菅義偉首相の長男・正剛氏が勤める放送事業会社「東北新社」による総務省幹部の接待問題で、正剛氏らの接待を受けていた山田真貴子内閣広報官(60)は、首相の記者会見時に進行役を務めている。

 山田氏は早大法学部卒業後、1984年に郵政省(当時)に入省。第二次安倍政権下の2013年には、女性初の首相秘書官に起用され、広報などを担当。15年まで務めた。
 17年には、総務省で放送行政を所管する情報流通行政局長に就任。19年まで務め、その後は省内で次官に次ぐ総務審議官を務めた。正剛氏ら東北新社関係者4人と会食した19年11月は、総務審議官在任中だった。
 昨年9月の菅政権発足とともに、女性初の内閣広報官に就任した。現在、官邸で唯一の女性幹部。首相は就任以降、官邸の会見場でこれまでに7回記者会見を実施したが、いずれも司会の山田氏が「次の日程」などを理由に、質問希望者がいる中で会見を打ち切った。(村上一樹)

東京新聞
2021年2月22日 19時32分
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