璃奈「愛さんと、距離を置く」
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璃奈「かすみちゃんにも、メッセージ届いてると思うよ」
璃奈「愛さん、先にバスケ部のところに寄るから、遅れるかもしれないって」
かすみ「……あ、ほんとだ」(スマホを見る)
かすみ「また、助っ人の依頼?」
璃奈「多分、そうだと思う」
璃奈「週末の土日、バスケの試合に出るかもって、昨日言ってたから」
しずく「バスケ部もだけど、いつも色んな部から声かけられてて、すごいよね」
璃奈「うん」 璃奈「人気者で、誰かのために行動できる愛さんは、かっこいい」
かすみ「……ふ〜ん」ニヤニヤ
璃奈「?」
かすみ「……実は、自分に構ってもらえなくならないか、不安だったりして〜」ニヤニヤ
璃奈「……そんなことないよ」【`へ´】ムムッ
璃奈「愛さん自身も好きでやってることだから、応援してるっ」
かすみ「お、おおぅ……(珍しく、結構怒ってる?)」
かすみ「ご、ごめ〜ん、冗談だってば〜」アタフタ ガチャ
愛「皆!お疲れ〜!」
璃奈「!」
かすみ「あっ!ほら、愛先輩来たっ!」
璃奈「……」タッタッタッ ギュー
かすみ「……もう、飼い主をお出迎えするペットみたいになってるじゃん」
しずく「練習の時に離れてる反動かな……」
しずく「明らかに、日常のスキンシップが増えてるよね」
しずく「(……オフィーリアみたいで、可愛いかも)」キュン
かすみ「(……とか、考えてそう)」ヤレヤレ
愛「昨日はありがとね!」ナデナデ
璃奈「うん……いつでも来てね」 愛「皆〜、話したいことがあるんだけど」(全員に呼びかける)
侑「ん?どうかした?」
璃奈「……?」(抱き着くのをやめる)
愛「ちょっと、言いにくいんだけどさ……」
愛「今日から週末まで、同好会の活動休みたいんだけど……いい?」
侑「ええっ!?何で!?」
エマ「ひょっとして……バスケ部のお手伝い?」
愛「そ、エマっち大正解!」
愛「大分前から、週末の試合に出てってお願いはされてたんだけど」
愛「放課後の練習にも毎日参加してほしいって、さっき言われちゃってさ〜」
愛「今度の試合は絶対に勝ちたいから、今週だけどうしても〜って」 愛「自主練はちゃんとやっておくからさっ!お願い!」パンッ(手を合わせる)
彼方「愛ちゃんの実力的に、そこは、皆心配してないと思うよ〜」
果林「ええ……というか、自主練もやるなんて大変じゃないかしら?」
愛「そこは大丈夫!」
愛「バスケ部の練習内容を『予想』して、自分の体力と『要相談』するから!」
侑「ぶっwwwwあははは!wwww」ゲラゲラ
歩夢「あ、愛ちゃん!最近供給が多すぎるよ〜!」
愛「あはは〜、ゆうゆの反応が嬉しくって、つい」
\\ヒーwwオナカイタイww ユウチャンモワライスギ!// せつ菜「そうですね……」
せつ菜「バスケ部の皆さんには、ライブの手伝い等で何度もお世話になってますし……」
愛「そうそう!だから、協力してあげたくてさ〜!」
せつ菜「愛さんがよろしければ、問題ないと思いますよ」ニコッ
愛「さすがせっつー!話がわかるぅ〜!」
侑「はぁ……はぁ……」ゼエゼエ
侑「……ふぅ……そういうことなら、いいんじゃないかな!」
愛「良かった〜!」 エマ「試合、頑張ってね♪」
彼方「あんまり、無理しすぎちゃ〜だめだよ〜?」
愛「わかってるって〜!ありがとっ!」
しずく「あ、あの……愛さん」
愛「ん?」
しずく「今日から週末まで、ということは、今から体育館へ向かうんですか?」
愛「うん!そうだよ」
愛「同好会から許可もらえたらすぐ来てって、バスケ部のキャプテンに言われたからさ〜」
しずく「そ、そうですか……」
かすみ「……」チラッ 璃奈「愛さんがいれば、バスケ部の人達も安心だね」
愛「へへ〜♪そうかな〜♪」テレテレ
璃奈「私、愛さんがいない間、頑張る」
璃奈「来週、練習の成果を見せるから」
愛「うん!楽しみにしてるよ〜」ナデナデ
璃奈「……ん」(無表情)
愛「あはは!アタシも練習頑張らないとな〜!」
かすみ「……りな子、平気なのかな?」(小声)
しずく「愛さんの反応的にも……そこまで悲しんでるわけじゃなさそうだよね」(小声) 愛「よし!りなりーの笑顔も堪能できたことだし、そろそろ行ってくるよ!」
璃奈「うん、いってらっしゃい」(手を振る)
ガチャ バタン
かすみ・しずく「…………」
璃奈「それじゃあ、今日も張り切って練習しよう!」【 > ▽ < 】
しずく「璃奈さん……寂しくない?」
璃奈「愛さんが皆から頼りにされるのは、すごく嬉しい」
璃奈「だから、大丈夫」 しずく「そう?……それなら、いいんだけど」
かすみ「(……意外と、心配いらなそうじゃん)」ホッ
璃奈「それに……これは、練習に集中するチャンス」
璃奈「一週間で、できるだけダンス技術を磨く」グッ
かすみ「愛先輩にも、褒めてもらいたいもんね〜♪」ニヤニヤ
璃奈「……それも、ある」モジモジ
しずく「じゃあ、一緒に頑張ろうね」
璃奈「……うん!」【 > ▽ < 】 >>108
作者もsage進行してんだから上げんなよ‥ りな→あいは微笑ましいのにあい→りなはギャグという風潮 ――――――――――
……さらに数日後……
―――――――――― 放課後 ダンス練習中
璃奈「〜〜〜〜♪」
璃奈「〜〜♪……」(一通り踊りきる)
璃奈「……」フゥ
璃奈「……手応えが、あった気がする」
しずく「うん!今までで、一番良かったよ!」 璃奈「愛さん、今の」クルッ
かすみ「わっ!」ビクッ
璃奈「……あ」
かすみ「きゅ、急に振り向かれると、びっくりするじゃん」
璃奈「…………」
かすみ「……?」
しずく「(璃奈さん、今……)」 璃奈「……驚かせて、ごめん」
かすみ「え……」
かすみ「い、いや、別にそこまで怒ってないけど」
璃奈「…………」
璃奈「しずくちゃん」
璃奈「今の感覚を忘れないように、もう一回通しでやる」
しずく「う、うん……」
璃奈「かすみちゃんにも、見てもらいたい」
かすみ「い、いいけど……」 ――――
――
璃奈「〜〜〜〜♪」
璃奈「〜〜♪……」(一通り踊りきる)
かすみ「おお〜!いい感じじゃん!」パチパチ
璃奈「本当?」
かすみ「可愛いかすみんが言うんだから、間違いないって〜!」
璃奈「良かった……」 璃奈「……」フゥー
璃奈「……」グッ(構える)
かすみ「……え、まだやるの?」
しずく「そろそろ、休憩挟んだ方がいいんじゃない?」
璃奈「……大丈夫」
璃奈「かすみちゃんとしずくちゃんのおかげで、感覚が掴めてきたよ」
璃奈「しばらく一人でやるから、二人も、自分の練習に戻って」
璃奈「……見てくれて、ありがとう」 璃奈「……」スタスタ(二人から少し離れた場所に移動する)
璃奈「……〜〜♪」(再び踊り始める)
かすみ・しずく「…………」
かすみ「なんか……追い込みすぎじゃない?」
しずく「……さっき、璃奈さんが急に振り向いたでしょ?」
かすみ「へ?……うん」
しずく「……愛さんのこと、呼ぼうとしてたみたいだった」
かすみ「えっ?」 しずく「多分、今の璃奈さん……」
しずく「愛さんのことを、考えないようにしたいんじゃないかな」
かすみ「…………」
璃奈「〜〜〜♪」
しずく「無理、しすぎないといいけど……」
かすみ「……うん」 ――――
――
夕方 帰り道
しずく「……璃奈さん、今日はゆっくり休んでね」
かすみ「そうだよっ!ずっと踊りっぱなしだったじゃん」
璃奈「うん、そうする」
しずく「それじゃあ、気を付けて」
璃奈「お疲れ様……また明日」(手を振る)
璃奈「……」スタスタ 璃奈「……」スタスタ
璃奈「……」ボー
璃奈「……」…スタスタ(来た道を戻る)
――――
――
体育館前
璃奈「……」ボー
璃奈「……?」
璃奈「……!」ハッ 璃奈「(……帰ろうとしていたのに…………いつの間に)」
\\ガヤガヤ//(体育館から何人か出てくる)
璃奈「(あ……)」
璃奈「(運動部の人達も……練習、終わったのかな)」
愛「ん〜〜!今日も動いた動いた〜!」(体育館から出てくる)
璃奈「!」
璃奈「……」タッ(愛に駆け寄ろうとする) バスケ部員A「とか言って、ケロッとしてんじゃ〜ん」
璃奈「……!」スッ(咄嗟に隠れる)
バスケ部員B「はぁ……明日から試合なのに……」
バスケ部員B「コーチってば、愛ちゃん来たからって気合入れすぎ」
バスケ部員C「愛も愛で、あの扱きに耐えられるとか……」
バスケ部員C「相変わらず、体力おかしいっての」
愛「……愛だけにって〜?やるじゃん!」バンバン
バスケ部員C「そ、そんなつもりじゃないよっ!」
\\アハハ! モー!// 璃奈「(愛さん、元気そう……)」ホッ
愛「確かに練習はハードだけど、すっごく楽しいよ!」
愛「それに、同好会の皆も頑張ってるからね〜!」
璃奈「……!」
愛「……ライブに向けての練習もそうなんだけど」
愛「裏方の仕事なんかも、皆でやらなきゃいけないことが多いんだ〜」
愛「それでマネージャーも、毎日忙しいのに……」
愛「こっちが頼み事しても、すぐ引き受けてくれたりしてさ」 愛「一人抜けるだけでも、結構大変なハズなんだけど」
愛「……皆、いつもアタシのこと笑顔で送り出してくれるんだ」
愛「だから、助っ人としてしっかり活躍しないとな〜って」テレテレ
バスケ部員A・B・C「…………」
バスケ部員A「全員一生推すわ」ボソッ
バスケ部員B・C「それな」ボソッ
愛「え?なんて?」 バスケ部員A「ううん!何でもない!」
バスケ部員A「試合、期待してるよ!」
愛「オッケー!任せて〜!!」
バスケ部員B「私達も同好会のこと、喜んで手伝うから!」
バスケ部員C「そうそう!いつでも呼んで!」
愛「おっ!サンキュー!」
\\ワイワイ//
璃奈「…………」 一旦ここまで
昨日の地震によるトラブルが発生したので
夜に続き上げられると思う
できなかったらごめんね 次の日 午後 ダンス練習中
璃奈「〜〜〜♪……っ」
璃奈「……」ハァハァ
璃奈「……」グッ(構える)
璃奈「……〜〜♪」
かすみ・しずく「……」ハラハラ
かすみ「……ね、ねぇりな子、さすがにそろそろ休憩しよ?」
璃奈「うん…………〜〜♪」(踊り続ける) しずく「昨日より、動きが悪くなってるよ」
璃奈「うん…………〜〜♪」
かすみ「……もう!いい加減にしないとかすみん怒るよっ!」
璃奈「うん……〜〜〜〜♪」
かすみ「うぅ……全然聞いてない」
しずく「こっちが何言っても、同じことしか言わないね……」
かすみ「…………」 かすみ「……かすみんは、世界で一番可愛くて、すごいアイドルだよね〜」ボソッ
しずく「か、かすみさん!?」
しずく「こんな時に何ふざけてるの!」ブンブン(かすみの両肩を掴んで揺らす)
かすみ「ふ、ふざけてないよお〜↑」
かすみ「りな子が話を聞いてるか、確認するためにい〜↑」
しずく「語尾が焦ってるっ!」ブンブン
璃奈「…………」
かすみ・しずく「…………」 かすみ「えっ、ちょっと!何でそこは黙るの!やっぱり聞いて」
璃奈「……」フラッ…
かすみ・しずく「えっ」
璃奈「……」バタン
かすみ「ちょ、ちょっとりな子ーーーー!!?」ダダダダ(駆け寄る)
しずく「大変!」ダッ
侑「ん?なんか騒がしい……」チラッ
侑「ってええっ!?璃奈ちゃん!?」ダダダダ
\\ドウシタノー エッ!? リナチャン!?// ――――
――
保健室
璃奈「…………」
璃奈「……」パチッ
8人「「……!」」
璃奈「あれ……ここは…………保健室?」キョロキョロ
璃奈「それに……皆、どうしたの?」 侑「璃奈ちゃん、練習のしすぎで倒れちゃったんだよ」
璃奈「……!」
璃奈「そう……なんだ……」スッ(上半身を起こす)
彼方「まさか、地面に寝転ぶなんてね〜……びっくりだよ〜」
果林「……ブーメラン、刺さってるわよ」
エマ「具合、どう?……どこか痛かったりする?」
璃奈「……少し、クラクラするけど……痛くは無い」
エマ「そっか……じゃあ、もうしばらく休んでようね」
璃奈「……うん」 璃奈「……迷惑かけて、ごめんなさい」
せつ菜「あ、謝らないで下さい!」
歩夢「そうだよ!……こっちこそ、気が付かなくてごめんね」
しずく「いえ、私のせいです……璃奈さんに付きっ切りだったのに」
かすみ「ち、違うよ!私がもっと強く言えば良かっただけで」
果林「はいはい、ストップ」パンパン
果林「反省は大事だけど、自分を責めすぎるのは良くないわ」
果林「璃奈ちゃんの意識が戻って、ひとまず良かったじゃない」
侑「うん……そうだね」 侑「それじゃあ、ここに大人数いてもあれだし……」
侑「あとは私が見てるから、皆は練習に戻って」
\\エー… シカタナイカ…//
璃奈「……侑さん、残ってくれるの?」
璃奈「ありが……」ハッ
(愛「マネージャーも、毎日忙しいのに……」)
璃奈「…………」
璃奈「……侑さんも、戻って大丈夫だよ」
侑「えっ?」 璃奈「……」フゥー(声が裏返らないように、自分を落ち着かせる)
璃奈「……ちょっと、一人になりたい」
侑「いや、そういうわけには」
璃奈「誰かがいると、緊張して眠れなくなる」
侑「うう〜……そう言われちゃうと……」
しずく「(合宿の時、普通に熟睡してたような……)」
侑「……はぁ」 侑「……何かあったら、絶対連絡してね?」
璃奈「わかってる」
しずく「……練習終わったら迎えに行くから、一緒に帰ろうね」
かすみ「あっ!わ、私も一緒に帰るっ!」
かすみ「それと!嫌って言っても、りな子の家に着くまでついてくからね!」
かすみ「わかった!?」
璃奈「……うん」 ――――
――
夕方 璃奈のマンション前
璃奈「……送ってくれて、ありがとう」
しずく「ううん……無事に到着して、私達も安心したよ」
かすみ「いい!?明日は練習も休みなんだからっ!」
かすみ「ぜーったいに、家でゆっくりしてること!!」
璃奈「うん、わかった」
璃奈「……もう、30回くらい聞いたから」
かすみ「りな子には、何10回も聞かせるくらいが丁度いいのっ!」 しずく「璃奈さんのご両親も、今日と明日いないんだよね?」
しずく「家のこととか、手伝うよ?」
璃奈「大丈夫」
璃奈「夕食も買ったし、食べたらすぐ寝るようにする」
しずく「でも……」
璃奈「…………」
璃奈「……果林さんは優しいから、ああ言ってくれたけど」
璃奈「私には、一人で反省する時間が必要なの」
璃奈「こんなことになったのは……全部、自分のせいだから」
かすみ・しずく「……え?」 璃奈「かすみちゃんとしずくちゃんまで巻き込んで、愛さんのことを避けておいて」
璃奈「……寂しくなったからって、会いに行こうとして」
璃奈「……愛さんは、前向きに頑張っているのに」
かすみ・しずく「…………」
璃奈「愛さんと会えなくなったのも、体調を崩したのも……」
璃奈「私が自分勝手で、皆のことを振り回したから」
璃奈「……罰(ばち)が、当たったんだと思う」
かすみ「か、考えすぎだからっ!」
璃奈「……そうかもしれない」
璃奈「……だけど、考えちゃうの」 璃奈「(それに……)」ゴソゴソ(スマホを取り出す)
璃奈「……」ポチ
(スマホ通知欄)
『通知はありません』
璃奈「…………」
璃奈「(もしかして、愛さん……)」ハァ
しずく「……どうしたの?」
璃奈「……何でもない」ゴソゴソ(スマホをしまう) 璃奈「……そういうことだから」
璃奈「明日も、うちに来ようとしなくていいからね」
かすみ・しずく「……!」ギクッ
璃奈「……気持ちは、すごく嬉しいよ」
璃奈「二人には……ここしばらく、ずっと私に付き合ってもらったから」
璃奈「明日は私のことを忘れて、自分のために時間を使ってほしい」
かすみ・しずく「…………」
璃奈「……今日も、もう遅いから……二人も、早く帰って」 璃奈「……じゃあね」…スタスタ
しずく「あっ……璃奈さん……」
かすみ「…………」
かすみ「はぁ……帰ろっか」
しずく「……」シュン
かすみ「……しず子の気持ちもわかるけど……」
かすみ「……もう、かすみん達ではどうにもできなさそうだし」
かすみ「明後日に、りな子が元気になってることを信じるしかないんじゃない?」
しずく「……そうだね」 次の日 朝 璃奈の部屋
チュンチュン
璃奈「…………」
璃奈「……」…パチッ
璃奈「……」ボー
璃奈「(あんまり、眠れなかった……)」
璃奈「(今、何時かな……)」スッ(スマホを手に取る) (スマホ通知欄)
『かすみちゃん:昨日はちゃんと寝た!?かすみんみたいに可愛くなりたかったら…(略)』
『他7件の通知』
璃奈「……」スッ スッ(トークアプリを開く)
璃奈「(……皆から)」
璃奈「…………」
璃奈「……」ポチポチ(一人一人に返信する)
璃奈「(私のこと気にかけてくれて……皆、優しい)」ポチポチ 璃奈「……」ポチポチ
璃奈「……」ハァ
璃奈「(心配をかけないために、練習を頑張っていたのに……)」
璃奈「(どうして、こうなっちゃうのかな)」
璃奈「(……自分のことが、嫌になる)」
璃奈「……」スッ(スマホを置く) 璃奈「…………」
璃奈「(家にいると……愛さんが来たことを思い出すから)」
璃奈「(今日も、外で自主練するつもりだったけど……)」
璃奈「(……皆のためにも、早く良くならないと)」(再び目を閉じる)
――――――――
――――
―― …………
璃奈「…………」
……りー……
璃奈「……?」ウトウト …………
りなりー……
璃奈「(……声が……聞こえる……)」ウトウト
りなりー
りなりー! 璃奈「……!」パチッ ガバッ!
璃奈「……」キョロキョロ
璃奈「…………」
璃奈「(とうとう、愛さんの幻聴まで……)」
璃奈「(私はもう……ダメかもしれない……)」
愛『りなりー!いる!?』
璃奈「!」ビクッ
璃奈「あ……!」(スマホ画面を見る) 愛『!(りなりーの声!)』(エントランスのモニター映像)
愛『いるんだね!?体調は!?』
璃奈「愛さん……どうして……」
璃奈「……それに……試合は?」
愛『あ!!えっと、その辺も全部話すから上がっていい?』
璃奈「……う、うん!」
ピロン♪ ガー(自動ドアが開く音)
愛『!』ダダダダ…… ――――
――
ダダダダダダ!
愛「っ!」ガチャ!
璃奈「!」
愛「りなりー!!」ギュー(璃奈に抱き着く)
璃奈「わっ」
愛「昨日はどっかケガしなかった!?夜眠れた!?」
璃奈「え……えっと」 愛「……」ジッ
愛「顔色良くないじゃん!!ちゃんと休まないと!!」
璃奈「その……」
愛「何か必要なものある!?買ってくるよ!?」
璃奈「……」ポカン
愛「あ……」
愛「ごめんごめん!いきなり、わけわかんないよね!」 愛「う〜ん、どこから話せば……」
璃奈「……し、試合は?……ここにいて、大丈夫なの?」
愛「あっ!そうだね、えっと……」
愛「……昨日は一日中試合だったんだけど、今日は午前中で試合自体は終わりでさ」
璃奈「……結果は?」
愛「へへ〜♪全勝してきたよ!」ブィッ V
璃奈「……おめでとう」
愛「ありがとっ♪」ナデナデ 愛「……で、話の続きだけど」
愛「もし今日、同好会の練習があれば、あとからアタシも参加しよう思って」
愛「さっき試合が終わった後すぐに、ゆうゆに電話したんだ」
愛「そしたら、今日休みってことと、昨日りなりーが倒れた〜なんて言うもんだからさ〜」
愛「も〜〜〜ほんっとにびっくりして、いても立ってもいられなくなって」
愛「だから、試合の後片付けとかぜーんぶ皆に任せて、飛んできちゃった〜♪」
璃奈「……愛さん」
愛「あ!バスケ部の皆に事情は説明してるから、りなりーが気にすることないからね〜!」 愛「逆に皆から、早く行ってこいって怒られちゃったよ〜」アハハ
璃奈「……愛さんっ」ギュー
愛「おおっと」
璃奈「……」ギュー
愛「りなりー?」
璃奈「…………」
璃奈「……私、愛さんに謝らなくちゃいけないことがあるの」
愛「え?」
璃奈「……あのね」(ここ2週間のことを説明する) ――――
――
愛「……そういうことだったんだ」
璃奈「ごめんね……勝手に避けて」
愛「ううん……アタシこそ練習の邪魔しちゃってて、ごめん」
璃奈「……愛さんは、悪くないよ」
愛「りなりー可愛くて、ついつい構いたくなっちゃってさ」アハハ
璃奈「…………」
璃奈「あと……」
璃奈「……私が喜ぶって、わかってるから……だよね?」
愛「……!」 璃奈「愛さんは、いつも私のことを考えてくれて……大事にしてくれるのに」
璃奈「私は、愛さんにひどいことしちゃった……」
璃奈「……本当に、ごめんなさい」
愛「りなりー……」
璃奈「……」シュン
愛「……そんなに、落ち込むこと無いよ〜」ナデナデ
愛「りなりーにそんなこと言ってもらえて……」
愛「愛さんの愛がちゃーんと届いてたみたいで、嬉しいな〜」
璃奈「……愛だけに?」
愛「あはは、そうそう!」 愛「……」ナデナデ
愛「でも、アタシ……」
愛「りなりーに、寂しい思いさせちゃってたんだね……」
璃奈「ううん、それは違う」
璃奈「……全部、私のせい」
愛「そんなことないってば〜」
璃奈「…………」
璃奈「……もう、愛さんのこと避けたりしないから」
璃奈「……私のこと、許してくれる?」 愛「許すも何も、別に怒ったりしてないよ〜」
璃奈「……そうなの?」
愛「え???」
璃奈「え?」
愛・璃奈「…………」
愛「……逆に、何で怒ってると思った?」
璃奈「…………」
璃奈「……連絡、来なかったから」
愛「え?」 璃奈「……愛さん、私が避けてることに気が付いて……」
璃奈「だから、怒って……連絡してこなくなったのかと思ってた」
愛「…………」
璃奈「……違うの?」
愛「……あっ……ああ〜〜!!」
愛「ごめんごめん!してなかったね!!」
愛「いや〜!愛さんとしたことが!まだまだ愛が足りなかったね!愛だけに!あはは!」
璃奈「……?」
愛「全然、怒ってたとかじゃないよ!」 愛「毎日練習ハードで、帰ったらすぐ寝ちゃってたからさ〜!」
璃奈「うん……大変だったみたいだよね」
愛「あっ!さっきりなりー、アタシ達の話聞いてたって言ってたね!」
愛「あの時、声かけてくれれば良かったのに〜!」
璃奈「……愛さん、お友達と楽しそうだったから」
璃奈「それに……後ろめたくて」
愛「も〜、りなりーは何も悪いことしてないってば!」
愛「そもそもさ、アタシが避けられたことに気付いてなかったんだから、別にいいじゃん!」
愛「ねっ!」
璃奈「…………」 璃奈「……本当に、気付いてなかったの?」
愛「あはは〜!かすかすとしずくに、完全に出し抜かれちゃったよ〜」
愛「……あ!でも、気付いてたって言えば、かっこよかったかな〜」
愛「愛さんは何でもわかるんだな〜って、りなりーに尊敬されたかも!」
璃奈「…………」
璃奈「……ううん」
璃奈「愛さんはいつもかっこよくて」
璃奈「すごく、尊敬してる」
愛「……へへっ♪ありがとっ!」 璃奈「……あ」
璃奈「……」スッ(スマホを手に取る)
璃奈「……」ポチポチ
愛「?」
璃奈「二人に、伝えておかないと」
璃奈「……心配、かけちゃったから」
――――
―― ……遡ること数分前……
璃奈のマンション周辺
かすみ「……」スタスタ
しずく「……」スタスタ
かすみ・しずく「……あ」バッタリ
かすみ・しずく「…………」 かすみ「……なんで、しず子がここに?」
しずく「なんでって……璃奈さんのことが、心配で……」
かすみ「昨日、来るなって言われたじゃん」
しずく「……」ムッ
しずく「……かすみさんだって、同じでしょ」
かすみ「か、かすみんはっ……え、ええと!」
かすみ「き、昨日侑先輩から、今日りな子の面倒見るように頼まれたから、仕方なくっ!↑」
しずく「……嘘だよね?」
かすみ「……!」ギクッ しずく「逆に、かすみさんが先輩に」
しずく「『かすみんが明日りな子の家に行くんで、任せてくださ〜い!キャハ♡』」(激似の声真似)
しずく「って言ってたよね?」
かすみ「ぐっ///……ぐぬぬぬぅ〜……///(まさか……見られてたとは……///)」
かすみ「……っていうか!!!かすみん『キャハ♡』なんて言ってないし!!!」
かすみ「しかも声全然似てないんだけどっ!!!もっと可愛いからっ!!!」
しずく「先輩達には、好評だったよ?」
かすみ「う、嘘でしょっ!?ていうか、見せないでよっ!!///」 しずく「かすみさんって可愛いから、真似したくなるんだよね〜」(棒読み&目逸らし)
かすみ「ちょっとお!!今のは絶対嘘じゃん!!」
かすみ「もお〜!!しず子ってば、すーぐかすみんのことからかうんだからっ!」プンプン
しずく「…………」
しずく「……本当に、可愛いって思ってるよ」
かすみ「……え///」ドキッ しずく「…………」
しずく「…………なーんて」
かすみ「えっ」
しずく「どっちでしょうか♪」ニコニコ
かすみ「…………」
かすみ「……ぐぬぬぬぬぬ///……しず子めぇ〜!///」
かすみ「今日という今日はあ〜」ジリジリ
かすみ「容赦しないんだからあ〜!!」ガバッ
しずく「きゃ〜♡」ニコニコ ピロン♪(スマホ通知音)
かすみ・しずく「!」ビクッ
かすみ・しずく「……」ゴソゴソ(それぞれスマホを取り出す)
しずく「……あっ!璃奈さんから!」スッ スッ(トークアプリを開く)
かすみ「えっ!」スッ スッ
かすみ・しずく「…………」 (トーク画面)
『[画像]』(愛と璃奈の2ショット写真)
『愛さん来た〜〜〜〜〜〜〜!!!!!ヾ(>∇<*)〃ヾ(*>∇<)〃』
『[画像]』
『[画像]』 『イヤッホ━━━゚.+:。ヾ(*>∇<)〃゚.+:。━━━━!!』
『[画像]』
『[画像]』
『ォォオオー!!ヽ(>∇<*)(ノ*>∇<)ノ オオォォー!!』
『[画像]』
『[画像]』……(次々と送られてくる)
かすみ・しずく「…………」 かすみ・しずく「…………」
かすみ・しずく「……っ」プルプル
かすみ「ぷっ……くっ、くくく」プルプル
しずく「……ふふっ…………あはっ……あははははっ!!」
かすみ「っ……ふっ……し、しず子、笑いすぎだからっ……」
しずく「あははははっ!はぁっ……か……かすみさんだって……」
かすみ「はぁ……だ、だって……」プルプル
かすみ「りな子の……テンションの差とか……」
かすみ「……私達、あんなに悩んでたの……何だったの、とか……」プルプル かすみ「色々……っ……笑えてくるじゃん」
しずく「ふふっ…………はぁっ……そうだね……」
かすみ「はぁ……はぁ……」
かすみ・しずく「……」フゥ
かすみ・しずく「…………」
かすみ「……あ〜あ!」
しずく「!」
かすみ「なーんか、りな子に振り回されて疲れちゃった!」 かすみ「……しず子!」
しずく「えっ!……な、何?」
かすみ「今から予定空いてる?」
しずく「……うん、大丈夫だけど」
かすみ「じゃあさ……」
かすみ「このまま二人でどっか行こっ!」
しずく「……!」
かすみ「しず子、休みなのにわざわざこっちまで来たんだし」
かすみ「かすみん達も練習頑張ったんだから、気分転換しないと!」 かすみ「それに……」
かすみ「今日はりな子、愛先輩と二人でいたいと思うしさっ!」
しずく「…………」
しずく「……前から思ってたけど」
しずく「かすみさんって、かっこいいよね」
かすみ「はえっ!!?///」
かすみ「も、もう!///かっこいいじゃなくて、可愛いって言ってよ〜!///」
しずく「……ふふっ♪」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています