しずく「それでは始めますね」彼方「は〜い」
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ピッ
しずく「彼方さんが珍しくイヤホンして寝てる……」
彼方「………………」
しずく「………………えいっ」スポッ
彼方「うわぁっ!?し、しずくちゃん?」
しずく「あ、起きてたんですね…おはようございます」ニコッ
彼方「おぉ…おはよ〜」アセアセ
しずく「イヤホンしている彼方さんが珍しくて、つい何を聞いているのか気になっちゃいました」
彼方「なるほど〜…」ポチポチ
しずく「どうしてそこでスマホを弄るんですか?私には聞かせられないようなものを聞いていたんですか?」ジーッ
彼方「うっ…そうじゃないけど〜……」
しずく「それでは私も一緒に聞かせてもらいますね」スポッ 『先輩はこうやってお耳のそばで囁かれるのだーい好きですもんね♡』
『ふふっ、お耳ぴくぴくってして可愛い…♡』
彼方「………………」ダラダラ
しずく「………なるほど」スポッ
彼方「………しずくちゃん?」チラッ
しずく「バイノーラル音声…でしたっけ」
彼方「知ってるの?」
しずく「動画サイトでよく見かけるので」
彼方「う、うん……」アセアセ
しずく「彼方さんならこの手のものに頼らなくても、ぐっすり眠れるんじゃないんですか?」
彼方「いや〜、眠るためって言うよりは単純に癖になっちゃって…」 しずく「へぇ……良ければ視聴履歴を見せてもらっても良いですか?」
彼方「えっ……」ダラダラ
しずく「見せられませんか……?」
彼方「………どうぞ」
しずく「………………」ポチポチ
しずく「……心做しか後輩の女の子が出てくる動画が多いですね」
彼方「うっ………………」
しずく「じーっ…………」
彼方「ごっ、ごめんね〜っ!ホントはしずくちゃんにやってみてほしいな〜なんて思ってたんだけど」
彼方「引かれちゃうかもな〜って思うと話せなくって…」
しずく「彼方さん相手に引いたりなんてしませんよ」
しずく「それより…私にこういうことしてほしかったんですか?」
彼方「耳元でお喋りしてもらうだけでも良いから、してほしいな〜なんて…えへへ///」
しずく「……仕方ありませんね、やってみましょうか」 しずく「へぇ……良ければ視聴履歴を見せてもらっても良いですか?」
彼方「えっ……」ダラダラ
しずく「見せられませんか……?」
彼方「………どうぞ」
しずく「………………」ポチポチ
しずく「……心做しか後輩の女の子が出てくる動画が多いですね」
彼方「うっ………………」
しずく「じーっ…………」
彼方「ごっ、ごめんね〜っ!ホントはしずくちゃんにやってみてほしいな〜なんて思ってたんだけど」
彼方「引かれちゃうかもな〜って思うと話せなくって…」
しずく「彼方さん相手に引いたりなんてしませんよ」
しずく「それより…私にこういうことしてほしかったんですか?」
彼方「耳元でお喋りしてもらうだけでも良いから、してほしいな〜なんて…えへへ///」
しずく「……仕方ありませんね、やってみましょうか」 彼方「ホントに〜?しずくちゃんだぁ〜い好き」ニコッ
しずく「もう…調子良いんですから///ほらっ、膝枕どうぞ」ポンポン
彼方「わぁ〜い」ポフン
彼方「しずくちゃんの膝枕はやっぱり最高だね〜」スリスリ
しずく「ちょっ、大人しくしてないとしてあげませんからね///」
彼方「ごめんごめん、つい〜」
しずく「専用の機材も無いので再現とまでは行きませんが……こうしてお耳の周りを両手で囲って、と」ピトッ
しずく「あー、どうですか?」ササヤキ
彼方「おぉぅ…!!」ビクッ
しずく「ふふっ、喜んでいただけたみたいで良かったです……このまま囁き声でいきますね」 しずく「お喋りとは言っても、何をお話しましょうか…」
彼方「だったらさっきの動画みたいなのやってみてほしいな〜…なんて」
しずく「うーん……ああいった動画には台本が用意されているものでしょうし……」
しずく「まぁ即興劇の練習だと思ってやってみますね」
彼方「えへへ〜しずくちゃんのお芝居大好きだから楽しみだな〜」
しずく「………………」
しずく「それにしても彼方さんったら、さっきからずぅーっとお耳の近くで喋ってるのに…まだぴくぴくしちゃって」ニヤニヤ
彼方「おっ?これは……」
しずく「…………ざぁこ♡」クスクス
彼方「メスガキしずくちゃんだぁ〜!」ワクワク しずく「しかも一年生の後輩に膝枕してもらって、そんなだらしない顔しちゃうなんて恥ずかしくないんですかぁ?」
彼方「むぅ……恥ずかしくなんてないも〜ん」
彼方「しずくちゃんに膝枕してもらったら、みんなこんな顔になっちゃうもん」ツン
しずく「あはっ♪怒っちゃいましたか?ごめんなさい♡」
しずく「いくら彼方さんがよわよわだからって、ハッキリ言ったら傷ついちゃいますよね♡」クスクス
彼方「むむっ、しずくちゃんよりお姉さんの彼方ちゃんに“よわよわ”とは聞き捨てならないな〜」プクー
しずく「でしたらぁ……私と勝負しましょう♡ね?♡」
しずく「これから少しの間、彼方さんのお耳にイタズラをします♡それに身じろぎすること無く耐えきれば彼方さんの勝ちです」
彼方「もぞもぞしなければ良いだけでしょ〜?それくらい彼方ちゃん余裕だも〜ん」 しずく「ふふっ♪でしたら負けた方が勝った方の言うことを“何でも”聞く…というのはどうでしょう?♡」クスクス
彼方「良かろう……彼方ちゃんが勝った暁には、しばらくしずくちゃんを抱き枕にしてすやぴする」フンスッ
しずく「まぁ大胆♡私が勝った場合はそうですね……考えておきます♡」
しずく「それでは始めますね♪」
しずく「まずは小手調べに……もっと距離を詰めて囁いてみますね」グイッ
彼方「おぉっ……と、さっきからずっと囁かれてるからね〜近付かれたくらいじゃ平気だよ〜」
しずく「その割には少し震えているような…♡」クスクス
しずく「まぁ良いでしょう、それではこれはいかがですか?♡」フーッ
彼方「おわぁっ…!?」ブルッ
しずく「あっ♡彼方さん今――」
彼方「うっ、動いてないもん!」
しずく「えーっ?本当ですかぁ?ムキにならなくて良いんですよ♡」 お耳にイタズラだから囁くだけじゃないんだな。これは無理ゲー しずく「我慢するのも辛いでしょう?……負けちゃえ♡負けちゃえ♡」フーッ フーッ
彼方「んんっ……///んぁっ……///」ブルブルッ
しずく「はーい、動いちゃいました♡彼方さんの負けぇ〜♡」クスクス
しずく「……ざぁこ♡」
彼方「むむむぅ〜……ここはお姉さんとして耐え抜いて、しずくちゃんをわからせるハズだったのに〜」
しずく「ふふっ♡彼方さんが私に勝とうだなんて、どれくらい先の未来になるんでしょうねぇ♡」ニヤニヤ
しずく「それにぃ……彼方さんはいつまでもよわよわな可愛いままでいてくれないと♡」
しずく「そんな彼方さんが私は好きなんですからっ…♡」クスクス
彼方「おぉぅ……///良い……///」キュンキュン しずく「ふぅ……こんなところでしょうか」
彼方「すごいすご〜い!即興なのによくポンポン台詞が出てくるね〜」キラキラ
しずく「彼方さんが合わせてくれたおかげで大分やりやすかったですよ」ニコッ
しずく「いくら演技とは言え、先輩相手にあんな言葉遣いをするのは気が引けましたけどね」
彼方「いや〜でも普段とのギャップ?みたいなのが…こうグッと来るというかさ〜」
彼方「また今度、なんでもない時に言ってもらおうかな…」
しずく「言いません!」
彼方「あはは〜ダメか〜……じゃあさじゃあさ、何か違うのやってみてよ〜」
しずく「違うもの……ですか、さっきの閲覧履歴もう一度見せてもらっても良いですか?」
彼方「良いけど…何か恥ずかしいなぁ〜」スッ
しずく「今更照れなくても良いじゃないですか」ポチポチ もしかしてメスガキって意外と一般的な用語なんだろうか しずく「………………よし」
彼方「おっ?」
しずく「さっきはよくわからないメスガキにお耳虐められて辛かったね〜…よしよし」
彼方「これは……」ゴクリ
しずく「ママがやさ〜しく、いい子いい子してあげますからね〜♡」ナデナデ
彼方「しずくちゃんママだぁ〜!」ワクワク
しずく「いつも頑張ってる彼方さんには、とろとろになるくらい甘やかしてあげますっ♡」ムギュー
彼方「うぅ……これはこれで嬉しいやら照れくさいやらで何とも///」カァァ
しずく「ふふっ♡最初は上手に甘えられなくても良いんです」
しずく「何も考えずにママに身体を預けて、ボーッとしてるだけで偉いんですから♡」 彼方「あはは……それって偉いって言うのかな〜」
しずく「勿論です♡普段から学業に家事に部活に、色々なことを頑張る彼方さんはそれだけで偉いです」
しずく「だけどそれ以上に、ママの言うことを聞いてしっかり身体を休められる彼方さんはもーっと偉いんですよ♡」ナデナデ
彼方「うぅ……まま………ママぁ…!」ムギュッ
しずく「ふふっ♡よしよし…今だけはママがぜーんぶ受け止めてあげますからね♡」ナデナデ
しずく「それじゃあまたお耳の近くでお話するから、膝枕に――」
彼方「だめっ……彼方ちゃん離れないもん…」ギューッ
しずく「ああっ♡もう……仕方ありませんね♡」
しずく「それじゃあママと一緒に、ソファにごろーんってしましょうね♡」ゴロン
彼方「うん……」ゴロン しずく「そしたら…よいしょっと♡上から覆い被さって囁いてあげますね♡」ムギュッ
しずく「あの…苦しくないですか?///重かったりとか……///」
彼方「全然平気だよ〜……全身がしずくちゃんママに包まれてるみたいで温かい…///」トロン
しずく「ふふっ♡それは良かったです♡」ギュッ
彼方「このままじゃ彼方ちゃん、どんどん駄目になっちゃうね……」
しずく「良いじゃないですか♡今だめだめだったとしても、それをママに曝け出して明日また立ち上がればそれで良いんです♡」
しずく「それに彼方さんは強い人ですから、きっと大丈夫♡ママが保証します♡」
しずく「……そう、ママなんかよりもずっと強い人ですから」ボソッ
彼方「……ママ?」
しずく「あっ、ううん!何でもないですよ♡」アセアセ しずく「それより最近はどうですか?何か辛いこととかはありませんか?」
彼方「う〜ん……毎日とっても楽しくて、幸せで、辛いことってのはあんまり無いんだけど…」
しずく「“けど”…?」
彼方「本音を言うとね、彼方ちゃんちょっとだけ疲れちゃってるのかなって思うんだ〜」
しずく「うん…うん…」
彼方「あっ、精神的に…とかじゃなくて肉体的にね?」
彼方「だからこうしてしずくちゃんママにぎゅーってされて、いい匂いで包み込まれて、お耳の近くで優しくお話してもらうととっても癒やされるんだ〜」ニヘラー
しずく「だとしたらママとしても嬉しいです♡それならもーっと包み込んであげますね♡」ムギュギュ
――――
――
彼方「しずくちゃん……もう…」
しずく「もう…大丈夫そうですか?」
彼方「うん……しばらくしずくちゃんママの匂い忘れないと思う」
しずく「それはちょっと恥ずかしいの忘れてもらえると……///」
彼方「えへへ〜それは出来ない相談だな〜」ムフーッ
しずく「ふふっ♡その調子ならもう大丈夫そうですね♡」
しずく「でももしまた甘えたくなった時は、いつでもママに言ってくださいね♡」
しずく「彼方さんのことが世界で一番大好きなママは、いつだって両手を広げて待ってますからね♡」 しずく「ふぅ……やはりママというのは、年齢的にまだ難しいものですね」
彼方「いやいやいや、すっごい良かったよ〜!」
彼方「さっきみたいに可愛くイジワルされるのも良いけど、彼方ちゃん的には今みたいに甘やかされるのとっても好きだなぁ〜」
しずく「ふふっ、確かに最後の方なんてしがみついて離れないんですからドキドキしちゃいました…///」
彼方「それもこれもしずくちゃんのママレベルが高すぎるのが悪いよね」
しずく「煽ててももうやりませんからね?」
彼方「えへへ〜バレてたか〜」
彼方「それじゃあ次はさ〜」
しずく「また何かやるんですか?仕方ありませんね…」 ――――
――
しずく「ふぅ……流石にこう立て続けだと疲れますね…」
彼方「いや〜ギャルしずくちゃんってのも中々合うね〜」
彼方「愛ちゃんと並んでお喋りしているところを遠くから眺めていたい…」
しずく「なぜ遠くからなのでしょう…」アハハ
しずく「それはさておき、そろそろお終いにしましょうか」
彼方「え〜あと一回!最後に何か一回お願い〜!」
しずく「それさっきも言ってませんでしたか?」ジトー
彼方「うっ……ホントに最後、約束するから〜」ジタバタ
しずく「はぁ…仕方ありません、約束ですからね?」
彼方「やったぁ〜」ワクワク
しずく「………………」
彼方「………………」ワクワク
しずく「………………」
彼方「………しずくちゃん?」
しずく「ねぇ彼方さん……?」
彼方「お?」
しずく「色々な女にお耳好き放題されて随分ヘラヘラしてたみたいですけど……」
彼方「これは……」ゴクリ
しずく「全部見ていたんですよ…?♡」ギロッ
彼方「ヤンデレしずくちゃんだ〜!」ヒヤヒヤ しずく「ねぇ私の話聞いてますか?どうして私以外の女にデレデレしちゃうんですか?私じゃ満足出来ませんか?」ジーッ
彼方「いや…でも今までのも全部しずくちゃんだったし…」
彼方「私はしずくちゃんの全部が大好きだから」
しずく「そっ、そうですか……?///それなら仕方ない…ですね?///」カァァ
彼方「さてはこのヤンデレちょろいな?」
しずく「しかしいくら私と言えど、他の女に好き放題されっぱなしというのも癪ですね……」
彼方「……?」
しずく「なので……私で上書きしちゃいますね♡」ペロッ
彼方「うひゃあっ!?」ビクッ
しずく「ごめんなさい♡くすぐったいかも知れないけれど我慢して下さいね♡」チロチロ
彼方「…んっ///そんなとこ舐めちゃ……んんっ///だめだよぉ……///」カァァ
しずく「色んな私にベタベタ触られて不快でしたよね♡今忘れさせてあげますから♡」ペロペロッ しずく「あぁなんて可愛いお耳♡……少しだけ、少しだけですから…♡」ハムッ
彼方「っ!?///彼方ちゃんのお耳…食べられちゃってる///もうしずくちゃんの音しか聞こえない…///」ゾクゾクッ
しずく「れろっ♡…んちゅっ♡……ちゅっ♡…じゅるるるっ♡」
しずく「はーっ♡はーっ♡……ふふっ♡ごちそうさまでしたっ♡」
彼方「はぁ…はぁ…///んんっ…///ふぅ…///」ビクッビクッ
しずく「あはっ♪今凄い顔してますよ…♡」ゾクゾクッ
しずく「とろけきってだらしないお顔♡私しか見ちゃいけないお顔♡……ふふっ♡ふふふふっ♡素敵ですよ…彼方さん♡」
彼方「やぁっ…///そんな見ちゃだめだよ〜…///」バッ
しずく「残念、もう目に焼き付けちゃいました♡……それじゃあウェットティッシュで拭きますね♡」フキフキ
彼方「あっ…拭いちゃうんだ……」ボソッ
しずく「はい?今何か――」
彼方「っ…!いやいや、何でもないよ〜」
しずく「……そうですか?それでは次はマッサージでもしましょうか♡」グニッ 彼方「あっ……これ良いかも…」トロン
しずく「動画で少し勉強しただけですけど、耳にも刺激すると疲れが取れるツボというものがあるんですよ♡」グニグニッ
しずく「私無しじゃ生きていけない身体にしてあげますからね……♡」グググッ
彼方「………………」
しずく「それにもうあんな動画で音を聞くだけじゃ満足出来なくなっている筈です♡」グリグリ
しずく「こうして何気ない日常の一つ一つから私で染めていきますから♡」グイッ
しずく「そして気づいた頃には何をしていても、私のことで頭が一杯になってしまうんですよ♡」モミモミ
彼方「………………」
しずく「彼方さん?聞いていますか?強がりで無視しているんですか?♡」チラッ
彼方「………………」スヤァ
しずく「寝てる…?あれ、本当に寝ちゃったんですか…?♡」
彼方「んん…………」スヤァ
しずく「へぇ…寝てるんですね……」
しずく「実はさっきから刺激してるコレ……疲れと一緒に意識も刈り取るツボでして……♡」
最愛の人の無垢な寝顔を見ていると、沸々と黒い感情が湧き上がり大きな形を成そうとしている
日頃それらを抑え込んでいる心のリミッターが悲鳴を上げて
――――今、音を立てて壊れてしまった ――――
――
彼方「んん〜…ふわぁ〜……あれっ彼方ちゃん何を…」
彼方「ってうわっ!ホントに寝ちゃってたんだっ」ギチッ
彼方「って…何これ両手がっ――」ギチギチッ
しずく「あはっ♡おはようございます♡」
彼方「あっ、しずくちゃん!?これなにっ?彼方ちゃんどうして縛られてるのっ!?」ジタバタ
しずく「あんなに無防備な寝顔を晒していた彼方さんがいけないんですよ♡」クスクス
しずく「それにこうして捕まえていないと、すぐにフラフラと何処かへ行ってしまうじゃないですか♡」
彼方「もうヤンデレはわかったから離してよっ…!」
しずく「“私”ももうお芝居をしているつもりはありませんよ?♡」
彼方「へっ……?」ポカン
しずく「これは“私”の気持ちであり“私”の行動です♡」
“役”と“自分”の境界が曖昧になっていく
心の表面と奥底がごちゃ混ぜになって溶け合うような心地のいい感覚 しずく「最初からこうしていれば良かったんです…♡」
しずく「こうして捕まえてしまえば、他に煩わしいことを考える必要もありません♡」
しずく「さぁ…“私”と一つになりましょう?♡」
彼方「どうしちゃったのっ!?こんなのしずくちゃんらしくないよ…!」ジタバタ
しずく「“私”らしいって何ですか……?」
しずく「“私”のことなんて大して見てもいないくせにっ!!」
しずく「楽しそうに遥さんのお話をしているとき、エマさんに甘えて膝枕をしてもらっているとき、ファンの方々に笑顔で手を振っているとき」
しずく「それらを見る度に“私”の心は擦り減っていきました……もう疲れてしまったんです♡」
しずく「こんな気持ち最初から抱かなければ楽だったんですけどね♡」
今誰が喋っているのか、最早区別がつかない
それでいて昏い泥のような心からは、言葉だけがリズム良く飛び出してくる 彼方「………………」
しずく「“私”だけを見ていてほしいんです♡“私”のことだけを考えて♡“私”の為だけに生きてほしいんです♡」
しずく「その為だったら“私”は全てを捨てましょう♡もう彼方さん以外何も必要ありません♡」
しずく「ふふっ♡あははっ♡あははははっ♡」
坂道を転げ落ちるように加速しているのがわかる
もう“私”一人では止まれそうにない
このままこの速度に身を任せてしまえば――
彼方「ふぅー………………」
しずく「落ち着きましたか?それではお聞きしますね?♡」 しずく「彼方さん……“私”のものになっていただけますか?♡」
彼方「………………」
選択肢
A「………わかった、良いよ」
B「それは……できないよ」
C「しずくちゃんさぁ……何か勘違いしてない?」
以下5レス 多数決 すみません頭悪すぎて多数決にならなかった
早く集まったってことでAから 彼方「………わかった、良いよ」
しずく「ふふっ♡やっと……これでやっと………♡」
彼方「それで泣き止んでくれるなら、しずくちゃんのものにでも何でもなってあげるよ」
しずく「何を言ってるんですか?♡涙なんて流してませんよ?♡」ポロポロ
しずく「なんたってこんなにも良い気分なんですから♡あははっ♡」ポロポロ
彼方(もう“自分”さえ見えてないんだね……)
しずく「録画はここまでで良いですよね♡」
ピッ
彼方「それ止めちゃったら……もうお芝居じゃ済まないんだよ?」
しずく「さっきもそう言ったじゃないですか♡この気持ちはお芝居なんかじゃ無いんです♡」 しずく「さぁ、ここからは“私”たち二人だけの世界ですよ…♡」
彼方(そんな今にも壊れちゃいそうな表情を見たら……断ったりなんて出来ないよ…)
しずく「それでは邪魔な制服は脱いでしまいましょうねー♡」プチプチ スルスルッ
彼方(さっき彼方ちゃんのことを“強い人”って言ってくれたけど、そんなこと無いんだよ……)
しずく「あはっ♡これが彼方さんの……♡」ゾクゾクッ
彼方(ホントはお姉さんとしてしっかり止めてあげなくちゃいけないのに……怖くて出来ないんだ…)
しずく「まだ下着姿なのに、見ただけで“私”のここ……もうこんなに………んっ///♡」クチュクチュ
彼方(これはそんな弱い彼方ちゃんへの罰なのかもしれない)
しずく「んっ♡……あぁんっ///♡♡………はぁ♡…はぁ♡」
しずく「いけませんね♡彼方さんがえっち過ぎてつい一人で盛り上がってしまいました♡」 彼方(もう止めることは出来ないけど、せめて一緒に居ることくらいは出来るから)
しずく「それでは全部脱がせてしまいますね♡……それっ♡」バッ
彼方「……んっ///」プルンッ
彼方(……しずくちゃんが堕ちていくなら、彼方ちゃんも一緒にそこに墜ちるよ)
しずく「あぁっ…♡綺麗です……彼方さん………っ♡」ムラムラ
彼方「良いよ……おいで」
彼方(いつかこの日を後悔する時がきっと来ると思う)
彼方(その時しずくちゃんが壊れてしまわないように)
しずく「それでは………いただきまぁすっ♡」ガバッ
彼方(それまではただ、しずくちゃんの全てを受け止めてあげる)
NormalEnd もう寝るので残り2つは明日になります
選択肢お付き合いありがとうございました
見てくれてありがとうございました おつです。最近選択肢全部書いてくれる人多くてありがたい >>45
彼方「しずくちゃんさぁ〜……何か勘違いしてない?」ヘラヘラ
しずく「はい……?」ピクッ
彼方「今までの話を聞いてると、まるでしずくちゃんが一方的に彼方ちゃんのことを愛してるみたいな言い分だったよね〜?」
しずく「……違うとでも?♡あっ、わかりましたよ♡……相思相愛を装ってこの場から逃れようと――」
彼方「静かにして?……今彼方ちゃんが話してる」ギロッ
しずく「……っ!!?♡」ゾクゾクッ
しずく(何ですかこれっ?♡こんなの私の知ってる彼方さんじゃ……♡)
彼方「まずしずくちゃんはさぁ…彼方ちゃんのことが好き好き言いながら、彼方ちゃんの気持ちについては一切考えてないんだよね〜」
彼方「勝手にしずくちゃんに興味の無い彼方ちゃんを作り出して、それを相手にして勝手に自分の気持ちを押し付けてるの」
しずく「そっ……れはっ……♡」ビクンッ
しずく(何も言い返せないっ…♡なのにどうしてこんなに高揚しているんだろう…♡) 彼方「何となくしずくちゃんって、彼方ちゃんのことが好きなのかな〜とは思ってたんだ〜」
彼方「勿論確証なんて無かったけどね」
彼方「だってそうでしょう?今のコレもそうだけど自作脚本の演劇動画を撮るからって言って、毎回彼方ちゃんのことだけ誘ったり」
彼方「他にも何かしらに託けて彼方ちゃんと二人の時間を作ろうとしたりさ〜」
彼方「これだけアプローチしてくるんだから、そのうち告白なんてされちゃうのかな〜なんて…」
彼方「ドキドキしながら待ってた彼方ちゃんが……」
彼方「――馬鹿だったよ♡」
しずく「っっ!!♡♡♡」ゾクッ 彼方「これ、解いてくれる?」
しずく「えっ?……でも………その……♡」
彼方「もう一度言うよ〜?……解いてくれるよね?」
しずく「はっ、はいっ…!♡」スルスルッ
しずく(物理的に優位に立っているのは私の方なのに……何故か逆らう気さえも起きない♡)
彼方「そういえば録画はもう良いよね?後は編集でそれっぽくすれば完成でしょ?」
ピッ
彼方「それに彼方ちゃんを誘う口実でしか無かったみたいだし♡」
彼方「ふぅ……これでやっと、しずくちゃんをメチャクチャにしてあげられる♡」ガバッ
しずく「きゃっ!♡」ドサッ
彼方「しずくちゃんが悪いんだからね?ちゃんとした道から逃げ出して、近道なんてしようとするから…♡」 彼方「これじゃあどっちが雑魚かわからないね〜♡……雑魚メンタルの〜し・ず・く・ちゃんっ♡」ボソッ
しずく「あはっ!//♡♡んんっ///♡♡♡あっ♡…はぁ……♡はぁ……♡」ビクビクッ
彼方「えぇ〜…もしかして……」ピラッ
彼方「うわっ、まだ触ってもないのにパンツまでぐしょぐしょだよ〜?」
しずく「いやっ♡……あの♡…違くてっ♡♡」ビクンッ
彼方「言葉だけで軽くイッちゃうなんて……しずくちゃんってば変態さんなんだね〜♡」
しずく(この人はもしかして私と同じ……いいえ、それ以上に…♡)
彼方「でも安心してね、お豆腐メンタルなしずくちゃんも、変態なしずくちゃんも、ぜ〜んぶまとめて彼方ちゃんが愛してあげるから♡」ニコッ
しずく(なるほど、道理で………今の彼方さんもとっても素敵♡)
彼方「そろそろ制服邪魔だなぁ〜……脱がせちゃうね〜♡」スルスルッ バサッ
しずく「ああっ…///ぁんっ!♡」プルンッ トローッ 彼方「ほら…大好きな彼方ちゃんの前で、すっぽんぽんになっちゃったよ〜?♡」
彼方「うわぁ…もう全身汗でぐしょぐしょだね〜」
彼方「特に脇汗とか凄いね〜…この距離でもしずくちゃんの臭いがする♡」
彼方「それに彼方ちゃんまだ何もしてないのに、乳首こんなに固くしちゃってさ〜」ツンッ
しずく「んああぁっっ!!///♡」ビクンビクンッ
彼方「やっぱり彼方ちゃんは見てるだけで良いんじゃないかな〜?♡」クスクス
しずく「だっ…だめぇっ///♡おねがいっ……さわって?♡愛してぇ……?♡」トロン
彼方「もう敬語を使う理性もトんじゃってるのかな〜?♡」
しずく(ああっ♡思い描いてたシナリオとは少し違うけど……♡これで良いの……♡)
彼方「それじゃあお望み通り……食べちゃうね♡」クチュクチュッ
しずく(これでようやく一つに…♡)
ReverseEnd >>45
彼方「それは……できないよ」
しずく「どうしてですか?こんな強引な女の子はキライですか?それとも周りの方々のことが気にかかりますか?」
彼方「そんなんじゃない……」
彼方「ただ、そんな顔して泣いてるしずくちゃんの言うことなんて聞いてあげられないってだけだよ」
しずく「はい……?涙、なんて………」ポロポロ
私の中で何かが静止した
暗闇に覆われた心に小さな亀裂が入っていく
彼方「それが本心からの言葉だったなら、彼方ちゃんはそれでも良かったんだよ」
彼方「でも今のしずくちゃんの表情は、そうは言ってない」
彼方「それにそんな悲しそうな顔して言う台詞じゃ無いだろうに」
しずく「うっ……ああっ……」ポロポロ
裂け目は次第に大きくなって、眩い光が射し込んできた 彼方「それに彼方ちゃんさっき、しずくちゃんの全部が好きって言ったよね?」
彼方「別に話を合わせた訳でもその場しのぎでも何でもないんだよ」
彼方「これが彼方ちゃんの心からの言葉」
彼方「だから“しずくちゃん”の言葉を聞かせて…?」
しずく「“私”は……っ、私……は………」ポロポロ
彼方「うん」
しずく「私は……彼方さんが好きで…ただ、それだけで……」ポロポロ
彼方「うん…聞かせてくれてありがとう〜」
彼方「彼方ちゃんとしずくちゃんだけの世界ってのも悪くないのかもだけどさ〜」
彼方「彼方ちゃん的にはみんなに囲まれて笑ってるしずくちゃんを見るのが好きだから、勿体ないな〜って思うんだよね」
彼方「あっ、勿論その“みんな”の中には彼方ちゃんも居るんだからね〜」ウインク
しずく「………………」ポロポロ
やがて裂け目は大穴になって、見慣れた手が伸びてくる 彼方「しずくちゃんだってさ、ちょっと焦っちゃっただけだと思うんだ〜」
彼方「彼方ちゃんはいつだってしずくちゃんの側に居るから……ね?」
彼方「だからここから始めようよ」
しずく「ここから…………」スルスルッ
その手を握ると、眩い光の中へと勢い良く引き上げられた
彼方「もう縛らなくて良いの?」
しずく「本当はこんなもの、初めから必要ないって分かっていた筈なんです……それなのに私は――」
彼方「そっかぁ…でも良かった〜」
しずく「……………?」キョトン
彼方「これでやっと、しずくちゃんを抱きしめてあげられる」ギューッ
しずく「うっ……っ………うわぁぁぁんっ!」ポロポロ
生温く心地よかった暗闇の中と比べると、光に包まれた外の世界はどこか冷たく感じた
だけどそんなことも忘れさせるくらいに温かいこの手を握りしめて、私たちは光の中をゆっくりと歩き始めた ――――
――
しずく「ふぅ………録画止めますね」
ピッ
しずく「後は仮で入れていたモノローグを、本番用に差し替えて完成といったところでしょうか」
彼方「いや〜お疲れ様〜」
しずく「彼方さんこそお疲れさまでしたっ」ニコッ
彼方「しずくちゃんの演技が凄すぎて、最後の方とかお芝居ってこと忘れちゃってたよ〜」
しずく「あはは……ありがとうございます」アセアセ
しずく(私もほぼ忘れてたなんて……言えないなぁ)
彼方「まさか縛られるとは聞いてなかったから焦ったけどね〜」
しずく「うっ……すみません、つい…」
彼方「まぁ彼方ちゃんも途中でホントに寝ちゃったしお相子ってことで」 彼方「それはそうと彼方ちゃんは自由にやってただけなのに、それに合わせてぽんぽん台詞が出てきてびっくりしちゃったよ〜」
しずく「演劇部でもない彼方さんに、台本を渡して覚えてもらうというのも酷な話ですからね」
しずく「それに逆を言えば彼方さんこそ、大まかな流れだけで台詞が決まっているわけでも無いんですから全編アドリブみたいなものですよ」
彼方「彼方ちゃん自身を演るってお話だったからね、彼方ちゃんがその時思ったことをそのまま言っただけだよ〜」
彼方「それにしてもしずくちゃんの演劇動画も人気になってきたよね〜」
しずく「毎回ご協力頂いてる彼方さんのおかげですよ」ニコッ
彼方「えへへ〜」 彼方「今回のは視聴者の人のリクエストをテーマにしたんだっけ?」
しずく「はい、“マイペース系先輩を慕うヤンデレ系後輩”みたいなテーマでしたね」
しずく「彼方さんはそのままで問題無さそうだったので、私が合わせる形にして何とかって感じです」
しずく「たまたま彼方さんがASMRにハマっていたので、シナリオに使わせてもらっちゃいました♪」ニコッ
彼方「うぅ…内緒にしてたのに〜」
しずく「まぁまぁ、視聴者の方はお芝居の中のお話だと思うでしょうし」
しずく「…でもさっきのお芝居、一つだけ演技じゃない部分があるんです///」ドキドキ
彼方「え、そうなの〜?」キョトン
しずく「それは……その…彼方さんのこと、大好きってとこ……です///」カァァ
彼方「………………」
彼方「えへへ、ありがと〜なんだか改まって言われると照れちゃうね〜」ニヘラー しずく(この様子だと……あんまり伝わって無さそうだなぁ)
しずく(でも良いの、今はダメでもいつか絶対振り向かせて見せるんだからっ!)
しずく「そうだっ!さっきの勝負で、勝った方の言うこと何でも聞くって約束したの覚えてますか?」ニヤニヤ
彼方「えっ!あれお芝居の中のお話でしょ〜?」アセアセ
しずく「ふふっ、勝敗の結果まではシナリオで決めてませんから真剣勝負ですよ?」
彼方「そんな〜!聞いてないよ〜」
しずく「そんな大したことじゃありませんよ、帰りに少し寄り道して行きませんか?」
彼方「な〜んだ……びっくりした〜…そういうことなら喜んで」ホッ
しずく「そうと決まれば善は急げですっ!早速行きましょう?」ガラガラッ スタスタ
『それは……その…彼方さんのこと、大好きってとこ……です///』
彼方「………………///」ドキドキ
しずく「彼方さーん?どうしたんですかー?行きましょう?」
彼方「あっ!う〜ん!今行く〜!///」スタスタ
TrueEnd おつでした。Bがトゥルーエンドだったのか。投票だと一番少なかったから危なかったんだな。全部書いてくれてよかった 乙
ASMRにハマってる彼方ちゃんで某スレ思い出した 素晴らしいかなしずでした!!!!!
全ルート書いてくださり感謝です ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています