「桜を見る会」をめぐり、安倍晋三首相の昭恵夫人と親交があるミュージシャンが、15年4月の会に招かれていたことが4日、分かった。ビジュアル系バンド「Versailles（ヴェルサイユ）」のボーカルKAMIJOで、自身のSNSにも「安倍総理にお招きいただきまして桜を見る会にお邪魔してきました」と記し、首相夫妻らとの写真を投稿している。

16年7月には「久しぶりに首相公邸にお邪魔してきました」として、公邸の階段前で夫人とポーズを決めた写真も投稿。ネット上には、昭恵夫人が公邸内でKAMIJOの武道館ライブを告知するなど、公私の区別が問われかねない動画も拡散している。

内閣府幹部はすでに、安倍事務所で参加希望者を募る過程で、夫人の推薦もあったと「アッキー枠」を認めているが、政府は夫人をあくまで「私人」としている。その昭恵夫人が、13年から今年までの桜を見る会に、知人らを143人招いていたことを、4日の野党追及部本部の会合で共産党が指摘した。名誉会長を務めたスキーイベント関係者や酒造仲間、マラソンチームの仲間らが含まれるという。公費でまかなわれる会に、私人が知人を招待するのが適切か問われた内閣府は「我々には判断がつきかねる」と述べるにとどめた。夫人の公私混同ぶりは、さらに追及されそうだ。

日刊スポーツ
2019年12月04日22時28分
https://www.nikkansports.com/general/nikkan/news/201912040001071.html
https://www.youtube.com/watch?v=cnrOkKycbmc