ルビィ「男性恐怖症を克服すルビィ!」
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ルビィ「…………っ!」グッ
梨子「はぁ………」
ルビィ「すルビィ!」グッ
梨子「いや、それはいいんだけどね」
花丸「物好きな魔女が、興味本位でこっそり電気と魔法を融合させたところ…大きな事故が起こってしまった」
花丸「やがて、これを真似されては危険だからと…世界中で魔女狩りと呼ばれる迫害が始まったずら…」
ミライ「酷いね。他の魔女がかわいそう」
花丸「今も魔女はほんの少し子孫が残っているそうだけど…もうほとんどいないね。少なくともマルの周りにはいないずら」
花丸「そして、魔女狩りが終わったと同時に、エネルギーの統一化が一気に進んでいったんだ、電気に」
花丸「これまで使われてた石油やガスといった燃料は一切使われなくなった。魔女を連想させるからと…」
花丸「そうこうして今に至るってわけ。だからミライちゃんの火は今はとっても珍しいんだよ」
花丸「だって、魔女以外は目にすることのないものだから…はい、これでマルのお話はおしまい」
ミライ「花丸ちゃんは詳しいね」
花丸「ただ興味があったから本で読んだだけだよ」
ミライ「魔女…魔法…火…」
花丸「ミライちゃんみたいなアンドロイド自体はもう結構前から作られてはいたよ。でも、そのずっと前から火は使われなくなったずら…」
ミライ「ミライはレアモノなんだねっ!」
花丸「レアモノ?まぁいいや。これだけは約束して!」
ミライ「何なにー?」
花丸「さっきみたいに、決して人前で火を出さないこと!いい?」
ミライ「わかったよ…決して人前で火を出さないこと、記憶回路に登録したよっ!」
花丸(バレたら大騒ぎどころじゃ済まないね…魔法を使うアンドロイドなんて) ー黒澤邸、ダイヤの部屋ー
ダイヤ「これが三人のファーストライブで、次いで九人での新歓ライブとアキバライブ、これが文化祭ライブ…うっ。このライブの直後に穂乃果さんが…うう……いえ、なんでもありません」
ダイヤ「それとこっちはPVです。希さんが二年生だった頃のものからMスタまで幅広く取り揃えていますわよ」
ダイヤ「それから、こちらがラジオ関連と、雑誌、ネット系番組と」
善子「は?! ちょ、ちょっと待ってよ…こんなに持ってけっていうの?!」
ダイヤ「当然でしょう。この全てがμ'sなのですから」
善子「そうかもしれないけど…無理よこんなにたくさん! 10個くらいにしてよ!」
ダイヤ「はあ? わたくしにμ'sの選別をせよとおっしゃるんですか? なんと残酷な…」ワナワナ
善子(知らないわよ)
ダイヤ「わかりました。そこまでおっしゃるのなら仕方がありません」フゥ
ダイヤ「今から一緒に観ましょう」ガチャ ウイーン…
ルビィ 本当にやめておいたほうがいいのサイン(遠くから)
善子「あっダイジョブです! とりあえずこの辺のライブ系だけ借りていくわね! じゃっ!!」ヒョイ サササッ ダッ
………………
……… 梨子「それでどうして私の家に?」
ルビィ「梨子ちゃんは最近犬嫌いを克服したと聞いたので…」
梨子「あー…まぁ確かにそうだけど…」
ルビィ「苦手なものを克服するアドバイスなどありましたら」
梨子「アドバイスと言ってもねぇ……」
曜「でねでね!」
ルビィ「はは…(本当に日が暮れちゃった)」
曜「あれ、暗くなってきちゃったね」
ルビィ「うん、そろそろルビィも元の場所へ帰るね」
曜「えっ待って!」
曜「舟、乗ってよ!誰もいない静かな空に眺める星空…本当に綺麗だから一度見てほしいんだ。お願い、あともう少しだけ付き合って!」
ルビィ「…!うん!」
ルビィ『舟が行くよ』
理亞『了解!海に出た1分後に奇襲かけるから!』
ルビィ(ああ…始まっちゃうんだ。魔女狩りが…)
理亞『〈舟釣り〉が人魚と呼ばれる所以は独特な魔法の使い方にある』
理亞『水中に溶けている元素を分解して酸素や窒素を取り出して呼吸、潜水を行うことからまるで魚のように自在に海を泳ぐの。水中に逃げられたら厄介だからなるべく陸へ誘導させて』
ルビィ『了解です!』
曜「んっ?どうしたのー?」
ルビィ「ああ、ちょっとね…」 小林「しゅーかぁー」
しゅか「はいはい、あいきゃんはがんばってるよ。えらいえらい」
ナデナデ
小林「しゅかぁー、しゅきぃー! きゃははっ! しゅかとしゅきってめぇーっちゃにてるぅー!」
しゅか「あはは」
しゅか「ねぇ、あいきゃんの彼女さんってどんな人なの?」
小林「あいきゃんのかのじょさんー? んぅー……そりゃもうちょーーかわいいよっ!」
小林「もうねっ、せかいでいーちばんっ、かわいいりきゃこーーっ! いえーい!」
しゅか「そ、そうなんだ…」
小林「…あたし、へたじゃないもん」
しゅか「ヘタって、なにが?」
小林「あたしえっちへたじゃないもんっ! あたしのこのぎるてぃすてぃっくでえっちしたらおんなのこなんかみーーーーんなっ、ひーひーきもちよくなってくれる、はずなのにぃっ…」
小林「なんでっ、もうっ、りきゃこのふかんしょーなとこほんとだめっ! まじでだめっ!」
しゅか(こんなに荒れてるあいきゃん見るの初めてかも)
小林「あーーもぅーーっ! やだやだやだぁーーっ! りきゃこがきもちよくなってくんないとやだぁーーっ!」
小林「くらぇっ、ぎるてぃすてぃっく! ずばしっ! いえーい!」
しゅか「こ、こんなとこでそんなの出しちゃだめっ! それだけはホントやばいからっ!」
小林「んぅー?」 梨子「私の場合はしいたけちゃんと触れ合えたのが一番大きいかな」
ルビィ「ふむふむ」
梨子「ルビィちゃんはお父さんも苦手なの?」
ルビィ「うん」
梨子「そうなんだ……」
梨子「ところでどうして急に克服しようと思ったの?」
ルビィ「春から沼津の高校に通うのに、いつまでもこのままじゃダメかなって」
梨子「むこうはこっちより人が多いもんね」
ルビィ「お姉ちゃんももういないし、一人で出来るようにならないと」
梨子「あれ、でも花丸ちゃんとよく沼津の本屋さんに行ってたなかった?」
ルビイ「たまに行くくらいなら花丸ちゃんが盾になるから平気だったの」
梨子「あぁ……そう……」
ルビィ「あの胸にみんな目がいくから」
梨子「…………」
ルビィ「でも毎日通うとなると話は変わってくるの!」
梨子「ずっと花丸ちゃんの後ろに隠れてるわけにはいかないしね」
ルビィ「というわけで相談に乗ってください!」
梨子「うーん……」
梨子「やっぱり、慣れ……じゃないかな?」
ルビィ「ぅゅ……」
梨子「いきなり知らない人で慣れるのは大変だと思うから……」
ルビィ「死んじゃうよ」
梨子「知ってる人で慣れる……といってもお父さんもダメなんだっけ」
ルビィ「無理無理」
梨子「うーん……ちょっと他の人の意見も聞いてみない?」
ルビィ「ぅゅ?」
梨子「>>12に聞いて見よう」
梨子「ダイヤさんに聞いて見ようか」
ルビィ「お姉ちゃん東京だよ?」
梨子「電話で軽く聞くくらいなら……」ピツ
ルビィ「うぅ…お姉ちゃんに次会った時、驚かせようと思ってたのに」
梨子「それはそれですごく驚きそう。でもルビィちゃんの事で相談するならやっぱりダイヤさんかなって」prrrr…
ピッ
ダイヤ『もしもし…』
梨子「あ、ダイヤさんおひさしぶりですー」
ダイヤ『ルビィが男性恐怖症を克服しようと?』
梨子「はい、それで何かいい方法はないかなって」
ダイヤ『……………』
梨子「……あれ、ダイヤさん?」
ダイヤ『うぅ……あの子がそんな事を………強くなったのですね……ぅぅ』
梨子「そ、そうですね……」
ダイヤ『しかしこれは簡単な問題ではありませんね……相当な荒療治が必要かもしれません』
梨子「あ、荒療治?」
ダイヤ『例えば……>>16など、やってみるというのはどうでしょう?』
ダイヤ『例えば……ソロ握手会など、やってみるというのはどうでしょう?』
梨子「ソロ握手会!?」
ルビィ「」ビクッ
ダイヤ『函館での成長を見るに、今のルビィならきっとできますわ!』
梨子「そ、そうかなー……」
ダイヤ『それに、一人でやり切る事があの子の自信にも繋がるはずです」
梨子「なるほど……」
-沼津
梨子「というわけで沼津の駅前に来たわけだけど…」
ルビィ「ぅぅぅぅぅ……」
梨子「いきなり握手会しようにも場所の確保とか申請とか色々あるから、今日はファンの人と軽く触れ合う感じでやってみよ」
ルビィ「が、がが、がんばル………ビ…」プルプル
梨子「とりあえず変装するね」サッサッ
ルビィ「え?」
梨子「あー! Aqoursのルビィちゃんだ〜! 握手してくださ〜い!」
ルビィ「え、え!? あ、えと……」
「え、ルビィちゃん!?」
「ホントだ!」
「私も握手してください〜」
「可愛い〜!」
ルビィ「あ、ぁぅ……」オロオロ
梨子(あいかわらず女の子ばかりだけど、一人くらい男性が……)
「あ、梨子ちゃんもいる!」
梨子「バレたぁ!」
梨子「はぁ、はぁ……どうにか逃げ切ったかな……」
ルビィ「梨子ちゃん大人気だね」
梨子「それはルビィちゃんも一緒だよ……はぁ、それにしても男性はこなかったね」
ルビィ「ぅゅ……」
梨子「もともと少ないうえに、時間も悪かったかな…」
ルビィ「どうするの?」
梨子(男性がこないなら、こっちから用意してみるのも手かな……)
ルビィ「?」
梨子「ちょっとまってね…」ピッ
ルビィ「ぅゅ」
梨子(>>23に男装してもらって、接触してもらおう)prrr…
梨子(最初は身内で慣らしたほうがいいよね)
梨子(花丸ちゃんに男装してもらって、接触してもらおう)prrr…
ピツ
花丸『はい、国木田です』
梨子「あ、花丸ちゃん? 私〜」
花丸『こんにちは梨子ちゃん、どうしたの?』
梨子「ちょっとお願い事があるんだけど、いい?」
花丸『えと…マルにできることなら……?』
梨子「詳しい内容をメールで送るから、沼津まででてこれないかな?」
花丸『それはいいけど……なにするの?』
梨子「あまり大きな声で言えないし、長くなるからメールでね、それじゃっ」ピッ
ルビィ「?」
梨子「あ、えっと、知り合いを呼んだからルビィちゃん会ってみない?」
ルビィ「お、男の人?」
梨子「そ、そう……男の人」
ルビィ「り、梨子ちゃんの知り合いなら……怖いけど……」
梨子「だ、大丈夫、優しい人だから!」
ルビィ「うん……」
ルビィ「この喫茶店で待ち合わせ?」
梨子「うん、もう少しすれば来ると思うから」
ルビィ「きき、緊張するよぅー……」
梨子(ルビィちゃんのために男装してくれるようには頼んだけど……)
カラン…カラン…
「いらっしゃいませ〜」
花丸「……………」キョロキョロ
梨子(ん……あれ……かな?)
ルビィちゃんに
バレる、バレない? >>30 梨子(男装してる花丸ちゃんって意識で探してないとわからなかったかも…でも)
花丸「……………」タッ
梨子(体系を誤魔化すためか、やけに厚着……がんばってくれたのね)
花丸「こ、こんにちは……」ヒクーイコエ
ルビィ「ぴぎっ!?」
梨子「あ、ルビィちゃん、えっと…こちらの人が……」ドキドキ
花丸「…………」ドキドキ
梨子「名前なんだっけ……?」
花丸「えっ」ドキッ
ルビィ「?」
花丸「えっと……>>32……」ヒクーイコエ
花丸「えっと……トパーズ……」ヒクーイコエ
梨子「そ、そう、トパーズさん!」
ルビィ「トパーズ……?」
梨子「わ、わざわざ来てくれてありがとう、トパーズさん」
花丸「いえ…梨子ち……さんの頼みず……だし…」ヒクーイコエ
ルビィ「…………?」
梨子「あ、えっとトパーズさんはその、目の病気でね、サングラスがはずせないの」
花丸(どんな病気ずらか…)ボソッ
梨子(いいからテキトーに合わせて)
ルビィ「そ、そうなんですね……」
梨子「トパーズさんはね、Aqoursのファンなのよ」
ルビィ「そうなんですか」
花丸「そうず……ですっ」
梨子「しかも、ルビィちゃんのファンなんだよっ!」
ルビィ「えっ……あ………」
花丸「…………」ジー
ルビィ「……///」
梨子「ルビィちゃん、せっかくの男性なんだし、何か質問とかしてみたら?」
ルビィ「え……」
梨子「苦手意識があるならその部分をあえて聞いて見るのも方法だよ」
ルビィ「う……じ、じゃあ……」
花丸「?」
ルビィ「>>35」
ルビィ「おててきれいですね」
花丸「えっ!? あ、どうも……」
ルビィ「み、見せてもらってもいいですか?」
花丸「う………」チラッ
梨子「………」コクッ
花丸「ど、どうぞ……」スッ
ルビィ「わぁ……」
ルビィ「ルビィ、男の人ってもっとゴツゴツしてるイメージでした」
梨子「男性にも色々いるからね。トパーズさんはその……綺麗な方よ」
ルビィ「そうなんですね。なんだか少し安心する……」スッ
花丸「………」ドキ
梨子「ど、どう? ルビィちゃんこれで男性恐怖症は克服できそう?」
ルビィ「うーん……」
花丸「?」
ルビィ「もうちょっとお話し……してもいいですか?」
花丸「は、はい……」ドキドキ
梨子(なんだかお見合いみたい…)
カラン、カラン…
「いらっしゃいませ〜」
>>38「あれ、何してるの?」
Aqoursメンバー三年生以外で
千歌「あれ、何してるの?」
梨子「ちち、千歌ちゃん!?」
花丸「」ドキツ
ルビィ「チカちゃん?」
千歌「奇遇だね、梨子ちゃんにルビィちゃんに……えっと……」チラッ
花丸「………」
千歌「はーなー」 梨子「っ!」スツ
ゴスッ
千歌「ぐほぉっ…!?」
梨子「ち、千歌ちゃーん、こんなところで会うなんて偶然だね、運命だね!」
千歌「り、梨子ちゃん……?」ヨロッ
梨子(何も聞かないで)ボソッ
千歌(何も聞いてないのに鳩尾……)フラッ
梨子「あ、千歌ちゃん、あの話の続きしよう! さぁ、あっちの席にいきましょ!」
千歌「え? でもどうせならみんな一緒に…」 ゴスッ
梨子「それじゃルビィちゃん、トパーズさん、私達席移るね」
ルビィ「えっ、で、でも……」
梨子「いいチャンスなんだから、男性にもっと慣れるのよ」
ルビィ「ぅゅ……が、がんばるっ!」
梨子「さ、行きましょ」ズルズル…
千歌「」
ルビィ「……………ぅぅ」
花丸「…………」
ルビィ(サングラスのおかげで視線を合わせなくてすむのはいいけど……)
花丸「………?」ジ…
ルビィ「ぴぎっ!?」ビクッ
ルビィ(何を話したらいいのか、わからないよぅ……)
prrrr…
ルビィ「あ、す、すいません電話が」prrr…
花丸「いえ……」
ルビィ(あ、>>46だ……)
ルビィ(あ、理亞ちゃんだ……)
ピッ
ルビィ「もしもし、理亞ちゃん?」
理亞『ひ、ひさしぶりねルビィ。今いい?』
ルビィ「え、あ…えっと……少しなら」
理亞『あ、忙しかった?』
ルビィ「い、今ね……その、男の人と……」
理亞『男!? ルビィ男に襲われてるの!!?』ガタガタッ
ルビィ「そ、そうじゃないよ、その、ファンの人で…」
理亞『ファンの男なんて一番危険よ! ルビィ逃げて!!函館に急いで来るのよ!』
ルビィ「あの、だからその……」
理亞『待ってて、今から迎えに行くから!!』ガタガタッ
ルビィ「え!? ちょっと理亞ちゃ……」
ゴンッ
ルビィ「っ!?」
ルビィ「理亞ちゃん………?」
理亞『痛いー……頭ぶつけた……』
ルビィ「だ、大丈夫そうだね。とにかく危ない人じゃないから安心して」
理亞『それはその男に騙されてるのよ! きっとそうよ!』
ルビィ「梨子ちゃんの知り合いだから安心だと…思うよ……」
理亞『桜内!? り、梨子……さんね』
ルビィ「?」
理亞『とにかく、例え知り合いでも油断だけはしちゃダメだからねっ』
ルビィ「うん、わかった」
理亞『それじゃ切るわよ、準備しないといけないから』
ルビィ「ん、なんの準備…」 ピッ
ルビィ「…………」
花丸「?」
ルビィ「あ、ごめんなさい……」
花丸「ん、平気ず……だよ」ニコツ
ルビィ「」ドキッ
ルビィ(なんだろう、トパーズさんの雰囲気…すごく安心できる……)
花丸「あの……ルビィちゃん」
ルビィ「ひゃいっ!?」
花丸「ルビィちゃんは、どうして男の人が苦手なの?」
ルビィ「え、どうしてそれを……?」
花丸「あ、えと……り、梨子ちゃんから相談を受けてて…」
ルビィ「そうだったんですね。すいません、ルビィのためにわざわざ…」
花丸「いいよ、ルビィちゃんの力になれるなら嬉しいず……から」
ルビィ「トパーズさん……」
梨子「いい雰囲気ね」コソッ
千歌「ふむ、ルビィちゃんの男性恐怖症を克服するためにねぇ…」
梨子「このままいけば苦手意識も薄れてそのうち平気になるかも」
千歌「そう簡単に行くかなぁ」
梨子「どういう事?」
ルビィ「ルビィが男の人が苦手なのはね、その……」
花丸「…………」
ルビィ「>>51が原因……なんだと思う」
ルビィ「お姉ちゃんが原因……なんだと思う」
花丸「ダイヤさん?」
ルビィ「あ、こんな話されても困りますよね……」
花丸「ううん、聞かせて。それでルビィちゃんの悩みが少しでも晴れるなら」
ルビィ「ありがとう、トパーズさん……」
梨子「…………」コソッ
千歌「………」
ルビィ「ルビィの家は古い名家でね、昔から躾が厳しかったんだ」
花丸「…………」
ルビィ「ルビイもお姉ちゃんも、習い事たくさんしなさいって、パ……お父さんから言われて」
花丸「昔は色々やってたよね」
ルビィ「あれ、知ってるんですか?」
花丸「ファンなら当然です」
ルビィ「そ、そうなんですか……えっと……」
ルビィ「ルビィのお姉ちゃんはね、昔からなんでも出来たの。日本舞踊もお琴も……」
花丸「…………」
ルビィ「ルビィもお稽古はマジメにやっていたけど、やっぱりお姉ちゃんには敵わなくて……」
花丸「ダイヤさんはすごいず……よね」
ルビィ「だからお父さんもお姉ちゃんには特に期待をしていて、たくさん習い事をさせたの」
梨子「…………」
千歌「…………」
ルビィ「ルビイもお姉ちゃんも、習い事たくさんしなさいって、パ……お父さんから言われて」
花丸「昔は色々やってたよね」
ルビィ「あれ、知ってるんですか?」
花丸「ファンなら当然です」
ルビィ「そ、そうなんですか……えっと……」
ルビィ「ルビィのお姉ちゃんはね、昔からなんでも出来たの。日本舞踊もお琴も……」
花丸「…………」
ルビィ「ルビィもお稽古はマジメにやっていたけど、やっぱりお姉ちゃんには敵わなくて……」
花丸「ダイヤさんはすごいず……よね」
ルビィ「だからお父さんもお姉ちゃんには特に期待をしていて、たくさん習い事をさせたの」
梨子「…………」
千歌「…………」
ルビィ「お姉ちゃんがね、一つ何かを習得するたびに、お父さんは上機嫌に笑うんだ」
花丸「…………」
ルビィ「それで次はこれだ、あれもやらせようって。でもお姉ちゃんは文句も言わないでそれをこなしてた」
梨子「すごいね、ダイヤさん」
千歌「……………」
ルビィ「でもね、やっぱりお姉ちゃんは無理をしていてね、倒れたことがあるの」
花丸「………」ドキッ
ルビィ「お家で突然……。お医者さんは過労だって……」
花丸「そんなことが……」
ルビィ「でもお姉ちゃんはすぐに起きてきて、何事もなかったように笑うの」
花丸「え……?」
梨子「…………」
千歌「あ、梨子ちゃん。注文していた>>59がきたよ」
千歌「なに頼んでるの……」
梨子「とりあえず何か頼まなきゃって……千歌ちゃんが焦らせるからだよ?」パクッ
千歌「えー……」
梨子「苦い…」
ルビィ「お姉ちゃんはすぐに習い事を再開した。何事もなかったように…」
花丸「ダイヤさん……」
ルビィ「ルビィはまたお姉ちゃんが倒れちゃうって、習い事を減らしてってお父さんに頼んだんだ」
花丸「それは……」
ルビィ「お父さんは笑顔で言ったんだ。ダイヤならできるって」
ルビィ「お姉ちゃんも自分は大丈夫だって、やっぱり文句を言わなかった…」
花丸「…………」
ルビィ「でも、ルビィはわかったんだ……お姉ちゃんがそうする理由」
花丸「それは……なに?」
ルビィ「それは……ルビィのため……」
千歌「……………」
梨子「………」モグモグ…
ルビィ「お姉ちゃんは自分ががんばればって、ルビィに負担がこないようにって、だから……」
花丸「………」
花丸「それはお父さんには?」
ルビィ「ルビィが言っても聞いてくれないよ」
梨子「…………ウグッ…モウムリ…」
千歌「無理して食べなくても……」
ルビィ「ルビィはお姉ちゃんが大好きだから、ルビィのために無理してくれてるんだってわかった…」
花丸「そうだね……」
ルビィ「でも、お父さんはわからなかった。わからないままに、お姉ちゃんにたくさん押し付けた」
花丸「…………」
ルビィ「今でも覚えてるよ……お父さん、舞踊の先生やお琴の先生達が笑いながらお姉ちゃんを称賛する光景」
花丸「………」ゴクッ
ルビィ「この人達は何を見ているんだろうって……その渇いた笑いを耳にしたくなかった……」
花丸「それはお父さんには?」
ルビィ「ルビィが言っても聞いてくれないよ」
梨子「…………ウグッ…モウムリ…」
千歌「無理して食べなくても……」
ルビィ「ルビィはお姉ちゃんが大好きだから、ルビィのために無理してくれてるんだってわかった…」
花丸「そうだね……」
ルビィ「でも、お父さんはわからなかった。わからないままに、お姉ちゃんにたくさん押し付けた」
花丸「…………」
ルビィ「今でも覚えてるよ……お父さん、舞踊の先生やお琴の先生達が笑いながらお姉ちゃんを称賛する光景」
花丸「………」ゴクッ
ルビィ「この人達は何を見ているんだろうって……その渇いた笑いを耳にしたくなかった……」
ルビィ「だからルビィはそこから逃げたの」
花丸「それは……前に言ってた?」
ルビィ「前?」
花丸「あ、いや……なんでもないよ……」
ルビィ「ん……それでね、お姉ちゃんはルビィのために無理をやめてくれない。お父さん達は気づきもしない…だから…」
梨子「み、水……」
千歌「はいはい」サッ
ルビィ「ルビィね、もう何の習い事もしないって、ストライキしたの」
花丸「髪を切っ……んんっ」
ルビィ「お姉ちゃんのように伸ばしてた髪も切って、何もしないって。だからお姉ちゃんも嫌な事は嫌だって……一緒に反抗しようって」
花丸「でもダイヤさんは……」
ルビィ「うん……ちょっと驚いていたけど、ルビィのしたいようにしなさいって」
ルビィ「お姉ちゃんは優しい。でもそれはルビィのためだけど、ルビィが望んでいる事じゃないの」
花丸「そうだね……」
ルビィ「ルビィはただお姉ちゃんと楽しいことも辛いことも一緒に共有したかった……」
千歌「口直しに何か頼む?」
梨子「あ、じゃあ>>71を……」
千歌「えっと、あの……」
梨子「千歌ちゃんの分も頼んでおいたよ」
千歌「ちょっと桜内さん?」
花丸「それじゃあルビィちゃんがダイヤさんのせいだっていうのは……」
ルビィ「確かに昔のルビィは人見知りですぐ泣くしで、頼りないのはわかってたけど…」
花丸(初めて会った時もそうだったなぁ)
ルビィ「それでも、もう少し妹を信じて欲しかったよ……」
花丸「ん…………」
ルビィ「週末はいつも家に響くんだ……。大人達の乾いた笑い声……ルビィはあれが大嫌い」
花丸「それが原因……?」
ルビィ「そうなのかな……でもお父さん達のあの顔は、何を考えているのかわからなくて好きじゃない」
梨子「ルビィちゃん……」
千歌「この話、チカも聞いたことがあるよ」
梨子「そうなの?」
千歌「老舗旅館はなにかと地域と繋がりがあるからね」
梨子「そういう意味では千歌ちゃんとダイヤさんは近しい距離ですごしてたんだね。そのあたりで?」
千歌「うん。志満姉とお母さんが昔話しているのを聞いたんだ。黒澤さんとこのお嬢さんの話」
ルビィ「ごめんなさい、こんな話……おもしろくなかったよね?」
花丸「ううん。聞けて良かった」
ルビィ「そう……」
花丸「ルビィちゃんの恐怖症って、トラウマ的なものなのかなと思っていたけど、精神的な意味あいでは少し違うのかもね」
ルビィ「そうなのかな?」
ルビィ「トパーズさんは優しいですね」
花丸「そ、それは……ルビィちゃんのファンだし」
ルビィ「ふふ、そう言って貰えるのはすごく嬉しいです。あの……」
花丸「ん、なにかな?」
ルビィ「イヤなことだったら断ってくれていいです。ルビィの我儘なので…」
花丸「は、はい……」
ルビィ「よかったら……お顔、見せてくれませんか?」
花丸「っ!」ドキッ
ルビィ「ダメ……ですか?」ジ…
花丸「………>>75」
花丸「………ごめんね」
ルビィ「あ…………ううん、無理言って……こちらこそ……」
花丸「ち、違うの、嫌とかそういうのじゃなくて、その……」
梨子「この状況で正体はバラしたくないわよねぇ…」
千歌「梨子ちゃん、コーヒーとシオカラきたよ」
梨子「先に食べてていいよ」
花丸「ルビィちゃんの男性恐怖症がさっきの話にあるんなら、少しづつでも治していけると思う」
ルビィ「ぅゅ…」
花丸「正直マ……わたっ………お、俺の人相最悪だからっ……余計なトラウマになりそうで」
ルビィ「そ、そんなことないですっ」
花丸「だからいつか……俺のこんな笑顔でもルビィちゃんが笑ってくれるように、応援してるから」
ルビィ「ト、トパーズさん……」
花丸「いつか乗り越えた先で、ルビィちゃんがまだ見たいって言ってくれるなら……その時は……」
ルビィ「トパーズしゃぁん…」ウルッ
千歌「花丸ちゃんカッコイイ」
梨子「ホントね。モムモム…」
花丸(大丈夫だよ。今のルビィちゃんならそう遠くないうちに……)
梨子「はい千歌ちゃん、あーん……」グイグイ
千歌「あぐぐぐぐっ……む、無理だってー…」
梨子「こっちも飲んでね」ニコッ
千歌「鬼〜!」
ルビィ「梨子ちゃん、千歌ちゃん〜!」バツ
梨子「わっ、どうしたの?」
ルビィ「えっと、お願いがあるの!」
千歌「ん、なになにー?」ペッ
梨子「あー」
ルビィ「ルビィとトパーズさんの写真を撮ってください」
梨子「写真? 構わないけど……」
ルビィ「ルビィの初めての……男の子のお友達!」
千歌「友達……そういう流れになったんだ」
花丸「////」
ルビィ「トパーズさん、ルビィとそんなに歳もかわらないんだって、それでねっ」
梨子「ふむ………」
梨子「男性についてこれだけ話せるなら、もう大丈夫じゃないかな」
ルビィちゃんは男性恐怖症を
克服した、克服できてない >>81 梨子「はーい、並んで並んでー」
千歌「んしょっ」ササッ
梨子「千歌ちゃんは邪魔〜」
千歌「ちぇ〜」
ルビィ「ご、ごめんね千歌ちゃん。あとで一緒に撮ろ?」
千歌「ああ、ちょっとしたお約束だから平気だよ」
梨子「じゃあ撮るね」
ルビィ「……………」
花丸「/////」
ルビィ「えいっ」ギュッ
花丸「る、るる、ルビィちゃん!? う、腕……っ」
ルビィ「やっぱり……トパーズさんはなんだか平気。安心する」
花丸「ぅぅ……//」
ルビィ「お話し、聞いてくれてありがとう」
花丸「う、うん……」
ルビィ「話してみてわかったの。トパーズさんもお父さんも、きっと一緒なのかなって」
花丸「どういう事?」
ルビィ「何を考えているのかわからなくて、不安で、怖いから避けてたお父さん……」
花丸「ん………」
ルビィ「でもこうしてちゃんとお話しすれば、顔が見えなくてもその人の気持ちがわかるんだって。優しさが伝わるって、わかったから…」
花丸「そう……」
ルビィ「ルビィはお姉ちゃんの事でお父さんとちゃんと向き合ってなかった。お話しをすればまた違っていたかもしれない」
花丸「うん……」
ルビィ「だから、今度からはちゃんをお話しをするようにする。そうして気持ちをちゃんとぶつけ合うの」
花丸「それはいい事だと思うよ」
ルビィ「それを気づかせてくれたのはトパーズさんだよ」
花丸「お役に立てたのなら、なにより」
梨子「はい、チー………」
ルビィ「ありがとう」 スッ
チュッ
――――
ルビィ「理亞ちゃんに新しいお友達の写真送ろ〜っと」
梨子「それはどうかなー……」
おわり
きっとこの後ルビィちゃんと正面からぶつかって壮絶なバトルを ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています