米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移設先、名護市辺野古沿岸部の埋め立て予定海域で見つかった軟弱地盤を独自に調査している専門家チームは2日、震度1以上の地震が発生すれば護岸崩壊の危険があるとの解析結果をまとめ、河野太郎防衛相らに文書を送付した。同様の解析を行い、結果を公開するよう求める内容。

チームは、河野氏が「軟弱地盤」が最大で水面下約77メートルまであると明らかにした「B27」と呼ばれる地点の付近で造成する計画の「C1」護岸の安定性を中心に解析。護岸の重みで、震度1以上で完成後に、震度3以上で施工中にそれぞれ崩壊する危険があるとした。

C1の結果から推定すると、他にも完成後に複数の護岸が震度2以上で崩壊する危険があることなども判明。チームは防衛省が公表しているデータを基に分析した。

チームは、立石雅昭新潟大名誉教授(地質学)を代表とする地質や地盤の専門家らでつくる「沖縄辺野古調査団」。立石氏は「護岸工事を強行するのは無謀以外の何ものでもない」と指摘した。(共同)

日刊スポーツ
2020年7月2日19時25分
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