ルビィ「男性恐怖症を克服すルビィ!」
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ルビィ「…………っ!」グッ
梨子「はぁ………」
ルビィ「すルビィ!」グッ
梨子「いや、それはいいんだけどね」
千歌「あれ、何してるの?」
梨子「ちち、千歌ちゃん!?」
花丸「」ドキツ
ルビィ「チカちゃん?」
千歌「奇遇だね、梨子ちゃんにルビィちゃんに……えっと……」チラッ
花丸「………」
千歌「はーなー」 梨子「っ!」スツ
ゴスッ
千歌「ぐほぉっ…!?」
梨子「ち、千歌ちゃーん、こんなところで会うなんて偶然だね、運命だね!」
千歌「り、梨子ちゃん……?」ヨロッ
梨子(何も聞かないで)ボソッ
千歌(何も聞いてないのに鳩尾……)フラッ
梨子「あ、千歌ちゃん、あの話の続きしよう! さぁ、あっちの席にいきましょ!」
千歌「え? でもどうせならみんな一緒に…」 ゴスッ
梨子「それじゃルビィちゃん、トパーズさん、私達席移るね」
ルビィ「えっ、で、でも……」
梨子「いいチャンスなんだから、男性にもっと慣れるのよ」
ルビィ「ぅゅ……が、がんばるっ!」
梨子「さ、行きましょ」ズルズル…
千歌「」
ルビィ「……………ぅぅ」
花丸「…………」
ルビィ(サングラスのおかげで視線を合わせなくてすむのはいいけど……)
花丸「………?」ジ…
ルビィ「ぴぎっ!?」ビクッ
ルビィ(何を話したらいいのか、わからないよぅ……)
prrrr…
ルビィ「あ、す、すいません電話が」prrr…
花丸「いえ……」
ルビィ(あ、>>46だ……)
ルビィ(あ、理亞ちゃんだ……)
ピッ
ルビィ「もしもし、理亞ちゃん?」
理亞『ひ、ひさしぶりねルビィ。今いい?』
ルビィ「え、あ…えっと……少しなら」
理亞『あ、忙しかった?』
ルビィ「い、今ね……その、男の人と……」
理亞『男!? ルビィ男に襲われてるの!!?』ガタガタッ
ルビィ「そ、そうじゃないよ、その、ファンの人で…」
理亞『ファンの男なんて一番危険よ! ルビィ逃げて!!函館に急いで来るのよ!』
ルビィ「あの、だからその……」
理亞『待ってて、今から迎えに行くから!!』ガタガタッ
ルビィ「え!? ちょっと理亞ちゃ……」
ゴンッ
ルビィ「っ!?」
ルビィ「理亞ちゃん………?」
理亞『痛いー……頭ぶつけた……』
ルビィ「だ、大丈夫そうだね。とにかく危ない人じゃないから安心して」
理亞『それはその男に騙されてるのよ! きっとそうよ!』
ルビィ「梨子ちゃんの知り合いだから安心だと…思うよ……」
理亞『桜内!? り、梨子……さんね』
ルビィ「?」
理亞『とにかく、例え知り合いでも油断だけはしちゃダメだからねっ』
ルビィ「うん、わかった」
理亞『それじゃ切るわよ、準備しないといけないから』
ルビィ「ん、なんの準備…」 ピッ
ルビィ「…………」
花丸「?」
ルビィ「あ、ごめんなさい……」
花丸「ん、平気ず……だよ」ニコツ
ルビィ「」ドキッ
ルビィ(なんだろう、トパーズさんの雰囲気…すごく安心できる……)
花丸「あの……ルビィちゃん」
ルビィ「ひゃいっ!?」
花丸「ルビィちゃんは、どうして男の人が苦手なの?」
ルビィ「え、どうしてそれを……?」
花丸「あ、えと……り、梨子ちゃんから相談を受けてて…」
ルビィ「そうだったんですね。すいません、ルビィのためにわざわざ…」
花丸「いいよ、ルビィちゃんの力になれるなら嬉しいず……から」
ルビィ「トパーズさん……」
梨子「いい雰囲気ね」コソッ
千歌「ふむ、ルビィちゃんの男性恐怖症を克服するためにねぇ…」
梨子「このままいけば苦手意識も薄れてそのうち平気になるかも」
千歌「そう簡単に行くかなぁ」
梨子「どういう事?」
ルビィ「ルビィが男の人が苦手なのはね、その……」
花丸「…………」
ルビィ「>>51が原因……なんだと思う」
ルビィ「お姉ちゃんが原因……なんだと思う」
花丸「ダイヤさん?」
ルビィ「あ、こんな話されても困りますよね……」
花丸「ううん、聞かせて。それでルビィちゃんの悩みが少しでも晴れるなら」
ルビィ「ありがとう、トパーズさん……」
梨子「…………」コソッ
千歌「………」
ルビィ「ルビィの家は古い名家でね、昔から躾が厳しかったんだ」
花丸「…………」
ルビィ「ルビイもお姉ちゃんも、習い事たくさんしなさいって、パ……お父さんから言われて」
花丸「昔は色々やってたよね」
ルビィ「あれ、知ってるんですか?」
花丸「ファンなら当然です」
ルビィ「そ、そうなんですか……えっと……」
ルビィ「ルビィのお姉ちゃんはね、昔からなんでも出来たの。日本舞踊もお琴も……」
花丸「…………」
ルビィ「ルビィもお稽古はマジメにやっていたけど、やっぱりお姉ちゃんには敵わなくて……」
花丸「ダイヤさんはすごいず……よね」
ルビィ「だからお父さんもお姉ちゃんには特に期待をしていて、たくさん習い事をさせたの」
梨子「…………」
千歌「…………」
ルビィ「ルビイもお姉ちゃんも、習い事たくさんしなさいって、パ……お父さんから言われて」
花丸「昔は色々やってたよね」
ルビィ「あれ、知ってるんですか?」
花丸「ファンなら当然です」
ルビィ「そ、そうなんですか……えっと……」
ルビィ「ルビィのお姉ちゃんはね、昔からなんでも出来たの。日本舞踊もお琴も……」
花丸「…………」
ルビィ「ルビィもお稽古はマジメにやっていたけど、やっぱりお姉ちゃんには敵わなくて……」
花丸「ダイヤさんはすごいず……よね」
ルビィ「だからお父さんもお姉ちゃんには特に期待をしていて、たくさん習い事をさせたの」
梨子「…………」
千歌「…………」
ルビィ「お姉ちゃんがね、一つ何かを習得するたびに、お父さんは上機嫌に笑うんだ」
花丸「…………」
ルビィ「それで次はこれだ、あれもやらせようって。でもお姉ちゃんは文句も言わないでそれをこなしてた」
梨子「すごいね、ダイヤさん」
千歌「……………」
ルビィ「でもね、やっぱりお姉ちゃんは無理をしていてね、倒れたことがあるの」
花丸「………」ドキッ
ルビィ「お家で突然……。お医者さんは過労だって……」
花丸「そんなことが……」
ルビィ「でもお姉ちゃんはすぐに起きてきて、何事もなかったように笑うの」
花丸「え……?」
梨子「…………」
千歌「あ、梨子ちゃん。注文していた>>59がきたよ」
千歌「なに頼んでるの……」
梨子「とりあえず何か頼まなきゃって……千歌ちゃんが焦らせるからだよ?」パクッ
千歌「えー……」
梨子「苦い…」
ルビィ「お姉ちゃんはすぐに習い事を再開した。何事もなかったように…」
花丸「ダイヤさん……」
ルビィ「ルビィはまたお姉ちゃんが倒れちゃうって、習い事を減らしてってお父さんに頼んだんだ」
花丸「それは……」
ルビィ「お父さんは笑顔で言ったんだ。ダイヤならできるって」
ルビィ「お姉ちゃんも自分は大丈夫だって、やっぱり文句を言わなかった…」
花丸「…………」
ルビィ「でも、ルビィはわかったんだ……お姉ちゃんがそうする理由」
花丸「それは……なに?」
ルビィ「それは……ルビィのため……」
千歌「……………」
梨子「………」モグモグ…
ルビィ「お姉ちゃんは自分ががんばればって、ルビィに負担がこないようにって、だから……」
花丸「………」
花丸「それはお父さんには?」
ルビィ「ルビィが言っても聞いてくれないよ」
梨子「…………ウグッ…モウムリ…」
千歌「無理して食べなくても……」
ルビィ「ルビィはお姉ちゃんが大好きだから、ルビィのために無理してくれてるんだってわかった…」
花丸「そうだね……」
ルビィ「でも、お父さんはわからなかった。わからないままに、お姉ちゃんにたくさん押し付けた」
花丸「…………」
ルビィ「今でも覚えてるよ……お父さん、舞踊の先生やお琴の先生達が笑いながらお姉ちゃんを称賛する光景」
花丸「………」ゴクッ
ルビィ「この人達は何を見ているんだろうって……その渇いた笑いを耳にしたくなかった……」
花丸「それはお父さんには?」
ルビィ「ルビィが言っても聞いてくれないよ」
梨子「…………ウグッ…モウムリ…」
千歌「無理して食べなくても……」
ルビィ「ルビィはお姉ちゃんが大好きだから、ルビィのために無理してくれてるんだってわかった…」
花丸「そうだね……」
ルビィ「でも、お父さんはわからなかった。わからないままに、お姉ちゃんにたくさん押し付けた」
花丸「…………」
ルビィ「今でも覚えてるよ……お父さん、舞踊の先生やお琴の先生達が笑いながらお姉ちゃんを称賛する光景」
花丸「………」ゴクッ
ルビィ「この人達は何を見ているんだろうって……その渇いた笑いを耳にしたくなかった……」
ルビィ「だからルビィはそこから逃げたの」
花丸「それは……前に言ってた?」
ルビィ「前?」
花丸「あ、いや……なんでもないよ……」
ルビィ「ん……それでね、お姉ちゃんはルビィのために無理をやめてくれない。お父さん達は気づきもしない…だから…」
梨子「み、水……」
千歌「はいはい」サッ
ルビィ「ルビィね、もう何の習い事もしないって、ストライキしたの」
花丸「髪を切っ……んんっ」
ルビィ「お姉ちゃんのように伸ばしてた髪も切って、何もしないって。だからお姉ちゃんも嫌な事は嫌だって……一緒に反抗しようって」
花丸「でもダイヤさんは……」
ルビィ「うん……ちょっと驚いていたけど、ルビィのしたいようにしなさいって」
ルビィ「お姉ちゃんは優しい。でもそれはルビィのためだけど、ルビィが望んでいる事じゃないの」
花丸「そうだね……」
ルビィ「ルビィはただお姉ちゃんと楽しいことも辛いことも一緒に共有したかった……」
千歌「口直しに何か頼む?」
梨子「あ、じゃあ>>71を……」
千歌「えっと、あの……」
梨子「千歌ちゃんの分も頼んでおいたよ」
千歌「ちょっと桜内さん?」
花丸「それじゃあルビィちゃんがダイヤさんのせいだっていうのは……」
ルビィ「確かに昔のルビィは人見知りですぐ泣くしで、頼りないのはわかってたけど…」
花丸(初めて会った時もそうだったなぁ)
ルビィ「それでも、もう少し妹を信じて欲しかったよ……」
花丸「ん…………」
ルビィ「週末はいつも家に響くんだ……。大人達の乾いた笑い声……ルビィはあれが大嫌い」
花丸「それが原因……?」
ルビィ「そうなのかな……でもお父さん達のあの顔は、何を考えているのかわからなくて好きじゃない」
梨子「ルビィちゃん……」
千歌「この話、チカも聞いたことがあるよ」
梨子「そうなの?」
千歌「老舗旅館はなにかと地域と繋がりがあるからね」
梨子「そういう意味では千歌ちゃんとダイヤさんは近しい距離ですごしてたんだね。そのあたりで?」
千歌「うん。志満姉とお母さんが昔話しているのを聞いたんだ。黒澤さんとこのお嬢さんの話」
ルビィ「ごめんなさい、こんな話……おもしろくなかったよね?」
花丸「ううん。聞けて良かった」
ルビィ「そう……」
花丸「ルビィちゃんの恐怖症って、トラウマ的なものなのかなと思っていたけど、精神的な意味あいでは少し違うのかもね」
ルビィ「そうなのかな?」
ルビィ「トパーズさんは優しいですね」
花丸「そ、それは……ルビィちゃんのファンだし」
ルビィ「ふふ、そう言って貰えるのはすごく嬉しいです。あの……」
花丸「ん、なにかな?」
ルビィ「イヤなことだったら断ってくれていいです。ルビィの我儘なので…」
花丸「は、はい……」
ルビィ「よかったら……お顔、見せてくれませんか?」
花丸「っ!」ドキッ
ルビィ「ダメ……ですか?」ジ…
花丸「………>>75」
花丸「………ごめんね」
ルビィ「あ…………ううん、無理言って……こちらこそ……」
花丸「ち、違うの、嫌とかそういうのじゃなくて、その……」
梨子「この状況で正体はバラしたくないわよねぇ…」
千歌「梨子ちゃん、コーヒーとシオカラきたよ」
梨子「先に食べてていいよ」
花丸「ルビィちゃんの男性恐怖症がさっきの話にあるんなら、少しづつでも治していけると思う」
ルビィ「ぅゅ…」
花丸「正直マ……わたっ………お、俺の人相最悪だからっ……余計なトラウマになりそうで」
ルビィ「そ、そんなことないですっ」
花丸「だからいつか……俺のこんな笑顔でもルビィちゃんが笑ってくれるように、応援してるから」
ルビィ「ト、トパーズさん……」
花丸「いつか乗り越えた先で、ルビィちゃんがまだ見たいって言ってくれるなら……その時は……」
ルビィ「トパーズしゃぁん…」ウルッ
千歌「花丸ちゃんカッコイイ」
梨子「ホントね。モムモム…」
花丸(大丈夫だよ。今のルビィちゃんならそう遠くないうちに……)
梨子「はい千歌ちゃん、あーん……」グイグイ
千歌「あぐぐぐぐっ……む、無理だってー…」
梨子「こっちも飲んでね」ニコッ
千歌「鬼〜!」
ルビィ「梨子ちゃん、千歌ちゃん〜!」バツ
梨子「わっ、どうしたの?」
ルビィ「えっと、お願いがあるの!」
千歌「ん、なになにー?」ペッ
梨子「あー」
ルビィ「ルビィとトパーズさんの写真を撮ってください」
梨子「写真? 構わないけど……」
ルビィ「ルビィの初めての……男の子のお友達!」
千歌「友達……そういう流れになったんだ」
花丸「////」
ルビィ「トパーズさん、ルビィとそんなに歳もかわらないんだって、それでねっ」
梨子「ふむ………」
梨子「男性についてこれだけ話せるなら、もう大丈夫じゃないかな」
ルビィちゃんは男性恐怖症を
克服した、克服できてない >>81 梨子「はーい、並んで並んでー」
千歌「んしょっ」ササッ
梨子「千歌ちゃんは邪魔〜」
千歌「ちぇ〜」
ルビィ「ご、ごめんね千歌ちゃん。あとで一緒に撮ろ?」
千歌「ああ、ちょっとしたお約束だから平気だよ」
梨子「じゃあ撮るね」
ルビィ「……………」
花丸「/////」
ルビィ「えいっ」ギュッ
花丸「る、るる、ルビィちゃん!? う、腕……っ」
ルビィ「やっぱり……トパーズさんはなんだか平気。安心する」
花丸「ぅぅ……//」
ルビィ「お話し、聞いてくれてありがとう」
花丸「う、うん……」
ルビィ「話してみてわかったの。トパーズさんもお父さんも、きっと一緒なのかなって」
花丸「どういう事?」
ルビィ「何を考えているのかわからなくて、不安で、怖いから避けてたお父さん……」
花丸「ん………」
ルビィ「でもこうしてちゃんとお話しすれば、顔が見えなくてもその人の気持ちがわかるんだって。優しさが伝わるって、わかったから…」
花丸「そう……」
ルビィ「ルビィはお姉ちゃんの事でお父さんとちゃんと向き合ってなかった。お話しをすればまた違っていたかもしれない」
花丸「うん……」
ルビィ「だから、今度からはちゃんをお話しをするようにする。そうして気持ちをちゃんとぶつけ合うの」
花丸「それはいい事だと思うよ」
ルビィ「それを気づかせてくれたのはトパーズさんだよ」
花丸「お役に立てたのなら、なにより」
梨子「はい、チー………」
ルビィ「ありがとう」 スッ
チュッ
――――
ルビィ「理亞ちゃんに新しいお友達の写真送ろ〜っと」
梨子「それはどうかなー……」
おわり
きっとこの後ルビィちゃんと正面からぶつかって壮絶なバトルを ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています