自民党の麻生太郎副総裁は9日、韓国政府が発表したいわゆる徴用工訴訟問題の解決策について、「戦後最悪といわれた日韓関係を健全なものに戻していくために、非常に大きな一歩だった。私は高く評価している」と述べた。自身が会長を務める麻生派(志公会)の会合で語った。

麻生氏は、厳しさを増す安全保障環境を踏まえ「北東アジア情勢を考えれば、日米韓の連携は欠かせない。日韓がうまくいっていないと、日米韓が順調に作動しない」と指摘し、「ことが予定通り進んでいくようにするのが、われわれの残された課題だ」と述べ、日韓関係の早期改善に意欲を示した。

麻生氏は昨年11月に韓国・ソウルで尹錫悦(ユン・ソンニョル)大統領と会談しており、「尹氏は日韓関係の改善を、韓国として最も重要な政治課題だとの姿勢を示していた」と振り返った。

韓国政府は6日、韓国最高裁が日本企業に命じた賠償支払いを韓国政府傘下の財団が肩代わりすることを柱とする解決策を打ち出していた。

産経新聞
2023/3/9 14:39
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