栞子「えへへぇ〜♡中須さ〜ん♡」スリスリかすみ「呑みすぎだよ三船さん…」
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定時で上がれという報せは、言わば 残業代は無しだ、と言っているに等しいのだと
冬の寒さが懐を揶揄するようなそんな帰り道
報せで呑気に浮かれていた自分をしばし恨みながら、中須かすみは1人歩いていた 実に普通の人生。なんの華もなければ最早人間など少しDNAの違う同一個体である。
などとモンモン宣いながら、座っていただけで疲れた足を引きずり、ガラガラと戸を開けた。
「いらっしゃい」
しわがれた親父さんの声が今日もカラリと響く。 なんてことない街の、もっとなんてことない裏通り。子供の頃のような好奇心がなければ、たどり着けなかったであろう場所。
そんな辺鄙な居酒屋が、私の行きつけだ。
今日は空いている。と、客入りがひと目でわかるシンプルな間取りにカウンターが続き、反対側に座敷のテーブルが3つほど。正面奥が椅子のテーブル席だ。正直奥の席が華やぐことは滅多にない。 私はこの店が好きだ。
1人とは、独りでなくてはならないのだ。
ここは私を独りにしてくれる。
自分を生きていける。
そう思える店だから。
席は決まっている。私が勝手に決めた。
ここのカウンターはL字である。その奥の端の席。
つまり店の入口から見た時死角になる位置。
独りを求める身にとって、こんなにも独りになれる場所は── 「あら、あなたはもしかして…」
──なかったのに─── かすみ「………」
栞子「・・・」
かすみ「………」
栞子「……あの」
「はい、卵焼きね」d
栞子「あ、ありがとうございます」 かすみ「…そこ私の席ですよ」
栞子「え」
栞子「そうなのですか?」チラ
「………」(いや、べつに決まってるわけじゃない。という顔)
かすみ「私は必ずそこに座るんです」
栞子「はあ、席の予約とかしてあるんですか?」
かすみ「してない…けど…」
かすみ「いつも…そこだったから……」
栞子「えぇ…なぜそんな顔するんですか…」 あぁ…嫌だ。話したくない。別に相手が誰とかどうでもいい。1人になりたい。独りになりたい。こんな所で知り合いに出くわすなんて……。
ついてない……
栞子「…その…もう座ってしまっているので、今日は他の席でいいでは無いですか」
かすみ「………ぅ」
……ストン 栞子「………」
かすみ「………」
栞子「………なぜ隣なんですか」
かすみ「………ぃ……ん……かった…ら」ボソボソ
栞子「はい?」
かすみ「その席に……1番…近かったから………」 私は疲れている。仕事がどうとか、生活がどうとかではなく、今のこの瞬間に。
でなければこんなことにはならなかった。
「ご注文は」
かすみ「ラガー瓶、卵、ハツ塩、大根、ごぼう、鶏ポン、しめ鯖」フキフキ
「あいよ」 栞子「………」
かすみ「………」
栞子「この店にはよく来られるんですか?」
かすみ「…」コクリ
栞子「…では今の頼み慣れた品々が中須さんのおすすめということですね」 かすみ「…」
栞子「…」クス
栞子「すみません、えーっとハツの塩、おでんの大根、ごぼう揚げ、鶏皮おろしポン酢、〆鯖ください」
かすみ「ちょ…」
「あいよ」
かすみ「……っと……」 なんなんだなんなんだ、なんでこんな目に…
サッサと目的のもの食べて帰ろうとした結果がこれか……
「ラガーね」d…シュポッ…トットット…d
栞子「……私、こういう店初めてなんです」
語り出した 栞子「…私は小さい時から親の指導による厳しい躾をされてきました」
栞子「…毎日毎日、習い事や作法の指導、もちろん基礎学習も」
かすみ「……」
栞子「私は言いなりのように、ただ必死にこなしてきました。親の理想となるために」 栞子「気がついたら、成人してました」
栞子「組み敷かれたレールを走ることを強いてきた両親が、理想の大学に私を合格させたあと、ふっ…と糸が切れたかのように私に無関心になりました。」
かすみ「……」 栞子「姉に子供が産まれたのです。両親の関心はすっかりそっちに行きました。」
栞子「パタリ、と緊張が解けたと同時に、虚無感が広がりました」
栞子「あの日を境に私は見放されたのです。」
栞子「理由は分かります。私は跡継ぎになれなかったから」 栞子「勉強ばかり強いてきた親が、今更無責任に結婚を強いてくる」
栞子「姉に殿方がいた事ですら…子供が出来た時知ったのに……」
栞子「…それで、わたし…家出したんです…」 栞子「このままではいけないという自制本能と、無性にあの家に嫌気がさして…」
栞子「でも……外食とか…しなかったから…よく…わからなくて……」
栞子「……ごめんなさい………自分勝手に話しすぎました……家を飛び出した時…わたし、本当にひとりぼっちになってしまったと思ってて…」
栞子「宛もなく行き着いたこの店で……あなたに会えたのが………その…嬉しくて……」 栞子「………ありがとうございます……」
かすみ「……ぅ……ぐす……うっ……っ……」ボロボロ
栞子「…最後まで聞いてくれて……」 身勝手だ
自分から一方的に話しかけてきて、関係の無い身の上話など
迷惑この上ない
泡のないビールほど、不味いものは無いというのに……
冷めたおでんは、いつもより味が染みていた
───── ─────
栞子「…あ、ハツ美味しいです」ムグムグ
栞子「これ何の肉ですか?」
かすみ「……鶏の心臓…」
栞子「エッ……ゴッ……!!ゲッホ……!!」 「………」
かすみ「ごめんなさい親父さん、この子世間知らずなの」
栞子「…ウーロン茶美味しいです」ゴクゴク
かすみ「…呑まないの」 栞子「飲んでますよ?」
かすみ「お酒、呑まないのって」グビッ
栞子「飲んだことありません。親が体に悪いと」
かすみ「あー…」
かすみ「親が、ねぇ…」 栞子「……なにか」
かすみ「家出したんならさぁ、縛られなくていいんじゃないの」
栞子「…しかし事実お酒は健康への影響を確かに」
かすみ「違う、違うんだよ」
かすみ「知ってる?お酒はね」
かすみ「嫌なことを忘れさせてくれるの」
栞子「…!」 かすみ「お酒を呑むと…身体があったまって、気持ちが軽くなって、自然と楽しくなって、…とにかくっモヤモヤした気持ちがパーッと晴れるの!」
栞子「気持ちが………晴れる……」
かすみ「この20年、三船さんが抱えてきたモヤモヤは、多分私の想像を絶するものだと思うけど」
かすみ「だからって!自分で初めて走り出した道を、なんでまた他人にねじ曲げられてるの!」
栞子「あ…」 かすみ「変わりたいって、思ったんでしょ?」
かすみ「自分の気持ちに応えてあげなよ」
栞子「…中須さん……っ」
栞子「………」 栞子「すみません、この白州?をスト─
かすみ「この子にウーロンハイを、薄めで」
栞子「な、なんで邪魔するんですかぁ!私ウイスキーってのを1度飲んでみたかっ」
かすみ「酒飲み無免許がいきなり樽呑めるわけねーでしょ!!割れ割れ!」
────── ──────
「はいウーロンハイね」d
栞子「…おぉ……」ドキドキ
かすみ「ウーロン茶の延長線上みたいなところから始めた方が慣れやすいと思う。さっきのやつにちょっと酒入ってるだけだし、味も似てる」 栞子「……齢20云々…三船栞子、初の飲酒です…」
スススッ……チミッ……?……クピッ……ッ
栞子「ん"…あ"〜…これっ……あ"ぁ〜"……えぇー……ぅわぁ〜……ん〜……」
クピッ……グビッ……ゴクッ……ゴクッ……ゴクッ…… かすみ「うわわわわ待って待ってそんな一気に呑まないで」グイグイ
栞子「んっ……くはぁ〜〜〜〜……お"ぉ?……お"ぉう……」ぐわん
かすみ「わー、なんか想像通り」 栞子「…」ピタッ
かすみ「あ」
栞子「」ウップ
かすみ「」ガッ!…ダダダッ!!
ガチャッバタンっ
ブェェェ……アーア……ブェェェェ……ア、ハツ……
────── ──────
栞子「…」お水ゴクゴク
かすみ「いきなりはキツかったみたい、ごめんね」
栞子「ぃぇ…」
かすみ「気分は?」
栞子「…フラフラしぁす……」 かすみ「うーん」
まいったな、これは自分のせいだ…
酒を知らない子に偉そうな講釈たれて
無責任に呑ませてしまった
なにより行きつけの店に迷惑かけてしまったのが申し訳ない
しかしここまで弱いとは… かすみ「水はその辺にしよう。すみません、梅茶漬けふたつ」
「あいよ」
栞子「や、もう食べ物は……」
かすみ「へーき、さっき出したじゃん」
栞子「……確かに」 栞子「あんな粗相初めてで混乱してましたが、なんだかスッキリしてます。それにお腹すいてきました。」
栞子「これがモヤモヤの解消ってやつで
かすみ「絶対違う」
「はい茶漬け」dd
栞子「…美味しそう……」
かすみ「呑みすぎにはこれが1番だよ」
────── ──────
「まいど」
栞子「ご馳走さまでした。」
かすみ「ごめんね親父さん。迷惑かけちゃった」
「あいよ」
…ガラガラ かすみ「べつに奢ってくれなくても…」
栞子「身勝手な身の上話の愚痴を聞いてくれたこと、私を元気づけてくれたことのほんのお礼です。気にしないでください」ニコッ
かすみ「……モヤモヤとれた?」
栞子「……正直、あまり……」
かすみ「てか家出して荷物それだけ?」
栞子「突飛な考えで飛び出したので、ろくな準備してません…」 かすみ「今日どうするの?」
栞子「近くの宿泊施設を利用しようと」
かすみ「この辺そういうの無いよ」
栞子「…え」
かすみ「あ、終電終わった」
栞子「えっ」 かすみ「………」
栞子「………」
かすみ「………」
栞子「………」グスン
かすみ「はぁ…うちに泊まってく?」
栞子「え、いえそんなご迷惑ですよ」パァァァ
かすみ「……したたかだこと……」 さっきの罪悪感が消えないのに、その上奢ってもらったのだ
一宿一飯くらい礼儀であろう
明日が休みで良かった
─────── ───────
かすみん邸(ワンルーム)
かすみ「はぁ……」
どうしたんだろ、私
独りが好きで、あの店に行ったはずなのに…
三船さんと会ってから、ずっと調子狂ってる……
そしてこれから彼女をうちに泊めようというのだから 栞子「あの」
かすみ「うお、え…ちょ!なん、なんで服着ないの!」
栞子「あ、すみません。着替えとか持ってきてなくて…あの、私の着てた服は…」
かすみ「え〜…シャワー浴びてる間に洗濯しちゃったよ…」
栞子「そ、そうでしたか…」
かすみ「もー仕方ない…今日は貸してあげる」
栞子「すみません、お手数おかけします…」 幸い、私と三船さんは体格が似ていた。
下着とシャツ、簡単な部屋着を着た三船さんは、
なんだか覚えてるイメージと違っていて、シュールだった
しかし、泊めてもらっている、という申し訳なさか、じっと縮こまる姿はどこか庇護欲を掻き立てられた。 かすみ「とりあえず、今日はもう寝よう。今後どうするかは明日考えようよ」
栞子「はい」
かすみ「あ」
栞子「え」
ベッド…これしかないじゃん……
────────── ──────────
栞子「あ、あの、私床でも構いませんよ」
かすみ「冬の冷たい床に横臥位させるほど非常識じゃありませんっ」
かすみ「狭いけどがまんしてください」
栞子「いえ、そんな。分かりました。失礼します。」ゴソゴソ
かすみ「うむ」 栞子「……」
かすみ「……」
「「あの…」」
栞子「…」
かすみ「……」
かすみ「寒くない?」
栞子「はい」
かすみ「そ」 栞子「中須さん、体温高いんですね」
かすみ「……」
栞子「…なんだか、安心します」
かすみ「…」モゾモゾ…
栞子「?」
かすみ「それなら」
かすみ「もっと、くっついてもいいよ 」
栞子「…ふふ」
ギュ…… 微かに感じてはいたが、三船さんはとても身体が冷たい。
手先だけかと思っていたが、いざ左腕に抱きつかれてしまってからは、全身が凍えそうになった
シャワーでなく湯船も用意すべきだったか……
だが三船さんのそれが、普段からの体質によるものでは無いことは、絡まる腕に伝わる震えから分かった。
なんの支度もせず家を飛び出す。そんな心境、今後私に分かる時があるだろうか 栞子「……すぅ………ぅぅ………」
寝床を得て安心してか、三船さんは直ぐに眠りについた。
ベッドに2人で寝て普通にこちらに向く寝方などできるものだろうか
それとも余程の傷心の表れか ──これからどうなるんだろう
脳裏に過ぎるのは不安と期待
とても自分勝手で、とても邪な──
ぞわりと身体が震えたのは、絡まる腕が冷たいから
そう思いたい
そうであって欲しかったのに かすみ「……あなたにしか分からない悩みを、私にまで押し付けないで……」
私の悩みなど…比べれば霞の中に消えてしまうほどの
言うなればくだらない
それでも拭いきれない自分が弱くて嫌い かすみ「……独りは……寂しいんだよ……」
絡む腕を優しく解き、震えるからだを抱きしめた
優しく優しく、抱きしめた
せめてこの上辺の暖かさが
あなたに少しでも伝わりますように
栞子「……」
────────────────── ─────────
チュンチュン
かすみ「………ぅ」
朝、休み、最高
腹減った、まだ眠い、でもトイレ
なんか狭い、なんか重─── 栞子「すぅ……すぅ………」
そうだった、この子がいた、意外に寝相悪い
顔だらしない、ヨダレ垂れてる かすみ「……かわえ…」
顔がみるみる熱くなる
最初に口に出た言葉が、まさかそれであるとは思いもしなかった
誰がいるはずもないのに辺りを見渡すように顔を振る
栞子「………すぅ………」
当人にも聞かれていない。良かった ──────────
かすみ「………」
栞子「………」
かすみ「…その…起きてすぐに何してるの?」
栞子「……心からのお詫びを」 テーブルに置かれた2枚の紙
給料の10分の1くらいの紙
迷惑をかけた詫びに金を置いていくというのだ
かすみ「………どこまで…」
栞子「…え?」 かすみ「……どこまでが…あなたの言葉だったの」
かすみ「どこまでがあなただったの」
栞子「……」
かすみ「今のあなたを…私は知らない」
栞子「…っ」
かすみ「……知らない人からお金なんて受け取れません」
栞子「………」 かすみ「………お金だけ置いて、どうするつもりだったの」
栞子「……もう頭は冷えました…ので…家に…帰ります……」
かすみ「っ………」
栞子「…あの、本当に…ご迷惑お掛けしました……失礼致します……」スクッ 綺麗な所作で頭を下げられ
目も合わせずにドアに向かって振り返りもせず出ていく様を
かすみ「黙って…見過ごせるわけ……」
ない── ガシッ………
栞子「………」
かすみ「………」ハァ…ハァ…
栞子「……あの」
かすみ「お酒ってね」
栞子「……」 かすみ「飲みすぎたら、倒れる人とか、暴れる人とか、ダメダメなことになるけど」
かすみ「ちょうどいいって量の時は」
かすみ「自分に正直になれるの」
栞子「………正直?」 かすみ「酔った勢いであっても、今記憶になくても」
かすみ「あの時の三船さんの気持ちが、あなたの本当の気持ちなんだって」
栞子「………」
…ぐうぅぅうぅう〜…… かすみ「…」
栞子「……」
…ぐぅう…
かすみ「………ねぇ」
栞子「……」
ぐぅ かすみ「……っ」
かすみ「……ぷっ……ぷはっ……ひっひっひ……」
栞子「………/////」
ぐぅうぅ かすみ「あっはっはっは!///」
栞子「……ふふ……///」
かすみ「っはー……はー……おっかし……」
かすみ「三船さん…ううん………栞子ちゃん」 かすみ「朝ごはん食べよ」
栞子「……はい──」
───出会ったきっかけは偶然でも
私はこの日を、一生忘れないだろう
これは、なんてことないただのOLの私が
無愛想で、生真面目で、堅物で
そしてとっても可愛い箱入り娘と
2人で暮らす、物語。 うーむ素晴らしい
プロローグでこれほどなら本編もかなり期待ですね
続きはよはよ 続きはいつですか?あなたにはしおかすssの可能性を見せる必要があります >>93
これ外人が日本語翻訳して貼り付けたレスみたいですき ハローもグッバイもサンキューも言わなくなった社会人編SS好き こういうプロっぽい人がたまにくるから辞められないんだよなあ >>100
よかった、ワンダーフォーゲル(部)は生きてたんだね しずくのやつといい、成長したニジガクのSSはワクワクする >>106
それは流石にプロの物書きに失礼だから撤回してくれ
せっかく良「SS」読んだのに不愉快な気分になったわ 何が失礼なのかもわからんし何がプロっぽいのかもわからん >>119
なんで撤回する必要があるんだよ草
そもそもスキルがあるのにSS"だけ"趣味で書くみたいな人ってそんなにいるかな? 最高のしおかすssを見つけました
続き期待しております >>121
だから…ハァめんどくさい
スキルがないからSSしか書けないんだろ?
このSSはあくまでSSとしては良作だけどプロの人達と比べたら糞以下の作品になるんだよ
だならプロに失礼って言ってるんだよ ラ板のような便所の落書きスポットにSSと小説の定義だのプロアマだの一体何を気にしているんだ
もっとウンコ出しきった時のように力を抜けよ
俺やお前が居るここは便所だぞ >>126
プロが気分転換にSS書くことだってあるだろうよ
匿名で気楽にいろいろ実験できるしな
一番失礼なのはお前だよ 騒いでスレを潰す作戦とかじゃなかったら光ももんじゃも黙ってようね 私の悩みなど…比べれば霞の中に消えてしまうほどの
ここ最高に好き >>126
こんなアングラでなにを偉そうに気取って評してるんだか
今お前めっちゃ面白い無様晒してるぞ 1番面白いのは「……ハァめんどくさい」だろいまどきなろうでもこんなのみないぞこんな奴が文に語ってるんだから SS潰そうとしてる闇栞子どもは無視していいので続きお願いいたします 地の文の部分といいかすみんっぽさはめっちゃ薄いけど
作者の言葉が喋ってる感じ >>141
これはあるな、場面転換も不自然なの多いし前のレスと脈絡無いのも多い
1レスあたりの投稿量少ないのにソレだから読みづらさもあるね
あとプロとか使うの恥ずかしいので止めてください
プロはこんなところで暇潰しなど絶対にしませんし仮にそうだとしてもこんな駄文ではありません
プロの文学を一度読んでみることをオススメします。最初はライトノベルからでも良いんですよ? >>126
赤くしておきますねハア...(;´д`)wwwww プロっぽいと言う安易な褒め言葉も軽率だったかもしれないが
それに狂ったかのように嫉妬してレスもまともにつけられないガイジに目つけられて気の毒
ラ板のSSなんて自由に好きなように書けばいい かすみんじゃなくて作者が喋ってる気がしてるんだけど、過去作でも同じように思ってた人いたか
336 名無しで叶える物語 sage 2018/06/05(火) 16:51:02.27 ID:ifJm6nHL.net
とても面白かったよ
話には全く文句ない!
スチームパンクってこういうものなんだ〜って思った
でもスレで作者が見えすぎかな…後書きも含めて…そこだけちょっと残念だったかも 過去作ありがてえ
マジで楽しみにしてるので今日の仕事が無事に終わるように祈るわ 過去作ども
プロと比べられて気の毒だけどSSとしては十分面白いので頑張ってください >>149
過去作見てもキャラじゃなくて作者で喋るのは癖? そうですね、好きなんですよ、こういう語り手側の「気持ち」をセリフに落とし込むの
「私は怒りに震えた」
「俺はブチ切れた」
「かすみんとっても怒っちゃいました」
全部同じ内容、同じ意味です。
「キャラクター」を喋らせる「」の部分に対して、キャラクターの「気持ち」を代弁する地の文にしています。
わざとです。変えません。 変なのは気にせず【SS作者】さんの書き方でいつも通りやって下さい。期待してますよ
※【SS作者】さんをプロの作家さんと持ち上げてわざと貶める人がいます。注意しましょう つか作者見せんなとか言い出す読み手側が一番作者気にしてんじゃねえのボケ
バカがいちいち噛み付き始めなけりゃスルーできるレベルのところでも喚きだしやがって でもわざとだって言うし、それなら作者が狙った通りの正しい楽しみ方じゃない? ssだけ読ませろっていうんなら読者側も読者を見せないようにするべきなんじゃないですかねえ プロとか言われて恥ずかしいと言うか…バカにされてると思ってるんだろ作者は
可哀想なことしてやるなって思うわ ちょっと読むくらいにしようと思ったけど引き込まれたし続けて欲しい >>126
プロだけどこのss最高だよ?
そもそもssと他の媒体の作品を比べるのがおかしい
ssのプロとかいないわけだし >>152
いや、地の文が〜じゃなくて、その地の文がかすみんの地の文じゃなくて作者の地の文に見えるっていうか >>163
うおおおおお!!!???マジですか!?プロの方始めて見ました!
ずっと前からファンでした!!!!
差し支えなければ先生の著書を教えて下さいませんか? 面白い作品提供してくれれば作者の人間性とかどうでも良いって思う。この作者も例外じゃないよ >>172
中々失礼なやつだなキミ
この作者はそういうの気にしちゃうタイプだから続き読みたいなら逆効果やぞ いや、別に気にしているわけでは…
自分はこういう書き方しますという断りと言いますか… 自演か共謀がわからんけどまあ荒らしには変わらないから全部無視してしまえ そういうの含めて気にしてないアピールせずにはいられない(実は気にしてる)
レスポンチの速さ(スレ監視してる)
これ以上ボロが出る前に喋るのやめなさい 作者叩いてるゴミは死んでほしい
あとこの作者をプロとか言って辱しめてるやつも死んでほしい
めっちゃ惨めやん…こんなSSでプロと言われるとか 119以降の外野ワイ含めて全員死ね
ここで場外乱闘して無駄にスレ消費してんじゃねえよ
こういう奴らのせいでモチベ無くす作者も少なくねえんだからさぁ 伸びてるから続き来たかと思ったら有象無象が雑音垂れ流してるだけで残念
続き待ってます >>183
このスレで1番気持ち悪いのは間違いなく君だから悔いて恥じて詫びるのは間違ってないよ
プロって言葉使うならもっと色々本読もうな
あと自分を糞だとみとめてるのにその糞が発端のいざこざで【SS作家】がモチベ無くすとか思ってるのは傲慢だからやっぱお前は死んだほうがいいかも そんなことより続きが無いと酔った勢いでワンゲル部潰しますよ >>185
誰と同じレスと考えてるのか知らんがプロについての考えとかそういう類のレスは一度もしてないぞ
メクラか?妄想も大概にしろ
荒しで未完のSS見たことないのか?無いんだろうなぁ無いから平気で言えるんだ >>188
そうか
死ね
自分で言った事も次の瞬間忘れてるゴミなんだよお前は
理解した?
なら死ね とりあえず、SS作者褒めるのにプロって言葉使われたら極限発狂せずにはいられない奴が粘着してこんな時間でもめちゃくちゃ貼りついてることだけはよく分かった >>189
飛行機飛ばしと妄想には勝てませんわ
日本語かけてもヤクしてそうな文章書く人には勝てんわ
二時間以上立った真夜中の3時から一日中レスバして恥ずかしくないやつには勝てん あと、そいつが複数回線コロコロビュンビュンがお得意なことも >>192
最初は皮肉を言ってるのかと思ったけどよくみたらただの完全敗北宣言で草 どこの誰か知らんけど、ここで虹が流行るのがよっぽど都合悪いんだろうな
伸びてる虹SSにすぐ湧くし こんな良SSが嫉妬深い無職の暇人に潰されるのは残念でならない 急なお客さん用のご飯など用意出来る訳もなく、
丸い小さなローテーブルに狭そうに皿が並べられる
かすみ「こんなものしかないけど」
トースト(8切)、カットトマト、ハム、コーンスープ(粉)、コーヒー
栞子「……」 うぅ、無言。
相手は名家のお嬢様、片やこちらは
ワンルーム……差を、差を感じざるを得ない
栞子「美味しそう…」
かすみ「うん、ごめん……ん?」
栞子「戴きます。」 栞子「戴きます。」
8等分したトマトですら一口でいけない小さな口が、もぐもぐと動く
かすみ「……へへ」
安心する。食べてくれたことに。食べている姿に。
美味しそうな笑顔に
かすみ「いただきます」
───────── ─────────
かすみ「さて」
栞子「はい」
かすみ「どうしようかねぇ…」
栞子「そうですねぇ…」
かすみ「……」
栞子「……いや、ですから私はもう…」
かすみ「それはだめ」
栞子「えぇ…」 あの時思わず掴んだ細い腕は、確かに震えを残していた
頭が冷えた、迷惑かけた
そんな気持ちでいっぱいなのだろう。
家を飛び出すほどの彼女の決意、ここで無下にはできない
かすみ「栞子ちゃん」
栞子「はい」
かすみ「……お買い物しよ!」
栞子「…え?」
────────── ──────────
…………ガヤガヤ………
栞子「こ、こんなところ来たことありません…」
かすみ「でしょうね」
昨日の部屋着を見てわかった。
この子、お洒落したらぜったいかわいい
かすみ「まずは中身から変えていこうか…ふふふ」
栞子「な、中身って…ここ……」 私が昔からずっと憧れていたランジェリーショップ、そして今の行きつけだ
栞子「け、結構です!」
かすみ「だめ!知ってるよ!栞子ちゃんスポブラしか持ってないでしょ!」
栞子「ほっといてください!それが1番楽なんです!」
かすみ「ええい!ちょこざいな!店員!」
店員「はい」
かすみ「この子のトップ測って、3つほど取り繕って!」
店員「かしこまりました」
栞子「ひぃぃぃ!!」
───────── ─────────
店員「お客さまのサイズですと、今はこちらの色がオススメしております」
かすみ「………」
サイズは聞かない。それがルールだ。
だが私がオススメされたものより断然大人っぽい。つまりはそういうことである
かすみ「ふっ…」
栞子「わ、笑いましたか今」
かすみ「いや…ないてるかもね…」
店員「それではご試着はこちらでお願いします〜」カラララ
栞子「ぇ、ちょ…」 〜20秒後〜
かすみ「着れた〜?」カラララ
栞子「きゃ!まだです!!勝手に開けないで!」
かすみ「やもう遅い遅い、ほらスポブラしかしないからも〜」
栞子「うぅ…こ、こんな派手なもの……」
かすみ「ちょっと、大事なこと忘れてるよ」
栞子「え」
かすみ「うりゃ」ズボッ まあ予想はしていた。この子はブラの付け方を知らない。いや、その知識は必要なかったとでも言うのか
栞子「ちょっ!///まっ…だめ……」
かすみ「こーやって!脇下の肉を!詰める!詰める!」ギュッギュッ
かすみ「背中から!腰から!肉を!持ってくる!」ギュニギュニ
栞子「んぐ……痛いです……!」
かすみ「最後!形整えて…」ムミムミ
栞子「いやこれは普通に揉んでるじゃないですか!///」 かすみ「よし」
栞子「…はぁ……///…はぁ………///」
かすみ「ふー……出来た」
栞子「……うわぁ……」
これが、努力で得た女の武器
店員「見事な着こなしです」
かすみ「あなたも、この工程を踏まえたサイズを選んでくれましたね」
店員「それはもう、他でもないお客さまのご友人様にございますので」
なんだと
─────────── ───────────
かすみ「さて、中身整えたし、次は……」
栞子「……///」モジモジ
かすみ「………どうしたの?」
栞子「なんだか、これ…すごく主張してるような気がして…//」
かすみ「でもそうやって恥じらい顔で胸元隠してるとより一層エロいよ」
栞子「なぁ?!///」 また外野のレスで伸びてんのかと思ったら続き来てた
いいぞ しおかす良いですねぇ
かすみんは後輩キャラなのに面倒見は良さそう やべ、スレタイで三船さんって言ってるのに名前呼びイベント終わらせちゃっま かすみ「はいはい、次はこの店ですよー」
──────────────
栞子「…わ、私にはこんな服似合いませんよ…」
膝丈のカラーラップスカパンにテーラードジャケット
思った通り、かわいい
かわいい かすみ「ん?」
かわいい、かわいい
なぜこんなにもかわいいのか
今更ながら疑問になった
かすみ「え、好きなの?私」
栞子「…?何をですか?」
かすみ「あ、いや……あれ……?」
かすみ「あれぇ……?///」 そんなに惚れやすかっただろうか、それともただの面食いか
こんなに簡単に人を好いて良いものだろうか
熱しやすい恋は、冷めやすいものだろうに
かすみ「……」
栞子「あの、大丈夫ですか?」
かすみ「うん、平気。ちょっとお昼休みしましょうか」
危なかった。と胸を撫で下ろす。
一時の感情の昂りで、軽率なマネはできない
それにあの気持ちは、そう簡単に理解できるものでは無いのだから
───────────── ────────────
店員「お待たせしました。こちらベリーベリーホイップパンケーキと、ショコラホイップスフレパンケーキですっ」
かすみ「はーい♡」
栞子「ぉぉ……」
イチゴと生クリームの立体建造物。メイドインシュガーのカロリーコンバータ。食べる寿命。経口脂肪 彼女の反応からするにこれも初めての経験なのだろう。
ホイップの甘さを溢れさせた口に、いちごの酸味がはじけている。
彼女は食べている時、とてもわかりやすい反応をしてくれる。
先程運ばれてきたこれを見た時の顔といったら、まるで初めて海を目にした犬のようであった
3口食べ進める度にこちらの皿をちらりと見てくる。気になるのであろう。 かすみ「はい。」すっ
栞子「え」
かすみ「ほら、あーん」
栞子「……あ、……ん」
意外にもすんなりと餌付けに成功した。
そんなに食べたかったのか。
栞子「……」モグモグ
うんうん、分かるよ。美味しいんだね。
目をパァっと輝かせたと思ったら、チョコの甘みでゆる〜くふやけてる。
これは困った
かすみ「ごめん、ちょっとお花摘んでくるね」
栞子「…」モグモグコクコク ────トイレ───
かすみ「可愛すぎでしょ!!!!」
かすみ「考えないようにしたのに!!!」
かすみ「そんな簡単なものじゃないって自分に言い聞かせてるのに!!!」
かすみ「はーーー………だめだ……」
分かってた。でも知るのが怖かった 好き…なんだ…
かすみ「…あ、あれ………」ポロポロ
かすみ「なん、なんで……ぐすっ……」ボロボロ
ずっと、自覚せずにいた。
わざと心の奥底に押し込めて、知らないふりをしていた
彼女が好きだと、分かることが出来た。
気持ちが溢れてこぼれ落ちる。とめどなく、息も絶え絶え溢れ出す。
栞子「…大丈夫ですか」 かすみ「……う………ぐすっ………」
今の私を、見られたくない。訳が分からないと言うような顔で、私を見ないで
栞子「どこか具合が悪いのですか?水飲みます?」
かすみ「……しぉ…しおりこちゃん……」
私を心配してくれる気持ちが、声が、姿が
たまらなく愛おしい 気がつけば、彼女の胸に抱きついていた
栞子「……大丈夫ですよ…私はここにいます…」
かすみ「……しおりこちゃん……あの……あの…ね」
栞子「はい…」
かすみ「わた、私ね……わたし………」
─ピリリリリリリリリリリ
─────────── ───────────
かすみ「っ!」
栞子「!」
はっ…と、体が離れていく
磁石の向きが変わったように。
他でもない、自分自身が彼女との距離を開けた
かすみ「でん…わ……」 思わず、私は怒りに震えた
こんな時に、誰が
身勝手な怒りを、電話にぶつけてもしょうがない
取り乱した頭をどうにか落ち着かせて、コールをとった。
「あ、かすみちゃん?良かった、かすみちゃん出てくれた」 かすみ「その声…」
かすみ「歩夢先輩?」
歩夢「うん。お久しぶりだね。ごめんね、急に電話して」
かすみ「い、いえ、どうしたんですか?」
歩夢「…あのね、実は…私もさっき連絡が伝ってきただけなんだけど…」 歩夢「三船さん…栞子ちゃんが行方不明みたいなの……」 おおぉ…これは気になる
かすみんの心情の変化が唐突すぎるとか色々プロと比べたら糞以下な所あるけどとにかく続きが気になる 光くん顔真っ赤にされたからって余計なことは言わなくていいんだよ? >>1
読んでてワクワクするしすっげぇ面白い。更新楽しみにしてる!!!!!!!!!面白いSS書いてくれてありがとな!!!! こんなしお子すきすき状態のかすみんが匿わないわけがない 自分可愛いってくらいだから可愛い子好きなんだろう
ちょっと弱った栞子ちゃんとか絶対可愛い ────────
歩夢「……それで…思い当たる連絡先とか…知り合いに情報を……」
歩夢「…かすみちゃん……?……もしもし?」
かすみ「……はぁ…………はぁ……………」ブルブル 落ち着かなきゃ……冷静にならなきゃ…
焦らない……動揺しない……
歩夢先輩に悟られてしまう
かすみ「…あ」
悟られる……?
歩夢「…もしもし?大丈夫?」
今…私は何を……
かすみ「あ………ぁ…はぃ……大丈夫で……す」 だめだ
かすみ「そう……でしたか……それは………大変ですね…」ブルブル
やめて
かすみ「わ、私はとく…に…お役に立てることは……」
嘘を
かすみ「ありません……」
ついた 歩夢「…そっか……ううんごめんね、忙しい時に。私他の人にも聞いてみるから、なにか分かったら連絡してね」
かすみ「………はい」
かすみ「………あの」
歩夢「…ん?どうしたの?」
かすみ「……ぃぇ…」 ─ピッ
最低な……嘘を……
私は悪魔だ
友を、彼女の両親を
……彼女自身を
私利私欲の為に、全てを不幸にした
私は、私は、私は、 かすみ「…ぅうぅううぁあああああ!!!」
栞子「っ?!」ビクッ
かすみ「ああああああああぁぁぁ!!」
栞子「…かすみさん!!しっかりして!!!」
─ザワザワ
栞子「落ち着いて!!大丈夫だから…!」ギュッ
かすみ「しおりこちゃ……ぁ…ごめ……!!ごめん…なさい……ごめんなさいぃぃ!!!」
栞子「…大丈夫だよ……大丈夫……」ナデナデ
かすみ「…うわあああぁん…!!」
─────────
────────
──────
────
─ かすみんは普通にこういう未来を想像できちゃう…
ピエロに見せかけて心に傷を負ってるタイプ 頭の中が真っ白になり、私は霞む目の中駆け出した
私は言いなりの操り人形。そう理解するのに、あまりに時間を要した
逃げてなんになるとか、これからどうするとか
考える余裕もなく私はただ走っていた。 疲れが足に噛み付く。冬空の凍る寒さが顔を殴る
そんな痛みより、辛いものが心にあったから
私の足は止まらなかった
暗い住宅街を抜け、少しずつ夜の明かりが灯る場所へ
よろよろと足がすくみ、淡い明かりの軒下にへたり込む
そこでついに、感情が溢れ出した 栞子「…うぅ…ぅあああああ……!!」ボロボロ
泣くのなんて何時ぶりだろう
ツンと鼻が滲みて、息が苦しくなる
町外れの辺鄙な居酒屋の前で、私は独りわんわんと泣いていた
ガラリ、と戸が開けられる
寡黙な男性が店から訝しげな顔を覗かせている
ここでこのままいては迷惑だ、とフラフラと立ち上がり離れようとした
「まちな」
背後から聞こえる嗄れた声に足が止まる
「中で温まってけ」
────────────── ─────────────
弱い立場になってみると、案外スルスルと促されてしまう。私は心のどこかで、呼び止めてくれる声を望んでいたのだろう。
「あいよ」d
おしぼりで顔を拭いたあと見えたのは、暖かいお茶と小鉢の煮物。
栞子「…ぁりがとぅ…ございます……」ポロ
お腹がすいていた。
私を癒してくれた。
とても嬉しかった。暖かかった。 栞子「……ここは…」
少しずつ落ち着いたところで、今を理解しようとする。
脇目も振らず駆け出して行き着いたここが、どこだか分からなった
まいった、私はこういう店を知らない。
どういうシステムかも掴めない。 栞子「…あ、卵焼き……」
お品書きにはそんな聞き覚えのある料理の名前。
懐かしい。母の手料理といえば、小さい頃に食べた卵焼きをよく覚えている。
もう何年も、母の料理など口にしていない…
栞子「…卵焼き……頂けますか」
「あいよ」
────────────── すみません、煮詰まってます…少々お待ちください……
過去作置いときます…
善子「ルビィに後ろからギュッてされると死ぬ」
https://fate.5ch.net/test/read.cgi/lovelive/1552554850/ そもそも面白くない上に文量少ないし…
プロっぽいけど諦めよう 久しい顔が、目の前に突然現れた
中須さん…随分と疲れた顔をしている
でも…なんだか嬉しい。知り合いと逢えた。
独りは寂しいから。とても耐えられなかったから。 それからは、心を包む茨がほぐれていくように
綻びから零れていくように
彼女に私の今を一方的に語ってしまった
止まらなかった。止められなかった。
ふっ、と思い出したように我に返る。
彼女は涙していた。私は驚いたが、それ以上になにか黒いものを心に感じた。 今思えば…喜び、のような…
「申し訳ない」という侘びを入れようとした口が、言葉を変える
「ありがとう。」と
──────────────── ────────────────
彼女は強い。両親に頼らず自分の力で生きている。
自分の意思がある。
なにも持たずに家を飛び出した無計画な私を、快く受け入れてくれた
ありがたい。嬉しい。 思えば人との関わりを、これ程深く持ったことがあったろうか。
……そうか
友達…私には……友達がいないんだ………
彼女は……私と友達になってくれるだろうか…
深い心労に心身ともにきてしまった私は、彼女の温かさに寄り添いながら目を瞑る。
闇の中で考える。私のこれから。
思考を重ね、未来を見据え、闇はいっそう深く暗く。 ふわり……と身体が暖かく包まれる
彼女が、中須さんが私を抱きしめていた
温かい、柔らかい。
私は……
かすみ「……あなたにしか分からない悩みを、私にまで押し付けないで……」
栞子「っ!」
ぎゅぅ……と、胸が締め付けられる
かすみ「独りは…寂しいんだよ…」
……私は……
…どうしたらいいの……
……姉さん……
─────────────── ───────────────
浅はかだった。彼女の気持ちも分からずに
私はずけずけと彼女の厚意に甘えるだけで
…私はこのままここにいてはいけない
……分かっていた…当たり前のことなのに………
やっと得られた幸せに感じられたから………
…………離れたくない………
ここにいたい………
──────── ────────
私はなぜ、あなたに足を止められているの
私はなぜ、あなたに手を取られているの
全て私の我儘で、身勝手な他人事なのに
あなたの手が、なぜそれを受け入れてくれるの
私は……ここにいていいの………
心の中で、あなたが呼び止めてくれるのを期待していた私がいた
私の中で、あなたに受け入れて欲しいと願う心があった
私は、あなたのそばにいたい…………
例えそれが、どんな苦難を共にしようとも
─────────────
─────────
─────
── 栞子「………」
かすみ「………」
栞子「………………落ち着きましたか」
かすみ「……うん……ごめんね……」
栞子「……もう……謝らないでください……大丈夫ですから………」
かすみ「………」 栞子「………誰からの、なんの電話か………話してくれますか………」
かすみ「………」
栞子「………分かりました………無理に聞こうとは思いません」
かすみ「………」
栞子「………」 かすみ「………わたしね………」
かすみ「……嫌なことがあると……すぐお酒に逃げるの……」
かすみ「……いつからかな……もちろん、最初はそんな生活ダメだって、思ってて」
かすみ「……だけど、ね……」
かすみ「…お酒呑んで、酔っ払って、都合悪いことボヤけさせて」
かすみ「…そうしないと…やってられなくなっちゃった…」 かすみ「…思い出しちゃうの。私には華やかすぎた、あの頃の記憶を……」
かすみ「今の私には、何も無いから……」
かすみ「……独りが……寂しかったから……」
かすみ「………ひとりが…………さみしいから…………」
かすみ「………せっかく…会えたのに………また独りになるのがこわくて…………」 栞子「………」
かすみ「………」
かすみ「………あなたの両親が……あなたを探しています………」
かすみ「………家に帰ってあげてください」
─────────── ───────────
栞子「………」
かすみ「………」
栞子「……」スッ
ぎゅう………
栞子「………あなたは…優しいのですね……」
かすみ「……」 栞子「………ありがとう………やっとあなたを知ることが出来た」
かすみ「………」
栞子「……あなたにしか分からない悩みを、知ることが出来た」
かすみ「………」
栞子「………私に、あなたの悩みを解消させてもらえないでしょうか………」 かすみ「……だ……め……だよ……」
かすみ「……しおりこちゃんには……帰るべきばしょが……あるもん……」
かすみ「………わたしのわがままで……もうめいわく…かけたくないもん………」
栞子「………かすみさん」
栞子「…私は、かすみさんと一緒にいたい」
栞子「……あなたが取ってくれた手で、あなたが止めてくれた足で」
栞子「……自分の生きる道のために歩みたい」 栞子「あなたと共に」
かすみ「………栞子ちゃん………」
栞子「……だからもう、泣かないで」
もう、私たちは独りじゃない
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過去から逃れ、孤独に迷う道があった
過去に縋り、孤独に怯える道があった
─ガララ
「…いらっしゃい」
「ラガー瓶、卵、ハツ塩、大根、ごぼう、鶏ポン、しめ鯖」
「あいよ」
その手にはもう、震えはない
「グラスは2つで」 しおかすって珍しいな
新たな可能性感じるSSだった 最初の居酒屋シーンがすき
なろうとかアルカディアっぽい書き方だね ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています