https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210225/for2102250001-n1.html
 韓国世論が、米ハーバード大学のジョン・マーク・ラムザイヤー教授の学術論文をめぐって沸騰している。韓国側の「慰安婦=性奴隷」とする主張を完全否定する内容で、同大の韓国人留学生が糾弾声明を出しただけでなく、韓国の市民団体や米国の韓国系団体などが呼応している。一方、「慰安婦は公娼制の一部だった」と発信してきた韓国の知識人グループは「学問の自由を踏みにじる妄動」と抗議活動を批判している。かつてない大騒ぎだが、日本のメディアはほぼ取り上げていない。一体どういうことなのか。ジャーナリストの室谷克実氏が迫った。



 ハーバード大学のラムザイヤー教授が書いた論文「太平洋戦争当時の性の契約」により、韓国は瞬間湯沸かし器が破裂したかのような騒ぎになっている。

 論文の最大のポイントは「慰安婦は日本軍の性奴隷ではなかった」という論証だ。

 産経新聞が報じた論文抄訳を読んだが、日本の研究者たちがすでに掘り起こしたことがほとんどのようで、驚くような目新しい視点は見いだせなかった。それなのに、韓国が「デマ論文だ」「ハーバード大学は論文を撤回させろ」と息巻くのはなぜか。

 慰安婦問題は、韓国の政権にとって「対日攻勢のタネ」の1つだ。悪事連こと正義記憶連帯(旧挺対協)の尹美香(ユン・ミヒャン)スキャンダルで、「韓国の中の慰安婦問題」はボロボロになった。

 しかし、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は「運動の大義を守れ」とゲキを飛ばし、悪事連も命脈を保っている。


(略)