「金をかけて防衛力を持っているだけではだめ。台湾海峡の安定のために使う明確な意思を相手に伝えて、それが抑止力になる」

「飲みィのやりィのやりまくり…」高市早苗氏がブチまけていた“肉食自伝”の衝撃!

 自民党の麻生太郎副総裁(82)が外遊先の台湾の講演会で発した言葉に波紋が広がっている。

 麻生氏は8日に台北市内で行われた講演で、対中国を念頭に台湾海峡の重要性を強調。その上で、「日本、台湾、米国をはじめとした有志の国に、非常に強い抑止力を機能させる覚悟が求められている。戦う覚悟だ」「最も大事なことは、台湾海峡を含むこの地域で戦争を起こさせないことだ」などと語った。

 発言が報じられると、ネット上では、保守系などから《日本政府の毅然とした態度を示した》《さすがは麻生さん》などと好意的に受け止める声が出た一方で、《自衛隊を動かすってこと?専守防衛を逸脱していますが》《国際法に反する先制攻撃の意図ありと疑われかねない》などと批判的な投稿が続出したのだ。

■金持ちたちが戦争を起こし、貧乏人が死ぬ

 麻生氏といえば2013年に都内で講演した際、「憲法は、ある日気づいたら、ワイマール憲法が変わって、ナチス憲法に変わっていたんですよ。だれも気づかないで変わった。あの手口学んだらどうかね」などと発言したために国際問題となり、米ユダヤ団体が「ナチス・ドイツの台頭が世界を恐怖に陥れたことを忘れたのか」と非難声明を発表。麻生氏が発言を撤回する騒ぎとなった。

 この時の問題発言は、自民党が掲げる日本国憲法の改憲案に対する持論を述べたものだったが、今回の「戦う覚悟」という言葉は、岸田政権が進める防衛力強化について「戦争を未然に防ぐ揺るぎない抑止力となり得る」という自身の考えから飛び出したようだ。

《防衛力を強化してもキリがない。大事なのは戦う覚悟ではなく、いかに戦わないかの外交力を培う覚悟》

《覚悟を持つなら麻生さん、あなたが真っ先に台湾海峡で戦えばいいだろう》

 フランスの作家、哲学者サルトルの名言で、「金持ちたちが戦争を起こし、貧乏人が死ぬ」という言葉があるが、麻生氏の発言がまさに当てはまると考える国民は少なくないようだ。

日刊ゲンダイ
8/9(水) 14:40
https://news.yahoo.co.jp/articles/ee7c939159054e463191727139a91764ef9fd3d1