安倍前首相「宣言出さない選択肢なかった」 緊急事態宣言1年(1/2ページ) - 産経ニュース
https://www.sankei.com/politics/news/210404/plt2104040021-n1.html

2021.4.4 21:28

 新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、政府が7都府県を対象に感染症対策として初めて緊急事態宣言を発令してから7日で1年になるのを前に、安倍晋三前首相が産経新聞の取材に応じた。安倍氏は宣言発令の決断について「国民的な要請も非常に強かった。宣言を出さない選択肢はなかった」と明らかにした。将来の感染拡大に備えるため、私権制限が伴う緊急事態対応について「国民の命を守るために憲法に書くべきだ」とも語り、憲法改正の必要性を訴えた。詳報は次の通り。

 −−発令の難しさとは

 「宣言の法的根拠である当時の新型コロナ特別措置法は中央政府に権限が集中する原子力災害対策特措法や特定非常災害特措法と違い、主に知事に感染対策の権限を渡す形になっており、首相は強制力を持たなかった。その中で宣言を出し、空振りにならず効果を上げるためには、国民の協力が得られなければならないとの認識があった」

 −−発令があのタイミングになった理由は

 「最初から重視したのは死者と重症者をしっかり押さえ込むことと医療崩壊を招かないことだ。同時に宣言を出す以上、経済対策も必要で、その準備もあった。政府内には早く出すべきだという意見もあったが、官邸では慎重にすべきだという意見も強くあった。強制力を持たない宣言を出して大きな効果はあるのか。他方で経済に対する負荷は感染抑止効果に比べて非常に大きくなる可能性があった」

 −−発令で感染状況は改善した

 「国民的な要請も非常に強かった。やはり感染拡大を食い止めるためには思い切った手段を打たなければいけないと判断した。強制力がない中で国民の皆さんに大変協力していただいた。多くの方がマスクをつけ、手洗いを実践し、外出を避けるなど人と人との接触を相当減らす努力をしていただいた成果だ」

 −−発令を回避する考えはなかったのか

 「宣言を出さないという選択肢はないと考えていた」

(略)

 −−菅義偉首相のコロナ対応をどうみる

 「昨年に比べPCR検査の能力は相当上がったし、医療提供体制もパワーアップしていると思う。ワクチン接種も本格的に始まる。そうしたことを勘案しながらいろいろな判断をしていると思う」(小川真由美)


※省略していますので全文はソース元を参照して下さい。