ダイヤ「千歌さん。ユア・アイズ・オンリーです」
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カフェ
千歌「わ、どれも美味しそう!ダイヤさんは何にします?」
ダイヤ「えっと、私は――」
千歌「抹茶ラテ、ですよね!」
ダイヤ「はい、それの――」
千歌「抹茶濃い目、ですよねっ!」
ダイヤ「…はい」
千歌「ふふ。プロフィール通り、抹茶には目がないですもんね!」
千歌「ダイヤさんの好み。だんだんわかってきたよ!」ニパー
ダイヤ(…わかりやすいのかしら、私) 千歌「あっ、期間限定の抹茶マカロンだって!食べます?」
ダイヤ「そこまで抹茶づくしにしなくても大丈夫です。ご飯も食べに行きますし」
ダイヤ(本当は食べたいけど…)
千歌「そう?美味しそうだけどなー。我慢してません?」
ダイヤ「…し、してません」
千歌「目が泳いでますよー?」ニシシ
ダイヤ「わ、私のことはいいですからっ。それより、千歌さんは決まったのですか?」
千歌「うん、決まった!」 ダイヤ「あら、いつも目移りばかりしているのに珍しい。ほうじ茶ラテですか?」
千歌「ぶっぶー、ですよ!」
ダイヤ「む、じゃあシトラスティーとか?」
千歌「それもぶっぶー、ハズレですっ」
ダイヤ「むぅ…」
千歌「ふふ、いつまでも前のままの私と思ってるとびっくりしちゃうからね!」
ダイヤ「ほう?」
オツギノカタ ドウゾー
千歌「あ、はーい。えっと、抹茶ラテ濃い目ひとつと――」
ダイヤ(さあ、何を選ぶのです?)
千歌「――ブレンドコーヒーをブラックで!」
ダイヤ「!?」 ハーイ オカイケイ850円ニ ナリマス
ダイヤ「っ、コーヒー、しかもブラック!?だ、大丈夫なのですか?」
千歌「言ったでしょー、前のままの私じゃないって」フフン
オマタセシマシター
千歌「はーい!さ、行こう!」
ダイヤ「え、ええ…」
千歌「〜♪」ギュ
ダイヤ(いきなりどうしてコーヒーを…前のままの千歌さんじゃない、とはどういうことでしょうか)
千歌(ふふ、目をパチパチさせて驚いてる。作戦成功だね!) 千歌「流石のダイヤさんも、このオーダーは読めなかったみたいですね!」
ダイヤ「確かに、思いもよりませんでした。だって、千歌さんはコーヒーが苦手で…」
千歌「まあ、プロフィールの嫌いなものの項目に書くくらいですからね!」
ダイヤ「それが、いきなりどうして…」
千歌「ヒントは、鞠莉さん!」
ダイヤ「鞠莉さん?あ、もしかして…」
千歌「そう、千歌は特訓によって苦手を克服したのです!」
ダイヤ「特訓!?」
千歌「そう、特訓!実はね、曜ちゃんと善子ちゃんから、鞠莉さんの特訓を受けたら、コーヒーが飲めるようになったって聞いてね」
ダイヤ「はぁ」 千歌「2人ともさ、もっと大人っぽく、カッコよくなるんだーって言ってさ、鞠莉さんに頼んで色々やってたみたいなんだ!」
ダイヤ(また鞠莉さんが裏で糸を引いていたんですか…)
千歌「これは負けちゃいられないなーと、苦手克服を決意した次第なのです」
千歌「そして過酷な訓練の結果、千歌はコーヒーが飲める大人なワタシへと進化したのです」フフン
ダイヤ(コーヒーが飲めたから大人とか、苦手を克服したからカッコイイというわけでもないと思いますが…)
千歌「さあ、刮目せよ。これが大人になった私だよ!」グイッ
ダイヤ「あ」
千歌「に゛か゛い゛」
ダイヤ「言わんこっちゃない」 理事会室
曜「あー。やっぱり駄目だったんだね、千歌ちゃん」
鞠莉「ふふ、それでその後は?」
ダイヤ「仕方ないから、私の抹茶ラテと交換しましたよ。もっとも、こちらも渋くしてしまいましたから、抹茶マカロンを買わなかったことを後悔してましたが」
鞠莉「うんうん、それはサウンズグー」ニコニコ
ダイヤ「笑い話じゃありません、また千歌さんに変なことを吹き込んで…」
鞠莉「私は言ったよ?無理にそんなことしなくてもいいって。でも――」
千歌『ダイヤさんと同じものが飲めないのは嫌だもん!お願い鞠莉さん!私のコーヒー嫌いを治して!』
鞠莉「あまりにも真剣だったからさ、むげにも出来ないなって」
ダイヤ「むぅ…」
鞠莉「でも、そこで抹茶ラテ頼んじゃうところが千歌っちらしいよね」 曜「んー、どういう事?」
鞠莉「一緒が良いって言いながら、ダイヤの好きな物を優先しちゃうところ。ホント可愛いわね、千歌っちって」クス
ダイヤ「…」ムー
鞠莉「見てよ。照れちゃった」
曜「本当だ、珍しいね」
ダイヤ「…」プイ
曜「あ、目を合わせてくれない」
鞠莉「わかりやすいですねぇ」
ダイヤ「わ、私のことはいいですからっ。それより、例の件はどうなったのですか?」 鞠莉「ハロウィンパーティのことね。もちろん――」
曜「もちろん賛成、大賛成だよっ!」
ダイヤ「じゃあ…!」
曜「うん!これがコンセプトだよ!ダイヤさんと千歌ちゃんと果南ちゃんが魔女で…」
鞠莉「私たちギルキスが堕天使で、曜とマルとルビィが黒猫。ふふ、パーフェクトな組み合わせよね」
ダイヤ「ええ、完璧です!ありがとうございます。曜さんも、衣装作り大変でしょうに…」
曜「色んなコスプレのみんなが見られるならなんのそのってね!腕によりをかけて、目一杯可愛い衣装を作っちゃうから!」 鞠莉「ふふ♪まあ、そう言うわけだから。衣装の方は頼んだわ、曜」
曜「了解であります!後で進捗を報告するね!楽しいハロウィン目指して、ヨーソロー!!」ドタバタ
ダイヤ「相変わらず、元気全開ですね」クス
鞠莉「持ち前のコスプレ魂にファイヤーをつけちゃったわね」クス
鞠莉「さてさて…曜が居なくなったから言うけどさ」
ダイヤ「はい?」
鞠莉「良かったね、間接キス出来て」
ダイヤ「…はあっ!?」 鞠莉「だって間接キスでしょ?ダイヤの抹茶ラテと、千歌っちのコーヒーを交換したってことは、これはもう立派な間接キスだよ」
ダイヤ「れ、連呼しないでください!」
鞠莉「真面目でむっつりなダイヤのことだからさ。これはもう内心バクバクだったんじゃないかなー」ニマニマ
ダイヤ「わ、私は口をつける前でした!」
鞠莉「え、ホントに?」
ダイヤ「…はい」
鞠莉「ふ〜ん」
鞠莉「あ、でも千歌っちは飲んだ後だから、やっぱり間接キスだよね!」
ダイヤ「あああああああ!」 鞠莉「変に誤魔化そうとするから、かえって恥ずかしい目にあうんだよ?」
ダイヤ「あなたが茶化すからじゃないですかぁ!」
鞠莉「茶化してないよ、半分くらいしか」
ダイヤ「もう半分はなんなんですか」
鞠莉「んー、優しさ?」
ダイヤ「頭が痛くなってきました…」
鞠莉「ふふ、イッツジョーク。デート中のさりげないドキドキって素敵だなってのが本心。素直にそう思うよ?」
ダイヤ「…そ、そうですか?」
鞠莉「だからこそ、協力したいなって思ったんだよ。千歌っちのハロウィンリクエストを叶えてあげたいって話にさ」 千歌『そうだ!今度Aqoursでハロウィンパーティをやったらどうかなー?』
千歌『曜ちゃんに衣装作ってもらって、みんなで飾り付けとお菓子を用意して…うんうん、これは盛り上がること間違いなし!』
千歌『ダイヤさんは魔女で、善子ちゃんとペア!』
ダイヤ「…いつも、ありがとうございます」
鞠莉「お茶目でロマンチストな所、もっと千歌っちにも見せればいいのに。きっともっと好きになってくれるよ?」
ダイヤ「ぅ…よく言いますよ。自分だってそんな度胸ないのに、人には景気のいいことばかり…」
鞠莉「む、その言い方はひどいんじゃない?2人のこと応援したいって思って、いろいろしてるのに」プクー
ダイヤ「あ、その…すみません、つい」
鞠莉「ふふっ、なんてね!ダイヤのそういうところ、好きだよ?」
ダイヤ「…褒め言葉として受け取っておきます」プイ 鞠莉「そんな可愛いダイヤに、いつでも好景気なマリーから、素敵なアドバイスをプレゼントしちゃうわ♪」
ダイヤ(なんかもう、嫌な予感しかしないんですが…)
鞠莉「いま、嫌な予感がするって思った?」
ダイヤ「…いえ?」
鞠莉「目が泳いでる。口ほどに物を言うってこのことね」
ダイヤ「…」
鞠莉「閉じない閉じない。ここで寝られたら私が困っちゃうんだから」
ダイヤ「寝ませんわよ!」
鞠莉「ふふ、じゃあ目が覚めた所で、マリー先生のレッスン、スタート!」 パーティ当日・ホテルオハラ
善子「くっくっくっ…よくぞ集まった。闇の装束を纏し、我がリトルデーモンたちよ」
善子「今宵は暗黒に生きる者どもの宴…おお、まさにヴァルプルギス・ナハト!さあ、夜の訪れを共に祝おうぞ!」
花丸「ヴァルプルギスの夜は春の行事ずら」ヒソヒソ
梨子「まあまあ、多少の設定不備は大目に見てあげようよ」ヒソヒソ
善子「そこ、静かに!静粛にぃ!」 ダイヤ「善子さんはいつも通りですねぇ…」
千歌「わ、魔女ダイヤさん!やっぱりカッコいい!」
ダイヤ「ありがとうございます。千歌さんの魔女も、なかなかお似合いですよ」
千歌「へへ、そうかな?」
ダイヤ「ええ、とても」ニコ
ダイヤ(同じ魔女の衣装でも、千歌さんのイメージに合うように可愛らしく仕上げている…)
ダイヤ(流石は曜さん。この出来栄えは目を見張るものがありますね)
曜「はいはーい!実行委員長の挨拶が終わった所で、まずはイメージカットから撮るよー!」 …………………
曜「うんうん、みんな可愛く撮れてるよ!最後は、善子ちゃんとダイヤさんだね!」
善子「くっくっ、いよいよ出番ね。あとヨハネよ」ギラン
ダイヤ「はぁ…本当にやるんですか?」
善子「もちろん。このヨハネとの堕天降臨なんだもの、恥ずかしがらずにカッコよく行くわよ!」
ダイヤ「そ、そうは言っても…」チラ
千歌「ダイヤさん頑張ってー!」ブンブン
善子「ほら、千歌さんも応援してるし。新たな境地を開拓するチャンスよ!」
ダイヤ「うぅ…」
曜「それじゃ始めるよー。目線こっちにおねがいしまーす」フリフリ
ダイヤ(くっ…覚悟を決めるしかないようね) 善子「漆黒より出でし混沌と幻影が、現世を覆い尽くす…!」ギラン
ダイヤ「黒檀の闇が全てを飲み込み、世界は深淵と虚無へと還る…」ギラン
千歌「お〜!凄い!凄いよ2人とも!!」
梨子「善子ちゃんはともかく、ダイヤさんも意外とノリノリだね」
ルビィ「思い切ってやらないと、変に目立っちゃうし。それに、やると決めたら張り切っちゃうんです、お姉ちゃん」ニコ
梨子「なるほどね。あ、終わったみたい」
千歌「ダイヤさーん!」ダッ
梨子「あらあら、待ち遠しかったんだね」クス 千歌「ダイヤさーんっ!」ギュ
ダイヤ「千歌さん。どうでしたか?」
千歌「カッコいい、すっごくカッコいい!思った通り、いや、それ以上だよ!」
ダイヤ「ふふ…ありがとうございます」スッ
千歌「あ…!」ドキッ
ダイヤ「外は月が綺麗です。よろしければ、ご一緒しませんか?」ニコ
千歌「は、はいっ!」
果南「おー、ダイヤやるねぇ。これも鞠莉の目論見通りなの?」
鞠莉「ええ、レッスンの成果が出てるわ。後は本命を残すのみね」
果南「本命?なにかあるの?」
鞠莉「あると思うよ?」
果南「んー、どういうこと?」
鞠莉「ま、私もそこまで野暮じゃないってことかな♪」 千歌「わぁー!」
ダイヤ「綺麗ですね。夜空に輝く三日月が、本当に綺麗…」
千歌「うんっ!でもダイヤさんも、負けないくらい素敵だよ!」
ダイヤ「ふふ、千歌さんさっきからそればっかり」
千歌「だって素敵なんだもん!絶対魔女コスが似合うと思ったけど、私の目に狂いは無かったね!」ニコ
ダイヤ「ありがとうございます。でも、月に照らされた千歌さんも、いつも以上に素敵ですよ」
千歌「そ、そうかなー?私はダイヤさんたちみたく、カッコよくないし」
ダイヤ「いいえ、私の目に狂いはありませんわ」
ハグッ
千歌「わっ…」 ダイヤ「実は、今日は覚悟を決めて来たのです」
千歌「か、覚悟?」ドキドキ
ダイヤ「はい。今回の仮装も、先日のお揃い服も。普段の私からすれば、全く柄にもないことだと思いますが…」
ダイヤ「千歌さんとの時間を大切にするために。そして、2人の未来のために。踏み出す覚悟を決めたんです」
千歌「踏み出す、覚悟…」
ダイヤ「千歌さん。ユア・アイズ・オンリーです」
千歌「ユア、アイズ…どういう意味?」
ダイヤ「そのままの意味ですわ」スッ
千歌「んっ、むっ…!」
ダイヤ「んっ…」
千歌「ん、ん…ぷぁっ、だ、ダイヤさん…」ドキドキ
ダイヤ「…受け取ってください」
ダイヤ「あなたの目のためだけに。あなただけに見せる、秘密の私を――」
終わり 前作
千歌「秋のおそろいダイヤさん!」
http://fate.2ch.net/test/read.cgi/lovelive/1507123916/
スクフェスのちかダイイベントお疲れ様でした。
ありがとうございました。 ダイちかのこういう距離感好きだわ
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