ホテルオハラが倒産した。
高校生の頃と同じように、また私には何も守れなかった。
パパとママが色々動いてくれて、私自身には負債が残らないようにはしてくれたが、同時に全てを失った。二人にももう会えない。
果南の家もその煽りで廃業。借金は大分あるようだ。
果南は私に迷惑が掛かると思っているらしく最初は断られたが、一人では生きていけないと泣きつくと、「仕方ないなぁ、これだからお嬢様は。」と力なく笑って一緒に生きる事を了承してくれた。

ビジネステクニックが〜なんて粋がってはいたけれど、オハラグループの後ろ盾を失った私に世間は冷たかった。
果南はダイヤに、私はルビィに仕事を斡旋してもらう事にした。

辛い状況だけど、果南と二人で借金を返しながら生きていくのは何だか楽しみでもあった。