ=シ:く
,'´_'⌒)r‐、`ヽ. ト.'ァイ´ゝ=彡'、_く
,'´_'⌒t{|: : レi i! ノ::}ゝ=彡'´ゝ=シ、}!
|´_´⌒ァゝ彡' リ彡'´`ゝ=彡ヘ入{´
{^r'´⌒ア=、人_ノゝ=シ=彡'、___人_|
{ト|_f⌒{ニ{__ゝr'\jゝ='ゝ='彡'ゝ=シヒ'
}fユf´(__(_テゝi!`7ゝソ、__,ゝ=彡'、_)
.., r──≦ニ=─--ゝッ、rイ{´(´ゝ(\|、_(`ーラ、_,ゝ=ソ___
/ク´彡'´ ̄m≧ニニニニ三三ニ====ー-≧`ー{_j彡'´,イ´ 彡'´=‐‐、
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,イ⌒ゝ-‐'、彡'_彡' ,彡'´彡'/´,彡´三三三三ミー、`ー―‐--=ニ二二彡'´彡'´ ̄ ̄ヽ.\
_(〃´(〃´イ´Y´ r'´ヽイ´テ=、彡',イ_彡'´,..=======ミヽ. `ー―-、_二二二二彡'´二二二ニ、ミヽ.=-、
ゝ─ゝ─‐ゝ─ゝ―'ゝ__{ゝ'___{{(@)--イk二二二ミヽ.ゝ===(@)((@テ≧イ彡'´__j´ヽ.ノヽ.`Y⌒ヽ
 ̄  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ニニニニニニニニ二二二二≧ゝ@)ゝ=='ゝ
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> おええええええええええええええええええええええええええええええ!!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^ ̄ 6人「」
しずく「ぜぇ……ぜぇ……」
目の集点が定まらず、放心状態……
しずく「…………助かった」
凛「セウト〜〜〜〜」
希「ああ……」真っ青
「神聖なる冨箱に、なんて罰当たりな……」
\桜坂ぁ〜〜〜〜!!!!/
(しずくの醜態を目の当たりにした読者たちから、容赦のない罵声が飛ぶ)
\桜坂ぁ〜〜〜〜!!!!/
\前田が泣いてるぞぉ〜〜〜〜!!!!/
\前田が泣いてるぞぉ〜〜〜〜!!!!/ 〜抽選箱内部〜
海未(……泣きたいのは園田の方ですよ)
..ィ⌒¨¨:.:.......
...:.:´ 、
/ \
.: :.
/: .:
/ i
: |
| γ_笊` '´_笊_ l
リ 代r少 V少 .ノ ,
:. | | , | | ′
\i .| | _ | | !|
} |.| ´ ` | | , 、 |
| :.|.... |.|イ }
| }__ー<{ :,
. __}/_ __/__/{/{ ̄\ _ \
/ ヽ
. / } i
/ ∨ }
.′ ′ ∨
. /、 { / ゝ/ :,
/ \ ∨ ′ __′
{⌒!ー .,_j i ,. ´__}
y { : : : : . . : : :.. | ´ / |/
/ / }: : : : : : : . . : : : : : :.|.ィ |
全身ゲロまみれな園田……
海未(いったい私が何をしたって言うんですか……)
(うおっぷ……)
もらいゲロしそうになるのを堪え…… 海未(どうやら今度の合同合宿は、しずくには特別メニューを設える必要がありますね……)
(ともあれ、人目を盗んで冨箱から脱出した海未は、『園田流・ママ、クリーニング小野寺よの術』で全身を清めた後、当たり札が待つ自宅へと戻っていった) 明日につづく……
明日からはいよいよ、そのガッパちゃんの大活躍が始まるよ。
楽しみに待っててね。 アイキャッチがねえぞと思ったらまさかの実写でくそわらった
園田流の技がまた増えましたな 〜園田家〜
駆け足タッタッタッ……
海未「ハァ……ハァ……!!」一仕事終えた笑顔
玄関の扉ガラララッ!!
海未「お父様っ!!お母様っ!!」
「ビックニュースです……」
そのガッパ「ジョダエオノノリェ〜〜!!!!」
海未「!?」
(海未を出迎えたのは、喜びに満ち溢れたそのガッパであった) そのガッパ「アッパリレィスス〜〜コポ!!」
踊りながら、きゅうりのキューちゃんを口内に流し込む……
海未「なっ、何なのですか!?そのガッパ」タジタジ
「そんなに激しくダンスして、床が抜けたらどうするんですか!!」
「キューちゃんタイムを取るなら、ちゃんとお行儀よく……」
海未ママ「海未さん……」ヌッ
(鉄仮面のように冷たい表情の海未ママが、そのガッパの代わりに応対する) 海未「あ、お母様!!」
「ぉぉ落ち着いて聞いて下さい!!」
「実は今さっき、神田明神の……」
海未ママ「知ってます、冨くじの事ですよね?」
「いまさっき、みんなでライブビューイングを見てましたから」
海未「あ……」
「そう……知ってらしたのですか」
海未ママ「……その件についてですが」
手招きしつつ……
海未ママ「ちょっと、お尋ねしたい事があるので、居間までいらっしゃい」
海未「……????」キョトン 〜園田家・居間〜
ノートPC『は〜〜い、プシュッ!!』
(ちゃぶ台の上に置かれたノートPCには、先ほどの抽選会の様子が映し出されている)
海未「あ、コレですよコレ」指差し
「凄いですねぇ……早くも再生回数が300万とは」
「たった半日で、スノハレMVが抜かれちゃいましたよぉ」アハハッ
(再生回数の大部分は、例のにこかす胴上げパンチラが稼いだ数字なのを、海未は知らない) 海未「いやぁ〜〜……めでたいですねぇ」
「まさかお父様が買ってきた富札が、一番くじだなんて……」
園田夫婦「…………」
海未「とにかく今日は、『素晴らしい一日』の一言につきますね!!」
「ぜひとも晩ご飯は、お赤飯を炊いて……」
園田夫婦「…………」つとめて無表情
海未「う……」
(1000万が当たったというのに、全く喜ぶ気配を見せない両親の姿に、海未が戸惑う) 海未「あ、あのぉ〜〜……」アセアセッ
「どうしたんですか?二人して慇懃な態度で……」
「一番くじですよ!?1000万円ですよ!?」
「これだけあれば、我が家のリフォームや、新しいテラ寝そことりだって……」
海未ママ「ええ……そうですよね」平淡な声
(ちょうどこのシーンを書いてる辺りで、飼ってる猫がゲロ吐きました)
海未ママ「1000万円もあれば、我が家が現在抱えている問題が、すべて解決しますね」
海未「ならばどうして、もっと喜ばないのですか……」
(と––––) 海未ママ「……もっとも」
海未「……??」
「もっとも?」
海未ママ「その一番くじが、不正をしての当選でなければの話ですが」キッ
海未「」ドキリッ
(ようやく海未ママが、事の核心に触れる)
海未ママ「海未さん……」
「たとえ大勢の人々は騙せても……」
「園田流家元の私の目は、誤魔化されませんよ」ゴゴゴゴゴゴ (突如、エメリウム的な構えを決める海未ママ)
(そして––––)
海未ママ「そこで見ていなさいっ!!」クワッ
「園田流・園田アイの術っ!!!!」
海未ママの両目から、ビームライトが走る!!
その矛先は、ノートPCに映る冨箱!!
海未「……うっ」
照射された冨箱の中が、透けて見える……
海未ママ「おやおや……?」わざとらしく
「冨箱の中に、誰かいますねぇ〜〜?」
海未「」
ミクロ人間になった海未が、バッチシ映し出される…… /:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.: |:.:.|:.:.:.:.:.:.:. : |:.:.:.:.:.:.:.\
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/ニニニニニニニニ\二二\ ハハ
. /ニニニニニニニニニニ\二二\ / } }\=========- 海未「」
海未ママ「…………」園田アイOFF
「やってくれましたね……海未さん」
海未「あ、あわわわっ……」オワタ顔
海未ママ「園田流を悪用してはならぬと、日頃から口を酸っぱくして言っていたのに……」
ビーストモードに入る海未ママ……
海未ママ「よくもまぁ、園田流に泥を塗るような真似をしてくれましたわねぇ〜〜」髪が逆立つ
海未「ひっ……ひぃぃぃぃ……」ガクブル
園田流・流れるような土下座の術っ!! 海未「ご、ごめんなさいっ!!お母様っ!!」
「家計に憂えてるお母様を見てたら、つい不安に駆られてしまい……」
海未ママ「お黙りなさいっ!!!!」修羅の鬼
「ガズチカさんがコロナに罹って、久しぶりに実家へ帰ってきたと思ったら……」
「こんな恥知らずな真似をして、私が喜ぶとでも思いましたか!?」
海未の胸ぐらをつかみっ!!
海未ママ「その腐った性根を、この場で叩き直してあげますっ!!!!」 海未「ひいいいいいい!!!!」
恐れおののき、泣きながら許しを請う海未!!
海未「お慈悲をっ!!お慈悲をぉぉぉぉ!!!!」
海未ママ「園田流・『青春残酷物語』のポスターの真似っ!!!!」
男女平等往復ビンタビビビビビビン!!!! _人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> ギャピ〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
: :: : :: : :: : :: / : :/ |: :: : :: : :: : :| \: ヽ: : :: : :: : :: ::,
:: ::.: : :: : ::.__i::_;厶イヘ:.:: : :: : :|: ::ト、__|:_:: ':: :: : :: : :: : ::,
: :: : :: : :: ::./|::/____∧: :: : :: j: :リ ___|:: :ハ: :: : :: : :: : ::,
: :: : :: ::i:: /≫─宀ト ': : :: : : ァ宀‐≪. ∨: ::|: :: : :: :!
: :: : :: ::|〃 八: ::/|〃 Vハ : i: : :: : ::|
: :: : :: ::|{{ }/ }} |:: : :: : :: : |
: :: : :: ::| \ -= =- 丿 |:/:: : :: : :;′
∧:: ::.八 ´“ | | ′ | | 八:: : /: /
(ハ: :: : ::、 | | __ | | .: :: : ::/}/
__)、:: : ::\ | /ー――ヘ | | /:__:: //
ト、 〈 \::\ \ /:::::::::::::::::::::::::::. '⌒Z八
i :`ト--:、\:Z⌒ {⌒⌒¨¨⌒ヽ__| ,′
i: ::i:: : : ::.\ 、 リ .イ
i: ::i:: : :: : ∧>、 \ー‐‐ / イ::│
i: ::i:: : :: : /∧ ≧=-  ̄_,.. < :: :i: : | 海未ママ「ゼェ……ゼェ……」頭髪ぼさぼさ
「……とにかく」
「不正をした以上、1000万円を頂くわけには参りません」
海未「ううっ……グスッ」
「ご……ごべんなざぁぁい……」幼児退行
(ここで問題となったのが––––)
海未ママ「どうしましょうか……この冨札」
「こういう神仏めいたの代物は、ヘタに処分したら罰が当たりそうですね」
「いくら無敵の園田流でも、オバケは怖いですし……」子供か (そこへ––––)
海未パパ「…………」ジェスチャー
海未ママ「……なるほど」
「脳筋な貴方にしては、めずらしく進歩的な意見ですね」
「この当たり札は、我が家の御神体として神棚に祭ることにしましょう」 _
〃 / `ヽ
j{ {ノ|ノヽリ 時を3日後に
. 〈八ト゚ ー゚ノ)〉 早送りするわね
/_if丞{つ
ιくヒ士|>
し'ノ 〜神田明神・窓口にて〜
(当選金の引き換え開始となったこの日––––)
(窓口担当の希は、2人の到来を今か今かと待っていた)
(その期待に、応えるかのように––––)
にこ「希っ!!」鼻息荒く
「300万円、受け取りに来たわよ!!」
かすみ「かすみんも一緒です!!」
(二番くじの当たり札を握りしめた2人が、威風堂々と希の前に現れた) 希「フフッ……」含み笑い
「待っとったよ、2人が来るのを」
にこ「これが待たずにいられますかっての!!」
「この三日間、この時が来るのを首を長くしてまってたんだから!!」
かすみ「かすみんなんて、同好会のみんなにいろいろ驕るって約束しちゃいましたよ!!」
希「あら〜〜、そうやったの?」他人事
(しかし––––)
希「ふたりとも、高額当選やろ?」
「この場でポンッとは渡せんから、ちょっとこっちに来てよ」席を立つ
にこかす「????」 〜境内・空き部屋〜
にこ「ちょっと、なによこの部屋」キョロキョロ
「パイプ椅子が幾つかあるだけで、何もない殺風景な部屋ねぇ」
(奇妙な部屋に連行され、いささか疑念が浮かぶ2人)
かすみ「一体どこに、300万円があるんですか?」
(と––––)
希「ウフフ……」
「2人とも……しゃちほこばってないで、そこに座りなよ」
にこかす「????」
妙な空気を感じつつ、パイプ椅子に着席…… 希「いま係の人が、300万円用意しとる最中やからね〜〜」
「その間の退屈しのぎに、ウチが面白いモンを見せてあげる」
にこかす「……はぁ?」キョトン
困惑する2人の目の前で、禍々しい手つきで両手を広げ……
希「さぁ……」柔和な声
「ウチのこの手を、じ〜〜っと見続けて……」
にこかす「…………」凝視
(途端に––––) にこかす「…………」ポカーン
(目がトロンと虚ろになり、弛緩しきった口から涎が垂れ始める)
(そう……2人は催眠状態に入ったのだ)
希「ほぉ〜〜ら、ほぉ〜〜ら……」
開いた両手で、円を描き……
希「♪ここに来た目的を、にこっちは忘れる〜〜」
「♪かすみちゃんも、目的を忘れる〜〜」
にこかす「…………」瞳がグルグル回る
(すると––––) にこ「……あれぇ?」
「何しに来たんだっけ……私」ヘラヘラ
かすみ「え〜〜っと……」
「なにか、大事な事があったハズなんだけどぉ……」
「かすみん、ちょ〜〜っと思い出せないですぅ……」ヘラヘラ
(2人の記憶から、富くじ関連のデータが消去されてしまった)
希「フフフッ……」
(……せや)
(ただ普通に記憶を消すだけでは、面白くないし……)ニシシッ 希「え〜〜っと……」
「♪ふたりは今から、鳥にな〜〜る……」
「♪空を自由に飛び交う、鳥にな〜〜る……」
にこかす「…………」
(と––––)
にこ「…………」
「……アホォ」
かすみ「アホォ……アホォ……」両手パタパタ
希「さ、2人とも」
「あの大空に向かって、羽ばたきなさい」
部屋の窓ガラララッ…… にこ「アホォ〜〜、アホォ〜〜」
かすみ「アホォ〜〜、アホォ〜〜」
J(*◎ヮ◎*)し
ミ,, 彡゛ バサバサバサ……
″″
/〆
从c˘◎ᴗ◎˘*
ミ,, 彡゛ バサバサバサ……
″″
/〆
(完全に鳥になりきった2人が
紺碧の空へ羽ばたいていった) 希「2人とも〜〜、電線には気をつけるんやでぇ〜〜!!」
「…………」
「行っちゃった……」
「ごめんなぁ……2人とも」心苦しく
「これも全部、明神さんを守るためなんや……」
(これは一体、どういう事なのか––––)
(その後も希は、当選金を受け取りに来た人達に催眠術をかけ、記憶を消していったのである) _ _ _
く7Z/ `ヽ
,| ,|ノノ^Y,}
リi|`・ヮ・リ とどけて切なさには♪
( つ つ
(( (⌒ __) ))
し' っ
_
♪ く7Z/ `ヽ
♪ ,| ,|ノノ^Y,}
∩i|`・ヮ・リ 名前をつけようか♪
ヽ ⊂ノ
(( ( ⌒) ))
c し'
__
'´ 、`ヽ
i 人ヽリ)
_ _ _ イw(´ヮ`ハ それから?
く7Z/ `ヽ と) 芥)つ
,| ,|ノノ^Y,} く/_i_i_>
リi|´・__・リ し'ノ
し J | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|
と__)__) | |
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 〜園田家・庭の池〜
そのガッパ「Zzz……」
(初夏の足音を感じさせる水温の中で––––)
(この池の住人であるそのガッパが、誰憚る事もなく安眠を貪っている)
そのガッパ「Zzz……」
そのガッパ「…………チャキゲツネェ」寝言 ☆☆☆そのガッパが見ている夢☆☆☆
〜園田家・浴室〜
そのガッパ「モジョド〜〜ハネイッパァァ!!」
浴室内に、山のように積まれてあるきゅうりのキューちゃんを手に取り……
そのガッパ「アハッチ〜〜〜ドンザヴィロ!!」
封を切ったきゅうりのキューちゃんを、浴槽にドバァァ!!
そのガッパ「ギモダギィザッチョララン!!」
浴槽が、きゅうりのキューちゃんで満たされていく…… そのガッパ「ヤヒフフルジィ……」恍惚
「…………」
「…………バダンメヒディ!!!!」
きゅうりのキューちゃん風呂にダイブッ!!
そのガッパ「ヤデブブマ〜〜ペヌギャ!!!!」
(思う存分に、きゅうりのキューちゃんを堪能するそのガッパ)
(そこへ––––)
浴室の扉ガラララ……
ことり「わぁ〜〜〜〜っ♥」
「きゅうりのキューちゃん、美味しそぉ〜〜♥」 __
/: :`ヽ、,ィ'.x_ .,>セ''''' <
/:乂: :ミ: :.\;;;;;;;;;;;≧K__: : : : : : :\
.い : ミ≦:j-、/: : : : : : : `丶、: : :ム:マ
ラ'''''ァ''"~,イ: : : : :vf: : : : : :.ヘム: : : :!:}
./:./;;;;;;;;/:./: : :./ |: : : : : : : ムム: :.リ/ヽ
/: ケx;;;;;;/:./: : :.f:/ .!li: : : : : : : :!:}/": :.ム
./: : : : : `'/:.ム: : v」ム-‐i!V: : : : : :リ_: : j: : : : l
./: : : : : : :/: :.{: : : f .i! ゞー--イ.j:`メ': : : : :|
.,.': : : : : : x/: : :.l: : : !,.ィf示ミ ,.ニ、`'/: :ル: :ル
.,.': : : : : :/': : : :.λ: :.|《之ツ .f夾心/: ム: : ル
, ': : : : :./イ: : : : : :ヘ \ゞ :::: 丶 ゞ゚'’ィ': /: : :/
/: : : : :, ', ': : : : : : : : : `'ヘ r‐‐ 、 ::: /ィ: >"
/イ: : : , ' /: : : : : : : : : : : : : :\ 乂___メ ~ア「:|'"
/" ム: : / ./: :./: : : : : : : : : : /: :/.`:。._ _,.。<: : |!:!
{:i从f /: 〃: : : : :,..ニニ..,_/_メ ム: : : : :!',マ
.i! /://: : : :/ .マム V .l、: : : : リ .ヽ
./://: : : / }ニ` 。._ ゝ.,:./ .}',
/:/.f: : : :ム lj !ニニニニ≧="ニヽー-<
./:N !: : :.,' ! /ニニニニニニニニニニニ\ ヽ
.V マ从! !/ニニニニニニニニニニニニニ.\ .!
l ./ムニニニニニニニニニニニニニニニ.ヽl
| l.ムニニニニニニニニニニニニニニニニニヽ
.! l |ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ.Y
.! ..,' .!ニニニニニニニニニニニニニニニニニニニ!
.! .,' Vニニニニニニニニニニニニニニニニニニム
.l ,'.V Vニニニニニニニニニニニニニニニ,/
.l .ル...V Vニニニニニニニニニニニニニニj.l
, ! .V Vニニニニニニニニニニニニニj !
,' l .ハv Vニニニニニニニニニニニニ!.l
., j .リ;マ .Vニニニニニニニニニニ.ム l
, j /`ヽ! マニニニニニiニニニリ! . ',
., ,! / ヾ マニニニニ.{iニニニl ! ,
(そのガッパの趣味である競泳水着姿で、ことりが浴室に現れた) そのガッパ「ベモダギャ〜〜ファ!!」
ことり「えへへ……♥」
「今日は時間を忘れて、ず〜〜っと2人でキューちゃん風呂に入ってようね♥」脳トロ声
そのガッパ「ミョハジラニィ〜〜タサッ!!」
(弾む気持ちで、ことりがキューちゃん風呂に肩まで浸かる)
ことり「あ〜〜、ごくらくごくらく……」
「にこちゃんのキュウリパックなんかよりも、もっとお肌がツヤツヤになりそ〜〜♥」
そのガッパ「イナテッチャッキ……」 ことり「ふふっ……」
「それにしても……」
「まさかそのガッパちゃんが、富くじで1000万円を当てるだなんてね」
(と、ここで––––)
そのガッパ「ジ〜〜アイォヘマ」
ことり「えっ……?」
そのガッパ「ベネカヘァァ〜〜レシッタ」
(勿体ぶりながら、肛門に隠し持ってた小箱を取り出す)
そのガッパ「ギャジエッバリ」小箱差し出し
ことり「……これを、私に?」
小箱パカッ…… | ,-―-、 i
i _∧_ _| __j |_ !
__ _人_ _ ∨ . < ヘ、__ノ > . _ _ / \ _ _
`Y´ o . :个 ‐- / ∨'′ i` : . \ /
! * ゚ / i l:::\ /ヘ, l __ \ i i
. /⌒ヽ-―¬‐=ニ.._j::ニ=-‐‐-=ニz--‐‐1 i/⌒Y ┼◇―
. 八 __,\ i::::> ´ ! : ` <,」 /.__ ノ ! 人
^ ー‐一'__ j ' : /i/::::. 丶'/,ー‐一彡 `Y´
,'> ´\,'// 、 i: , / ∨/ ', ∧
. ;ヘ、 , ′ \ |::/ / ::.:. . .__ '/ヽ /:: ∨
i//\ / i _ ニ=- !'___ -‐ ニ i///,>、::::::i :
|/// 丶 | -‐ ニ ̄ __;::イ \::::.:.:..:.. . . |,/ \::| ◇
. k' ∧ . : : :/ , 、__, ⌒ヽ : : : : . . ,'∧ ! :
. v> , _/::::::、 / ‐-/ /_j:::::ir‐-、:::\--‐, //ム -‐=7
V,/// ̄ ̄ト、 7 ; ヽ::! ir‐、::/,| i:::::,′
,ム=-‐―--| > .._ :| _..<'//| r‐――-、
. i /i ̄ ̄∨/フ7'へ'7フ// ̄ ̄ ,-\ }
ゝ ___.. <:::::∧ ∨' ´'v/ / ::::>ヘ ___ノ
i ` ハニ=-‐ \ / ‐-=ニ/> '′
_ _人_ _ ゚ o ` < __ Y´ ̄`Y __ > ´
`Y´ ☆ 。 | ⌒i|
i `ー―'
提供 ココ山岡 ことり「うわぁ……」
「すっごい……大きなダイヤ」
そのガッパ「ベキテンビーデソンッ」鼻を擦る
(目が覚めるような輝きを放つ、ココ山岡のダイヤのネックレスが入っていたのだ)
ことり「い……いいの?」戸惑い
「こんな高そうなのを、貰っちゃって……」
そのガッパ「デデハミューーホレプシ」求愛
ことり「…………」
「あっ」
「ありがとぉ〜〜〜〜♥♥♥♥」
「もう私、そのガッパちゃんのお嫁さんになってあげるぅ〜〜〜〜♥♥♥♥」
そのガッパに抱きつきっ!! そのガッパ「パブロンパブロンッ!!!!」
ことり「さっそくお母さんに頼んで、接近禁止令を解除してもらうね!!」
高坂「ぐっ……ぐやしぃ〜〜っ」ハンカチ噛みしめ
園田「信じていた幼馴染みが、河童にNTRれました……」
(浴室の窓の隙間から覗いていた敗者2名が、涙と鼻水で顔をビシャビシャにしていた)
☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆ そのガッパ「ニョヘヘ……」寝言
「…………」
「グバッ……?」起床
(多幸感に包まれたそのガッパの両目に、¥マークが浮かび上がる)
そのガッパ「ギヘドイゾ〜〜……」
「タダバソノッ!!!!」決心
池の中から、ザバァァッと飛び出しっ!!
そのガッパ「ジョダンアルテェ〜〜〜〜〜ッ!!」
(濡れた体も拭かずに、当たり札が祭られている居間へと向かうそのガッパ––––) そのガッパ「デシキルジドーー!!ラジョ!!」
(だが、そのガッパは知らない)
(キューちゃんタイムを取らずに家を出た事が、そのガッパの運命を大きく狂わす結果になろうとは––––) 明日につづく……
明日の最終回で、そのガッパちゃんが短い一生を終えます。
ぜひともハンカチの用意を忘れないでね。 >>122
画像検索して草
なんでこれ選んだんだよwww パンツ晒しただけのにこかす…やっぱり今回も被害者じゃないか(歓喜) 〜神田・街角にて〜
※このシーンのみ、語り・なんちやまん
いやぁ〜〜、最近暑くなってきたよねぇ〜〜。
こう暑い日が続くと、外に出るのが億劫になりますよぉ(いつもの)
…………おや?
あそこで2人仲良く、手を繋いで歩いてるのは……  ̄l:| |] |二 |_|i | || ..| | | |``i''"´ | | | | | ,。s1¨¨¨|
l.|==| 〔|__|ソ | |厂 ̄|_|_|_|___l | ̄ ̄| | | ,。s≦ | |
l:|iTi|TTi | |=〔_〕 ,/| ̄\/」| /\ ̄ ̄ | / |__| | ,。s≦ | |
l:| ̄| ̄`'| |─冂 _,| :|¨¨¨l/|¨| /::/ `|¨¨¨:| | | :| | | jI。s≦ | |
l:| |___ | | ̄凵 /´| |´|¨~| l/| :| /::/ ,| | | |_」斗 '" _|__|
_l:| |¨:|`'| |ニニ」 | ]| | :| i| l/| :|.¨丁,.イ| | |_j _ -  ̄ :|
=:=:| |‐:|.._| |]| 冂 |/ | |¨|立==「i| :| ||| | _|_| __ -  ̄ _ -  ̄ |
|_| | |_| |__|┘ イ l |_」[] |''"|::| :| l_」⊥ |'⌒ヽ ̄|__ -  ̄ _,、r''"´ _,⊥
i]i]|Π| | | |¨|:|^T 「|'´|¨:l ||_⊥-|''|_」 - ''"| | _|_,,⊥-─  ̄_⊥-‐ ゙ ̄| |
 ̄丁¨丁 ̄Y_|:|T′ ../| | | |ー|┤|_」__,|| |癶|¨¨~丁L -‐=冖'T¨|-‐rr¬冖T¨| |
|: : :|| :| |:|:| ト., r:|_| |[| |=i|ー|::|└:┬||___/ \ | ||:::::::| | | | || _||_i| |
¨¨| : ||¨二|」」」_|: :〕iト| |_| |ィiニi|ニ|::| l¨:|丁L__∠___\|丕_||:::::::| | | | || |___i| |
|:: : ||//¨¨¨¨¨ヽ」⊥| |_|_|::||::|||::| l |┴:::||_|_||: | |弖 ||__,x=x| | | ||__,, || i| |
__,,| ||_|TニTTニニTi ⌒ ー└⊥||::| ̄,,,|ニニ||_| ※ | | |  ̄ | || | | || :|| || i| |
__,,| ||_{ニニニニニニニ}| ⌒ ー L|==|_|ニニ||TTT「冂xXXXX|___| ||_| | || :|| || i| |
i||/||| ||_凵 ̄ ̄ ̄凵 | ⌒ ー _ r些些‰‰‰‰i|o゚|il| || | | ||_____|| ||‐|.._|
i||/||| || | .| | ⌒ ー _└L二二二⊥⊥|_||_|_..⊥=._|| _,,,||]||_i| |
i||/|||_|| | | | ⌒ ー ``〜、、 ̄ || ̄| || || :| |
:||‐||/ | :| | ⌒ ー _``〜、、 < ̄ ̄ >└ _|__
() () _‐_‐_‐_‐_ー_| : : |‐|‐_ _ ⌒ ー _``〜、、 ̄
ー_‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_| :.::.:|ニ|‐_ (:::::::::::::::::::) ⌒ ー _``〜、、
‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐|: : :|ニ|‐_ `¨¨¨¨¨´ <⌒ ー _``〜、、
‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_|: : : :|ニ|‐__  ̄ ̄``〜、、
‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_|: : |ニ|‐_‐_
‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_‐_|: : |ニTiiiiiiiiiiiiii
,-_ ___ _ __ _ __
/八 / ヽ.ヽノ (,r'::::、::::〆)
| |l /人) リ(::::人!、(,:::i
リ八(||,,^ o^ノ| ,ハ,^ヮ^ |l人
⊂f介iつ|::とi介f⊃:::|
, 'z⌒く====>ヽ.<====ン.リ|__
ゝZ_ノJJ しし. !、,__))_) キツネーチカ「♪ふ〜たりきりの は〜なぞのでね〜むりにつ〜く〜〜」
のんたぬ「♪か〜みをな〜でる そのてが〜〜す〜き〜〜」
こらこら……そこの君たちぃ。
2匹「♪も〜〜っと〜〜〜〜!!」ニパァァ
それは往来で歌うような曲じゃないからね?
ホント子供って、歌詞の意味もわからずアニソンを大合唱する……
?????「バッレリ〜〜クエクエクッ!!」
2匹「!!!!????」ビクビクッ
えっ、何このクリーチャー…… そのガッパ「チャダエプオーメパボ〜〜!!」
(小動物2匹の横を、弾丸のように駆け抜けるそのガッパ––––)
2匹「…………」ポカーン
のんたぬ「そ……そのガッパちゃん??」
のんたぬ「あんなに血相変えて、どこ行くんやろ……」
知り合いかい。
キツネーチカ「ひぃぃぃ……」マッサオ
キツネーチカ「チカ……そのガッパだけは苦手チカァ……」
(金色のしっぽが逆立ち、怯えに怯えて……)
キツネーチカ「そのガッパとは、一緒にストラバ歌える気がしないチカよぉ……」オロオロ
半年ぶりに来たけど、全然変わってねぇな……ここの作者。 〜神田明神・窓口〜
神主「どうかね?東條くん」
神主「計画の進捗具合は……」神経質そうに
希「はぁ……なんとか」
希「二番くじまでの当選者の記憶は、全員消しておきました」
希「あとは、一番くじの当選者が来るのを待つのみです」
(ここ数年のコロナ禍で、経済的な大打撃を受けた神田明神––––)
(この損失を埋めるためには、酷な話だが、非合法な事にも手を染めねばなるまい)
(そう––––)
(この富くじは、最初から仕組まれていたイカサマだったのである) 神主「そうか……」
神主「くれぐれもこの事が口外されないよう、念入りに記憶を消しておくんだぞ」
希「はい……」
(希に釘を刺し、神主は社務所へと戻っていった)
(そこへ、入れ替わるように––––)
そのガッパ「グワッギョ!!グワッギョ!!」
希「あ、そのガッパちゃん」
希「どうしたの?ひとりでこんな所に来て」
そのガッパ「ヘグショーーッ!!」大威張り
希「……あ」 (そのガッパが握りしめてる紙を見て、希が固まる)
(その紙切れこそ、家人の目を盗んで持参してきた、一番くじ1000万円の当たり札だったのだから……)
希「亀の1336番……」
「え……ウソやろ?」
「そのガッパちゃんが、一番くじに当たったん?」
そのガッパ「ニョモダダ、チーーズバレコモ!!」
希「あ〜〜……」
希の顔から、冷や汗ダラダラ……
希「あ……あのなぁ〜?そのガッパちゃん」
「ちょっと申し訳ないけど、ここで待っててくれない?」
「係の人を呼んでくるから……」
そのガッパ「ジョドエッパッピロ?」小首傾げ 〜社務所〜
神主「なにぃ!?河童が一番くじを!?」驚愕
希「まさか人外が当選するとは……」オロオロ
(想定外の事態を前にして、狼狽する2人––––)
神主「え〜〜い……この際、人間も河童も同じだ」
「はやくその河童の記憶を消して、追い返しなさい!!」
希「それができてたら、とっくにやってますよぉ」
「ウチの手に余るから困っとるんです」
神主「なぜだ!!」三越
希「それが、そのぉ……」
ハンカチで汗を拭きつつ…… 希「ウチの催眠術が効くのは、人間だけで……」
「妖怪相手には、トンと効果が……」
神主「なっ……!?」 〜その頃、そのガッパは……〜
そのガッパ「ジヒバゾ……」片足タンタンッ
希が戻ってこなくて、イライラ……
そのガッパ「ムモヌールプガッ……」
(その時––––)
そのガッパ「…………ヌガッ」ドクンッ
「ギギグ……」ドクンッドクンッ
(家を出る前にキューちゃんタイムを取らなかったツケが、ここにきて表面化した) そのガッパ「ドルカミペェェェ……」
ドクンドクンドクンドクンッ!!!!!!
そのガッパ「ギィイアアアェエエ!!!!!!」
そのガッパの両目真っ赤っか!!
そのガッパ「ダルアアアアッバエエエ!!!!!」
全身の筋肉が、3倍に膨れあがるっ!!!!
そのガッパ「ジャミオオオオエネン!!!!!」 〜かたや事務室では……〜
希「ど……どうしましょうか?」オロオロ
「まさか、『ハナから1000万なんて用意してない』だなんて、口が裂けても言うわけには……」
神主「し……知らんからなっ!!私は」
「大体この計画は、東條くんが言い出しっぺじゃないか!!」
「『万事うまくやれる自信がある』って、君が得意げにいうから……!!」
希「そんなぁ〜〜!!」
「いまさら責任逃れしようったって、そうは問屋が……」
\ギャアアアアアアア!!!!!!!!/
2人「!!!!????」 廊下の方から、物騒な足音が……
ヒタッ……
ヒタッ……
そのガッパ「ギョネデメキーーツモモッ……」
2人「」
(そのガッパが右手にぶら下げてるモノをみて、何も言えなくなる2人)
(無理もない––––)
そのガッパ「ジョメキデハピハイヒカァ……」
手に持ってた生首を、床に放り投げ…… 2人「ヒエッ……」ガクブル
希の足下に、生首ゴロリ……
希「」血の気が引く
(希もよく知ってる職員さんの生首は
圧倒的な恐怖を目撃したような形相のまま
時を止めていた)
そのガッパ「…………」
「イデヂッ……」
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> イカリクッスンタテベントォォ!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ (聡明な読者の皆さまなら、もうおわかりであろうが––––)
(そのガッパには、『2時間おきにキューちゃんタイムを取らないと、村人を50人血祭りに上げるまで気が静まらない』という、不治の病を抱えていたのだ)
神主「あわわわわわわわ……」お口ワナワナ
(狂気が篭もったそのガッパの目を見て、すっかり怖じ気ついた神主が––––)
神主「たっ」
「助け……助けてくれぇぇぇぇ!!!!」
希「あっ!!ちょっと!!」
希を見捨てて、我先にと逃げ出すっ!!!!
––––が そのガッパ「エミツンフリハタシキュウシキ!!」
そのガッパの目から、赤いビームが放たれる!!
希「!!!!!!!!」
神主の背中に、ビームが命中!!!!
神主「ギャアアアアアアア!!!!!!!!」
瞬く間に炎が全身を覆い、神主を焼き尽くす!! ,ィ ,, . . .. . .,ィ.,,:r '" ..:. : .,.ィ ,,.r
l. | ,.r:ヤ :. ...: .. .:::::::::: :... ,.r'.r": :: ..... . ::. / ,ク''" ,:ァ
.l ク". .::::: :: ::::: .::::::::::;;;:::.:. .,rヤ.:j.l. / ..::. .::::::::. / f ,、 // _,..r
/, |. /..、 :.. .:. : .::::::::::;;;r'':ヾ;; -"::,,./=,〈 : .::rヽ.;t. : /r ./,=, ヽ. //,,.rヤ
.//j !''7ハ ゙i . ::: :.. ,ィ :./ ::::::;;;r;;;;;;;ヾミ::、: ,:グl!./゙l.l:: . ::::{;/ .:::: ,;;;,,. ."./!j./ハ..}. ,/r''"./7
ム " /!.l / j ,l ,: ::::::: |レ'".: ;:::::j;;;(. );;r゙.// .j./ !!::.::.. :: ..,;;;;;r 、;;. / ! ./ !j' ,rヤj l ./..─、
./ |.'/ .f./ :. .:::. ,.イ!. j ::: :;:::::t;;;;;;;;;;:-'":: . tLノ.! . /. .,;;;;f. ヽ. ,,ゝl.!.,ノ/ .ク . . ,rヤ j .=''/~`l l
.,f ,.イ // . .:::::.,rヤ..i ク,ハ. :.:;;:::: ''" ::::: ,.: ..::::::.~ :.. ./..: . .;;;;f ヽ.,r";| ー' l /. . .. -' . ,rイ l.// i j'
i.L_,/ ! .// :.:::::::: ゙"::,rイ./.:.||. :::: ::::::;, .:: ;: :::.::..:: .::::::. .::. .:::. .;;(_ ヽ,r";;;;;;|. : / :. :. .,r/ ! ./ . j !
ー" /: .::::::: :::..:.,f. l./.:::.j ::::::::::::::::;. . ;:::::.::::::::::::::: :: .. :::.:;f. ヽ/;;;;;;;;;;;t.: :. ;.、:、 ..:: /f .j | //
: :::.:::::. :::::(_/.゙::: / :::::::::::.:::;; . ;:::::::::::...::::::::.:::.: .: :::f..ヽf;;;;;;;;;;;;;;;;i.::__:.: ..r 、. .:. l |_./゙'' .ク
:. ::::::::.::::. :: : .: ./. .. .:::.:::::::;:.. ;;.:.;..:: : ::::::::::::::::::.. . ::. ::ヽ';;;;;;;;;;;;;;;;/;;;:`Y'':: .:::.. ::: .t./ /
: ::: :. :: " :::::::::. :.:.: ::;.:.;.:: : . : ::::::...:::::.::::::. .::.ヾ;;;;;;;/;;;,,;;:::::/`:. :: : : : .:. /
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:. .:.:::. ::::.: :. ;,.;. :: :. ::::.. .: .:: : . .: :: .::: ::::::
わずか30秒弱で、神主は灰と化した…… そのガッパ「バ……バナナイスシャワー……」
希「あぁ……」
恐怖のあまりに腰が抜け、身動きできない希……
希「そのガッパちゃんが……狂っちゃった」
そのガッパ「キタハラトモエ……タノムカラコトリノエッチナエヲカケェ……」
そのガッパ「……ニキナッ!!」ゴゴゴゴゴ
殺意の波動を、希に投げつけるっ!!
希「!!!!!!!!」ゾクゾクッ
そのガッパ「ピピデナルーチャ、モンダキュ」 息の根を止めようと、希に近づく……
だが……
希「だ……ダメだよっ!!」
「ダメだよ!!そのガッパちゃん!!!!」
生と死の狭間で、思わず標準語に戻った希が……
希「私を殺したら、ことりちゃんが悲しむよ!?」
「それでもいいのっ!?」
そのガッパ「」
(そのガッパの顔に……ほんの一瞬だけ、ことりへの深い敬慕が浮かんだ)
(そして––––) そのガッパ「…………メチャナイヂ」
希「……えっ?」
そのガッパ「ギビーーーニョマックエイ!!!!」
窓ガラスを、ガシャーーンと突き破るっ!!
希「あっ!!」
(観光気分な参拝客たちの前に、そのガッパが姿を表した!!)
外国旅行客「Help meeeeee!!!!!!!!」 ___,,..、___
. /´xXxXxXxXxX'ヽ
〈xXxXxrへXxXxX,∧
/:::::::::: { <XxXxX'∧
{:_/´ ιノ J }xXxXx∧
. 》 劬> 、 };fへXxX,}
/.::: ::7 ノ ;;;;{りノ xX/
`'r,,,\ { ;;;;;ゝ'xXx/
こ> }u } \;/
} ::: ィi〔 u; {
\___/:::__ _____:{
. ムイ:i:i:i`´:i:i:i:i:i:っ
ノ:i:i:i:i:i:i:i:i:(⌒゚。
(ノ´}l7:i(⌒し゜ リ
。 ‖しi:{ィ ゜ 〃 o ゚
ij ノ:i:{ ij /)
. (ヽ (:i:i:i:i/, ' /⌒
):i{ ノ:i:i:(ィ/_/
):i:i:i:i:i:i:i:i:i:i:i(__/)
rァーー‐ー 、 ,'-‐ ^^;;ー---く
ゝ-‐‐-- 、 u;ヽ r─- ..,,__{_
_ -=〉 V{ ィァ、
_,,..、-‐r=‐-r''" `ヽ ィi〔ニニニ>、
_、-ニニニニニ>--} .// ‘/ニニニ=/二\
/_}ニニニニニニニ人{__l ./ ∨ニニニ/ニニニ
{ニ/ニニニニ=l ̄ ̄/ /:::/L.,フ{ u∨_弋二 ニニニ
/ニ/ニニニニ=lニニ/ /:::/ {::::::{ ∨ニ/二二ニニ
. /二{二二二ニニlニ=/ /:::/ /\::\ ‘,フV\ニニニ
/ニ二{二ニニニニlニ/ /:::/ ./ニニ\ / /ニニ\ニニ
/ニニニ{ニニニニ=l_/ /:::/./ニニニ<,_/ /ニニニ=\=
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> 旅行客の首を、手刀でスパァァァァン!!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ 〜神田明神・広間〜
旅行客の妻「Oh my Hibinosakurako!!!!!!!!!!!」
そのガッパ「メヤ〜〜ンエスロロイン……」
バスガイド「みなさんっ!!早く安全な場所へ!!」
旅行客たち「Gyaaaaaaaaaa……」
(驚愕の相で、散り散りに逃げ出す参拝客たち––––)
(だがその抵抗も、全日本妖怪格闘トーナメント5年連続優勝中なそのガッパの前では、虚しい徒労であった)
そのガッパ「サルティンバンコニツレテッテ
!!」 突き出した右手から、バスガイドへ向けて怪電波が放射される!!
バスガイド「ひっ!!!!!!!!」
バスガイドの頭部が、突如モリモリ膨れあがる!!
そのガッパ「ヘアピンコンセントボヤサワギッ!!」
バスガイド「ギャアアアアアアアアア!!!!」 守圭圭≧ュ。 `'寺圭圭圭仏 焔圭圭} il ,佳圭圭圭a ,イ圭圭圭圭a ィ劣
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圭||a" _,イ/ ,佳圭||7゛ ||| {7.|圭圭} `守圭心、`_心、 \
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_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> バスガイドの脳みそバァァァァァン!!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
境内に飾ってあるμ'sの看板に、返り血ビシャアアアアアアア!!!! そのガッパ「ニヒャエアスムディ〜〜!!!!」
売店からパクッてきた、ラブライブジンジャエールをグビグビ飲みながら……
そのガッパ「アルニョ〜〜デンイスマッペ!!」
\わあああああ……/
\助けてくれええええ……/ 〜社務所〜
希「………………」自責の念
(血煙––––)
(血煙––––)
(また血煙––––)
(つぎつぎと、参拝客がそのガッパの毒牙にかかる光景に心を痛め––––)
希「あ……あかん」
「ウチがつまらん命乞いをしたばっかりに、罪のない人達が……」
\ギャアアアアア……/ 希「はやく……早くそのガッパちゃんを止めないと……」
(だが––––)
希「……ダメだぁ」
「いくら暴徒化したとはいえ、そのガッパちゃんは海未ちゃん家のペット……」
「そのガッパちゃんに傷をつけようモノなら、園田一族が黙っちゃいない……」激しい葛藤
「う〜〜〜ん、どうすればええん……」
(と––––)
\うわああああああ……/
\バチュンッ!!!!/ 希「いや……待てよ」
「いま心臓を握り潰された人が、48人目やから……」
「だれかあと2人が、犠牲になってくれれば……」
(ノルマ達成となり、そのガッパが正気に戻るハズ––––)
希「……ああっ」
「ウチはなんて、薄情な女なんや……」
「ウチとは面識もない人間の死を、こうして願ってるなんて……」
「エリちが知ったら、きっと軽蔑される……」 (さりとて、グループ仲間のペットに手を掛ける勇気を、希は持ち合わせていない)
(自分の無力感と卑屈さに、希が押しつぶされそうになっていた時––––)
\やーーーーんっ!!!!/
\チカァーーーーッ!!!!/
希「!!!!????」 ,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:..
... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,...
ー====- ー====-
... ,... .,.:,..:.. ... ,... .,.:,..:..
_, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ
,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:..
,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,ィゞ
ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄
,ィ!´ ̄``i''ー─- 、、、,,_
イ三二二ニニニゞ ( j〉 」´ ̄ ̄``ー-、ヽ .,.:,..:.. .,.:,..:..
... ,... ``ー─'"´  ̄ ̄ ̄ ̄
,ィゞ .,.:,..:.. .,.:,..:.. ... ,...
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_, -─‐- 、ー‐-、ー-、 ;: ;:;: :;:;: ; ; ,ィゞ
,イ、,r'⌒ヾ ヽ ヾ ``''ー- -、-‐''"´ヽ;;: :;:; ;:; :;:; ;: . .,.:,..:..
,r/ (::;;:;:;;/ー-、 j `, _ /ィ´ ;:; :; ;:; : ;: ,.-'''"-─ `ー,--─'''''''''''i-、,,
ヽ 「i''ー'"´ ,r-‐'ー''''"´ ̄
死屍累々の境内…… のんたぬ「そ……そのガッパちゃん……」青ざめ
「これ……全部そのガッパちゃんがしたん?」
そのガッパ「ベヂアヂハコ……」
キツネーチカ「ヒィィィィィ……」あっさり号泣
「辺り一面、死体と血でいっぱいチカァ〜〜」
「やっぱりこの子とは、えりうみしたくないチカァ〜〜!!」
(散歩のついでにお参りしようと神田明神にやって来た2匹が、そのガッパの射程圏内に入ってしまったのだ) 希「なっ……!!」愕然
「どうしてっ……!?どうしてなんっ!?」
「よりにもよって、こんな時に来るなんて……!!」
(このままでは、最後の生け贄2人は彼女たちになってしまう)
そのガッパ「ビバヂアシロッガーーラント!!」
幼児だろうが容赦はしないと、飛びかかるっ!!
のんたぬ「やあああああああん!!!!!!」
キツネーチカ「チカアアアアアア!!!!!!」
生を求めて、血塗られた境内を逃げ回るっ!! 希「…………」
(もはや、迷っている場合ではない––––)
(泣き叫ぶ2匹の姿は、苦渋の決断を希に下させた)
希「…………」覚悟を決めた目
「…………ごめんなぁ、海未ちゃん」 〜黒澤家・浴室〜
ダイヤ「いかがですか?ルビィ」聖母の笑み
「シャンプーが目に染みませんか?」
ルビィ「ううん、大丈夫だよ」
「お姉ちゃんが買ってきてくれた、このシャンプーハットがあるからね」ニッコリ
(仲睦まじく、入浴中な黒澤姉妹––––)
(シャンプーハットを被ったルビィの頭を、シャカシャカと優しく泡立てるダイヤである)
ダイヤ「痒いところがありましたら、遠慮せずに言って下さいね」
ルビィ「えへへっ……」 (そこへ––––)
扉バァァン!!
希「ダイヤさんっ!!」
ダイヤ「……え?」
「の……希さん??」
ルビィ「どしたの?お姉ちゃん……」
希「ちょっとの間、シャンプーハットを借りるよ!!」
ルビィの頭から、無理矢理シャンプーハットを剥ぎ取るっ!! ダイヤ「あっ!!ちょっと!!!!」
希「後でちゃんと返すからっ!!」
扉バタンッ!!
ルビィ「ピギャアアアアアッ!!!!」
「目がぁぁっ!!目が染みるよぉぉぉぉ!!!!おねえちゃああああっ!!!!」 〜神田明神・大公孫樹〜
(すっかり人の気配が途絶えた境内の片隅に、淋しく佇むイチョウの木––––)
(その頂きに、涙目で助けを求める2匹の姿がある)
キツネーチカ「くっ……来るなチカァ〜〜!!」
「お前なんか、μ'sのペットとして認めないチカァ〜〜ッ!!」ギャン泣き
のんたぬ「エリち〜〜っ!!のんた〜〜んっ!!」
「もうイタズラはせんから、助けに来てぇ〜〜!!」心からの叫び そのガッパ「ベマイハッエダッキチヨ!!」
イチョウの木を切り倒そうと、手刀乱舞っ!!
そのガッパ「ツヨシシッカリシナサイッ!!!!」
(幼い2匹の命の灯火が、今まさに尽きようとしていた––––)
(その時!!)
希「そこまでやっ!!そのガッパちゃん!!」
そのガッパ「!!!!」 (シャンプーハットを持った希の姿が、そのガッパが現世で見た最後の光景となった)
そのガッパ「ビドリャジゲッ!?」
希「喰らえっ!!」
「シャンプーハット気円斬っ!!!!」
シャンプーハット投げつけっ!!
そのガッパ「ドジョヒィガンペペ!?」
シュルルルルルルルルル!!!!!!!!
希「吹っ飛べええええ!!!!!!!!」 , と二二二二二二つ_
∠レVハト|\|\|\|ヽ>
/.:.:.:.:.:.:.:{:.:|:.:.:|:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:\
.:.:.:.:.:.:.:.:./ |:.:|:.:.:|、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.
/:.:.:./:./|:/ :.:|:.:.:ハ\:.:.:.:.:.:.:.:.:':, :.:.:
/:.:.:.:.:./、j:| v:.:.、:ハ、\:.:.:.:.:.:.:.i:.:.:i
:.:.:.:i|:.:.| {ソ,_ Y \ _\ :.:.:.|:.:.:|
|i|:.:i|:.:.| ヽ ◎\ /◎ノ }:.:.:.|:.:.:l
リ .:∨{ ` ̄"` ´" ̄´ |:.:.:.|:.:.,
:.:.:.{\ """ /’’\ """ /:.:./.:.:′
\i「`\ / \厶ィ }:.|!|
}:ーヘ | | ̄`‐‐´ ̄| |, 、/:ハ:|
|:.ハ:个:.|\二二二/イ:.:.i:.:.:.| }
|:.l |:j|:.:.:.:.:.}__ー<{:.:.j|:.:.:i:.:.:.| :,
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> そのガッパの首スパァァァァン!!!! <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄
_人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人人_
> そのガッパ「ギョベハハァァァァ!!!!」断末魔 <
 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄ 〜一方その頃、新橋・日本テレビでは……〜
ディレクター「本番五秒前……」
「……キュッ!!」
斉藤「ハ〜〜イ!!」ニッコニコ
「みなさん、お久しぶりで〜〜す!!」
「お天気担当の、斉藤朱夏で〜〜す」
「皆さんの熱烈なラブコールのおかげで、6月も天気予報を担当する事になりました〜〜♥」
(埼玉県民の誇り・しゅかしゅーの澄明ボイスが、汐留の空に響き渡る)
斉藤「それでは、今日の体感天気予報を……」
??「アホ〜〜〜〜ッ!!」
???「アホ〜〜〜〜ッ!!」
斉藤「……えっ!?」空を見上げて にこ「アホ〜〜〜〜ッ!!」
かすみ「アホ〜〜〜〜ッ!!」
ミ
ミ
J(*◎ヮ◎*)し
ミ,, 彡゛ バサバサバサ……
″″
ミ
ミ
从c˘◎ᴗ◎˘*
ミ,, 彡゛ バサバサバサ……
″″
にこ「アホ〜〜ッ!!アホ〜〜ッ!!」
斉藤「ちょっ……!?にこちゃん!?」ドギマギ
かすみ「アホ〜〜ッ!!アホ〜〜ッ!!」
斉藤「それに、かすみちゃんも……!?」 にこ「アホ〜〜〜〜ッ!!」
かすみ「アホ〜〜〜〜ッ!!」
斉藤「2人とも、いまこれ生放送中で……!!」
ディレクター「なっ、なんなんだ!!あの2人は!?」
「『鳩の休日』を流すには、まだまだ早い時間だぞ!!」
にこ「アホ〜〜ッ!!アホ〜〜ッ!!」
かすみ「アホ〜〜ッ!!アホ〜〜ッ!!」
にこ「♪にこはぁ〜〜っ、にこはぁ〜〜っ」
「♪アホなのかぁ〜〜っ!?バカなのかぁ〜〜っ!?」
かすみ「♪この後は『早見優のアメリカンキッズ』で〜〜すっ!!」
「♪見てねぇ〜〜〜〜っ!!」
〜おわり〜
※おまわりさんにおこられるとおもうので、そのガッパちゃんのまねはぜったいにしないでね。やくそくだよ。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています