0001名無しで叶える物語(たこやき)
2018/05/15(火) 19:35:56.75ID:8DD1N3yfちょっとちょっと、ねえねえ、嘘でしょう。
引くわ。正直、引く。エリチカ引いちゃう。だってね、私たちは今、お喋りしてたわけじゃない?
部室にいくまでの道すがら、花のJKが、廊下で、仲よさげにお喋りしてたわけじゃない?
そりゃあ、私と貴女は親しい関係になってから、それほど時間はたってない。
先週、私がμ’sに加入するまで、良くて『友達の友達』、悪くて『ただでさえ僅かな部費を更に削りとろうとする(にこにとっては)悪の生徒会長』だったわよ。
だから、たった一週間ぽっちで、しかも廊下で偶然あって、そのまま仲よさげに会話できるようになったなら、それはかなりの急接近だといえるのはわかる。
加えて、あなたがそういう人だというのはわかってる。人の名前をあまり呼ばない性格というか。
よく耳にするのは『希』くらいなもので、他の子には『あんた』とか『ちょっと』とかが多くて、たまに名前で呼ぶ。
私は時折、『生徒会長』と呼ばれるだけで、いつになったら名前で呼ばれるのだろうと少し期待していて、ついには待ちきれなくなって
こちらからきっかけを作ろうと、頑張って『矢澤さん』と呼んでいたのを『にこ』といってみたのだ。
顔を赤くしながら、何気なしに、話の最中に、『にこ』と織り交ぜて呼んでみたのだ。
―――そして、上記のお言葉である。