穂乃果(44)「もうちょっとだけ、待っててね!」【SS・Part2】
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海未「…………」
ギシッ…
海未「………!」パッ
花陽「海未ちゃん」
海未「……花陽」
花陽「久しぶりですね…」
花陽「うん…」 海未「……どうぞ、座ってください」
花陽「うん…」スッ
花陽「………海未ちゃんは………家元を継がないとダメだもんね」
海未「……えぇ」
花陽「………」
海未「私はもう…やる事はやりました…」
海未「家元を継いで…色々と迷惑をかけてしまった母上に恩返しを…」
花陽「……やる事はやったっていうのは秋穂ちゃんのこと?」
海未「………」
海未「……今まで、あの子の面倒を見るのに手一杯でした……」
海未「でも今は…もう、その必要もないので…」
花陽「……そっか」 花陽「海未ちゃん……私、秋穂ちゃんに会いたいの」
海未「……秋穂に?」
花陽「うん……」
海未「……なぜですか?」
海未「“あいどる”が生き返ったあと、秋穂は花陽……あなたのところに行ったと聞きましたが」
花陽「……一時は協力を仰がれて……一緒に行動してた」
花陽「でも、秋穂ちゃんはだんだんやる事言う事が過激になっていって…ついに私たちと意見が対立した…」
海未「………」
花陽「今、噂になってる組織があるの…」
花陽「“あいどる”と敵対する過激派組織…リーダーはその冷徹さから、氷の女王と呼ばれてるって…」
花陽「……この氷の女王って秋穂ちゃんじゃないのかな……?」
海未「………」 海未「……そうかもしれません」
海未「……秋穂の件ですが……今、あの子と連絡を取るのは私でも難しいんです」
花陽「……お願い海未ちゃん、私……秋穂ちゃんを説得したいの」
花陽「私たちの一派と秋穂ちゃん達の一派で意見が対立して…それ以来絶縁状態なんだ…」
海未「…武装蜂起を止める気ですか…?」
花陽「うん……止めた方がいいよ……絶対」
海未「…秋穂は説得されて止まるような子じゃありません…」
海未「……しかし……花陽の言う通り……止めないといけません……」
海未「……秋穂は……穂乃果に似て、1人で抱え込む子です……」
花陽「………」
海未「放っておいたら本当に命さえ投げ出すかもしれません……」 海未「……生まれた時から母親である雪穂はいなかった……」
海未「……幼少期に最愛の伯母を失った……」
海未「唯一の肉親である祖母とは会えなくなり……ずっとあの子は1人で戦い続けている」
海未「片親は誰かもわからない悪の象徴……あの子の境遇を察すると……私は……」
花陽「……だから秋穂ちゃんに何とかして」
海未「……いえ、秋穂を止めるのは無理です」
花陽「え?」
海未「ですが、秋穂の手を汚さない事は出来ます」
花陽「それって…」
海未「……もう一度、私たちμ'sが立ち上がるんです」 花陽「海未ちゃん……本気?」
花陽「無理だよ……もう……私たちじゃ」
海未「…!何を弱気になっているんですか花陽!」
海未「あなたはボノカ一派のリーダーなんですよ…?自信を持ってください!」
海未「……“あいどる”は世界を征服しました……もうあとは人類を滅ぼす以外にやる事がないッ!」
海未「“あいどる”の標的は私たちです……なぜ、μ'sを目の敵にするのかはわかりませんが……」
花陽「………」
海未「……思うんです……彼女ほどの権力があれば……いつでもμ'sを……私たち8人を殺せたはずではと……」
海未「それをしなかったのは…何か理由があるからじゃないかと…」
海未「……もし、彼女の暴走の原因が私たちにあるとすれば……それを解決するのは娘である秋穂ではなく、私たちμ'sだと思うんですッ!」
花陽「………」 花陽「」スッ
海未「………?」
花陽「」スタスタ
海未「花陽…?」
海未「どこに行くんですか花陽!」
花陽「」ピタッ
花陽「………海未ちゃん………もう無理だよ」
花陽「なるようにしかならないと思うんだ……」
海未「花陽…」
花陽「…やっぱり、私はリーダーに向いてない…」
海未「そんな事……ボノカ一派をここまで率いてきたのは間違いなくあなたです……」
花陽「………」 海未「花陽、今ここでくじけてどうするんですか…?」
海未「私たちが踏ん張らないと本当に世界は…」
花陽「……私には何もないから」
花陽「海未ちゃんみたいな包容力とか統率力とか……穂乃果ちゃんみたいなカリスマ性もない……」
海未「……そんな事ないです……スクールアイドル部の部長もやり遂げたじゃないですか……どうしたんですかいきなり……」
海未「花陽にしかない長所だってたくさん…」
花陽「……きっと、きっとね」
海未「……?」
花陽「きっと、“あいどる”は本当のアイドルになれなかったんだと思う……」
花陽「どこかで踏ん切りをつけて諦めていたけど……急に疎ましくなったんだと思う」 花陽「μ'sは…しっかりみんなで終わりって決めて…ちゃんとライブもやって…最後を迎えれた」
花陽「あの時の今が楽しくて…最高で…私たちはそれで満足だった…充実感もあったし…やり遂げたっていう達成感もあった…」
海未「………」
花陽「でも…本当にみんながみんなそうだったのかな…」
海未「……どういう事ですか?」
花陽「例えば…“あいどる”となった彼女はその後…虚無感に襲われたんじゃないのかな…」
海未「……虚無感?」
花陽「うん……まだまだやりたいって……一緒に歩みたいって……思ったんじゃないのかな……」
花陽「私、思うの…もしかしたら“あいどる”はどこかで……誰かに……中途半端に希望を持たせられたんじゃないのかな……って」
花陽「μ'sのリーダーは間違いなく穂乃果ちゃんだよ」
花陽「その事に疑問を持ったことがある?」
海未「そんな事…私は一度だってありません…」 花陽「そっか……そうだよね」
花陽「うん、私もないよ……間違いなくμ'sのリーダーは穂乃果ちゃんだもん……」
花陽「でもその事に納得がいかない人もいるって事だよ、多分」
花陽「リーダーをやって気づいたことがあるんだ…」
海未「気づいたこと……何ですか?」
花陽「………」
海未「……花陽?」
花陽「……“あいどる”の気持ちなんて誰にもわからないよ」
海未「それは…そうかもしれません…」
花陽「海未ちゃん……そうかもじゃなくて……そうなんだよ……」
花陽「わからないんだよね、誰にも……それは穂乃果ちゃんだって、海未ちゃんだって、絵里ちゃんにだってわからないよ……」
海未「………」
花陽「………」
花陽「……秋穂ちゃんに会わないと」 -数日後-
海未「………花陽の様子」
海未「何か……」
海未「…………」
ガラッ
海未「……!」
こころ「海未さんッ!」
海未「こ、こころちゃん…?」
海未「どうしたんですかいったい、こんなところで…」
こころ「こっちです!」ヒョイヒョイ
海未「え?」
こころ「ついてきてください!」グイッ
海未「え!?ちょっと…!こころちゃん…!」 タッタッタッ!
海未「ちょ、ちょっとこころちゃん…!どこに連れて行ってるんですか…!?」
こころ「海未さんに会いたがってる人がいるんです!」
海未「あ、会いたがってる人…!?」
海未「…ッ!それにしたって…!いったいどこまで…!」
こころ「あとちょっとです!」グイッ!
海未「わっ…!」ヨロッ
こころ「あ…」
「あっ…!」
「危ない…!」パシッ
海未「……あ、ありがとうございます……って……」
海未「絵里…?」
絵里「大丈夫、海未…?」 こころ「ごめんなさい海未さん…私が引っ張りすぎたから…」
海未「いえ…大丈夫です、単に私が足を引っ掛けただけですから」
海未「……それにしても……絵里、帰っていたんですね」
絵里「えぇ…つい先日ね」
曜「東京に帰ってくるまで2年ぐらいかかりましたもんね〜…」
海未「……あの、そちらの方は?」
曜「……あっ、そうだ!海未さんとは初対面ですもんね!」
曜「初めまして!私は渡辺曜って言います!」
曜「そうですね、絵里さんの………絵里さんのお供してます!」
絵里「……連れ人」
海未「そ、そうですか…」
海未「園田海未です、よろしくお願いします」
曜「はいっ!存じてます!」 海未「しかし……ここまで来るのは大変だったんじゃないですか?」
こころ「そうですね…移動は全部徒歩なので正直疲れました〜…」
絵里「私の都合上、新幹線や電車といった公共の乗り物は無理だったから…」
曜「でも4人で固まって歩いてたら、どのみち目立っちゃいましたね」
絵里「なるべく人のいない道を来たから大丈夫とは思うけど………」
海未「あの……4人ではなく3人では?」
曜「…え?」
海未「絵里に曜にこころちゃん…3人ですよね?」
こころ「……あれ?」
絵里「そう言えば……」
曜「1人足りないような……」
こころ「…………ッ!」
こころ「ここあ……!ここあがいないです……!」
海未「えっ!?」 ・
・
・
ここあ「あれ〜…」
ここあ「もしかして…迷ったか」
ここあ「この辺あんまり来ないから道ほとんどわかんないや…」
グ~
ここあ「〜〜〜ッ」
ここあ「お腹減った〜…」スタスタ
ここあ「……ん!」ピタッ
ここあ「ラーメン屋さん……食べた〜い……」
ここあ「でもお金な〜い……」
ここあ「はぁ……お姉ちゃんたちどこだ〜……」 ここあ「海未さんの実家どこって言ってたっけ……」
ここあ「う〜ん」
ここあ「………あっ、そうだ!」
ここあ「せっかくここまで来たんだし…にこお姉ちゃんを探しちゃおう!」
老婆「!」
グ~
ここあ「もしかしたら何か手がかりがあるかもしれないし……しかしお腹減った〜……」
老婆「無料」
ここあ「…え?」
老婆「今ならラーメン無料」
ここあ「えぇ…」
老婆「中にいる娘に、店の前にいた老婆に無料と言われたと言いなさい」
ここあ「……ほ、本当に?無料?」
老婆「無料」 ここあ「(なんか怪しいけど…)」
グ~
ここあ「(もう限界だし…いいや!入っちゃえ!)」
ガラッ
ここあ「………ありゃ?」
ここあ「………あの〜!」
・・・シーン
ここあ「全然お客さんいないじゃん……店員さんもいない」
ここあ「というか話の娘さんがいない…」
ダッダッダッダ
ここあ「!」
主人「へい!すみません遅くなって!」
ここあ「……あれ?」
主人「へい?」 ここあ「私、娘さんが中にいるって聞いたんだけど」
主人「娘さん…?…あ〜!はいはい娘!」
主人「そこに!」
ここあ「そこ?」キョロキョロ
ここあ「……どこ?」
主人「そこっすよ!ってほらほら漫画読んでないで反応してあげてよ!」
主人「秋穂ちゃん!」
ここあ「秋穂?」
秋穂「」パタンッ
秋穂「……」
ここあ「うわっ…!?」
秋穂「……なに?」 ここあ「い、いつからそこに…!」
主人「入店した時からいたっすよ」
ここあ「………う、嘘〜」
秋穂「それで、私に何か用?」
ここあ「あっ…えーと、ラーメン無料って店前にいたおばあちゃんに言われたんだけど」
秋穂「………作ってあげて」
主人「へいっ!」
秋穂「………」スッ
秋穂「………」ペラッ
ここあ「(あ、ありゃ〜…また漫画読み始めちゃった)」 ギィ…
ここあ「……よいしょっと」
秋穂「」ペラッ
ここあ「……なんか、無料の割に人いないね〜」
秋穂「………」
秋穂「」ジッ
ここあ「……な、なに?」
秋穂「………」ペラッ
ここあ「……!?(む、無視……!?)」
ここあ「(なんかすっごい冷ややか…!)」 主人「へいっお待ち!」
ドンッ!
ここあ「お〜!美味しそう〜!」
ここあ「お姉ちゃんを探す景気付けに…!」
ここあ「いっただっきま〜す!」
ここあ「ズルズル!」
秋穂「………」ジッ
ここあ「……ん、ん?」
秋穂「いや、美味しそうに食べるなと思って」
ここあ「あっ、うん!美味しい!」 秋穂「あなた……」
ここあ「ふぇ?ズルズル」
秋穂「どこかで……会ったことある?」
ここあ「……わたひ?にゃいとモグモグおおうズルズルけど……」
秋穂「…ごめん、食べてる最中に話しかけて…」
秋穂「食べてからでいいや…」
ここあ「うん、ズルズル」
ここあ「(…なんだ、案外普通に喋るじゃん…)」 ゴクッ…ゴクッ…
ここあ「はぁ〜!美味しかった!」
ここあ「ご馳走様でした!」
秋穂「………あのさ」
ここあ「ん?あぁ、なんだっけ?」フキフキ
秋穂「さっきお姉ちゃんって言ってたけど、そのお姉ちゃんの名前って…」
ここあ「にこ、矢澤にこだよ」
ここあ「……え?もしかして、お姉ちゃんを知ってるの?」
秋穂「………」 ここあ「……あれ、待てよ?そういえば私もどこかで君の声を聞いたことある気が」
ここあ「ん〜…と…」
秋穂「………」
ここあ「どこでだっけ……」
ここあ「……ぶそ……武装……あっ!」
秋穂「………」
ここあ「思い出した!もしかして……」
ここあ「……いや、そんなわけないか〜!」
秋穂「……そうだよ」
ここあ「え!?」
秋穂「私だよ……私が……氷の女王」 ここあ「氷の……女王……」
秋穂「………どうする?ラーメン、まだ食べる?」
ここあ「……い、いや!もういいお腹いっぱい!」
秋穂「そっ…」
秋穂「………おばあちゃんから無料で食べる事を許されたって事はあなたは白って事だ」
秋穂「………でも、そっか………にこおばちゃんの……」
ここあ「……えっ?にこおばちゃん?」
秋穂「いや、なんでもないの……忘れて」
ここあ「……??」 秋穂「……もう帰れば?」
ここあ「えっ…あ、あぁ…そうしようかなぁ…」
主人「えっ!?」
ここあ「え!?」
主人「い、いいのかい秋穂ちゃん!?せっかく仲間になれそうな子なのにッ!」
秋穂「………」
主人「チャンポン達が使えない今、戦力補強は急務だろう?」
ここあ「(チャンポン…?長崎の?)」
秋穂「………いらない」
秋穂「……ねぇ」
ここあ「んっ!?な、なに?」
秋穂「………にこおばちゃんなら凛おばちゃん達と一緒にいるはずだよ」
ここあ「えっ!?やっぱりあなたお姉ちゃんを…!」
ここあ「……お、お姉ちゃんは今どこに?」
秋穂「……緩いボノカ一派のことなんて知らないもん……」
ここあ「……緩い?」
主人「………そうか」
主人「……さっ、食ったなら帰った!帰った!」ドンッ
ここあ「……え、えぇ!ちょ、ちょ〜〜!」
ガラッ、バタンッ
秋穂「………はぁ」 ガララッ
主人「ふぅ…ようやく帰った」
秋穂「……」ペラッ
主人「……氷の女王ねぇ」
主人「誰が言い出したか知らねぇがそんな子じゃないんだがなぁ」
秋穂「……」ペラッ
主人「伯母さんの友達の妹を死地に連れ込むのは抵抗があったんだろう?」
秋穂「……別に……そんなんじゃ……ない」ペラッ
主人「……フッ」
秋穂「」パタンッ
主人「!」
秋穂「アジトに戻る、しばらくここには来れないから…お店も閉めといて」
主人「あいよ」
秋穂「よろしく…」
ガラッ、バタンッ
主人「………非情になりきれてねぇんだよなぁ、女王」 バタンッ
老婆「いらなかったかい?」
秋穂「……ごめんなさい、せっかく勧誘してくれたのに」
老婆「にこの妹なら真っ白だし、いい戦力になると思ったんだがねぇ」
秋穂「………白なのは間違いないけど」
老婆「………気が引けたか?」
秋穂「………アジトに戻るね」
老婆「秋穂」
秋穂「………なーに?」
老婆「……穂乃果は生きてる」
秋穂「…………」
秋穂「………聞き飽きたよ」
秋穂「……生きてるならなんで帰ってこないの……?」
老婆「………」
秋穂「もういいよ、そんな同情は…」スタスタ トボトボ
ここあ「……あの子、お姉ちゃんの事知ってそうだったけど」
「ここあーー!!」
ここあ「!」
こころ「ここあ!」
ここあ「お姉ちゃん!なんでここに?」
こころ「なんでここにって…あなたを探してたのよ!」
ここあ「そっか…ごめんね」
こころ「皆さん心配してくれてるんだから、さっ…行きましょ」
ここあ「……うん」
こころ「………?」 ・
・
・
海未「こころちゃんだけで探しに行かせてよかったんですか?」
曜「やっぱり私も行きましょうか?」
絵里「いや……こころちゃんももう大人なんだし、大丈夫よ」
絵里「………本題に入りましょう」
海未「………はい」
絵里「………単刀直入に聞くわ」
絵里「氷の女王は……秋穂ね……?」
海未「………おそらく………いや」
海未「きっと、秋穂です…」
絵里「……そうよね」 絵里「武装蜂起の話は知ってる…?」
海未「聞きました…知っています」
絵里「……私には、秋穂が大勢の都民を扇動して、自分や人の命を粗末にするとは……どうしても思えない」
海未「………あの子が変わったのは………全部、私のせいです」
絵里「海未のせいじゃないわ、そう……あの子に取り巻く環境の全てが……あの子を変えたのね」
海未「……もし、こんな事がなければ……ただの……普通の愛らしい女の子に育ったはずなんです、秋穂は……」
絵里「………あの子が見てきた現実は………あまりにも残酷すぎたのよ………」
絵里「…物心がつく前から、彼女は戦い続けてる」
海未「……その緊張の糸はいつ切れてもおかしくなかった……私がもっと愛を注いでいれば……」
絵里「海未は充分なほど愛情を持って育ててきた、秋穂もそれは理解してるはずよ」
絵里「……ただ、あの子にとって……穂乃果の穴は何人でも埋めることが出来ないのよ……」
海未「………」 絵里「………秋穂に会わせてちょうだい」
海未「………」
絵里「きっとどこかにアジトがあるはず……海未、あなたなら知ってるんじゃないの?」
海未「……花陽にも聞かれましたが……すみません、私も……知らないんです」
絵里「………花陽………?」
絵里「花陽がここに来たの…!?」ガッ
海未「…!」
海未「え、絵里…?は、はい…先日1人で」
絵里「………ダメ、花陽に秋穂を会わせてはダメ!」
海未「え、え…?」
海未「なぜですか…?」
絵里「………」 絵里「あのパレード…“あいどる”が暗殺されたあの日…私は、裏路地に入りこむ花陽を見たの…」
海未「えっ…?あの日、花陽もパレードに来ていたという事ですか?」
絵里「……」コクッ
絵里「“あいどる”は…暗殺される直前に私に花を見せた…」
海未「……花?」
絵里「……思いたくはないけど」
絵里「花陽が……“あいどる”かもしれない……」
海未「…花陽が…“あいどる”…?」 絵里「いや…花陽だけじゃない…」
絵里「海未……もしかしたら……穂乃果は生きているかもしれない」
海未「ッ!?」
海未「穂乃果が…生きている?」
絵里「えぇ…ラジオから聞いた事のないフレーズが出てきた…あれは血の大晦日の前に録音したものじゃない」
海未「……穂乃果が生きているなら希望が!」
絵里「いや……おかしいのよ……」
海未「…え?」
絵里「だってありえないじゃない…!」
絵里「あの大爆発の中生きてるなんて……あそこから助かる可能性なんて0に近い…いや、0なのよ!?」
海未「……」
絵里「本当に穂乃果が生きているとすれば……穂乃果は……最初から私たち側ではなかったのかもしれない」
海未「いえ……そんなはず」 海未「……本当にそうだとしたら、“あいどる”は2人いるという事に……」
絵里「その線は十二分にありえるわ」
絵里「海未……穂乃果から……“あいどる”は複数人いるかもと仄めかされたことはない……?」
海未「そんなことッ!」
海未「…ッ!」
・
・
・
海未『つまり穂乃果は“あいどる”は一人ではなく何人か…複数人存在していると言いたいんですか?』
穂乃果『……どうかな、あくまでなんとなく感じただけだから……私も断言は出来ない」
穂乃果「けど何かしらの違和感は事実だし、その線もあると私は思うな』
・
・
・
海未「………」
絵里「……あるのね」 海未「確かにありました…!ありましたが…」
絵里「ことりも行方をくらましてるんじゃないの?」
海未「え?」
絵里「……“あいどる”があの日示した、花の意味……」
絵里「自ずと答えが導かれるわ……」
絵里「……Printempsが……“あいどる”」
曜「………あの、Printempsって確かμ'sのユニットですよね」
曜「Printempsと花って何か関係があるんですか?」
絵里「……Printempsは花のイメージが強い」
曜「……なんか……うーん……どうでしょう、海未さん……?」
海未「絵里、それは……」 「..もう出なくなったの..?だらしないね..」パンパン
「ゆ..ゆる..し..」(ガクッ >>46
必要とあらば身体を捧げるくらいはやりそう 秋穂のビジュアルは実写版に伴えば平愛梨か
あのカンナ格好良かったなー 海未「…それはありえません」
絵里「……!」
絵里「……なんでそう思うの?」
海未「……感です」
絵里「感……?」
絵里「……海未らしくないわね」
海未「らしくないのは絵里ですよ……」
海未「疑心暗鬼になる気持ちもわかります…ですが、ありえません」
海未「…はっきり言います…μ'sに“あいどる”はいませんん…!」 絵里「……どうして、そう言い切れるの?」
海未「……恥ずかしながら昔、ことりを“あいどる”と疑った事があります……」
絵里「………」
海未「でも、私はあの時確信したんです……」
絵里「……あの時?」
海未「はい……2019年、“あいどる”を止めるためにμ'sが再集結したあの時」
海未「誰1人として私たちを陥れようと……嵌めようと考えてる人間はいなかった……」
海未「……目を見ればわかるんです」
海未「……私たちには切っても切れない縁がある」
海未「絵里も本当は分かっているでしょう?」
絵里「………ごめん」
絵里「早計だった、私が……間違ってた……」 海未「……さっき、ことりの行方がわからないと絵里は言いましたが」
絵里「えぇ…」
海未「ことりは、理事長と一緒に海外へと発ちました」
海未「……絵里は血の大晦日のあと、すぐに“あいどる”から追われる身となったので……伝えそびれていましたが……」
絵里「なんでことりは海外に…?」
海未「PTSD…ストレス障害の疑いがあると…聞きましたが」
絵里「………そう………だったのね」
絵里「……仕方ないわ、そうなるのが……普通よ」
海未「……理事長もついているので……無事だとは思いますが……」 ガラッ
絵里「!」
こころ「皆さんお騒がせしました〜、見つかりました」
ここあ「すみません、迷っちゃってて…!」
海未「ここあちゃん…いえ、無事で何よりです」
絵里「変な人とかに声掛けられなかった?大丈夫だった?」
ここあ「あ〜…ラーメン食べた」
海未「ラーメン?」
ここあ「あっ!そうだっ、あのね!」
絵里「?…どうしたの?」
ここあ「私…氷の女王に会った!」
絵里「!?」
海未「……えっ」 絵里「ここあちゃん、それは…本当…?」
ここあ「うん、自分で言ってたもん、氷の女王だって」
海未「……外見はどんな感じでしたか?」
ここあ「えっと〜…だいぶイメージと違ったな〜…」
ここあ「思ってたより幼くて、割と可愛らしい顔つきで、身長は160弱ぐらいかな?あ、あとキャップ被ってた」
絵里「……間違いない」
海未「秋穂です……」
絵里「ここあちゃん、どこで氷の女王に会ったの?」
ここあ「さっき言ったラーメン屋さんだよ?」
絵里「氷の女王はまだいる?」
ここあ「えっ…どうだろう…私、先に出たから」
海未「……ここあちゃん、そこに案内してください」 ガラッ
主人「らっしゃい!」
主人「!」
絵里「………遅かったわね」
コツ…コツ…
絵里「氷の女王はどこ?」
主人「……なんのことですかねぇ?」
絵里「とぼけないでっ!私たちはあの子に会わないといけないの!」
海未「お願いします…秋穂の居場所を教えてください!」
主人「……園田海未に絢瀬絵里、秋穂ちゃんに会って……何をする気で?」
絵里「決まってるでしょ、説得するのよ」
主人「…………本当に彼女はそれを望んでいるのかい?」
海未「えっ…?」 @annkokuno_kishi
∩
_( ⌒) ∩__
//,. ノ ̄\ / .)E)
/i"/ /|_|i_トil_| / / / ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
|ii.l/ /> <{. / / <ハセカラ靉の超超超臭いまんこ舐めて〜!
|i|i_/''' ヮ''丿i_/ \_____
i|/ ,ク ム"/ /
|( ヽ -====-\
ゞヽ 三 ) ))
γ⌒ヽ \ヽ ノ /´ `ヽ
| ヽ \ )____{ /、/ |
| ! ヽ i Y | !
| / `ヽ,c、 ,.イ ! /
| / \ (i)ソ /! /
/ ) ー―''⌒ー‐‐'' ( ヽ、
cccnノ´ ヽnoo) 主人「いつまでも保護者面するのはやめた方がいいですぜ」
主人「彼女のためにならん」
海未「……それは……そうかもしれませんが……」
絵里「……いいえ、全然そんな事ない」
海未「…!」
絵里「いい?私たちはあの子の行く末を未守る義務があるの」
絵里「あの子に傷一つでもつけさせてしまったら、穂乃果に顔を合わせられないわ」
海未「絵里……」
絵里「言いなさい、秋穂のアジトを」
主人「………知らねぇな」
絵里「…ッ!言いなさいよッ!」 主人「勘違いしないでくれよ、言わないんじゃねぇ、知らねぇんだ」
絵里「……なんですって?」
主人「あくまで俺は彼女の協力者だ、それ以上でも以下でもねぇ」
主人「アジトの場所までは知らねぇよ」
絵里「……なら、何か他に秋穂について知っていることはないの?」
主人「ねぇな…」
海未「……ッ」
主人「おっと、ここを張り込んでも無駄ですぜ、もう彼女は来ないだろうからな」
絵里「……本当でしょうね?」
主人「嘘をついてるように見えますかい?」
絵里「…………」
海未「…………」
絵里「………くそッ」クルッ
主人「……またのお越しを」 ガララッ、バタンッ
曜「!」
曜「絵里さん!どうでした?」
絵里「……」フリフリ
曜「そうですか…」
海未「……秋穂」
絵里「…………」
絵里「…ここあちゃん、氷の女王は何か言ってなかった?」
ここあ「えっ…うーん…」
ここあ「……特になにも」
絵里「……そう」
こころ「……本当に?何かないの?会話とか……」
ここあ「え〜、覚えてないよ〜…」
ここあ「……会話……会話ぁ……」
ここあ「………あっ、長崎ちゃんぽん」
海未「長崎ちゃんぽん…?」 ここあ「そうだ!ちゃんぽん!」
絵里「ちゃんぽん……?」
ここあ「なんて言ってたっけ……確か……チャンポン達が使えない今……戦力補強はうんぬんかんぬん……」
絵里「チャンポン……戦力補強……」
絵里「………!」
絵里「お手柄よッ!ここあちゃんっ!」ガシッ
ここあ「へ?」
海未「絵里…?」
絵里「タイマフィアと秋穂に接点があるとすれば……いける!秋穂に会えるかもしれないわ!」
海未「ほ、本当ですか?」
絵里「……ハラショー、なんとかなりそうね……!」 一応プランタンへの疑惑は晴れた…と言っていいのだろうか ・
・
・
公野「ふふふふふ〜ん♪」ジュー
ガララッ
公野「!」
公野「いらっしゃ〜い」
ハターキ「は〜お腹減った!」
公野「先生!お一人?」
ハターキ「いいえ、あれ?何をしてるの2人とも、早く入りなさいよ」
ことり「は、はい…」
公野「…!ことり…!」
ことり「えっ…あ、神様…?」
ハターキ「あら?お知り合い?」
ことり「はい、昔に色々と…」
ハターキ「って、なにしてるの…梨子ちゃんも入りなさいよ」
梨子「あっ、はい…ありがとうございます」
公野「……先生、可愛いお供だね」
ハターキ「そうでしょ、使える子たちなの」 ジュー
ハターキ「」モグモグッ
ことり「……神様は……こんなところで何を?」
公野「ん〜…?見ての通りお店構えてんの」
公野「こういうの、ちょっと興味あってさ…」
ハターキ「ももとカワ2本ずーつ!」
公野「は〜い」
梨子「先生、食べ過ぎじゃないですか…?」
ハターキ「大丈夫大丈夫!あなた達も何か食べなさい」
梨子「は、はい…」
ハターキ「そうだ、GODとことりちゃんは顔見知りみたいだけど梨子ちゃんは初対面なんでしょ?」
ハターキ「ご挨拶しときなさい」
梨子「あっ…はい…私、桜内…」
公野「桜内梨子ちゃんでしょ?知ってるよ」
梨子「え?な、なんで…」
ことり「神様はなんでか初対面でもわかるんだ…人の名前とか性格が…」
ことり「昔、私たちもびっくりしたもん…」
梨子「……す、すごいですね」
公野「なはは!まーね!」 ことり「あはは…神様、機嫌いいですね…」
公野「え?……あー、まぁ……機嫌良いっていうよりテンションおかしいのかもね」
ジュー
公野「…世界のトップがあんなんじゃ…もう先は長くないしね…」
ことり「………」
公野「名前や性格当てるなんて特技、今じゃなんの意味もないからね」
公野「……それよか」
公野「ことりは今まで何してたの?」
ことり「えっ…わ、私ですか?」
ことり「私は……」 ことり「ずっと、逃げてたんです…」
ことり「私は…穂乃果ちゃんと海未ちゃんに支えられて生きてきたから…」
ことり「穂乃果ちゃんを欠いたあの時に……現実から目を背けて、海外に逃げたんです……」
ことり「みんなに任せて……秋穂ちゃんや海未ちゃんの気持ちなんて考えずに……自分だけ逃げたんです……!」
ハターキ「……モグモグ」
公野「………ま、別に普通だよ」
公野「絵里や海未のメンタルがおかしいんだよ」
ことり「……でも」
公野「普通はそれぐらいナーバスになるのよ、気にしなさんな」
ことり「………神様」
ハターキ「……今となってはそう言えても、当時は本当に言葉では表せないほどのストレスを抱えてたって事もあるしね……」
ことり「先生……」
ことり「……ありがとうございます」 公野「で、梨子はなんで先生と?」
梨子「私は…昔…友達と情報収集していると急に拉致されて…」
公野「ダイヤと花丸とで穂乃果の情報を集めてたんでしょ?」
梨子「そ、そうです…よく知ってますね…」
梨子「……それで拉致されて……でもダイヤさんと花丸ちゃんがなんとか私だけでもって……逃がしてくれて……」
梨子「途方にくれてた時にあいどるの追っ手から逃げてることりさんと出会ったんです…」
ことり「梨子ちゃんと一緒に逃亡生活を続けてて…限界になった時に先生が拾ってくれたんです…」
梨子「先生はいち早くアイドルが悪だと気づいていたんです…」
公野「……へぇ」 公野「しかし、先生はよく“あいどる”に取り込まれませんでしたね」
ハターキ「だって見るからに胡散臭いでしょ」
ことり「でも、実際問題…“あいどる”に心酔する人はたくさんいますよ…?」
ハターキ「人間、不安な事が多いんだよ…何かに支えられていないと、酔っ払ってないと…やってられないのよ…」
梨子「……つまり、先生は何かに酔っ払ってると?」
ハターキ「え…?うん、梨子ちゃんと一緒」
梨子「……音楽ですか」
公野「なるほどねぇ…そう考えながらも“あいどる”に勘付かれずに上手く取り入ってるって…」
公野「世渡り上手ですね」
ハターキ「うんうん!という事で、酔っ払い繋がりでお酒飲んでもいいかな?」
ことり&梨子「駄目ですっ!」
ハターキ「……ね?」
公野「ね…?とは…」 ハターキ「梨子ちゃんは作曲センスに長けてるし、ことりちゃんもデザイナーとしての実績がある」
ハターキ「有能な子たちなんだけど…ちょっと怖いところがあってねぇ…」
梨子「こわっ…!別に怖くなんて!先生のためを思って言ってるんです!」
公野「ん〜でも、ことりは優しくないですか?」
ハターキ「そう、ことりちゃんは優しい方なんだけど…」
ハターキ「」チラッ
梨子「〜〜!なんで私を見るんですか〜!」
ハターキ「だって、ね〜!」
ことり「あはは…」
公野「……ま、この後もお仕事あるんでしょ?ここはマネージャー達の言う事聞いといた方がいいんじゃないですか?」
ハターキ「……仕方ないわね」 公野「ま、私も…先生にはお世話になってるから、あんまり強くは言えないんだけどね」
ことり「お世話…?」
公野「歌詞ノートのリークとか…ま、いろいろ」
公野「……そんな事よりことり、あなたこれからどうするの?」
ことり「えっ…?」
公野「先生に付き添ってるだけでいいの?」
公野「世界の終わりを、このまま何もせずに待ってるだけでいいの?」
ことり「……私は」
公野「……μ'sにしか、あいつは止められない」
梨子「……神様、ことりさんにはトラウマがあります」
ハターキ「……梨子ちゃん、そんなのみんなある」
梨子「!」
ハターキ「みんなあるけど、どこかで割り切らないと前に進めないのよ」
梨子「………そうですよね」 ことり「……神様はどうしたらいいと思いますか?」
公野「わ、私?」
公野「……いいの?私に聞いて?」
ことり「え…?」
公野「……昔から、答えはあんたの近くにいたでしょ」
ことり「………」
ことり「海未ちゃんやみんなにばっかり頼っていられない……私も何かやらないと……って」
ことり「でも……私には……」
公野「……あんたの幼馴染は世界中から極悪人と呼ばれながら……地球を守ろうとした」
ことり「………穂乃果ちゃん、穂乃果ちゃんっ……」
公野「あの子のやる事に付き合って、後悔した事ある?」
ことり「……ない!ないですっ…!」
公野「……だよね」 公野「先生、ことりをお借りしてもいいですか?」
ハターキ「え?……えぇ、まぁ……仕方ないわね」
ハターキ「正直、ことりちゃんがいなくなると苦しいけど、そのぶん梨子ちゃんに頑張ってもらいましょう」
梨子「え…?」
ハターキ「いいわよね?」
梨子「…は、はい!頑張ります!」
公野「……梨子は……近いうちに仲間に会えると思う」
梨子「……仲間に会う前にまず、ダイヤさんと花丸ちゃんを……」
公野「……その2人も含めて会えるって、近々」
梨子「え…ほ、本当ですか?」
公野「うむ!神様を信じなさい!」 ことり「あの…神様、私たちはこれから何をするんですか…?」
公野「“あいどる”を撃つ!」
ことり「………」
公野「……ま、あんまり乗り気にはなれないよね」
ことり「いえ、そんな…」
公野「……私は、昔みたいにことりに笑って欲しいけどな」
ことり「……私にとって、穂乃果ちゃんは太陽みたいな存在だったんです」
公野「……太陽が無くなったら人間は生きれないもんね」
公野「………確証が持ててないから、言うか言わないか………迷ってたんだけど」
ことり「……なんですか?」
公野「ことりのモチベーション上げるために言う」
公野「……ことり、あのね」
ことり「は、はい…?」
公野「穂乃果は」 よくみたらスクフェスのDLボイスなんだな
どう繋がっていくのか楽しみだ どっかで聞いた事あるなと思ってたけどスクフェスか
とりあえずことりは大丈夫そうで安心した ・
・
・
スタスタ
曜「絵里さん…タイ語喋れるんですね」
絵里「多少ね」
ピタッ
下っ端「ボスはここだ」
絵里「案内ありがとう、曜…行くわよ」
曜「私も入っていいんですか?」
絵里「別に入るくらいならいいわよ、行きましょ」
曜「そうですね…行きましょう」
ガチャ 絵里「…チャンポン…」
チャンポン「……ゼェゼェ」
チャンポン「……エリーチカ……か」
絵里「……老いたわねチャンポン」
チャンポン「お前は……牙が抜けたな」
絵里「……えぇ、そうかもね」
チャンポン「かつては弾丸が当たらなかった……あのエリーチカも……ハァハァ」
チャンポン「今ではただの娘に成り下がったか……」
チャンポン「そんなお前では……ハァハァ……世界は救えんな……」
絵里「………」 チャンポン「しかし……親友に再開した気分だよ……」
絵里「……私はそんな呑気なこと思えないわ」
チャンポン「フッ……釣れないやつだな」
絵里「時間がないの……」
チャンポン「……ある意味、私にも時間がない……」
チャンポン「もういつ…迎えが来ても…おかしくないのでね…ゼェゼェ」
チャンポン「だからこそ……お前に頼みたいことがある、エリーチカ……」
絵里「……頼みたいこと?」
チャンポン「あぁ…」 チャンポン「私が……ある女の子のファンでね……」
チャンポン「昔のお前と同じだよ、エリーチカ……」
チャンポン「肝が……据わった少女でね……」
絵里「………」
チャンポン「……聞けば彼女はテロリストホノカの姪っ子らしいじゃないか……」
絵里「秋穂……」
チャンポン「エリーチカ……お前が止めてやれ……彼女……何をしでかすか……わからないぞ……」
絵里「……チャンポン、彼女のアジトの場所を教えて」
チャンポン「……彼女は今、アジトを転々としている」
チャンポン「だが……おそらく……今は……ここに……いるはずだ……」スッ
絵里「」スッ 絵里「………そこまで遠くないわね」
チャンポン「……彼女は今、氷の女王と呼ばれている」
絵里「………そうらしいわね」
チャンポン「誰か……止めてやれ……今の彼女は……人の命も、自分の命を投げ出すこともいとわない……」
絵里「……あなたは何が彼女をそこまで変えたと思う?」
チャンポン「……心優しい少女だった」
チャンポン「ただ……変わらずにはいられなかったのだろう……強大な敵に立ち向かうには甘えた心は捨てなければいけなかったんだろう……」
絵里「………」
チャンポン「頼んだぞ……エリー……チ……カ……」
チャンポン「…」
チャンポン「」
絵里「…………任せて」 スタスタ
曜「絵里さん!これからどうするんですか?」
絵里「……私は、氷の女王のところに行く」
曜「私も一緒に…」
絵里「いいえ、アジトには私1人で行くわ」
絵里「……曜、あなたは神田明神に行って希に海未と合流するよう言っておいて」
曜「わ、わかりました…」
絵里「……お願いね」ダダッ
曜「絵里さん、気をつけてくださいねー!」フリフリッ
絵里「えぇ!」フリフリッ 絶対に次スレ立ってること気づいてない奴多数いるよな ウーー!!ウーー!!
男A「侵入者!侵入者だ!」
男B「侵入者を取り押さえろ!」
男C「うおおおおおぉ!!!」
絵里「」サッ
男C「うおっ!」ドサッ
絵里「……何よこれ、手荒い歓迎ね」
絵里「教えなさいッ!秋穂は……氷の女王はどこ!」
男D「黙れッ!」
男A「動くなッ!」
スチャッ スチャッ スチャッ スチャッ
絵里「…………」
男A「その場で、そのまま手を上げろ」
絵里「……」サッ 男A「……名を名乗れ」
絵里「……氷の女王に、絵里が来たと伝えなさい」
男A「あ…?」
ザワッ…
男B「絵里……?」
男C「絵里ってあの…絢瀬絵里か…?」
ザワザワッ…
男A「……ッ!黙れッ!嘘をつくな!」
男E「……そうだ……そうだ!デタラメを言うな!」
絵里「……物分かりの悪い子たち……ね!」ダッ!
男I「逃げた!」
男A「ッ!撃てぇー!」
絵里「………くっ!」
「待ってッッッ!」
男A「!?」クルッ
絵里「……この声」
ザッ…
秋穂「………」
絵里「……ハァハァ……秋穂……」 男F「弾薬はそっちやっとけよぉー!」
男G「火薬はこんなもんか?」
ガヤガヤ…
絵里「……いっぱしのテロ集団ね」
秋穂「……」
絵里「……秋穂、あなた何をやってるの?」
秋穂「……」
絵里「……どこで武器を調達したの?」
秋穂「……小原家とで」
絵里「……まさかとは思っていたけど、本当にあなたがこんな事をするなんて、思ってもみなかったわ……」
秋穂「絵里おばさんこそ……生きてるとは思わなかった……」 絵里「……えぇ、なんとか……東京に帰って来たのよ」
秋穂「あの大きな壁を越えて、東京に侵入した人がいるって……噂では聞いてたけど……絵里おばさんだったんだ……」
絵里「……海未から聞いたわ、なんで花陽の一派から離れたの?」
秋穂「……花陽おばさん達のやってる事は、生ぬるい」
秋穂「……不当に逮捕された人たちを1人1人逃がしたり、食力不足の街に物資を届けたり……」
秋穂「なんの意味があるの……それ?」
絵里「………私には、間違った事とは思えないけど」
秋穂「じゃあ聞くけど、絵里おばさん…それで何か変わるの…?世界は救える…?」
絵里「……そういう地道な活動が……」
秋穂「……助けた連中と家族のお寒い再会劇なんていらないもん」 絵里「……それは、あなたが穂乃果や雪穂と会えないから妬んでるのよ、嫉妬や恨みの類い」
秋穂「……!」
秋穂「なにそれ…?」
秋穂「なんなの……」ワナワナ…
秋穂「喧嘩売りに来たなら帰ってよ!!!」
絵里「……あなたが何をしようが、それはあなたの勝手」
絵里「ただ、そうやって人を蔑むのはよくないわ」
秋穂「………再会した時の御涙頂戴はもう見飽きたよ………」
秋穂「私には……メソメソしてる暇なんかないの」
絵里「…………」 絵里「……本当に武装蜂起する気?」
秋穂「当たり前だよ……もう止められない」
絵里「……なぜ、8月3日なの?」
秋穂「………」
絵里「………」
秋穂「……誕生日」
秋穂「穂乃果おばちゃんの……誕生日……」
絵里「……そんな事、穂乃果が望んでると思う?」
秋穂「……絵里おばさん、説得しにきたの……?」
秋穂「……そんなのいらない、説得するなら帰って」 絵里「……なんで命を大切にしないの?」
秋穂「……我慢ならないじゃない」
秋穂「絵里おばさんも知ってるでしょ?2035年のあの“あいどる”の復活劇のあと…世界各国にウィルスがばら撒かれた…」
秋穂「その結果、世界で数十億という人が亡くなった……」
秋穂「……家族や恋人や友達を失った人たちが私の元に集まった」
秋穂「彼らは“あいどる”を倒すことだけを考えて生きてきた……」
秋穂「……そんな彼らを……親衛隊や“あいどる”は虫ケラのように殺した」
秋穂「………みんな、私をかばって………」
秋穂「………私だけ生き残るなんて不公平、そうでしょ?」
絵里「………」 秋穂「……中国マフィアは全滅……タイマフィアもチャンポンを残してほぼ壊滅……私に協力して……死んだ」
秋穂「……愛民党の本部を襲撃して……殺されたの」
絵里「………チャンポンも、今さっき死んだわ」
秋穂「……!」
秋穂「………そう」
絵里「秋穂…言っておくけど、本当にあなたが8月3日に武装蜂起を決行したら、間違いなく彼らの二の舞いになるわ」
秋穂「…………」
絵里「…………計画は中止しなさい」 絵里「あなたの仲間は、あなたを慕って……信じて、一生懸命やってくれてる」
絵里「そんな子達が……みんな死ぬのよ?」
秋穂「……合意の上」
絵里「……ッッ」
絵里「秋穂ッ!いい加減にしないッ!」
秋穂「……ッ!なんなの!?絵里おばさんに私の何がわかるっていうの!?」
絵里「……わかってるからこそ、なんであなたがこんな行動に出るのか、理解出来ない」
秋穂「………あの小さくて愛らしかった高坂秋穂はもういない……どこにもいない」
秋穂「…………私が愛した人はみんな死んだ」
秋穂「」ツー
絵里「!」
秋穂「…グスッ」
秋穂「」ゴシゴシッ
秋穂「……私はもう泣かない」 絵里「……本当にそんな事をして、あなたを愛した人たちが喜ぶと思ってるの?」
秋穂「…………これはケジメなの」
絵里「……秋穂、もう一度言うわ、すぐに計画を中止しなさい、今すぐよ」
絵里「あなたがリーダーなら、みんなわかってくれるわ」
秋穂「……話、聞いてたでしょ?私がやらないと……」
絵里「絶対に死ぬわよ?」
秋穂「…!」ゾクッ
絵里「……本当に決心がついてるの?」
秋穂「…………」
絵里「……そうよね」 絵里「……昔、命が危ないと思ったら、一目散に逃げろと言った子がいるわ」
秋穂「………」
絵里「……そう、あなたが大好きだった」
秋穂「穂乃果おばちゃんは死んだんだよ?」
絵里「……いや、あの子は」
秋穂「やめて!もうたくさん…!」
絵里「………」
秋穂「……そんな慰めは腐るほど聞いてきた!」
秋穂「……本当に生きてるなら……私との約束を破ってるってことじゃん……!」
絵里「……約束?」
秋穂「絶対、帰ってくるって……」
秋穂「……穂乃果おばちゃんが嘘つくわけないもん……」
秋穂「……死んだの、穂乃果おばちゃんは……あの時、あの爆発で」
秋穂「……死んだから、もう帰ってこないの……」
絵里「……ッ」 絵里「約束を破ったと決めつけるのは……まだ、早いわ」
秋穂「………」
絵里「……秋穂、生きてるかもしれないというのは本当なの」
絵里「ラジオから穂乃果の曲が流れたの」
絵里「……あなたの音楽プレーヤーに入ってる穂乃果の曲とは違うヴァージョンよ」
秋穂「………あり得ない、穂乃果おばちゃんが最後に歌った曲はこのプレーヤーの中のもの」
秋穂「……これとヴァージョンが違うなんて事は絶対ない」
秋穂「……本当にそうだとしたら、それはいったい、いつ録音されたものだって言うの?」
絵里「血の大晦日の後よ…」
秋穂「……もういい、そんなあり得ない話聞きたくない」 絵里「……穂乃果が生きていたら、今のあなたをなんて言うと思う……?」
秋穂「………」
絵里「本当に今、自分のやっている事を穂乃果に…胸を張って話せる?」
秋穂「……穂乃果おばちゃんなら、わかってくれる」
絵里「本当にそう思うの?」
絵里「誰よりも仲間思いなあの子が、仲間もろとも死のうとしているあなたに、理解を示してくれると思うの?」
絵里「あの子が生きていたら…」
秋穂「生きていたら生きていたらってうるさいよ、もうッッ!」
絵里「………」
秋穂「………生きていたら、来てくれる」
秋穂「……きっと、こんな状況なんてひっくり返して……私を助けてくれる」 絵里「……きっと来てk」
秋穂「……!!」
秋穂「来てくれるわけないじゃんッ!!!」
秋穂「だって死んだんだもん!!」
絵里「……秋穂……」
秋穂「変な希望持たせないでッ!」
絵里「………」
秋穂「………」
秋穂「…………ごめんなさい」
秋穂「この絶望的な状況を打破出来るのは私じゃないんだよね……わかってる」
絵里「………(ここまで………この子を追い詰めてしまっていたのね………)」
絵里「………誰か」
絵里「……誰かラジオを待っていない!?」
「え……?」
秋穂「……絵里おばさん?」 絵里「ラジオを誰か…!」
秋穂「何言ってるの絵里おばさん…?やめて!」
ザワザワッ…
秋穂「彼らは私の命令しか聞かないッ!」
男J「あの…」
絵里「!」
男J「この前ガラクタの中から拾ってきたのならあるんですけど……」
絵里「……貸して」
男J「は、はぁ…」
パシッ
絵里「………」
ピーギュルギュル…
秋穂「……何も放送なんかされてないよ」
絵里「…ッ、黙ってなさい!」
秋穂「」ビクッ 絵里「お願い穂乃果……秋穂を救ってあげて……」
ピーギュルギュル…
秋穂「……あの人は死んだ!もういいからッ!」
絵里「………」
ピーギュルギュル
絵里「……電波が届かないのね」
絵里「どこか外に通じるところはない?」
男K「え…む、向こうのスペース…外に出れる場所がありますけど…」
絵里「…ッ!」ダッ
秋穂「まっ…待って絵里おばさん!外に出たら奴らがいるかもしれない!捕まっちゃう!」
絵里「………」ダダッ
秋穂「〜〜!」
秋穂「」ダダッ ピタッ
絵里「ここなら…!」
バッ
絵里「お願い穂乃果…!歌って…!」
絵里「穂乃果ぁぁ!」
・・・ピーギュルギュル……
絵里「………ッ」ガクッ…
秋穂「……ありがとう、絵里おばさん……でも、もういいよ」
男L「あの…」
男M「秋穂さん…」
秋穂「なに?」
男N「なんか……聞こえないですか?」
秋穂「……え?」
絵里「………!」
ジー…
秋穂「……!?」
ジー…
セカイジュウガ…
秋穂「……!」
男達「こ、これは…!」 「…世界中が家路を急ぐ」
絵里「……やった、やった……」
秋穂「これは………穂乃果おばちゃんの………?」
「そんな毎日が君の周りで」
「ずっとずっと続きますように…」
絵里「……歌ってあげて、穂乃果」
「グータラ〜スーダララ〜…」
「グータラ〜スーダララ〜」
秋穂「……ッ!」
秋穂「……なに……これ」
絵里「………」
秋穂「グータラ…スーダラ…?」
秋穂「こんなフレーズ……聴いたことない……」
秋穂「……絵里……おばさん、これ……?」
絵里「…………」コクッ
秋穂「…………穂乃果おばちゃんが…………生きてる…………?」 ・
・
・
千歌「ふわぁ…」
巡査「高海巡査長!」
千歌「ん……あぁ……巡査くん、おはよう……」
巡査「いえ、ただいま昼であります!そして交代の時間であります!」
千歌「ん……もう、そんな時間かぁ……」
巡査「異常はなかったでありますか!?」
千歌「んー、無かったから寝ちゃったんだよねぇ…」
巡査「この北門検問所の警備を甘くみてはいけません!いつぞや北からテロリストが来るか…!」
千歌「あはは…来るかなぁ…」 千歌「……私もさ、ここに来て2年経つけど」
千歌「向こうから人が来たのを見たことがないよ……」
巡査「北の人間は死に絶えたのでしょうか?」
千歌「……どうかな」
千歌「……素敵な所だったんだけどなぁ」
おじさん「千歌ちゃん」
千歌「あっ、おじさん!」
千歌「どうしたんですか?こんなところまで?」
おじさん「近くまで来たから、差し入れだ」
千歌「わ〜!ありがとうございます!いただきます!」
千歌「今日も誰も来なくて……何も仕事無かったんですよね〜」
おじさん「いや、なんか来たよ」
千歌「え?」
ブルルンーン…
千歌「………うそ」
千歌「初めて……来た……向こうから」 千歌「あ、あの止まってください!」
女性シンガー「!」
キッ…
女性シンガー「ふぅ…」
千歌「……あ、あの」
女性シンガー「……ん?」
千歌「え、えっと……」
女性シンガー「あのさあのさ、ここって東京?」
千歌「え……あ、はい東京だす」
女性シンガー「だす?」
千歌「あっ…!す、すみません…初めてそっちから人が来て…ちょっと動揺しちゃって!」
女性シンガー「……そっか」
女性シンガー「というか……やーーーっと!東京だぁ!」
女性シンガー「1000キロだよ!?1000キロ!」
千歌「1000キロ……」 おじさん「すげぇな、ホンダのスーパーカブだ…今時こんな物を乗ってるやつがいるとは」
千歌「す、スーパーカップ?」
おじさん「どこでこれを?」
女性シンガー「ん〜、拾った?」
千歌「拾ったって!」
女性シンガー「移動するために乗り物が欲しくてね」
女性シンガー「…しかしさぁ〜…」
千歌「は、はい?」
女性シンガー「ここ、あんまり東京って感じしないね……集落って感じ」
千歌「いや……全くその通りなんです……2035年に、“あいどる”はウィルスの蔓延を阻止するために、無差別に都民を放り出したんです」
女性シンガー「放り出したって…どういうこと?」
千歌「東京の周りに壁を築いて、隔離政策をとったんです」
女性シンガー「……酷い」
千歌「ここは壁の向こう側に行けない人たちのコミュニティ、本当に集落みたいな感じです…」 スタスタ
女性シンガー「いや〜ごめんね、繁華街まで案内しろなんて…」
千歌「いやいや!ちょうど私も仕事終わりだったので、よかったんです!」
千歌「…………」
千歌「……あの」
女性シンガー「ん?」
千歌「どこかで……お会いしたことありますか?」
女性シンガー「えっ…?私?」
千歌「はい…どこかで」
女性シンガー「あ〜…そr」
おじさん「あれを見てみな」
女性シンガー「ふえ?」 女性シンガー「なんですか?あれ…畑?」
千歌「墓地です……」
女性シンガー「墓地……?」
おじさん「無断で壁の向こうに行こうとしたやつはな、みんな例外なく殺されるんだよ」
女性シンガー「……なるほどね」
千歌「ただ、この前……壁を超えて向こうに行った人がいたって……ありゃ?」
ジロッ…
コソコソ…
ダレ…ダレ…?
女性シンガー「……なんか……私、注目浴びてる?」
千歌「初めて見る人なんで、ちょっと警戒心があるみたいです……」
おじさん「初めて見るってより…ナリが悪いだろ」
女性シンガー「ナリ?」
おじさん「格好だよ…帽子被ってサングラスかけてギター背負ってるやつはそりゃあ不気味だ」
女性シンガー「そ、そうかなぁ」
おじさん「そうだ、怖い」
女性シンガー「うーむ……よし!なら挨拶だ!」
千歌「え?」 女性シンガー「みなさ〜ん!!!」
「!??」
女性シンガー「私、怪しいものじゃありません!」
おじさん「……怪しいだろう」
女性シンガー「とにかく、1曲歌うので聴いてください!」
「………」
パチ…パチパチ…
女性シンガー「すー…」
女性シンガー「……日が暮れてどこからか♪」
千歌「(……あれ?)」
女性シンガー「どれだけ歩いたら 家にたどり着けるかな…」
千歌「(この曲……どこかで……)」
女性シンガー「グータラ〜ス〜ダララ〜♪」
ジャガジャガジャガジャン!
女性シンガー「どうもです!」
「い、いい……いい曲だねっ!」
女性シンガー「ありがとうございます!」
「でもちょっと臭うかな…あはは」
女性シンガー「え…?」
女性シンガー「あ、あぁ!歌詞がですか?」
「いや……身体かな……」
女性シンガー「……!?」
「あ〜…確かに…風貌的に旅人…?まぁ仕方ないけど…」
女性シンガー「〜〜///」カ~
おじさん「ワシの家で風呂貸してやろう」
女性シンガー「あ、ありがとうございます…」ズーン
千歌「……あの声……いや、あの歌声……絶対に聞いたことがある」
千歌「………どこで」
千歌「・・・」
千歌「……うわ〜ん!なんで忘れてるんだよ千歌〜!」 (ブーメランやで…)
秋穂ちゃんすごい辛そうなのがめっちゃ伝わってくる におう穂乃果ちゃんらしき人がいると聞いて飛んで来ました スレタイ変えたからなのかは知らんが明らかに人いないもんな
5人見てるかどうか シャー…
千歌「あの…タオル、ここに置いておきますね」
女性シンガー『うんっ!ありがとね』
千歌「お風呂、いつぶりですか?」
女性シンガー『いつだろう…』
女性シンガー『ホントしばらくだなぁ…お風呂とか、そうも言ってられる状況じゃなかったし…』
千歌「……(絶対、知ってる声なんだけどなぁ)」
ガラッ
千歌「!」
おじさん「しまったしまった!石鹸切らしてたんだ!」ダダッ
千歌「え!?」
おじさん「入るぞ!」
千歌「わ、わぁぁ!?おじさん何やってっ!!」 女性シンガー「う、うわぁ!?な、なにぃ!?」
おじさん「石鹸切らしてて…」
グイッ!
おじさん「うおっ!?」
千歌「お、おじさんなにやってるの!女性だよ!?」
おじさん「えっ…そ、そうなのか?俺は遠眼でな…」
おじさん「な、何も見てねぇから気にすんな!」
千歌「気にするよ!ほら、謝って!」
おじさん「め、面目ねぇ」
女性シンガー「たはは…べ、別に大丈夫ですよ…」
千歌「ほ、ホントにすみま」パッ
千歌「…………せ…………ん…………」
おじさん「……どうした、千歌ちゃん?」 千歌「(そうだ……全部、繋がった)」
千歌「(あの曲……昔、秋穂ちゃんに聴かしてもらった……)」
千歌「(会ったことがあるって言ったけど……そりゃ、わからないはずだ……だって私が知ってるだけだもん……)」
千歌「(サングラスで……何より、長髪になってたから気づかなかった……)」
千歌「……いや、でも」
キュッ
千歌「!」
女性シンガー「はぁ〜…さっぱりした…」フキフキッ
千歌「あの……」
女性シンガー「……ん?」
千歌「」ゴクッ
千歌「穂乃果さん……ですよね……?」 女性シンガー「………」
千歌「………」
女性シンガー「」ニッ
千歌「……!」
女性シンガー「あのさ!」
千歌「は、はい!」
女性シンガー「さっき、あの壁を超えた人がいたって話してたよね?」
千歌「……は、はい……」
女性シンガー「壁の向こうに行く方法ってさ、そんなのしかないの?」
千歌「……え、えっと」
女性シンガー「……あるんだ?」
千歌「……私も、あんまり大きい声じゃ言えないんですけど」
女性シンガー「うんうんっ」
千歌「実は…」
コショコショ… 〜〜〜〜〜
千歌「……穂乃果さん、早く読んでくださいよ」
千歌「穂乃果さんがここにいると、みんな物珍しさできちゃうんですよ…!」
ザワザワッ ワイワイッ ガヤガヤッ
女性シンガー「……」ペラッ
十花「」ドキドキ
女性シンガー「……うん」
十花「!」
女性シンガー「面白い!」
十花「あ…ありがとうございます!」
女性シンガー「大切な人を守ろうと一生懸命頑張った主人公がカッコよかったぁ…」
十花「え、えへへ…昔は小説を書いていたんですけど…その小説がある女性から酷評されまして…」
女性シンガー「それで今は漫画家を?」
十花「え、えぇ…まぁ…絵を入れた方が面白いかと…」
女性シンガー「…そっか、でも…面白いね」 女性シンガー「……そんなあなたにお願いがあるんだけど」
十花「お願い?」
女性シンガー「ここから壁の向こう側に行くには関所のゲートを越える通行手形がいるらしいんだよねぇ」
十花「……はぁ、やっぱりその話ですか……」
女性シンガー「簡単には手に入らないらしいんだ」
十花「偽造手形は……昔、何枚か頼まれて作ったけど……もうやめました!」
女性シンガー「なんで?」
十花「怖いからですよ……!ゲートの前で親衛隊から手形に対して入念なチェックが入るんです!」
女性シンガー「……ふ〜ん」
十花「もし、偽造手形ってバレたら……あなたはもちろん!僕も殺されちゃいますよ!」
女性シンガー「そっかぁ…」 女性シンガー「ん〜…でもさでもさ」
女性シンガー「あそこからチラ〜ッと通行手形っぽいのがあるんだよね、しかもたーくさん…」
十花「えっ…あっ、あれは!!」
女性シンガー「どれどれ」スッ
十花「ちょ、ちょっと!勝手にやめてください!」
女性シンガー「……やっぱり、偽造手形だね」
女性シンガー「しかも…描きかけのばっかりじゃん」
女性シンガー「……なら、ついでにみんなの分も作ってあげてっ!」
キャー!!!!ワー!!!!ヤッタ!!!!
十花「」アゼン 女性シンガー「じゃあ、よろしくね」
十花「……絶対にバレますよ、殺されます」
女性シンガー「なるようになるって!」
女性シンガー「…じゃ、まかせ…」
バキューン!
千歌「……!?」
キャッ…キャーーー!!
千歌「な、なに!?」
巡査部長「なに?はこっちのセリフだ、高海」
千歌「……ぶ、部長さん」
巡査部長「どこだ?北からやってきた女ってのは」
千歌「えっ……えっと……」
「か、彼女よ!」
千歌「……あっ!ちょっと!」
女性シンガー「………」
巡査部長「テメェか」 巡査部長「」スタスタ
女性シンガー「……」
巡査部長「」スチャッ
千歌「……!部長さん!なにやって!」
巡査部長「なーに、話をするだけだ」
千歌「話し合いに銃はいらないですよっ!」
巡査部長「……高海、今まで北から来た奴なんていなかったから、お前は知らねぇだろうが」
巡査部長「基本的に向こうから来たやつは殺す決まりなんだよ」
千歌「そ、そんなの聞いたことないです!」
巡査部長「そりゃあ今、俺が作ったからな」
千歌「え…」
女性シンガー「………」
巡査部長「……なんとか言ってみろよ、人外」
女性シンガー「………」
巡査部長「……名前はなんだ?」
女性シンガー「………」
巡査部長「殺す」スチャッ 千歌「ま、待って!」バッ
巡査部長「っんだよ!邪魔だ!」
千歌「この人を撃たないで!」
巡査部長「……お前ごと撃ち殺してやろうか?」
千歌「……ッ!」ブルッ
千歌「………秋穂ちゃんが言ってた事が本当なら」
女性シンガー「…!」
巡査部長「…?」
千歌「こ、この人が…」
千歌「この人が救世主なんです!」
巡査部長「………くだらん」
巡査部長「高海…“あいどる”が暗殺されたのも、元を正せばお前たちの警備不足のせいなんだ」
巡査部長「本来は“退部”されてもおかしくないところを何故か左遷で済んでる、後ろ盾だけは強い小娘が偉そうに…」
千歌「………」
巡査部長「あてにならん、お前の言う事など」 女性シンガー「」ズッ
千歌「……!」
女性シンガー「……この子のこと、酷く言わないで」
巡査部長「……あ?」
女性シンガー「あなたなんかにそんな事言われる筋合いない……すごくいい子なんだから」
巡査部長「………気味悪ぃな、死ね」スチャッ
女性シンガー「撃ちなよ」
巡査部長「!?」
千歌「えっ…」
女性シンガー「私はもう…銃なんて怖くない」
女性シンガー「本当に怖いのは……」
女性シンガー「いいから…撃ってみなよ」
巡査部長「上等だこの野郎……ならお望み通り殺してやるッッ!」 ポンッ
巡査部長「!?」
ムロタ「その辺でやめときなよ、部長」ニコッ
千歌「ムロタさん!」
巡査部長「ムロタ……!」
ムロタ「こんなに人が集まって、なにがあったかと思えば…」
ムロタ「勝手な行動はやめてくださいよ」
巡査部長「離せっ!」ブンッ
ムロタ「……この地区の責任者は俺だから」
ムロタ「変なルール作るのやめてね」
巡査部長「………クソが」ダッ
ムロタ「……ふぅ」
女性シンガー「………」 千歌「ムロタさん!グッドタイミングでしたよ〜!」
ムロタ「千歌もよく怯まずに立ち向かったね」
千歌「あ、あはは…身体が勝手に…みたいな感じです!」
ムロタ「ま、本当に撃ちそうだったから…ヒヤヒヤだったよ」
女性シンガー「あの…あ、ありがとうございます」
ムロタ「おっ…君が噂の…」
ムロタ「いや…そんな事より、怪我は無い?」
女性シンガー「特に…無いです」
ムロタ「そっか…じゃあ僕は十花さんに用があるからこの辺で…」
千歌「お疲れ様です!」 十花「はぁ…」
ギシッ
十花「!」
ムロタ「どうも、十花さん」
十花「う、うぅ…ムロタくん…聞いてくれ!偽造手形を…!」
ムロタ「わかってます、早速作業に入りましょう」
十花「え、知ってたの…?」
十花「というか僕は絵描けないんだけど…」
ムロタ「あぁ、いや…十花さんは千歌たちに渡してくれるだけでいいんです!」
ムロタ「僕も表向きは警察…本当はこんな事しちゃダメなので、絵を描いてるというダミー役がいるんです」
十花「……君は出来る人間だね」
ムロタ「いえっ!漫画がウケてるのも十花さんのシナリオあってこそですよ」
十花「………ありがとう」
ムロタ「えぇ……んじゃ、描きますか……」
カリカリカリカリカリカリ!
十花「……相変わらず早い」 バッ!
十花「出来たぞ!」
女性シンガー「………は、早いね」
十花「……本当にな」
千歌「……じ、自画自賛?」
ムロタ「おっ、おやおや…君たち…通行手形があるの?」
十花「(白々しい…)」
女性シンガー「さっきの…はい、私が使います」
ムロタ「いや〜…ここの人たちみんな通行手形持ってたらしくて…不思議なこともあるもんだね」
女性シンガー「そうなんですか、なら早くゲート通過すば良かったのに…」
十花「……本当に死ぬかもしれないんだぞ、行くのか?」
十花「奴らもバカじゃない、偽造手形なんて一発で…」
女性シンガー「約束……」
十花「え?」
女性シンガー「あの子と約束したから……」
十花「約束…?」
女性シンガー「絶対に……帰るって……」
十花「……?」 ザッ…ザッ…
十花「け、結構歩きますね…ハァハァ」
おじさん「もう少しだ」
女性シンガー「……」
千歌「バイク押すの大変そうですね…良かったら私が…」
「止まれ!」
千歌「!」
親衛隊「ここを通りたければ通行手形を出せ」
女性シンガー「」ゴソゴソッ
スッ
女性シンガー「はい」
親衛隊「………貴様、今いくつだ」
女性シンガー「……今、何年?」
親衛隊「……あいどる歴3年だ」
女性シンガー「……?30歳ぐらいじゃないかな?」
千歌「」ズルッ
千歌「……(そ、それじゃ私より年下です……)」 親衛隊「……発砲準備」
スチャッ スチャッ スチャッ
十花「も、もうダメだ…!」
おじさん「殺されるっ…!」
女性シンガー「……ちょっと待ってよ、ちゃんと確認してよ」
親衛隊「……結果は変わらんと思うが」
親衛隊「……おい!確認しろ!」
親衛隊「今、部下に確認させている…せいぜい残りの人生を…」
「通せとのお達しです」
親衛隊「……!?」
十花&おじさん「!?」
千歌「……通った」
女性シンガー「………」
親衛隊「……ゲ、ゲートオープン!!」
ガァーー
女性シンガー「……んじゃ、私行くね…」 十花「……い、行こう!私たちも……!」
おじさん「お、おう…!」
十花「い、行くぞみんなーー!」
オーーーーウ!!!!!!
千歌「……えっ……い、いつの間にみんな来てたの!?」
ドサドサドサドサッッ!!
親衛隊「くっ…何だ今日は!」
親衛隊「な、並べ!並べぇ!」
千歌「……みんな、そんなに帰りたかったんだ……」
千歌「…わ、私も…!」ダダダッ 千歌「」キョロキョロ
女性シンガー「………」
千歌「あっ!いたっ!」
千歌「穂乃果さ〜ん!」
女性シンガー「………」
千歌「みんなゲート突破しました!」
千歌「みんな穂乃果さんの曲、歌ってました!」
女性シンガー「………この」
千歌「はい…?」
女性シンガー「このデッカい建物なに?」
女性シンガー「スカイツリーより大きくない?」
千歌「あはは…それは流石に…」
千歌「この建物は関所を管理する役所です、当然ながら…私も入った事はないんですけど」
女性シンガー「……へー」
女性シンガー「……私、ちょっと行ってくる」スタッ
千歌「えっ!?」
女性シンガー「バイク、止めといてー!」
千歌「え、えぇ…?」 カンッ…カンッ
女性シンガー「(人気が全くない……)」
女性シンガー「(……かなり登ったけど)」
女性シンガー「…………」
・
・
・
親衛隊「ご命令通りゲートを開けあの女を中に入れ、警備員も退避させました!」
親衛隊「よろしいですね?」
ツバサ「あ〜………」
ツバサ「………う〜ん、ありがと〜」
親衛隊「………失礼します」スタスタ カンッカンッ…
女性シンガー「………」
ツバサ「よく……ここまで来たわね」
女性シンガー「!」
女性シンガー「……」スタスタ
ツバサ「……あなたが誰か……当ててあげましょうか……?」
女性シンガー「……」
ツバサ「まさか、記憶を無くしてるなんて事はないわよね…?」
ツバサ「……ねぇ、高坂穂乃果さん?」
女性シンガー「……」 女性シンガー「……私をわざと入れたんですね」
ツバサ「……本当は、こんなところにいるはずじゃなかった……」
ツバサ「山田先生は……“あいどる”に疎まれて……殺された」
ツバサ「先生は知りすぎたのね……」
ツバサ「……必然的に山田先生の派閥に属する私も……こんな閑散とした関所へと移動させられた……」
ツバサ「はっ…一時でもアイドル界のトップに立った人間とは思えない扱い…」
女性シンガー「………」
ツバサ「あなた……“あいどる”が誰か知ってるの?」
女性シンガー「………」
ツバサ「………ふっ………落ちたわね、あなたも私も………」 ツバサ「……姪っ子の片親が“あいどる”だって……あなたは知ってた?」
ツバサ「……2人の馴れ初め」
ツバサ「……元はあなたの妹と絢瀬さんの妹で子供を作ろうとしていたそうよ」
女性シンガー「………」
ツバサ「そこに“あいどる”は目をつけた…」
ツバサ「けど……あなたの妹はそれに応じなかった……」
ツバサ「結果、絢瀬さんの妹は失踪、あなたのお父さんは腹いせに殺された…」
ツバサ「人は…失った穴を何かで埋めようとする」
ツバサ「“あいどる”は上手く取り入った…持ち前の人心掌握術で…」
ツバサ「ふふ…それとも、あなたの妹がのせられやすかったのかしら?」
女性シンガー「……」 ツバサ「……しかし、“あいどる”がここまでするとは思わなかったわ」
ツバサ「“あいどる”は御茶ノ水工科大学の木皿教授を拉致して巨大ロボットを作らせた……」
ツバサ「……あなたは何故生きていると思う?」
女性シンガー「………」
ツバサ「あのロボットの操縦室で、あなたはダイナマイトを爆発させるつもりだった……」
ツバサ「実際爆発した、そう思ってる?」
女性シンガー「………」
ツバサ「……ふっ」
ツバサ「あのダイナマイトは既に細工を施されていて、爆発しないようになっていたのよ」
ツバサ「もし操縦室の中でダイナマイトが爆発していたら、あなたはあの時チリになっているものね…?」 ツバサ「あなたがいた操縦室はシェルターで頑丈に作られていたのよ……」
ツバサ「全て仕組まれていた……」
ツバサ「……あの場に“あいどる”がいたってことよ」
ツバサ「あなた達が今まさに…人類を救おうとしている時に紛れ込んでいたのよ…“あいどる”は」
ツバサ「“あいどる”はまんまと警察や自衛隊を欺いてウィルスをばらまいてパニックにさせた…!」
ツバサ「2035年に自分の影武者を暗殺させた……」
ツバサ「世界中が注目するお葬式をアキバドームでして…そこで復活した」
ツバサ「彼女は悲劇の主人公、いや……神になった」
ツバサ「それからはもっと強力なウィルスを作って世界中の人たちを殺した!」
ツバサ「そして世界大統領……彼女は暴走を続けている……」
女性シンガー「………」 ツバサ「……もうダメ、終わりよ」
ツバサ「彼女はやる事が無くなった……もう後は本当に世界を滅ぼすしかやる事がない……」
ツバサ「………“あいどる”を殺して」
ツバサ「殺してくれないなら……あなたを殺すわッッッ!」スチャッ
女性シンガー「……」
ツバサ「〜〜〜!!!」ブルブルッッ
女性シンガー「本当に……落ちましたね……」
ツバサ「……は?」
女性シンガー「……全部人のせいにして、人間としてどうかなって……」
ツバサ「なに……あなたに何が……あなたに何がわかるのッッ!!!」
女性シンガー「………本当に寂しいです」 女性シンガー「……原因は本当に“あいどる”だけなんですか?」
女性シンガー「昔のツバサさんなら逃げずに立ち向かって…決して人に頼る事なく…自分でカタをつけていた…」
ツバサ「……!!」
女性シンガー「……本当に怖いものって何だと思いますか?」
ツバサ「……怖いもの?」
女性シンガー「銃ですか?ロボットですか?ウィルスですか?」
女性シンガー「……いいや、違います」
女性シンガー「本当に怖いのは……逃げる事ですッ」
ツバサ「……逃げる事……?」
女性シンガー「今向けられてる銃も…全然怖くなんてありません」
女性シンガー「……今のツバサさんは少し前の私と同じです」
女性シンガー「真実から目を背けて逃げちゃダメッ…」
女性シンガー「……そうですよ」
女性シンガー「私は……」
女性シンガー「」サッ
ツバサ「………」
穂乃果「穂乃果です……」
第7章「舞い戻る伝説」-完- おっさんなに穂乃果ちゃんの風呂覗いてんだボケ俺も覗きてぇ これは熱い 熱いけど
女性シンガー「」サッ←ここ何してんの? 44で孫って結構早くね
まぁ穂乃果ちゃには娘いないので関係ないですけど 穂乃果 海未 ことり(44)
絵里 希 にこ(45)
真姫 凛 花陽(43)
みんなギリまだヤレるよな? そりゃ俺らは幾つでも余裕やけど
向こうが性欲あるかどうか BBAロングヘアー穂乃果ちゃん(;´Д`)ハァハァ 安室ちゃんが40才なんだしそう考えたら全然行けるな お前ら薬師丸ひろ子なんて40代の時でもめちゃくちゃ綺麗だったんだぞ 世代じゃなくてもせめてセーラ服と機関銃ぐらいは知っとけよ 区切りの良いところで終わってるから落ちても新スレから再開できる 第8章「希望の唄」
・・・2019年の大晦日…いや、違う…2020年の午前0時。
あの大爆発に巻き込まれて、操縦席ごと遠くへ飛ばされた。
奇跡的に命は助かった…。
けど、記憶はどうにもならなかった…。
記憶を無くして、自分の名前を…自分が高坂穂乃果だって事も忘れた…。
記憶が無くなってるっていう自覚はあったけど、取り戻そうとはしなかった。
取り戻したくないと思っている自分がいたんです。
そのあとは…日本中を彷徨った…。
一度は東京にも行きました…でも。
東京に行ったら怖くなって…震えと嗚咽が…。
自分は得体の知れない何かに怯えてるんだと思って…すぐに東京を離れました。 ある日の私は、かろうじて映るボロボロのテレビを見ていた。
その内容は“あいどる”のお葬式。
何故だかそれを見て、心のどこかでホッとしている自分がいて、つい笑みが溢れた。でも。
“あいどる”は生き返った。
私は心底怯えて、ただブルブル震えていることしか出来なかった。
数日後、世界中にウィルスがばら撒かれたというニュースを見た。
その時に、2019年の大晦日の映像も流れた。
・・・記憶が戻った。 全部、鮮明に思い出した。
私は逃げた、とにかく東京から離れるように。
北へ…出来るだけ遠くへ。
でも、いつしか逃げきれなくなった。
自分の心の中で迷いがあったから…。
本当に逃げてていいの?って誰かが私に言うんです。
・・・もうあんな残酷で悲惨な光景を見たくない、私はもう戦えない、そう思ってました。
いつしか、考えることも疲れた私は…死のうとしていました。 ・・・でも、死ねなかった。
お父さん、お母さん、雪穂、海未ちゃん、ことりちゃん、μ'sのみんな…。そして、秋穂…。
死ぬ間際に、みんなの顔が頭の中で浮かんだんです。
その時に、また誰かが本当に逃げていいの?って私に聞いてきたんです。
・・・決めたよ、私はもう逃げないって言ったら。
そっか…良かった!って屈託のない笑顔で言ってくるんです。
結局、人の本質って変わらないんだなって。
・・・私はもう真実から目を背けたりしない、自分で決めた事をやり遂げてみせるって…決めたんです。 ツバサ「………」
穂乃果「………私のやる事は復讐じゃない」
穂乃果「みんなを守る事なんです」
穂乃果「………私、ツバサさんたちに憧れてスクールアイドル始めたんです」
ツバサ「………」
穂乃果「だから、こんな構図おかしいんです」
ツバサ「構図…?」
穂乃果「……私が救世主なんて褒めそやされて、ツバサさんたちがヒール呼ばわりされる」
ツバサ「わ…私は別にそれで…」
穂乃果「」スタスタ
ツバサ「!」
ツバサ「こ、来ないで!」スチャッ 穂乃果「………まだ、やり直せるんです」
ツバサ「………」
穂乃果「また…A-RISEのライブ、見せて欲しいですっ!」
ツバサ「……!」
ツバサ「……知らないわよ」
穂乃果「私、信じてます」
穂乃果「みんなで手を取り合えば、どこまでだって行ける…どんな夢だって叶えられるんです」
ツバサ「…………」
穂乃果「………待ってます」クルッ
スタスタスタ…
ツバサ「…………」
ツバサ「……バカな子ね」 千歌「………穂乃果さん、遅いなぁ」
ザッザッ…
千歌「!」
穂乃果「」スタスタ
千歌「穂乃果さんっ!ホッ…良かったぁ…生きてた…」
穂乃果「………秋穂はいい子に育ったかな?」
千歌「え?」
千歌「あっ…は、はい!」
千歌「あはっ…やっぱり穂乃果さんだっ!」
穂乃果「………ねぇ、あなたはなんで東京に帰りたいの?」
千歌「千歌です、高海千歌!」
穂乃果「え?……あぁ、名前……千歌ちゃんね」
千歌「〜〜〜!!」
千歌「やったぁー!穂乃果さんに名前で呼ばれたよ〜!」
穂乃果「………たはは」 千歌「あっ、私…東京に仲間を待たせてるんです」
穂乃果「そっか…私と似たようなもんだね」
穂乃果「……じゃ、そろそろ約束を果たしに行こうかな」
千歌「約束って…ゲートを通る前も言ってましたよね?」
千歌「確か、絶対に帰るって…」
千歌「誰としたんですか?」
ブルルン!
穂乃果「秋穂だよ」
穂乃果「じゃ、私行くね」
ブルルルルンッッ!
千歌「あ、ちょっと穂乃果さん!!」
千歌「ま、待ってください!私もついて行きますよ〜!」 ・
・
・
秋穂「みんな集まって!!」
絵里「………」
ゾロゾロ…
男A「どうしたんですか、秋穂さん」
秋穂「………みんなに、聞いて欲しいことがあるの」
男B「もしかして、8月3日の新しい作戦指令ですか!?」
男C「秋穂さんの命令なら俺たち、たとえ火の中水の中!」
男D「そうっす!どこにでも突っ込みます!」
秋穂「……違うの……」
「え?」
秋穂「ごめんね……みんな、本当にごめん……」 秋穂「みんなには色々やらせた……」
秋穂「危険な目にあいながら、武器を集めたりもした」
秋穂「みんなが8月3日を生き甲斐にしてきたのは私が1番よく分かってる……」
秋穂「家族や恋人や親友の復讐をしたい気持ちもわかる……でも」
秋穂「……でも」
絵里「……秋穂」
秋穂「うん……」
秋穂「……8月3日の武装蜂起は……中止します」
秋穂「……ごめんなさい」ペコッ
「………」
秋穂「ホントにごめん……」 男D「水臭いですよ秋穂さん」
秋穂「えっ…」
男B「そうですよ、謝ることなんてない」
男E「秋穂さん、俺たちのリーダーじゃないっすか」
男F「そうだよ、そもそも俺たち、秋穂さんがいなかったらここまでやってこれなかったんだしな」
男A「……そうだな、それにリーダーの命令は絶対だ」
男O「みんな、文句ないよな!」
男「おうっ!」
秋穂「みんな……」
秋穂「……ありがとう」
絵里「……フッ」 ジリリリリリリリンッ!
秋穂「!」
絵里「なに?」
男Z「侵入者です!」
男A「誰だ!?」
男Z「親衛隊です!」
秋穂「ッッ!」
男A「親衛隊のクソどもが!秋穂さん、俺たちは行きますよ!」
男A「行くぞ!お前ら!」
オーーーウ!!!!!
絵里「あなた達まちな…!」
秋穂「待って!!」
絵里「ッ!」 男A「秋穂さん…?」
秋穂「私が……出る」
男B「なに言ってんすか秋穂さん!」
秋穂「あなた達が出れば奴らの思う壺…私なら…」
男C「ダメっすよ秋穂さん!」
「氷の女王一派に告ぐ!無駄な抵抗はやめろ!氷の女王が投降すれば攻撃は加えない!」
「氷の女王が投降すれば他のメンバーは見逃してやる!
秋穂「……らしいわ」
男D「行かないでください秋穂さん!それこそ奴らの思う壺だ!」
男E「そうだ、秋穂さんを渡すわけにはいかない!」
絵里「………あなた達さっき言ってたじゃない、リーダーの命令は絶対って」
絵里「少しは秋穂の気持ちを汲んであげたらどうなの?」
男「…………」 秋穂「……みんなは脱出口から逃げて」
秋穂「私が時間を稼ぐから…」
男P「秋穂さん……」
秋穂「命が危ないと思ったら一目散に逃げないとダメなの……」
秋穂「そうだよね…絵里おばさん?」
絵里「……えぇ」
男A「秋穂さん…」
秋穂「……みんな、あとで合流しよう」ダッ
男B「秋穂さんッ!」
絵里「あなた達は行きなさい、秋穂は私に任せて」ダッ
男C「……くっ」
男A「ちっ…!行くぞ、お前ら…!」
男B「そうだ…!秋穂さんの気持ちを無駄にするな!」 親衛隊隊長「突撃ーッッ!」
ガシャアアン!
ダダダダダッ!
秋穂「………」
絵里「………」
親衛隊A「氷の女王、発見!」
親衛隊B「……むっ!こいつは!」
親衛隊隊長「どうした?」
絵里「………」
親衛隊隊長「…テロリストの絢瀬絵里!」
親衛隊隊長「ふっ…これは思いがけない収穫」 親衛隊隊長「ふふ、逃走した反逆者を殲滅せよ!」
秋穂「……やっぱり、嘘だったんだ」
親衛隊隊長「当たり前だ、貴様さえこちらに渡れば残りの奴らなどどうでもいい…」
秋穂「私、嘘つきが大嫌いなの」
秋穂「嘘つきには…それ相応の罰がないとね?」
親衛隊隊長「どういうことだ…?」
秋穂「……このアジトのあちこちに爆弾が設置されてるわ」
親衛隊隊長「なに!?」
秋穂「それを爆発させるスイッチを持ってるのはあたし…」スッ
秋穂「あんた達が彼らを追うなら、私はためらわずこのスイッチを押すわ」
親衛隊隊長「………くっ」 -愛民党総本部-
秋穂「絵里おばさん…大丈夫?」
絵里「ふふ…なに、急に?」
秋穂「あの時に絵里おばさんも逃げてれば…」
絵里「別に…私は引率よ」
秋穂「……また、そんなこと言って」
親衛隊A「さっさと歩け!」
ドスッ
絵里「グッ…カハッ…!」
秋穂「!!」
秋穂「ちょっと!!なにするのよ!!」
絵里「大丈夫……!秋穂……大丈夫だから……ゲホッ」 親衛隊隊長「」ピタッ
親衛隊隊長「ここから先は高坂秋穂1人で来いとのお達しだ」
親衛隊隊長「貴様はその女を地下へ」
親衛隊A「はっ!」
秋穂「絵里おばさん…!」
絵里「私のことは気にしなくていいわ、大丈夫だから…」
親衛隊B「さぁ来い」
絵里「……」スタスタ
秋穂「……絵里おばさん」
親衛隊隊長「手錠を外してやれ」
親衛隊C「はっ!」
ガチャン
秋穂「…ッ」 親衛隊隊長「ついて来い」
秋穂「……」
スタスタ…
あんじゅ「あら!この子があの高坂穂乃果さんの姪っ子?」
英玲奈「“あいどる”のご息女だな」
親衛隊隊長「あんじゅ様、英玲奈様、左様でございます」
秋穂「………」
あんじゅ「へぇ〜…中々可愛らしい子…」ジッ
秋穂「……近いっ」
あんじゅ「……ふーん」
あんじゅ「」ベロンッ
秋穂「いっ……!」
秋穂「な、何してるのよッ!」
あんじゅ「あはっ…可愛い♡」
秋穂「くっ…汚らしい…!」フキフキッ 英玲奈「あんじゅ、あまり遊んでやるな」
英玲奈「いくら“あいどる”と言えど、ただではすまないぞ」
あんじゅ「…ねぇ、英玲奈…この子にアレ持たせたら面白いんじゃない?」
英玲奈「またお前は…」
あんじゅ「出して」
英玲奈「……はぁ」スッ
パシッ
あんじゅ「じゃ!姪っ子ちゃん、頑張ってね♡」
ポンポンッ
秋穂「〜〜!(鬱陶しいっ!)」
スッ
秋穂「!」
あんじゅ「うふっ…」
あんじゅ「じゃ、みんなご苦労様〜」
英玲奈「私たちはこれで」
親衛隊隊長「はっ!」
秋穂「(今、何か…ポケットに入れられた…?)」
秋穂「(あの感触…拳銃?)」
秋穂「なんで……あいつらが……?」 穂乃果の姪っ子として産まれてればあんじゅに舐めてもらえたってマジ? 残念だが君では穂乃果の姪っ子として産まれる事も不可能だし、産まれたとしてもあんじゅに舐められる事はないだろう あといま保守してるのはこの長編にハマッてがっつり付き合う覚悟の連中ぐらいだからその質問はあまり意味がない
答えは決まっている
>>255 ・
・
・
親衛隊A「ここだ…大人しくしてろよ」
ザワザワッ…
絵里「……私も牢獄に入れられるのは初めてじゃないけど、こんな大人数との相部屋は初めてだわ」
親衛隊A「ごちゃごちゃ言うなっ!」
おばあさん「ゴホッゴホッ…」
絵里「そこのおばあさん、体調が悪そうだけど大丈夫なの?」
親衛隊A「黙って入れ!」
ドンッ
絵里「…ッ!」ドサッ
絵里「……」
親衛隊A「ふんっ」
ガチャリ… 絵里「んもぅ…いったいわね…」
おばあさん「お姉ちゃん、大丈夫かい?」
絵里「はい…平気です、お気になさらずに…」
青年「お姉さんはなんでここに?」
絵里「……あなた達と変わらないと思うわ、逆恨みみたいなものね」
青年「ははは…」
「絵里お姉ちゃん?」
絵里「え?」
「やっぱり絵里お姉ちゃんだ、僕だよ」
虎太郎「虎太郎だよ」
絵里「え…こ、虎太郎くん…!?」 ・
・
・
ブォンブォンブォン
秋穂「246、247、248、249、250、251…」
秋穂「……何階あるのよ」
秋穂「どこまで行くの、これ?」
親衛隊隊長「…」
秋穂「……260、261……」
…チーン
親衛隊隊長「」サッ
秋穂「……?」
ガーー…
秋穂「……!」
“あいどる”「……やぁ」
“あいどる”「会いたかったよ、秋穂」
秋穂「……ゴクッ」 コツ…コツ…
“あいどる”「ここ、座って」
秋穂「………」スッ
“あいどる”「さぁ、食べて」
秋穂「……なに?これ……」
“あいどる”「わかるでしょ?おまんじゅう、あなたの好物だよ」
ガンッ!
秋穂「私を知る人間何人を拷問にかけてソレを聞き出したの!?」
“あいどる”「……そんな事をしなくたってわかるよ、私は神である前にあなたの親なんだから」
秋穂「私の親はお母さんだけ……」
秋穂「あなたを親と思ったことなんて一度だってないッ!」 “あいどる”「8月3日の武装蜂起…中止するそうだね」
“あいどる”「良かったよ、親子ゲンカなんて思われちゃみっともないもんね」
秋穂「………」
“あいどる”「……近々人類は滅亡するだろう」
“あいどる”「君にもわかるよね?なんたって神の子なんだから」
秋穂「…滅亡なんて…するわけない」
“あいどる”「本当にそう言い切れるの?」
秋穂「……滅亡なんてしない……絶対させないッ!」
“あいどる”「……今にわかるさ」 秋穂「……なにが神の子よ」
秋穂「ふざけないで……ふざけないで!」
秋穂「穂乃果おばちゃんも海未おばちゃんも絵里おばさんも花陽おばさんも…みんな私を本当の娘みたいに接してくれた…」
秋穂「……あの人たちの娘だったらどんなに良かったか……」
秋穂「……あなたの子供に産まれて良かったと思ったことなんて一度もない……」
秋穂「……私は神の子なんかじゃない」
秋穂「人類史上最悪の娘よッッ!!」
ドンッッ!
“あいどる”「………」
秋穂「ハァハァ……」 秋穂「……8月3日」
秋穂「どこにウィルスを撒くの…?」
“あいどる”「……さぁね」
秋穂「みんなどこに逃げれば助かるの…?」
“あいどる”「……さぁね」
“あいどる”「……いつの時代も出来事というのは神の気まぐれからだ」
“あいどる”「私自身、今度のウィルスにどれほどの殺傷力があるのかわからない」
“あいどる”「私の気まぐれで無事な場所もあるかもしれないけどね」
秋穂「…ッ!もうやめて!!」ガタッ
秋穂「」スチャッ
“あいどる”「………」 ・
・
・
スタスタ
海未「秋穂と絵里が捕まった、助けないと」
花陽「あの2人が…本当なのかな」
海未「逃げてきた男の子が言ってました、金髪の絵里という人と自分たちのリーダーが拐われたって」
海未「絵里は秋穂に会いに行ったと曜という女の子が言っていましたし、間違いありません」
花陽「……そっか」
ピタッ
花陽「……海未ちゃんはここから上に行けばあいどるタワーの駐車場に出られるよ」
花陽「そこで凛ちゃんが待ってる」
海未「花陽はどうするんですか?」
花陽「私は…やる事があるから、気にしないで」タッタッタッ
海未「………」 海未「……はぁ……はぁ……」
凛「海未ちゃん!」
海未「凛!無事でなによりです…」
凛「海未ちゃんもね!」
ブチッ…プツンッ…
海未「!」
海未「停電…?」
凛「きっとかよちんがやったんだにゃ!」
凛「急ごう海未ちゃん!凛たちは早く秋穂ちゃんを!」
海未「花陽…早すぎる気がします…」
凛「海未ちゃん早くッ!」
海未「凛、秋穂をお願いします!」ダダッッ
凛「え!?」
凛「海未ちゃんッ!どこ行くの!?」
海未「私は花陽のところに!お願いしますね!」ダダダッ
凛「………」ポカーン
凛「…んにゃぁ…」 ・
・
・
ブォンブォンブォン…
秋穂「絵里おばさんのところに案内して」
“あいどる”「……秋穂、秋葉ドームに行った事はある?」
秋穂「……なに?」
“あいどる”「素敵なところだよ」
“あいどる”「μ'sの努力の結晶だよ」
“あいどる”「彼女たちがいたから、今のスクールアイドルはあそこで踊って歌う事が出来るんだよ」
“あいどる”「私はあそこが好き」
秋穂「あなたはなにを考えているの?」
秋穂「μ'sが好きなの?嫌いなの?」
秋穂「本当に人を殺してなにも感じないの?」
“あいどる”「……質問はひとつにしてくれないかな」
“あいどる”「いくら最愛の娘とはいえ、そんなに一気に回答は出来ないからね」
秋穂「……いや、回答なんかいらない、そんなの無くたってわかる…」
秋穂「異常よ、あなたは…」
“あいどる”「………」 “あいどる”「どんな時代も天才と謳われる人物は奇人や変人と言われるのが相場なのさ」
“あいどる”「天才でさえその言われよう」
“あいどる”「神ともなれば、その存在に対して異常と思うのは必然だよね」
“あいどる”「でも君もいつかその境地に辿り着く、神の子なんだから」
秋穂「違う…あなたはただの殺戮者…」
秋穂「……本当の天才って言うのは」
秋穂「不可能と言われる事を成し遂げたり……歌で人を魅了したり……自分では行けない場所へ手を引っ張って連れて行ってくれる人のこと」
“あいどる”「それは他人の協力があってこそだよね」
秋穂「……μ'sはあなたとは違う」
“あいどる”「……本当に穂乃果ちゃんが好きだね」
“あいどる”「……昔の人たちもみんなそうだった」
“あいどる”「事あるごとに穂乃果…穂乃果…穂乃果って」
“あいどる”「いいなぁ……」
秋穂「………」 スタスタ…
秋穂「……」
スチャッ スチャッ スチャッ スチャッ スチャッ
秋穂「!」
親衛隊「……」
あんじゅ「……」
英玲奈「……」
秋穂「……どいて」
あんじゅ「いくら“あいどる”の子供とは言え、やっていい事と悪いことの違いもわからないのかしら?」
あんじゅ「親に銃を向けるなんて…」
秋穂「こんなやつ…親でもなんでもない!」
秋穂「殺したってバチなんか当たらない!いや…殺した方がきっと…!」
あんじゅ「そう……」 あんじゅ「なら撃ってみなさい」
秋穂「!?」
秋穂「……」
秋穂「……!」ハッ
あんじゅ「うふ…正解、その銃に弾は入ってないの」
秋穂「……くっ」
“あいどる”「……彼女は私に銃を向けた」
“あいどる”「だから“退部”だ」
秋穂「…!」
英玲奈「……“あいどる”お言葉ですが高坂秋穂はご息女……いくらなんでも」
“あいどる”「娘?関係ない」
英玲奈「しかし…」
“あいどる”「関 係 な い」
英玲奈「……申し訳ありません、失言でした」 あんじゅ「発砲準備」
親衛隊「発砲準備!」
スチャッ スチャッ スチャッ スチャッ スチャッ
“あいどる”「いや、待って」
“あいどる”「彼女を8月3日の主役にしよう」
秋穂「……は?」
“あいどる”「穂乃果の姪、人類を滅亡に追いやる史上最悪の女テロリスト」
あんじゅ「なるほどぉ〜…!」
あんじゅ「なら…行ってもいいわ、姪っ子ちゃん♡」
秋穂「……ッッ!」ダッ!
“あいどる”「秋穂」
秋穂「」ピタッ
秋穂「……」クルッ
“あいどる”「わかる?私こそ…真のアイドルなんだよ」
秋穂「……」クルッ
ダダダッ… タッタッタッ…ピタッ
秋穂「……」ガクッ
秋穂「」ポロッ…
秋穂「うぅ……うわぁぁぁん……!」
…タッタッタッ!
凛「秋穂ちゃん!」
秋穂「エッ…エッ…凛…おばちゃん…?グスッ…」
凛「どうしたの!何かされた?いや…怪我はない!?」
秋穂「グスッ、凛おばちゃん…!」ダキッ
凛「んにゃ…!」
秋穂「……撃てなかった……!私……撃てなかったよぉ……!」
凛「……うん、うん……」ギュッ…
凛「とにかく……ここは危険だにゃ」
凛「行こう……」
秋穂「グスッ…グスッ…うん…」 他のキャラはともかく、凛おばちゃん
43で猫語はキツイと思います・・・ ギャップ萌えというのがあってだな
43歳で語尾がにゃでも全然…
うん、俺は全然…いける、よ… 40代でもきれいで可愛い芸能人
篠原涼子、YUKI、鈴木杏樹、高森千里
相田翔子、原田知世、深津絵里、渡辺満里奈、安室奈美恵
石田ゆり子、杉本彩、藤谷美紀
こんな感じの人らが語尾ににゃをつけてると想像したら…い、いけるな… この中じゃ篠原涼子が一番好みだけど、ごっつやってた時でも語尾ににゃはちょっと… ちょっと待てよお前ら!高校生時の凛ちゃんの「にゃ」は許容できるのに40代になった途端それかよ!
お前らにとっての凛ちゃんは、たかだか年齢が変わっただけで寒いとか痛いとか言うような存在なのかよ! きっと親しい人と話すとき高校の癖がひょっこりでちゃうだけだって >>286
後、ノリが良い時とか、ふざける時とか? ラブライブファンにもおすすめのもうかるぶろぐ
グーグル検索⇒『稲本のメツイオウレフフレゼ
KWGOK 一気に読んでしまったわ、無茶苦茶面白いなコレ
リアルタイムで穂乃果が帰ってくるところとか見てたかった >>177
意地でも花田って名前は出したくないんだな 本家読んだことある人どれ位いるの?
実写映画ももう10年近く経つが >>296
実写映画でもう10年か早いねぇ
まぁほとんどマンガは未読じゃない? 漫画と映画見ててもとりあえずあいどるの正体だけは絶対知りたい 最初にエタってから復活するまで、最後まで書き留めてたわけじゃないのか… たかだか3日でガタガタ抜かすな
こちとら1日1レスの時から見てんねん ・
・
・
千歌「釣れないですね〜…」
穂乃果「釣れないね」
千歌「……ってちっがーう!」
穂乃果「急にどうしたの?」
千歌「なんで私たち釣りなんてやってるんですか!」
穂乃果「お腹減って…」
千歌「早く東京に行かないとっ!」
穂乃果「まぁま…お腹が減ってはって言うでしょ?」
穂乃果「……ずっと気を張ってると、疲れちゃうこともあるからね」
千歌「うぅ…そ、そうですかねぇ…」 千歌「」チョキンチョキン
穂乃果「なに……してるの?」
千歌「髪、切りましょう!」
穂乃果「ふぇ?な、なんで…?」
千歌「穂乃果さんと言えばセミロングなんですっ!」
千歌「そんなに長いと秋穂ちゃんが気づいてくれないかも…」
穂乃果「いやぁ…気づくと思うけどなぁ…」
千歌「ま、切りましょう!」
千歌「さっ、帽子取ってください!」
穂乃果「たはは…(昔の私よりグイグイ来る子だなぁ〜…)」 チョキン…チョキン…
千歌「きっと…穂乃果さんに会えたら秋穂ちゃん喜びます…」
穂乃果「…秋穂の面倒は今…誰が見てるんだろう…」
千歌「海未さんだと思いますよ…いつだか秋穂ちゃんが言ってました…海未おばちゃんには迷惑かけたくないって…」
穂乃果「そっか…海未ちゃんが」
穂乃果「ぷっ…それにしたって海未おばちゃんって…海未ちゃんもそんな歳になったんだねぇ…」
千歌「穂乃果さんも海未さんと同い年じゃないですか」チョキンチョキン
穂乃果「まぁ…そっか…」
千歌「……秋穂ちゃん、ずっと穂乃果さんに会いたがってましたよ……」
穂乃果「………私は」
穂乃果「あの子が思ってるような人間じゃないんだけどね」
千歌「え?」
穂乃果「………」
千歌「………」 チョキン!
千歌「ふぅ…!終わりました!」
千歌「しかし…穂乃果さんも海未さんも全然老けないですね」
穂乃果「たはは…ありがと」
穂乃果「よしっ…じゃあ行こうか…」
千歌「え…もう行くんですか?」
穂乃果「何か他にやる事が?」
千歌「釣りは…?」
穂乃果「よく考えたら、私たちの獲物は魚じゃないからね……」
穂乃果「……行くよ」
ブルンッ!
千歌「…はいっ!」
ブルルルーンッ!! ・
・
・
ブルルンッ…
ことり「結構、山奥まで来ましたね」
ことり「神様…どこに向かってるんですか?」
公野「行けばわかるよ…」
ことり「……私、ちょっと車酔いが」
公野「えぇ……頑張りなよ」
公野「もうちょっとでつくから」 キッ
公野「……ふぅ、着いたよ」
ことり「ここは…」
ことり「小屋?」
ガチャ…スタッ…
ことり「ここに何が…?」
ブウウゥン…キッ
ことり「!…もう一台、車が…」
ガチャ…
真姫「ことり!」
ことり「ま…真姫ちゃん!何でこんな所に?」
真姫「それはこっちのセリフよ…ってあなた」
公野「連れて来ちゃった」
真姫「連れて来ちゃった…じゃないのよ」 ルビィ「あ、あの!」
ことり「!」
ルビィ「……あ、あの///」カァァ…
ことり「えっと…真姫ちゃん、この子は…?」
真姫「私の助手よ、ほら…ルビィ挨拶して」
ルビィ「初めましてっ!く、黒澤ルビィです!よろしくお願いしますっ!」
ことり「私は南ことり、よろしくね〜」
公野「……さて、自己紹介タイムはその辺にしてさ」
公野「さっそく中に入ろうか」
ことり「あの、神様…ここって何があるんですか?」
真姫「ことり…知らないで来たの?」
ことり「う、うん…神様に言われるがまま、ついて来ちゃって…」
真姫「あなた…」キッ
公野「……ま、遅かれ早かれ知ることになるんだし」
真姫「………」
ルビィ「ここは穂乃果さんの妹さんの研究所なんですっ!」
ことり「!…雪穂ちゃんの…?」 ゴソゴソ…
真姫「この防護服は必ず着てね、じゃないと…」
ことり「ねぇ真姫ちゃん…」
真姫「ん…?なに?」
ことり「雪穂ちゃんはここで何をしてるの?」
真姫「……新型ワクチンの精製よ」
ことり「ワクチン……」
真姫「2015年、“あいどる”が世界中にウィルスをばらまいた時、私たちの手でワクチンを完成させてたの」
真姫「……でも、完璧じゃなかった」
真姫「100人に1人効果が現れればいい所の不良品だったわ……その後、雪穂ちゃんはこの山奥に1人でこもってワクチンを……」
ことり「そうなんだ……」 スタスタ…
真姫「雪穂ちゃん!真姫よ!」
・・・シーン
真姫「……妙ね、返事がない」
ことり「どこかに出かけちゃったのかな?」
真姫「いや、雪穂ちゃんの方から来てほしいって連絡があったのよ」
ことり「なら、どこに…」
公野「……こっち」スタスタ
ことり「あっ!神様!」
真姫「……そっちは確か実験室……まさかっ!」 ダダダッ
真姫「雪穂ちゃんっ!」
雪穂「……真姫さん、来てくれたんですね」
真姫「何…してるの、雪穂ちゃん」
ことり「真姫ちゃん!雪穂ちゃん…防護服着てないよ!いいの!?」
真姫「ダメに決まってるでしょ…何してるのよ雪穂ちゃん!」
雪穂「ことりさんも…来てくれたんですか…久しぶりですね…」
ことり「雪穂ちゃん…」
真姫「雪穂ちゃん、ここを開けなさいっ!」
ルビィ「真姫さん、ダメです…向こうからでしか開きません…」
真姫「……ッッ!」 雪穂「真姫さん、“あいどる”が8月3日に使うであろうウィルスを入手しました」
雪穂「そして…そのワクチンも完成しました」
真姫「!」
雪穂「ただ…このワクチンを試したいというクライアントはもういません…見つける時間もないので…だから」
雪穂「私が…試します」
ルビィ「そ…それって…人体実験ッ!?」
ことり「雪穂ちゃん!ダメだよっ!危険すぎる!」
雪穂「“あいどる”は今度のウィルスのワクチンは私には開発出来ないと高を括っています……」
雪穂「もう、ワクチンは投与しました」
雪穂「そして、ウィルスを…」
プシャッ!
真姫「……!」
雪穂「真姫さん…もし、このワクチンがダメなら…もう8月3日には間に合いません」
雪穂「これが、最後の試作品…」
ことり「…雪穂ちゃん…」
雪穂「私が死んだら“あいどる”の勝ち、生きれば…人類の勝ち…」 雪穂「……ハァ……ハァ」
真姫「何時間持てば有効なの…?」
雪穂「ゼェ…潜伏期間は…12時間…それまでに私に何も…ハァ…なければ、いけます…使えます…ハァハァ…」
公野「もう…だいぶ、苦しそうだね…」
雪穂「…ハァハァ、はは…もしかしたらダメかも…しれないので、その時は…ゼェ…ごめんなさい…」
ことり「ダメだよっ雪穂ちゃん!死んじゃダメ!」
ことり「死んだら…また誰かが…悲しむ…きっと」
雪穂「私も……血を吹き出して死ぬのは、ハァハァ……嫌なので……あはは……頑張ります……ゼェ」
雪穂「もし私になにかあったら……デスクの上に“あいどる”についての資料をまとめてあるので……使ってください……」 雪穂「ハァハァ…もしかしたら、今すぐにでも…死ぬかもしれません…」
雪穂「何か聞きたいことがあれば……ゼェ……今のうちに答えます……よ、ハァハァ……なんでも答えます」
ことり「あのね……さっきの雪穂ちゃんが死ねば、悲しむって話……誰のこと言ってるかわかるよね……?」
雪穂「……秋穂……ハァ……秋穂……ですよね……」
ことり「……そうだよ、だから絶対に死んじゃダメ……」
雪穂「……ハァハァ、はい……」
雪穂「……あの……秋穂は……元気にしてますか……?」
ことり「……私もしばらく会えてないけど、元気だよ」
ことり「元気すぎるっていうか…」
雪穂「ハァハァ……はは……まるで、お姉ちゃん……みたいですね……ゼェ……」 公野「……デリカシーのない質問で悪いんだけど」
雪穂「神様にも……質問したいこと……あるんですね」
公野「……まぁね」
雪穂「いいですよ……なんでも答えるって言ったので……」
公野「……秋穂の片親は本当に“あいどる”なの?」
雪穂「………」コクッ
雪穂「そうです……」
ことり「雪穂ちゃん、“あいどる”は誰なの…?」
雪穂「………いろいろと、薬の副作用で記憶が曖昧なんですが………ハァハァ………ゲホッ」
雪穂「“あいどる”は……」
真姫「………」 雪穂「……A-RISEのツバサだと思います」
真姫「ッッ!」
ことり「うそ……」
公野「……最近聞いた話だと、A-RISEのメンバー3人のうち……ツバサだけ、地方へ飛ばされたらしいわ」
公野「あんじゅと英玲奈は今も“あいどる”の右腕として働いてるって……」
公野「今、考えると、同じ山田派閥だったA-RISEで……ツバサだけ異動はおかしい気が……」
真姫「……本当にツバサなの?」
雪穂「……はい、今まで黙っててすいません真姫さん……ハァハァ」
雪穂「……私の記憶では微かに……ツバサの……顔が……」
雪穂「もしかしたら……違うかもですけど……ハァハァ」 ・・・
雪穂「…………ハァハァ」
ルビィ「あと30分!雪穂さん、頑張ってくださいっ!」
雪穂「はは……ありが……とう……」
雪穂「あの……誰か……」
真姫「なに…どうしたの…?」
雪穂「もし、私に何かあったら……秋穂に……ハァハァ……なんでも諦めないで最後まで頑張るんだよって……伝えといて……ゼェ……ください」
ことり「雪穂ちゃん……」
雪穂「オエッ…ゲホッゲホッゲホッ!!!ガバッッ!!」
ことり「雪穂ちゃんッ!」
ルビィ「ルビィ、もう見てられない!中に行きましょうよっ!」
雪穂「ダメッ!」
ルビィ「!」
雪穂「絶対入っちゃ……ゼェゼェ……ダメ」
雪穂「これは新型ワクチンの副作用だから……たぶん」
ことり「たぶんって……雪穂ちゃん……」 ことり「私、雪穂ちゃんと……一回もお酒飲んだことないよね……」
雪穂「え……あは……そ、そうですね……」
ことり「雪穂ちゃんとお酒……飲みたいなっ!」
雪穂「……はい、私も……一緒に、飲みたいです」
真姫「……実は私もないわよね」
雪穂「確かに……真姫さんとも……ないですね」
真姫「みんなで飲み交わしましょう?」
雪穂「はは……はい」 雪穂「ゲホッゲホッ、ゲッホ…!」
雪穂「……!」ツー
ルビィ「鼻血がッ!」
雪穂「……だいじょ……ふ……」
雪穂「あっ…」フッ
雪穂「」バタッ…
ことり「……ッッ!雪穂ちゃぁん!」
真姫「雪穂ちゃんッ!」
雪穂「………」
ことり「そんな……」ガクッ
真姫「うそ……でしょ……」
公野「………あんたたち、慌てすぎよ」
ことり「え…?」
公野「……疲れて眠っただけ」
公野「……もう、12時間経ってる」 秋穂の「穂」→雪穂の「穂」、
秋→収穫の秋→新米
つまり"あいどる"の正体は… ヒデコが廃校問題の時に在籍してた1〜3年生の誰かが“あいどる”って言ってたし
ツバサさんはないっしょ 3章ラスト
「昔から私がいないと駄目だったよね」←穂乃果の事昔から知っていて、正体見た穂乃果が戦意喪失する相手が"あいどる"の正体 真剣に読んでたら結構伏線あるからわかると思う
俺は多分わかった のんたん、撃たれた足どうなったんだろうな
杖が手放せないとか? もう数年は経ってるのにまだ杖ついてるって脆くね?
そんなもんなの? 俺推理小説とか読んでても犯人分からないから適度に推理しながら読み物として楽しんでる >>339
当たり所とか怪我の程度による
悪ければ傷自体治っても歩行に障害が残ったりする のんたんならスピリチュアルパワーのおかげで軽傷で済んだよ >>347
現実的ではない
少なくとも10年以上先はみないと >>347
女同士なら理論上は可能。核になってるのは卵巣の方だから男同士は無理。
って聞いたことがある 男は子宮ないから卵子できても育てる場所が無いじゃん 本編と全く世界観が違うのにキャラの口調とか割と原型をとどめてるのがすごいと思う 男性にも一応子宮あるとか最近のテレビで見たような… 女同士で子供作ったら理論的には女しか生まれないのでは ・
・
・
ブゥゥゥン…
穂乃果「……おかしい」
千歌「え?」
穂乃果「何かさっきから…注目を浴びてる」
千歌「……はっ!まさか、穂乃果さんの髪切っちゃったからみんなにバレちゃったのかな……」
穂乃果「いや…私なら別にいいんだけどさ…どちらかと言うと注目を浴びてるのは…」
穂乃果「あなたかも…」
千歌「え?」
中年「おい、そこの姉ちゃん」
穂乃果「」キョロキョロ
穂乃果「私ですか?」
中年「そうだ、なぁ…あんたの後ろに乗ってるそいつの顔、ちょいと拝ましてくれねぇか?」
穂乃果「…なんで?」
中年「これだよ」ピラッ
穂乃果「」スッ
千歌「……?」
穂乃果「指名手配……逃亡警察官、高海千歌……この顔にピンと来たら親衛隊まで……」
千歌「えっ!??」 穂乃果「……いつからこれが?」
中年「つい先日だ」
穂乃果「手配書ってこの写真の子だけ?」
中年「あぁ、そいつだけだ」
穂乃果「そっか……」
千歌「穂乃果さん、マズイですよぉ〜…!もう行っちゃいましょう…」コソコソ…
穂乃果「なら、この子が高海千歌だよ」
千歌「!?」
中年「あ?」
穂乃果「この子がその指名手配の子」
千歌「ほっ穂乃果さんッッ!?」 ・・・
千歌「酷い……酷いですよ、穂乃果さん……」
穂乃果「………」
中年「おら、もうすぐ親衛隊が来るからなッ!この犯罪者め!」
千歌「やだよぉ…!」
「お待たせしました!高海千歌はどこず…ですか!?」
千歌「おぉ、来た来た…」
千歌「うぅぅ……グスッ」
中年「いつまで泣いてんだ!こいつです、親衛隊さん!」
「ご協力感謝しますわ!」ビシッ
千歌「うわぁぁん!」
穂乃果「………じゃ、私行くね」ブルルルンッ
千歌「〜〜〜!」 千歌「エグッ…グスッ…私、どこに連れて行かれるんですか…?」
「連れていくも何もないずら〜」
千歌「って!ってことはすぐに殺されて…!…ずら?」
「鈍感すぎではなくて?千歌さん?」
千歌「この声、この口調!まさか!」バッ
花丸「へへ…」
ダイヤ「ふふ…」
千歌「ダイヤさん!花丸ちゃん!」
花丸「ここまでくればもう安心だね」
千歌「2人とも久しぶり……いや、その前に……無事で良かった!」 千歌「2人とも親衛隊の格好して……改めて見るとコスプレみたいだね……」
ダイヤ「千歌さんがどこにいるかわからないので荒っぽい探し方になってしまいましたけど……」
花丸「ま、無事に見つかってよかったずら〜」
千歌「…あれ、でもなんで2人がここに…?」
ダイヤ「決まっているでしょう?リーダーがいないとなにも始まらない」
花丸「千歌ちゃんを迎えに来たの!」
花丸「みんな待ってるよ!行こう!」
千歌「みんなが……うん、行こう!」
千歌「……あっ、でもちょっと待って!」ダッ
ダイヤ「えっ、ち…千歌さん!?」
花丸「どこ行くの!?」 穂乃果「……」スタスタ
ダダダッ…
千歌「はっはっ…」
千歌「…ッ、穂乃果さん!」
穂乃果「……!」
千歌「………知ってて、私を差し出したんですね」
穂乃果「……うん、だって他にもあなたの同僚がいたのに、あなただけ指名手配っておかしいからね」
千歌「……穂乃果さん」
穂乃果「……みんなの夢が希望が……唄になったら、また会える」
穂乃果「でも、あなたはもうそうだよね…だから、向こうで会おうっ」
穂乃果「またね、千歌ちゃん」キュッ
ブゥゥゥン!
千歌「穂乃果さんっ!」 タッタッタッ…
花丸「千歌ちゃん…はぁ…急に走って…どうしたの…はぁ…」
千歌「お礼…言っとかなきゃって思ってね」
ダイヤ「お礼?」
千歌「うん、穂乃果さんに…」
ダイヤ「穂乃果…穂乃果さん…穂乃果さん…??」
ダイヤ「穂乃果さんッッ!?」
花丸「穂乃果さん?う〜全然ピンとこないずら…」
千歌「……また、向こうで会いましょうね」 ・
・
・
ハターキ「お呼びで?」
“あいどる”「……先生、私ね……次の曲はSF風にしたいな」
ハターキ「……SF風ね」
“あいどる”「強大な力で世界を震撼させる、みたいな……」
ハターキ「考えとくよ」
梨子「……」
ハターキ「それじゃあ」
“あいどる”「あっ、ちょっと待って」
ハターキ「え?」
梨子「……?」
“あいどる”「君は残って」
梨子「え…」 梨子「……(どうしましょう?)」ジッ
ハターキ「……(ここは言うことを聞こう)」コクッ
梨子「……(わかりました……)」
ハターキ「……では、私は失礼」
バタンッ
梨子「………」
“あいどる”「………」
“あいどる”「君は……先生のマネージャーだったよね」
梨子「は、はい…」
“あいどる”「……いいね、役割があって」
梨子「はい…?」 “あいどる”「私にも昔は役割があった、他の誰よりも認められていい……役割が」
梨子「……どんな役割だったんですか?」
“あいどる”「………」
梨子「………」
“あいどる”「……ずっと、応援してたんだ」
“あいどる”「ずっと……」
梨子「応援…ですか」
“あいどる”「ずっと……」
梨子「……?」
“あいどる”「ずっとずっとずっとずっとずっとずっとずっと」
梨子「」ゾッ
“あいどる”「……しかし、虚無感っていうのはダメだね、本当に虚しくなっちゃう」 梨子「……次の曲、SFみたいにって言ってましたけど……何をする気なんですか?」
“あいどる”「……世界大統領とかさ、なってみて、やってみて初めて気づいたけど……」
“あいどる”「……向いてないね」
梨子「なら…」
“あいどる”「そうだね、飽きたし…」
“あいどる”「そろそろ終わらせよっか」
梨子「え…?」
“あいどる”「……私、知ってるよ、本当は君が先生の代わりに作曲してるんでしょ?」
梨子「」ドキッ
梨子「い、いえ…」
“あいどる”「いいんだ、別にそんなこと隠さなくて…」 “あいどる”「人には得意不得意、適材適所というものがあるんだから」
“あいどる”「……過去、君は行き詰まった時、次の選択肢があったでしょ?」
梨子「………」
“あいどる”「……私には……もう、なにも……」
“あいどる”「……だから終わり」
“あいどる”「……あの子たちのあの時の判断が正解だと、賢明だったと思い始めてる自分が嫌だよ、もう」
梨子「……いったい、何をする気なの……?」
“あいどる”「……ふふ」
“あいどる”「終わらないパーティーを終わらせるんだよ」 ・・・
スタスタ…
梨子「……」
ハターキ「早かったね……」
梨子「先生……はい、まぁ……」
ハターキ「なに言われたの?」
梨子「……よくはわからなかったんですけど……とにかく、終わらせるらしいです」
ハターキ「終わらせる……ね」
梨子「それと今日の12時30分から特別放送をやるみたいです」
梨子「世界中のテレビや映画館、街頭ビジョンに映し出すそうです…」
ハターキ「中途半端な時間だなぁ……それなら正午でいいのに……ちなみに今、何時だっけ?」
梨子「今は……」チラッ
梨子「……12時29分です」
ハターキ「なら、ちょうど街頭ビジョンもあることだし…見ようか」
梨子「……私、何か……嫌な感じがします」
ハターキ「私もだよ、梨子ちゃん…」
梨子「…………」
ハターキ「……さて、なにを語るか」 ジジッ…ジッ…
ブオンッ…
“あいどる”『やぁ、世界中の皆さん、こんにちは』
“あいどる”『みんな覚えてるかな、18年前の血の大晦日……』
“あいどる”『そして2035年、ウィルスによって世界中でたくさんの人が死んだよね』
“あいどる”『全部、私の想定通りだったよ』
“あいどる”『なぜ想定通りだったかって?私が神だから?うーうん…違うよ』
“あいどる”『だって全部、私がやったことだもん』
“あいどる”『君たちに愛想を振りまいて、かまけてるのはもう飽きました』
“あいどる”『そもそも私は…彼女と一緒に何かをやりたかっただけなので』 “あいどる”『しかし、どうやったって君たちは私に何かを頼む、協力を仰ぐ、助けを求めるでしょう』
“あいどる”『ウンザリです、なので私は結論付けました』
“あいどる”『この世に私は必要だけど君たちは必要ないって』
“あいどる”『神様は1週間でこの世界を作られたみたいです』
“あいどる”『なので私は…1週間でこの世界を終わりにします』
“あいどる”『殺人ウィルスを世界中に撒きます』
“あいどる”『・・・あはは』
“あいどる”『うふふ・・・』
“あいどる”『じゃあ』
“あいどる”『みんな』
“あいどる”『お疲れ様♪』
第8章「希望の唄」-完- 誰だよてめーは いきなり現れて好き勝手言ってんじゃ・・・
>>1に聞いてんのよ >>385
μ's=43〜45歳
Aqours=35〜38歳?
秋穂=20歳? 第9章(最終章)「ミはμ’sicの…!」
〜神田明神〜
秋穂「………」
スタスタ
秋穂「……!」
海未「………」
秋穂「………」プイッ
海未「……人と話すときはちゃんと目を見て話すようにと、小さい頃教えたはずですが?」
秋穂「………」
海未「ふぅ……とりあえず、無事でよかったです」
秋穂「………」
凛「……大丈夫かな?2人にして……」
希「結局、穂乃果ちゃんがいなくなってからはずっと海未ちゃんが秋穂ちゃんの面倒見てきたん」
希「海未ちゃんと話すことが、1番いい薬になるんよ」
凛「心配にゃぁ…」 秋穂「…違うの、聞いて…」
海未「……聞きたくありません」
秋穂「えっ…?」
海未「どんな理由があろうと、仲間もろとも死のうとしていた子の話なんて…」
秋穂「……わかってよ」
海未「わかるわけありませんッ…」
秋穂「なんでよ…おばちゃんだって、死を覚悟して2019年の大晦日に銃を持って戦ったんじゃないの!?」
海未「そうですよ…みんなやあなたを守るために」
秋穂「……!」
海未「……戦いの意味が違う、一緒にしてもらっては心外です」 凛「この雰囲気…希ちゃん…!」
希「大丈夫よ凛ちゃん、今は見ててあげて」
凛「〜〜…」
秋穂「……武装蜂起は絵里おばさんに言われたからやめた……」
海未「つまり、絵里に言われなければやっていたということですね…」
秋穂「…ッ」
海未「……そんな子に育てた覚えはありません」
秋穂「……殴ればいいじゃん」
秋穂「私、そんな風になっちゃったんだもん…」
秋穂「殴ってよッ!」
凛「もうダメだよ!これ以上2人にしてたら…!」
凛「凛、行くから!」ダッ
希「待って!」グイッ
凛「んにゃっ…!」
凛「な、なにぃ…?」
希「……ウチたちは……見守るんよ」
凛「……」 海未「……殴りません」
秋穂「なんで……?」
秋穂「怒ってるんでしょ……?叱ればいいじゃん……殴ればいいじゃん……」
海未「怒ってるんじゃないんです……」
海未「心配してるんです」
秋穂「……!」
秋穂「………ごめん」
秋穂「ごめん……ごめんね、海未おばちゃん……」
秋穂「私、ただの構ってちゃんだった…」
海未「……いえ、それは違いますよ」
秋穂「え…」
海未「だって、あなたなりに考えて動いた結果なんですから」
海未「だから構ってちゃん云々というのは違います…」
海未「やり方に問題があるんです…」
秋穂「……ごめん」 秋穂「……“あいどる”に会ったの」
海未「……!!」
秋穂「……私があいつをやらなくちゃって……おばちゃん達のために、私が……って……ずっと思ってたの」
秋穂「武装蜂起を計画したのもそのため…」
秋穂「“あいどる”さえ殺せばいいと思ってたから…」
秋穂「私、あいつに銃を突きつけたの…」
海未「………」
秋穂「……でも、撃てなかった……」
秋穂「あんな殺戮者を殺すなんて、なんともないって思ってたのに……撃てなかった」
秋穂「……あいつが、もう1人のお母さんだから……?」
秋穂「私があいつの血を受け継いだ、悪魔の子だから……?」
秋穂「きっとそうなんだ……」
海未「………」 海未「違いますよ」
秋穂「………」
海未「あなたは氷の女王でも悪魔の子でもない…」
海未「ましてや人に銃を撃つなんて、そんな子じゃないでしょう…?」
海未「……あなたは踏みとどまれた、もし踏みとどまれずに“あいどる”を撃っていたら……それは“あいどる”がやっている事となんら変わりありません」
秋穂「……!」
海未「あなたは……私たちの、可愛い子です」
海未「大切な大切な……穂乃果の子」
秋穂「海未おばちゃん……」 海未「……いつも言っているでしょ?」
秋穂「え…?」
海未「あなたに何かあったら、私は……穂乃果に顔向けできないと……」
秋穂「……海未おばちゃん」
秋穂「あのね、穂乃果おばちゃんの歌がラジオから……」
海未「はい…私も絵里に教えてもらいました…」
秋穂「……死んだと思ってた」
秋穂「でも、きっと生きてるよね…!」
海未「……はい、もちろんですっ」コクッ
海未「あの子が簡単に逝くわけありませんから…」 海未「……さてと」
海未「」スタスタ
秋穂「!……海未おばちゃんどこ行くのッ!」
海未「……ッ!……おばちゃんって言わないでください」
秋穂「あは……シワが増えるから?」
海未「はぁ……絵里の事もあります」
海未「それに“あいどる”のあの放送……もう事態は最終局面まで来ているんです」
海未「穂乃果は……私たちに生きることを託したんです」
海未「だから……お互いにやる事があるでしょ?」
秋穂「……うんっ、だね」コクッ 希「ね?2人きりの方がいいやろ?」
凛「なんだかんだ言って、仲良いね〜…」
希「育ての親だもん……そりゃあ、仲もいいよ」
凛「あれれ〜?希ちゃん、妬いてるの〜?」
希「ふふん、勘違いせんといてよね!ウチは海未ちゃんの次に秋穂ちゃんと仲良いんやから!」
凛「んにゃ!?いや、凛の方が〜!」
曜「あ、あの〜!」
希「ん?……あっ、曜ちゃん……どうしたん?」
曜「お二人とも、知ってますか…?“あいどる”が自白しましたよっ!」
凛&希「え…」
凛&希「う、うそぉ〜!?」 >>385
たまに自分でもゴチャになるので、せっかくだから作ってみました
あんまり深くは考えてなかったですけど、満年齢ならこんな感じですかね
こころとここあはSIDに反して年子と考えてます
高坂穂乃果(44)
南 ことり(44)
園田 海未(44)
西木野真姫(44)
星空 凛(43)
小泉 花陽(43)
矢澤 にこ(46)
東條 希(46)
絢瀬 絵里(45)
高海 千歌(35)
渡辺 曜(35)
桜内 梨子(34)
国木田花丸(33)
黒澤ルビィ(33)
津島 善子(34)
黒澤ダイヤ(35)
松浦 果南(35)
小原 鞠莉(36)
高坂 秋穂(20)
高坂 雪穂(42)
矢澤こころ(37)
矢澤ここあ(36)
矢澤虎太郎(33)
鹿角 聖良(35)
鹿角 理亞(33)
公 野(64)
ハターキ (51)
ム ロ タ(47)
“あいどる” (44)
綺羅ツバサ(46)
統堂英玲奈(46)
優木あんじゅ(46) ハターキだけ現実通り
というかこう見てみると>>242の構図すごいな
46のおばさんがハタチの女の子のどっかを舐めたという… 原典に沿うなら、外見はにこりんぱなが作業服
エリチがタンクトップの上からロングコートだな
真姫ちゃんはパンツスーツに白衣とかだとおいしい
一番気になるのはにこがまだツインテなのかどうか エリチの元のキャラは白髪オールバックだったから
エリチもそうなってると尚おいしいな 原作通りなら海未ちゃんは後ろ髪を編み込んでるよな
なんていう巻き方かは知らんが 問題は髪よりおっぱいでしょ
みんなどんなおっぱいになってるか みんな流石に垂れて…
いや垂れる乳がない人が何人かいるか… 希ちゃんと絵里ち垂れ乳になってるん?(´・ω・`)
海未ちゃんはいい形してそうなのに 9人全員揉まれた事もないくせに乳って垂れるもんなのか
ちな童貞 40なんだぞ、いくら処女でも垂れないわけがない
でもまぁ揉み心地はいいから大丈夫だ えりちってバラライカ姐さんみたいになってるんじゃないの? なんかサラッと流されてますけど
あいどる44ってごっついヒントなんじゃ ど直球で核心に触れるのは野暮でしょ
あくまでこうかもと予想する程度よ 絵里﹙45﹚
file:///storage/emulated/0/Download/7072033502173.jpg >>432
ラフっぽいのでこれならもっと上手く描けそう
穂乃果とか海未ちゃんとか他のメンバーのも見てみたい 絵って画力によってはラフの無駄な線の多いほうが上手く見えたり見えなかったり 進撃の諌山も言ってたなぁ
ネームは上手く描けたと思っても、いざペン入れすると微妙になるって 線が複数ある場合、人って無意識に一番いいラインをとらえてるとかなんとか しかしよくよく考えると感慨深さを通り越してすごく生々しい年齢表だよな 本当に結構いいな
ただキャラの老け姿を見るのは久しぶりに会った初恋の相手が結婚指輪してたみたいなショックがあるな 前に小さい頃の秋穂ちゃん描いてくれた絵師いたから大きい秋穂ちゃん描いて欲しいわ ・
・
・
秋穂「みんな、無事でよかった…」
男A「秋穂さんもご無事で何よりです…!」
秋穂「……8月3日に“あいどる”が都内にウィルスを撒くことは確実」
秋穂「ヤツはもう止まらない…」
秋穂「だから…あいつを止めるんじゃなくて、都民を守る方向へシフトしようと思うの」
男B「それって、具体的にどうやって守るんですか?」
秋穂「………」
男C「……なんでも言ってください、俺ら秋穂さんの為ならなんでもやりますッ!」
秋穂「うん……今回も例によって、ワクチンがない」
秋穂「“あいどる”は自分だけは絶対に死なないように…特定の場所にはウィルスを散布しないはず」
男D「どこですか…それ…?」
秋穂「それは……」 秋穂「………」
・
・
・
“あいどる”『……秋穂、秋葉ドームに行った事はある?』
“あいどる”『素敵なところだよ』
・
・
・
秋穂「μ'sの努力の結晶……」
秋穂「あそこはヤツにとって神聖な場所……」
男A「え?」
秋穂「場所は……」
秋穂「秋穂ドームです」 男A「なるほど、秋葉ドームなら…」
男B「あそこならたくさんの人が入れるな…」
男C「いや、でも待ってください!そもそもどうやって人を集めるんですか?」
秋穂「フェスティバルよ、音楽祭を開くの」
男A「!?」
ザワザワ…ザワザワ…
男E「無茶っすよ!秋穂さん!」
男F「そうですよっ!秋葉ドームって国民的グループとかが使ったりするんですよ!?」
男G「俺らごときが、フェスティバルでそこを押さえれるわけ…」
男H「それに押さえたとしても、人が来るわけ……」
ブツブツ…
秋穂「みんな……」 秋穂「……ッッ」
秋穂「しっかりしてよッッ!」
「!」
秋穂「なに急に弱腰になってんのよっ!?」
秋穂「ここで諦めたら本当に終わるんだよっ!」
秋穂「それに、ここで折れたら…今まで私たちのやってきたことはどうなるの!?」
「・・・」
秋穂「……やり遂げないと、最後まで」
男A「……そ、そうだ」
男A「そうだお前らぁぁ!!やるぞぉぉぉ!!」
「そうだ、そうだよなぁ……」
「おーーーーーう!!!!!」
秋穂「うんっ…ありがとう、みんな」
秋穂「秋葉ドームは、私のツテでなんとかする」
秋穂「みんなはフェスティバルの準備と告知を急いで!」
男A「っしゃ!了解です!」 ・
・
・
秋穂「理事長」
鞠莉「………」カキカキ
秋穂「……理事長!」
鞠莉「………」カキカキ
果南「………ッ」
果南「マリーッ!」
鞠莉「……!」
鞠莉「なに…?果南…?」
果南「……お客さんだよ」
鞠莉「えっ……」
秋穂「理事長、久しぶり…」
鞠莉「あっ……秋穂ッチ……」 鞠莉「どうしたの…いきなり来て…」
秋穂「そんなことより、まずさ……ちょっと、痩せた?」
果南「憔悴してるの……“あいどる”の復活がよほどショックだったのか、すっかり言動もネガティヴになっちゃって……」コソコソ…
秋穂「なるほど……」
秋穂「あのね理事長、秋葉ドームを押さえてほしいの、出来る?」
鞠莉「秋葉ドーム…?出来なくはないけど…なにをするの…?」
秋穂「……8月3日の日にフェスティバルを開きたいの」
鞠莉「フェスティバル……?」
鞠莉「……じゃあ、ダメよ」
秋穂「えっ…?」 果南「ちょっと…!マリー、なんで!?協力してあげればいいじゃない!」
鞠莉「なに言ってるの果南…今まで、私はいろいろ協力してきたじゃない…?」
秋穂「………」
鞠莉「武器の調達だって、乗り物の手配だって私たちが……」
鞠莉「協力したけど、秋穂ッチは成果を出せなかったでしょ?」
鞠莉「……フェスティバルで何をやるのか知らないけど、無駄なあがき……」
果南「マリー、いい加減にしなよ!そこまで言うことはないでしょ?」
秋穂「いや、いいの……本当の事だし……」
果南「でも……」 秋穂「理事長の言う通り…私は無能で役立たずのポンコツ…」
果南「……」
秋穂「けど、そんな私でも…あの人のために舞台を整えることくらいは出来る!」
鞠莉「……秋穂ッチ、もう手遅れなんだよ」
鞠莉「8月3日に人類は滅亡するの……この事実はもう覆らない」
秋穂「そんな事実ない!滅亡なんかしない!必ず人類を救う救世主が来るッ!」
鞠莉「……甚だ疑問だね……誰のことを言ってるの、救世主って」
秋穂「………ほの」
鞠莉「高坂穂乃果ですか…」
秋穂「そうだよ……穂乃果おばちゃんがきっと…!」
鞠莉「人間は…好きな人に何かあったら目を逸らすものですね…」
鞠莉「秋穂ッチ……穂乃果さんはね……死んだの」
秋穂「……ッッ!」 秋穂「死んでないもん……おばちゃんは生きてるッ!」
鞠莉「……はぁ、なら生きてるとしてどうするの?」
鞠莉「穂乃果さんは秋葉ドームいっぱいに人を集められるほど集客力あるの?」
秋穂「あるッ!」
鞠莉「………今、世間は“あいどる”があんな事を暴露したから大パニックよ?」
鞠莉「誰かに操られてるんだとか、言わされてるんだとか、何か理由があるんだ…って言われてるわ」
鞠莉「誰も現実を見ようとしない……そんな状態の人たちが8月3日のフェスティバルに来れるの?」
秋穂「……ラジオからおばちゃんの歌が流れたの」
鞠莉「……?……はい」
秋穂「東京でちょっとしたブームになってるらしくて……おばちゃんの歌が希望に……みんなの心の支えになってる……と思う」
鞠莉「秋穂ッチ、それは何らかの根拠があって言ってるの?」
秋穂「勘……だけど……」
鞠莉「だけど……?」 秋穂「私の勘、結構バカに出来ないんだ…!」
果南「……そ、それだけ?」
秋穂「うん」
鞠莉「アンビリーバボー……今のご時世に、こーんなおバカさんがまだいるんだね……」
果南「……ねぇ、マリー」
鞠莉「……なに?」
果南「千歌は……ダイヤと花丸ちゃんと一緒にいずれ帰ってくる」
果南「ルビィちゃんは真姫さんについてるし」
果南「曜ちゃんも絵里さんと一緒」
果南「あとは善子ちゃんと梨子ちゃんさえ戻れば……Aqoursは」
鞠莉「………そんな簡単に揃うなら、苦労してないよ」
果南「……ッッ!」
秋穂「理事長……」
果南「あ〜〜、もうッッ!」 果南「いい加減にしてよッ!」
秋穂「!」
鞠莉「か、果南…?どうしたのいきなり…?」
果南「どうしたもこうしたもないっての…!」
果南「いったい、いつまで病んでる気!?」
鞠莉「か、果南には関係ないでしょ!」
果南「何、言ってんの!あるよ!」
鞠莉「!」
果南「……友達、でしょ?」
鞠莉「!……果南」
果南「だいたい、マリーがそうやってウジウジするの似合わないから!!」
秋穂「た、確かに…」
果南「でしょ?ほんっと!腹立つよねコイツ!」ビシッ
鞠莉「なっ…!」
果南「ふふんっ、昔のお返し…!」
鞠莉「〜〜〜!」 秋穂「で、えーっと……」
果南「あっ……///」
果南「ゴホンッ…ま、やるにしてもやらないにしても」
果南「このまま何もせずに待ってたら、みんな死んじゃうんだよ」
鞠莉「………」
果南「Aqoursも再集結出来ないまま、みんな死ぬ…」
果南「マリーは……本当にそれでいいの?」
鞠莉「………ったわよ」
果南「え?」
鞠莉「わかったわよ!!この小原鞠莉がやってやろうじゃないッッ!!」
果南「ま、マリー!!」
秋穂「理事長!!」 鞠莉「この大一番!私がいなきゃ始まらないわよねっ!」
果南「うんうん!その明るさこそマリーだ!」
鞠莉「秋穂ッチ!」
秋穂「へ、な、なに?」
鞠莉「8月3日の秋葉ドーム!押さえといてあげる!」
秋穂「あ、ありがと…!」
鞠莉「ま、そもそもウィルスを捲くそんな日に秋葉ドームで歌いたいって物好きは他にいないから、普通に取れるでしょうけど!」
鞠莉「……必ず、来てもらうわよ」
秋穂「えっ……?」
鞠莉「あなたの最愛の人」
秋穂「……っ!……うん!必ず!」 ・
・
・
都民1「なんで“あいどる”があんな事を!?」
都民2「“あいどる”がウィルスをばら撒いたなんて…信じたくねぇ…!」
都民3「死にたくない……死にたくない……」
ジジッ…
『みなさん、私は氷の女王』
都民4「ラジオ…!氷の女王だ…!」
『8月3日の武装蜂起は中止します』
都民5「えぇ!?あんなに言ってたのに…」
『その代わり8月3日…秋葉ドームに来てください、フェスティバルを開きます』
都民6「秋葉ドームに!?」
『噂の…あのシンガーがやって来ます』
都民7「なに!?グータラスーダラが生で聞けるのかッッ!?」
『あの曲を聴くために、そして殺人ウィルスから身を守るために、必ず参加してくださいッ!』 都民1「……どうするんだよ」
都民2「どうするもなにも、“あいどる”の言っていた事が本当なら……今は氷の女王を信じるしか」
都民3「“あいどる”に対抗できるのは、氷の女王一派だけだろ…」
都民4「あの曲を……聴けるのか」
都民5「秋葉ドームで……フェスティバル……」
都民6「待ってくれみんな!“あいどる”を信じるものにこそ、幸せが…!」
都民7「今でも、本当にそう言い切れるか?」
都民6「ッッ………それは………」
都民8「……どうしよっか、8月3日」
都民9「秋葉ドーム……行く?」
都民「・・・・・」 ・
・
・
ジジッ…
『フェスティバルを……噂のあの……』
善子「聞いた、今の!?」
理亞「聞いたわよ、私たち以外にラジオ放送する人がいたのね」
善子「そっち!?違うわよ、フェスティバルよ!秋葉ドームで!」
聖良「氷の女王って“あいどる”に真っ向から敵対してる過激派集団のリーダーですよね、信じて大丈夫なんでしょうか」
理亞「っていうか善子、行きたいの?」
善子「氷の女王と小原家が協力関係にあるって噂を聞いた事があるの!」
善子「秋葉ドームに行けば、みんなに会えるかもしれないのよ!」 善子「……それに、どっちにしたって、この北海道からは出なきゃならないんだし」
理亞「ど、どうしてよっ!」
善子「どうしてって……また、ここにウィルスがばら撒かれるからよ!」
理亞「なんで……狙いは東京だけなんじゃないの?」
聖良「“あいどる”のあの口ぶりから察するに……いずれ世界中にウィルスをばら撒くでしょうね……」
善子「そうよ、世界の国々なら猶予はまだあるけど、日本の一部である北海道は時間の問題よ」
理亞「……出ないと……行けないのね」
善子「食料も無くなって来たんだし……頃合いでしょ?」
善子「このままだと餓死するわよ」 聖良「……2人は出た方がいいかもしれませんね」
善子「2人…?2人って聖良さんは…?」
聖良「私は出ません」
善子「!?」
理亞「な、なんでなの姉様!?ここにいたら死んじゃうっ!」
理亞「北海道にはもう食べ物ないし…!」
聖良「理亞、私はこの地で生まれて育った……」
聖良「ここで死ぬなら本望……」
理亞「や、やだっ…!姉様も一緒に…!」 善子「……聖良さん、理亞もこう言ってることだし……一緒に行きましょう」
聖良「善子さんや理亞の気持ちもわかります……」
聖良「でも、さっき言ったとおり、ここは私の故郷なんです」
聖良「そこを捨てる事なんて…私にはできません」
聖良「私は、ハナからここで朽ちるつもりだったんです」
善子「………」
聖良「でも、2人もここで一緒に……なんて強制はしません」
聖良「私を気にせず、行ってください」
理亞「やだっ…!やだっ…!姉様ぁ…!」
聖良「ふっ…泣かないで、理亞…」 聖良「ここに最後まで残る事が…この地への私なりの恩返し…」
善子「……あの、聖良さん」
聖良「はい…?」
善子「……なんていうか……それって、野垂れ死にみたいじゃないですか?」
聖良「……の、野垂れ死に……?」
善子「ここで死ぬ事が恩返しとか……全然そんな事ないと思う……みたいな」
善子「私が思うに…この町を復興させる事が本当の恩返しなんじゃないかな…って」
聖良「……善子さん」 聖良「……そうですね、確かに善子さんの言うとおりかもしれません」
聖良「……わかりました、東京に行きましょう!」
理亞「姉様!」
善子「はい!」
聖良「そこにAqoursのみなさんもいるんですよね?」
善子「え…えっとぉ…た、たぶん…?」
理亞「なんなのそれ…わからないの?」
善子「ずっとここにいるんだから、わかるわけないでしょぉっ!!!」 ブウゥゥゥン…
聖良「うふっ…堕天使なのに優しいんですね、善子さん」
善子「えっ…!?い、いやぁ…その…」
善子「やっぱり、聖良さんにはお世話になってるので…一緒に来て欲しくて…」
善子「なにもここで死ぬ事が恩返しじゃないなと思って……」
理亞「うん、善子の言うとおり…ね、姉様…!」
理亞「戻って来たらまた一緒にお店して、人口増やして、昔みたいに活気のある街にしよう?」
理亞「善子も手伝ってくれるみたいだし」
善子「え…ちょ、ちょっと!なに勝手言ってんのよぉ!」
聖良「……ふふっ、本当ですか?」
善子「うっ…!」
善子「は、はい…一緒に復興お手伝いします…」
聖良「ありがとうございます!」 ブルルンッ
理亞「というか、これ…どこに向かってるの?」
善子「くくく…よくぞ聞いた!」
善子「我らを救済すべし、一縷の希望への…」
理亞「で?どこに向かってるのよ?」
善子「……工場よ」
理亞「工場……?」
聖良「前に善子さんと2人で来た時に、私たち以外に人がいたって話をしたでしょう?」
聖良「あっ…善子さん、確かこの辺ですよね」
善子「そうです、あそこです!」 スタスタ…
・・・シーン
理亞「……ここに人がいるの?」
善子「まだ表にヘリコプターがあったし…いると思うわ」
善子「……ねぇ!」
・・・シーン
聖良「……返事ないですね」
善子「ねぇってば!」
・・・シーン
理亞「もういないんじゃないの?」
善子「おかしいわねぇ……?」
「………なに?」
善子「うわぁっ!」 聖良「本当にいるんですね…」
理亞「というか時差ありすぎでしょ…」
善子「つ〜…前もそうだったのよ、まったく…」
善子「ねぇ、私なんだけど!」
「………誰だよ」
善子「なっ…!ヨハネよ!ヨハネ!」
「………なんだ、お前か」
善子「なんだって何よ!」
善子「いい!?今日は大事な事を言いに来たの!」
善子「“あいどる”が…!」
「ウィルスをばら撒くって話か?」
善子「」ズルッ
理亞「知ってるのね」
聖良「あはは、向こうの方が一枚上手ですね」 善子「知ってるなら出て来なさいよ!」
善子「死んじゃうでしょ!」
「………ここで死ぬのも悪くない」
善子「〜〜〜!!」
善子「……とりあえず、出て来て話しましょうよ」
善子「ほら、早く」
「…………」
善子「……で、出て来なさいよッッ!?」
理亞「高圧的なのがダメなんでしょ」
善子「はぁ!?高圧的とか、理亞にだけは言われたくないから〜!」
理亞「なっ…///」
理亞「私のどこが高圧的なのよ!」
善子「デフォルトでしょ!」 聖良「まぁま2人とも…」
聖良「あの、私たち東京に行きたいんです、助けて頂けませんか?」
「……なぜ、東京に行きたいんだ?」
聖良「生きるためです」
聖良「生きて、この町をまた盛り上げたいんですっ…」
「……馬鹿馬鹿しい、“あいどる”に勝たなければ生きれない」
「“あいどる”は俺の、俺だけのアイドルだったんだ…太陽だったんだ、そんな人に裏切られて俺は…」
聖良「なら、見返してやりましょうよ…!」
聖良「勝って、見返しましょう!」
善子「……女性が誘ってくれてるのに、それに応えない男なんて、どんなアイドルからも見限られて当然でしょ……」
「………」 聖良「……逆効果かな」
理亞「姉様は悪くない!中のが意気地なしなだけ!」
ガチャリ
理亞「!?」
善子「!!」
キィィ…
酒井「好き勝手言ってくれるな」
善子「よ、ようやく出て来た…」
酒井「お前……」
善子「むっ…な、なによ」
酒井「見たことあるな……」 理亞「さすが姉様…こんな短時間で説得できるなんて!」
酒井「酒井だ、お前は?」
聖良「私は鹿角聖良です、こっちが妹の理亞」
理亞「………」ジー
善子「そして私がご存知、堕天使ヨハネ!」
酒井「津島善子だろ」
善子「げっ…!な、なぜそれを…!」
酒井「なんでもいい、行くぞ」 ザッ…ザッ…
善子「このヘリコプター、やっぱりあんたのだったのね」
酒井「2年ぶりだからな…動くかどうか」
カチャッ
ヒュン……ヒュン……ヒュンヒュンヒュン ブウゥゥゥン!!!!!
聖良「お〜、全然いけそうですね」
酒井「あぁ、錆びが気になったが大丈夫そうだ…」
酒井「乗れ」
善子「………ありがとう」
酒井「行くぞ、東京に…」ガチャ
ウウウゥゥン…! ・
・
・
ノソノソ…
ことり「ゆっくりね…!ゆっくり運んでね…!」
ルビィ「お、重い〜…!」
真姫「大切なワクチンだものね…丁重に扱わないと」
真姫「よいしょ……って、本当に重いわね……」
雪穂「………」
公野「どうだった?久しぶりに娘の声聞いて…」
雪穂「……久しぶりっていうか、初めてかもしれないです」
公野「そっか…穂乃果に預けた時、あの子まだ…」
雪穂「…0歳でした…」
雪穂「……無茶な事しなければいいんだけど」
公野「お母さんってのはいくつになっても、どんな時でも子供が心配なんだねぇ〜…」 スタスタスタ…
???「ふふん…!」
雪穂「え…?」
???「だーれだ!」バッ
雪穂「わっ…!ちょっ…!って、え…?この声!」サッ
亜里沙「久しぶり!雪穂!」
雪穂「亜里沙!な、なんでここに…?」
真姫「私が連れてきたのよ」
真姫「ニューヨークの研究所、あのカプセルに収容されてた子たちは、みんな無事に解放できたわ」
亜里沙「へへ、雪穂…知らない間にお母さんになってたんだね!」
雪穂「あっ…えっと…その、ごめんね…」
亜里沙「………うーうん、いいの」
亜里沙「元を正せば、急にいなくなった亜里沙が悪いんだから…」 公野「……ま、せっかくの再開なんだし……そういう辛気臭いのはなしにしなさい」
亜里沙「GOD…」
雪穂「神様…そうですね…」
公野「それより、ほら」
公野「終わったみたいよ」
雪穂「………!」
ことり「お、お待たせ〜!ワクチンの箱詰め出来たよ〜…!」
ルビィ「ハァハァ…ゼェゼェ…し、死んじゃいます…」
雪穂「みなさん…ご苦労様です、ありがとうございます!」 公野「確か…真姫とルビィとことりが秋葉ドームでワクチン配布する係だったわよね」
雪穂「はい、秋葉ドームにはおそらく何万人もの人が来るはずですから…」
亜里沙「雪穂はどうするの?」
真姫「雪穂ちゃんはここに残って、感染した人や秋葉ドームまで行けない人を診る係よ」
亜里沙「……なら、亜里沙も雪穂と残る!」
雪穂「なっ……いいの……?」
亜里沙「なんで?ダメなの…?」
雪穂「いや、いいんだけどさ…ただ、秋葉ドームに行けば絵里さんと会えるよ…?」
亜里沙「……大丈夫、お姉ちゃんとは終わった後に会えるから!」
真姫「フッ……終わった後……ね」 ことり「神様もここに残るんですよね?」
公野「…そのつもりだったけど…やーめた」
真姫「は、はぁ…?なんでよ…?ちょうど3:3に分けれるのに」
公野「こんな2人の惚気イチャイチャムードに付き合ってられないっての!」
雪穂「なっ///」
公野「だから、私も秋葉ドームに行くよ」
雪穂「別に惚気てなんてないですからっ!」
亜里沙「そう?亜里沙はイチャイチャしてもいいよ♪」ギュー
雪穂「え、え〜……あ、亜里沙ぁ……」
亜里沙「うふっ…♡」ギュー 真姫「じゃあ、行くわね」
雪穂「はい、お願いします…」ペコッ
亜里沙「お願いします」ペコッ
ことり「2人も気をつけてね…!」
雪穂「はい、こっちは任せてください」
公野「…よしっ…じゃあμ'sの名前を…」
ことり「“あいどる”から…!」
真姫「取り戻しに行くわよ!」
ルビィ「お〜〜!」
ブルルンッ…! ブゥゥゥゥン…!
雪穂「………」
亜里沙「……心配なの?」
雪穂「ワクチンの効果に不安はないよ……でも」
亜里沙「…大丈夫!」
雪穂「え…?」
亜里沙「お互い頼りになるお姉ちゃんがいるでしょ!」
雪穂「亜里沙……」
亜里沙「やっぱりママは子供が気になるんだね〜…!」
雪穂「……うん、あの子に傷ついてなんて欲しくない……何があっても」
亜里沙「……ハラショー、いいものだね、親子って……」
雪穂「あはは…」
雪穂「……みんな」
雪穂「お姉ちゃん……」
雪穂「……あの子を守ってあげて」 公野「おえぇ…げぇぇ…」
真姫「んもうっ!情けないわね…!」
公野「くぅ〜…運転席じゃなかったら車って酔うね…ホント…」
ことり「…雪穂ちゃん、昔みたいな笑顔が戻ってよかった…」
公野「…まぁ、そりゃあ恋人だもんね…超レズビアンだけど」
ルビィ「か、神様…言い方…」
真姫「……もしかしてあなた、空気を読んでこっちに来たわけ?」
ことり「え…神様、そうなんですか?そうなら素敵♪」
公野「……はっ、いや……ホントにあの2人のムードに耐えられそうになかっただけだよ」
真姫「……ふっ」
ことり「素直じゃないな〜……」
ブゥゥゥゥン… ・
・
・
〜8月3日〜
海未「いよいよ、今日ですか…」
花陽「みんな…秋葉ドームに行ったのかな…それとも家にこもってるのかな…」
花陽「……海未ちゃん見た?あれ?」
海未「あれって、なんのことですか?」
花陽「多くの家が、窓を板で塞いだり、通気口をガムテープでぐるぐる巻きにしてたりしてたの…」
海未「……そんな方法で助かるんですか?」
花陽「無理だよ…助かるわけないよ」
花陽「だって“あいどる”は白状したんだよ…?」
花陽「血の大晦日も2035年のウィルス散布も全部、自分がやったって…」
海未「………」 花陽「もう割れちゃったんだよ?みんなに…」
花陽「“あいどる”は救世主でも、平和の象徴なんかでもない、ただの殺戮者だって…」
花陽「あそこまで言ったなら、もう“あいどる”も後には引けないはずだよ」
花陽「家にこもったぐらいで凌げる、生やさしいウィルスなわけがない」
海未「……でも、大丈夫じゃないですか」
花陽「え…?」
海未「都民もバカではありません……きっと、来るはずです」
海未「……秋葉ドームに」 本家にも神様ってキャラいるんだよね
元ホームレスのジジイだけど 良かったね秋穂ちゃん!種違いの弟か妹が出来そうだよ! 亜里沙ちゃん復活嬉しい…
カプセル組は若いままだったりするのかな >>507
目覚めてから半年くらいで急速に実年齢まで老化していくのかも
40前後だからヨボヨボにはならないだろうけど >>510
見た目そのままでも筋力落ちてて体力は老婆並みだろう 秋穂助けにあいどるタワーに乗り込んだ時、不審に感じた海未が花陽の所に向かったけれど、その後は普通に一緒に行動しているから結局特に問題なかったのかな? >>513
無くはないけどハッキリと言えないんだろう かよちんのシンデレラ感
凛ちゃんのレベッカ・チェンバース感 >>520
下にズボン履いてる
顔に何か描き足さなくても鎖骨と首筋を浮かせるだけで老けて見えるんだな というか秋穂ちゃんの脳内再生が上手くできないんだけど、誰で再生してんの? やっと追いついた…一気に読んじゃったわ
むっちゃおもろいな 真姫ちゃん、研究者としてはともかく医者としてのキャリアは
潰されたも同然なんだよな。一応パパとは繋がりを持ってるらしいが
何で当局にマークされなかったんだろうな 店潰されたって事はほむまんの伝承も途絶えたんだな・・・・ アニメキャラの40代はなぜ、そこはかとないエロさがあるんだろう
凛ちゃんでさえありそう ・
・
・
-秋葉ドーム-
曜「お客さん…本当に来るかな…」
秋穂「理事長のおかげでドームも押さえれたし、あとはみんなにこの事が伝わってるかどうかだけ…」
鞠莉「そういうこと…やれる事はやったんだし、あとはみんな次第」
果南「お客さんもそうだけど、1番の問題は…」
秋穂「…?なに、1番の問題って…?」
希「穂乃果ちゃんのことやね…」
秋穂「希おばちゃん…!」
希「きっと来る……せやんね?秋穂ちゃん」
秋穂「………」
希「……秋穂ちゃん?」 秋穂「穂乃果おばちゃんなら来てくれると信じてる……でも」
秋穂「穂乃果おばちゃんの耳にフェスティバルのことが入ってるかどうか…」
秋穂「それに、もし来なかったら、お客さんになんて言えばいいか……」
希「秋穂ちゃん……」
「……ッッ、絶対に来てくれるよッッ!」
秋穂「……!」
曜「こ、この声っ!」クルッ
千歌「絶対、ハァハァ…うん、来てくれる…!」
曜「千歌ちゃんッッ!」
果南「千歌!」
秋穂「あ、あなた…」 鞠莉「千歌ッチが来たって事は〜…」
スタスタ
ダイヤ「…お待たせしてしまいましたか、鞠莉さん?」
鞠莉「ふふっ…ぜーんぜんっ待ってないよ、ダイヤ」
花丸「3年生は揃い踏みか〜いいなぁ…マルはぁ…」
果南「ルビィちゃんも善子ちゃんもいずれ来るから、安心しなって!」
花丸「ずら〜…」
ダダダダダッ!
花丸「ダダダ…?」
バッ!
善子「ずら丸〜!!久しぶりじゃない〜!!」ダキッ
花丸「よ、善子ちゃん…!」
善子「〜〜!!!」ギューーー!
花丸「よ、ヨジゴぢゃん…ぐ、ぐるじいずら…!!」
善子「…!!」ハッ
ドンッ!
善子「は、離れなさいよっ!!///」
善子「っていうかヨハネ!!///」
花丸「ゲホッ…ゲホッ…自分からくっつきに来たくせにぃ…」 スタスタ…
聖良「ふふ…やっぱり、久しぶりに仲間と会うとテンション上がっちゃうんですね」
理亞「善子…子供みたい」
千歌「せ、聖良さん!理亞ちゃん!」
理亞「……」キョロキョロ
理亞「……ルビィは……?ルビィはいないの?」
ダイヤ「まだ来ていませんわ…しかしいずれ…」
善子「というか、あいつは?どこに行ったの?」
聖良「あの人、私たちを降ろしたあと、すぐどこかに行っちゃいましたね…」
千歌「あいつって?」
善子「私たちをここまで連れて来てくれたのがいたんだけど、行っちゃったみたい」 希「えーと、ちょっといいかな?」
ダイヤ「え?……え!!?」
ダイヤ「みゅ、μ'sの……!!」
理亞「東條希!!……さん……」
ダイヤ「な、なんでここに…!?」
希「うーん、ウチは秋穂ちゃんの引率っていうか保護者っていうか…」
希「あっ…え、えっとぉ…ごめん!その辺の話はとりあえず後でいいかな?」
希「先にウチたちの可愛い娘、秋穂ちゃんの疑問を解消してあげてくれない?」
聖良「む、娘…ですか…?」
ダイヤ「の、希さんに娘さんがっ!?」
希「あっ…あちゃぁ…話、こじれてきちゃった…」
秋穂「はぁ……全然、話進まないじゃん、希おばちゃんが変な事言うから……」
希「だってぇ〜、本当にウチたちの可愛い可愛い娘なんだもん」
秋穂「……それは、まぁ……ありがと」 秋穂「……あのさ」
千歌「えっ…わ、私?」
秋穂「うん、さっきさ…穂乃果おばちゃんが絶対に来てくれるって言ってたけど…なんで、そんな事が自信満々に言えるの…?」
ダイヤ「穂乃果おばちゃん…?穂乃果おばちゃんってまさか…!?」
善子「……」
鞠莉「シャラップ、ダイヤ!テンション上がりすぎよ!」
ダイヤ「うっ…!す、すみません…はしゃぎすぎましたわ…」
果南「あの子は高坂秋穂、穂乃果さんの姪っ子」
ダイヤ「!!???」
善子「……」ワナワナ
鞠莉「もう、果南っ!そんなこと言ったら、またダイヤ興奮しちゃうじゃない!なんで言うの!?」
善子「……ッッ」プルプル
果南「別にこれくらいはいいでしょ!」
善子「……ッッ!!んもうッッ!!大事な話してるんだから、とりあえず黙りなさいよぉッッ!」
ダイヤ 果南 鞠莉 「……!」ビクッ
ダイヤ 果南 鞠莉「……」シュンッ
花丸「…3年生、意気消沈」 ギャーギャー…!
千歌「あはは……」
千歌「あのね……私、会ったの」
秋穂「……え?」
千歌「昔の映像でみたままだった…楽しそうに、歌ってたよ」
秋穂「……じゃあ、あのラジオから流れてた歌はやっぱり……おばちゃんの」
聖良「ラジオ…?もしかして、ラジオって私たちのラジオじゃないですか?」
希「ラジオ放送してたのってあなたたちなの?」
聖良「はい、北海道の方で」
善子「千歌、さっき言ってた歌って、もしかして、グータラスーダラのこと?」
千歌「それ!そうだよ!まさしくそれ!」
善子「やっぱり……私も会ったわよ、穂乃果さんに」
理亞「……気づかなかったけどね」
善子「……ッッ!うるさいっ!」 千歌「うっそぉ〜!?善子ちゃん、気づかなかったの!?」
ダイヤ「あの穂乃果さんを認識出来ないなんて……信じられませんわ……」
花丸「仮にもスクールアイドルだったのに…」
善子「〜〜ッッ!!あ〜もうっ!うるさいわね!って言うか仮にもってなによっ!?」
グスッ…
善子「え……?」
秋穂「……グスッ、良かった」
希「秋穂ちゃん…」スッ
秋穂「グスッ…穂乃果おばちゃん…」
秋穂「私の……穂乃果おばちゃん……」
秋穂「……生きてた……」 「泣くのはまだ早いんじゃないの?」
秋穂「!!」
秋穂「…!」ゴシゴシ
秋穂「だ、誰…?」
「ゔぇぇ…!」ズルッ
真姫「まったくぅ……最後まで勝負は分からないんだから泣くのはダメよ……」
秋穂「ま、真姫おばさん…!」
真姫「誰?なんて本当失礼ね…そういうところ、伯母そっくり…」
タッタッタッ!
ことり「真姫ちゃん、行くの早いよ〜!ワクチン持ってこないと…!」
秋穂「あっ…」
ことり「…あっ!」
秋穂「ことりおばちゃん…」
ことり「秋穂ちゃん…」
ダイヤ「あ〜…真姫さん、ことりさん…もうダメです…」フラッ
果南「もうっ…!しっかりしなよ、ダイヤ!」
鞠莉「なかなか見れないダイヤだね、レアレア♪」 希「2人とも、久しぶりやんね」
真姫「希…久しぶり、元気そうで良かったわ」
希「真姫ちゃんもね」
秋穂「ことりおばちゃん、身体は平気なの…?無理しないでいいんだよ…?」
ことり「うーうん、違うの秋穂ちゃん…」
秋穂「え?」
ことり「私、逃げてただけだったの…穂乃果ちゃんがいなくなって…不安になって…そんな現実から目を背けてただけだったの…!」
ことり「ごめん、ごめんね秋穂ちゃん…!」
ことり「私、秋穂ちゃんや海未ちゃんに任せっぱなしにして……重荷を背負わせちゃった……」
秋穂「……うーうん、全然いいんだよ……私こそごめんね……ことりおばちゃんの気持ち、わかってなかったから……」
ことり「秋穂ちゃん…」
秋穂「今日、一緒に…頑張ろう…!」
ことり「うん…うん…!」ギュッ
秋穂「えへへっ…ことりおばちゃんに抱きしめてもらうの…久しぶり…」
ことり「秋穂ちゃん〜〜!」ギューーー
秋穂「……ッッ!!こ、ことりおばちゃん、く、苦しいよ〜!」
ことり「ぎゅーー!」ギューーー!
秋穂「ぐっ…!!」
希「微笑ましいなぁ…」
真姫「そ、そう…?」 希「そういえば…なんで真姫ちゃんたちはここに?」
真姫「あれよ」ビシッ
ノタノタ…
ルビィ「重い……うぅ……真姫さ〜ん!これ、どこに置けばいいんですかぁ……?」
花丸「る、ルビィちゃん!」
ダイヤ「ルビィ!」
ルビィ「…へっ?もしかして花丸ちゃん!?お姉ちゃん!?ってわわ!!」グラッ
希「あ、危ないっ!」ダッ
スッ、パシッ
ルビィ「あ、ありがとうござ…って…の、希さん…!」
希「大丈夫、怪我はない?」
ルビィ「希さんに助けてもらえて…ルビィ、感激〜///」
果南「μ'sの人たちに会うたびにこうなるの?」
善子「……面倒くさい姉妹」 秋穂「……あれよってどういうことなの、真姫おばさん?」
真姫「あのケースの中に入ってるのよ、今回のウィルスのワクチンがね…」
秋穂「なっ…!出来たの…!?ワクチンが…!?」
真姫「えぇ、何とか間に合ったわ」
秋穂「そんな…誰が…どうやって…」
真姫「……命がけで作ったのよ、あなたのお母さんがね」
秋穂「……!!」
秋穂「……そっか、お母さんが……」
真姫「私とことりはここでワクチンを配るために来たのよ」
秋穂「……お母さんは?」
真姫「……残念ながら、ここにはいないわ」
秋穂「……そう」
真姫「別の場所でワクチンを配って、患者を診たりしてるわ」
秋穂「……お母さんにはお母さんの都合がある……」
秋穂「えへへ…会いたいとか、ワガママ言ってられないね」
真姫「秋穂……フッ……強い子ね」 花丸「ルビィちゃん全然変わってないずら〜!」
善子「ま、ずら丸も大して変わってないけどね」
ルビィ「変わったかどうかは置いといて…とにかくみんな元気そうで良かったっ!」
曜「ルビィちゃんは今まで何をしてたの?」
ルビィ「うん、あのね…ルビィ、真姫さんの助手さんをしてたの!」
ダイヤ「ま、真姫さんの助手を!?う、羨ましい…」
鞠莉「シスターにジェラシーはみっともないよ、ダイヤ♪」
ダイヤ「別に嫉妬なんてしてませんわっ!」
千歌「……へへ」
果南「!…どうしたの千歌?」
千歌「いや、なんか懐かしい感じだなと思って…」
果南「そうだね…でも、まだ8人」
曜「あとは…」
千歌「梨子ちゃんだけ…だね」 「えっと、噂をすればって感じかな…?」
千歌「え…!?」
梨子「千歌ちゃん!みんな!久しぶり!」
千歌「り、梨子ちゃん!」
曜「お帰り、梨子ちゃんッ!」ダキッ
梨子「うふっ…ただいま、曜ちゃん!」
スタスタ…
梨子「!」
ダイヤ「梨子さん!」
花丸「梨子ちゃん!」
梨子「2人とも…あの時は逃がしてくれて、本当にありがとう…」
ダイヤ「ふふ…今、こうやって3人また会えた…」
花丸「それで充分だよ!」
梨子「2人とも……うん、ありがとう……」 千歌「これで9人!」
曜「揃ったね!」
梨子「十数年ぶりだけど…!」
ダイヤ「みんな、何も変わってませんわ!」
花丸「ま、おばさんにはなっちゃったけどね!」
鞠莉「見た目がビューティフォーならそれでオーケー!」
ルビィ「やっぱり9人揃うと気持ちが高ぶるね!」
善子「ふっ…いい大人が高揚しちゃって」
果南「さっき、久しぶりに会えて嬉しいからって年甲斐なく花丸ちゃんに抱きついてたのは…どこの誰だったっけ?」
善子「」ドキッ
千歌「私、こうやってみんなとまた会えるの、ずっと楽しみにしてたんだよ!」
鞠莉「ザッツライトッ!私もこの時をどれほど待ちわびたか!」
曜「またこの9人でさ、歌おうよ!」
梨子「うんっ!」
千歌「でも、そのためにはまず、“あいどる”を倒さないとね!」 ワイワイ…ガヤガヤ…!
秋穂「なんか、楽しそうだね…」
秋穂「私も、お母さんとああやって…」
ことり「秋穂ちゃん……」
ことり「……そういえば、梨子ちゃんが来たってことは……」
ハターキ「うん、私も来てるよ」
ことり「…!先生!」
秋穂「……ッッ!」
秋穂「は、ハターキ!」
秋穂「なんでここにッ!」
ことり「あ、秋穂ちゃん違うの!警戒しないで!先生は別に“あいどる”側ってわけじゃないの!」
秋穂「……ほんと?」
ことり「ほんとだよっ!信じて!」
秋穂「ことりおばちゃんが言うなら……信じる」
ことり「ホッ…ありがとう!」 理亞「……というか、お客さんって来たの?」
秋穂「まだ……でも“あいどる”側と認知されてるハターキとお母さんが作ったワクチンがあれば、お客さんも来てくれるはず……」
公野「いや、そんなことしなくても…」
秋穂「…?」
ダダダッ!
男A「秋穂さん!」
秋穂「ッ!なに?」
京極「真姫さん!」
真姫「そんなに慌ててどうしたの?」
男A&京極「とにかく舞台の方に来てくださいッ!」 ダダダッ!
キュッ…!
秋穂「はぁはぁ…!」
希「こ、これ…!」
ことり「すごい…!」
ザワザワザワザワ…!
グータラスーダラ~! グータラスーダラ~! グータラスーダラ~!
真姫「満員…ね」
こころ「希さ〜ん!」
希「!…こころちゃん!」
こころ「ちゃんと来ましたよ〜!」
ここあ「ん〜?あっ!あの時の!」
秋穂「あっ…!」 男A「めっちゃお客さん入りました!今、真姫さん達が持って来たワクチンも配布してます!」
秋穂「うん、ありがとう……こんなに入ってくれるなんて……」
希「フェスティバル開始まであと少し……」
希「穂乃果ちゃんが来るまで何かで繋がないと……」
ことり「えっ…穂乃果ちゃんが…ここに来るの!?」
希「予定ではね…」
秋穂「……来る、穂乃果おばちゃんならきっと!」 聖良「あの、もうすぐライブ始まるんですよね?」
希「あと少しで…」
理亞「穂乃果さん…間に合うんですか?」
希「それが…いつ来るかわからないんよ…それまで繋がないと」
公野「なら、先生に演奏してもらえば?」
ことり「ナイスアイデアです!先生、お願いします!」
ハターキ「私は構わないよ…でも、ボーカルは?」
千歌「私たちにやらせてください!」
秋穂「!」
真姫「……いけるの?こんな急に」
千歌「私たち、元スクールアイドルなんで!大丈夫です!」
真姫「……そうじゃなくて、久しぶりに再会するんでしょ?歌とか踊りとか、やれるの?」
千歌「そ、それは…」
曜「……いけるよ!千歌ちゃん!」
千歌「曜ちゃん……!」
曜「ダンスも歌も身体に染み付いてるんだから!」
梨子「そうだね、たくさん練習もしたし…!」 千歌「AqoursとSaint Snowで穂乃果さんが来るまで、繋ぎます!」
理亞「はっ…!?なに勝手に言って!」
ルビィ「理亞ちゃん、大丈夫!出来るよ!」
理亞「いや、大丈夫とか…そうじゃなくて…」
ルビィ「あっ…ダメ…かな…」
理亞「…〜〜!わかったわよ、姉様はいける?」
聖良「私は歌もダンスも大丈夫、心配なのは身体がついてくるかどうかだけかな…」
善子「せ、聖良さんはキレがあるし…大丈夫です!」
聖良「うふっ…ありがとうございます」
千歌「決まりだね、いいよね…秋穂ちゃん」
秋穂「……わかった、お願いする」
秋穂「彼女たちの曲、集めてあげて!」
男A「は、はい!」ダダッ 千歌「大役だけど、みんな出来るよね!」
曜「ヨーソロー!千歌ちゃんのやる事なら、どこにだってついて行くよ!」
梨子「なんかこういうの久しぶりでドキドキしちゃうね…」
花丸「こんなたくさんの人の前で、マル…大丈夫かなぁ…?」
ルビィ「だ、大丈夫…!ルビィも緊張…してるから…!」
善子「なに一つとして大丈夫じゃないし…私もいるし…頑張りなさいよね」
ダイヤ「μ'sの…穂乃果さんのためなんて光栄ですわ…!」
果南「久しぶりだけど、この9人なら行けそうだね…!」
鞠莉「イェス!やってやりましょう〜!」
千歌「行くよ〜!」
千歌「1!」
曜「2!」
梨子「3!」
花丸「4!」
ルビィ「5!」
ルビィ「6!」
ダイヤ「7!」
果南「8!」
鞠莉「9!」
9人「Aqours!」
9人「サンシャイーン!!!」 千歌「大役だけど、みんな出来るよね!」
曜「ヨーソロー!千歌ちゃんのやる事なら、どこにだってついて行くよ!」
梨子「なんかこういうの久しぶりでドキドキしちゃうね…」
花丸「こんなたくさんの人の前で、マル…大丈夫かなぁ…?」
ルビィ「だ、大丈夫…!ルビィも緊張…してるから…!」
善子「なに一つとして大丈夫じゃないし…私もいるし…頑張りなさいよね」
ダイヤ「μ'sの…穂乃果さんのためなんて光栄ですわ…!」
果南「久しぶりだけど、この9人なら行けそうだね…!」
鞠莉「イェス!やってやりましょう〜!」
千歌「行くよ〜!」
千歌「1!」
曜「2!」
梨子「3!」
花丸「4!」
ルビィ「5!」
善子「6!」
ダイヤ「7!」
果南「8!」
鞠莉「9!」
9人「Aqours!」
9人「サンシャイーン!!!」 曲より衣装は!?30代のおばさんがフリフリの衣装を着て踊るんですか!? ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています