怖い、といえば、一人暮らしだと、案外無警戒な人がいるのも、怖いことだ。
特に男性、若い男性はカーテンを開けっ放しにしていたり、レースのカーテンだけにしていたり、網戸だったり、室内が見られる状態の人が多かった。
ここへ彼女が来ると、観察可能になる。
カーテンレールに服を干していて、カーテンに隙間ができていたり、窓とカーテンの下に隙間があったり。
1センチの隙間から部屋中が見えたりするもの。お化けが覗き込むより、人に覗かれている方が現実的に怖い。
どんな秘め事を見てきたかは、ここでは本題ではないから書かないが、誰にも見られていないはずの、2人だけの秘密を、見知らぬ誰かに見られているかもしれないのは、一種の恐怖だと思う。