【安倍元首相銃撃で見えた 統一教会の実態】

 神奈川県小田原市の守屋輝彦市長が、市HPの「市長コラム」で、旧統一教会(現・世界平和統一家庭連合)からの寄付に謝意を述べ、団体の活動を紹介していたことが発覚。

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 守屋市長は当初、「市長の活動を紹介するエピソードとして掲載した」と開き直っていたが、ネットやメディアから批判が殺到すると、慌てて市長コラムを削除。26日になってHPに「前市長時代の平成30年度から継続して受領していました」と“言い訳”を掲載した。

 昨年9月、世界平和を願い、全国を自転車で走るイベント「ピースロード」の実行委員が市長室を訪問。守屋市長と栁下正祐教育長に現金12万円を手渡した。ピースロードは旧統一教会系の「UPF」(天宙平和連合)のプロジェクトで、寄付金はそのイベントで集められたものだった。

 守屋市長も2020年から2年連続でイベントに参加。昨年10月1日付の市長コラムで、「日韓友好と世界平和を祈願する活動で集めた募金を本市の教育事業に役立てて欲しいとのことでご寄付をいただきました」と紹介していた。

■市長室で現金を繰り返し受け取り

 守屋市長は今年5月にも、自民党の池田彩乃市議を通じて旧統一教会小田原家庭教会から市長室でバザーの収益金10万円を受け取った。5月6日付の市長コラムで「バザーでは地元野菜のほか、地域の方約120人から提供された品が販売され、2日間で約100名の方が来場されたそうです。心から感謝申し上げます」と謝意まで伝えていた。

 なぜ旧統一教会は小田原市に寄付したのか。

「もともと『収益金を市民のために使って欲しい』という目的で、チャリティーバザーを開催していると聞いています」(市広報広聴室)

 事態を問題視した全国霊感商法対策弁護士連絡会は26日、守屋市長と池田に申し入れ書を送付した。

<統一教会からの寄付金受領ないし市の広報活動は、統一教会の活動に賛同しているかのような印象を市民に与え、そのような事態を統一教会により悪用されることによって市民の被害を助長することにつながることが、一層強く憂慮されます>

 全国弁連の吉田正穂弁護士に話を聞いた。

「政治家に浸透し、影響力を持つのが旧統一教会の手法ですが、地方自治体のトップがブログで感謝の意を示すのは聞いたことがありません。市長はご丁寧にも相手と直接会って寄付金を受領し、ブログで広報活動までしています。池田市議にもどういう経緯で市長につないだか、確認を求めています」

 教団は「世界平和」や「チャリティー」を名目に、地方自治体にも食い込んでいる。

日刊ゲンダイ
7/29(金) 9:06
https://news.yahoo.co.jp/articles/cfe866a9e1550ba0fe6f35a8a5fc97ee32359e25