X



愛「鬼殺隊?」
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています
0001名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:16:17.87ID:JMf8mKhS
暗い、暗い森の中でうずくまる。執拗に追いかけてくるナニカから隠れるために。
さっきまで走って逃げたためにきれる息を必死に殺す。

愛(何だったの、アレ…)

気がついたら日の暮れようとする森の中にいたアタシは、そこでようやく出会えた人影に安堵して、不用心にも声をかけてしまった。しかし、それが間違いだった。
振り返った男の姿は異形そのものだった。真っ赤な目にむき出しになったとがった牙、あげく頭には角まで生えていた。その姿に暗い森の情景も合わさり、りなりーの家で一緒にやったホラーゲームを思い出し、アタシの脳内に不吉な結末が浮かび、気が付いたら逃げ出していた。

愛(確か愛さん、りなりーと別れて、ウチに帰る途中で…)

意味も状況も分からない。ただ、逃げる後ろから尋常ではない速度で追いかけてきた男に対する恐怖心だけがあった。
0002名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:16:56.84ID:JMf8mKhS
どれほど走っただろうか、体力に自信があるアタシでも全く速度を落とさずにおおよそ人とは思えない速さで迫る男からは逃げられない。男を撒けるようにできるだけギザギザに走り、目についた太め木の陰に隠れた息を殺し、足音が遠ざかるのを待つ。

しばらくすると、周囲に広がるのは静けさだけになっていた。
安堵して顔を上げると、そこには。

愛「あっ!」

思わず声を上げる。男の顔があった。

逃げようとして木の根に足をとられ、地面に転がる。
地面に打ち付けた膝の痛みよりも恐怖心が勝る。
ついに追いついてきた男の姿は、小さい頃に読んでもらった御伽噺に出てくる鬼の姿そのものだと思った。
0003名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:17:38.59ID:JMf8mKhS
鬼「女のくせに足の早いヤツだぜ。しかしその髪、欧米人か。外人を喰うのは初めてだ」

愛(言葉が通じる!)

同じ言葉が話せるなら!

愛「ちょ、ちょっと待ってよ!いきなり逃げちゃったのは悪かったけどさ、ほらこんな暗い森に1人きりで心細くって」

言い切る前に首筋を鋭い爪が通り過ぎるのを何とか避けた。
今のは、明らかに。

愛(あ、ダメだ、殺す気だ)

鬼「おい、避けるんじゃねえよ!女の癖によぉ!!」

鬼に腕が捕まり地面に組み伏せられる。

愛(ああ、終わった)

会話の余地などなさそうだ。こんな現実離れしたことありえない、夢だと思いたいのに、打ち付けた膝の痛みがそれを否定する。
0004名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:18:05.74ID:JMf8mKhS
愛(愛さんの人生こんなどこかも分からないとこで終わっちゃうのかぁ…おねえちゃん、おばあちゃん、お母さんお父さん、みんな…)

大切な人達の顔が頭に浮かぶ。

愛(りなりーっ…!)

迫る鬼の牙に、思わずギュッと目をつむる。

しかし、予想していた痛みは来なかった。

恐る恐る目を開けると、断末魔もなく鬼は死んでいた。
ごとりとアタシの顔の横に鬼の首が落ちる。

愛「ひっ…」

理解の追いつかない状況の連続に混乱しつつ、組み伏せられた身体を起こすと目の前に若い男が立っていた。
0005名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:18:32.13ID:JMf8mKhS
男「大丈夫か?」

愛「え、えっと、はい」

男「なら、いい。」

それだけ言うと、男は黙ってしまう。
しばらく無言でお互い見つめ合う時間が続いた。

先に痺れを切らしたのはアタシだった。

愛「えっと、ありがとうございました」

男「気にするな。怪我はないか」

こちらを気遣う言葉をかける男。少なくとも先程の鬼よりは会話が出来そうだ。

愛「えっと、はい、多分?」

男「そうか」

それがアタシ、宮下愛と鬼殺隊水柱・冨岡義勇の出会いだった。
0006名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:18:53.43ID:JMf8mKhS
からはじまるぎゆあいどうでしょう
0008名無しで叶える物語(はんぺん)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:19:39.25ID:yFQfXWwB
続けてどうぞ
0009名無しで叶える物語(遊動国境)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:26:57.80ID:S2vLg7av
いいじゃん
もっと書いて
0011名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:28:31.61ID:JMf8mKhS
膝のケガは思ったよりもひどかったようで、立ち上がろうとするけど力が入らなかった。
その様子を見て、男は背中を向ける。

愛「え?」

男「乗れ。家はどこだ。連れて帰ってやる」

愛「ええと…」

戸惑っていると、男はその姿勢でじっと動かなくなってしまった。
戸惑いながら、その背中におぶさる。

愛(あ、あったかい…)

男はあたしが乗ったのを確認すると、ゆっくりと立ち上がった。

男「家は?」

愛「あ、えっと門前仲町です」

男「ずいぶん遠いな、とりあえず人里まで連れていこう」

愛「あ、ありがとうございます。あたし、宮下愛っていいます」

男「富岡義勇だ」

義勇に背負われ、森を抜ける。
ようやく町明かりが見えてきたところで安堵のあまりに涙があふれてきた。
0013名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:42:05.91ID:JMf8mKhS
義勇「もう遅い。今日はここに泊まって、明日家に帰るといい」

義勇に背負われてつれてこられたのは和風の家だった。入口には藤の花のマークが描かれている。

愛「えっと、愛さんいまあんましお金もってなくて…」

義勇「気にしなくていい」

そういうと、義勇はそのまま家の中に入っていってしまう」
すると中からおばあさんが出てきた。

老婆「水柱様。ようこそおいでくださいました。お連れ様もご一緒で」

義勇「鬼に襲われていたところを助けました。足をくじいているので手当を頼みます」

義勇は言葉少なにそういうと、おばあさんにアタシを渡して出ていこうとする。

愛「ちょ、ちょっとまって!」

義勇「なんだ」

愛「いや、えっとお礼もまだだし。それに、愛さん状況が全然わかんないよ!」

義勇「その人に聞くといい」

愛「いや、出会ったばっかだし。それに愛さんぎゆーさんともまだ話したいし!」

義勇「俺は別に話したくない」

愛(ええ…)
0015名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 15:49:07.21ID:JMf8mKhS
老婆「襲われているところを助けたなら鬼は切ったのですか」

さすがにバッサリ断れれてアタシが黙ってしまうと、おばあちゃんが助け舟を出してくれた。

義勇「ああ」

老婆「でしたら、水柱様もお休みになられてはどうですか。鬼は群れないですから、このあたりにはもういないのでしょう」

愛「そう、そうだよ!山道をアタシを背負って歩いてきたんだしさ、ぎゆーさんも疲れてるでしょ!」

義勇「俺は疲れていない」

そういったとたん義勇のお腹がなった。
それを聞いたおばあさんとアタシが目を合わせる。

老婆「お食事もご用意しますよ」

義勇「…頼む」
0017名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 16:10:42.71ID:JMf8mKhS
おばあさんがごはんを作っている間、義勇と二人きりになる。

愛「あの、ぎゆーさん、改めて、ありがとうございました!」

義勇「それが鬼殺隊の役割だ。きにしなくていい」

愛「キサツタイ?」

聞き返すも、義勇は黙ってしまう。

愛(なんだか、であったばっかりの頃のりなりーみたい…だったら)

愛「それって、さっきの鬼みたいなおにーさんを倒す仕事?(鬼だけに)」

義勇「そうだ」

アタシのダジャレは無視される。分かりにくかったのかな。
0018名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 16:17:46.31ID:JMf8mKhS
老婆「鬼殺隊は政府非公認の組織でございます。人を食べる鬼を人知れず倒し、世の平和を守ってくださっているのですよ」

ふすまが開いて、おばあさんがお膳を持ってきてくれる。

愛「あっ、ありがとうございます!ごめんなさい、お手伝いできなくて」

老婆「いいえ、いいのですよ」

義勇みたいにお腹は鳴らないけれど、実はアタシも結構お腹が空いてる。鮭大根にご飯、お味噌汁の和食のお膳が並んだ。

愛「おいしそー!」

義勇も心なしか表情が緩んだ気がする。好きなのかな、鮭大根。

老婆「冨岡様は鬼殺隊の中でも数人しかいない実力者、柱の一人なのですよ」

愛「へー…」

音もなく、そして気づかれずに近づき鬼の首を落としていた義勇の腕前を思い出しかけ、両断された首の断面も思い浮かびそうになりやめる。ごはん食べられなくなっちゃう。
0019名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 16:37:51.67ID:JMf8mKhS
食事中も義勇は黙ったままもくもくと食べていた。
アタシが話かけても一言返すのみで会話が終わってしまう。しかし、そんな会話の中でもここが東京の外れであることが分かった。でもあの街並みは…。アタシの脳裏にSFチックな、そして嫌な妄想が浮かぶ。

愛「あのー変なこときいてもいい?」

義勇「なんだ」

愛「今って2000何年?」

義勇「二千…?何を言っている」

愛「あ、アハハ、だよね〜!忘れて!」

義勇「二千が何のことかはわからないが、今は」

「大正11年だ」

嫌な妄想は現実になった。
0021名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 16:55:27.75ID:JMf8mKhS
布団の中で状況を整理する。

愛(タイムスリップか、それとも…)

せつ菜との話の中で最近やたらと聞く単語が頭に浮かぶ。

愛「異世界転生…いや、この場合転移?どっちでもいいけど」

大事なのは、戻れるかどうかだ。
明日目が覚めたらいつもの部屋だったらいいけれど。

愛「あんまし後ろ向きに考えてもしかたないけど、戻れなかったらどうするか考えないとね」

義勇は隣の部屋で寝ている。
助けてもらった上に、とは思うけれどほかに頼れる人もいない。

愛(それしかないよね、ここにお世話になってもいつまでもってわけにもいかないし)

とにかく明日に備えてアタシは目を閉じた。
0022名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:05:26.35ID:JMf8mKhS
目が覚める。なじみのある天井は見られなかった。

愛「そううまくはいかないかぁ」

借りていた浴衣を脱いで制服に着替えると、隣の部屋をのぞく。

愛「あれ!?」

部屋はもぬけの殻だった。

老婆「あら、おじょうさん。おはようございます」

愛「おはよ!ねぇおばあちゃん!ぎゆーさんは!?」

老婆「先ほど出ていかれましたよ。なんでも御屋形様に呼び出されたとかで」

愛「ええ!お、おばあちゃん、きのうは本当にありがとうございました!いつか必ず恩返しします!」

おばあさんにお礼を言ってお屋敷を飛び出す。
見回すとまだ人の少ない通りに半半の羽織りの背中が見えた。
0024名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:08:40.02ID:VIgkn+ym
地の文と台詞の比率がよく、
文章にメリハリがあって読みやすいな
0025名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:20:50.15ID:JMf8mKhS
愛「おーい!!ぎゆーさん!待って!」

アタシの声に義勇が振り返る。

義勇「どうした、宮下」

愛「いやー、お礼とかさ、まだだったじゃん」

義勇「昨日も言ったが、必要ない」

愛「いやいや、それじゃ愛さんの気が済まないって!それに、実は愛さん今行く当てがなくってさ。ついていかせてよ!お願い!!」

必死に頭を下げる。今のアタシは何も持ってない。だから誠意をみせるしかない。

義勇「俺についてきても危険なだけだ。町で仕事を探せばいい」

身分もないアタシにはそれもできない。

愛「荷物持ちでも、何でもやるから!」

ひたすら頭を下げ続けるアタシを困った雰囲気で見つめる義勇の姿に、町の人たちが集まってくる。

「なんだよ、色男!女の子に頭下げさせて!」
「最近の若いのはいけねぇな」

義勇「…好きにしろ」

ついには根負けしたように義勇は同行をみとめてくれた。
0029名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:37:58.08ID:JMf8mKhS
愛「やったーー!ありがとーぎゆーさん!」

つい腕に抱きついてしまう。

義勇「…離れろ」

愛「あっと、ごめんね」

愛(男の人に、抱き着いちゃった///)

その様子に町の人たちはなんだ、痴話げんかか、と離れていく。

義勇「行く当てがないなら俺の家にいろ。どうせ俺もほとんど帰らない」

愛「いいの!?愛さん炊事も洗濯もなんでもするね!」

義勇「しなくていい。その代わり、家に着いたらおれについてくるのはやめろ」

昨日の鬼に追いかけられたときの恐怖が脳裏に浮かぶ。確かに、自分がついて行っても足手まといだろう。

愛「分かったよ」

そううなずくと義勇はもう何も言わなくなった。
昨日のケガも、義勇に背負ってもらって動かさなかったおかげで悪化せず、もうほとんど治ったようで、歩くのに支障ないレベルだった。

愛(いつ帰れるかはわからないけれど)

それでも、何とかやっていくしかない。

愛(倒れたって前のめりだ!)
0030名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:38:47.82ID:JMf8mKhS
ちょっと書き溜めるので、休憩で…
牛歩ですがお付き合いください
0031名無しで叶える物語(SB-iPhone)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:43:23.82ID:fs7RwhFG
愛義勇はいいぞ
0033名無しで叶える物語(もんじゃ)
垢版 |
2020/12/18(金) 17:59:32.46ID:Lw2XZKXS
いいねえ
0034名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2020/12/18(金) 18:02:29.88ID:VIgkn+ym
そとそも何でぎゆあいって発生したんだ?
まぁ寡黙な男と人懐っこい女の子の組み合わせはよくあるパターンだけど…
0037名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 19:04:44.34ID:JMf8mKhS
書き忘れてたけど、鬼滅のネタバレ注意で
0038名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 19:05:01.73ID:JMf8mKhS
愛「ぎゆーさんの家、おっきーね」

1日半かけてたどり着いた義勇の家はかなりの大きさだった。
アタシの時代で言えば豪邸と言って差し支えないレベルだ。

義勇「そうでもない」

そういいながら義勇はカギを開ける。
中に入ると空気の埃っぽさを感じた。あれ?

愛「ご家族さんは?お留守?」

家に置いてもらうなら第一印象は大事!(だいいちだけに!)ってことで聞いたんだけど。

義勇「両親は病気で、姉は…俺をかばって鬼に殺された」

愛「え…」

義勇の無表情な横顔にこらえるように力が入るのを感じる。

愛「えっと…ごめんなさい、アタシそんなつもりじゃ」

義勇「…いい。気にするな」

義勇はそう言ってくれたけど、決して治らない古傷をえぐってしまったようなものだ。

義勇「では、俺は行く」

愛「え!もう!?」

義勇「お屋形様に呼ばれている。うちの物は好きに使ってくれ。金も、財布を渡しておく」

愛「う、うん。ありがと…」

入ったばかりの家を出る義勇を見送る。

愛「行ってらっしゃい。ぎゆーさん」

義勇「行ってきます、つた…」

愛「つた?」

義勇が目を見開く。つた?何を言おうとしたんだろ。

義勇「いや何でもない。忘れてくれ」

愛「…そっか」

義勇「ああ」

義勇が聞いてほしくなさそうな顔をするなら、アタシも空気は読める方だ。
深くは聞かない。そのまま義勇は家を出た。
0040名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 19:05:52.45ID:JMf8mKhS
愛「さてと」

義勇を見送って、家を振り返る。
物が散らかってるわけではないが、やはり埃っぽい。

愛「換気して、埃を出さないとね。あとは、食べ物も買わないと」

家に置いてもらっているのだから、せめて家事はしないとだ。
掃除に炊事、それと…

愛「やっぱり洗濯板か。大正時代に洗濯機なんてないだろうし、洗濯板かな。おばーちゃんでも使ってるのみたことないや」

水道は通っていた。井戸に汲みに行く覚悟もしていたため、一安心。
自分の着ていた制服も何日も着ていたので着替えたい。
あ…

愛「着替え、どうしよう」

家の中を探すと義勇のものと思われる服に女物の着物も出てきた、が。

愛(これ、ぎゆーさんのお姉さんの…)

さすがに知り合って数日のアタシが着ていいものではないだろう。
だとすると…。

愛(しゃーないよね…)

とにかく、今の恰好のままで掃除をしてしまってから考えよう。
0041名無しで叶える物語(やわらか銀行)
垢版 |
2020/12/18(金) 19:21:53.56ID:jHRAQjDp
グラブルの鬼滅コラボでラブライブコラボの時の出来事の仄めかしが少しあったから実は鬼滅×ラブライブ概念は半々々々公式だったりするのはここだけの話
0044名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 19:45:19.59ID:JMf8mKhS
飯食ってきます
0045名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 20:12:46.85ID:JMf8mKhS
ようやく埃っぽさが抜けた時にはもう日が落ち始めていた。
さて、と。

愛(ぎゆーさん、ちょっと借りるね)

洗濯するにしても干すのに日が出ていたほうが良い。
義勇のものらしき着物に着替えるために制服を脱ぐ。
そして、着物を手にとったタイミングで、戸が開いた。

愛「へ?」

アタシと目が合ったぎゆーさんが戸を閉める。

義勇「すまない」

扉越しの謝罪。下着姿を見られた羞恥でアタシは何も言えない。

義勇「知らなかったんだ。わざとではない」

愛「わ、わかってるよ。おかえり、ぎゆーさん」

ようやく言いながら急いで帯を締める。

愛「あけていいよ」

義勇「ああ」

言葉少ななのは元々だが、その表情に気まずさを感じた。

愛「事故みたいなものだしさ、気にしないでよ。アタシも忘れるしさ」

顔に熱を感じながらも、そう伝える。

義勇「そうしてもらえると助かる」
0047名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 21:03:07.31ID:JMf8mKhS
愛「ぎゆーさんの服借りてるよ。ごめんね、着替えもってなくって」

義勇「いや、構わないが。男物だぞ、それは」

愛「うん!ごはんの用意、するね?」

義勇「いや、もう出立する」

愛「ええ、もう!?」

義勇「任務だ。しばらく留守にする」

愛「任務…」

鬼殺隊は人知れず鬼を倒すのが役割だという。義勇は休む間もなく日々命を懸けて戦っているんだ。

愛「ちょ、ちょっとだけ待ってて!」

急いで塩を手にとり、おむすびを握り、おかずをつめる。

愛「はい、これ!お弁当!」

義勇「宮下…」

愛「がんばってきてね!…それと、無事で帰ってきてね」

アタシに義勇のためにできることはあんまりない。
そもそも出会って数日の間柄だし、あんまり個人的なこともしらない。
でも、だからこそできることはやらないとね!

義勇「…ありがとう」

義勇はそう言ってほほ笑んだ。
出会って初めてみた笑顔だった。

愛「!ぎゆーさん、今!」

義勇「?どうかしたか」

愛「ううん!行ってらっしゃい!」

義勇「ああ、いってくる」
0048名無しで叶える物語(ほうとう)
垢版 |
2020/12/18(金) 21:10:36.70ID:kfElA5MS
しのぶさんが知ったら冨岡さんのこと確実に怒りそう
なんせ、男女ともに一つ屋根の下に生活しているから
「なぜ私に声かけなかったんですか?蝶屋敷に彼女をお連れした方が良かったんじゃないですか?説明してくれませんか?冨岡義勇さん?」
0049名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 21:49:44.10ID:JMf8mKhS
義勇は数日に一度か、あるいはその日のうちに帰ってくる。
もうちょっとゆっくりできないか聞いてみたけど、元々は家にも帰らずに任務のはしごをしていたらしいので、アタシと会ってからマシになった方みたい。
当のアタシも、なんとか家計上負担にならないように近くのカフェで雇ってもらい、働かせてもらえることになった。
帰るあては見つからないままに、アタシはこの時代の日常になじみつつある。
そして、そんな日々が数か月続いた。
義勇との会話の量も最初と比べて随分増えた。
弟弟子ができたことや、その弟子をかばって他の柱ともめたことなど、任務の間にあったことを食事の合間に話してくれるようになった。

義勇「そういえば宮下、お前門前中町に家があるといっていなかったか?」

そういえばであった頃にそう言ったんだっけ。
あの頃はまさかタイムスリップしたなんて思ってなかったからなー。

愛「いやー、あったんだけど、なくなったというか…」

義勇「そうか」

義勇は悪いことを聞いた、という風に表情を暗くする。
ああ、今の言い方だと何か不幸があったみたいだったかも、いやなかったわけでもないか。

愛「そ、そういやさ!今度お師匠とさ、弟弟子くんつれてきなよ。愛さんが腕によりをかけてもんじゃ作ったげる!」

義勇「…ああ、そうしよう」

愛「うん!ごちそうさまでした!食器、下げちゃうね!」
0050名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 22:03:32.03ID:JMf8mKhS
そのとき、家の戸を叩く音がした。

「ごめんくださーい」

女の人の声だ。

愛「あ、あたしが出るよ」

義勇「いや、宮下、俺が」

愛「いーの、いーの!任務で疲れてるんだし、座ってて!」

義勇にそう言って戸を開く。

「冨岡さん、あなたの鎹烏が蝶屋敷に…あら?」

小柄で美人なお姉さんと、こちらはまだ可愛らしさのほうが強い女の子が立っていた。

「あら、ごめんなさい。こちらは冨岡さんのお宅でよろしかったでしょうか」

愛「ええと、はい冨岡ですが、どちら様でしょうか」

「ええと、なんといっていいでしょう。同僚という表現が近いでしょうか」


「胡蝶しのぶと申します」
0051名無しで叶える物語(しうまい)
垢版 |
2020/12/18(金) 22:06:03.53ID:B/kysPKi
いいね
0054名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 23:51:51.72ID:JMf8mKhS
愛「同僚?ってことは、鬼殺隊の人?」

しのぶ「はい。あなたは…どちら様でしょうか」

愛「アタ、私は宮下愛っていいます。ぎゆーさんとは、ええと」

アタシと義勇の関係をどう説明するべきだろうか、正直に伝えるなら襲われているところを助けてもらって、そのまま家に転がりこんだ、が正しいんだけど。あんまり聞こえが良くない気がする。

しのぶ「まぁ、冨岡さんもああ見えて若い男性ですからね。同僚の女性関係までには口出ししませんが」

言い淀むアタシをみてどう思ったのか、いや明らかに勘違いしている。

義勇「胡蝶、何の用だ」

奥から義勇が出てきた。
アタシが進んで出たのにちょっと申し訳ないけど、助かった。
0055名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/18(金) 23:52:41.99ID:JMf8mKhS
しのぶ「あなたの烏を連れてきてあげたんですよ、任務のついでですが。そんな物言いをするからいつも皆から浮いているんですよ」

義勇「俺は浮いていない」

浮いてるんだ…。

しのぶ「しかし、安心しましたよ。こんなに美人の恋人さんができたなら冨岡さんも人付き合いが出来るようになってきたようですね」

義勇「宮下はそんなんじゃない。鬼に襲われていたところを助けたら、身よりがないというからウチにいるだけだ」

愛「ちょっと!ぎゆーさん!」

その言い方は語弊が!いや間違ってないんだけどさ!

しのぶ「…は?」

しのぶさんは笑顔のまま、しかし明らかに雰囲気が変わった。
これは…怒ってる?

しのぶ「冨岡さん、上がりますね。ちょっと話があります。カナヲは愛さんと待っていてください」

言うやいなや、しのぶさんは義勇の腕を引っ張って家の中へ入って行ってしまう。

愛「あちゃー…」

義勇がうまい具合に説明できるのを信じるしかない。
二人残されたもう一人に声をかける。

愛「えーと、カナヲちゃん?だっけ」

カナヲ「はい」

愛「とりあえず、入ろっか。お茶いれるよ」
0056名無しで叶える物語(ほうとう)
垢版 |
2020/12/18(金) 23:55:27.18ID:kfElA5MS
義勇「俺は(柱と相応しくないが新しい水柱がくるまで柱としても役目を務めているから)浮いていない」

多分、こういうことだよね
0057名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 01:06:43.24ID:8ZoTvM6a
愛「はいどうぞ。おいティーお茶だよ!お茶だけに!」

カナヲ「ありがとうございます」

渾身のアタシの駄洒落はクールに受け流される。
アタシと同い年くらいだろうか。

愛「えっと、カナヲちゃんも鬼殺隊なの?」

カナヲ「はい」

こんな細い女の子があんなに恐ろしい鬼を倒しているのか、と驚きそうになるけど、義勇が鬼殺隊に入る者は皆鬼に家族や大切な人を殺された者たちだと言っていたのを思い出す。
何かこの子にも事情があるのだ。

愛「ねぇ、かなかなって呼んでもいい?」

カナヲ「え?」

あ、表情はあまり変わらないけれど、初めて声に少し感情が乗った気がする。
カナちゃんだと同好会の仲間の眠り姫と被っちゃうし。

愛「ほら、あんまし近い年の女の子このあたりにいなくてさ。せっかく知り合えたんだし、仲良くなろーよ!」

カナヲ「…」

って、あれ?どっちかっていうと困惑の感じ。
言葉が少ないのは義勇もおんなじだけど、この子はそもそも感情の起伏が少ない感じがする。

愛(ちょっと距離感の詰め方を間違えちゃったかな?)

りなりーに初めて声かけたときも怖がらせちゃったんだっけ。
カナヲはスカートのポケットに手を入れてコインを取り出した。
そしてそれを迷うようにじっと見つめて、またポケットに収める。

カナオ「はい、よろしくお願いします」

愛「いいの?やった!愛さんのことは呼び捨てでも愛さんでも、他の呼び方でもいいからね!」

カナオの手をぎゅっと握る。
見た目は細いけれど、その手の平は思ったより硬くって、腰に差している刀を普段から振るっていることが分かった。
005857訂正(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 01:10:08.66ID:8ZoTvM6a
愛「はいどうぞ。おいティーお茶だよ!お茶だけに!」

カナヲ「ありがとうございます」

渾身のアタシの駄洒落はクールに受け流される。
アタシと同い年くらいだろうか。

愛「えっと、カナヲちゃんも鬼殺隊なの?」

カナヲ「はい」

こんな細い女の子があんなに恐ろしい鬼を倒しているのか、と驚きそうになるけど、義勇が鬼殺隊に入る者は皆鬼に家族や大切な人を殺された者たちだと言っていたのを思い出す。
何かこの子にも事情があるのだ。

愛「ねぇ、かなかなって呼んでもいい?」

カナヲ「え?」

あ、表情はあまり変わらないけれど、初めて声に少し感情が乗った気がする。
カナちゃんだと同好会の仲間の眠り姫と被っちゃうし。

愛「ほら、あんまし近い年の女の子このあたりにいなくてさ。せっかく知り合えたんだし、仲良くなろーよ!」

カナヲ「…」

って、あれ?どっちかっていうと困惑の感じ。
言葉が少ないのは義勇もおんなじだけど、この子はそもそも感情の起伏が少ない感じがする。

愛(ちょっと距離感の詰め方を間違えちゃったかな?)

りなりーに初めて声かけたときも怖がらせちゃったんだっけ。
カナヲはスカートのポケットに手を入れてコインを取り出した。
そしてそれを迷うようにじっと見つめて、またポケットに収める。

カナヲ「はい、よろしくお願いします」

愛「いいの?やった!愛さんのことは呼び捨てでも愛さんでも、他の呼び方でもいいからね!」

カナヲの手をぎゅっと握る。
見た目は細いけれど、その手の平は思ったより硬くって、腰に差している刀を普段から振るっていることが分かった。
0059名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 01:48:22.65ID:8ZoTvM6a
隣の部屋からしのぶさんと義勇が出てきた。

しのぶ「お待たせしました。カナヲ、行きましょう」

カナヲ「はい」

さっきまでと比べて怒りの雰囲気が減っている。
しのぶさんはアタシの方に来て座っているアタシに目線を合わせてくれる。
近くで見ると、すっごい美人だ。

しのぶ「愛さん。とりあえずは生活もありますし、ここにいていただくことになりました。ですが、嫌になればいつでも蝶屋敷へ来てくださいね」

蝶屋敷というのはしのぶさんの家で、傷ついた鬼殺隊の人の治療も行っている施設らしい。

愛「あ、あはは、ありがとうございます。でも大丈夫ですよ。ぎゆーさん優しいし」

そうでなければいきなり転がり込んできたアタシを家に何カ月も置いたりしない。
出会って間もない相手を家に一人で置いて、すぐ出かけてしまうのはちょっと危機意識は足りない気もするけれど。

しのぶ「そうですか。どうやら冨岡さんも嘘は言っていなかったようですね」
0060名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 01:48:57.13ID:8ZoTvM6a
しのぶ「蝶屋敷への地図です。私かカナヲがいない時にはアオイという子が応対してくれるでしょう」

愛「ありがとうございます。また遊びに行きますね。いや、療養所でもあるなら遊び半分で行っていとこじゃないか」

しのぶ「かまいませんよ。幼い子もいますし、ぜひ遊び相手になってあげてください」

アハハと笑うアタシにしのぶさんがそう言ってくれる。
今日一日で2人も、しかも女の子の知り合いが増えた。
カフェでの仕事や買い物に行ったりして顔見知りは増えてきたけれど友達は何人いても嬉しいよね。

しのぶさんを見送りながら隣に立つ義勇に尋ねる。

愛「しのぶさんにアタシのことなんて説明したの?」

義勇がしのぶさんに何をどう伝えたのか、気になった。

義勇「別に。一緒に住んでいる同居人だと言っただけだ」

愛「それだけ?」

義勇「あとは、家を空けがちな俺に代わって家事をやってくれてとても助かっていると」

愛「…えへへ」

アタシはその言葉にむっちゃ嬉しくなる。
正直言って、義勇には恩がありすぎる。
でも、それがちょっとでも返していけてたら嬉しいな。
0065名無しで叶える物語(くさや)
垢版 |
2020/12/19(土) 09:42:37.09ID:VqfZqGuL
ぎゆぎゆしてきた
0067名無しで叶える物語(光)
垢版 |
2020/12/19(土) 10:57:37.30ID:lrmjQu+y
ぼっちで天然だから気にかけてるけど好きではないけどぎゆーが突然女作ったら嫉妬しそう
0068名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2020/12/19(土) 11:01:49.12ID:r3Bpc9SQ
気にかけてるけど復讐にとりつかれてるから色恋の感情が芽生える余裕はないと思われる
0069名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 11:30:18.49ID:8ZoTvM6a
義勇が鬼殺隊の任務で家を出る時間は様々だ。
昼に間は日の光から逃れるために鬼が隠れてしまうため、目的地に夜に到着するように出発する。
義勇がいる日は仕事の時間以外アタシも家にいるんだけど、任務で遠くに行く日には数日家を空けることもあって、カフェのお仕事のお休みが重なってすることも無くなったアタシは、せっかくだから蝶屋敷に行ってみることにした。

愛「えっと、ここかな?」

少し距離が無いこともなかったが、徒歩の圏内に蝶屋敷はあった。
かなり大きな建物だったが、その役割をあらかじめ聞いていたので、あまり驚かない。

愛「ごめんくださーい」

戸を叩くと少しして、ツインテールの女の子が出てきた。

女「はい、どちら様でしょうか」

愛「冨岡さんのところでお世話になっている宮下愛っていいます。えっと、しのぶさんか、カナヲちゃんはいますか」

女「ああ、話は聞いています。私は神崎アオイと申します。二人とも任務で留守ですが、何か御用ですか?」

愛「え、いやー、用ってほどのことじゃないんだけど」

暇だから来たと言ったら怒られるかな。

愛「そうだ、何か手伝えることないかな」

アオイ「はぁ、といっても一般の方にお任せできるようなことは…」

愛「そっかぁ」

これはおとなしく帰るしかないか。
その時、屋敷の奥から「ぎゃー!!」という叫び声が聞こえた。
何事!?アオイちゃんはまたか、みたいな感じで嘆息するのみ。

愛「えっと、大丈夫なの?」

アオイ「いつものことです。私は行ってくるので、あなたは」

愛「アタシも行くよ!」

やっぱり、只事じゃなさそうだし人手が要ることならアタシでも役に立てるかも。
0075名無しで叶える物語(庭)
垢版 |
2020/12/19(土) 14:03:05.92ID:gXfJ8chv
1です。
ちょっと出かけるので、更新は夕方以降になるかと思います。
0077名無しで叶える物語(しまむら)
垢版 |
2020/12/19(土) 16:35:07.97ID:PNgISIrs
座して待つ
0079名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 17:33:27.92ID:pjek3Znd
>>78
なんか…普通だ
0082名無しで叶える物語(茸)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:39:05.35ID:ershLY/2
ファンブックの冨岡がりなりー並感想で草
いやマジで語彙力同じなのでは
0084名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:47:20.50ID:8ZoTvM6a
アオイちゃんの後ろをついていくと、病室のベッドの上で同い年くらいの男の子が騒いでいるのが見えた。

アオイ「善逸さん!またあなたですか!言う通りにしないと、治るものも治りませんよ!」

善逸「いや!もうこれ以上は無理だって!こんなに苦い薬これ以上飲んだらそれこそ死んじゃうよ!」

ベッドの横で小さな女の子がお盆に湯呑をのせて困った顔でオロオロしている。
どうやら湯呑に入ってる薬を飲む飲まないでもめているらしい。

愛「そんなに苦いの?」

善逸「それはもう!…ってだれ?」

愛「アタシは宮下愛!よろしくね!それよりさ、それ何の薬なの?」

アオイ「これは短くなった手足を戻すための薬です。血鬼術に対してしのぶ様が調合してくださったのに、それを…」

アオイちゃんはきっ!と善逸くんをにらみつける。

愛「血鬼術?」

アオイ「鬼が使う特殊な術のことです。色々な種類がありますが、善逸さんが受けたものは身体が蜘蛛になってしまうもので…」

クモ?ってあの蜘蛛!?

愛「え!大変じゃん!」

善逸「そうなんだよ!大変だったのに皆俺にやさしくしてくんなくてさぁ!」

愛「うーん、でもそれならなおさら薬はのんだ方がいいって!くすりとも笑えなくなっちゃうよ!薬だけに!」

シーンとなる。これはウケなかったというより、何を言ってるんだって感じかな。
こういう時はりなりーとあの子が恋しいや。
0085名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:48:19.72ID:8ZoTvM6a
男「こら、善逸。だめじゃないか、皆さんを困らせたら」

微妙な空気の中、別の男の子が入ってきた。

男「良薬口に苦しだ。早く治して一緒に訓練を受けよう」

善逸「訓練も受けたくないよ!お前ら毎日死にそうな顔で帰ってくるじゃん!」

善逸くんと親しげな男の子。おんなじ服を着てるってことはこの人も治療中なのかな。

愛「あの、君も善逸くんの友達?」

男「はい、俺は竈門炭次郎といいます」

愛「え!君があの!?」

義勇から聞いた弟弟子くんと同じ名前だ。

炭次郎「ええと、あなたは」

愛「アタシは宮下愛!ぎゆーさんの知り合い?みたいな感じかな?」

義勇とアタシの関係はまだ他の人に説明するのが難しい。
同居人といえばまたあらぬ誤解を招きかねないしね。
0086名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:50:35.83ID:8ZoTvM6a
炭次郎「そうですか、義勇さんの。よろしくお願いします」

愛「よろしくね。ところで訓練って?たんじろーくんも怪我してるんじゃないの?」

炭次郎「俺はもうほとんど傷も治ってて、いまは機能回復訓練をしているところなんです」

リハビリみたいなものかな?
それが終われば義勇と同じように鬼を倒す任務に戻るんだろう。
鬼は人よりも力は強いし、そのうえ特殊な術まで使うという。
義勇はケガをして帰ってくることは滅多にないけれど、彼らは傷つきながら戦い続けてるのだ。
そして鬼の被害から人々を守っている。

愛「頑張ってね、愛さん応援しちゃう!」

炭次郎「はいっ!ありがとうございます!」

善逸「ねぇ!愛ちゃん!俺は?俺のことは応援してくんないの!?」

愛「もちろん、善逸くんも頑張ってね!」

順番に二人の手を握る。
スクールアイドルとしてファンのみんなと握手会をして知ったことなんだけど、手を握るってすっごい頑張れ!って気持ちが伝わってくるんだよね。
その証拠に善逸くんなんてすっごい喜びようだしね!
0087名無しで叶える物語(光)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:52:54.02ID:TOzoL26x
×炭次郎
○炭仁朗

二度と間違えるな
0089名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 18:58:45.73ID:8ZoTvM6a
炭次郎→炭治郎で
以後気を付けます。
009085訂正(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 19:02:33.89ID:8ZoTvM6a
男「こら、善逸。だめじゃないか、皆さんを困らせたら」

微妙な空気の中、別の男の子が入ってきた。

男「良薬口に苦しだ。早く治して一緒に訓練を受けよう」

善逸「訓練も受けたくないよ!お前ら毎日死にそうな顔で帰ってくるじゃん!」

善逸くんと親しげな男の子。おんなじ服を着てるってことはこの人も治療中なのかな。

愛「あの、君も善逸くんの友達?」

男「はい、俺は竈門炭治郎といいます」

愛「え!君があの!?」

義勇から聞いた弟弟子くんと同じ名前だ。

炭治郎「ええと、あなたは」

愛「アタシは宮下愛!ぎゆーさんの知り合い?みたいな感じかな?」

義勇とアタシの関係はまだ他の人に説明するのが難しい。
同居人といえばまたあらぬ誤解を招きかねないしね。
009186訂正(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 19:04:14.60ID:8ZoTvM6a
炭治郎「そうですか、義勇さんの。よろしくお願いします」

愛「よろしくね。ところで訓練って?たんじろーくんも怪我してるんじゃないの?」

炭治郎「俺はもうほとんど傷も治ってて、いまは機能回復訓練をしているところなんです」

リハビリみたいなものかな?
それが終われば義勇と同じように鬼を倒す任務に戻るんだろう。
鬼は人よりも力は強いし、そのうえ特殊な術まで使うという。
義勇はケガをして帰ってくることは滅多にないけれど、彼らは傷つきながら戦い続けてるのだ。
そして鬼の被害から人々を守っている。

愛「頑張ってね、愛さん応援しちゃう!」

炭治郎「はいっ!ありがとうございます!」

善逸「ねぇ!愛ちゃん!俺は?俺のことは応援してくんないの!?」

愛「もちろん、善逸くんも頑張ってね!」

順番に二人の手を握る。
スクールアイドルとしてファンのみんなと握手会をして知ったことなんだけど、手を握るってすっごい頑張れ!って気持ちが伝わってくるんだよね。
その証拠に善逸くんなんてすっごい喜びようだしね!
0093名無しで叶える物語(光)
垢版 |
2020/12/19(土) 19:07:15.91ID:TOzoL26x
>>92
ごめん
0096名無しで叶える物語(たこやき)
垢版 |
2020/12/19(土) 22:17:25.07ID:Gfch65HV
それより、これ決戦編まで続くのか(胸熱)
0097名無しで叶える物語(しまむら)
垢版 |
2020/12/20(日) 00:40:45.31ID:MV+3veWe
がんばれ!がんばれ!
■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています

ニューススポーツなんでも実況