梨子「いつか分かたれる運命だとしても」
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「……けてっ、たす……けてっ」
彼女の全身に影のように黒い蛇の群れがまとわりついてゆく
(ch……うっ……)
彼女の名前を叫びたくとも声が出せない
一歩を踏み出すことも、手を伸ばすこともできない
そうこうしている間に彼女の身体は蛇の濁流に呑み込まれつつあった
「り、こ……ちゃんっ……ぐっ」
彼女の真っ赤な瞳に映る自分の姿を見て、身動きが取れない理由がわかった
わたしは神話に出てくるバジリスクやメデューサに睨まれた獲物のごとく、石像となっていたからだ 梨子「千歌ちゃんっ! ……夢?」
ふぅ、と胸を撫で下ろした
ここ内浦に引っ越して来てから、長らく悪夢にうなされたことなんてなかったのに
梨子「お布団掛け過ぎたからかな?」
うん、たぶんきっとそう
「明日の朝は冷え込むでしょう」という予報を鵜呑みにしたのが裏目に出たからに違いない
この汗だって冷や汗じゃなくて暑さでかいたものだ、うん 梨子「……綺麗な月」
カーテンの隙間から見える満月は真紅に染められていた
世間では赤い月に「大災害の予兆」等の不吉なイメージが浸透しているが、わたしはむしろ真逆の印象を抱いている
活力に溢れつつ、同時に穏やかな温もりをも湛える彼女の瞳を想起させるから
引き寄せられるように階段を下り、玄関へ歩を進める
梨子「いってきます」
独りごち、カーディガンを羽織って外へ出た 寄せては返す波の音だけが心地よい静寂の中、わたしは今一番会いたかった人を見つけた
月光に照らされた彼女の橙色の髪を、夜風が優しく撫でている
梨子「千歌ちゃん?」
千歌「梨子ちゃんっ!?」
両目が見開かれたのも束の間、すぐに普段通りの屈託のない笑顔を見せてくれた
千歌「……こんばんは、梨子ちゃん」
梨子「うん、こんばんは」 千歌「奇遇だね〜なんでこんな遅くに?」
梨子「月が綺麗だったから。千歌ちゃんこそどうして?」
千歌「私もそんなかな、ははっ」
梨子「ところで……わたしの髪に何か付いてるの? さっきからジーっと見てるけど」
千歌「っ!? う、ううん何も」
梨子「……そう。ほんと変な人」
千歌「また変な人呼ばわりしてーむぅーっ」
彼女がぷくーっと可愛らしく頬を膨らませる そこで初めてきらめく涙の乾いた跡に気付いた
梨子「千歌ちゃん、泣いてたの?」
千歌「っ……そんなこと」
梨子「残ってるよ、泣いた跡。それに目が真っ赤」
千歌「……それは生まれつきだよ」
梨子「いつもよりってこと」
千歌「わかるものなのっ!?」
本気で驚いたようだ
梨子「わかるよ」
他ならぬ貴女のことならば 砂浜に隣り合って座った後「笑わないでよ」と前置きした上で彼女が語り始めた
千歌「夢を見たんだ」
梨子「どんな夢?」
千歌「全身に黒い蛇がまとわりついてくる夢」
梨子「……っ」
はっと息が詰まりそうになった
わたしが見た悪夢を彼女も見ていたというのか
しかも配役はそのままで 千歌「『助けて!』って叫びたくても、喉が締め付けられてうまく声が出せなかった。で、息苦しさで目が覚めちゃったんだ」
梨子「そう……怖かったんだね」
石像にされていたわたしよりずっとずっと
千歌「うん、怖かった。あれがまだ夢でよかったよ」
梨子「そうだね」
現実離れした内容だけど、あんな残酷な別れ方なんてしたくないに決まっている 梨子「他に最近悩んでることってない? こんな機会だし話してほしいな」
ここ一月ほどはラブライブの地区予選や、函館のイベントや、閉校祭の準備なんかで多忙な毎日が続いていた
だから彼女と二人きりでゆっくり話す時間も取れずにいる
帰宅してからもお互いクタクタで、ベランダ越しのおしゃべりすらしていなかった
千歌「いいの?」
梨子「いいも何も初めて会った時から普通怪獣がどうたらとか話してたじゃない」
千歌「……それはそうだけど」
梨子「無理に、とは言わないから」 すっと無表情を作った彼女がぽつぽつと語り始める
千歌「……一ヶ月くらい前から、よく見るようになったんだ。悪い夢」
梨子「そんなに前から?」
一ヶ月前といえば浦女の統廃合が決まった頃ではないか
今日に限らず前々から、彼女は悪夢に苛まれ続けていたというのか
千歌「うん。色んな夢」
梨子「例えばどんな?」 彼女は次々と悪夢の内容を教えてくれた
ある時は濁流になすすべもなく押し流される夢
またある時は足下が崩れ、底が見えない奈落へと落下してゆく夢
さらには半透明の巨大な手に掴まれ、どこかへ引きずり込まれる夢etc……
どれもこれも想像するだけで身の毛もよだつような内容だった
そしていずれも人には抗えない強大な力を思い起こさせる
千歌「覚えてる限りだとこんな感じかな。三日か四日に一回くらい見てるからもっとあるんだけど」
梨子「そんな頻度で?」
千歌「うん」
貴女がこんなにも苦しんでいたのに気付けなかったなんて不甲斐ない
梨子「ごめんなさい。話す時間が取れなくて」
せめてわたしに吐き出せていれば少しは気が楽になれただろうに
千歌「謝らなくていいって、それはお互い様だし。普段は忙しくて忘れちゃってるから」
ぎこちなく彼女が笑みを作った 千歌「それより……話は変わるけどさ」
梨子「なぁに?」
千歌「梨子ちゃんは信じる? 運命って」
前にも似たような話をしたことを思い出す
もちろんあの時からわたしの考えは変わっていない
梨子「あると思う。この世界に偶然なんてないんだって」
貴女に誘われてスクールアイドルを始めたことだってその一つなのだから 千歌「そっか、私もあると思うよ」
梨子「うん、だよね」
千歌「……悪い意味で」
梨子「……千歌、ちゃん?」
以前と考え方が180度反転していたことに戸惑う
あの時はどちらかというとポジティブに解釈していたはずではないか 前に辞書で運命について調べてみたところ『人間の意志にかかわらず身にめぐってくる吉凶禍福』と書かれていた
自分にとってプラスになることだけが運命ではない、マイナスになることだって立派な運命だ
梨子「引きずってるの? 廃校を阻止できなかったこと」
千歌「……たぶん。昨日でまたぶり返してきた」
昨日は一部の生徒が提案して行われた閉校祭の一日目だった
千歌「校区の外からもいっぱい人が集まってくれたのに、どうしてあの時は駄目だったんだろう……って」
梨子「わかるよ、凄い人だったもんね。若い人も結構いたし」
とはいえ地域のイベントに参加することと、そこで生活することはまた別の話だ
千歌「うん。ただ、それよりはもっと別にあるかな」
梨子「何かあったの?」 http://i.imgur.com/N63s3Ww.jpg
http://i.imgur.com/a3IFgLG.jpg
梨子「!!?…し…っ、しいたけちゃん…♡」トローン♡
梨子「しいたけちゃ〜ん♡♡♡」ガバッ♡
しいたけ「わふんっ♡」ムギュッ
梨子「しいたけちゃん♡しいたけちゃん♡」チュッチュッ♡チュウウウ♡
しいたけ「わふ♡わふ♡あうん♡」チュウウ♡レロレロレロ♡
梨子「んん〜〜っ♡ちゅうううう♡れろれろちゅばぁ♡」ブチュウウウウウウッ♡♡♡
梨子「しいたけちゃん、愛してる♡ねぇ、シて♡」スリスリ
しいたけ「わふっ♡はっ♡はっ♡はっ♡はっ♡」パンパンパンパンパンパンパン♡
梨子「あっ♡やあっ♡しいたけ、ちゃんに♡犯っ♡されっ♡るっ♡ああん♡もっとぉ♡」パンパンパンパンパンパンパン♡
梨子「イくうううっ♡イちゃうううううううう♡あああああああああああああっ♡♡♡♡♡」ビクンビクンビクン♡ 千歌「曜ちゃんと二人きりで話したんだ」
梨子「曜ちゃんと? どんな話?」
実をいうとそのことは知っている
わたしは明日和風メイド喫茶の売り子として千歌ちゃんと一緒なのに対し、曜ちゃんは果南さんと共に着ぐるみ姿で校内を回り続けなければならない
時間が取れない曜ちゃんと千歌ちゃんとの間にしゃしゃり出て、二人きりの時間を奪うは不公平だ
そう感じ、あの時は身を引いたのだ
千歌「将来の話。曜ちゃんね、お父さんみたく船乗りを目指すか、本気で飛び込みの選手を目指すか迷ってた」
梨子「どっちにせよスケールが違うわね。さすが曜ちゃん、立派だね」 梨子「ちょっと!私の曜ちゃんを虐めるのはやめて!」
千歌「え?」ギロッ
梨子「!」ビクッ
千歌「梨子ちゃんはさー。言い逃れできないと思うんだけどなー」
千歌「私のことを大好きだって、言ってたよね?言っちゃったよね?」
千歌「私覚えてるよ、堤防の上で告白されたこと。なのに惚けて曜ちゃんと付き合う気なの?」
梨子「誤解よ!あれは友情表現なの!その、恩返し、というか」
千歌「嘘!!嘘!!絶対に駄目!!言った通りに、私と付き合ってもらうから!!」ジダンダ 梨子「千歌ちゃん……お友達として大好きって意味なの。分かってくれる?」
千歌「駄目。そんな言い逃れは聞かないから」
梨子「ごめんね、東京だと友情表現の一環なの。普通に女の子同士で大好きって言うから」
梨子「千歌ちゃんには親切にしてもらったから、友情表現のハイエンドで大好きって表現したの」
千歌「……その論理なら、曜ちゃんが大好きっていうのも友情表現だよね?」
梨子「ごめんね、そっちはLIKEじゃなくてLOVEなの」
梨子「ごめんね」 千歌「うん。……何も考えてない私とは大違いだよ」
梨子「まあ今はいいんじゃないかな? ラブライブの決勝も控えてるし」
かくいうわたしとて「音楽関係の仕事がしたい」という漠然とした考えしか持っていないし
千歌「だから曜ちゃん、来年卒業したら東京の大学に行くことになるだろうって」
梨子「そうなるでしょうね。こっちには学校ないから」
わたしの場合もそうなるだろう
だけど…… 千歌「駄目駄目、そんな恣意的な線引認められないよ」
曜「ねぇ、千歌ちゃん。千歌ちゃんも梨子ちゃんが大好きなの?」
曜「だから駄々を捏ねてるんだよね。でも、これだけは言わせてもらう。過去に何があったとしても」
曜「梨子ちゃんは渡さないよ」キリッ
梨子「曜ちゃん///」ドキーン
千歌「はぁっ?つまり何?二人とも私を勘違いさせてただけなんだ」
千歌「一人は良い人アピールの為に!もう一人はその場のノリで!」ぐすっ 千歌「それに果南ちゃんも」
梨子「果南さんも? それは意外ね」
千歌「ダイビングのインストラクターの資格取るため海外に行くんだって」
なるほど、彼女はナーバスになっていたのか
曜ちゃんも果南さんも彼女にとっては単なる幼なじみや親友を超えた家族のような間柄だ
積み重ねた年月という、わたしには得ようのないアドバンテージがあるのがちょっとばかし羨ましい 千歌「私、曜ちゃんのこと、ずっと親切な幼馴染だと思ってた!」
千歌「なのに実際は、ずっと私を見下してきてたんだ!」
曜「千歌ちゃん……」
千歌「私、梨子ちゃんのこと、ずっと大好きのままだよ?今だって……」
千歌「なのに梨子ちゃんは、その場のノリで大好きって言って、ブスを弄んでたんだ!」
梨子「千歌ちゃん……」
千歌「この際だから、二人ともはっきり言ってよ。綺麗事とか全部抜きにして」
千歌「二人とも、私の事をどう思ってるの!?」 梨子「寂しいんだね。曜ちゃんも果南さんもいなくなるから」
千歌「うん。とはいっても曜ちゃんはまだ一年先だけどさっ」
ははっと苦笑いを浮かべ、彼女が続ける
千歌「わかってる、ガキ臭いワガママな気持ちだって。……だから今は怖いんだ、運命が……変わっていくことが」
梨子「うん、わかるよその気持ち」
彼女の気持ちに寄り添いたくて、少し嘘をついた 都会っ娘のわたしの場合、幼稚園から小中高まで一緒だった幼なじみはいない
環境が変わるたび人間関係もリセットされてきたから、いわゆる「別れの辛さ」に耐性ができていた
だから「でも二度と会えなくなる訳じゃないよね? 電話掛けたらいつでもお話できるんだし」などと配慮に欠けた言葉が吐けたのだろう
千歌「うん……そりゃまあわかってるけど」
苛立たしげに応えた彼女がむくーっと不貞腐れる
違う、わたしは普段どおり明るく元気いっぱいな貴女に戻ってほしいだけなのに……わたしのバカリコっ!
梨子「……ごめんなさい」 千歌「……いや、こっちこそごめん。梨子ちゃんなりに私を気遣ってくれたってのに」
申し訳なさそうに両目を細めた彼女が、逆にわたしをフォローしてくれた
こんな時に上手いことが言えない自分が情けない
千歌「お盆とお正月には戻って来るって話だし、言うほど辛くないからさ」
梨子「……ならいいけど」
とにかく彼女には元気を取り戻してもらいたい
だから変えられないことより変えられるものにアプローチを試みる
梨子「わたしね、千歌ちゃんの言う運命だってどうにもできないものじゃないって思ってる」
千歌「例えばどんな?」 曜「不安になりすぎだよ」
梨子「人間として大事に思ってる」
曜「気持ちは分かるよ」
梨子「ハブられるんじゃないかって不安なんだよね?」
曜「ゲームじゃないんだから三人の仲は変わらないって」 梨子「函館で聖良さんから聞いた話なんだけど、向こうの人って冬場に家族が外に出る時、必ず『足元に気を付けて』って言葉を掛けるんだって」
千歌「なんかおかしいね? あっちって雪が降ったり、道が凍ったりが当たり前なのに」
梨子「当たり前でもその一言があるか否かで、気の持ちようが変わるんじゃないかな?」
千歌「う〜ん、そっかも。つまり転ばなかったら運命が変わったってことかな?」
梨子「変わったかどうか自覚できないけどね。でも些細なことで運命は変えられる、わたしはそう思うな」
千歌「ははっ、かもね」
彼女が陽気に微笑む
わたし自身この話を聞いた時、北国の人の温もりに心がほっこりしたものだ ――――――教室、落書きされた机。
『無能』
『ハゲチカ』
「輝き教」――――――。
ごしごし ごしごし
私は悪口を消そうと、必死に雑巾で机をこすった。
千歌(全然消えない…)
『くすくすくす』
『千歌豚必死だなw』
クラスメイトは私を見て、けらけら笑ったり、苦笑いをしたりしている。
中でも、一際大きな声で笑っているのは――
曜「無駄無駄www消えないよwwwwだって事実だもんねwwwwwwwwぷっwwwwくくくwwwwwww」
私を心配してくれる人は、誰もいなかった。 梨子「たぶん一番大切なのは『私は貴女のことを大事に想っています』って気持ちを、ちゃんと口に出して伝えること。そこなんじゃないかな?」
千歌「なるほど、その発想はなかったよ!」
梨子「ねっ。運命だって悪いばかりじゃないでしょ? 変えられないことを嘆くより、変えられるものを見つけていこう。ねっ」
別れを恐れることから生じた痛みが和らぐには、きっと時間が掛かる
だからこれはあくまで応急手当みたいなものでしかないが 千歌「うらあっ!!」ドスッ
曜「かはっ……」ドサッ
私は倒れた曜ちゃんの髪を鷲掴みにし、無理矢理立たせると、性器に装着したオナホを唇に押し当てた。
千歌「咥えろ」
曜「む、無理だよ……」
千歌「あ?なんだって?」
私は曜ソロの首を絞め上げ、壁に押し倒す。 千歌「!?」
千歌「そう、そんな風に思ってたの」ワナワナ
千歌「息もぴったりだったね、本当お似合いだよ」
千歌「もう嫌っ!」
曜「千歌ちゃん!」
梨子「落ち着いて!」
千歌「嫌ったら嫌!」
千歌「うわああああん!!!!」
曜「……」
梨子「……」 千歌「そうだね……ありがと、梨子ちゃん」
梨子「ふふっ、どういたしまして」
それでもこうして貴女の笑顔を取り戻せたこと、これってなかなか重みのある運命改変ではなかろうか
千歌「大事に想ってます、か。ちゃんと口に出して伝える、か」
彼女がわたしの言葉を反芻していた
何かが彼女の琴線に触れたのだろうか? 曜「う゛う゛う゛う゛う゛う゛」
惨めに呻く曜ソロ
私は首から手を離し、間髪入れず二発目の拳をみぞおちに叩き込んだ。
曜「ぷはっ……はぁ…はぁ……ぐぅっ!」
ズンッ、と深い音が鳴り響き、腹に拳がめり込む。
千歌「テメェに拒否権なんざねぇンだよ」
私は曜ソロの髪を掴み、顎が外れんばかりに口を開かせると、オナホをねじ込んだ。 海未(事の発端は数時間前、ライブが終わってからのことでした...ライブが終わった後、帰りの電車に乗ってから30分ぐらいが経った頃でしょうか?僅かに尿意を感じました)
海未(ライブ会場を後にする直前、ちゃんとトイレに行ってたから大丈夫だろうと判断しましたが、それが後にあんな悲劇を生むことになるとは、この時の私には想像もつきませんでした) 千歌「よくよく考えたらさ」
真っ赤な月を見上げた後、こちらに向き直した彼女が語る
梨子「なあに?」
千歌「今こうして梨子ちゃんとおしゃべりする時間ができたこと、それだって私が願ったから神様がくれた贈り物なんだと思う」
梨子「願ったって何を?」
わたし達は小説に出てくる世界の改変ができる魔神なんかではない
彼らのように願うだけで何でも叶うなら苦労はしない
それでも願い事が叶ったというのなら、なんと素敵な神様からの贈り物だろうか
……お互いに悪夢を見せて目覚めさせるとか、悪趣味極まりない神様だけど 事件が起こる10分程前
海未「っ、////」モジモジ
絵里「じゃあ、今日はここで解散しましょう」
「「お疲れ様ー!」」
海未(ま、マズイです!思ったより、尿意が...)
海未「あの、少しお手洗いに...「海未ちゃん!一緒に帰ろ?」
海未「あ、はい...」
海未(ああああっ!私の馬鹿ああああっ!!) 海未「......!」キョロキョロ
海未(こ、こうなったら...もうなりふり構っていられません!)
〜〜〜〜
男(暇だな〜)ポケー
ピンポーン!
男「ん?誰だよ?...はーい、今行きまーす」
ガチャリ
海未「...///」モジモジ
男「...どちら様で?」 曜「あがががががが」
千歌「これで終わりと思うなよ曜ソロ」
千歌「テメェの罪は拳100発分だぜ?」
どすっどすっどすっ
私は曜の腹を殴り続ける。
千歌「そぉら30発目だ。歯ァ食いしばれ」どすっ
曜「……」
千歌「お?」
曜はだらっ、と頭を垂れ、ぴくぴくと痙攣している。 海未「あ、あの...いきなりで申し訳ないのですが、お手洗いをお貸し頂けませんでしょうか?////」モジモジ
男「え?ああ!ど、どうぞ!!」
海未「し、失礼します///」ペコリ 千歌「やれないでいたことがあったんだ。ずっとやろうと思ってて」
梨子「わたしに対して?」
彼女との会話を回顧してみても、特に思い当たる節はなかった
千歌「うん」
彼女が大きな決断をした時に何度か見せてきた、凛々しい表情を作る
千歌「……伝えたいことがあるんだけど、いいかな?」
梨子「いいけど、伝えたいことって?」 男「トイレはここです」
海未「あ、案内ありがとうございます///」スタスタスタ
男「いえ、じゃあ俺はここで...」
ガチャガチャ
海未「あ、あれ?開かない!?」
男「え!?」
海未「そ、そんなっ!?ど、どうして!?」
ガチャガチャガチャガチャ
妹「もー!お兄ちゃん!今私入ってるんだよ!」
男「ええっ!?」
海未「嘘...」 男「お、おい!どんぐらい掛かるんだ?大か?小か?」
ドンドンドン!
妹「んなっ!?///何てこと聞くんだこの変態!///」
男「変っ、いや、違う!今のは別にそんなつもりは!?///...ああ、くそっ!!上にもトイレありますから、そこまで何とか我慢出来ますか!?」
海未「〜〜ッ!!////」プルプルプル
男「あ、あの...」
海未「も......」
男「も?」
海未「もう、駄目......////」 千歌「チッもう終わりかよゴミクズ」
私は気絶した曜ソロを担ぐと、椅子に座らせ、四肢を縛る。
足を広げ、パンツを剥ぎ取るとま○こが丸出しに。
千歌「おえっ…」
千歌「何やコイツのま○こwwww」
千歌「下痢糞に腐ったチーズと生ゴミぶち込んだような匂いしよるww」
千歌「あーくさくてかなわん。さっさと捨てに行こうwwwwwwwww」 海未「あああああッ!!/////」ジョボボボボボ
男「」
ジャー...ガチャ、キィィィ
妹「...え?何この状況?」 千歌(とは言っても、田舎だからバス同じだし)
千歌(あんなに大泣きしちゃって、気不味いなぁ。それに)チラ
曜「梨子ちゃーん」イチャイチャ
梨子「曜ちゃーん」チュッチュッ
千歌(同じ車内でイチャ付いてるし)ハァ
アナウンス「次は三津郵便局前ー」
千歌(まぁいいや。どうせここで私と梨子ちゃんは降りるんだ) 千歌「あの時……夏休みの合宿で『ピアノが聴きたい』って梨子ちゃんを起こした時の。ずっと返事、してなかったから」
梨子「ああ……あの時の」
浦女でピアノを弾いた後で、わたしは貴女へ「大好きだよ」と告白している
特別返事を求めたりはしていなかったが、何も言わなかったことに対し彼女はずっと悔恨の念を抱いていたようだ
彼女が「すぅーはぁ〜」と深呼吸した後、わたしをまっすぐに見つめ…… そして現在
海未「あの、先程はお見苦しい姿を見せてしまい申し訳ありませんでした...///」
男「い、いえ...そんなことは......」💦
海未「そればかりか、粗相の後始末の方までして頂いて、何と詫びればいいものか...」
男「そ、そんな畏まらないで下さいよ!?なぁ?」💦
妹「そ、そうですよ!私たちはあくまでも普通のことをやっただけですから」💦
海未「で、ですが...このまま何もしないままでは気が済みません。何か、私に出来ることはないでしょうか?」
男「そ、そんなこといきなり言われても...」 千歌「桜内梨子は五体引き裂かれて内蔵引き千切られて血反吐撒き散らしてのたうち回って死に晒せ」 〜〜〜〜
男「へっきし!...うう、夜はまだ意外に冷え込むんだなぁ......」ブルッ
おしまい 千歌「私もっ、大好きだよ。梨子ちゃんのこと」
と告白を返された
同時に涙が彼女の頬を伝った 千歌(そうしたら、梨子ちゃんに心変わりしてくれないか泣きついてみよう)
千歌(きっと梨子ちゃんは曜ちゃんに騙されてるに決まってるよ)
千歌(曜ちゃんって沼津の子達との悪い噂が絶えないし)
千歌(ある事ない事、色々と吹き込んでやる)グッ
千歌(そうだ、私は隣り合った部屋という立地条件を利用できるんだ)
千歌(絶対に、梨子ちゃんは渡さないんだから)
キキィッ 国木田花丸はクソデブやで
そのビー玉程度の脳ミソに叩きこんどけや池沼
https://i.imgur.com/jHJcLHI.jpg 梨子「……どうしてこのタイミングで?」
涙腺が潤むも、まだ堪えて尋ねる
千歌「なんでって……今言っとかないと梨子ちゃん、突然どこかへいなくなっちゃう気がしたから……それで……ううっ」
彼女の紅い瞳から、涙がとめどなく溢れ出す
千歌「梨子ちゃんにもっ……梨子ちゃんの夢があって……いつかいなくなっちゃうんだってわかってる……だけど……だけど今だけはっ」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています