体験した怖い話 作り話を語り合うスレ
>>447
こわいですね。
トイレは鍵がかかるし壁で覆われていて安全なように思えますが密室ですからね。
中で、なにかが起きると逃げ場がない場合も。
この話は、
「語り手が家に帰ってから(時間がたってから)、経験の異常さに気がついて怖がる」というのではなく、
「なにもないので安心してトイレから出て家に帰った」というところで経験者の話(語り)が終わり;
その後、その話を聞いていた人が「おいおい、最後は『後ろを向け』と書かれてたんじゃなくて言われたんだろう!」
と突っ込まれて本人が怖がる:
という流れのほうが怖さは増すでしょうね。 山中の警告
深い山を切り裂くように走る国道は、数々のカーブが連続し、夜間は特に視界が悪く、多くの事故が発生していた。特に、特定の急カーブは「事故のカーブ」として地元民の間で恐れられていた。
ある夜、地元に慣れ親しんだ男が、仕事の帰りにその山道を車で走っていた。時間は深夜。辺りは静寂に包まれ、男の車のヘッドライトだけが闇を切り裂いていた。
順調に山道を進んでいく男の耳に、ふと女性の声が聞こえた。「右」。一瞬、幻聴かと疑った男だったが、次の瞬間、目の前に現れた急カーブを危うく避けられることに気づいた。
「疲れからくる勘違いだろう」と自分に言い聞かせ、男は先へ進む。しかし、しばらくするとまたしても同じ女性の声が聞こえてきた。「左」。今度は左カーブが現れ、男は再びその声に従ってハンドルを切り、難なくカーブを曲がることができた。
不可解な出来事に背筋がぞっとする男だったが、山道を早く抜け出したい一心で、車は速度を上げた。
そして、いよいよ山道の終点に差し掛かったその時、またしてもあの声が聞こえた。「左」。反射的にハンドルを左に切ろうとした男だったが、次の瞬間、我に返り、慌ててハンドルを右に切り直した。車はタイヤを鳴らしながら、スリップ寸前の状態になりながらも、なんとか急カーブを曲がることができた。
ほっと一息ついた男だったが、背後から今度は男の声が聞こえてきた。「ちくしょう」。
その瞬間、男は理解した。あの声は、彼を助けるためにカーブの方向を指示していたのではない。彼の命を奪おうとしていたのだ。
恐怖に震える男。車の後部座席には、誰もいないはずなのに、何かがそこにいるような、不気味な気配を感じた。
男はアクセルを踏み込み、必死に山道を走り抜けた。
その後、男はその山道を二度と通ることがなかった。 石じじいの話です。
これは、ちょっとセンシティブな話です。
ご承知おきください。
田舎の、ある男性が精神を病みました。
彼は、じじいの良い友人であり、じじいが石探しで彼の家の近くを通るときには必ず立ち寄って話をする仲でした。
彼は、豪農の隠居でした。すでに息子があとを継いでいましたが、人徳から多くの人々に慕われており、地域の人々の相談にのるような立場だったそうです。
また、お百姓さんにはめずらしく(失礼な言い方ですが)、学があり、また商売の経験もありました。
大きな商家に奉公に出た経験があったからです。
彼の知識と経験は、農家、農村経営に大きく役立ったそうです。
その彼がおかしくなったのです。
ある時、じじいが彼の家に立ち寄ったとき、すこし彼の言うことがおかしいな?と感じました。
おかしくなった最初の方は、常に言動がおかしいわけではなく、正常にもどることもあり、そのときには農作業を手伝ったり、他の人に字や法律などを教えていたそうです。
しかし、彼の症状はどんどん悪化していきました。
ありもしない事を口走るようになる。
自分の行為を忘れてしまう。
家族を含めて人の顔を忘れる。
疑心暗鬼になる。
何もしなくなる。
不安感から夜徘徊するようになる。
彼の生活は破綻しました。今で言えば認知症の症状です。
おかしくなった彼の姿を見て、家族だけでなく、彼を慕っていた地域の人々も嘆きました。
どうにかならんか?
[つづく] >>451
[つづき]
どうにもなりません。
症状はどんどん進んでいきます。
とうとう、彼を座敷牢に入れることになりました。
当時は、田舎には精神病院がなかったのです。
家の敷地にある木小屋に、その牢が作られました。
さて、だれが彼をその牢屋につれていくか?
とうぜん、彼の息子、現在の当主が良かろうということになりました。
息子が、縄を持って、ボケた男性に近づいて話しかけました。
「とうちゃん、わしは、あんたをつれていかんといけん。ひとにめわくをかけるけん。わかるか?もうええやろう。あとはらくにいきなさいや。のう、おとなしゅうにいってくれや。」
かなりボケていた男性は、日頃、人にそのようなことを言われたり、保護しようとするそぶりを見せられると逆上して、だれかれかまわず暴力をふるっていました。
その時、彼は、
「xx(息子の名前)よ。おまえはわしが狂うたと思うか。そうか。そうよのう。すまんのう。」
彼は、そう言うと、涙を流しながら息子に近づき、両手を後ろに回しました。
そうして、息子におとなしく縛られて牢に入ったそうです。
牢に入れられてからも、じじいは彼に会いに行ったようですが、すでに会話は成立しなかったようです。
その後、その人はどうなったのか?
私のメモにはありません。 石じじいの話です。
ある老人が、毎晩の夢の中で死体(死人)を食べる夢を見ていました。
夢の中では、その死人の顔が見えず、それが誰だか不明なのです。
しかし、ある夜、ついに、その死人がだれだかわかりました。
その日の朝、同居している息子が老人にたずねました。
「ゆうべも、アノ夢、見たかな?」
「見た。だれを食べよるか、ようやくわかった。」と老人は答えます。
「おお!それは誰やった?」と息子の好奇心はたかまります。
「お前だ!」と老人は、苦しそうな顔で言いました。
そう言われた息子は、ああそうか、やっぱり、と納得したそうです。
この話は、これで途切れています。
なぜ、老人の息子が納得したのか不明です。