14日告示される日本維新の会の代表選は、各候補の得票を事前に予想する「票読み」が難しいとされる。議員票も党員票も等しく「1票」と扱うため、数の大きい党員票が結果を左右するからだ。こうしたやり方を取り入れたのは、維新が実現を目指す「政治目標」が関係していた。だが、異例の投票方式に議員には困惑が広がっており、見直し論も浮上している。

9割占める一般党員票が鍵
 松井一郎代表の辞任に伴う代表選には、足立康史国会議員団政調会長(56)▽梅村みずほ参院議員(43)▽馬場伸幸共同代表(57)――の3氏が立候補を表明した。維新にとって、結党以来初の代表選となる。

 有権者は、国会議員や地方議員、首長ら「特別党員」約600人と、「一般党員」のうち党費年2000円を2年以上継続して払っている約2万人。一般党員の投票は郵送(26日必着)で、27日の臨時党大会における特別党員の投票後に同時開票される。この最多得票者が新代表に選ばれ、他の政党でみられるような国会議員票をメインとした決選投票はない。有権者の9割以上を占める一般党員票の行方が勝敗の鍵を握ることになり、とりわけ約1万人の一般党員がいる大阪などの関西票を固められるかに懸かる。

 議員票と一般党員票に差をつけない党首選は珍しい。国会議員優遇が永田町の主流だからだ。

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