璃奈「愛さんと、距離を置く」
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放課後 璃奈の教室
璃奈「練習前なのに、集まってくれてありがとう」
璃奈「……二人に、愛さんのことで相談があるの」
かすみ「(りな子……いつになく真剣……)」
しずく「(まさか、ケンカとか……)」
璃奈「…………」
璃奈「愛さんの距離感が近すぎて、困ってる」
かすみ・しずく「えっ?」 かすみ「まぁ、グイグイ来る先輩ではあるけど……」
かすみ「別に、困るってほどじゃなくない?」
しずく「うん、そうだよね」
しずく「気さくで優しいし、私はむしろ嬉しいって思うかな」
璃奈「…………」
璃奈「実は、昨日……」 愛さん距離感近いからモブ女子とかも勘違いさせてそう 〜〜璃奈の回想〜〜
練習後 休憩時間中
璃奈「……」ゴクゴク
璃奈「(あ……結構飲んじゃった)」
璃奈「(もう少し飲みたかったけど……)」
璃奈「(後から飲む分、残しておかないと)」
愛「あれ?りなりー、飲み足りない感じ?」 愛「だったらアタシの飲みなよ」スッ(少し減ったペットボトルを渡す)
璃奈「……え」
愛「半分くらい残してくれれば大丈夫だから」
璃奈「……」ポカン
愛「いらなかった?」
璃奈「いる」(食い気味)
〜〜回想おわり〜〜 璃奈「……飲みかけを、簡単に渡すのはどうかと思う」
かすみ「確かに、急に言われたら驚くかも」
しずく「(愛さん、何で璃奈さんの考えてることがわかるんだろう……)」
かすみ「でも、りな子がいいなら別に良くない?」
璃奈「……ダメ」
璃奈「そのあとの練習、ドキドキして集中できなくなった」
かすみ・しずく「はあ」
璃奈「あと、先週のライブの時も……」 〜〜璃奈の回想〜〜
璃奈のソロライブ終了間際
璃奈「皆!今日はありがと〜!!またね〜!!」【 > ▽ < 】ノシ(ステージから捌ける)
\\ワーワー リナチャーン//
ステージ裏
璃奈「ふぅ……」カチャ(ボードをテーブルに置く)
愛「りなりー!お疲れ!」タッタッタッ 愛「すっごく良かったよ〜!」スッ(タオルを渡す)
璃奈「……ありがとう」
愛「も〜〜〜!愛さんときめいちゃったよ〜〜!」ギュー
璃奈「ん……」(無表情)
愛「おっ!照れちゃって〜!このこの〜♪」ツンツン
愛「りなりーは可愛いなあ!」チュ
璃奈「…………」
璃奈「!!?」 モテる愛さんはウチの推しの璃奈ちゃんだけを見ておけばいいやんね!
璃奈ちゃんが愛されるためなら愛さんを傷つけたり酷い事してもいいやんね!
他の女にいいツラする愛さんはおしおきされて璃奈ちゃん一途になるべきやんね!
まさに璃奈厨ってのぞえり厨の希推しみたいだよな \\すみませーん 撤収お願いしまーす//
愛「あ!片付け手伝わないと!」タッタッタッ
璃奈「」
ボンッ!
侑「急げ急げ〜!」タッタッタッ
侑「あっ、璃奈ちゃんお疲れ!!」
侑「今日もバッチリだったね!!」 璃奈「」
侑「あれ?どうしたの、ボーっとして」
…プシュー
侑「……ん?何か変な音が」
璃奈ちゃんボード「」プシュー モクモク
侑「……えっ!?煙!?」ソッ(ボードに触れる)
侑「あっっっつ!!!何これ!?故障!?」ブンブン 侑「……はっ!!!」
侑「『ボーっと』してる璃奈ちゃんと、壊れた『ボード』」
侑「…………」
侑「……ぷっ」
侑「あはははははは!!!wwwwwwあーっはっはっははは!!!wwwwww」ゲラゲラ
〜〜回想おわり〜〜 璃奈「いきなり顔にキスは、ずるい」
璃奈「ボード、熱くなりすぎて壊れて、直すの大変だった」
しずく「ライブ用のボード、璃奈さんの感情とリンクしてるんだもんね」
しずく「(装着してなくても、機能するんだ……)」
かすみ「侑先輩、床にうずくまって痙攣してると思ったら……」
璃奈「そう……愛さんの行動で、とうとう侑さんにも被害が及んでしまった」
しずく「それは、先輩の笑いの沸点が低すぎるだけで、愛さんのせいではないんじゃ……」
かすみ「……っていうかさ、りな子」 かすみ「かすみん達は、ノロケを聞かされるために集められたの?」
しずく「……話を聞いてても、困ってるというよりは、喜んでいるような……」
かすみ「そうだよっ、わざわざ呼び出しておいてさ〜」
かすみ「悩み相談のフリして、自慢したかっただけじゃないの〜?」ブーブー
璃奈「……」フルフル(首を横に振る)
璃奈「愛さん……いつも顔が近くて、すぐに抱き着いてくるから」
璃奈「意識しちゃって、練習に身が入らなくて困っちゃう↑」
かすみ「ほらっ!満更でもないじゃん!!」
かすみ「テンション上がって声が上擦ってるんだけど!?」 こういうのでいいんだよおじさん「こういうのでいいんだよ」 かすみ「実はノロケたいって思ってるでしょ!」
璃奈「…………」
璃奈「……そんなこと、ないよっ↑」
かすみ「語 尾 が 焦 っ て る の っ!!」
かすみ「顔に出ないからってバレないと思ったら大間違いだからねっ!!」ギャイギャイ
しずく「あはは……まあまあかすみさん、落ち着いて」
璃奈「そうだよ……はい、深呼吸して」
かすみ「誰のせいだと思ってるの!」 璃奈「…………」
璃奈「話はここからだから、二人にちゃんと聞いてもらいたい」
璃奈「……お願い」
かすみ「……」ムムム
かすみ「……はぁ、わかったっ」
かすみ「最後まで聞くから、話続けて」
璃奈「……ありがとう」 しずかす「くっそ迷惑なんだけど。愛され璃奈ちゃんしてぇだけだろ」 璃奈「このまま、練習に集中できなくなって……もし、本番で失敗しちゃったら……」
璃奈「……また、同好会の皆に、心配かけちゃう」
しずく「璃奈さん……」
璃奈「それに最近は、ライブも好評で……」
璃奈「たくさんの人達と、心が繋がっているのを感じられて、すごく楽しい」
璃奈「これからも、私の気持ちを皆に届けたいって思うから」
璃奈「今までよりも……もっともっと、練習を頑張りたい」
かすみ「(……りな子ってば、そんなこと考えてたんだ)」
かすみ「(……ちょっとはやるじゃん)」 璃奈「だから、私」
璃奈「少しの間……愛さんと、距離を置く」
かすみ・しずく「……ええっ!!?」
璃奈「……あ、無視したりするわけじゃないよ?」
璃奈「要は……愛さんの急なスキンシップで、練習に支障をきたすことが問題だから」
璃奈「同好会の活動中だけ、愛さんと物理的に離れるようにしたい」
かすみ「『同好会の活動中だけ』?」 璃奈「……ずっと、距離を置くことになるのは嫌だから」
璃奈「普段は、今まで通りの感じで、愛さんと接するつもり」
璃奈「それで、愛さんのスキンシップに慣れていこうと思う」
かすみ「練習の時だけ、避けるってこと?」
璃奈「基本的には、そう」
璃奈「でも……愛さんは、人の気持ちに敏感だから」
璃奈「私が避けていることに気が付いて、悲しい思いをするかもしれない」 璃奈「……それで、二人にお願いがあるの」
璃奈「愛さんに気付かれないように、自然と距離を置けるよう、協力してほしい」
かすみ「協力……って、いうと?」
しずく「……私達が、愛さんにたくさん話しかけるとか?」
璃奈「うん、そんな感じでいいと思う」
かすみ「……りな子がやりたいことはわかったけど」
かすみ「う〜ん……なんか、腑に落ちない」ムムム
璃奈「?」 しずく「別に、避けようとしなくても……」
しずく「意識しちゃって練習に集中できないって、愛さんに伝えればいいんじゃないかな?」
かすみ「そう!それ!」
かすみ「愛先輩に、あんまりベタベタしないでって言えば、済む話じゃん!」
璃奈「……それはダメ」
かすみ「何で?」
璃奈「…………」
璃奈「……練習以外で、スキンシップに慣れるようにするから、大丈夫」
かすみ「いや、だからさ」 璃奈「…………」
璃奈「……」チラッ チラッ
かすみ「……何」
璃奈「愛さんのことで、自慢しても……いい?」モジモジ
かすみ「えっ、今更?」
かすみ「……もう、好きなだけ言えばいいじゃん」ハァ
璃奈「……わかった」 璃奈推し「宮下はロリコンw」
璃奈推し「宮下は璃奈ちゃんキチw宮下は璃奈ちゃんを引き立たせるための道具w」
愛「せっつーしか眼中にない」
愛推し「せつあい良いやんけ!」
璃奈推し「あああああああああ!」
璃奈推し「宮下は璃奈ちゃんだけのものだもん!ふじこふじこ!」 璃奈「……自惚れかもしれないけど」
璃奈「愛さんとここまで距離が近い人って、私くらいだと思ってる」
しずく「うん、きっとそうだと思うよ」ニコニコ
璃奈「ん…………こほん」(無表情で照れる)
璃奈「練習に集中できなくて、困っているのは本当だけど」
璃奈「さっき、かすみちゃんとしずくちゃんが見抜いてたように」
璃奈「『部室棟のヒーロー』なんて言われてる愛さんが、私にいっぱい構ってくれて、すごく嬉しい」 璃奈「……だから、愛さんにやめてほしいって言いたくない」
かすみ「(最初から、そう言えばいいのに)」ムー
しずく「(……とか、思ってるんだろうな)」フフッ
璃奈「それに、もし……」
璃奈「……正直に話して、今までみたいに構ってくれなくなったら……」
璃奈「もう……立ち直れない」【T△T】ズーン
しずく「あ、愛さんは璃奈さんのことよくわかってるから、そこは大丈夫だと思うよ!」
かすみ「(……変なところで心配性なんだから)」ヤレヤレ 璃奈「…………」
璃奈「……そういうわけで、話を戻すけど」
璃奈「協力……してもらってもいい?」
かすみ・しずく「…………」
かすみ「とりあえず、かすみん達が協力するかは一旦置いとくとして」
かすみ「りな子の方が、大丈夫じゃなくない?」
璃奈「どういうこと?」 かすみ「それだけ愛先輩が好きなら、距離を置くなんてできないでしょ」
璃奈「……かすみちゃん、心配しすぎ」
璃奈「愛さんと離れることくらい」
璃奈「全然平気↓」
かすみ・しずく「…………」
璃奈「…………」 璃奈「……ずっと、避けるわけじゃないから」
璃奈「……同好会での活動中……だけ………だから」
かすみ「だんだん声、小さくなってるけど」
しずく「と、とりあえず、璃奈さんの気持ちもわかったから協力はするけど」
しずく「……本当に辛くなったら、やめようね」
璃奈「……うん」 かすみ「はぁ……」
かすみ「りな子には、お世話になってる気がしないでもないし」
かすみ「(……スクールアイドルへの熱い思いも……まぁ、ちょっとは感動したし?)」
かすみ「……仕方ないから、かすみんも手伝ってあげる」
璃奈「本当?」
璃奈「二人とも……ありがとう」【 > ▽ < 】 ――――
――
虹ヶ咲スクールアイドル同好会 練習開始直前
しずく「愛さん、今日は私とストレッチしませんか?」
愛「おっ、いいよ〜!やろやろ!」
しずく「では、よろしくお願いします」ペコ
しずく「それと、振り付けで自信がないところがあって……」
しずく「後から見てもらいたいんですけど、いいですか?」
愛「今日じゃなくても、いつでも確認するって〜」アハハ 愛「ただし!愛さんは厳しいから、覚悟しな〜♪」
しずく「ありがとうございます!」
かすみ・璃奈「……」ジー(少し離れたところから眺めている)
かすみ「……さすがしず子、あっさり誘ったね」
璃奈「こんな早くから仕掛けるなんて……」
璃奈「しずくちゃん、お見事」パチパチ かすみ「……もう、しず子だけでいいんじゃないの?」
璃奈「ううん」フルフル
璃奈「かすみちゃんのことも、頼りにしてる」
かすみ「そう言われても、何をすればいいのやら……」ムムム
璃奈「いつもの感じでいてくれれば、大丈夫」
璃奈「……かすみちゃんって、可愛くて、目立つよね?」
かすみ「!!!」
かすみ「うんうん!!かすみんは可愛い!!それでそれでぇ〜?」 璃奈「……喋っているだけで、注目を集められるから」
璃奈「愛さんの意識が、私にあまり向かなくなる、という作戦」
かすみ「なるほどぉ〜!りな子ってば賢いじゃ〜ん♪」
かすみ「よしっ!愛先輩の分まで、かすみんがりな子を可愛がってあげる〜♪」ワシャワシャ
璃奈「わわっ……えへへ」
璃奈「(……それに、こうやってかすみちゃんと喋っていれば)」
璃奈「(私が愛さんのところに行かなくても、そこまで違和感はない……と思う)」
璃奈「(しずくちゃん……愛さんのこと、任せたからね)」 しずく「……」グッ グッ(軽く準備運動中)
しずく「(……璃奈さんとかすみさん、盛り上がってるみたい)」
しずく「(この様子なら、大丈夫そうかな)」フゥ
愛「どうかした?」グッ グッ
しずく「いえ、何でもないですよ」
愛「……」チラッ
愛「……りなりーとかすかす、仲良くしてて羨ましくなっちゃった?」
しずく「(……!)」 しずく「……ふふっ、そうですね♪」
しずく「でも今日は、愛さんにビシバシ鍛えてもらうつもりですから!」
愛「おおっ、やる気十分だね〜!」
愛「……よし!愛さんも、しずくの期待に応えないとね!」
しずく「はい!ご指導お願いします!」
しずく「(……二人のこと、そんなに見てるつもりはなかったのに)」
しずく「(やっぱり愛さん、侮れないですね……)」 ――――
――
各自、ソロ曲のダンス練習中
しずく「〜〜〜〜♪」
しずく「〜〜♪……」(一通り踊りきる)
しずく「……こんな感じなんですけど、どうでしたか?」
愛「全然いいじゃん!できてるできてる!」
しずく「本当ですか!良かったです!」 愛「厳しくするって言っちゃったから、逆にどうしようだよ〜」アハハ
しずく「細かいことでも、何かあれば是非言ってください!」
愛「う〜ん、そうだな〜」
愛「……強いて言えば」
愛「サビを少し過ぎたとこ、もっと腕の動きにキレがあってもいいかな〜」
愛「アタシ、ちょっとやってみるね」スッ(立ち上がる)
愛「……」フゥー
愛「……〜〜〜〜♪」(歌いながら踊る) 愛「〜〜〜〜♪……ここで、こうして、こう!」ピシッ! ピシッ!
しずく「!!」
愛「……どうだった?」
しずく「か……かっこいいです!」キラキラ
しずく「私もできるようになりたいです!教えてください!」キラキラ
愛「へへ〜♪」
かすみ「ほぇ〜愛先輩、やるぅ〜……」 かすみ「自分の曲じゃないのに、あんなに踊れるんだ」
璃奈「愛さん、皆の曲も大好きだから、振り付け覚えてる」
璃奈「ライブの時も、誰かがステージに立つと、袖で真似して踊ってるよ」
かすみ「会場の準備とか片付けで、いつもあんなに動いてるのに?」
かすみ「……ほんと、タフな人だね」
璃奈「そう……愛さんは何でもできる」【 ̄ー ̄】ドヤッ
かすみ「何でりな子が自慢げなの」
かすみ「はぁ……しず子もあの様子だと、りな子のこと頭から抜けちゃってるかな〜?」
璃奈「うん……しずくちゃん、素でお喋りしてるように見える」 かすみ「しず子まで魅了するとは…………愛先輩、恐るべし」ムムム
璃奈「……そろそろ練習、再開してもいい?」
璃奈「……これ以上、愛さんのこと考えちゃうと……」【T△T】
かすみ「あっ!……な、なんか、ごめん」
璃奈「……ううん、謝らないで」
璃奈「練習が終わったらすぐ、愛さんの元へ突撃して」
璃奈「いっぱいギュってしてもらうから、今は我慢する」
かすみ「…………」
かすみ「……りな子も、愛先輩のこと言えないからね?」 ――――
――
練習後
せつ菜「では、今日はここまでにしましょう!」
\\オツカレサマデース//
璃奈「……」タッタッタッ
璃奈「……」ギュー
愛「おおっと」 愛「どうしたの〜?りなりー」ギュー
璃奈「……練習、頑張ったから」
愛「なになに〜♪甘えたいって〜?」
愛「よしよ〜し、お疲れ〜♪」ナデナデ
璃奈「……」(無表情)
愛「愛さんも嬉しいぞ〜♪」
かすみ・しずく「(全然わからない……)」 しずく「璃奈さん、練習できてたみたいだし、心配いらなかったね」(小声)
かすみ「……練習以外であんな感じでいちゃつけるんなら、大丈夫でしょ」ヤレヤレ(小声)
愛「あ!りなりー喉乾いてるっしょ?」
璃奈「!」
璃奈「……うん↑」ソワソワ
しずく「(もしかして、愛さんの欲しがってるんじゃ……)」
愛「ゆうゆー!」
侑「はいよー!」 璃奈「?」
侑「ほらっ!」ドンッ(クーラーボックスを置く)
愛「ゆうゆに頼んで、今度から飲み物常備してもらうことにしたから!」
璃奈「…………」
侑「水分補給は大事だからね!お安い御用だよ!」
侑「皆〜!いっぱい買ったから、今日は一本ずつ取ってっていいよ〜!」(全員に呼びかける)
\\ワーイ! アリガトー// 侑「予備があると安心だし、愛ちゃん、ナイス提案!」グッ b
愛「ゆうゆこそ、すぐ用意してくれて助かるよ〜!」
愛「『水筒』が『空いと』ったら、皆困っちゃうもんね〜」
侑「あっ!あははははは!!!wwwwwww」ゲラゲラ
愛「う〜ん……愛さんは、このレモン果汁入りをもらおうかな」
愛「『レモン』は疲労回復に、優『れもん』だからね!」
侑「あ〜っはっはっは!!!wwww腹筋が〜!wwww」ゲラゲラ
愛「あっはっはっは!ゆうゆの笑いっぷりは気持ちいいな〜!」 愛「ほら、りなりーはどれがいい?」
璃奈「……」(無表情)
愛「ん?どうしたー?難しい顔して」
愛「好きなの無かった?」
璃奈「……ううん、これで……いい」ヒョイ
璃奈「侑さんに、伝えてくれてありがとう」
愛「?」
しずく「難しい顔っていうのは、見てもよくわからないけど」(小声)
しずく「気遣い自体は嬉しいけど……」(小声)
かすみ「愛先輩のがもらえなくて残念ってとこかな……」(小声) ―――――――――――――
……数日後(休み明け)……
――――――――――――― 放課後 スクールアイドル同好会部室
璃奈「〜〜〜♪」
かすみ「りな子、機嫌いいじゃん」
璃奈「……!」
璃奈「……かすみちゃんも、私のことがわかるようになってきたね」
かすみ「いや……鼻歌歌ってたから、誰でもわかるし……」
璃奈「でもごめんね……かすみちゃんの気持ちは嬉しいけど、私には愛さんが……」
かすみ「聞いてよ!ていうか何でかすみんが振られたみたいになってんの!?」
しずく「あ、あははは……」 しずく「……それで、璃奈さんは何かいいことでもあったの?」
璃奈「……昨日、愛さんがうちに来てくれたの」
璃奈「一緒にゲームしたり……楽しかった」
しずく「そっか、良かったね」ニコニコ
璃奈「うん」【 > ▽ < 】
璃奈「……二人のおかげで練習も順調だから、最近はいいことずくめ」
しずく「私も、愛さんからアドバイスもらえて、すごく参考になってるよ」
しずく「かすみさんも振り付けで苦手だったところ、ミスしなくなったよね」 かすみ「……かすみんがずーっと悩んでいたのに、あんなにあっさり解決してくれて……」
かすみ「まぁ……そういうところは…………ちょっとは、尊敬してもいいかな」モジモジ
しずく「(……かすみさんったら)」クスッ
璃奈「愛さんも、かすみちゃんとしずくちゃんに頼られて、嬉しそうだから」
璃奈「これからも、愛さんに何でも相談してね」
かすみ「りな子の一存で決めちゃっていいの?それ」
しずく「……それじゃあ、そうさせてもらおうかな♪」
かすみ「あっ!ずるい!か、かすみんも相談するっ!」 しずく「……ふふっ、かすみさんのそういうところ、可愛いと思うよ」ニコニコ
かすみ「な゛っ!!!///か、からかってるでしょっ!!///」
しずく「そんなことないよ?」
しずく「素直じゃなくて、可愛いな〜って♪」
かすみ「も〜っ!///そんなんで可愛いって言われても嬉しくないからっ!///」
しずく「はいはい♪」ナデナデ
璃奈「……こほん」
かすみ・しずく「……!」ハッ 璃奈「仲良しなのはいいことだけど……私が目の前にいること、忘れてない?」
しずく「わ、忘れてないよ!」ブンブン
かすみ「そ、それに、言い合いしてただけだしっ!!///」
璃奈「顔真っ赤にして言われても、説得力無いよ」
かすみ「ぐ、ぐぬぬぬぬ……///」
しずく「と、ところで!愛さん、まだ来ないみたいだね」
しずく「話、長引いてるのかな?」
かすみ「へ?……何のこと?」
※愛以外のメンバーは部室内にいます 璃奈「かすみちゃんにも、メッセージ届いてると思うよ」
璃奈「愛さん、先にバスケ部のところに寄るから、遅れるかもしれないって」
かすみ「……あ、ほんとだ」(スマホを見る)
かすみ「また、助っ人の依頼?」
璃奈「多分、そうだと思う」
璃奈「週末の土日、バスケの試合に出るかもって、昨日言ってたから」
しずく「バスケ部もだけど、いつも色んな部から声かけられてて、すごいよね」
璃奈「うん」 璃奈「人気者で、誰かのために行動できる愛さんは、かっこいい」
かすみ「……ふ〜ん」ニヤニヤ
璃奈「?」
かすみ「……実は、自分に構ってもらえなくならないか、不安だったりして〜」ニヤニヤ
璃奈「……そんなことないよ」【`へ´】ムムッ
璃奈「愛さん自身も好きでやってることだから、応援してるっ」
かすみ「お、おおぅ……(珍しく、結構怒ってる?)」
かすみ「ご、ごめ〜ん、冗談だってば〜」アタフタ ガチャ
愛「皆!お疲れ〜!」
璃奈「!」
かすみ「あっ!ほら、愛先輩来たっ!」
璃奈「……」タッタッタッ ギュー
かすみ「……もう、飼い主をお出迎えするペットみたいになってるじゃん」
しずく「練習の時に離れてる反動かな……」
しずく「明らかに、日常のスキンシップが増えてるよね」
しずく「(……オフィーリアみたいで、可愛いかも)」キュン
かすみ「(……とか、考えてそう)」ヤレヤレ
愛「昨日はありがとね!」ナデナデ
璃奈「うん……いつでも来てね」 愛「皆〜、話したいことがあるんだけど」(全員に呼びかける)
侑「ん?どうかした?」
璃奈「……?」(抱き着くのをやめる)
愛「ちょっと、言いにくいんだけどさ……」
愛「今日から週末まで、同好会の活動休みたいんだけど……いい?」
侑「ええっ!?何で!?」
エマ「ひょっとして……バスケ部のお手伝い?」
愛「そ、エマっち大正解!」
愛「大分前から、週末の試合に出てってお願いはされてたんだけど」
愛「放課後の練習にも毎日参加してほしいって、さっき言われちゃってさ〜」
愛「今度の試合は絶対に勝ちたいから、今週だけどうしても〜って」 愛「自主練はちゃんとやっておくからさっ!お願い!」パンッ(手を合わせる)
彼方「愛ちゃんの実力的に、そこは、皆心配してないと思うよ〜」
果林「ええ……というか、自主練もやるなんて大変じゃないかしら?」
愛「そこは大丈夫!」
愛「バスケ部の練習内容を『予想』して、自分の体力と『要相談』するから!」
侑「ぶっwwwwあははは!wwww」ゲラゲラ
歩夢「あ、愛ちゃん!最近供給が多すぎるよ〜!」
愛「あはは〜、ゆうゆの反応が嬉しくって、つい」
\\ヒーwwオナカイタイww ユウチャンモワライスギ!// せつ菜「そうですね……」
せつ菜「バスケ部の皆さんには、ライブの手伝い等で何度もお世話になってますし……」
愛「そうそう!だから、協力してあげたくてさ〜!」
せつ菜「愛さんがよろしければ、問題ないと思いますよ」ニコッ
愛「さすがせっつー!話がわかるぅ〜!」
侑「はぁ……はぁ……」ゼエゼエ
侑「……ふぅ……そういうことなら、いいんじゃないかな!」
愛「良かった〜!」 エマ「試合、頑張ってね♪」
彼方「あんまり、無理しすぎちゃ〜だめだよ〜?」
愛「わかってるって〜!ありがとっ!」
しずく「あ、あの……愛さん」
愛「ん?」
しずく「今日から週末まで、ということは、今から体育館へ向かうんですか?」
愛「うん!そうだよ」
愛「同好会から許可もらえたらすぐ来てって、バスケ部のキャプテンに言われたからさ〜」
しずく「そ、そうですか……」
かすみ「……」チラッ 璃奈「愛さんがいれば、バスケ部の人達も安心だね」
愛「へへ〜♪そうかな〜♪」テレテレ
璃奈「私、愛さんがいない間、頑張る」
璃奈「来週、練習の成果を見せるから」
愛「うん!楽しみにしてるよ〜」ナデナデ
璃奈「……ん」(無表情)
愛「あはは!アタシも練習頑張らないとな〜!」
かすみ「……りな子、平気なのかな?」(小声)
しずく「愛さんの反応的にも……そこまで悲しんでるわけじゃなさそうだよね」(小声) 愛「よし!りなりーの笑顔も堪能できたことだし、そろそろ行ってくるよ!」
璃奈「うん、いってらっしゃい」(手を振る)
ガチャ バタン
かすみ・しずく「…………」
璃奈「それじゃあ、今日も張り切って練習しよう!」【 > ▽ < 】
しずく「璃奈さん……寂しくない?」
璃奈「愛さんが皆から頼りにされるのは、すごく嬉しい」
璃奈「だから、大丈夫」 しずく「そう?……それなら、いいんだけど」
かすみ「(……意外と、心配いらなそうじゃん)」ホッ
璃奈「それに……これは、練習に集中するチャンス」
璃奈「一週間で、できるだけダンス技術を磨く」グッ
かすみ「愛先輩にも、褒めてもらいたいもんね〜♪」ニヤニヤ
璃奈「……それも、ある」モジモジ
しずく「じゃあ、一緒に頑張ろうね」
璃奈「……うん!」【 > ▽ < 】 >>108
作者もsage進行してんだから上げんなよ‥ りな→あいは微笑ましいのにあい→りなはギャグという風潮 ――――――――――
……さらに数日後……
―――――――――― 放課後 ダンス練習中
璃奈「〜〜〜〜♪」
璃奈「〜〜♪……」(一通り踊りきる)
璃奈「……」フゥ
璃奈「……手応えが、あった気がする」
しずく「うん!今までで、一番良かったよ!」 璃奈「愛さん、今の」クルッ
かすみ「わっ!」ビクッ
璃奈「……あ」
かすみ「きゅ、急に振り向かれると、びっくりするじゃん」
璃奈「…………」
かすみ「……?」
しずく「(璃奈さん、今……)」 璃奈「……驚かせて、ごめん」
かすみ「え……」
かすみ「い、いや、別にそこまで怒ってないけど」
璃奈「…………」
璃奈「しずくちゃん」
璃奈「今の感覚を忘れないように、もう一回通しでやる」
しずく「う、うん……」
璃奈「かすみちゃんにも、見てもらいたい」
かすみ「い、いいけど……」 ――――
――
璃奈「〜〜〜〜♪」
璃奈「〜〜♪……」(一通り踊りきる)
かすみ「おお〜!いい感じじゃん!」パチパチ
璃奈「本当?」
かすみ「可愛いかすみんが言うんだから、間違いないって〜!」
璃奈「良かった……」 璃奈「……」フゥー
璃奈「……」グッ(構える)
かすみ「……え、まだやるの?」
しずく「そろそろ、休憩挟んだ方がいいんじゃない?」
璃奈「……大丈夫」
璃奈「かすみちゃんとしずくちゃんのおかげで、感覚が掴めてきたよ」
璃奈「しばらく一人でやるから、二人も、自分の練習に戻って」
璃奈「……見てくれて、ありがとう」 璃奈「……」スタスタ(二人から少し離れた場所に移動する)
璃奈「……〜〜♪」(再び踊り始める)
かすみ・しずく「…………」
かすみ「なんか……追い込みすぎじゃない?」
しずく「……さっき、璃奈さんが急に振り向いたでしょ?」
かすみ「へ?……うん」
しずく「……愛さんのこと、呼ぼうとしてたみたいだった」
かすみ「えっ?」 しずく「多分、今の璃奈さん……」
しずく「愛さんのことを、考えないようにしたいんじゃないかな」
かすみ「…………」
璃奈「〜〜〜♪」
しずく「無理、しすぎないといいけど……」
かすみ「……うん」 ――――
――
夕方 帰り道
しずく「……璃奈さん、今日はゆっくり休んでね」
かすみ「そうだよっ!ずっと踊りっぱなしだったじゃん」
璃奈「うん、そうする」
しずく「それじゃあ、気を付けて」
璃奈「お疲れ様……また明日」(手を振る)
璃奈「……」スタスタ 璃奈「……」スタスタ
璃奈「……」ボー
璃奈「……」…スタスタ(来た道を戻る)
――――
――
体育館前
璃奈「……」ボー
璃奈「……?」
璃奈「……!」ハッ 璃奈「(……帰ろうとしていたのに…………いつの間に)」
\\ガヤガヤ//(体育館から何人か出てくる)
璃奈「(あ……)」
璃奈「(運動部の人達も……練習、終わったのかな)」
愛「ん〜〜!今日も動いた動いた〜!」(体育館から出てくる)
璃奈「!」
璃奈「……」タッ(愛に駆け寄ろうとする) バスケ部員A「とか言って、ケロッとしてんじゃ〜ん」
璃奈「……!」スッ(咄嗟に隠れる)
バスケ部員B「はぁ……明日から試合なのに……」
バスケ部員B「コーチってば、愛ちゃん来たからって気合入れすぎ」
バスケ部員C「愛も愛で、あの扱きに耐えられるとか……」
バスケ部員C「相変わらず、体力おかしいっての」
愛「……愛だけにって〜?やるじゃん!」バンバン
バスケ部員C「そ、そんなつもりじゃないよっ!」
\\アハハ! モー!// 璃奈「(愛さん、元気そう……)」ホッ
愛「確かに練習はハードだけど、すっごく楽しいよ!」
愛「それに、同好会の皆も頑張ってるからね〜!」
璃奈「……!」
愛「……ライブに向けての練習もそうなんだけど」
愛「裏方の仕事なんかも、皆でやらなきゃいけないことが多いんだ〜」
愛「それでマネージャーも、毎日忙しいのに……」
愛「こっちが頼み事しても、すぐ引き受けてくれたりしてさ」 愛「一人抜けるだけでも、結構大変なハズなんだけど」
愛「……皆、いつもアタシのこと笑顔で送り出してくれるんだ」
愛「だから、助っ人としてしっかり活躍しないとな〜って」テレテレ
バスケ部員A・B・C「…………」
バスケ部員A「全員一生推すわ」ボソッ
バスケ部員B・C「それな」ボソッ
愛「え?なんて?」 バスケ部員A「ううん!何でもない!」
バスケ部員A「試合、期待してるよ!」
愛「オッケー!任せて〜!!」
バスケ部員B「私達も同好会のこと、喜んで手伝うから!」
バスケ部員C「そうそう!いつでも呼んで!」
愛「おっ!サンキュー!」
\\ワイワイ//
璃奈「…………」 一旦ここまで
昨日の地震によるトラブルが発生したので
夜に続き上げられると思う
できなかったらごめんね 次の日 午後 ダンス練習中
璃奈「〜〜〜♪……っ」
璃奈「……」ハァハァ
璃奈「……」グッ(構える)
璃奈「……〜〜♪」
かすみ・しずく「……」ハラハラ
かすみ「……ね、ねぇりな子、さすがにそろそろ休憩しよ?」
璃奈「うん…………〜〜♪」(踊り続ける) しずく「昨日より、動きが悪くなってるよ」
璃奈「うん…………〜〜♪」
かすみ「……もう!いい加減にしないとかすみん怒るよっ!」
璃奈「うん……〜〜〜〜♪」
かすみ「うぅ……全然聞いてない」
しずく「こっちが何言っても、同じことしか言わないね……」
かすみ「…………」 かすみ「……かすみんは、世界で一番可愛くて、すごいアイドルだよね〜」ボソッ
しずく「か、かすみさん!?」
しずく「こんな時に何ふざけてるの!」ブンブン(かすみの両肩を掴んで揺らす)
かすみ「ふ、ふざけてないよお〜↑」
かすみ「りな子が話を聞いてるか、確認するためにい〜↑」
しずく「語尾が焦ってるっ!」ブンブン
璃奈「…………」
かすみ・しずく「…………」 かすみ「えっ、ちょっと!何でそこは黙るの!やっぱり聞いて」
璃奈「……」フラッ…
かすみ・しずく「えっ」
璃奈「……」バタン
かすみ「ちょ、ちょっとりな子ーーーー!!?」ダダダダ(駆け寄る)
しずく「大変!」ダッ
侑「ん?なんか騒がしい……」チラッ
侑「ってええっ!?璃奈ちゃん!?」ダダダダ
\\ドウシタノー エッ!? リナチャン!?// ――――
――
保健室
璃奈「…………」
璃奈「……」パチッ
8人「「……!」」
璃奈「あれ……ここは…………保健室?」キョロキョロ
璃奈「それに……皆、どうしたの?」 侑「璃奈ちゃん、練習のしすぎで倒れちゃったんだよ」
璃奈「……!」
璃奈「そう……なんだ……」スッ(上半身を起こす)
彼方「まさか、地面に寝転ぶなんてね〜……びっくりだよ〜」
果林「……ブーメラン、刺さってるわよ」
エマ「具合、どう?……どこか痛かったりする?」
璃奈「……少し、クラクラするけど……痛くは無い」
エマ「そっか……じゃあ、もうしばらく休んでようね」
璃奈「……うん」 璃奈「……迷惑かけて、ごめんなさい」
せつ菜「あ、謝らないで下さい!」
歩夢「そうだよ!……こっちこそ、気が付かなくてごめんね」
しずく「いえ、私のせいです……璃奈さんに付きっ切りだったのに」
かすみ「ち、違うよ!私がもっと強く言えば良かっただけで」
果林「はいはい、ストップ」パンパン
果林「反省は大事だけど、自分を責めすぎるのは良くないわ」
果林「璃奈ちゃんの意識が戻って、ひとまず良かったじゃない」
侑「うん……そうだね」 侑「それじゃあ、ここに大人数いてもあれだし……」
侑「あとは私が見てるから、皆は練習に戻って」
\\エー… シカタナイカ…//
璃奈「……侑さん、残ってくれるの?」
璃奈「ありが……」ハッ
(愛「マネージャーも、毎日忙しいのに……」)
璃奈「…………」
璃奈「……侑さんも、戻って大丈夫だよ」
侑「えっ?」 璃奈「……」フゥー(声が裏返らないように、自分を落ち着かせる)
璃奈「……ちょっと、一人になりたい」
侑「いや、そういうわけには」
璃奈「誰かがいると、緊張して眠れなくなる」
侑「うう〜……そう言われちゃうと……」
しずく「(合宿の時、普通に熟睡してたような……)」
侑「……はぁ」 侑「……何かあったら、絶対連絡してね?」
璃奈「わかってる」
しずく「……練習終わったら迎えに行くから、一緒に帰ろうね」
かすみ「あっ!わ、私も一緒に帰るっ!」
かすみ「それと!嫌って言っても、りな子の家に着くまでついてくからね!」
かすみ「わかった!?」
璃奈「……うん」 ――――
――
夕方 璃奈のマンション前
璃奈「……送ってくれて、ありがとう」
しずく「ううん……無事に到着して、私達も安心したよ」
かすみ「いい!?明日は練習も休みなんだからっ!」
かすみ「ぜーったいに、家でゆっくりしてること!!」
璃奈「うん、わかった」
璃奈「……もう、30回くらい聞いたから」
かすみ「りな子には、何10回も聞かせるくらいが丁度いいのっ!」 しずく「璃奈さんのご両親も、今日と明日いないんだよね?」
しずく「家のこととか、手伝うよ?」
璃奈「大丈夫」
璃奈「夕食も買ったし、食べたらすぐ寝るようにする」
しずく「でも……」
璃奈「…………」
璃奈「……果林さんは優しいから、ああ言ってくれたけど」
璃奈「私には、一人で反省する時間が必要なの」
璃奈「こんなことになったのは……全部、自分のせいだから」
かすみ・しずく「……え?」 璃奈「かすみちゃんとしずくちゃんまで巻き込んで、愛さんのことを避けておいて」
璃奈「……寂しくなったからって、会いに行こうとして」
璃奈「……愛さんは、前向きに頑張っているのに」
かすみ・しずく「…………」
璃奈「愛さんと会えなくなったのも、体調を崩したのも……」
璃奈「私が自分勝手で、皆のことを振り回したから」
璃奈「……罰(ばち)が、当たったんだと思う」
かすみ「か、考えすぎだからっ!」
璃奈「……そうかもしれない」
璃奈「……だけど、考えちゃうの」 璃奈「(それに……)」ゴソゴソ(スマホを取り出す)
璃奈「……」ポチ
(スマホ通知欄)
『通知はありません』
璃奈「…………」
璃奈「(もしかして、愛さん……)」ハァ
しずく「……どうしたの?」
璃奈「……何でもない」ゴソゴソ(スマホをしまう) 璃奈「……そういうことだから」
璃奈「明日も、うちに来ようとしなくていいからね」
かすみ・しずく「……!」ギクッ
璃奈「……気持ちは、すごく嬉しいよ」
璃奈「二人には……ここしばらく、ずっと私に付き合ってもらったから」
璃奈「明日は私のことを忘れて、自分のために時間を使ってほしい」
かすみ・しずく「…………」
璃奈「……今日も、もう遅いから……二人も、早く帰って」 璃奈「……じゃあね」…スタスタ
しずく「あっ……璃奈さん……」
かすみ「…………」
かすみ「はぁ……帰ろっか」
しずく「……」シュン
かすみ「……しず子の気持ちもわかるけど……」
かすみ「……もう、かすみん達ではどうにもできなさそうだし」
かすみ「明後日に、りな子が元気になってることを信じるしかないんじゃない?」
しずく「……そうだね」 次の日 朝 璃奈の部屋
チュンチュン
璃奈「…………」
璃奈「……」…パチッ
璃奈「……」ボー
璃奈「(あんまり、眠れなかった……)」
璃奈「(今、何時かな……)」スッ(スマホを手に取る) (スマホ通知欄)
『かすみちゃん:昨日はちゃんと寝た!?かすみんみたいに可愛くなりたかったら…(略)』
『他7件の通知』
璃奈「……」スッ スッ(トークアプリを開く)
璃奈「(……皆から)」
璃奈「…………」
璃奈「……」ポチポチ(一人一人に返信する)
璃奈「(私のこと気にかけてくれて……皆、優しい)」ポチポチ 璃奈「……」ポチポチ
璃奈「……」ハァ
璃奈「(心配をかけないために、練習を頑張っていたのに……)」
璃奈「(どうして、こうなっちゃうのかな)」
璃奈「(……自分のことが、嫌になる)」
璃奈「……」スッ(スマホを置く) 璃奈「…………」
璃奈「(家にいると……愛さんが来たことを思い出すから)」
璃奈「(今日も、外で自主練するつもりだったけど……)」
璃奈「(……皆のためにも、早く良くならないと)」(再び目を閉じる)
――――――――
――――
―― …………
璃奈「…………」
……りー……
璃奈「……?」ウトウト …………
りなりー……
璃奈「(……声が……聞こえる……)」ウトウト
りなりー
りなりー! 璃奈「……!」パチッ ガバッ!
璃奈「……」キョロキョロ
璃奈「…………」
璃奈「(とうとう、愛さんの幻聴まで……)」
璃奈「(私はもう……ダメかもしれない……)」
愛『りなりー!いる!?』
璃奈「!」ビクッ
璃奈「あ……!」(スマホ画面を見る) 愛『!(りなりーの声!)』(エントランスのモニター映像)
愛『いるんだね!?体調は!?』
璃奈「愛さん……どうして……」
璃奈「……それに……試合は?」
愛『あ!!えっと、その辺も全部話すから上がっていい?』
璃奈「……う、うん!」
ピロン♪ ガー(自動ドアが開く音)
愛『!』ダダダダ…… ――――
――
ダダダダダダ!
愛「っ!」ガチャ!
璃奈「!」
愛「りなりー!!」ギュー(璃奈に抱き着く)
璃奈「わっ」
愛「昨日はどっかケガしなかった!?夜眠れた!?」
璃奈「え……えっと」 愛「……」ジッ
愛「顔色良くないじゃん!!ちゃんと休まないと!!」
璃奈「その……」
愛「何か必要なものある!?買ってくるよ!?」
璃奈「……」ポカン
愛「あ……」
愛「ごめんごめん!いきなり、わけわかんないよね!」 愛「う〜ん、どこから話せば……」
璃奈「……し、試合は?……ここにいて、大丈夫なの?」
愛「あっ!そうだね、えっと……」
愛「……昨日は一日中試合だったんだけど、今日は午前中で試合自体は終わりでさ」
璃奈「……結果は?」
愛「へへ〜♪全勝してきたよ!」ブィッ V
璃奈「……おめでとう」
愛「ありがとっ♪」ナデナデ 愛「……で、話の続きだけど」
愛「もし今日、同好会の練習があれば、あとからアタシも参加しよう思って」
愛「さっき試合が終わった後すぐに、ゆうゆに電話したんだ」
愛「そしたら、今日休みってことと、昨日りなりーが倒れた〜なんて言うもんだからさ〜」
愛「も〜〜〜ほんっとにびっくりして、いても立ってもいられなくなって」
愛「だから、試合の後片付けとかぜーんぶ皆に任せて、飛んできちゃった〜♪」
璃奈「……愛さん」
愛「あ!バスケ部の皆に事情は説明してるから、りなりーが気にすることないからね〜!」 愛「逆に皆から、早く行ってこいって怒られちゃったよ〜」アハハ
璃奈「……愛さんっ」ギュー
愛「おおっと」
璃奈「……」ギュー
愛「りなりー?」
璃奈「…………」
璃奈「……私、愛さんに謝らなくちゃいけないことがあるの」
愛「え?」
璃奈「……あのね」(ここ2週間のことを説明する) ――――
――
愛「……そういうことだったんだ」
璃奈「ごめんね……勝手に避けて」
愛「ううん……アタシこそ練習の邪魔しちゃってて、ごめん」
璃奈「……愛さんは、悪くないよ」
愛「りなりー可愛くて、ついつい構いたくなっちゃってさ」アハハ
璃奈「…………」
璃奈「あと……」
璃奈「……私が喜ぶって、わかってるから……だよね?」
愛「……!」 璃奈「愛さんは、いつも私のことを考えてくれて……大事にしてくれるのに」
璃奈「私は、愛さんにひどいことしちゃった……」
璃奈「……本当に、ごめんなさい」
愛「りなりー……」
璃奈「……」シュン
愛「……そんなに、落ち込むこと無いよ〜」ナデナデ
愛「りなりーにそんなこと言ってもらえて……」
愛「愛さんの愛がちゃーんと届いてたみたいで、嬉しいな〜」
璃奈「……愛だけに?」
愛「あはは、そうそう!」 愛「……」ナデナデ
愛「でも、アタシ……」
愛「りなりーに、寂しい思いさせちゃってたんだね……」
璃奈「ううん、それは違う」
璃奈「……全部、私のせい」
愛「そんなことないってば〜」
璃奈「…………」
璃奈「……もう、愛さんのこと避けたりしないから」
璃奈「……私のこと、許してくれる?」 愛「許すも何も、別に怒ったりしてないよ〜」
璃奈「……そうなの?」
愛「え???」
璃奈「え?」
愛・璃奈「…………」
愛「……逆に、何で怒ってると思った?」
璃奈「…………」
璃奈「……連絡、来なかったから」
愛「え?」 璃奈「……愛さん、私が避けてることに気が付いて……」
璃奈「だから、怒って……連絡してこなくなったのかと思ってた」
愛「…………」
璃奈「……違うの?」
愛「……あっ……ああ〜〜!!」
愛「ごめんごめん!してなかったね!!」
愛「いや〜!愛さんとしたことが!まだまだ愛が足りなかったね!愛だけに!あはは!」
璃奈「……?」
愛「全然、怒ってたとかじゃないよ!」 愛「毎日練習ハードで、帰ったらすぐ寝ちゃってたからさ〜!」
璃奈「うん……大変だったみたいだよね」
愛「あっ!さっきりなりー、アタシ達の話聞いてたって言ってたね!」
愛「あの時、声かけてくれれば良かったのに〜!」
璃奈「……愛さん、お友達と楽しそうだったから」
璃奈「それに……後ろめたくて」
愛「も〜、りなりーは何も悪いことしてないってば!」
愛「そもそもさ、アタシが避けられたことに気付いてなかったんだから、別にいいじゃん!」
愛「ねっ!」
璃奈「…………」 璃奈「……本当に、気付いてなかったの?」
愛「あはは〜!かすかすとしずくに、完全に出し抜かれちゃったよ〜」
愛「……あ!でも、気付いてたって言えば、かっこよかったかな〜」
愛「愛さんは何でもわかるんだな〜って、りなりーに尊敬されたかも!」
璃奈「…………」
璃奈「……ううん」
璃奈「愛さんはいつもかっこよくて」
璃奈「すごく、尊敬してる」
愛「……へへっ♪ありがとっ!」 璃奈「……あ」
璃奈「……」スッ(スマホを手に取る)
璃奈「……」ポチポチ
愛「?」
璃奈「二人に、伝えておかないと」
璃奈「……心配、かけちゃったから」
――――
―― ……遡ること数分前……
璃奈のマンション周辺
かすみ「……」スタスタ
しずく「……」スタスタ
かすみ・しずく「……あ」バッタリ
かすみ・しずく「…………」 かすみ「……なんで、しず子がここに?」
しずく「なんでって……璃奈さんのことが、心配で……」
かすみ「昨日、来るなって言われたじゃん」
しずく「……」ムッ
しずく「……かすみさんだって、同じでしょ」
かすみ「か、かすみんはっ……え、ええと!」
かすみ「き、昨日侑先輩から、今日りな子の面倒見るように頼まれたから、仕方なくっ!↑」
しずく「……嘘だよね?」
かすみ「……!」ギクッ しずく「逆に、かすみさんが先輩に」
しずく「『かすみんが明日りな子の家に行くんで、任せてくださ〜い!キャハ♡』」(激似の声真似)
しずく「って言ってたよね?」
かすみ「ぐっ///……ぐぬぬぬぅ〜……///(まさか……見られてたとは……///)」
かすみ「……っていうか!!!かすみん『キャハ♡』なんて言ってないし!!!」
かすみ「しかも声全然似てないんだけどっ!!!もっと可愛いからっ!!!」
しずく「先輩達には、好評だったよ?」
かすみ「う、嘘でしょっ!?ていうか、見せないでよっ!!///」 しずく「かすみさんって可愛いから、真似したくなるんだよね〜」(棒読み&目逸らし)
かすみ「ちょっとお!!今のは絶対嘘じゃん!!」
かすみ「もお〜!!しず子ってば、すーぐかすみんのことからかうんだからっ!」プンプン
しずく「…………」
しずく「……本当に、可愛いって思ってるよ」
かすみ「……え///」ドキッ しずく「…………」
しずく「…………なーんて」
かすみ「えっ」
しずく「どっちでしょうか♪」ニコニコ
かすみ「…………」
かすみ「……ぐぬぬぬぬぬ///……しず子めぇ〜!///」
かすみ「今日という今日はあ〜」ジリジリ
かすみ「容赦しないんだからあ〜!!」ガバッ
しずく「きゃ〜♡」ニコニコ ピロン♪(スマホ通知音)
かすみ・しずく「!」ビクッ
かすみ・しずく「……」ゴソゴソ(それぞれスマホを取り出す)
しずく「……あっ!璃奈さんから!」スッ スッ(トークアプリを開く)
かすみ「えっ!」スッ スッ
かすみ・しずく「…………」 (トーク画面)
『[画像]』(愛と璃奈の2ショット写真)
『愛さん来た〜〜〜〜〜〜〜!!!!!ヾ(>∇<*)〃ヾ(*>∇<)〃』
『[画像]』
『[画像]』 『イヤッホ━━━゚.+:。ヾ(*>∇<)〃゚.+:。━━━━!!』
『[画像]』
『[画像]』
『ォォオオー!!ヽ(>∇<*)(ノ*>∇<)ノ オオォォー!!』
『[画像]』
『[画像]』……(次々と送られてくる)
かすみ・しずく「…………」 かすみ・しずく「…………」
かすみ・しずく「……っ」プルプル
かすみ「ぷっ……くっ、くくく」プルプル
しずく「……ふふっ…………あはっ……あははははっ!!」
かすみ「っ……ふっ……し、しず子、笑いすぎだからっ……」
しずく「あははははっ!はぁっ……か……かすみさんだって……」
かすみ「はぁ……だ、だって……」プルプル
かすみ「りな子の……テンションの差とか……」
かすみ「……私達、あんなに悩んでたの……何だったの、とか……」プルプル かすみ「色々……っ……笑えてくるじゃん」
しずく「ふふっ…………はぁっ……そうだね……」
かすみ「はぁ……はぁ……」
かすみ・しずく「……」フゥ
かすみ・しずく「…………」
かすみ「……あ〜あ!」
しずく「!」
かすみ「なーんか、りな子に振り回されて疲れちゃった!」 かすみ「……しず子!」
しずく「えっ!……な、何?」
かすみ「今から予定空いてる?」
しずく「……うん、大丈夫だけど」
かすみ「じゃあさ……」
かすみ「このまま二人でどっか行こっ!」
しずく「……!」
かすみ「しず子、休みなのにわざわざこっちまで来たんだし」
かすみ「かすみん達も練習頑張ったんだから、気分転換しないと!」 かすみ「それに……」
かすみ「今日はりな子、愛先輩と二人でいたいと思うしさっ!」
しずく「…………」
しずく「……前から思ってたけど」
しずく「かすみさんって、かっこいいよね」
かすみ「はえっ!!?///」
かすみ「も、もう!///かっこいいじゃなくて、可愛いって言ってよ〜!///」
しずく「……ふふっ♪」 再開するよ
日がたつにつれて、連投規制の間隔が長くなってる気がするけどそんなもんなのかな ――――
――
璃奈の部屋
璃奈「(……既読、付いた)」
璃奈「(これで、安心してくれたかな)」
璃奈「……えっと」
愛「ん?」
璃奈「その……かすみちゃんとしずくちゃんは……」
璃奈「私のお願いを、聞いてくれようとしただけだから……」
愛「わかってるって〜!気にしてないよ!」
璃奈「……」ホッ 璃奈「……愛さん、教え方が上手だから」
璃奈「練習の時、二人とも途中から私のこと忘れて、真剣に愛さんの話を聞いてたよ」
璃奈「あと……愛さんから、もっと教えてもらいたいって」
愛「え〜!嬉しいこと言ってくれんじゃ〜ん♪」テレテレ
璃奈「私も、愛さんがいない間、頑張って練習したから」
璃奈「……次の練習の時、見てもらってもいい?」
愛「もちろん、いいに決まってるよ〜!」
璃奈「……ありがとう」 璃奈「かすみちゃんとしずくちゃん、毎日練習に付き合ってくれたの」
璃奈「二人には、すごく感謝してる」
ピロン♪(スマホ通知音)
璃奈「あ……ちょっと、ごめん」スッ(スマホを手に取る)
愛「ん、いーよいーよ♪」
(スマホ通知欄)
『かすみちゃんが写真を送信しました』
璃奈「?」スッ スッ(トークアプリを開く) (トーク画面)
『[画像]』(かすみとしずくの2ショット写真)
『昨日言われたから!りな子のこと忘れて、二人でデートしちゃうからね!』
『[画像]』
『[画像]』……(次々と送られてくる)
璃奈「…………」 璃奈「……二人に、協力してもらおうと思ったのは」
愛「ん?うん」
璃奈「…………」
璃奈「私が、焚き付けたとはいえ……」※8話のこと
璃奈「いつも……無自覚にじゃれ合ってて」
璃奈「……毎日、二人を見てたら」
璃奈「……私も愛さんのこと、自慢したくなった……っていうのも、ある」モジモジ
愛「あっはっはっは!!!りなりーは可愛いなあ〜!!!」ワシャワシャ
璃奈「……」(無表情で照れる) 愛「……あっ!アタシもキャプテンに連絡しなきゃ!」
璃奈「?」
愛「皆、りなりーのこと心配してたから」ゴソゴソ(スマホを取り出す)
愛「バスケ部にはカナちゃんのファンが多いけど、りなりーのファンだって結構いるんだぞ〜♪」ツンツン
愛「この前のライブも、すごく良かった〜って!」
璃奈「そうなんだ……」ジーン
璃奈「……次も、絶対成功させる」グッ
愛「うんうん!その意気だよっ!」
愛「でもその前にっ、ちゃんと休んで元気にならなきゃね」 愛「アタシ今から電話するし、もう少し寝てなよ」
璃奈「え、でも……せっかく来てもらったのに」
愛「起きたら、りなりーのお願い何でも聞くからさっ」
璃奈「ん……」
璃奈「……それなら、30分だけ」ボフッ(ベッドに横になる)
愛「よしよし♪」
愛「じゃ、ちょっとかけてくる!」
璃奈「うん……」(目を閉じる)
愛「〜〜〜♪」ガチャ バタン(部屋から出る) プルルル… プルルル… ガチャ
愛「もしもし、今平気?」
キャプテン『うん、大丈夫』
キャプテン『天王寺さん、どうだった?』
愛「まだ本調子じゃなさそうだけど、思ったよりは元気そうだった」
愛「今日はアタシが付いてるし、皆に心配いらないって伝えといて!」
キャプテン『ん、了解』
愛「りなりーの顔見れて安心したよ〜、マジでありがと〜!」
キャプテン『何言ってんの、お礼を言うのはこっちだから』 『…ダダダダ』(走ってくる音)
キャプテン『片付けも、さっき終わっ』
バスケ部員A『キャプテン!璃奈ちゃんは!?無事ですか!?』(電話越しに聞こえる声)
バスケ部員B『私も璃奈ちゃんに会いたい〜!!』ギャイギャイ
バスケ部員C『キャプテンばっかり電話してずるいです!スピーカーにして下さいよ〜!』ギャイギャイ
キャプテン『あーもー!!あんたらうるさい!!』
キャプテン『聞こえるようにするから静かにして!』ピッ(スピーカーON)
愛「あはは!熱心なファンだな〜♪」
バスケ部員A『璃奈ちゃん可愛いもん!当たり前だよ〜!』 バスケ部員C『部内でも、璃奈ちゃんファンかなり増えたよね』
愛「うん!りなりーも喜んでたよ!」
バスケ部員B『何か突然増えた感じがするけど、嬉しいよね〜!』
愛「これでまたりなりーが頑張りすぎないように、ちゃんと見ておかないとな〜」
『\\アハハ!//』
キャプテン『…………』
愛「ん?キャプテン?どうした〜」
キャプテン『……愛が』
愛「え?」
キャプテン『愛が助っ人に来るたびに!天王寺さんのことで騒ぐからでしょーが!!」 愛「え?そうだっけ?」
キャプテン『そうだから!!』
キャプテン『この前だって、ていうか毎日休憩中に!』
キャプテン『天王寺さんに会いたいってずーっと言ってたでしょ!』
愛「……あ〜!そうだそうだ!」
愛「それで休憩中、皆でりなりーの動画とか見た見た〜!」アハハ
バスケ部員B『アイドルにあんまり興味なかった先輩も、真剣に見てたよね〜』
愛「てか、何で怒ってんの〜?」 キャプテン『さっき!片付け終わった後に!』
キャプテン『皆して、天王寺さんの家にお見舞い行くって言いだして、止めるの大変だったの!』
愛「あ〜それはまずいね〜」
愛「大人数で押しかけたら、りなりーびっくりしちゃうだろうしな〜」※6話のことは棚に上げる
キャプテン『問題そこだけじゃないでしょ』
バスケ部員C『うん、だから『じゃあ自分は彼方ちゃんの家に行きます』って言ったのにさ』
キャプテン『じゃあ、じゃないから!何便乗して無関係の家に乗り込もうとしてんの!』
キャプテン『あんたのそれはただの厄介すぎるオタクでしょ!』 バスケ部員A『……とか言って』
バスケ部員A『キャプテンも、璃奈ちゃんちに行きたかったんじゃないんですか〜?』
バスケ部員B『愛ちゃんから電話来るまで、ずっとソワソワしてましたよね』
キャプテン『そ、そんなわけないでしょ!!』
バスケ部員C『ま、愛がかなり取り乱してたから、キャプテンが不安になるのもわかるけどね』
愛「あはは〜、ごめんごめん!」
愛「倒れたって聞いてびっくりしたのもあるけど」
愛「りなりーにずっと会ってなかったから、早く『会い』に行きたくて!愛だけに!」
キャプテン『はいはい……』 キャプテン『ていうか……散々騒いでたけど、練習後に会いに行けば良かったんじゃないの?』
愛「まあね〜、そうなんだけどさ〜」
キャプテン『天王寺さんと、連絡くらいは取ってたんでしょ?』
愛「……実は、ずっと連絡もしてなかったんだよね〜」アハハ
キャプテン『は?……何で』
愛「…………」
愛「……アタシ抜きで、頑張りたいのかなって思ってたから」ボソッ バスケ部員A『キャプテン慌てすぎて、他校の先生からも心配されてたよね』
バスケ部員B『てか、一番落ち着いてなかったよね』
バスケ部員C『二人のことすごく気にしてたんだろうな〜……何だかんだ優しいからな〜』ウンウン
キャプテン『も、もう!!そういうのいいから!!』
キャプテン『……あ〜ごめん、うるさくて聞こえなかった』
キャプテン『何だって?』
愛「……ううん!もう解決したことだからいいんだ〜!」
愛「これからは、頻繁に連絡取ることにしたから!」
キャプテン『?……別に、いいけど』 キャプテン『……まぁでも、愛にはすごく感謝してるから』
キャプテン『私達も、同好会のことで協力できることがあったらいつでも声かけてよ』
愛「ありがと〜!!助かるよ〜!!」
キャプテン『愛を一週間も拘束しちゃったんだから、こっちも何でもやらないとね』
キャプテン『また同好会の人達や、璃奈ちゃんのライブがあれば、皆喜んで手伝うし』
愛「ん?」
バスケ部員A・B・C『あれ?』
キャプテン『……あっ』
キャプテン『…………』
…プッ ツー ツー 愛「あっ、切った」
愛「…………」
愛「……」…ガチャ(璃奈の部屋のドアをゆっくり開ける)
愛「……」ソー(ゆっくり近づく)
璃奈「……」スヤスヤ
愛「(良かった、ちゃんと眠れてる)」ナデナデ
璃奈「ん……」スヤスヤ
愛「……」フフッ
愛「(……今度、皆で試合見に行こうね)」 避けてたのは愛さんもだったのか...
確かにコミュ力高い人って察しいいからか距離置いてくれたりするよな 次の日 スクールアイドル同好会部室
かすみ・しずく「…………」
愛「〜〜♪」イチャイチャ
璃奈「……」イチャイチャ
かすみ「(りな子……愛先輩の膝の上に乗って……)」
しずく「(愛さんを背もたれにして座ってる……)」 璃奈「二人とも……色々手伝ってくれて、ありがとう」
璃奈「でももう、距離を置かないことにした」
しずく「うん、それでいいと思うよ」フフッ
璃奈「……まだ、愛さんからの不意打ちに、ドキドキしちゃうことはあるけど……」モジモジ
かすみ「え?こんだけくっついといて?」
璃奈「寂しくなって、倒れちゃう方が大変だから」
璃奈「……それに、皆で練習した方が、上達する」
愛「うんうん!そうだよ〜!」 愛「アタシも、練習中は構いすぎないように気を付けるしさ!」
璃奈「……」(無表情)
かすみ「……多分だけどりな子、今難しい顔してるよね?」(小声)
しずく「うん……今の愛さん、璃奈さんの顔見えてないから……」(小声)
璃奈「あと……また、愛さんとしばらく会えなくなる、なんてことがあっても」
璃奈「まめに連絡を取り合うようにするから、大丈夫」
かすみ「……りな子はそれで、ほんとに平気?」
璃奈「うん」コクリ(大きく頷く) 璃奈「愛さんには……これからも、皆のヒーローでいてほしいから、それでいい」
璃奈「……私は、かっこいい愛さんが……大好きだから」
愛「!!!」キュン
愛「うう〜〜〜!!りなりー可愛すぎるよ〜〜〜!!」ギュー ナデナデ
璃奈「えへへ……」
愛「愛さんも大好きだぞ〜!!!」イチャイチャ
かすみ・しずく「…………」
かすみ「全くもう……ついていけないんだけど」ヤレヤレ
しずく「……でも、璃奈さんが元気になって良かった」
かすみ「まぁ、そうだけどさ〜」 かすみ「……かすみん達があーんなにりな子に言っても、全然聞いてくれなかったのに」
かすみ「愛先輩には素直っていうか、愛先輩の言葉こそ絶対〜、みたいな感じじゃん」ブーブー
璃奈「……!」ハッ
璃奈「……」スッ ストン(愛の膝から降りて、隣の椅子に座る)
かすみ・しずく「?」
璃奈「…………」
璃奈「……二人の忠告を聞かなかったことは……本当に、ごめんなさい」ペコリ
かすみ「うっ……つ、次から気を付けてくれれば、いいけどっ!」
璃奈「あと……たくさん心配かけちゃったことも……」 璃奈「…………」
璃奈「一昨日の帰り……私、二人に冷たいことを言ったのに……」
璃奈「昨日、うちに来ようとしてくれたんだよね?」
かすみ・しずく「……えっ!!?」ギクッ
かすみ「そそそそんなわけないじゃん!↑」
しずく「……かすみさん」ハァ
かすみ「う……うぐぐっ……」
かすみ「な、何でわかったの!?」 璃奈「……昨日、かすみちゃんから送られてきた写真」
かすみ「えっ!?」
璃奈「……」スッ(スマホの写真を見せる)
かすみ・しずく「……」ジー
しずく「……私達が昨日、お昼食べた時に撮った写真だよね」
かすみ「ここの店、りな子の家から近いわけじゃないけど……」
璃奈「……ここ」(写真を指差す)
璃奈「かすみちゃんのバッグの中、うちの近くにある薬局の袋がちょっとだけ見える」
かすみ「えっ!!」 かすみ「…………ほんとだ、けど…………ちっさ!!」
璃奈「って、愛さんが教えてくれた」
しずく「こ、これだけでわかったんですか!?」
愛「えーっと」
愛「かすみんが薬局に寄ってからお見舞いに行こうとしたけど、そこで偶然しずくと会って」
愛「……で、りなりーからの連絡で、アタシが来たこと知ったから」
愛「アタシとりなりーに気を遣って、二人きりにしてくれたのかな〜って」
かすみ・しずく「(……怖っ!)」
愛「いやいや、怖くないって〜」
かすみ・しずく「だから、そういうところですよっ!!」 愛「あれだよ〜、昨日ゆうゆとの電話で、かすみんが来てるかもって教えてもらってたし」
愛「あと二人のことだから、家に来ようとするだろうな〜って思っただけだから」アハハ
かすみ「……それでも…………いや、もういいです……」
璃奈「そう……昨日も、その前も……」
璃奈「かすみちゃんとしずくちゃんに、私のわがままを押し付けちゃったのに」
璃奈「それなのに……ずっと、心配してくれて……」
かすみ・しずく「…………」
しずく「……わがままだなんて、思ってないよ」 しずく「私達だって璃奈さんに助けられてること、たくさんあるんだよ?」
しずく「だからこれからも……わがままでも何でも、話してほしいな」
かすみ「そうだよ!同好会のメンバー全員、同じこと考えてるからっ!」
かすみ「それに……寂しがり屋のくせに、来なくていい〜なんて、無理しちゃってさ」
かすみ「……ほっとけるわけないじゃん」
璃奈「…………」ジーン
璃奈「…………」
璃奈「かすみちゃんも、しずくちゃんも……」
璃奈「……私のことを大事に思ってくれて、ありがとう」 璃奈「……私、愛さんと幸せになるから……安心してね」
かすみ「ちょっと!!かすみん達はりな子の親じゃないんだけど!?」
しずく「璃奈…………愛さんと、仲良くね……」ウッウッ…
かすみ「って!しず子までボケなくていいから!!この演技派!!」
愛「照れちゃうから、『親』の演技を『おや』めなさい……なんつって〜!!」
かすみ「あ、愛先輩まで〜!!ていうか、照れてないですからっ!!///」
かすみ「……もお〜!!いい加減にしてくださいよ〜!!」
\\アハハハハ! ワライゴトジャナイデスヨ!// 璃奈「…………」
愛「二人ともデートする仲なんだし、照れることないっしょ〜」
かすみ「な゛っ!!!///」
しずく「あ、あれは!かすみさんが勝手にデートって言っただけで……」
愛「いやいや〜!二人がいちゃいちゃしてる写真、昨日りなりーに何枚も送ってたじゃん」
かすみ「だ、だって!りな子が先に送ってきたから!///」
しずく「張り合おうとしなくていいからっ!」
璃奈「(愛さんや、皆は……いつも楽しくて、優しくて……)」 璃奈「(一緒にいると、幸せな気持ちになれる)」
愛「とか言って〜しずくだってデートできて嬉しいくせに〜」
愛「ほら、この写真とかめっちゃ笑顔じゃん!」
しずく「あ、愛さん!!///」
かすみ「……ふ〜ん……そうなんだ///」ニヤニヤ
しずく「も、もう!かすみさんまで!///」
璃奈「(皆が、たくさんの『愛』を、私にくれる)」 璃奈「(だから私も、皆に……)」
かすみ「……私も、嬉しかったけど///」ボソッ
しずく「っ!///」
かすみ・しずく「……///」モジモジ
愛「いや〜、りなりーが焚き付けたくなるのもわかるな〜」ウンウン
璃奈「…………」
愛「あれ?どうかした?」 璃奈「……愛さん」
愛「ん?」
璃奈「私、これからも……」
璃奈「愛さんや、同好会の皆……それからもちろん、ファンの人達に」
璃奈「私の、たくさんの気持ちや……」
璃奈「……とびきりな愛を届けられるように、頑張るからね」 おわり
公式の激うまダジャレ、天才だと思う
>>1
代行いただき、改めてありがとうございました
長い文章に付き合ってくれた皆さんも、本当にありがとね 至高のりなあい&しずかすプラス一年組だった!
滅茶苦茶面白かったよ。乙です おつ
りなりーは本当に可愛いな。
娘にしたいくらいの庇護欲を誘う可愛さが伝わってきて良かった。 おつ
りなあいもそうだけど、一年生組の距離感すき。面白かった ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています