定時で上がれという報せは、言わば 残業代は無しだ、と言っているに等しいのだと

冬の寒さが懐を揶揄するようなそんな帰り道

報せで呑気に浮かれていた自分をしばし恨みながら、中須かすみは1人歩いていた