「岸田首相の電話にも出ない」

18歳の女性を飲酒させた挙げ句、ホテルに連れ込んで「パパ活」に及んだと報じられた吉川赳衆院議員(比例)。自民党を離党に追い込まれたものの、雲隠れ状態だ。

 「パパ活」が明らかになった直後は、説明責任を果たす意向を示していたが、通常国会の閉会を迎えた6月15日も本会議を欠席した。

 吉川氏が所属する岸田派の議員はこう語る。

 「電話にもまったく応答がない。岸田首相が電話しても応答しないので、どうしようもない。このままなら参議院選挙にも響く。岸田首相も大変、怒っている。しがみつかず、早く議員辞職すべきだ」

 岸田派内では、「かばいようがない」「犯罪と言われても仕方ない」と厳しい声があがるが、それは吉川氏の地元・静岡5区でも同様だ。

 「18歳の女の子と『パパ活』だなんて、国会やっている最中にこの人は何をやっているのか。静岡の恥だ」と厳しい声ばかりである。

 ところが地元を取材すると、関係者が口を揃えるのが「吉川氏も問題だが、あの父親ならね……」といった父親に関する非難である。吉川氏の父親とは何者か。

 吉川氏の父親は、元静岡県議の吉川雄二氏だ。県議を7期務め、県議会議長の経験もあり、地元・富士宮市などで医療法人、社会福祉法人などの代表を務める「名士」だ。

メガソーラーの予定地の所有者は

雄二氏の存在がクローズアップされたのは、今から1年前の2021年5月のことである。東京地検特捜部は、太陽光発電システムを手掛ける「テクノシステム」の社長・生田尚之被告らを詐欺容疑で逮捕した。

 生田被告は太陽光発電システムの開発を計画して金融機関から融資を繰り返し受けていた。ところが実際は自転車操業状態で、太陽光発電システムはなかなか稼働しなかった。

 被害にあった金融機関の一つが、吉川親子の地元・静岡県富士宮氏にある富士宮信用金庫だ。4億1500万円の融資が焦げ付いた。

 テクノシステムが太陽光発電システムの予定地としていた不動産を、富士宮信用金庫は抵当権設定をしていた。この土地は富士宮市の幹線道路の少し外れにある。

 不動産登記簿によれば、テクノシステムはこの土地を2020年6月26日に取得している。誰から取得したのか? 前の所有者として登記されているのは「吉川雄二」。吉川議員の父親である。吉川氏の父親は、この土地を2015年に購入していたのだ。

 地元の地方議員が打ち明ける。

 「吉川氏はこの土地に太陽光発電システム、メガソーラーを建設する計画だったのです。しかし土地の一角にはラブホテルがあり、周辺には住宅も点在しています。また、背後には中国企業の影があり、雄二氏はその代理として動いているような気配もあった。

 県議会議長までやった人物がとんでもないと、地元でも反対の声があがり、それが報じられたこともあったのです。結果、開発は塩漬け状態になり、テクノシステムに売却したようです。『無理してメガソーラーをやると、私や息子の選挙に影響しかねない』と言っていました。

 テクノシステム事件当時も、融資元の富士宮信用金庫には、雄二氏が口利きしてつないだのではないかという疑惑が浮上していた。今回の息子・赳氏のスキャンダルには雄二氏も激怒しているといいます。しかし雄二氏のほうも、女性関係の写真などが地元でばらまかれたこともあり、それは今もネット上に残っている。親子ともどもどうしようもない」

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現代ビジネス
6/21(火) 6:03
https://news.yahoo.co.jp/articles/45d8964418c150d691274e16e17f97c40fa3e6a2