千歌「導かれし者たち」
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1-1
国王「最近イムルの村で子供が行方不明になっているという噂は聞いておろう」
国王「我が国バトランドとしても見過ごせない事態なのでな、おぬしたち兵士に調査してもらおうと思う」
国王「では、行ってまいれ」
果南(子供の神隠しの話は私も聞いたことあるけど…)
果南(事件だとしたら傭兵としてほっとけないよね)
果南「…とりあえずイムルに行って話を聞いてみよう」 「そこの戦士さんや」
果南「はい?」
「わしもお城の戦士になってみたいものじゃ。どうじゃろ?つれてってくれぬか?」
果南「えっと…別にいいですけど」
「よし、頑張っていくぞ」
果南「じゃあ行きますよ」
果南(あのおじいさん…私についてこれるのかな?)
果南(…ってもうあんな遅れて!?)
果南「大丈夫ですか?」
「はあはあ……。やっぱり年寄りには無理のようじゃ。諦めるとしよう。気にせずに行ってくだされ。」
果南「はあ…気を付けてくださいね」 フレア「戦士様。お願いがあります」
果南「ん、私?」
フレア「私の夫のアレクスがイムルに行ったっきり帰ってこないのです」
フレア「皆さんは例の噂の調査でイムルに行くんですよね?」
フレア「でしたらアレクスのことも調べていただけないでしょうか」
果南「わかりました。何か情報があれば教えます」
果南(多分子供の事件とは関係ないだろうけど、困ってる人を助けるのも私たちの仕事だもん) 果南「ここがイムルの村だね」
果南(程よく田舎って感じで故郷を思い出すなぁ)
果南(こんなのどかなところで事件が起きるなんて…)
果南(まずは…聞き込み?)
果南(情報がなければ何もできないもんね) 果南(いろいろ聞いてみたけどあんま手がかりはみつからなかったなあ…)
果南(見てた人も急に消えたとかよくわからないこと言ってたし)
果南(うーん…あ、パンを盗んで捕まったって人が牢屋にいるんだっけ)
果南(子供のふりしてるとかよくわかんないこと言ってたけど)
果南「一応話を聞いてみるかな…」 アレクス「お姉ちゃん誰?」
アレクス「僕はアレクス」
アレクス「助けて!僕はお腹がすいたからパンを食べただけなのに…」
果南(なにこれ…どうなってるの?)
果南(見た目はいい年した大人なのに…演技をしてるようには見えないし)
果南(ん?)
果南「名前…アレクスっていった?」
アレクス「お姉ちゃん僕を知ってるの?」
果南「えっと…私は知らないけど、あなたを知ってる人がいるからちょっと待ってて」
果南(とりあえずバトランドにいた奥さんに報告しよう…) 果南(戻ってきたものの…本当に伝えちゃっていいのかな)
果南(あの状態のアレクスさん見たら逆にショック受けるかもしれないし)
果南(黙ってたほうが…?)
フレア「戦士さん!?」
フレア「夫について何かわかったんですか?」
果南(あ…見つかっちゃった)
果南「えっと…イムルで捕まってるみたいで…」
フレア「捕まってる!?どういうことですか?」
果南「私も詳しくは聞いてないですけど、幼児退行して盗みを働いたとか…」
フレア「そんな、アレクスがまさか…」
フレア「戦士さん、私をイムルに連れて行ってください!」 フレア「アレクス!」
アレクス「おばちゃん誰?」
フレア「何言ってるの?あなたの夫のフレアよ」
アレクス「…?」
フレア「まさか本当に私のことを覚えてないの?」
フレア「じゃあ、これでも思い出さない」シュル
果南「ちょっ!」
フレア「ぱふぱふ…」
アレクス「…???」
フレア「ぱふぱふぱふ…」 アレクス「…はっ!」
アレクス「フレア!」
フレア「そうよ、私よ」
アレクス「そうだ、思い出した。魔物に襲われたときに幼児退行したらしい」
アレクス「ありがとうフレア」
フレア「お礼ならそこの戦士さんに言ってちょうだい。私をここまで連れてきてくれたのはあの人なんだから」
アレクス「ありがとうございます戦士さん。子供の行方不明事件の調査ですよね」
果南「ええ、まあ」
アレクス「子供たちから聞いた話なのですが、村の南東に秘密の遊び場があるそうで。何かあるのかもしれません」
果南「あ、ありがとうございます…」 果南(あれは驚いた…)
果南(まさかいきなりぱふぱふしだすなんて…)
果南(…まあ、愛の形は人それぞれだし?)
果南(それでアレクスさんが正気に戻って情報ももらえたからいいよね、うん)
果南(可能性があるところはとりあえず行ってみよう) 果南「ここが子供たちが隠れて遊んでたって場所か…」
「こっちにおいでよ」
果南「誰!?」
「こっちにおいでよ」
果南(誰もいない…声だけ)
果南「罠…?」
果南「いや、でも事件の手掛かりになるかもしれないし」
果南(あの声に呼ばれた結果行方不明になったかとか…) 「こっちにおいでよ」
「そっちじゃないよ」
「こっちにおいでよ」
果南(はっきりと誘導されてる…)
果南(まるで私の居場所がわかってるかのような)
果南(この先に何が待っているのか。戦いの準備はしておかないとね) 果南「行き止まり?」
果南「誰もいない…」
果南(声は聞こえないし…)
果南(なんか落ちてる…靴?)
果南(何でこんなものが?)
果南(とりあえず持って帰ろうか) 果南「出口…どっちだっけ?」
「しくしく…しくしく…」
果南「誰かいるの?」
ルビィ「ぴぃ!」
果南「…ホイミスライム!?」
ルビィ「ぷるぷる…ルビィ悪いホイミスライムじゃないです…」
果南「わっしゃべった!」
果南「…いや、たまに人間の言葉を覚えるスライムの話は聞いたことがあるけど」 果南「えっと…なんで泣いてるの?」
ルビィ「ルビィは…ガーデンブルグに向かってる途中で…気づいたらこんな姿でここにいて…」
果南「人間?呪いかなんかで魔物に変えられたってこと?」
ルビィ「わかりません…」
果南「うーん…とりあえず一緒に来る?」
ルビィ「いいんですか?」
果南「私がどうにかできるかはわからないけど、いつまでもここにいるわけにはいかないし…」
ルビィ「ありがとうございます!」
果南「私は果南。今はバトランドに使えてる戦士だよ」 ルビィ「その靴、何ですか?」
果南「声に呼ばれて言ったら落ちてたんだ」
ルビィ「ルビィも聞きました。こっちにおいでよって声ですよね?」
果南「うん。履いてみれば何かわかるのかもね」
果南「よいしょ」
ピューン
果南「ひゃぁぁー」 果南「ここは…どこだろう?
果南「外が見える…この景色まさか湖の中の塔!?」
果南(なんでこんなとこに)
果南(あの靴でここまで空を飛んだってこと…?)
果南「あっ、ルビィは!?」
ルビィ「ルビィはここです…」
果南「よかった…ついてきてたんだ」
ルビィ「果南さんが急に飛んでっちゃったので一生懸命しがみついてました」 ルビィ「ここになにかあるんですか?」
果南「わからないけど…子供の行方不明事件に関係あるかもしれない」
ルビィ「行方不明?」
果南「あ、ルビィは知らないのか。イムルの村で子供が何人か行方不明になっていて、それで私たちバトランド兵が調査してるんだ」
ルビィ「そんなことが…」
果南「まだ原因とか全然わかってないんだけどね」
果南「とりあえず下まで行ってみよう」 果南「くっ…こんなに魔物がいるなんて」
果南「薬草…足りるかな…」
ルビィ「あ、待ってください」
ルビィ「ホイミ」
果南「おお…回復呪文使えるの?」
ルビィ「はい、まだ見習いですが、シスターなので」
果南「ありがとう、助かるよ」 ルビィ「塔なのに地下もあるんですね」
果南「ここまでは何も手掛かりなかったけど…」
果南「しっ。誰かいる」
果南(魔物と…子供!?)
果南(まさか行方不明になったイムルの子供…?) 「助けてー」
ピサロの手先「泣いても無駄だ」
ピサロの手先「デスピサロ様は勇者誕生を警戒している」
ピサロの手先「こうやって勇者になる可能性のある子どもを事前に消しておけば、デスピサロ様も喜んでくれるはずだ」
ピサロの手先「お前たちに恨みはないが、勇者誕生阻止のため死んでもらおう」
ピサロの手先「そして私もデスピサロ様に…ぐふふ」 果南「そうはさせないよ!」
ピサロの手先「誰だ貴様は…まあいい、見られたからには生かしておけぬ」
ピサロの手先「メラ」
果南(避けたらルビィや子供たちにっ…受けるしか!)
果南「くっ!」ジュッ
ルビィ「ホイミ!」
ルビィ「回復は任せてください」
果南「みんなのためにもさっさとけりをつけないとね」 果南「とどめっ」ズバン
ピサロの手先「ぐふっ…」
果南「ふぅ…何とか倒せた」
果南「ルビィ大丈夫?」
ルビィ「はい、果南さんが守ってくれたので」
果南「私もルビィの呪文のおかげで助かったよ」
果南「君も、もう大丈夫だからね」
「えーん…こわかったよー」
果南「さあ、イムルに戻ろうか」 「戦士さん、ありがとうございます!」
果南「無事に子供も送り届けたし、バトランドに戻ろうか」
果南「だけど、ホイミスライムってよく見ると…」
ルビィ「な、なんですか?」
果南「ぷよぷよの頭とか…」プニプニ
ルビィ「ひゃっ!」
果南「柔らかい脚とか…」ムニュムニュ
ルビィ「あの…?」
果南「かわいいっ♪」ムギュー
ルビィ「きゅ〜…」 果南「ごめんごめん、強く抱きしめすぎちゃったよ」
ルビィ「もう…気を付けてください」
ルビィ「あの…果南さんはこれから…」
果南「んー…勇者を守りに行くよ」
ルビィ「え…バトランドの兵士なのにいいんですか?」
果南「まあ傭兵だからね。この国には悪いけど、辞めさせてもらうよ」
果南「勇者が狙われてるって聞いたらほっとけなくってさ」
果南「それからルビィを人間に戻す方法も探さないとね♪」 一章はホイミンにずっと話しかけてたな
かわええんや 貴重な姉妹キャラのルビィを1章で消費するとか
4章はダイサファかな? 2-1
国王「曜よ。お前も姫なのだからもう少しおとなしくだな…」
国王「部屋の壁を壊すなど言語道断」
曜「えー、つまんないよー」
曜「私は外の世界を旅したいの!」
曜「格闘技鍛えてるから魔物とだって戦えるし」
国王「確かにお前の才能は目を見張るものがあるが、それとこれとは別だ」
国王「サントハイムの後継ぎとして…」
曜「もういい!」 曜「まったくお父さんも心配性なんだから」
曜(こんな木でふさいだだけの壁なんて…)
曜「えーい」バキ
曜「簡単に壊せるんだから」
曜「もう1回旅に出てやる」 ダイヤ「お待ちください」
曜「げっ」
梨子「やっぱり…」
ダイヤ「姫様、また脱走するおつもりですか?」
曜「そうだよ。ダイヤちゃんも止めに来たの?」
曜「だとしたら力づくでも通してもらうけど」
ダイヤ「はぁ…そうおっしゃると思っていました」 ダイヤ「国王様も同じ考えのようで。姫様はどうせ止めても聞かない、と」
ダイヤ「なので条件を付けられました」
ダイヤ「私と梨子を同行させることで国内の旅を許すと」
曜「…ってことは旅に出てもいいってこと!?」
梨子「はい。ただし無茶はしないで下さい」
梨子「曜様にもしものことがあったら私…」
梨子「…じゃなくて王様がとても悲しむでしょうから」
曜「やったー!」 梨子「ところで姫様はどちらに向かうおつもりですか?」
曜「うーん…」
梨子「あまり遠くに行かれると帰るのも大変になります」
曜「あ、それ禁止」
梨子「それ、とは?」
曜「その敬語だよ」
梨子「しかし姫様相手にため口というのは」
曜「なんで。昔は普通に話してたじゃん」
ダイヤ「子供のころの話です。我々は王女と臣下、使える相手に敬語を使うのは当然でしょう」 曜「じゃあ王女として命令するよ」
曜「旅の間は曜に敬語禁止ね。もちろん姫様呼びも」
曜「聞いてくれないなら置いてっちゃうよ」
梨子「それは困ります!」
ダイヤ「わかりまs…わかったわ曜ちゃん」
梨子「う、うん…曜ちゃん」
曜「よーし!3人で冒険の旅に出発だー」 ダイヤ「はぁ…はぁ…」
ダイヤ「何でこんな山奥に…」
曜「あ、村が見えてきたよ!」
梨子「曜ちゃんはなんでそんなに元気なの…」
ダイヤ「普段のおてんば行動のおかげかしらね…」 曜「ここはテンペっていう村なんだね」
ダイヤ「名前は見たことがあるけれど、私も来るのは初めてね」
梨子「でも、なんか空気が沈んでるというか…」
曜「なにかあったのかな?」
ダイヤ「あまりよそのことに首を突っ込まないほうがいいと思うけれど」
曜「でもここもサントハイム領内でしょ?だったら助けないと」
ダイヤ「…こういうところは王女らしいんだから」 村長「村のはずれに魔物が住み着いて、若い娘の生贄を求めるのです」
村長「今夜の生贄は我が娘…ああ、ニーナ…」
ダイヤ「それは…サントハイムには報告しましたか?」
村長「それが…外に助けを求めたら村を滅ぼすといわれていて」
曜「…許せない」
曜「私たちで倒しに行こう!」
梨子「そんな、危ないよ!」
ダイヤ「そうよ。一旦秘密にサントハイムに持ち帰って対策を取らないと」
曜「でも生贄は今夜なんでしょ?間に合わないよ」 曜「ねえ、村長さん。生贄ってどうやって連れてくの?」
村長「夜に娘を籠に入れて魔物の待つところまで運びます」
曜「じゃあ私がその子の代わりに籠に入るよ」
曜「それで魔物が出てきたところでバーンって」
ダイヤ「そんな危険な役目をあなたに任せるわけにはいかないわ」
ダイヤ「それなら私が」
曜「魔物と戦うんでしょ?それなら私のほうが向いてるよ」
曜「ダイヤちゃんと梨子ちゃんは呪文でサポートをお願い」
梨子「うん、曜ちゃんのことは必ず守るから」 神父「なんと、その娘さんが身代わりに!?」
曜「魔物をやっつけてくるよ」
神父「おお、勇敢な娘に神のごカゴがありますように」
曜「あははっ、ダジャレ?」
ダイヤ「…この事態に何言ってるのかしら」 カメレオンマン「生贄は持ってきたか?」
「はい、こちらの籠に」
カメレオンマン「よし。下がれ」
カメレオンマン「ははは。今宵の娘をいただくとしよう」
曜「そうはさせないよ!」
カメレオンマン「貴様、抵抗する気か」
カメレオンマン「ならばじっくりいたぶってやろう」 曜「はぁっ」ボコッ
カメレオンマン「ぐふっ…」
曜「よし!」
ダイヤ「大したことない魔物でよかったわ…」
梨子「曜ちゃん大丈夫?」
曜「大丈夫だよ。こんなのかすり傷なんだから」
梨子「でも一応…ホイミ」
曜「梨子ちゃんは心配性だなぁ」 曜「う〜ん、人助けをすると気持ちいいね♪」
梨子「そろそろお城に帰ったらどうかな?」
曜「何言ってんの。冒険はまだ始まったばっかだよ」
曜「あ、あっちに町があるんだって。行ってみようよ」
ダイヤ「あちらの方向は…確かフレノールね」
ダイヤ「そこそこ栄えた町のはずだから問題はないでしょう」 2-2
曜「フレノールに到着!」
梨子「何か盛り上がってるね」
曜「お祭りでもあるのかな?」
「この町にサントハイムのお姫様が来てるんだって!一目見てみたいわ」
曜「サントハイムの姫?わたしn…」
ダイヤ「しっ」
ダイヤ「おそらく偽物ね…少し様子を見ましょう」 「ようこそ宿屋へ…と言いたいところですが、今はサントハイムのお姫様がいらっしゃっているので泊めることはできないんですよ」
ダイヤ「その姫様に会うことはできますか?」
「それは…」
「きゃーー」
梨子「悲鳴!?」
曜「行ってみよう!」 「あわわ…姫様…」
「誰か…助けて!」
「へへっ王女はいただいた。無事に返してほしければ明日の夜までに黄金の腕輪を持ってこい!じゃあな」
ダイヤ「黄金の腕輪…?」
「どうしよう…姫様が…」
「誰か姫様を助けてくだされ…」
梨子「この人たちは自分の手で助けようって気はないのかな…」 曜「あの子を助けなきゃ」
ダイヤ「自分を騙る偽物を助けようとするなんて曜ちゃんもお人よしだけど…」
ダイヤ「誘拐は見逃すわけにはいかないわね」
ダイヤ「身分詐称については誘拐事件を解決してから問い詰めましょう」
曜「さらった人は黄金の腕輪と交換って言ってたけど」
曜「2人とも知ってる?」
ダイヤ「災いを呼ぶと本で読んだとはあるわ」
ダイヤ「ただ所在までは…」
梨子「誰か知ってる人いるのかな?」 「黄金の腕輪か…昔この村にあったんだけど、そのせいで争いが起こったから南の洞窟に封印したんだ」
「あそこは今は魔物が巣食ってるからやすやすとは取りに行けないさ」
梨子「黄金の腕輪のことを知ってるおじいさんがいてよかったね」
ダイヤ「洞窟…じめじめしてて好きではないのだけれど…」
曜「そう遠くないみたいだし早く取ってきちゃおう」 曜「ここだね」
曜「うわぁ…魔物の気配がぷんぷんだよ」
梨子「なにこれ…奥から禍々しい気が…」ブル
曜「梨子ちゃん怖い?外で待ってる?」
梨子「…ううん。私は曜ちゃんの護衛役だもん。主を置いて待ってるなんてできないよ」
曜「よしっ早いとこ腕輪を見つけちゃおう」 曜「あった!これだよね」
梨子「近くで見るとますます…」
曜「曜は魔法には詳しくないけど、これがよくないものだってことはわかるよ」
ダイヤ「これを渡すというのも嫌な予感がするけれど」
ダイヤ「人命が最優先よね」
曜「あの子はまだ無事だよね…」 「へへっ、黄金の腕輪は用意できたか?」
ダイヤ「ここに」
ダイヤ「これを渡せば本当にそこの姫を開放していただけるんでしょうね」
「もちろん。俺たちは腕輪が欲しいだけなんでね」
「さっさとそれをよこしな」
ダイヤ「仕方がないわね…」
「確かに受け取ったぜ。ほらよ人質は解放してやる」
「それじゃ、おさらば」
曜「あ、まてっ!」
梨子「曜ちゃん、深追いしちゃダメ!」 ダイヤ「あなた、怪我は?」
メイ「お許しください!」
メイ「私はメイと申します。ただの旅芸人で、たまたま王女様に間違えられたから王女のふりをしただけなんです」
メイ「王女様の名を騙って悪事をしようとは考えておりません」
ダイヤ「しかし、王族を騙るというのは…」
曜「まあ、いいんじゃない」
梨子「曜ちゃん!?」
曜「あなたももう王女のふりしないって約束できるよね?」
メイ「もちろんです」 梨子「ほんとにあのまま開放しちゃってよかったのかな…」
ダイヤ「曜ちゃんが許したんだから私たちは従うしかないでしょう」
ダイヤ「それに一歩間違えれば本物の曜ちゃんがさらわれてたかもしれないんだから、その身代わりになったことで罰は受けているという考えもできるし」
曜「曜がさらわれそうになっても犯人ぶっ飛ばして捕まえちゃうよ♪」
梨子「それはあるかも…」
曜「それより南の砂漠のオアシスでバザーやってるんだって!
曜「あと隣のエンドールで今度武術大会が開かれるみたい!」
曜「武術大会ってことは強い人がたくさん集まるんだよね?曜も参加したいなぁ〜」
ダイヤ「…砂漠のバザーはいいけれど、エンドールはだめよ」
曜「えー、なんで」
ダイヤ「王様から許可されたのはサントハイム国内の行動だから」
梨子「王様のお許しがないと関所を通してもらえないよ」
曜「じゃあ武術大会のことははお父さんに話に行くとして、とりあえずバザーに行ってみようよ♪」 2-3
ダイヤ「暑い…」
曜「すごい!お店がたくさん!」
曜「私バザーって初めてなんだ。ねえ、全部見て回ろうよ♪」
梨子「こんな暑い中なんであんなに元気なの…?」
「姫様、探しましたよ!」
曜「あれ、うちの兵士?」
梨子「急いでるみたいだけどどうしたんだろう…」
「すぐにサントハイムにお戻りください」
曜「何かあったの!?」
「詳しくは聞いていませんが、王様が大変なようです!」
曜「お父さんが!?何があったんだろう…」
ダイヤ「ともかくすぐに戻りましょう」 曜「お父さん!」
国王「…」
曜「私に用があるんだよね?」
国王「…」コクリ
ダイヤ「まさかお声が…?」
「そう、王様は突然お声が出なくなってしまったのじゃ」
「原因も解決方法も調査中だが…」 「報告します!サランに住むマローニというものが、以前声が出なくなったことがあると言っていました」
「なんと!マローニと言えば国一番の美声とも名高い詩人ではないか」
「砂漠のバザーに売っていたさえずりの蜜というものを飲んでよくなったそうです」
「うぅむ…効くかどうかはわからんが、さっそく兵を出して…」
曜「曜が行ってくるよ」
「いえ、姫様はここでお待ちください」
曜「曜のお父さんなんだよ。自分の手でできるならどうにかしたいよ」
「ダイヤがそういうのならばよいでしょう…」
ダイヤ「そうですね。私たちも同行しますし、そこに行ったことがあるので時間はかかりません」 曜「どこでえずりの蜜が売ってるんだろう…」
ダイヤ「ひとつひとつ聞いて回りましょう」
「ああ、それなら昔はここでも扱ってたけどね…最近は見ないなあ…」
梨子「そんな…どこかで手に入らないんですか?」
「あれはエルフが作ったものらしいからねえ…あ、そういえば西の塔のてっぺんにエルフが来るって噂があるけど」
「ただあそこは魔物が多いからね。腕に自信がある人じゃないと取りに行くなんて…」
曜「西の塔だね。よし、行こう」 曜「この魔物…倒しても倒しても仲間呼んでくる」
梨子「どうしよう…囲まれちゃった…」
ダイヤ「2人とも私の後ろに。ヒャダルコ!」
梨子「すごい…一気に全部…」
曜「ダイヤちゃんそんな呪文使えたの!?」
ダイヤ「ふふ…成長してるのはあなただけじゃないってこと」 梨子「ここが最上階…かな」
曜「あ、誰かいるよ!もしかしてエルフ?」
「きゃ、人間だわ。逃げましょう」
「まって。さえずりの蜜が…」
「そんなのどうでもいいから早く」
曜「もう、逃げなくてもいいのに」
ダイヤ「まあ、人間にいい印象を持っていないエルフもいるので」
曜「これ、さっきの子が落としていったけど…」
ダイヤ「おそらくこれがさえずりの蜜ね」
梨子「もらっちゃっていいのかな…?」
ダイヤ「捨てられたようなものだから私たちが貰っても文句は言われないでしょう」
ダイヤ「申し訳ないと思うなら次に会ったときに何かお返しをすればいいだけのこと」 曜「お父さん、これ飲んで」
国王「…?」
曜「いいから」グイ
国王「…」ゴクリ
国王「いきなり何をする」
国王「ん!?おお…声が…」
曜「よかった、きいてくれて」
国王「おまえたちがこの薬を…ありがとう、助かったぞ」 ダイヤ「王様、声が出なくなった原因に心当たりはあるのでしょうか」
国王「心当たりというものではないのだが…」
国王「夢を見てな。強大な魔物が眠りから覚める夢を」
国王「毎日同じ夢を見るものだから大臣に相談しようとしたところ、急に声が出なくなったのだ」
大臣「サントハイム王家は予知夢を見ることがあるから、王様の夢にも何か意味があるのでしょう…」
ダイヤ「強大な魔物…」
国王「魔物のことについてはこちらで調べておくから、お前たちは気にしなくてもいいぞ」 曜「そうだ。お父さんに聞きたいことがあったんだ」
国王「なんだ?旅のことならサントハイム領内を自由にしていいぞ」
曜「私エンドールの武術大会に出たいの!」
国王「エンドールに!?しかし他国は…」
国王「いや、エンドールにいることがわかってるなら逆に問題はないのか…」
国王「よし。エンドールに行くことは許可しよう」
国王「ただし、その先の国に行くのはだめだ」
曜「やったー!ありがとう!」 メイに本物の姫って見抜かれるシーン好きなんだけどカットされちゃったか
支援 この調子じゃカットまみれかな
deenのubw見てる気分 >>33-34
超メジャータイトルと言ってもよく考えたら30年前のゲームだから、
あらすじ知らん人がいるんだな (本命)
トルネコ→花丸
マーニャ→マリー
ミネア→ヨハネ 2-4
曜「エンドール!大きい!」
曜「武術大会はどこで開かれてるんだろう」
梨子「曜ちゃんまってよ〜」
ダイヤ「落ち着きなさい。ここの看板にまだ受付期間だと書いてあるでしょう」
曜「ほんとだ。なになに…優勝者にはモニカ姫と婚約する権利を与える!?」
ダイヤ「これは…思い切ったことを」
梨子「お姫様納得してるのかなぁ…」
曜「王様に聞いてみよう」 国王「これはこれは曜姫、久方ぶりで」
国王「サントハイム王から話は聞いているぞ。武術大会に出たいそうな」
国王「姫君が出場とは驚いたが、サントハイム王の許しがあるのなら断る理由もない」
国王「存分に腕を発揮してくれ」
曜「もちろん!私の強さを見せてあげます!」
ダイヤ「王様。優勝賞品のことで質問があるのですが…」
国王「モニカのことか…」
国王「実はわしも後悔してるのだよ」
国王「強い人に来てほしいから賞品にしてしまったが…」
国王「モニカの気持ちも考えずに…父親失格だな」
国王「しかし王として一度行ったことを取り下げるわけにはいかない…」
曜「そんな!じゃあモニカちゃんは…」 モニカ「曜様、ご心配ありがとうございます」
モニカ「わたくしも見知らぬ人との結婚は本意ではないですが…エンドールのため、この身をささげる覚悟はしています」
曜「だめだよ!結婚は好きな人としないと」
曜「私が優勝して止めてあげる!」
国王「そうか、その手があったか」
国王「曜姫が優勝すればモニカとの結婚の権利は曜姫のもの」
国王「そして姫が権利を破棄してくれればモニカは結婚せずに済む」
国王「うむ。曜姫よ、モニカのためにもぜひ優勝してくれ」 梨子「ますます負けられなくなったね」
曜「うん、最初から負ける気もないけどね」
曜「モニカちゃんも王様に勝手に振り回されて大変だね」
ダイヤ「どこぞの王様は姫君の行動に振り回されているようだけど」
曜「あははっ、うちと反対だね」
ダイヤ「自覚はあるのね…」
ダイヤ「しかしあなたが結婚について語るとはね…」
曜「私だって一応女の子だよ?」
梨子「曜ちゃんは…どんな人と結婚したいとかあるの?」
曜「うーん…まずは私より強い人かな?」
ダイヤ「まあ予想できた答えだけど…曜ちゃんより強い人を探すのも大変そうね」
梨子「曜ちゃんに勝つなんて私じゃ…いえ、あの呪文を使えば私にも…ってそんなのだめだよ!」ブツブツ
曜「梨子ちゃん?おーい」 ダイヤ「さて、武術大会まではまだ少し時間があるようだけど…」
曜「私カジノ行ってみたい!」
梨子「そんな…ダメだよギャンブルなんて」
ダイヤ「…確かにギャンブルにはまるのは危険だけど、遊びでやる分には気分転換にもなっていいと思うわよ」
ダイヤ「1人10コイン。それが無くなったら終わりにしましょう」
曜「えー、それだけ?」
ダイヤ「不満なら勝ってみせなさい」 梨子「いろいろあるね…」
曜「ダイヤちゃんは来たことあるの?」
ダイヤ「いいえ。私も初めてよ」
曜「あ、モンスター闘技場だって、おもしろそう♪」
ダイヤ「なるほど、モンスターの知識がものをいうところね」
曜「曜はこれにかけようかな〜」
ダイヤ「ふふ…倍率と体力を考えればこのモンスターに決まりよ」 ダイヤ「なっ…そこで痛恨の一撃が出るなんて…」
曜「私の勝ち〜」
曜「知識だけじゃ勝てないのもあるんだよ」
ダイヤ「くっ、次こそは…」 曜「あーあそこで眠らされなければ勝てたのに!」
ダイヤ「あのモンスターはラリホーが使えるの。覚えておきなさい」
曜「じゃあ今度はこれで勝負だよ」
ダイヤ「いいでしょう。受けて立つわ」
梨子「2人とも夢中になっちゃって…私はどうしようかな…」 ダイヤ「負けてしまった…これで0コインね」
曜「結局2人とも同時だったね…」
曜「あれ、梨子ちゃんは?」
ダイヤ「そういえば…」
チャリンチャリンチャリン
梨子「曜ちゃん、ダイヤちゃん助けて〜」
曜「梨子ちゃん!?」
ダイヤ「すごいコイン…」
梨子「スロットやってみたらなんかたくさん出てきちゃって…」 梨子「これにしようかな」
曜「お、かわいい腕輪だね。梨子ちゃんに似合うと思うよ」
梨子「はい、曜ちゃん」
曜「私に!?」
ダイヤ「梨子ちゃんが当てたコインなんだから、あなたが好きに使っていいのよ?」
梨子「私は曜ちゃんにあげたいから」
梨子「これが役に立つかわからないけど…武術大会絶対勝ってね!」
曜「うん!まかせてよ♪」 「勝者、曜選手!」
梨子「やった。また曜ちゃんが勝った♪」
ダイヤ「ここまでは順調ね」
梨子「サイモンさんだっけ?あんな重装備の戦士にも勝っちゃうなんてすごいよ!」
ダイヤ「まあ、会心の一撃がうまく決まったわね…何度も狙えるわけではないでしょうけど」
ダイヤ「いよいよ次が決勝戦。相手は…」
梨子「なにあれ…」 曜「うぇ、魔物!?」
ベロリンマン「くくく…おいらの術が見破れるかな」シューン
曜「分身した!?」
曜「でも片っ端から倒していけばっ」ブン
曜「当たらない!?」
ベロリンマン「残念、はずれ♪」ボカ
曜「くっ!」
ベロリンマン「まだまだいくよ」シューン 梨子「またはずれ…」
ダイヤ「分身でどれが本物かわからない上に、偽物を攻撃すれば自分が隙だらけになる…」
梨子「ダイヤちゃんだったらどう戦うの?」
ダイヤ「私ならヒャダルコで分身ごと一網打尽にすればいいけれど」
ダイヤ「火力はあまりなさそうだから梨子ちゃんでもスカラとホイミで消耗戦に持ち込めば勝てるんじゃないかしら」
ダイヤ「単体物理攻撃しかできない曜ちゃんじゃ相性が悪いわね…」
梨子「そんな…」
ダイヤ「ふふ…でも、大丈夫そうよ」 曜(いくら見ても本物と偽物の区別がつかない…)
曜(そうか…見てもわからないなら)
ベロリンマン「おやおや、目をつぶっちゃって。もうあきらめたのかな」
ベロリンマン「じゃあ遠慮なく攻めさせてもらうよ」
曜「はぁぁっ」ボス
ベロリンマン「ぐふっ…」
ベロリンマン「な、なんで見抜けたんだ…」
曜「見た目で区別がつかないなら音と気配を頼ればいい」
曜「それだけだよ」
ベロリンマン「なん…だって…」パタリ
「勝者、曜選手!」 国王「わっはっは。お見事だ姫君」
国王「これでモニカも助かったろう」
モニカ「もう、お父様の軽はずみな発言を曜様が救ってくれたんですよ」
モニカ「それにしても曜様すごくカッコよかったです…」
モニカ「私、曜様となら結婚しても…ぽっ」
曜「あはは。結婚のことならもう断ったんだから気にしないでよ」
国王「ところでこの結果をおぬしの父上にも報告をしたらどうだ」
曜「それもそうですね。サントハイムに戻ろう」 梨子「曜ちゃん、なんか早足じゃない?」
曜「嫌な予感がしたんだ」
曜「早くサントハイムに戻らないと…って」
梨子「嫌な予感…?」
ダイヤ「確かに血筋のせいか、あなたの予感はよく当たるけど」
ダイヤ「こういう予感は当たってほしくないわね…」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています