真姫「オカルト先輩と見える私」 [無断転載禁止]©2ch.net
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真姫「人間には元々五感、視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚が備わっているわ」
真姫「これは古来から人や動物が外界を感知する為に備わっている感覚よ」
真姫「...けどね、私にはそれ以外にもう一つ、シックスセンスがあるの、ようは幽霊が見えたりする霊感が備わっているのよ」
真姫「他には直感が鋭かったりするわ...え?これじゃ6個以上あるんじゃないかって?....細かいことは別にいいじゃない!」 真姫「とにかく...私には特殊能力があるの...と言っても元々、生まれつき持っていた訳ではなく、ちょっと前に交通事故に遭ってね...生死の境目を彷徨って目覚めたらこの力が生まれていたの」
真姫「いまいち事故に会ったせいか、今までの記憶が混乱して思い出せないこともあるのだけど、日常生活には支障はないわ」
真姫「学校にもちゃんと通えているし、運動だって勉強だって楽々こなせているわ」
真姫「だから別に日常生活には不便はしてないわ...うん、ただの一点を除いてはね
?」 凛「ねぇねぇ!あそこのところでよく出るんだって!」
真姫「出る?出るってなにが?」
凛「幽霊だよ!お化け!!」
花陽「!!」
凛「何人か見たんだって!凛達も見に行かない?」
花陽「い、嫌だよぉ...」
真姫「はぁ、呆れた...幽霊なんている訳ないじゃない」
凛「いるんだって!ほら!大きな姿鏡があるところ!」
花陽「あの2階と3階の階段の踊り場にあるところ?」
凛「うん!だからー凛達も肝試しするにゃー!」
真姫「しないっての!」 凛「えー....あ!真姫ちゃん!もしかして怖いのー?」
真姫「別に怖くはないわよ、そもそも夜の学校に忍び込もうなんてするなって言ってるのよ」
凛「そう言って真姫ちゃん怖いだけなんじゃー」
真姫「......」イラッ
花陽「凛ちゃん!!怖いからやめよ?」
凛「えーやろうよー!!かよちん」
花陽「...言う事聞かないと凛ちゃんのお母さんに言うよ」
凛「そ、それは卑怯にゃー!!」 真姫「そもそも夜遅くに外出って危ないでしょ、普通に」
花陽「そうだよ!凛ちゃんや真姫ちゃんになにかあったら嫌だもん....」
凛「かよちん....」
花陽「肝試しはできないけど、今度、花火でも皆でしようよ」
凛「花火!!....うん!凛、花火やりたい!!」
花陽「じゃあ、今度買いに行こうっか?」
凛「うん!」
真姫「夏ね.....」
真姫「...........」 真姫「肝試しねぇ...」スタスタ
真姫「2階と3階の階段の間に出るね.....」
真姫「全く馬鹿馬鹿しい....出る訳ないじゃない」
真姫「だって....」
真姫「そこにはなにもいないもの」
真姫「むしろ....そこじゃなくて....いえ、私には関係ないわね」
真姫「...別に何かができるって訳じゃないし」
真姫「........」 「ふむふむ...ここが噂の階段か....」
真姫「凛が言ってたのはあの階段ね.....」
「う〜ん...やっぱり、この鏡が怪しいかな....」
真姫「...誰かいるわね」
「うちの学校で超常現象なんて...スピリチュアルやね!!」
真姫「変な人っぽいわね....関わったらめんどくさそうね....」
「あー!!そこの君!ちょっといいかな!!」
真姫「!....私?」
「そう!!そこの君!!ちょっといいかな?」
真姫「.....はい」 「君、ここの噂って知ってる?」
真姫「噂ですか?」
「うん、噂!!ほら、幽霊出るって話!」
真姫「一応は...まぁ、見たことはないですけど....」
真姫(この人、リボンしてないんだけど...というかなんでネクタイ?)
希「そっか....あ、ごめんね、いきなり話しかけちゃって!うちは東條希、3年生!」
真姫「えっと...私は西木野真姫です、1年生です」
希「真姫ちゃんか....よろしくね!!」
真姫「は、はぁ.....」 希「真姫ちゃん!!いきなりだけどオカルトって興味ある?」
真姫「...オカルトですか?」
希「うん!!幽霊とか宇宙人とかパワースポットとか興味ない?」
真姫「え...えっと...」
希「実はね、うちねオカルト研究部って部活ってやっててね!!今日はね学校で噂の幽霊の調査してるの!!」
真姫「は、はぁ......」
希「ねぇ!!真姫ちゃんオカルト研究会入らない?」
真姫「オカルトですか?」
希「うん!!!!」 真姫「興味ないです」
希「またまたーそう言って実は興味あるんでしょ?」
真姫「だからないです」
希「実はな〜うちの部、部員が1人でな〜廃部の危機なんよ」
真姫「へぇーそうなんですか」
希「だから....」ガチッ
真姫「え」
希「協力してくれるよね?」にこっ
真姫「えっと....」
真姫(変な人に捕まったちゃったわね....) 希「よーし!!部員1名確保!!」
真姫「ちょっと!!まだ入るなんて一言も!」
希「まぁまぁ、細かいことは気にしない♪気にしない♪」
真姫「気にするわよ!!」
希「人助けだと思って、ね?」
真姫「なんでそんな部活に私が....」
希「そんな部活?....」ピクッ
真姫「だって、そんなよくわかんない部活に入る意味が....」
希「よくわかんない?それは聞き捨てならないな〜」 希「いい!!オカルトって言うのはロマンなんだよ!」
真姫「は、はぁ....」
希「いい!人はね、夢を...そう!ロマンを追い求めるものなんよ!!」
希「夢を持たないなんて真姫ちゃん夢がないよ!」
真姫「夢を持ってないから、夢がないんですけど」
希「むっ...先輩に揚げ足を取るなんて....」
真姫「先輩って...って言っても私達、初対面ですよね?」
希「悪い子には....」ジリッ
真姫「な、なんですか...」
希「わしわしMAXや!!」
真姫「え、ちょっと!いやあああああああああ!!」 希「ふぅ....」
真姫「うぅ....なにすんのよ!!」
希「う〜ん...」
真姫「ちょっと!!聞いてるの!?」
希「う〜ん、発展途上ってとこかな?でもまだ成長の余地はあるから!」
真姫「っ!」イラッ
真姫「...えっと、東條先輩でしたよね?」
希「希でええよ♪」
真姫「なにすんのよ!!」パシンッ!!
希「痛っあああーー!!」 真姫「本当に失礼な人だわ!」プンプン
希「あ、ちょっと待ってよー!!」
真姫「....なんですか?」
希「その、さっきのはうちなりのスキンシップっていうか...その....」
真姫「.........」スタスタ
希「うぅ......」オロオロ
真姫「.........」スタスタ
希「ご、ごめんね?その...えっと....」ウルウル
真姫「はぁ.......」
希「っ........」ビクッ 真姫「先輩の癖になんで涙目になってるんですか....」
希「だ、だって....」
真姫「騒いだり、落ち込んだり忙しい人ね」
希「ご、ごめんなさい....」
真姫「はぁ....面倒な人ね」
希「っ........」
真姫「そもそも先輩が.....!!」ピタッ
希「..........?」
真姫「喉が渇いたわね」
希「え?」
真姫「続きは外で話しますから」
希「え、えっと....」
真姫「いいから!!早く来てください!!」グイッ
希「あわわわわ!!ひ、引っ張らないで!!」
真姫「..........」 希「え、えっと.....」
真姫「それで希先輩は今その幽霊調査をしているですか?」
希「あ、うん...そうだけど...」
真姫「どうしたんですか?そんな大人しくなってさっきまであんなに元気だったのに....」
希「ファミレスなんて久々に入ったから...」
真姫「そうなんですか?」
希「うん....」
真姫「一応、女子高生ってよくファミレスを使うらしいですよ?友達の受け売りですけど」
希「そうなんだ...うち友達いないから...」
真姫「........」
真姫(あれ?もしかして地雷踏んじゃった?) 真姫「なんで希先輩はオカルトに興味を持ったんですか?」
希「うち?」
真姫「そうですよ、あんなに1人でやるなんてなにか理由でもあるんですか?」
希「...言っても笑わない?」
真姫「オカルトって分野の時点で笑われてもおかしくないですよね?今更、気にするようなことではないのでは?」
希「それもそっか....実はね、うち...」
真姫「はい」
希「小さい頃ね...その見える人だったんよ」
真姫「!!」 訂正
>>2
真姫「いまいち事故に会ったせいか、今までの記憶が混乱して思い出せないこともあるのだけど、日常生活には支障はないわ」 ×
真姫「いまいち事故に遭ったせいか、今までの記憶が混乱して思い出せないこともあるのだけど、日常生活には支障はないわ」 〇 希「うちな、小さい頃よく親の都合で転校とか繰り返してたんよ」
希「そんなんだから友達も全然いなくてね、まぁ、寂しい日々を過ごしてたんよ」
希「そんなある日かな?皆には見えないモノが見えるって気がついたのは」
希「もちろん皆には見える訳もないし、信じてはもらえなかった...当然だよね?皆には見えないんだから」
真姫「..........」
希「でもうちには見えてたんよ」
希「それを証明しいものあってうちはオカルトに興味を持ったんよ」
希「まぁ、今じゃ...うちも見えなくなっちゃったんだけどね」
真姫「..........」 希「なんかごめんね、急に変な話をしちゃって」
真姫「いえ、別に....」
希「で?」
真姫「はい?」
希「うちのそんな昔話を聞いてどうするつもりだったの?」
真姫「どうするって...ただ少し気になったから聞いただけで」
希「え!うちのこんな恥ずかしい過去を聞いておいてまさか...!このままバイバイするつもりなの!?」
真姫「いや、というかその言い方にやめてください」
希「真姫ちゃん!うちを見捨てるん!?」ガタッ!
真姫「だから!誤解を招く言い方はやめてください!」 希「パフェご馳走様!」
真姫「...どういたしまして」
希「ねぇ、真姫ちゃん」
真姫「なんですか?」
希「真姫ちゃんってなんか部活やってないの?」
真姫「部活は特には....」
希「なら....」
真姫「お断りします」
希「まだなにも言ってないやん!!」 真姫「どうせ、オカルト研究部に入れってことですよね?」
希「!なんでわかったん?真姫ちゃんエスパー?」
真姫「誰だってわかるわよ!この流れなら!」
希「なら、話が早い、是非この書類に....」スッ
真姫「だから入らないってですって!」
希「あ〜ん!幽霊部員でもいいから〜」
真姫「意味ないじゃないですか!」
希「ほら、オカルト研究部の幽霊部員って中々、面白いと思わない?」
真姫「いえ別に」
希「むぅ........」 これからしばらく夜勤なので更新が滅茶苦茶になるかもしれませんが、やっていくつもりなのでよろしくお願いします 真姫「はぁ...今日は疲れたわ」
真姫「東條希先輩か....悪い人ではないけど、少し面倒くさい先輩かも」
真姫「...........」
真姫「証明したいか....そんなことしなくても私は見えるから...って!!」
真姫「何を考えてるのよ、私は」
真姫「今日はもう寝ましょう、明日も学校だし」
真姫「面倒事は勘弁よ」
真姫「zzzzzzzzzz」 真姫「...なんでここにいるんですか」
希「おはよ♪真姫ちゃん」
真姫「おはようございます...って!そうじゃなくて!なんで1年の教室の前にいるんですか!」
希「偶然やね、真姫ちゃんこんなところで会うなんて」
真姫「偶然って...偶然じゃないですよね?ここは1年生の教室のフロアですよ?」
希「まぁまぁ、細かいことはええやん」
真姫「細かい事って...なんでここにいるんですか?」
希「そんなの決まってるやん」
真姫「決まってる?」
希「これは運命だから」
真姫「はい?」 希「占いの結果が出たんや!」スッ
真姫「え、水晶玉?」
希「うちと真姫ちゃんの出会いは運命って占いの結果が出たんよ」
真姫「占い?」
希「うん!うちの占いは当たるって有名だからね」
真姫「へ、へぇー....」
希「あ!信じてないね!その顔は」
真姫「先輩には申し訳ないですけど、元々、占い自体を信じてないので」
希「とにかく!真姫ちゃんとうちは運命の出会いなの!」
真姫「はぁ.....」 凛「あ、真姫ちゃんおはよ!」
花陽「おはよう、真姫ちゃん」
真姫「おはよう、二人共」
凛「ねぇねぇ、さっきの人だれ?知り合いの先輩?」
真姫「まぁ、そんなところよ」
花陽「ちょっと変わった先輩?」
真姫「そうね、まぁ、悪い人じゃないんだけど」
凛「そっか」
真姫「...........」 希「真ー姫ちゃーん!!お昼一緒に食べよ!」ガラッ
真姫「!?」
凛「あ、朝の先輩にゃ」
花陽「元気な先輩みたいだね」
希「あ!君達、真姫ちゃんのお友達?」
花陽「はい」
希「ちょっと、真姫ちゃん借りていくね?」
真姫「え?」
希「さぁ、真姫ちゃん行こっか?」グイッ
真姫「ちょ、ちょっと!!引っ張らないでよ!!」
凛「にぎやかそうな先輩にゃ!」
花陽「そうだね」 希「真ー姫ちゃーん!!お昼一緒に食べよ!」ガラッ
真姫「!?」
凛「あ、朝の先輩にゃ」
花陽「元気な先輩みたいだね」
希「あ!君達、真姫ちゃんのお友達?」
花陽「はい」
希「ちょっと、真姫ちゃん借りていくね?」
真姫「え?」
希「さぁ、真姫ちゃん行こっか?」グイッ
真姫「ちょ、ちょっと!!引っ張らないでよ!!」
凛「...にぎやかそうな先輩にゃ」
花陽「うん、そうだね」 希「う〜ん!今日は天気がよくて気持ちいいね!」
真姫「...なんで屋上なんですか?」
希「ほら!上を見て!」
真姫「上?」
希「綺麗な空でしょ?」
真姫「まぁ...そうですね」
希「うちな、この景色が好きなんよ」
真姫「.........」
希「さてと、お昼にしよっか」
真姫「いや、答えになってないんですけど」
希「まぁ、細かいことはええやん」
真姫「はぁ.....」 希「........」もぐもぐ
真姫「.......」もぐもぐ
希「真姫ちゃんのお弁当美味しそうやね」
真姫「そうですか?」
希「うん」ジッー
真姫「....そういう希先輩はパンなんですね」
希「うち、料理そんなに上手くないから」
真姫「そうですか」
希「真姫ちゃんのお弁当は真姫ちゃんの手作り?」
真姫「いえ...これはマ...お母さんの手作りです」
希「そっか...いいな〜....」
真姫「...........」 真姫「...食べます?」
希「!いいの!?」
真姫「そんなずっと、じっと見られてたら食べにくいですし...」
希「あはは....ごめん、つい」
真姫「はい...どうぞ」スッ
希「.........」
真姫「どうしたんですか?食べないんですか?」
希「真姫ちゃん、食べさせて?」アーン
真姫「調子の乗るな!!」ぺチンッ
希「痛ったぁ!」 真姫「...今日は疲れたわ」
凛「真姫ちゃん、あの先輩に気に入られてるみたいだね」
花陽「そうだね、でも楽しそうな先輩だね」
真姫「二人共、他人事だと思って...」
希「真〜姫〜ちゃん♪」ガラッ
真姫「はぁ......」
希「むっ!先輩が来て溜息をつくなんて失礼じゃない?」
真姫「何の用ですか?」
希「部活のお時間です」
真姫「え?」
真姫「お二方、真姫ちゃんとこれから予定ってある?」
花陽「いえ、特には...」
凛「予定ないにゃ」
希「よし」ガシッ
真姫「よし!じゃないわよ」
希「じゃあ、真姫ちゃん行こうか?」
真姫「話を聞きなさいよ!」 希「のぞみんのよくわかるスピリチャル講座〜♪」
真姫「...........」
希「今日は幽霊についてお話をしようかと思います!」
真姫「...........」
希「....真姫ちゃん!ちゃんと聞いてる!?」
真姫「聞いてますよ、というかなんで私がここにいるのよ」
希「真姫ちゃんはこの部活に一員なんだから当たり前やん?」
真姫「いつから私がこの部の一員になったんですか?」
希「?」
真姫「はぁ...頭が痛いわ.....」 希「それでは、真姫ちゃんに問題です!」
真姫「....はい」
希「幽霊が出やすい、目撃されやすい時間帯はいつでしょう?」
真姫「はい?」
希「だから〜幽霊が出やすい、目撃されやすい時間帯はいつでしょう?」
真姫(いつも見える私には時間帯とか関係ないんだけど....)
真姫「えっと...深夜とか?丑三つ時ってなんか有名だし」
希「...........」
真姫「正解ですか?」
希「ぶっー!!半分外れーー」
真姫「.........」イラッ 希「真姫ちゃん、逢魔が時って知ってる?」
真姫「逢魔が時?」
希「そう、世間的にはよく草木も眠る丑三つ時ってこの時間帯が幽霊が出やすいと思うやん?実際はもう一つそういう時間帯があるんよ」
真姫「へぇ....」
希「逢魔が時っていうのは、別名、黄昏時って言ってね...今の時間で18時くらいのことなんよ、つまり夕方くらいってこと」
希「古くからね、この時間は幽霊や妖怪などに出会いやすい時間って言われてるんよ」
真姫「それは知りませんでした、個人的には深夜のイメージが強かったので」
希「ふふ〜ん、だからよく学校とかの怖い話も放課後、つまり夕方に多かったする訳なんよ」
真姫「成程」
希「まぁ、単純に薄暗いから見間違いやすいって言うのもあるかもしれないけどね、でも昔からこの時間帯は著しく不吉な時間って言われてるくらいだからね、幽霊とかを調査するならこの時間がベストやね、深夜は補導されちゃうし」
真姫「ふ〜ん.......」
希「ふふふ、少しは勉強になったかな?」ドヤッ
真姫「...そのドヤ顔むかつくんでやめてください」 >>60 訂正
希「のぞみんのよくわかるスピリチャル講座〜♪」 ×
希「のぞみんのよくわかるスピリチュアル講座〜♪」 〇 希「ちなみに月も霊と実は関係してるって知ってる?」
真姫「今度は月ですか....」
希「お月様はね、これは西洋だけど、霊力を持ってるって言われてるんよ」
真姫「日本なのに今度は西洋ですか...」
希「世界は一つなんだからいいの!!だから満月とかの日は一番力が出やすいの、ほら狼男なんていい例やん?」
真姫「まぁ、たしかに西洋ね」
希「逆に新月、つまりお月様が出ない日も霊力が強くなったりします」
真姫「どうして?魔力を持つ月がないなら一番出ないんじゃ」
希「お月様は味方であり敵でもあるんよ」
真姫「は?」
希「新月は普段、天から見守っているお月様がいないからこの日の霊力が増えやすいんよ」
真姫「月って...めんどうな存在ね」
希「あと真っ暗になるからっていうのもあるかもしれないね」 真姫「...で、なんで今日もファミレスなのよ」
希「ええやん、ええやん♪」
真姫「はぁ....なんやかんやで付き合ってる私も私だけど」
希「真姫ちゃんもパフェ注文する?」
真姫「私はいいわ」
希「はい、あーん」
真姫「え、なんですか?」
希「真姫ちゃんにパフェのおすそ分け」
真姫「はぁ.....」
希「はい、どうぞ♡」スッ
真姫「...ありがとうございます」 希「ありがとね、真姫ちゃん」
真姫「何がですか?」
希「今日は付き合ってくれて」
真姫「いえ、別に....」
希「うちな、こうやって放課後に誰かと部活をしたりこうやって寄り道したりしかことなかったから、その...とっても楽しかったんよ」
真姫「希先輩...」
希「よかったらこれ.....」スッ
真姫「....これは」
希「その...真姫ちゃんが嫌じゃなければ、その.....」
真姫「........」
希「い、嫌ならええんよ?無理強いはしないから....」
真姫「はぁ...卑怯よ」
希「え?」 真姫「全くずるいわよ、いつもはおちゃらけているのに...こういう時だけしおらしいんですから」
希「あはは....」
真姫「.........」
希「.........」
真姫「..........」カキカキ
希「!」
真姫「これでいいんでしょ?」
希「あ....うん!でもいいの?」
真姫「そんな顔をされたら断れないですよ」
希「真っ姫ちゃーん!!」ギュッ
真姫「ちょ、ちょっと!!苦しいわよ!!」
希「えへへ〜」 凛「え!部活入ったの!?」
真姫「まぁ、成り行きで...」
花陽「真姫ちゃん、オカルト興味あったの?」
真姫「いや、別にそういう訳じゃないんだけど...」
凛「じゃあ....」
希「真姫ちゃーん!!お昼食べよーー」ガラッ
真姫「はぁ....やっぱり、選択を間違えたかもしれないわね」ガタッ
凛「真姫ちゃんとあの先輩仲良しだね!」
花陽「うん...でもちょっと寂しいかな?」
凛「かよちん?」
花陽「ううん、なんでもないよ」
凛「そう....」
花陽「..........」 真姫「お昼って部活って関係ないですよね」
希「親睦を深めるってことで」
真姫「あぁ言えばこう言う....それで今日も屋上ですか?」
希「そうやね、今日の真姫ちゃんのお弁当なんだろなー?」
真姫「人のお弁当を期待しないでくださいよ」
希「ええやん♪」
真姫「はぁ....なんで私、この部活に入っちゃったんだろ....」 希「到ー着ー」ガチャ
真姫「今日も屋上なんですね」
希「天気もいいからね」
真姫「はぁ.......!?」
「〜♪」ブラブラ
真姫「ちょっと!!そんなとこで何をしてるのよ!」
希「!?ど、どうしたの真姫ちゃん?」
真姫「え?いや、そこに......」
希「?」
真姫(なんで....!まさか....)
真姫(というか、こんな真昼間から見るなんてね....)
希「真姫ちゃん?」 真姫「....なーんちゃって」
希「え?」
真姫「いつも、先輩が悪戯してくるから仕返しです」
希「.....あー!そういうことね、成程成程...」
真姫「...........」
真姫(ちょっと....言い訳にしては苦しいかしら?)
希「じゃあ、先輩にそんな悪戯をする子には〜♪」
真姫(よかった、気付かれてないみたいね)
希「わしわしMAXや!!」ワシッ
真姫「へ?」
希「それそれーー」
真姫「い、いやあああああああああああ!!」 希「前が見えねぇ.....」
真姫「もう!!人の胸を揉むやめてくださいよ!!」
希「ええやん♪うちと真姫ちゃんの仲なんだし」
真姫「どんな仲よ!!」
希「..........」
真姫「先輩?」
希「お腹すいた.....」グー
真姫「....もういいです、なんか怒るのもばかばかしくなってきました」
希「そっか、じゃあご飯にしよっか?」
真姫「そうですね...はぁ....」 真姫「............」
真姫(それにしても...お昼に屋上で見たあれは...やっぱり幽霊よね?)
真姫(真昼間から出るなんて、どんな幽霊よ....)
凛「真姫ちゃーん」
真姫(希先輩には見えてなかったし、この学校幽霊多すぎない?)
凛「真姫ちゃん?」
真姫(たしかに古くから伝統ある学校ではあるけど....)
凛「真姫ちゃん!!!!!!!」
真姫「!?り、凛?」
凛「..........」 真姫「何よ、凛、いきなり大きな声だしてびっくりするじゃない!」
凛「いきなりじゃないよ、さっきから呼んでたよ!」
真姫「え?呼んでた?私を?」
凛「そうだよ!だから大きな声で呼んだのに、怒るなんてひどいにゃ」
真姫「そ、それはごめんなさい....ちょっと考え事をしてて」
凛「考え事?真姫ちゃん何か悩みあるの?」
真姫「いや、悩みって訳じゃないんだけど....」
凛「何?何?凛でよかったらその...話聞くよ?」
真姫「別に大したことじゃないから気にしないで」
凛「そう?」
真姫「.............」 真姫「じゃあね、凛、花陽」
凛「今日も部活?」
真姫「まぁ、部活っていうか....一応部活か....」
花陽「真姫ちゃん!」
真姫「何?花陽?」
花陽「えっと.....」
真姫「?どうしたの?」
花陽「...気をつけてね」
真姫「うん、ありがとう、また明日ね」
凛「うん、バイバイ」
花陽「バイバイ.....」 凛「かよちん、どうしたの?」
花陽「え!」
凛「真姫ちゃんに何か言いたかったんじゃないの?」
花陽「別にそんなことは....」イジイジ
凛「癖出てるよ、かよちん」
花陽「え!あ!.....」
凛「.............」
花陽「これは....その....」
凛「寂しいの?」
花陽「え?」 凛「凛はね、少し寂しいにゃ...真姫ちゃんが先輩に取られちゃったみたいで」
花陽「凛ちゃん....」
凛「かよちんは寂しくないの?」
花陽「わ、私は......」
凛「かよちん、とっても寂しそうな顔してるよ?」
花陽「...........」
凛「ねぇ、ちょっと凛ね、ちょっと提案があるんだけど聞いてくれる?」
花陽「提案?」
凛「うん....えっとね....」 希「さぁ!!今日は校外での活動や!」
真姫「元気ですね....」
希「いっぱい寝たからね!」
真姫「寝たって....まさか授業中に?」
希「....さぁ!今日はどこに行こうかなー」
真姫「ちょっと!人の話を無視しないでくださいよ」
希「レッツゴー!!」グイッ
真姫「だから!引っ張らないでくださいって!!」 真姫「....校外活動って.....」
希「ん?」モグモグ
真姫「なんで、メイド喫茶なんですか!!」
希「部員と交流を深める!これも立派な部活動だよ」
真姫「そう言ってまともな活動してないじゃないですか!」
希「....少しくらいええやん....」
真姫「え?」
希「部活の仲間と一緒に遊ぶ思い出くらい作ってもええやん!」
真姫「先輩?.....」
希「あ...........」
真姫「はっ...!すいません.....」
希「...........」 希「ううん...うちがいけなかったんよ」
希「初めての部活の後輩できてうち少しうかれてたみたいやね....」
真姫「いや、そんなつもりじゃ....」
希「ええんよ、ごめんなぁ...真姫ちゃん」
真姫「.........」
希「今日はこれくらいしておこっか?明日からは真面目に活動するから」
真姫「そんな気にしなくても....」
希「いいんよ、ごめんね?真姫ちゃん....」
真姫「..........」
真姫(...悪い事言っちゃったわね)
希「...........」 真姫「..........」テクテク
希「..........」テクテク
真姫(あれから先輩の元気がなくなっちゃったわね....)
希「じゃあ...うちはこっちの交差点渡るから....」
真姫「はい.....」
希「また...その、明日ね?」
真姫「はい、また明日」
希「..........」テクテク
真姫「...........」
希「............」
「...........」スッ
真姫「.........!!」
真姫(!!先輩の足元に何かが....まさか.....)
真姫「っ!!......」ダッ 真姫「先輩!!」
希「!!真姫ちゃん?」
真姫「..........」チラッ
「.............」ユラユラ
真姫(あれは....手?....先輩の足をつかもうとしてる?)
希「えっと...どうしたの?」
真姫「その....今日は先輩と部活する予定だったんで...時間が空いてるんですよ」
希「え?」
真姫「だから!!もうちょっと私と付き合ってください!!」
希「...........」ボッー
希「はっ....うん!!喜んで!!」 真姫「...........」チラッ
真姫(どうやら...さっきの手はあの交差点に居ついてるみたいね)
真姫(あのまま希先輩を放っておいたら.....ってなに考えてるのよ!)
希「真姫ちゃん?」
真姫「はっ!!」
希「どうしたの?さっきからぼーっとして」
真姫「いえ、なんでも.....」
希「....もしかして疲れちゃった?」
真姫「いえ、そういう訳では....」
希「その....もし、よかったからなんやけど...」
真姫「はい?」
希「うちに寄って行かない?」 一旦ここまでで
体が戻ってきたんでもう少し更新できるように善処します >>114
幽体離脱でもしてるかと思ったけど、夜勤か
がんばっておくれ 希「うち、ここのマンションに住んでるんよ」
真姫「.............」
希「真姫ちゃん?」
真姫「!....なんでもないわ、行きましょう?」
真姫(このマンションなんか嫌な雰囲気してるわね....)
真姫「..........」
希「どうぞ」ガチャ
真姫「お邪魔します....」
希「今、お茶いれるから適当にリビングでくつろいでて」
真姫「あ、はい.....」
真姫(よかった....先輩の部屋からは変な気配はしないわ...) 希「お待たせ」ゴトッ
真姫「あ、どうも.....」
希「.........」
真姫「先輩って....一人暮らしなんですか?」
希「そうだよ、両親に無理を言ってさせてもらってるんよ」
真姫「そうなんですか.....」
希「さすがに高校は転校ばっかりじゃ落ち着かないからね」
真姫「...........」
希「いつぶりだろうなぁ....家族以外がうちに来るなんて」 希「..........」チラチラ
真姫「..........」
希「...........」ソワソワ
真姫「さっきからどうしたんですか?」
希「えっと....その....」
真姫「どうしたんですか?はっきりしないなんて先輩らしくないですよ」
希「その...一つお願いがあるだけどいいかな?」
真姫「なんですか?」
希「うちと...そのお友達になってもらえますか?」 真姫「友達ですか?」
希「うん...ほ、ほら!うちと真姫ちゃんは先輩と後輩やん?」
真姫「はい」
希「その!ほら!先輩と後輩だと!壁があるし....」
真姫「..........」
希「その...だから....えっと....」
真姫(学校ではあんなお調子者なのに、こんな時だけしおらしくなるなんて断りずらいじゃない....)
希「........」モジモジ
真姫「本当に変な先輩ね.....」 真姫「...わかりました」
希「!!いいの?」
真姫「そんな顔をされたら断れないですよ」
希「真姫ちゃん!」パァーー
真姫「!!」
真姫(何よ、そんな嬉しい顔しちゃって....先輩らしさなんて全然ないじゃない....って!何考えてるのよ私は!!)
希「真姫ちゃーん♪」
真姫「...なんですか先輩?」
希「あ!そうだ!!」
真姫「?」
希「友達にもなったことだし、先輩は禁止ね!」
真姫「.....は?」 真姫「はぁ...今日は疲れた...」ドサッ
真姫「希先輩.....」
希『先輩は禁止!!』
真姫「...希のマンション絶対なにかあるわね...希になにかあったらどうしよう」
真姫「...友達か.....」
希『友達になってください!!』
真姫「そうだ...どうせならこの機会に....」ゴソゴソ
真姫「対策は練らないとね?」 次の日
花陽「あれ?真姫ちゃん、それってカメラ?」
真姫「そうよ、あれ?花陽達には言ってなかったっけ?」
凛「何の話?」
真姫「私ね、写真撮影が趣味なの、あと天体観測も」
凛「初めて聞いたにゃ」
花陽「なんかオシャレな趣味でいいね」
真姫「あ、そうだ!今度三人で星でも見に行かない?」
凛「三人で?」
真姫「えぇ、あ!でも二人が星とかに興味なかったら退屈よね?」
凛「凛はそんなこと....」
花陽「絶対に行く!!」
真姫「!?....花陽?」
花陽「....あ、その...花陽は一緒に行きたいです....」
凛「.......」 真姫「どうしたのよ花陽、そんなむきになって」
花陽「そ、それは.....」
凛「真姫ちゃんのせいだよ」
真姫「え?私のせい?」
花陽「り、凛ちゃん!!真姫ちゃんは悪気があってした訳じゃないんだから!」
凛「かよちん、そう言って自分の中にため込むのはよくないよ!凛だってこれ以上ため込みたくないし」
真姫「何の話?」
凛「真姫ちゃん、最近東條先輩ばっかと一緒にいるにゃ」
真姫「それは...先輩が勝手に...それに、一応部活だし」
凛「凛は寂しいにゃ!ずっと3人一緒だったのに!急に横から真姫ちゃんがとられちゃったみたいですっごく寂しかった!」
真姫「凛......花陽も....そうなの?」
花陽「うん....」
真姫「............」 凛「大体!!あの先輩なんなの!真姫ちゃんと知り合ったばっかりなのに慣れ慣れすぎない?」
花陽「り、凛ちゃん、先輩の事を悪く言うのはよくないよ!悪気があった訳じゃないんだし」
凛「逆に悪気があったら凛はもっと怒るにゃ!真姫ちゃんは凛とかよちんのお友達なんだから!取らないでほしいにゃ!」
真姫「凛!」
凛「!!なに...」
真姫「あぁ見えて、希は先輩なんだから、ダメよそんな事言っちゃ」
凛「名前....」
真姫「え?」
凛「真姫ちゃん、先輩なのに呼び捨てにするんだ...東條先輩のことを」
真姫「これは....希に言われて...これは関係ないでしょ」
凛「あるよ!!」
真姫「なんでよ!!」
凛「だって....だって!!凛と真姫ちゃんは友達だもん....友達だもん!!」ポロポロ
真姫「凛、あなた何泣いてるのよ」
凛「泣いてないもん!!!」 凛「うぅ.....グスッ....」
真姫「凛.....」
花陽「真姫ちゃん」
真姫「何?花陽?」
花陽「凛ちゃんを許してあげて?ここのところずっと真姫ちゃんと遊べなくて寂しがってたの」
真姫「.........」
花陽「花陽も寂しかった...毎日一緒にいた人が遠くに行っちゃったみたいで...その....」
真姫「..........」
真姫(私ったら...周りが本当に見えてないのね....霊感があって幽霊が見えても肝心なモノが見えてないじゃない...)
花陽「もちろん先輩とのお付き合いも大事だけど、花陽や凛ちゃんのことも忘れないでほしいなって....」
真姫「忘れてなんかないわよ....だって二人は....その....」
真姫「腐れ縁っていうか....私の大切な一番の親友なんだから!だから忘れる訳ないじゃない!」
花陽「真姫ちゃん」
凛「真姫ちゃん....真姫ちゃーーん!!」
真姫「ちょ!ちょっと!!抱き着かないでよ!!苦しいわよ!!」
凛「今までの罰にゃ!!」
真姫「は、花陽!助けて!!」
花陽「....えい!」ぎゅっ!
真姫「え!花陽までなにしてんのよ!!」
花陽「花陽を寂しがらせた罰です....離さないから」
真姫「もう!!!なんなのよ!!」 真姫「はぁ...ひどい目にあった....」
真姫「いや、これは自業自得ね...二人共意外と寂しがり屋だったのね...」
真姫「今度ちゃんと埋め合わせしなくちゃね」
希「おーい、真姫ちゃーん」
真姫「もう1人寂しがり屋が来たわね」
希「ん?なにか言った?」
真姫「いえ、別に」
希「?」 希「さて、今日の部活はどうしよっか?」
真姫「.........」
真姫(多分、大丈夫だとは思うけど、希のマンションには多分悪い霊がいるはず....)
真姫「せ...希、こんな話知ってる?」
希「ん?どんな話?」
真姫「悪い幽霊に襲われた場合の対処法」
希「おぉ!....」
真姫「何ですか、その反応は」
希「敬語!」
真姫「あ....というか敬語のつもりはないんだけど....」
希「先輩禁止やからね!」
真姫「はいはい.....」 真姫「真姫ちゃんの役に立つかもしれない幽霊対策講座」
希「おー!」パチパチ
真姫「幽霊は大きな音を嫌うの」
希「音?」
真姫「意外ね、知ってるって言われるかと思ったんだけど...まぁ、いいわ」
真姫「こんなかんじで」パン!パン!
希「拍手?」
真姫「そうね、感覚的にはお参りの時の感覚に近いかしら」
希「ふーん....」
真姫「まぁ、あくまで噂だけどね、でも大きな音にびっくりして退いていくそうよ」
希「へぇー」 真姫「次は湿気ね」
希「湿気?」
真姫「あくまで私の中のイメージもあるんだけど、霊って湿気が好きなのよ」
希「成程」
真姫「よくお風呂場とかトイレとか海、皆水回りなのよ」
真姫「というか水回りが出やすいってところね」
希「ふむふむ、それで...それをどうするの?」
真姫「あくまで予防だけど、湿気が強い時は我慢しないで部屋に中ならエアコンとかを使うといいわね」
希「たしかに、夏場の湿気が強い時期によくその手の話増えるもんね」
真姫「もしかしたら、そうかもしれないわね」 姫「あとポピュラーだけど、塩を置いたり撒いたり、経文を唱えたりってのもあるわね」
希「あ!塩なら知っとるよ!部屋に対して時計回りに撒くんだよね」
真姫「そうね、でも、反時計周りで撒いてしまうと逆に悪い霊を呼び込んでしまうと言われているわ」
希「だから撒く時は落ち着いてやらないとあかんね」
真姫「その通りよ、あと....これはいまいち信用できないんだけど」
希「ん?何?何?」
真姫「あの...消臭剤が効くらしいわ」
希「消臭剤?」
真姫「あの...ほら、シュッシュッするやつ」
希「あー....ファブ?」
真姫「そう、それそれ」
希「臭い以外に霊も取れるななんて便利やね」
真姫「そうね、噂の中では一番信用性に欠けるけどね」 希「でもなんでそれが有効って言われてるんやろ?」
真姫「一説なんだけど、古代のアステカ文明だったかしら?簡単に言えばトウモロコシの神様が消臭剤に宿ってるって話なの」
希「う〜ん....でもなんでトウモロコシの神様なの?」
真姫「消臭剤の成分に使われているらしいわ、あと名前は忘れたけど、そのトウモロコシの成分である分子構造が魔法陣に似ているって説もあるわ」
希「魔法陣....」
真姫「あとはこじつけ臭いけど、除霊に使われるものって殺菌力が強いって共通点があるのよ」
希「殺菌力...そっか塩とか清めるお酒とかも殺菌効果あるもんね」
真姫「菌じゃないけど、除菌ならぬ除霊ってことね」
希「身近な物が意外と役に立つんやね」
真姫「そうかもね」 希「ふふふ....」
真姫「何よ」
希「いや、嬉しいんよ、真姫ちゃんがオカルトに興味を持ってもらえて」
真姫「まぁ、一応部員だし」
真姫(さすがに貴方のマンションに幽霊がいるなんて言えないからね...というか言ったら面倒なことになるし)
希「そうだ!今度肝試ししない?」
真姫「なんで幽霊対策の話してんのにわざわざ危険なことをしようとしてるのよ」
希「いやーほらそろそろいい季節やん?ほら合宿っと言って夜の学校に学校の七不思議を....」
真姫「ダメよ」
希「むー....ノリが悪いなー真姫ちゃんは」
真姫「なんとでも言いなさい、ダメなものはダメよ」 零の制作スタッフはファブリーズで霊を撃退したという裏話をどこかで見たが、あれが発祥なんだろうか 希「あー...今日も楽しかったなぁ....」
希「......」チラッ
希「お父さん、お母さん、うちのわがままを聞いてくれてありがと....おかげで私、お友達ができたよ」
希「やっぱり、友達っていいよね」
希「.....あ!もうこんな時間やん、そろそろ寝ないと」
希「明日も真姫ちゃんと会えるもんね?」
希「....おやすみなさい皆」
「...........」ペタペタ
「...........」ピタッ
「...........」
「..........」バッ
「.........」グシャッ!!
「...........」 希「あぁー!!もう寝坊したーー!!」バタン!!
希「...でも、ダッシュすれば間に合うかも!!急がな!!」
希「急げーー!!」ダッ
希「ん?なんかマンションの前でなんかあったんかな?」タッタッタッ
希「あれは....警察?何があったんやろ?」ピタッ
希「..........」
希「って!!そんなことしてる場合じゃないやん!!ダッシュ!!ダーシュ!!ダッシュ!!」タッタッタッ 真姫「カメラを手入れしてたら、いつもより出る時間が遅れちゃったわ」
真姫「まぁ、それでもギリギリ遅刻しないから焦る必要はないわね...」
真姫「朝から作業はするもんじゃないわね」
希「ぜー..はーはー.....はぁ...はぁ....」
真姫「...........」
希「なんとか10分前に着いた....はぁ...はぁ....」
真姫「...朝から何してんのよ」
希「!!ま、きちゃん.....」
真姫「............」ジー
希「な、なに?」
真姫「休み時間になったら私のとこに来なさい」
希「え?」
真姫「それじゃ、また休み時間にね」スッ
希「え、ちょっと!!どういうこと?」
キーンコーンカーンコーン
希「あ!予冷!急がな!!」ダッ 真姫「もう....貴方は髪が長くて、綺麗なんだからちゃんとしなさいよね」
希「あはは...今日は寝坊しちゃって....」
凛「真姫ちゃん....」
花陽「なんかお姉さんみたいだね」
ピョコン
真姫「...これだけは直せそうにないわね」
希「う〜ん?鏡貸して?」
真姫「はい」スッ
希「うん、これくらいなら気にしないよ、うちは」
真姫「まぁ、希がいいなら私は構わないけど」
真姫(頭頂部の跳ねた毛のせいでいつも以上に馬鹿っぽく見えるわね....)
凛「凛も明日ボサボサの髪で行ったら凛にもやってくれるかな?」
花陽「私はあんなボサボサの髪で登校するのは恥ずかしいかな?」
凛「確かに....」
花陽「なんか東條先輩って思ってたより先輩っぽくないね」
凛「そうだね」 真姫「はぁ....」
花陽「お疲れ様、真姫ちゃん」
真姫「本当に手間がかかるんだから...あれで3年生なのかしら?」
凛「見た目は結構お姉さんっぽいのにね、今日はあれだったけど」
真姫「あれが姉だったら、苦労が絶えないわよ」
花陽「あはは....」
凛「あれ?今日はお昼なのに、そういえば先輩来ないね、珍しいにゃ」
真姫「あー....希は」
希「うぅ...なんでお昼休みに....」
「貴方が先生の呼びだしを再三にわたって無視したからでしょ?」
希「うぅ、生徒会長の鬼ぃーー!!」
「はぁ...貴方が同じ学園で同じクラスだからこうやって面倒を見てあげてるのにそれはないんじゃないの?」ギロッ
希「!!....ごめんなさい、真面目にやります」
「うん...わかればよろしい♪」
真姫「あの調子じゃ留年したりして」
凛「それは言い過ぎにゃー」 凛「真姫ちゃん、それなーに?」
真姫「これ?」
凛「うん、そのカメラについてる変なやつ」
真姫「これはストロボってものよ」
凛「すとろぼ?」
真姫「簡単に言うと...花陽こっち見て」
花陽「うん?何?真姫ちゃん?」
真姫「えい」パシャ!!
花陽「ぴゃあ!!ま、眩しい!!」
真姫「こうやって光を出す装置よ、フラッシュって呼ぶ人もいるわ」
花陽「ま、眩しいよ真姫ちゃん」
真姫「ごめんごめん」
花陽「もう.....」
凛「成程、なんかかっこいいにゃ!」 希「さぁ、やってまいりました!!放課後、部活のお時間です!!」
真姫「テンション高いわね...」
希「お昼休みに生徒会長にみっちり勉強させられたからね、放課後は遊ぶよ!!」
真姫「遊ぶのはいいけど、留年はしないでよ...同じ部の部員として恥ずかしいわ」
希「真姫ちゃん、うちのこと馬鹿にしすぎ!!留年はしないもん!!」
真姫「まぁ、しないのが当たり前なんだけどね」
希「真姫ちゃんうちのこと馬鹿にしすぎ!!先輩だよ!」
真姫「先輩禁止でしょ?」
希「うー、あぁ言えばこう言うんだから」
真姫「希が先に言い出したんじゃない、先輩禁止って」
希「可愛い後輩が生意気な後輩になってしまった件について」
真姫「」イラッ
真姫「...えい」パシャッ
希「眩しっ!!」 希「今日は宇宙人について語ろうか」
真姫「宇宙人ねぇ....」
希「未来人説もあるけどね、有名な事件だとアメリカのロズウェル事件とか有名やね」
真姫「なんかTVとかで聞いたことがあるわね」
希「あと、ピラミッドも宇宙人から教わって作ったとか」
真姫「............」
真姫(今日も長くなりそうね.......)
希「でな!!火星の人面岩がね!!」
真姫(でも.....)
希「火星には宇宙人の基地があるんよ!!」
真姫(希が楽しそうだからいっか) 希「今日もうちに来る?」
真姫「うーん....」
真姫(本当は行きたくはないんだけど、希のことも心配だし...)
希「.........」
真姫(あと、断るとなんか寂しがりそうだし)
真姫「じゃあ、軽くお茶を飲む程度ね」
希「はーい♪」
真姫「じゃあ、行きましょうか」 >>142訂正
姫「あとポピュラーだけど、塩を置いたり撒いたり、経文を唱えたりってのもあるわね」×
真姫「あとポピュラーだけど、塩を置いたり撒いたり、経文を唱えたりってのもあるわね」○ 凛「あ」
花陽「真姫ちゃん」
真姫「あら、凛と花陽じゃない」
希「お、いつも真姫ちゃんといる子達やん、今から帰り?」
花陽「はい、今日はアルパカさんのお世話をしてたので」
真姫「いつもご苦労様」
凛「真姫ちゃんも今から帰るところ?」
真姫「そんなところね」
希「あ、そうだ!」
真姫「どうしたのよ、希」
希「えっと、お二方!うちと真姫ちゃんはこれからうちの家でお茶するんやけど、どう?」
凛「お茶?」
希「うん、二人が構わないなら一緒にしない?人数は多いほうが楽しいやん?」
真姫「また、貴方はそうやって....」
希「まぁまぁ、無理には誘わないから」 凛「凛は行こうかな?かよちんはどうする?」
花陽「じゃあ、私も」
希「決まりやね♪」
真姫「はぁ....まぁ、二人が構わないならいいけど....」
希「じゃあ、レッツゴー!!」
凛「おー!」
花陽「おー.....」
希「ここがうちの家」
凛「結構おっきいマンションにゃー」
花陽「そうだね」
真姫「............」
真姫(相変わらず嫌な感じがするマンションね)
希「じゃあ、行こうか?うちの部屋は9階だから」 花陽「お邪魔します」
凛「お邪魔しまーす」
希「どうぞー」
真姫「..........」
希「さて....皆にお茶やお菓子が行きわたったところで....」
凛「?」
希「のぞみんのよくわかるホラー映画で生き残れる方法講座ー!」
真姫「また訳のわからないことを.....」
花陽「ほ、ホラー映画?」
希「ふふふ....」 希「じゃあ、えっと....そこの....」
凛「星空凛にゃ」
希「凛ちゃん!ホラー映画で生き残るルールってわかる?」
凛「ルール?」
希「では、特別に教えるね!」
真姫「............」
花陽「ホラー映画.....」
希「ルールその1!もたもたするな!」
凛「もたもた...」
希「危険を感じたらもたもたしないで、すぐに逃げたり行動すること、これは鉄則やね」
凛「ふむふむ.....」 希「ルールその2!フラブを建てるな!」
凛「フラグ?」
希「例を言えば...そうやね、なにか異変があった時に「すぐ戻る」とか言って単独行動を取ったするとかやね」
真姫「これって役に立つの?映画でしょ?」
希「まぁまぁ、現実世界なんていつ非現実的な世界に変わるかわからないんだから」
花陽「怖い事言わないでくださいよぉ...」
真姫「ちょっと、花陽を怖がらせないでよ」
希「ごめんごめん、でも役に立つかもしれないから」
真姫「役に立つねぇ.....」 希「ルールその3!逃げ場がないとこに逃げるな!」
凛「逃げ場のないところ?」
希「そうやね...例えば2階とか、あと出口が一つしかない部屋に逃げ込むとかやね」
真姫「極限状態になっても冷静な判断をしろってことね」
希「そういうこと!」
凛「なんか鬼ごっことかにも生かせそうにゃ」
花陽「鬼ごっこ以外で生かす機会が来ませんように」
希「そうそうそんなことはないからー」
真姫「そうね」 希「他にもルールその1の補足なんやけど、あと転ばない」
希「あと、仮に誰かが転んだとしても立ち止まらない、逃げ続けること」
花陽「そんな...見捨てるってこと?」
希「酷な話やけど、そうやね...仲良く最後まで一緒にいたいから別にいいけど」
花陽「うぅ.....」
凛「大丈夫!凛はかよちんも真姫ちゃんも何があっても絶対助けるから!」
希「うんうん...仲がいいことはいいことやね」
花陽「凛ちゃん.....」
希「ん?あれ?.....うちは?」
凛「先輩は意地悪なことかよちんに言ったから助けないかも」
希「ガーン」
凛「冗談にゃ」
希「もう、先輩をからかわないでよ!!」
真姫「..........」 乙
普段と違うことしたら映画では大抵問題発生フラグだな
今回のりんぱな招待みたいな 希「今日は二人共、無理を言ってごめんね?」
花陽「いえ、そんなことは」
凛「凛は楽しかったにゃ!」
希「それはよかった」
真姫「じゃあ、私達は帰るわね」
希「うん、じゃあ皆、また明日なー」 花陽「東條先輩って一人暮らしだったんだね」
真姫「えぇ、親が転勤族みたいで、さすがに高校で転校を繰り返すのは無理ってことで高校からは一人暮らしをしているらしいわ」
真姫「しかもあんな感じだから友達も少ないみたいでね、なんか放っておけないのよ」
凛「真姫ちゃん優しいにゃー」
真姫「別に優しくはないわよ」
花陽「あれ?」ポチポチ
真姫「どうしたの?花陽」
花陽「このエレベーター壊れてるのかな?ボタンを押しても降りてこないの」
凛「本当だ、11階で止まってるにゃー」
真姫「誰かが使ってるんじゃない?こっちのエレベーターを使いましょう?」
花陽「そうだね」 真姫「で、これはどんな状況なのかしら?」
希「あ、あはは........」
「...............」
真姫「なんで、生徒会長が部室で仁王立ちしてるのよ」
希「え、えっと、これには深い事情があってなー」
「貴方、この部活の部員?」
真姫「まぁ、一応そうです...」
「そう...生徒会長だとなんか堅苦しいから名前でいいわ...絢瀬絵里よ、まぁ知ってるとは思うけど」
真姫「西木野真姫です、絢瀬先輩はなぜここに」
絵里「この子が部活の書類を出さないから取りにきたのよ」
真姫「希、書類くらいらちゃんと出しなさいよ」
希「いやー、ついうっかりうっかり」
絵里「うっかりじゃないでしょ、あと西木野さんの部活の登録証ももらった覚えがないわよ」
希「あ」
真姫「あ、じゃないわよ!しっかりしてよ!」
希「ごめんごめん」
絵里「はぁ....頭が痛いわ」
真姫(この人も苦労してるのね...) 希「あー...今日は会長にこってり絞られて疲れたわ」
希「おかげで遅くなって真姫ちゃんとの寄り道もできんかったし...」
希「ん?」
「早く!日が暮れる前に!!」
「いきなり呼びつけて、手伝いをさせておいて酷い態度ね」
「いいから!!早くして!!お願いだから!!」
「....わかったよ、そんな泣かなくてもいいじゃない....」
「だって...だって!!」
希「...何かあったんかな?」ジー
「何よ、あんた...見世物んじゃないのよ!!!!」
希「!!失礼しました!!!」ダッ
「はぁ...はぁ....」
「ちょっと!!!通行人になにしてんのよ!!」
「..........」 希「ふぅ...今日はなんか色々とめんどくさいことばっかで疲れたなー」
希「今日は早く寝ようかな?うん、そうしよう」
希「じゃあ、お風呂も沸かさないと」ピッ
希「あ!そうだこの書類を来週までに出さなくちゃいけないんだった....お風呂が沸くまでに片づけちゃうか...」
希「もー....めんどくさいなぁ....」
「お風呂が沸きました」
希「お!沸いたみたいやね!途中だけど、お風呂、お風呂」 週明け
希「うぅ......」
絵里「どうしたのよ、その顔....ひどくやつれているみたいだけど」
希「会長のせいや」
絵里「え?」
希「会長がうちに書類を早く出せ出せってうるさいから」
絵里「いや、それは部長として当たり前でしょ、というか!書類2枚でそんなにやつれるのよ!オーバーでしょ」
希「冗談よ、ここんとこの夜、上の階の人が騒がしくてなぁ...」
絵里「騒がしい?」
希「深夜なのにドッタンバッタン大騒ぎしててなぁ...まぁ、週末やったし...人でも来てたんかなぁ?」
絵里「あぁ...そういうことね」
希「だからなぁ....会長にお願いあってなぁ....」
絵里「お願い?」
希「ノート見せて♡」
絵里「拒否する!」 希「ふわぁ......」
真姫「週明けだっていうのに、眠そうね」
希「まぁ、色々あってね」
真姫「色々?」
希「上の人がここんとこ真夜中に騒がしくてなぁ」
真姫「マンションなら管理会社に相談ね、下手に個人間ではやらないほうがいいわ」
希「そうやね、でも何年か住んでてこんなことは無かったから」
真姫「そう...でも、それが続くようなら相談したほうがいいわ」
希「うん、そうやね」 希「それにしても最近、真姫ちゃんカメラをずっと持ってるんやね」
真姫「あぁ...新しいカメラの操作に慣れておこうと思ってね、ついでに部活の写真も撮ろうかと思って」
希「写真って...うちが言うのもあれだけど、写真撮る意味ある?この部活?」
真姫「あら、貴方ならオカルトの決定的瞬間だとか言って撮りそうなものなのに」
希「最初はうちも持ってたんよ」
真姫「じゃあ、なんで今は持ってないのよ」
希「だってカメラって荷物になるし、今は携帯があるから、それと」
真姫「それと?」
希「カメラで撮るような決定的瞬間に出会ったことないし」
真姫「なんで貴方が微妙に諦めかけてるのよ」
希「えぇ...真姫ちゃんいつになく熱い?どうしたの?」
真姫「」イラッ 希「〜♪」テクテク
希「今日は早く帰ってきたし、早く寝よっかな」ポチポチ
希「ん?エレベーターが来ない?」
希「10階で止まってる?調子が悪いんかな?しゃーないな、違うエレベータでいっか」テクテク
希「あ、そうだ!一応管理会社の人に電話しとこ、他の部屋にの人も迷惑してるかもしれないし」
希「......出ないなぁ...夕方だから営業時間終わっちゃったのかな?」
希「一応、留守電でも入れておこうかな?」
希「あ、もしもし906号室住んでる東條なんですけど......」 希「うーんいいお湯だった♪」
希「あ、もうこんな時間や、ご飯作ったり、お風呂入ったりしてたら時間ってすぐにすぎてしまうんよね」
希「ん?留守電が入ってる?あ、管理会社からだ」
希「聞いてみよ」
「東條さんの携帯でよろしいでしょうか?お問い合わせいただいた件なんですが、当マンションの東條さんの上のお部屋の1006号室にはここしばらく誰もすんでいません」
「なにかの間違いとかはないでしょうか?一応、明日部屋を確認しますのでまた何かあったらご連絡お願いいたします」
希「え......それって....」
ピンポーン
希「.......!!!」
希「だ、誰?......」 希(....そうだ、覗き穴で確認.......)
希「...........」スッ
希(誰もいない?....悪戯?.....)
希「.....大丈夫、鍵もチェーンもかけてある....もう、寝よう...」
バチバチ!!
希「て、停電!!」
希「まさか....そんな」
「お風呂で呼んでいます」
希「え?」
「お風呂で呼んでいます」
希「ヒィ!!」 希「............」ガタガタ
希(なんでうち布団の中に逃げたん、逃げ場ないやん)
希(怖いけど、今から携帯を持って外に逃げれば....)
希「.......!!」プルプル
希(う、動けない?金縛り?なんで?なんで?)
希(助けて....真姫ちゃん.....)
希「っ!!........」
真姫『経文を唱えるといいわ』
希(そうだ....心の中で唱えればいいんや....)
希(...............)ブツブツ
希(あ、体が軽くなっていく?効いてるってこと?)
希(..............)ブツブツ
「無駄だよ、そんなもの」
希「!!!」
希「」フッ チュンチュン
希「...ん?朝?」
希「っ!!」バッ
希「あれ?うち寝間着になってる?....夢?だったの?」
希「体も特に何もないし...うーん....」
希「......って!!もうこんな時間やん!!早く家を出ないと遅刻しちゃうやん!!」
希「急いで支度しないと!!」
希「あれ?またこのエレベーター壊れてるの?」ポチポチ
希「この階で止まってるのに開かないし....」
希「もう!!急いでるのに!!」 絵里「遅刻よ、東條さん」
希「堪忍して、ちょっと訳ありだったんよ」
絵里「訳あり?」
希「実はなー怖い夢を見たんよ」
絵里「怖い夢?」ピクッ
希「うん、うちなー一人暮らししてるんやけど....」
絵里「う、うん.....」
希「夜中になぁ....いきなりチャイムが鳴って、停電して...おれでお風呂から....」
絵里「...........」プルプル
希「「お風呂で呼んでいます」って呼び出し音が聞こえてきたんよ」
絵里「わ、わかったわ!!そ、それよりちゃんと課題はやってきたの?」
希「あ」
絵里「も、もう!!ちゃ、ちゃんとやってきなさいよ!!」
希「う、うん?」 真姫「...........」
凛「どうしたの?真姫ちゃん?」
真姫「なんか...嫌なかんじがして...」
花陽「嫌なかんじ?」
真姫「今日って...雨って降るのかしら?」
花陽「曇ってるから降るかもね?」
凛「嫌なかんじって天気のこと?」
真姫「湿気が強いと髪の毛が荒れるから嫌なのよね」
凛「嫌なかんじってそういうこと?」
真姫「さぁ?どうかしらね?」 希「やっほー真姫ちゃん!!今日は天気悪いから部室はどう?」
真姫「!....相変わらず元気ね、貴方は」
希「お昼休みなんだから!そりゃ楽しまないと!」
花陽「........!!」ゾクッ
凛「かよちん?どうしたの?」
花陽「いや、なんか寒気が.....」
真姫「.........」
凛「もしかして風邪?大丈夫?かよちん?」
花陽「うん...大丈夫、気のせいだったみたい」
凛「そう?無理はしないでね、かよちん」
真姫「天気で気温が変わりやすい季節だから、凛も体調管理は気をつけなさい」
凛「はーい」 希「さて、今日も気を取り直してのぞみんのホラー映画講座やるよー」
花陽「えぇ、また!?」
真姫「貴方、ホラー映画好きなの?」
希「まぁね、真姫ちゃんが怖がってる姿見てみたいなーんてね」
真姫「はぁ.......」
希「じゃあ、いっくよー」
真姫「はいはい...」
希「のぞみんのホラー映画講座ー」
希「今回は世間でよく勘違いされている件について教えるよー」
真姫「勘違い?」
希「はい、このホッケーマスクをしたこの人は誰でしょう!!」
凛「あ!凛、知ってるよその人!」
真姫「人....まぁ、一応...人か....」
凛「それでその人がどうしたの?」 希「そこで問題です、この人の武器といえばなんでしょうか」
真姫「あぁ...そういうことね」
凛「たしかーチェーンソーだよね?」
希「ぶっぶー」
凛「えー!だって!凛、その人がチェーンソーを持って暴れるの見たことあるよ」
真姫「マチェットでしょ?」
希「お、さすが真姫ちゃんやね!」
凛「マチェット?」
真姫「要は鉈みたいなものね」
凛「鉈....物騒にゃ...」
真姫「いや、ホラー映画の敵なんだから物騒に決まってるでしょ」
花陽「敵なの?」
真姫「いや、どう見ても見た目が普通じゃないでしょ」
凛「人を見かけで判断しちゃだめにゃ」
希「優しいなぁ...凛ちゃんは」
真姫「なんか色々とずれてない?」 >>215 訂正
真姫「いや、どう見ても見た目が普通じゃないでしょ」 ×
真姫「どう見ても見た目が普通じゃないでしょ」 希「.........」
真姫「...希、なにか変ったことなかった?」
希「え?いきなりどうしたん?」
真姫「いや、なんかその...つかれてるように見えたから....」
希「うーん...ちょっと寝不足だけど、疲れてはないよ?」
真姫「そう疲れてはいないのね、わかったわ」
希「うん?」
希(多分あれは夢だったと思うし....真姫ちゃんを心配させたり、花陽ちゃんや凛ちゃん達を怖がらせるもの悪いもんね)
真姫「...........」 放課後
凛「あれ?今日は部活は?」
真姫「今日は希が体調が悪そうだから、帰らせたわ」
花陽「大丈夫なの?東條先輩」
真姫「まぁ、希のことだから大丈夫でしょう」
真姫(色々と準備もしたいし、準備が無駄になってくれればいいんだけど....)
凛「じゃあ今日はラーメンにいっくにゃー!!」
真姫「え、ラーメン?」
凛「久々に3人で帰るんだから、行きたいにゃー」
花陽「花陽も真姫ちゃんと一緒に行きたいかな?」
真姫「わかったわ、じゃあ行きましょ?」
凛「レッツゴーにゃー!!」
花陽「〜♪」 今日はここまでで
ゆったりですがエタらないようにやっていきます 「憑かれてるように見えた」
「疲れてはない」
なのかなあ平仮名にした意味は…怖い怖い 希「ただいまー....」バタン
希「真姫ちゃんってば...心配性なんだから…」
希「でも、人に心配してもらえるってなんか嬉しいなぁ....久しぶりな気分」
希「あ!そうだ!携帯を確認しとこう!今日の朝、急いでて携帯を忘れちゃったんよね」
希「どこまでが夢だったんだろ.....」
希「...鍵は一応かけておこうかな?」
希「昨日の留守電....入ってる」
希「..夢じゃなかった?」
ピンポーン
希「!!」
希「.....誰?」 希「.......」ドキドキ
希「........」
「お届け物でーす!!」
希「なんや....宅配便か...」
希「はいはーい」ガチャ
「東條さんにお届け物です、サインか判子をお願いします」
希「はーい」 希「さてさて、誰からのお届け物やろ?」
希「あ!お父さんとお母さんからだ!!なんだろ?」
ピンポーン
希「あ!また誰か来たみたいやね、今日は忙しいなー」
希「どちら様ですかー?」
「私」
希「私?その声は真姫ちゃんかな?....覗き穴で確認しとこうかな?一応」
真姫「.........」
希(あ、真姫ちゃんや....お見舞いに来てくれたのかな?)
真姫「開けてよ」
希「!.....」ゾクッ
希(え、何?今の寒気は?)
希「...........」 真姫「ねぇ、あけて」
希(なんか、いつも真姫ちゃんと雰囲気が違うような?気のせい?)
真姫「ねぇ、いるんでしょ?あけてよ?」
希「っ.......」
希(姿も声も真姫ちゃんのはずだけど...真姫ちゃんじゃないみたい....)
希(今、この扉を開けるがすっごく嫌な感じがする...)
真姫「ねぇ、無視しないでよ、あけなさいよ」
希「...........」
希(そうだ!真姫ちゃんに電話すればええんや...そうすればわかるはず!)
希「..........」スッ
真姫「..........」 希「..........」プルルル
真姫『もしもし?』
希「!!...真姫ちゃん....」
真姫『何よ?』
希「い、今、真姫ちゃんどこにおる?」
真姫『どこって...今はラーメン屋から家に帰る途中だけど?』
希「!......」
希(じゃあ...あの真姫ちゃんは誰?)
真姫『希?』
真姫「..........」 希「あ、あんたは誰や!!か、帰って!!」
真姫「..........」
希「はぁ...はぁ....」
真姫「あーあ....ヤッパリ、バレチャッタカ」
希「っ!!」
希(今度はさっきまでと全然違う声!?)
希「真姫ちゃんの真似をしてなんのつもりや!!!」
「.........」ガチャガチャ
希「!!!」
「アケロヨ、アケロヨ」ガチャガチャ
希「い、いや....いやあああぁぁぁ!!!」
真姫『希!?どうしたの!?希!?』 真姫「希!!希ってば!!」
凛「どうしたの!?真姫ちゃん!!」
真姫「あ、いや、その....」
凛「東條先輩がどうしたの!?」
真姫「いや、多分悪戯よ...そうに決まってるわ」
花陽「.......」
凛「悪戯?電話から先輩の叫び声が聞こえたけど、それは凛の聞き間違い?」
真姫「そ、それは....」
花陽「真姫ちゃん!!!」
真姫「花陽?」
花陽「ちゃんと話をして」
真姫「いや、だから....」
花陽「ちゃんと話をして!!!!」
真姫「...はぁ...わかったわ....じゃあ、説明するから移動しながらでいい?」 真姫「最初に言っておくけど、これから話すことは本当のことよ、信じられないならそれはそれで結構よ」
真姫「まず、始めに私にはその...シックスセンスっていうか...霊感があるのよ」
凛「れいかん?」
真姫「ようは幽霊とかが見える人ってことよ」
花陽「...真姫ちゃんがそんな話をするってことはまさか....」
真姫「そうよ、あのマンションには悪霊がいるわ」
凛「悪霊....」
花陽「そっか...だから....」
真姫「どうしたの?なにかひっかかることでもあったの?」
花陽「いや、あのマンションのエレベーターの前がすっごく寒く感じたの、気のせいだと思ってたんだけど....もしかしてって思って」
真姫「花陽も、もしかしたら少し霊感があるのかもね」
凛「えー、二人共なんかずるいにゃー、凛も欲しいにゃー」
真姫「馬鹿、こんなものいらないわよ、めんどうなだけよ」
花陽「真姫ちゃん....」
真姫「とにかく、急ぐわよ」 オカルト好きだけど霊感ゼロなのぞみんは可愛い
>>1はよくわかってる 真姫「........」スタスタ
花陽「.........」スタスタ
凛「.............」
「ねぇ、聞いた?あのマンションの噂」
「噂?」
「ほら、この間あのマンションの前に警察が来てたじゃない」
「あぁ...そういえば来てたわね」
「で、その13階建てのマンションなんだけど、ある部屋番号の部屋の人達がどんどんいなくなってるんだって」
「ある部屋番号?」
凛「!!」ピタッ
真姫「凛?」
凛「すいません、ちょっと、その話を教えてもらっていいですか?」
「はぁ...まぁ、別にいいですけど....」 「最初はあのマンションの13階の1306号室の人が行方不明になったらしいの、とある日を境に姿を消してしまったの」
「次は1206号室の人は屋上から飛び降りをしたわ、遺書もなにもなくて、事件は事故で片付けられてしまったらしいけどね」
「次の1106号室の人はなにやら慌てて引っ越しをしたらしいわ、この時期に慌てて引っ越すなんて不自然だって話になってるわ」
「しかも06号室ばっか...まぁ、簡単にいえば階数が一階ずつ下がっていてるのよ、まるでカウントダウンみたいにね」
「だから次は1006号室で何かが起きるんじゃないかって、話」
「ここのところ連続してこんなことが起きてるからここらで噂になってるわ」
真姫「..........」
凛「成程....」
花陽「待って!!たしか東條先輩の部屋って.....」
凛「906号室....」
「知り合いが住んでるの?悪いことは言わないから違うところに引っ越すか、違うとこに寝泊まりしたほうがいいんじゃない?」
真姫「そうですね...お話していただきありがとうございました」ダッ
凛「あ!!待ってよ!真姫ちゃん!!」ダッ
花陽「あ!えっと...ありがとうございました」ペコリ
「いえいえ」
花陽「ちょっと!二人共待ってよーー!!」 凛「あれ?このマンションって....」
花陽「こんな嫌な雰囲気だったっけ?」
真姫「ここにいるだけでもわかるくらいヤバい状態ね、霊感が薄い二人でもそう感じるくらいなんだから」
花陽「それで、どうするの?真姫ちゃん」
真姫「どうするって...どういう意味よ」
花陽「いや、幽霊相手にどう戦うのかと思って....」
真姫「戦う?」
凛「え?戦わないの?」
真姫「私はゴーストバスターズじゃないのよ、そんなの専門外よ」
花陽「じゃあ、どうやって東條先輩を」
真姫「霊を倒すんじゃなくて、希をここから脱出させるだけよ」
凛「成程、バトルじゃなくてレスキューだね」
真姫「まぁ...そんなかんじかしら」 真姫「あと、念の為に聞いておくけど、本当についてくるの?」
花陽「もちろん!」
凛「真姫ちゃん一人を危険な場所に行かせたりしないよ」
花陽「うん!」
真姫「全く...お節介なんだから....」
凛「真姫ちゃんはもっと凛やかよちんのことを頼ってほしいにゃー」
真姫「........」
花陽「私達、友達なんだから」
真姫「....ありがとう、二人共」 真姫「急いできたからこれくらいしかないけど....」ゴソゴソ
凛「これって....これをどうするの?」
真姫「世間的には効くらしいわ、あくまで噂レベルだけどね」
花陽「へぇー....」
真姫「じゃあ、花陽は消臭剤...凛はこれ」シャリン
凛「鈴?」
真姫「霊は大きな音を嫌うから、あと粗塩も渡しておくわね」
花陽「真姫ちゃんは?」
真姫「私はこれ」スッ
凛「カメラ?」 真姫「今、渡したものは霊には効くけど退治できる代物ではないわ、あくまで一時的に退ける為のアイテムよ」
真姫「だから無理はしないこといいわね?」
花陽「うん!」
凛「了解にゃ!」
真姫「さて....じゃあ、行くわよ」
真姫「.....やっぱりね」
凛「どうしたの?真姫ちゃん?」
真姫「これを見て」
凛「これって....エレベーターがどうしたの?」
花陽「もしかしてこのエレベーターって.....」
真姫「そう、さっき言ってた嫌なエレベーターね、これは」
凛「9階で止まってるにゃ」ポチポチ
真姫「まるで本当にカウントダウンみたいね....」 凛「今、9階で止まっているってことは幽霊が9階にいるってことだよね?」
真姫「おそらくはね、各階の06号室を回りながらね」
花陽「じゃあ、今9階ってことは.....」
真姫「えぇ、希が危険だわ、違うエレベーターで9階に行きましょう」
凛「着いたにゃ」
花陽「.....!!」ブルッ
凛「どうしたの?かよちん?」
花陽「寒くない?この階、外と比べて」
凛「たしかに言われてみれば.....」
真姫「強い霊気ね.....」
凛「冷気?エアコンが効いてるのここ?」
真姫「違うわよ、幽霊の霊気よ」 真姫「霊っていうのは熱を奪う性質があると言われているわ」
花陽「成程、だから幽霊がいると寒気とかがするとかよく言うんだね」
凛「ふむふむ.....」
真姫「何、考え込んでるのよ凛、何かあったの?」
凛「ううん、幽霊が霊気を使って冷気を出してるんだなって思って」
真姫「まぁ、そうね」
凛「これがほんとうのれいきだなって!」
花陽「..........」
真姫「.........」
凛「あ、あの.......二人共?」
真姫「あ、そうそう猫と一緒にいると低級な霊が寄り付きずらいって言われてるわ」
花陽「へぇー、それは知らなかった」
凛「無視しないでよ!!」 凛「ひどいにゃ...凛は皆をなごませようと思って」
真姫「こんな場所で和んでどうすんのよ」
花陽「あはは.....」
凛「!!」
真姫「どしたの?凛?」
凛「....なんか臭くない?」クンクン
真姫「また、貴方はふざけてるの?」
凛「ふざけてないよ、なんというか...なんか生ごみみたいな臭いがしない?」
花陽「.........」クンクン
花陽「たしかに腐ったみたいな匂いがするかも....」
真姫「....二人共...鼻が利くのね」
凛「それってどういう意味?真姫ちゃん」
真姫「その臭いは....霊の臭いよ...死臭っていったところかしら」 凛「霊って臭いがするものなの?」
真姫「私もそこまでは詳しくはないけど、動物や低級な供養されていない霊なんかがよくそんな臭いを出すって言われてるらしいわ」
花陽「知らなかった....」
真姫「花陽、その辺をファブっておいて」
花陽「え....あぁ、うん!!」
花陽「...........」シュッシュッ
凛「なんか、かよちん遊んでるみたいにゃ」
花陽「遊んでないよぉ!」
凛「それにしても、除菌に消臭、除霊までできるなんてこれって便利なんだね」
真姫「そうね」 真姫「さて、なんとか希の部屋に着いたわね」
凛「なんとかって...ファブりながら歩いてきただけじゃん」
花陽「半分くらい無くなっちゃったよ」
凛「なんということでしょう、あの冷たく生臭かったマンションの廊下が」
花陽「え?」
凛「かよちんの手によってフローラルな香りがするリラックスができる癒しの空間に、かよちんの依頼主への気遣いが見受けられます」
凛「さらに凛がここに盛塩をするという凛の遊び心も感じられる空間に仕上がりました」
真姫「なに匠ごっこしてるよ、貴方は」
凛「なんとか消費も装備以内で抑えることもできて、依頼主の真姫ちゃんの喜ぶ声も聞こえてきます」
真姫「ふざけるの?凛?」
凛「だって!こうしてないと怖いんだもん!!夕方なのにこのフロア人の気配がしないなんて怖すぎだよ!!」
花陽「そうだね、この階に来てから、人の気配がしないもんね」
真姫「......」 真姫「.........」ポチ
ピンポーン
真姫「希!来たわよ!!」
凛「東條先輩!!」
花陽「助けに来ました!!」
シーン
真姫「希!!」ドンドン
ガチャ
希「..........」
真姫「希!」
凛「先輩!!」
花陽「よかった!!無事だったんですね!!」
希「...........」
真姫「希?」 乙です
家、ファブはないけど猫はゴロゴロいるから大丈夫かな。
かよちんて確かに霊感ありそうな感じするなぁ。
でも、それに気付いてないから何か感じても気のせいかなで済ませてそう。 希「.......」グイッ
真姫「え、ちょっと、引っ張らないでよ!」
凛「真姫ちゃん!!」ダッ
花陽「待ってよ!!二人共!」
バタン!!
希「..........」カチャカチャ
真姫「の、希?」
花陽「ど、どうしたんですか?何があったんですか?」
希「............」
凛「先輩?」
希「.............」プルプル
真姫「...........」
希「真姫ちゃんのあほぉ!!!!遅いよ!!怖かったよぉ!!」 希「.....グスッ.....」
真姫「遅れてごめんなさい、謝るわ」
花陽「先輩、一体何があったんですか?外の廊下も嫌な感じがしますし....」
希「...皆は本物だよね?」
真姫「本物って....私は私に決まってるじゃない」
希「...うん、その感じなら本物みたいやね」
真姫「その感じってどんな感じよ」
凛「まぁまぁ、それよりこれからどうするか考えないと」
真姫「そうね、まずは状況から整理しましょう」
真姫「希、何があったの?教えて?」
希「うん...わかった...あんなぁ、実は....」 希「うちが最初に異変に襲われたのは昨日の夜」
希「ほら、この間、うちが上の部屋がうるさいって言ってたやん?」
真姫「そういえば...言ってたわね」
希「でもなぁ、上の部屋は空き部屋だったんよ」
花陽「それって.....」
希「でね、それを管理会社から聞いた後に誰もいないのにチャイムが鳴ったり、お風呂からの呼び出し音がずっと流れたり...停電になったり....」ウルウル
希「怖くなって....布団に逃げ込んだら、金縛りにあって...経文を心の中で唱えたら耳元で『無駄だよ、そんなもの』って言われて....」
花陽「ひぃ....怖いよぉ....」
希「それで気を失っちゃって、気づいたら朝でうち夢かと思っちゃって....」
真姫「なんでそれを私に言わなかったのよ」
希「だって、夢だったかもって思ってたし...それに....その...」
真姫「何よ、歯切れが悪いわね」
希「だって....真姫ちゃんを心配させたくなかったんだもん!!!」 真姫「はぁ...希、貴方は私の大切な友達なんだから、心配くらいかけていいのよ」
凛「そうだよ先輩!凛なんか、いつも真姫ちゃんに心配をかけさせてるもん!」
真姫「威張って言うことじゃないでしょ、凛はもう少ししっかりしてほしいわ」
凛「...手厳しいにゃ」
花陽「あと先輩、さっき真姫ちゃんに言ってた『本物』ってどう意味ですか?」
希「実はさっき真姫ちゃんに電話した時にね、玄関の外に真姫ちゃんが居ったんよ」
真姫「え?私が?」
希「うん...声も姿も真姫ちゃんなんだけど、なんか嫌な感じがして....」
真姫「嫌なかんじ?」
希「うん、上手くは言えないんだけど、真姫ちゃんだけど真姫ちゃんじゃないかんじだったんよ」
希「それで昨日の件もあって怖くなって、真姫ちゃんに電話したんよ」
真姫「成程ね...それでさっきもすぐに開けなかったのね」
希「うん...」 希「それでうちが「何者や」って聞いたら態度が豹変してドアをずっとガチャガチャしてて...すっごく怖かったんよ....」ブルブル
真姫「わかったわ、よく頑張ったわね...」なでなで
希「っ....子供扱いしないで、うちは先輩だよ?」
真姫「先輩禁止でしょ?もう大丈夫よ、私も来たし、それに」チラッ
凛「にゃ?」
花陽「一応やっておこうかな?」シュッシュッ
真姫「お節介だけど、頼もしい仲間もいるわ」
希「っ.....本当にお節介やね......」
真姫「そうね、でもそれが時には心強いでしょ?」
希「....そうやね」
ピンポーン
希「!!!」ビクッ
花陽「まさか....」
真姫「.........」 ピンポーン
凛「....誰か確認する?」
真姫「静かに.....」
希「.......」
「宅配便でーす」
凛「あ、宅配便だって」
花陽「じゃあ、大丈夫?」
真姫「もう少し待って.....」
希「..........」 ピンポーン
「宅配便です」
凛「行かなくていいの?真姫ちゃん」
真姫「妙ね....」
花陽「うん...おかしいね」
凛「おかしい?」
真姫「普通ならこんなに宅配便の人はこんなにしつこくないわ」
花陽「うん、すぐに出ないなら不在票を入れたりするもんね」
凛「成程....」
真姫「今は出ない方が無難ね」
ピンポーン
「宅配便です」
希「っ...........」
真姫「大丈夫よ、今は私や凛、花陽がついてるから....」
希「......うん」
真姫(...それにしても、希の話では部屋の中に一度は侵入したはずなのに、なんで今は中へ入ってこれないのかしら?) 乙です
ヤバイとこだと分かってるんだから、とっとと脱出した方が良いんじゃないの?
ファブリーズも半分くらい使っちゃってるんだし。 真姫「どうやら一旦諦めたようね」
凛「怖かったにゃ...」
花陽「これから、宅配便を受け取るのが怖くなっちゃうよ」
希「............」
真姫「それにしても妙よね」
凛「妙?」
真姫「えぇ、だって昨日は希の部屋に侵入してきた霊がなんで今日は入ってこないのかしら?」
花陽「あ、たしかに.....」
凛「う〜ん、昨日は夜だったらとか?」
真姫「その可能性もあるわね、今は夕方、夕方や丑三つ時や明け方は霊の力が強くなるらしいわ、ね?希?」
希「あ、うん...逢魔が時っていうんよ」
凛「へぇー」
真姫「もしかしたら突破口になるかもしれないわ」 真姫「希、昨日と違う点ってある?」
希「違うところ....う〜ん、あ!真姫ちゃん達がいる!」
真姫「いや、そうじゃなくて、何か買ったとかないの?もしかしたらそれが魔除けみたいになってるかもしれないわ」
花陽「そっか、だから今入って来れなくなってるんだね」
真姫「おそらくは、あともう一つの可能性は....」
凛「可能性は?」
真姫「ただ、希を怖がらせたくてやっているだけとか」
希「っ......」ゾクッ
凛「怖いこと言わないでほしいにゃー!」
真姫「いや、だから可能性の1つとして言っただけだって」
花陽「怖すぎるよ......」 真姫「それで何かないの?」
希「何かって言われても......」
凛「ん?...その小包はなんですか?」
希「え、あぁ...これはさっき、両親から送られてきた小包だよ」
花陽「ご両親から....」
希「うん、まぁ、まだ中身は開けてないけどね」
真姫「もしかして......」
凛「ん?どうしたの真姫ちゃん?」
真姫「それがもしかしたら重要な鍵かもしれないわ」 真姫「ねぇ、希、それを開けてもらってもいいかしら?」
希「え、これ?」
真姫「うん...見せたくないなら私達に見せなくてもいいから、もしかしたら今、私達を助けてくれてるものはこれかもしれないの」
希「...........」
真姫「無理強いはしないわ、他の手段も考えるから」
希「いいよ....でも最初はうちだけが見たいから、向こうを向いててくれる?」
真姫「わかったわ、凛、花陽聞いてたわよね?」
凛「了解にゃ」
花陽「うん、わかった」
希「......じゃあ、開けるね」
希「..........」ゴソゴソ 希「これは.....」
真姫「.........」
希「いいよ、こっち見ても」
真姫「いいの?」
希「うん、ええよ♪」
真姫「それで、その....どうだった?あ、もちろん答えたくないなら答えなくてもいいから」
希「あ、中身?」
真姫「えぇ....」
希「これだった!!」
凛「御守りと....」
花陽「えっと....破魔矢?」 真姫「.....成程ね」
凛「成程ってどういうこと?」
真姫「破魔矢はその名前の通り破邪の効力があると言われてるのよ」
凛「はじゃ?」
真姫「簡単に言えば、悪い気を退治したりするやつよ」
花陽「えっと、西洋で言う銀の弾丸と同じかんじかな?」
希「お、花陽ちゃん随分と詳しいなぁ」
花陽「本で前に読んだことあったので」
真姫「まぁ、そんなことね有効な武器になるってことよ」
凛「へぇー....」
真姫(あとはこの御守りね、なんか強いパワーを感じるわね、この御守り....) 希「ん?......」
希(なんか他にも入ってる....これは手紙?)
希「............」
凛「でも破魔矢ってどうやって使うの?弓ないよ、弓」
真姫「ないなら....作る?というか刺せばいいんじゃないの?」
花陽「え、幽霊って刺せるの?」
真姫「....わからないわ」
凛「真姫ちゃん真面目に考えてよーー」
真姫「真面目に考えてるわよ!!」
希「ちょっと、トイレ行ってくるね?」
真姫「なら私もいくわ」
希「え」
真姫「別に中までは着いて行かないわよ、なにかあった時の為に一応ね」
希「そっか...うん、わかった....」
真姫「二人共、なにかあったらすぐに呼んで頂戴」
凛「OKー」
花陽「うん、わかった」 希「...........」
希(手紙、なんて書いてあるんだろ....)ガサゴソ
『希ちゃんへ、体調は優れていますか?ご飯はちゃんと食べていますか?』
『最近、暑かったり、寒かったりするけど体調には気をつけてね』
『この間、近くの有名な神社に行ったのでそこで買った御守りと破魔矢を送ります』
『いつも希ちゃんのことを思っています、また手紙を送ります、母より』
希「.....もう、久々の手紙がこんな手紙なんて...しかもこんな御守りなんて....うちもう高校三年生なんだよ?.....」
希「相変わらず変なんだから......グスッ....」
希「ありがとう....お母さん.....グスッ....」
真姫「...............」
真姫(成程、あの御守りはそういうことだったのね.....母の愛は強しか....) 希「お待たせ、真姫ちゃん」
真姫「じゃあ、戻りましょうか...」
希「うん......」
凛「ラブアローシュート!!」バッ
真姫「グェ!」
凛「あ」
花陽「凛ちゃん!!」
真姫「...何してるのよ....貴方達は!!破魔矢で!!」
凛「えっと...その....当てやすいように弓を作ろうかなって、今、試しに投げても飛距離がいまいちだったし」
花陽「ご、ごめん真姫ちゃん!!」
真姫「もう....でもいいアイデアね、そのアイデアに免じて許すわ、でも投げるのはちょっと失礼かもね」
花陽「そうだね、もうやめるね?」
凛「でも、弓ってどうやって作ればいいのかな?.....」
真姫「なんか材料ってない?希」
希「うーん、なんかないか探してみるね」
真姫「頼んだわ、あと凛、さっきのラブなんとかってなによ」
凛「あれは弓道部の先輩の真似にゃ」
真姫「へぇー...面白い先輩がいるのね....」 真姫「何かあった?」
希「うーん....弓にできるようなものはなかったよ」
真姫「まぁ、普通の家はないわよね」
希「でも、これなら役に立つかも」カランッ
真姫「これはお酒?」
凛「先輩!飲んじゃだめですよ!!」
希「飲まへんよ!!お清めで使ってるお酒!」
花陽「でも、お清めなら使えそうだね!!」 凛「うーん....」
真姫「どうしたのよ、凛」
凛「いや、水鉄砲でもあればそのお酒を入れれば強いかなーと思って」
花陽「それいいね、凛ちゃん」
真姫「あのねぇ、そんな都合よくある訳が....」
希「あ!水鉄砲なら1丁ならあるよ」
真姫「って、あるんかい!」
希「これやね」スッ
花陽「思ったより、立派な水鉄砲だね」
希「ちなみに生徒会長も同じやつ持っとるよ」
凛「へぇー、生徒会長さんって意外と面白い人なんだね」
真姫「いや、なんで持ってるのよ」 真姫「じゃあ、水鉄砲は凛、ファブと塩は花陽、御守りと破魔矢は希が持っていて」
凛「真姫ちゃんは?」
真姫「私にはこれがあるからいいわ」
花陽「カメラ?」
真姫「別に無理に戦闘をする必要はないわ、脱出が第一目標よ」
希「うん、皆ごめんね、迷惑かけちゃって....」
真姫「別に気にしなくてもいいわよ、皆、好きできたんだから」
凛「そうにゃ!!」
花陽「はい!」
希「....ありがとう、皆...」 真姫「............」キョロキョロ
凛「どう?真姫ちゃん?」
真姫「今のところは気配はないわね、行くなら今ね」
凛「OK!!」
花陽「花陽も準備OKです」
希「うちも準備完了や」
真姫「よし、行くわよ」ガチャ
真姫「.....!!」ゾクッ
凛「なんかさっきよりも....」
花陽「廊下が寒くなってる?」
真姫「....急ぐわよ!!」 真姫「嘘でしょ....」
花陽「これ、花陽達が乗ってきたエレベーターだよね?」
凛「どうしたの二人共?」
真姫「ボタンが無くなってる.....」
希「嘘やろ...9階から下の階のボタンがないやん....」
真姫「...そう簡単には逃がしてはくれないみたいね....」
凛「じ、じゃあ!どうするの!!」
花陽「なら、部屋に一旦戻ろうよ!とりあえずは安全なんだし」
真姫「そうね....」
凛「!!」
花陽「どうしたの凛ちゃん?」
凛「希ちゃんの部屋の前に何かいる....」
花陽「え?」
真姫「...!!まずい....隠れて!」サッ
希「え?うちには何も見えないけど.....」
「.............」
真姫(まだこっちには気付いてない?...今のうちに....) 「.............」ユラユラ
凛「ねぇ、真姫ちゃん...あれが幽霊ってやつなの?」
真姫「そうよ...まだこっちには気付いてないみたいね....」
花陽「どうしよう....」
希「.............」
真姫(どうする....違うエレベーターと非常階段は幽霊の反対側....無理に突破するべきではないわよね.....)
「.............」サッ!!
真姫「!!」
凛「こっちを見たにゃ」
花陽「まさか.....」
「.............」スタスタ
凛「こっちに来るにゃ!」 花陽「ど、どうしよう!!真姫ちゃん!!」
真姫「!!とりあえず上に逃げるわよ!!」
花陽「う、上!?」
希「...それとも戦う?」
凛「よし、食らえにゃ!!」プシュッ!!
「.............」スタスタ
凛「き、効いてない?」
花陽「そんな.....」
真姫「とにかく上に!!!」
希「早く、花陽ちゃん!!凛ちゃん!!」
花陽「ぴぃやあああ!!」シュッシュッ
凛「にゃあ!!」パッパッ
凛「全く効かないにゃー!!退散にゃー」ダッ
花陽「ひぇー!」ダッ
希「早く乗って!!」
真姫「....厄介そうね.....」パタン 凛「とりあえず、上の階に来たけどどうしよう....」
花陽「花陽達、ここに閉じ込められたってことだよね」
真姫「そうね、ごめんなさい...私が無理にここからの脱出を促してしまったから....」
凛「真姫ちゃんは悪くないよ!!」
花陽「でも、これからどうしよっか....お酒もこれも塩も効かなかったし...」
希「でもなんで9階から下が無くなっちゃったんだろ?」
真姫「それは幽霊が13階から降りてきたからでしょ、だから今まで通った階、もしくは支配した階だからなんじゃないの?」
希「成程.....でもさ、なんで幽霊が出たんやろ?」
真姫「え?」
希「いや、うち何年かここに住んでるから...ほら、引っ越し先がこうなるなら納得できるんやけど...なんで急にこうなったのかなと思って....」
真姫「確かに言われてみればそうね....」
花陽「もしかして...上の階に何かがある?」
真姫「....!そうだ、凛!1306号室の人はどうなったんだっけ?」
凛「え?」
真姫「だから最初にいなくなった人よ!」
凛「え、えっと....たしか行方不明?」
真姫「行方不明.....」 凛「それがどうかしたの?真姫ちゃん?」
真姫「いや、希が言っていた幽霊が現れた原因を考えてて」
花陽「そっか!今まで住んでて何もなかったのに、ここ最近でこんなことが起きるなんておかしいもんね」
真姫「そういうこと....もしかしたらあの幽霊を成仏させることができるかも...」
凛「そんなことできるの?真姫ちゃん」
真姫「さぁね?でもそれが一番脱出するには手っ取り早いかもしれないわ」
希「真姫ちゃん、随分手馴れてるというか...冷静やね」
凛「そりゃ...真姫ちゃんは」
真姫「あ、ちょっと...凛!」
凛「霊能力者だもん!!」
希「え!!」
真姫「あー.....」
希「真姫ちゃんエスパーやったん!!え!?本物!?本物!?」
真姫「ちょ!やかましい、見つかるから静かにして!」 希「むー.....」ムスッ
真姫「なにむくれてんのよ」
希「別にー....うちだけ幽霊が見えなくて拗ねてないですよーだ....」
真姫「いや拗ねてるし、自分で言ってるじゃない」
希「だって、3人は見えてうちだけ見えないなんてずるいやん」
真姫「あのねぇ...」
凛「ある意味先輩がうらやましいにゃ」
花陽「あはは....で、どうするの真姫ちゃん?」
真姫「とりあえず、13階の1306号室に行きましょう、もしかしたら脱出の鍵があるかもしれないわ」
希「真姫ちゃん、うちだけに霊能力者だって言ってくれなかったしー」
真姫「もう、いつまで拗ねてるのよ!行くわよ」 真姫「それにしてもさっきのフロアもこのフロアも全く人気がないわね」
花陽「うん...まるで花陽達だけがここにいるみたい...」
凛「居心地が悪いにゃ....」
希「霊感がないうちも!なんか嫌な気配がするし!」
真姫「まだ拗ねてるの?」
希「別にぃー」
真姫「はぁ......」
花陽「あ、あったよ!1306号室」
花陽「郵便受けがいっぱいになってるにゃ...扉の郵便受けをあえていっぱいすることで前までは普通の扉だった玄関をアート性を出そうとしている匠の遊び心が....」
真姫「もうそれはいいの!!」
希「.........」ガチャ
希「!開いてる....どうする?」
真姫「行くしかないでしょ....最悪、私だけでも行くわ」
凛「凛も行くよ!!えっと、いちれんたくしょーにゃ!」
花陽「私ももちろん行くよ」
希「じゃあ、開けるね....」
真姫「えぇ.......」
真姫(さて...この部屋に何があるのかしら?....) >>315訂正
花陽「郵便受けがいっぱいになってるにゃ...扉の郵便受けをあえていっぱいすることで前までは普通の扉だった玄関をアート性を出そうとしている匠の遊び心が....」×
凛「郵便受けがいっぱいになってるにゃ...扉の郵便受けをあえていっぱいすることで前までは普通の扉だった玄関をアート性を出そうとしている匠の遊び心が....」 〇 真姫「..........」バタン
花陽「一応、鍵をかけておくね」ガチャン
真姫「ありがとう、花陽」
凛「なんかこの部屋息苦しくない?」
希「うん...空気が重くて冷たい....」
真姫「それと臭いがしない?」
凛「臭い?」
花陽「とくにはしないけど....」クンクン
希「真姫ちゃんなんか変な臭いする?ここ?」
真姫「...気のせいだったかしら?....ごめんなさい、気を張りすぎてたみたい、ごめんなさい」
凛「うん?」
真姫(血の臭いがするけど....これは黙っておいたほうがよさそうね) 凛「ん?」
真姫「どうしたの凛?」
凛「いや、この壁がすっごく嫌な感じがして気になって....」
真姫「壁?.....」
花陽「..........」ジッー
真姫「どうしたの花陽?」
花陽「うーん....」キョロキョロ
真姫「?」
花陽「なんでここの一面だけ壁紙が違うんだろ?」
希「壁紙?」
花陽「はい、色が違うんですよ、この一面だけ」
真姫「...まさかね...ね?」
凛「真姫ちゃん?」
真姫「..........」 ピンポーン
真姫「!?」
希「どうやら来たみたいやね....」
凛「いや、もしかしたらー本当の宅急便の人かもよ」
花陽「あ、空き部屋には来ないよ、凛ちゃん」
「...........」ガチャガチャ!!!
花陽「ひぃ!!」
希「どうすんの!!真姫ちゃん!!」
真姫「やるしかないわ、凛と花陽はここを見張ってて、何かあったら呼んで頂戴」
花陽「う、うん!真姫ちゃんはどうするの?」
真姫「ちょっと、そいつの本体に会ってくるわ」
凛「え?」 普通だったら拗ねてる希かわいいとか思うけど、得体のしれないモノから逃げてる時に拗ねてもうぜえだけだな。 真姫「........」
希「本体ってどういうこと?真姫ちゃん?」
真姫「この壁...さっき、花陽がこの壁紙だけ色が違うって言ってたわよね」
希「うん、たしかに違う色をしてるけど...それがどうしたの?」
真姫「おそらくこの騒動の原因はこの壁にあるわ」
希「え!?この壁に!?」
真姫「まぁ、剥がせばわかるわ、剥がせば」
希「剥がす?でも...うち、壁紙の剥がし方とかわからないけど...」
真姫「大丈夫よ、私に任せて」 真姫「たしか....カッターは持っていたはず....」ゴソゴソ
希「え?切っちゃうの?」
真姫「そうしなければ、剥がせないわ...あった...」
希「でも、そんなことをしたら管理会社に....」
真姫「命には代えられないわ!それに私が払うからいいわよ!!」
希「う、うちも出すよ!!だってうちのせいで....」
真姫「その話は後で!!今はこの状況を切り抜けるのが先よ!」
希「う、うん!!わかった...」
真姫「そうだ...水を汲んできてくれる希」
希「お水?...OK!!わかった!!」 >>331訂正
真姫「そうだ...水を汲んできてくれる希」×
真姫「そうだ...水を汲んできてくれる?希」 〇 真姫「さて、この壁にはコンセントがないから...適当な場所で切れ目を入れて軽く壁に水を塗り込んで.....」
真姫「剥がす」ぺリペリ
希「おぉ!剝がれてく...真姫ちゃんすごい!!」
真姫「壁紙のノリが水性だったみたいね....剥がしやすくて助かったわ」
真姫「.........!!」ぺリペリ
希「え、これって.....」
真姫「お札ね...なんでこんな端っこに貼ってあるのかしら.....」ぺリペリ
希「え、待って....まだ出てくるよ....」
真姫「え...なによこれ....」ぺリペリ
パラッ
真姫「........!!」
希「ひぃ!!!なんなんこれ!?」
真姫「壁一面がお札ばっかり......」
希「それになんなんその扉は!!なんで壁の中に部屋があるん!?」
真姫「これは一体......」 希「っ.....真姫ちゃん、うちもこれはちょっと怖いかなって...」プルプル
真姫「絶対に...その扉を開けちゃだめよ」
希「あ、開ける訳ないやん!!そんな怖い扉!!」
真姫「でも、物理的にもおかしいわね、これじゃあ向こうの部屋の作りがおかしくなるはず....」
希「な、なんということでしょう、真姫ちゃんの手によって、普通の面白みのない壁がお札が一面に貼られているスリリングな、か、壁に」プルプル
希「扉をつけることで、隣の部屋の人とも交流ができて、楽しい生活できる部屋に...た、匠の遊び心が....」プルプル
真姫「もうそれはいいっての!!」
希「だって怖いんやもん!」
真姫「はぁ....なんで皆怖くなると匠ごっこをするのよ....」
真姫(というか、私だって怖いわよ!でも、私までひるんでたら皆が不安がるから我慢をしてるっていうのに!!) 真姫「...成程...」
希「真姫ちゃん、何かわかったの?」
真姫「お札を見て」
希「お札?」
真姫「全部ではないけど、破けたり文字が消えたりしてるわ」
希「もしかして、それが原因ってこと?」
真姫「おそらくはね....結果、封印なのかはわからないけど、効果が薄れてあの霊が出てきてしまった」
希「じゃあ、お札を新しくすれば!!」
真姫「そうね、でもそれは無理ね」
希「なんで!...あ、そっか....」
真姫「私達はお札なんて持ってないし、書けもしないわ」
希「そんな...どうしたら....」
真姫「戦うしかないわ」
希「え?」
真姫「大丈夫よ、皆はこの身に変えても守ってみせるから....なんてね?」
希「真姫ちゃん.....」
真姫(さて....そうは言ったもののどうしようかしら....) 凛「真姫ちゃーん!!ちょっと戻ってきて!!」
真姫「凛!?どうしたの?」ダッ
希「あ、待ってよ!!真姫ちゃん、一人にしないで!」
真姫「どうしたの!?」
凛「ちょっとまずいかもしれない....」
真姫「え?」
花陽「どんどん扉を叩く力が.....」
ドン!!ドン!!ドン!!ドン!!!!
花陽「ひぃ!!」
凛「このままじゃ、やぶられるのも時間の問題にゃ!!」
真姫「っ....なんで」
凛「外が暗くなったから?」
真姫「かもしれないわね....」
ドン!!ドン!!ドン!!ドン!!!!ドン!!!!!
真姫「っ〜!!ドンドンうっさいわよ!!近所迷惑でしょうが!!!」 真姫「もう腹をくくるしかないわ!!凛!!」
凛「にゃ?」
真姫「この中で1番身体能力の高い貴方にお願いがあるの!」
凛「お願い?」
真姫「私があいつに隙を作るわ、その隙にあの破魔矢を投げるなり刺すなりして頂戴!」
凛「え、凛が!?」
真姫「お願い!!凛、」
凛「...うん、わかったにゃ!」
真姫「ありがとう、凛」
凛「それで凛はどうすればいいの?」
真姫「それはこれから説明するわ」
花陽「真姫ちゃん!!私はどうすれば....」
真姫「そうね、花陽は希とこの部屋にある武器になりそうな物を探してきて、万が一の時の為に」
花陽「わかったよ!!」
希「了解!!」
真姫「さて....反撃開始といこうじゃない....」 真姫「いい?凛?私が合図したら目をつぶって、その後に全力でそれをあいつにかましてやって!」
凛「わかったにゃ!」
花陽「色々集めてきたよー!!」
真姫「ありがとう」
ドンドン!!!ドンドンドン!!!
希「もう!!うっさい幽霊やね!」
真姫「さっきまで震えてたのに随分と元気になってきたわね」
希「なんか恐怖を越えて怒りになってきた、うちがあんたになにしたっていうん!!」
希「絶対に除霊したるわ!!」
真姫「いい意気込みね、さて...いくわよ!!」 真姫「開けるわよ!!」ガチャ
希「さっきからうるさいんよ!!この馬鹿!!」ジャブ!
「..............」ポタポタ
希「あー....お酒はやっぱりダメみたいやね....」
「ああああああああああああ!!!!」
希「ひぃ!!」
真姫「希!!下がって!!凛、行くわよ!!!」
凛「あ、うん!!」
真姫「皆、目をつぶって!!!!」パシャッ
花陽「っ!!眩しっ!!!」
「ぎゃああああああ!!!!!!!」
真姫「よし、カメラのフラッシュ効果はあるようね!!!凛!!!」
凛「くらえーーーーーー!!!!!」シュン!!!
「............!!」スッ
真姫「よ、よけた!?」 「.............」フラフラ
真姫「ふらついてるのに、よけるなんて.....破魔矢の気を感じて避けたっていうの?」
凛「どうしよう真姫ちゃん!!」
真姫「っく、破魔矢は廊下に....皆、一旦部屋を出て9階に戻るわよ、こいつがひるんでる隙に体制を立て直しましょう!!」
花陽「う、うん!!」
「あぁぁあぁ.........」フラフラバタン!
真姫「凛は破魔矢を回収して!」
凛「わかったにゃ!」
希「真姫ちゃんも早く!!こっちに!!!」
真姫「えぇ!!」ダッ
「...........!!」ガシッ
真姫「っ!?」
希「真姫ちゃん!?」
「..............」 真姫「っち、皆は先にエレベーターに!!」
凛「でも!!」
真姫「いいから!!合図をしたらまた皆!目をつぶって!!」
「ああああああああああああ」
真姫「冷たい!....この....なに触ってんのよ!!」
「あああああああああああ!!!」
真姫「馬鹿の一つ覚えみたいに...そんな声しか出せないの?」スッ
真姫「ねぇ、ストロボって知ってる?」カチッ
真姫「皆、目をつぶって!!!!」
パシャ
「あああぁあぁああぁああ!!!!!!」ジタバタ
真姫「ざまぁみなさい」 凛「真姫ちゃん!こっち!!早く!!」
真姫「今、行くわ!」ダッ
花陽「何をしたの?真姫ちゃん?」
真姫「霊は強い光を嫌う性質があるって言われているの、だからフラッシュをおみまいしたやったのよ」
希「やるやん、真姫ちゃん」
真姫「しかもストロボっていうのは普通のカメラより強力な光を出せるの」
凛「さすが真姫ちゃん、効果抜群だったね!」
真姫「えぇ、やってやったわ」ドヤッ
花陽「!!真姫ちゃん.....」
真姫「どうしたの、花陽?」
花陽「エレベーターが動かなくなってる....」
真姫「え!?」 真姫「嘘でしょ....」ポチポチ
凛「そんな...戻れないってこと?」
花陽「どうしよう...」
希「皆!こっち!!」ガチャン
真姫「希!そっか...非常階段ね!」
希「これで下に.....えぇーー!?」
真姫「!?どうしたのよ!希」
希「下が.....」
花陽「なにこれ.....」
凛「下への階段がないにゃ!?」
真姫「簡単には逃がさないってことね....」
「あ”あぁあァアあァ!!!」
花陽「!?」ビクッ
真姫「仕方ない!!屋上に逃げるわよ!!!」 真姫「よし、鍵は開いてるみたいね」ガチャ
希「不用心やなぁ...鍵がかかってないなんて」
真姫「かかってたら面倒な事になってんだからいいじゃない」
花陽「もしかして、ここに誘い込まれてるってことはないよね?」
真姫「.....まさか、そんなことは...鍵はかけときましょう」ガチャ
凛「でも、逃げ場はこれ以上ないし、どうしよう....」
真姫「花陽、さっきの部屋に何があった?」
花陽「えっと....」ゴソゴソ
花陽「これくらいかな?」
真姫「ビニールテープ....これはチャッカマン?それと...これは小さい工具箱?」
凛「なんでそんなものを集めたの?武器になるの?」
希「いやいや、これがあればなんでも作れるよ、それに武器にもなる、映画によくあるパターンや」
花陽「希先輩がそういうから...でもこれ以外はなにもなかったよ?」
真姫「チャッカマンがどう武器になるのよ」
希「いや、スプレーと合体させて....」
真姫「いや、それは危ないから!!」
希「えー、でも強力だと思うんだけなぁ....」 凛「ねぇねぇ、これとかは武器にならないかな?」カランッ
花陽「鉄パイプって....幽霊に物理的な攻撃が効くの?」
凛「わかんないにゃ、でもなんか手にしっくりくるにゃ」
真姫「成程、ここに改修工事とかで使っていた部材が置かれているのね」
希「このパイプは鉄じゃないから弱そうやね、軽いし」
真姫「それは塩化ビニールのね、多分....」
ドン!!ドン!!ドン!!!!!
花陽「き、来た!!」
希「どうするの?真姫ちゃん?」
真姫「現状、あいつに効くのはこの破魔矢なんだけど....」
凛「けど?」
真姫「さっき避けれたことを考えると投げるより早く不意をついて当てないと多分当たらないわ」
花陽「投げるより早く当てるって無理なんじゃ....」
真姫「.........そうだ!!」
希「なんかひらめいたの?真姫ちゃん?」
真姫「銃を作るわよ」
凛「銃?」 真姫「今から私が言うのものを準備して皆」
希「う、うん?けど銃って....真姫ちゃんってそんなものを作れるの?」
真姫「まぁ、おもちゃみたいなものだけど、うまくいけば作れるわ」
真姫「凛、花陽、今日はなんかヘアースプレーとかなんか持ってる?」
凛「あ、うん!持ってるよ!!」
真姫「よし、花陽、さっきの軽いパイプとチャカマンとビニールテープを頂戴」
花陽「う、うん!!」
真姫「工具箱には....よしトンカチとドライバーがあるわね!」
希「なにを作るの?真姫ちゃん?」
真姫「とある映画でも化け物を倒したことがある秘密兵器よ」 真姫「よし...底蓋がついてるタイプがあったわ....まずは適当なところにチャッカマンの先が入る穴をあけて....」カンカン
凛「凛達は真姫ちゃんが秘密兵器を作ってる間に時間を稼ぐにゃ」
花陽「うん!!バリケードを張ろう!!」
真姫「開いた穴にチャッカマンの先を入れてビニールテープでふさいで固定をして.....」
希「.....手馴れてる....」
真姫「ヘアースプレーを開いてる先端の方から入れて破魔矢をセットする....スプレー2缶使えば充分よね?」
真姫「なるべく空気が入らないように破魔矢にハンカチを巻いてなるべく密閉させる形にして......」
真姫「できたわ!!即席銃の完成よ」
希「チャッカマンがトリガーみたいになってる」
真姫「まぁ、これが着火装置だし、間違ってないわ」 「あああああああああああ!!!」バキン!!
凛「にゃあ!扉をぶちやぶって入ってきたにゃ!!」
花陽「真姫ちゃん!?準備は終わった!?もう時間は稼げなそうだよ」
真姫「えぇ、完了したわ」スッ
凛「おぉ!なんかかっこいいやつが出てきたにゃ」
希「さぁ、真姫ちゃんかましてやって!!」
真姫「もちろんよ....いくわよ」
「!?」
真姫「くらいなさい!!」カチッ 花陽「...........」
凛「...........」
希「.............」
真姫「あれ?」
真姫「なんで出ないのよ!!」カチッ
「あああああああああ!!!!」
凛「にゃあ!!」
花陽「ひぃ!!」
希「皆一旦散って!!」
真姫「.......ってなんで私だけを追いけてくるのよ!!」
「ああああああああああ」
真姫「.....きゃあ!!」ズルッ
希「真姫ちゃん!!」
真姫「痛たた.....」
「................」
真姫「!?」
「ああああああああああああ!!!!」 真姫「...!?....なんてね?」カチッ
「!?」
ボォン!!!!!!
花陽「ぴぃあ!?」ビクッ
凛「にゃあ!?」
希「っ!!すっごい音!」
「あ”あ”ああああ”あああああ!!!!!!!」
真姫「やったわ!!」 「あ”あああああああああ!!」ジタバタ
真姫「...........」
「...ぁ...ァ.....」
「............」スンッ
凛「や、やったの?」
希「凛ちゃん、それはフラグだから言ったらあかんよ」
花陽「あ、見て!!」
「..............」スッー
凛「消えていくにゃ....」
花陽「ってことは....」
希「うちらの勝ちやーー!!」
真姫「っ.....」ガクッ
希「真姫ちゃん!?」ダッ 希「大丈夫!?真姫ちゃん怪我とかしてない?」
真姫「緊張が解けただけよ....」
凛「もう!!びっくりしたにゃ、真姫ちゃんがやられちゃうかかと思っちゃったよ」
真姫「敵と騙すのにはまずは味方からってってね」
花陽「あんまり心配させないでよぉ.....」
真姫「ごめんなさい、でもやったわ」
真姫(本当はテンパっててチャッカマンの安全ボタンを解除し忘れてたのは黙ってていいわよね?)
「う、うーん......」
真姫「!?」
凛「人?誰?」
「あれ?ここは?なんで屋上にいるの?私」
真姫「どうやら行方不明だった人が憑りつかれていたみたいね」
花陽「じゃあ、これで行方不明事件も解決だね!」
真姫「そうね.....とりあえず、1件落着かしら」 数日後
凛「おはよー真姫ちゃん」
真姫「おはよう」
花陽「聞いた真姫ちゃん?」
凛「希先輩、引っ越しするんだって」
真姫「え!?」
花陽「あれ?聞いてなかったの?」
真姫「初耳なんだけど」
凛「ほら、れいの事件でそのニュースをたまたま先輩の両親が見たらしくて」
花陽「危ないから違うとこに引っ越しするんだって」
真姫「まぁ、当然の判断ね....」
凛「あと、先輩に聞いたんだけど、1306号室の人も引っ越しするって」
真姫「まぁ、あの後にあの人に説明して部屋をお祓いをしてもらったとはいえ、あんな場所、私だって住みたくないわよ」
凛「そうだよねー」
真姫「............」 希「お、真姫ちゃん」
真姫「希、引っ越すって本当?」
希「あぁ...そうだよ?言ってなかったっけ?」
真姫「聞いてないわよ」
希「そっかそっか、ごめんごめん、明日引っ越しするんよ」
真姫「あ、明日?」
希「うん、じゃあ、今日は引っ越しの準備があるから、部活はなしね」
真姫「え、ちょ....」
希「また明日ねー」
真姫「.............」
真姫「....ばか......」 花陽「真姫ちゃん来ないね....」
凛「時間は一応、伝えたはずなんだけど....」
希「真姫ちゃんも忙しいんよ、きっと」
花陽「うーん.....」
希「二人共手伝ってくれてありがとね」
花陽「いえいえ」
凛「今度ラーメン奢ってください!!」
希「ええよー」
凛「それにしても1206号室の人、助かってよかったよね」
希「うん、奇跡的に後遺症もなしでしばらくしたら退院できそうだって」
花陽「よかった....噂では亡くなってるかんじになってたもんね」 希「じゃあ、そろそろ時間やね、うちは向こうの家に行くね」
凛「はい」
希「じゃあ、またねーー!!運転手さん、車お願いします」
花陽「はい、また」
凛「バイバイにゃーー」
希「バイバイー」
真姫「待って!!!」
希「真姫ちゃん?」
真姫「はぁ....はぁ......」
希「どうしたん?そんな慌てて....」
真姫「これ」スッ
希「うん?」
真姫「いいから!!受け取りなさい!!」
希「う、うん.....」 真姫「それは今、開けちゃだめだからね!後で読んで!」
希「わ、わかったよ...」
真姫「............」
希「じゃあ、行くね」
真姫「楽しかったわ、貴方との部活」
希「う、うん?うちも楽しかったよ」
プップーー
希「おぉ!!じゃあ、車待たせてるから行くね?」
真姫「うん.....」
希「じゃあ、またねーー」
真姫「..........」 真姫「...........」
凛「行っちゃったね」
花陽「帰ろっか?」
凛「うん、真姫ちゃん帰ろう?」
真姫「っ..........」
花陽「真姫ちゃん?」
凛「それにしても引っ越しっていっても、隣町に引っ越しだから引っ越しってかんじしないよね?」
花陽「そうだね、でも学校とかあるし、先輩は一応受験生だからこれからの転校も大変だからね」
真姫「え?」
真姫「えぇーーーーー!!!!!!」 希「ふふふ」にやにや
真姫「.........」ムスッ
花陽「どうしたの真姫ちゃん?」
凛「先輩と正反対の顔をしてるにゃ」
真姫「...なんで教えてくれなかったのよ」
凛「え?」
真姫「わかってたら、あんなもの書かなかったのに...」
花陽「あんなもの?」
希「こらこら!そんなこと言ったらあかんよ?」
凛「何を書いたの?真姫ちゃん?」
希「実はなー真姫ちゃんがうちにねー」
真姫「あああああああ!!!!やめなさい!希!!!」 希「痛い.....」ヒリヒリ
真姫「もう!!」
花陽「あはは.....」
凛「まぁ、でも、いつも通りってかんじかな?」
希「さて、今日はどんなオカルトをテーマに語ろうか?」
真姫「あんな目に遭ったのに、懲りないのね」
希「むしろそのせいやね」
真姫「え?」
希「だって......」
希(真姫ちゃんに守られっぱなしなんて、カッコ悪いし...それに)
真姫「希?」
希「なんでもない!それと映画はもちろん....」
真姫「映画?」
希「ハッピーエンドやね」 これでおしまいです
長々とお付き合いありがとうございました 楽しかったよ こーゆうの良いなぁ
しかし扉の中が気になるから 開けてほしかったな 乙でした
もしかしてハッピーメーカーシリーズの人? 乙
面白かったわ
真姫ちゃんがどんな手紙を書いたのか気になるな ■ このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています