ルビィ「善子ちゃん、起きて」善子「んぅ……?」
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善子「なに……なんなのよ…」パチ
ルビィ「あっ、起きた」
善子「…ぁ……ルビィ……?」
ルビィ「うん、そうだよ」
善子「……あぁ、そう……」
善子「…………って」
善子「なんであんたがここにいるのよ!!?」バッ ルビィ「クスッ、そうだね…ルビィも同じだよ」
善子「フフッ…そう」
ルビィ「ルビィもね、やりたいこといっぱいあったけど」
ルビィ「でも、それは後でもいいかなぁって思っちゃった……だって」
ルビィ「これからは善子ちゃんが一緒にいるから!」 (……)
善子「ええ……そうね、ありがとうルビィ」
ルビィ「えへへっ…」
善子「…そろそろ帰りましょうか」
ルビィ「うん!」 静かーにバッドエンドに向かってる感じがなぁ
次の更新楽しみにしてる ─
ルビィ「…そういえば」
善子「なに?」
ルビィ「この帰り道で善子ちゃんが告白してくれたんだよね」
善子「あー、そうだったわね」
ルビィ「あれからもう二週間かぁ……本当にあっという間だね」 善子「そうね……でも」
善子「本当に良かったわ、今度はちゃんと告白が出来て…上手くいって」フフッ
ルビィ「? 今度?」
善子「ええ、あの時私はルビィに告白しようとして……それで……」
(えっ……)
善子「それ……で…………?」
ルビィ「……善子ちゃん?」
ズキッ
善子「!!? ……ぁああああ! っ……たぃ……! 痛い!!」 善子(まただ……! また……でも…!)
善子「……何、これ…頭が……!」
善子「頭が…割れそう……!」ガクッ
(!!)
ルビィ「善子ちゃん!?」
善子「ぁ……ルビィ…っ」
善子「わたしっ……私……」
ルビィ「善子ちゃん! どうしたの善子ちゃん!」ギュッ 善子「私の…せいなの……? 私が…」
ルビィ「え…?」
(!? 違っ……)
善子「…あぁ……っ……なんで…肝心なところが、見えないのよ……!」ズキズキッ
善子「あと……あと、もう少しなのに……! ……うぅ…!」ヨロッ
ルビィ「善子ちゃん! 無理しないで!」
善子「ル、ビィ……大丈夫よ……私は、大丈夫だから……っ」 善子「っ! ……ハアーッ……ハアーッ……」ポタポタ
ルビィ「全然大丈夫じゃないよ! すごい汗だよ!?」
ルビィ「ねえ善子ちゃん病院に行こう!? 今ならまだ……」
善子「私のことは…いいのっ……それよりも」
善子「ルビィ…」ガシッ
ルビィ「え?」
善子「聞いて…大事な話が、あるの」 ルビィ「大事な……」
善子「……」フゥーッ
善子「いい? ルビィ……貴女はこの一週間、家から出ちゃ駄目」
(─!!)
ルビィ「えっ…?」
善子「学校も休んで、デートも…しばらくはなしよ」
ルビィ「じゃあ…練習は?」
善子「そんなの以ての外でしょ……とにかく絶対に外に出たら駄目」 善子「もし、それで何か困ることがあればいつでも私を頼っていいから」
ルビィ「ちょ、ちょっと待って善子ちゃん……」
善子「…なに?」
ルビィ「ねえ…急にどうしたの? なんで外に出たら駄目なの?」
善子「……」
ルビィ「あの、やっぱり具合が悪いんじゃ……」
善子「……違うわよ…」
(善子ちゃん、駄目だよ) ルビィ「でも……」
善子「違うから」
(ねえ)
ルビィ「じゃあどうして……」
善子「……危険なのよ」
(聞こえてるよね?)
ルビィ「え?」
善子「外に出たら危険だって言ってるのよ!」
ルビィ「!」ビクッ ルビィ「……あの」
ルビィ「危険って……何が、危ないの?」
善子「そんなの……そんなの私にだって分からないわよっ! けど!」
善子「それでも…私には分かるの…! 知ってるのよ!」
(……っ! いい加減にしてよ!!) 善子「ルビィ、このままじゃ貴女が──!」
(善子ちゃんっ! 帰れなくなってもいいの!!?)
善子(うるさい! そんなのもうどうでもいい!! 邪魔しないで!)
(……っ…!)
(……じゃあ…ルビィの存在もどうでもいいんだ!?)
善子「!! それは……っ…!」
(何してるの? 早く言いなよ! もうどうでもいいんでしょ!?) 善子「……私は……私は、ただ…! ルビィが……!」
(…………分かってるよ…だけど、それでも駄目だよ……)
善子「…………」
(…お願い)
ルビィ「……よし、こちゃん…?」
善子「……ごめん、ルビィの言った通り…今の私はちょっとどうかしているみたい」
善子「今日はもう…帰って休むことにするわ……本当にごめんなさい」
善子「さっきのことは……忘れて」 ─
善子「……」
善子「……ルビィ、いるんでしょ?」
(……)
善子「自分を盾にするなんて……随分と卑怯なのね」
(……ごめんなさい、でも…)
善子「大丈夫よ、私だってあんたのこと……ちゃんと分かってるから」 (ありがとう…)
善子「…別に」
(…………あの、聞いてもいいかな?)
善子「なにを?」
(その…記憶のこと)
善子「……」 (……思い出したの?)
善子「…事故が起きる寸前……私がルビィと一緒にいたのを“見たわ”」
(!!)
善子「実際にそこで何が起こったのかまでは…知られなかったけどね」
(…………)
善子「…でも、一つだけ言えることは」
善子「そのとき私が何か行動を取っていれば、もしかしたらルビィは死なずに済んだかもしれないってことよ」
(……それは…) 善子「……やっぱりそうなのね」
(あっ……ち、違う、違うよ! 善子ちゃんのせいじゃないっ!!)
(あれは……あれはっ…! 本当にどうしようもなかったの!!)
善子「なら……言えたんじゃないの? 事故のことだって……私に」
(っ! ……無理だよ…言えない……! そんなの…言えるわけない…!)
善子「…………もういいわ、今日はもう……疲れた」
(善子ちゃん……!)
善子「……帰るわよ」
(…………はい) すごい面白いわ、先が気になる
どう転んでもハッピーエンドが想像できないけど
板復帰(NG!:Gather .dat file OK:NOT moving DAT 707 -> 707:Get subject.txt OK:Check subject.txt 707 -> 707:fukki NG!)0.65, 0.47, 0.44
sage Maybe not broken ─数日後
善子「……」
善子「…………はぁーっ……」ポフンッ
善子(結局、あれ以降あんまり話さなくなったわね………どっちのルビィとも)
善子(なんか、雰囲気とか…そういうのも変わっちゃったし)
善子「……」
善子「…何やってるのかしら、私」 善子「もう少しで、時間なのに……あんなこと言って……でも」
善子「そんなつもりじゃ、なかったのに……っ…」ジワッ
善子「このままじゃ…気まずいまま終わって……!」ポロポロ
善子「……私、どうしたらっ…!」
(なら…もう一回話してみればいいんじゃないかなぁ?)
善子「!」 善子「……ぁ…ルビィ…?」
(あれ? 駄目だったかな?)
善子「っ……ううん…そんなことない……けど」
(けど?)
善子「急に話しかけてこないで……ズルいわよ、そういうの」ゴシゴシ
(えへへっ…ごめんなさい) 善子「…いや、謝るのは私のほうよね…ごめん、それと…」
善子「ありがとう、ルビィ」
(善子ちゃん……ううん、もういいの)
善子「……でも、そうよね、自分から動かなくちゃ…何も変わらないわ」
善子「決めた…ルビィに電話してくる、ちょっと待ってて」
(うん、わかった) ─
善子「……ふぅ」ピッ
(どうだった?)
善子「明日、一緒に帰ろうって」
(そっか…)
善子「ええ、数日ぶりのデートってところかしらね」
善子「……そして、それが多分…最後になる」
善子「…明日が、“ルビィの最期の日”だから」
(……うん) 善子「……やっぱり、死を変えることなんて出来なかったわね」
(……)
善子「…だけど、それならせめて私たちが後悔しない道を選びたい」
善子「このまま別れるのは…嫌だから」
(そうだね…)
善子「さあ…今日はもう寝ましょう、流石に夜更かしなんて出来ないものね」
(うん、おやすみ善子ちゃん) 善子「ええ、おやすみ……ルビィ」
善子「…………」スヤ
(……やっぱり善子ちゃんは強いね、ルビィが思っていたよりもずっと…)
(それなら…ルビィが言うことももう何もないかな)
(善子ちゃん…また“あっち”で会おうね……待ってるから)スゥー…
……
… ─そして、翌日…
最終日
善子「…………ん」パチ
善子「今……何時…?」
善子「……朝……の、7時…か」
善子「ふわぁ……行きましょ」スクッ 善子「おはよう」
善子母「あら、今日はちょっと早いのね」オハヨウ
善子「……大事な日だから」
善子母「そう、今パンくらいしかないけど…食べてく?」
善子「うん」 ─
善子「それじゃあ、行ってきます」ガチャ
善子母「行ってらっしゃい」フリフリ
善子「さてと、今日は確か…朝練はなかったわよね」スタスタ
善子「ちょっとゆっくり行っても間に合うか…」 善子「……」スタスタ
善子「……こうして歩くのも、これで最後なのよね」
善子「ねえルビィ……」
シーン……
善子「……? ルビィ……? 可笑しいわね、どこかに行ってるのかしら」
善子「……いや…もしかしたら、気を遣っているのかもしれないわね……ありがとう」
善子「……行ってくるわ、ルビィ」 それから……
キーンコーンカーンコーン
善子「……はぁーっ、ようやく終わったわね」ガタ
ルビィ「あの、善子ちゃん…」ヒョコッ
善子「ルビィ…昨日はありがとう、お願い聞いてくれて」
ルビィ「ううん、ルビィも一緒に帰りたかったから」
善子「そう…それじゃあ、行きましょうか」
ルビィ「…うん」 善子「……五日」スタスタ
ルビィ「え?」テクテク
善子「こうしてまたルビィとこの帰り道を歩くの……五日ぶりなの」
ルビィ「そう、なんだ……」
善子「ええ……」 善子「…ずっと、会いたかった」
ルビィ「!」
善子「昨日の電話もね、本当は直接会って話が出来たら良かったのにって、そう思ったの」
善子「少しでも、ルビィと一緒にいたかったから」
ルビィ「善子ちゃん…」
善子「ルビィ…この間はごめんなさい、変なこと言って…」 ルビィ「…気にしてないよ、あの時善子ちゃんの言ったことがどういうことなのか、ルビィにはよく分からなかったけど……」
ルビィ「でも、ルビィのこと心配して言ってくれたんだもん」
ルビィ「だから、謝らなくていいよ」
善子「……ありがとう」 ルビィ「…良かったぁ」
善子「…? なにが?」
ルビィ「善子ちゃん、笑ってくれたから」
善子「あっ……」 ルビィ「クスッ…ルビィね、やっぱり笑ってる善子ちゃんのほうが好き」
善子「そう……私も、同じよ」
善子「私も…笑ってるルビィのほうが好き」
ルビィ「そっか」ニコッ
善子「ええ、そうなのよ」フフッ 善子「……」
善子「…あのね、ルビィ」
ルビィ「ん?」
善子「改めて言いたいことがあるの」
ルビィ「なに?」
善子「私ね、ルビィのことが好き…大好き」
ルビィ「うん」 善子「だから……だからね」
善子「ルビィ」
ァァァァァ…… ァァァアアア…
ルビィ「…?」クルッ
ルビィ「…………!!」 善子「これからも私と一緒に……」
ルビィ「待って!! 善子ちゃん! 後ろっ!!」
善子「……後ろ?」
パアアアアアアアアアアアアア!!!
善子「な……っ……え……嘘…」
善子(なに、これ……こんな……なんで…)
善子(……嫌……わたし………死…っ……)
ルビィ「っ!! 善子ちゃん!」ドンッ 善子「え……?」フワッ
善子(る…びぃ……?)
ルビィ「……」ニコッ
善子「…!! 待って!やめて!ル───」
キイイイイィィィィッッ!! ドンッ!
グチャ…… ─ああ、やっと……思い出した
そうだ……“あの時”と……同じだ…
あの時も、私たちのところに急にトラックが飛び出して来て……それで…
ルビィは……私を、庇って……庇ったから…
私のせいで… 善子「」ガンッガンッガン!ザザザザザッ
善子「………ぁ……ル、ビィ……」ズル…
善子「……わた……し……の……」
私の、せいで……
善子(ごめん……な、さい……っ…)バタ
─プツンッ なんか死をテーマにしたSS流行ってんの?たくさんあるわだが…
そして、やっぱつれぇわ… ───
──
─
チャン…… ヨシコチャン……
ルビィ「善子ちゃん…………善子ちゃん、起きて」
善子「…………んぅ……」 ルビィ「あっ、起きた」
善子「……ぁ……ルビィ……?」
ルビィ「うん」
善子「っ……ルビィ!!」ダキッ
ルビィ「わわっ…」
善子「ごめんなさい…ごめんなさい……っ……! 私……!!」ギュゥ
ルビィ「そっか……思い出したんだね、全部」
ルビィ「ルビィも、ごめんなさい……嫌なものばかり見せて…辛かったよね」ギュッ
……
… 善子「……」グスッ
ルビィ「少し落ち着いた?」
善子「ええ……」
ルビィ「なら良かった…」ニコッ 善子「……ねえルビィ」
ルビィ「?」
善子「あの、ここってもしかして…」
ルビィ「うん、そうだよ…ここはルビィと善子ちゃんが初めて会った場所」
ルビィ「生と死の…境界線の世界」
善子「……」
ルビィ「じゃあ改めまして……」
ルビィ「久しぶり、善子ちゃん」 善子「……私はこんな形で、また貴女に会うなんて思ってなかったけど」
ルビィ「……」
善子「…知ってたわね、全部……どうして言ってくれなかったの」
ルビィ「…だって、本当のこと話したら善子ちゃん絶対自分のこと責めちゃうでしょ」
ルビィ「ルビィが死んだのは私のせいって」
善子「……」
ルビィ「だから言わなかったの、善子ちゃんには自分が元の世界に帰ることだけ考えて欲しかった」 ルビィ「だって善子ちゃんがこっちに巻き込まれたのはルビィのせい…「違うわね」
善子「それは間違ってるわ」
ルビィ「……え?」
善子「……」フゥーッ
善子「…確かに、ルビィの未練も私がこっちに来た原因の一つかもしれない……」
善子「でも、本当はそれだけじゃない……ルビィ、貴女も分かってるはずよ」
ルビィ「……」 善子「おかしいとは思っていたの、どうして未練がなくなったはずなのに私の想いひとつでルビィを引き留めることが出来たのか」
善子「なんでルビィの記憶を基にして作られた世界なのに、私の家での生活や出来事が事細かに再現されていたのか」
善子「……そして何故、私がルビィの世界で自分自身の記憶を辿ることが出来たのか」
ルビィ「……それは」
善子「─それは私も貴女と同じで、自身の走馬灯を経験していたから…そしてその記憶がルビィの世界に反映されていたから」
ルビィ「!!」
善子「つまり、あの世界はルビィの記憶だけじゃない……本当は、私の記憶も混ざって出来ていたもの……そうでしょ?」
板復帰(NG!:Gather .dat file OK:NOT moving DAT 709 -> 709:Get subject.txt OK:Check subject.txt 709 -> 709:fukki NG!)0.35, 0.40, 0.44
sage Maybe not broken ルビィ「……」
善子「私が連れてこられた原因……そのもう一つは」
善子「私が誰よりも死に……ルビィに近い存在だったから」
善子「違う?」
ルビィ「……善子ちゃんはすごいね」 善子「じゃあ…やっぱり」
ルビィ「うん、そうだよ……全部善子ちゃんの言う通り」
善子「…………そっ、か…」
善子「……もう一つ聞きたいことがあるんだけど」
ルビィ「なに?」
善子「ねえルビィ……私も本当は、死んでるの?」
ルビィ「…ううん、まだ死んでない」
善子「まだ?」 ルビィ「そう……善子ちゃんはまだ生きているの」
ルビィ「……だから、帰そうって思ったんだ」
善子「…どういうこと?」
ルビィ「あの事故の後を……ちょっとだけ見たの」
善子「!」 ルビィ「トラックに轢かれた後、ルビィたちはすぐに病院に運ばれて……」
ルビィ「手術の結果、善子ちゃんは助かったんだ……ただ」
善子「ちょっと待って……ルビィは?」
ルビィ「…轢かれた時に、もう死んでたんだって」
善子「……っ……それで?」 ルビィ「うんそれでね、助かったのは良かったんだけど」
ルビィ「善子ちゃん…ずっと目を覚ましていないの」
善子「……まさか、こっちの世界に来てるから?」
ルビィ「……そう、意識がルビィの世界に……死後の世界に引っ張られていたから」
ルビィ「善子ちゃんの記憶が反映されていたのも…きっとそれが原因」
善子「……」 ルビィ「だからね…ルビィの未練を無くして、あの世界を消す必要があったの」
ルビィ「そうすれば善子ちゃんは目を覚ますかもって、そう思ったから」
善子「……死後の世界が無くなることで行き場所を失い…結果元の場所に戻らざるを得なくなるから?」
ルビィ「うん、大体そんな感じ、それにその予想も当たってたみたい」
善子「え?」
ルビィ「善子ちゃん、後ろの方……見てみて」
善子「後ろ……えっ……!?」 善子「あれって……私?」
ルビィ「そう、元の世界の病院で寝てる善子ちゃん」
善子「……それに、周りにいるのって」
ルビィ「ご両親はお仕事なのかな? 今日は花丸ちゃんたちが来てるみたいだね」
善子「みんな……」
善子「! 映像が…どんどん近くなってきてる……」 ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています