鞠莉「圧倒的クラウディ」
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鞠莉「むー」
曜「さっきから外ばっかり見て、どうしたの?」
鞠莉「天気、曇ってる」
曜「そうだね」
鞠莉「なんかこう、ずーんって感じじゃない?」
曜「空が?それとも気分が?」 鞠莉「どっちも。空全体が厚い雲に覆われていて、まるで閉じ込められているみたいじゃない」
曜「確かにね。気圧のせいか、ちょっとずじゅうかん、じゃなかった、頭重感(ずおもかん)がするし…ちょっと、なんで笑うの」
鞠莉「笑ってない笑ってない」
曜「嘘。絶対笑ったでしょ」 鞠莉「笑ってないって」
曜「ほんとー?」
鞠莉「本当に本当」
曜「ならいいけど」
鞠莉「…ずじゅうかん」
曜「やっぱり笑ってるじゃん!」 鞠莉「わざわざ言い直すから。ふふっ」
曜「すぐそうやって茶化すんだから」
鞠莉「茶化してないない」
曜「前に頭重感の読み方で色々あった後、調べたら『ずじゅうかん』と『ずおもかん』の両方があるらしいってことは確認したよね」 鞠莉「そうね。『ずじゅうかん』と『ずおもかん」、どっちも間違いではないって確認したわ」
曜「だったら、毎回反応しないでほしいんだけど」
鞠莉「好きなんだもの。曜の『ずじゅうかん』って言い方が可愛くって」
曜「低気圧が来るたびにいじられる側にもなってよ」 鞠莉「はいはい。ご機嫌を損ねないうちに、この辺でやめておくわ」
曜「ならばよし」
鞠莉「今日のところは、だけど」
曜「むー、鞠莉ちゃんの意地悪」 鞠莉「あら、ご機嫌損ねちゃった?」
曜「意地悪する鞠莉ちゃんなんてしーらない」
鞠莉「曜、こっち向いて」
曜「ふーんだ」 鞠莉「怒ってる?」
曜「怒ってませんよーだ」
鞠莉「ごめんって、曜が可愛すぎるからつい。本当に可愛いなって思ってるだけなの」
曜「本当に?」 鞠莉「嘘はつかないわ。顔を見せて笑って、ね?」
曜「…ハグ」
鞠莉「ん?」
曜「ハグは?」 鞠莉「言葉だけじゃ足りないってこと?」
曜「ハグがいい。ハグしてほしいの」
鞠莉「はいはい、じゃあ失礼して、ハグっとね」
曜「んー」 鞠莉「機嫌は直った?」
曜「まだちょっと足りない」
鞠莉「うふふっ、甘えんぼさん。お気に召すまで、ぎゅってしてあげる」
曜「んぅ…」 鞠莉「ご満足いただけた?」
曜「うん、おかげさまでいい感じ、絶好調!」
鞠莉「それはよかったわ。元気になったところで、得意のヨーソローパワーでこの曇り空をどうにかできない?」
曜「それは鞠莉ちゃんの領分でしょ。持ち前のシャイニーパワーで頑張ってよ」 鞠莉「さっきからエネルギーを送り続けているんだけど、今日の天気はなかなか手強いのよ」
曜「鞠莉ちゃんにも難しいのならお手上げだね」
鞠莉「まだわからないわ。曜のヨーソローパワーと私のシャイニーパワーが合わされば」
曜「厚い雲でも撃ち砕ける?」 鞠莉「そういうこと。やってみる価値あると思わない?」
曜「試してみようか、ぐぬぬぬ…!」
鞠莉「二人の力を、一つに…!いくわよ!」
曜「うんっ!」
ようまり「はぁーーーーーっ!」 鞠莉「まあ、無理なんですけどね」
曜「さすがにね。天気には敵わないよ」
鞠莉「あーあ。降りそうで降らない、はっきりしないこの感じって苦手。爽やかさとは程遠くって、太陽が恋しいわ」
曜「気持ちも晴々としないよね」 鞠莉「いっそ大雨でも降ってくれれば、諦めもつくのに」
曜「ま、そういう日だってあるよ」
鞠莉「曜はいいの?せっかくの二人で過ごせるお休みなのよ」
曜「だからこそだよ。家でのんびりしろって、天気が言ってくれるんだよ」 鞠莉「なんだか達観してるのね」
曜「それに、太陽なら私の隣にいてくれてるしね」
鞠莉「まあっ、口説き下手の曜にしては、随分とベタなこと言うのね」
曜「へへっ、ロマンチストな誰かさんの影響かな」 鞠莉「減らず口を言う子には、えいっ」
曜「わっ」
鞠莉「こうやってくっついて、ベタベタしちゃうんだから」
曜「あははっ、ちょ、くすぐったいってば」 鞠莉「うりゃうりゃ、べたべたー」
曜「わわわっ!くっ、そっちがそのつもりなら私だって!」
鞠莉「きゃっ」
曜「負けないよ、このっ、このっ!」 鞠莉「あはははっ、そこは反則、ダメだって、ひゃははっ」
曜「どうだ、参ったかー!」
鞠莉「わ、わかったから、降参、降参するから!」
曜「やった、私の勝ちー!」 鞠莉「うふふっ、あー笑ったわ。家の中でこんなに大笑いするなんて」
曜「退屈もたまにはいいでしょ」
鞠莉「本当ね、曜のおかげだわ」
曜「えへへっ。で、今日はなにする?」
鞠莉「ん。もう少し、こうやってハグしたままがいいな」
曜「そうだね。時間はたっぷりあるし、ゆっくりしようよ」 天気予報は一日中曇りだと言っている。圧倒的な曇り空で、今日は太陽も星も見えそうにないけれど。
笑顔の曜が一緒にいてくれて、私の心をあたたかくしてくれるから。
鞠莉「曇り空も悪くない、かな」
終わり 全弾撃ち尽くしました。曇り空のようまりでした。
頭重感については読み方諸説あるようですが、そのことをテーマにしたようまりは↓です。
曜「ずじゅうかん」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1603975297/
↓は前に書いたものです。よろしければ併せてお願いします。
曜「玄関ですること」
https://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1621752525/
ありがとうございました。 おつ
タイトルでドキドキしながら読んでたけどほのぼのでよかった 曇天もなんのその
素晴らしきかなようまり
楽しませて貰いました。 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています