https://www.zakzak.co.jp/soc/news/210115/pol2101150001-n1.html
 立憲民主党の枝野幸男代表は昨年、国民民主党の大部分との合流を果たし、一強の自民党に対抗する「大きな塊」をつくるという目標は一応達成した。だが、新党結成後もいっこうに「国民の期待」が集まらない。合流新党が何をしようとする政党か、まったく見えないからである。

 枝野氏は結党後初めての国会論戦となった、昨年秋の臨時国会の代表質問で、「社会保障や雇用の予算充実」「所得税免除」「消費税の減免」「公共サービスの充実」などを訴えた。いくら野党とはいえ、財源も示さずに、大規模な減税を主張することはあまりに安易だった。だから、ほとんど関心を持たれなかった。

 それ以上に問題だったのは、この「枝野構想」を、その後の同党質疑者がフォローしなかったことである。つまり、枝野氏が述べた内容は、同党内部で共有されていないのである。

 そもそも、同党内では与党追及のための会合に比べ、自らの政策を練り上げる議論は極めて低調だ。これでは国会で与野党の政策論争が成立しないのも無理はない。実際、先の臨時国会では終始、政府与党ペースだった。対案を示すことなく、政権の揚げ足取りだけで得点しようとする戦略は、もはや限界にきているのである。


(略)